JP3595318B2 - 摩擦摩耗試験装置 - Google Patents

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JP3595318B2 JP2002158728A JP2002158728A JP3595318B2 JP 3595318 B2 JP3595318 B2 JP 3595318B2 JP 2002158728 A JP2002158728 A JP 2002158728A JP 2002158728 A JP2002158728 A JP 2002158728A JP 3595318 B2 JP3595318 B2 JP 3595318B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、摩擦摩耗試験装置に関するもので、特に、潤滑油、材料の摩擦摩耗特性を評価、判定するために用いられる摩擦摩耗試験機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より一般に使用されている摩擦摩耗試験装置は、回転駆動される駆動軸と軸方向に負荷が与えられる負荷軸とを同軸上に間隔を空けて対向させ、夫々の軸の先端に一対の試験片を固定し、該一対の試験片を所定の負荷で接触させ、駆動軸側の試験片の回転によって、負荷軸側の試験片との摩擦により該負荷軸側に発生する回転トルクを、トルク測定用ロードセルで測定するものであって、前記負荷の値とトルクの値から摩擦係数を算出する様に構成されている。
【0003】
しかしながら、係る一般に使用されている従来の摩擦摩耗試験装置の多くは規格化されておらず、又、複雑な機械構成を有しており、トライボロジー特有の特性を評価する事が困難であるという問題がある。例えば、前述の摩擦摩耗試験装置では、駆動軸および従動軸を支持する支柱及び基台に、環境ボックス、環境設定器、駆動モータ、ギアボックス、負荷装置、コントローラなどの機能の異なる装置が複雑に配置されており、組立や配置の変更などが困難であり、又、試験条件の設定及び変更が難しいという問題があった。更に、これらの装置では、試験片の接触形態の変更や運転条件(試験雰囲気,温度,潤滑条件,摩擦速度等)の変更が困難であった。
【0004】
そこで、これらの問題を解決する装置として、出願人は、先に特開2000−28507号に示される装置を提案した。この装置は、同公報に詳述されている様に、各要素をモジュール化し、係るモジュールを交換する事によって試験条件の変更を可能としたものである。
【0005】
この装置の概要を以下に説明する。該装置の全体構成は、図1に示している様に、フレーム1と、該フレーム1に保持されて回転する駆動軸2と、後述する試験モジュール11と、該試験モジュール11を内蔵する容器3と、該容器3を保持する枠体4と、該枠体4を保持する負荷軸5と、試験モジュール11の周囲を囲繞して試験環境を調整するための環境槽6と、前記駆動軸2に回転力を付与する駆動モジュール12と、前記試験モジュール内の試験片に加わる負荷を調整する負荷モジュール13と、前記環境槽6内の環境を設定する環境モジュール14と、試験条件を設定し制御する制御モジュール15とを備えている。
【0006】
前記駆動軸2は、前記フレーム1の張出部1aに取り付けられた軸受台21に回転自在に支持されている。一方、前記負荷軸5は、前記フレーム1の台部1bに取り付けられたスライドベアリング付きの軸受台22に軸方向に移動自在に支持されており、前記上側の駆動軸2と前記下側の負荷軸5とは同軸に配設されている。
【0007】
前記負荷軸5の先端には枠体4が取り付けられ、該枠体4には前記容器3が取り付けられ、該容器3と前記駆動軸2の先端との間に、前記試験モジュール11が交換可能に配設される構造となっている。又、前記環境槽6は、前記上側の軸受台21と前記下側の軸受台22の間に取り付けられ、前記試験モジュール11と前記容器3と枠体4とが前記環境槽6の内部に位置する様になっている。
【0008】
次に、前記環境槽6内の構造について図2の詳細断面図によって説明する。同図に示す様に、該環境槽6は、開閉可能な窓部23がカップリング24によって装着され且つOリング25a,25bによって環境槽本体に気密に取り付けられる様になっている。前記負荷軸5は、環境維持のためのベローズ26を備えており、摺動可能な該負荷軸5の周囲を外部環境から遮断する様になっている。係る構造を採用する事により、前記試験モジュール11の部品の交換は、カップリング24を外して前記窓部23を環境槽6本体から取り外す事により、該環境槽6内を開放して行う様になっている。
【0009】
次に、前記枠体4の詳細構造を図13(a),(b)に示している。同図において(a)は上面図、(b)は側面図である。両図に示す如く、枠体4は、クロスジョイントを介して容器を面揺動自在に取り付けることができるジンバル構造になっている。即ち、該枠体4は、負荷軸5に取り付けられる第1枠体31と、一対の第1回転軸32aを有する第1ジョイント部32を介して前記第1枠体31に対して揺動自在に支持される第2枠体33と、該第2枠体33から吊り下げられる板バネ部材34と、該板バネ部材34の下側に配設され且つ一対の第2回転軸35aを有する第2ジョイント部35とを有しており、前記第1回転軸32aの軸芯と前記第2回転軸35aの軸芯とが同一平面内で90度でクロスする構造となっているため、前記第2回ジョイント部35に取り付けられた容器3は、面揺動自在に枠体4に取り付けられた構造となっている。
【0010】
前記第1枠体31と負荷軸5の取付部分には、該負荷軸5の軸方向の負荷に応じた変形を許容するするものの回転方向の変形が阻止された板バネ部材36が配設されており、該板バネ部材36に歪みゲージ37(負荷測定手段)を取り付けることにより、前記負荷軸5による上下方向の負荷値が枠体4に直接的に及ぼす力として測定できる様になっている。
【0011】
又、前記第2ジョイント部35の回動を止める様に、板部材38が前記第2枠体33から前記容器3を保持した前記第2ジョイント部35に垂下されており、前記容器3に及ぼすトルクは該板部材38の曲げとなり、該板部材38に取り付けられた歪みゲージ39(トルク測定手段)により、前記容器3が枠体4に直接的に及ぼすトルクとして測定できる様になっている。
【0012】
前記試験モジュール11は、図2に示されている様に、前記駆動軸2に着脱自在に装着されたチャック部41と、一方の試験片となるディスク42と、他方の試験片となるピン43と、該ピン43を保持し且つ前記容器3の底部に着脱自在に固定される試験片ホルダー44とを備えている。前記容器3は油容器となっており、前記一対の試験片42,43は、該容器3内に収容されて、試験片に油を塗布しない無潤滑試験、又は、該容器3内に油を充填して試験片を油に浸漬した油浴潤滑試験のいずれかの試験環境を形成する事ができる様になっている。更に、前記容器3の底部の裏側には温度調節手段としてのヒータ45が設けられており、該容器3、即ち環境槽6の内部の温度環境も任意に設定できる構造になっている。
【0013】
又、図1に示している様に、負荷モジュール13と駆動モジュール12は、前記フレーム1に交換可能に支持されており、該負荷モジュール13は、負荷スプリング51とジャッキ52と負荷モータ53とを共通板54の上に搭載してユニット化した構造となっている。この負荷モジュール13は、前記フレーム1に揺動自在に軸支された負荷レバー7の一端に前記負荷モータ53で発生する負荷力を、前記ジャッキ52及び前記負荷スプリング51を介して所定の押下力(負荷力)を与える様になっており、一方、該負荷レバー7の他端には、前記負荷軸5の下端の中心位置が支持されており、これにより該負荷軸5に対して所定の押上力(負荷力)を及ぼす様になっている。この負荷モジュール13を一体で交換する事により、負荷のレンジを高い側又は低い側にシフトさせる事が可能となっている。
【0014】
前記駆動モジュール12は、前記駆動軸2に嵌入される第1プーリ56とベルト57と第2プーリ58と駆動モータ59とフランジ60とを一体にユニット化にした構造である。前記駆動モータ59を変える場合には、前記フレーム1に取り付けられるフランジ60以降を交換すればよい。又、前記プーリ56,58とベルト57は、負荷容量が足りない場合には、ベルト本数を増やしたものに変更可能となっている。
【0015】
前記環境モジュール14は、前記環境槽6に至る配管のフランジ61以降が交換可能になっており、真空ポンプやガス置換装置をフランジ61に接続することにより、前記環境槽6内を真空雰囲気又はガス雰囲気に変える事ができる様になっている。
【0016】
前記制御モジュール15は、前記駆動軸2の回転数を制御すると共に、前記試験片の温度を調節する前記温度調節手段45、前記枠体4にかかるトルクを測定するトルク測定手段39、及び軸方向に掛かる負荷を測定する負荷測定手段37に接続されて各データを取得する操作部62と、該操作部62に接続された演算制御部63と、各データ処理を行うと共に、処理結果を出力する出力手段としてのプリンタ64を備えている。
【0017】
係る試験モジュール11の交換可能な形態を図14(a)〜(d)に示している。同図において(a)は、図2に示したものと同じピンタイプであって、一方の試験片としてのディスク42と他方の試験片としてのピン43によるピンオンディスク試験を行う場合の例である。
【0018】
次に、同図(b)は、ローラ46を他方の試験片とするものであって、該ローラ46の接点を周方向に配設する事により、ローラオンリング試験を行う場合の例である。
【0019】
次に、同図(c)は、ベーン47を他方の試験片とするものであって、該ベーン47の長手方向を放射状に配設する事により、ベーンオンディスク試験を行う場合の例である。
【0020】
次に、同図(d)は、球48を他方の試験片とするものであって、下側の3個の球の上に1個の球を載せる構造となし、その周囲をテーパ状の受けで覆って互いに接触する3点接触の点接触試験を行う場合の例である。
【0021】
次に、上述した構造の摩擦摩耗試験装置による試験の実施を図2により説明する。前記図14のうちの所定の形式の接触形態の試験モジュール11を、前記駆動軸2の先端と前記容器3の底部とに固定して設置する。次に、該容器3内を無潤滑又は油に浸漬した状態、即ち油浴潤滑となし、続いて前記環境槽6に接続されている前記環境モジュール14の設定を所定の値に変え、真空雰囲気又はガス雰囲気等の所定の環境状況となす。
【0022】
続いて前記操作部62により、前記負荷モジュール13の出力を調整し、前記負荷軸5に所定の負荷を与えると共に、前記操作部62により、前記駆動モジュール12の出力を調整し、前記駆動軸2の回転を所定の値に設定して摩擦摩耗試験を開始する。前記操作部62には、負荷の値、トルクの値、容器内の温度、駆動軸2の回転数が入力され、摩擦摩耗のデータが前記演算制御部63で演算されてプリンタ64に出力される。
【0023】
摩擦摩耗の接触形態の変更は、前記試験モジュール11を変更する事により行われる。前記駆動力のレンジの変更は、前記駆動モジュール12の変更により行い、負荷のレンジの変更は、前記負荷モジュール13の一体の変更により行い、更に、環境の変更は、前記フランジ61以降の前記環境モジュール14を変更する事により行う。これにより、摩擦磨耗試験の試験範囲の拡大や試験条件の変更等の試験に対する自由度が飛躍的に大きくなってきた。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
係る従来の試験装置を用いて、図13に示した如く、試験片としての3本の試験ピン43a,43b,43cを同心円上に均等配置して前記図14(a)に示した如きピンオンディスク試験を行う場合においては、前記駆動軸2の回転方向を図中の矢印aで示した時計方向の回転とすると、前記ディスク状試験片42(図14(a)参照)と前記3本の試験ピン43a,43b,43cとの摩擦により、該試験ピン43を保持した容器3には、矢印bで示した如く、回転方向へのトルクF1が作用する。このトルクF1が、前記該試験ピンを保持した容器3を経て、更に該容器3を保持した前記第2ジョイント部35、該第2ジョイント部35と前記第2枠体33とを接続する前記板部材38に作用し、該板部材38に配置された歪みゲージ(トルク測定手段)39によって測定される事になるが、該板部材38の剛性に比して前記トルクF1が大きい場合には、前記第2回転軸35aを中心にして前記容器3が大きく傾き、周辺部材に接触してしまう場合があった。この様な状態になると、最早試験の続行は不可能となる。
【0025】
又、1本のピン43のみを前記試験片ホルダー44に保持させて前述の場合と同様に前記図14(a)に示した如きピンオンディスク試験を行う場合においては(図13(a)のピン43aのみの場合)、前記容器3の中心点Cと同軸に設定されている前記負荷軸5の軸線と、前記ピン43の位置が異なる事になる。この状態を図15に概念的に示している様に、前記負荷モジュール13によって前記負荷レバー7に伝えられた負荷力は、前記負荷軸5の中心線下端が該負荷レバー7の支持点72で支持されているので、その軸線に沿った押上力として前記容器3に伝達される事になるが、該容器3自体は面揺動可能であり、しかも前記ピン43の位置は、前記負荷軸5の軸線から外れているので、前記容器3は一方に傾く事になる。加えて、前記容器3は、前記第1回転軸32aと第2回転軸35aとによって、夫々第1枠体31及び第2枠体33に支持されており、その支持軸の中心は、容器中心点Cで交差する構造になっているが、この交点Cが前記ピンの位置と異なる事になるので、前記傾きの角度は更に増長される事になる。
【0026】
この場合において、前記押上力が大きい場合には、該容器3は、前述の場合と同様に周辺部材に接したり、或いは該容器3内の前記試験片ホルダー44が前記ディスク状試験片42に接触してしまう事になる。この様な状態になると、最早試験の続行は不可能となるのは前述の場合と同様である。
【0027】
本発明は、上記した従来の技術の有する係る問題点に鑑みてなされたものであり、1ピンの場合にも複数のピンを均等配置した場合にも、データにバラツキのない正確な値が得られ、且つ複雑な機械構成を機能別に単一化して全体の組立や配置の変更及び接触形態の変更を含めた試験条件の変更が容易な摩擦摩耗試験機を提供することを目的とするものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するものであり、本発明に係る摩擦摩耗試験装置は、前記枠体4をも前記1ピンタイプの如何なる試験にも適用可能なモジュールと、大きなトルクが発生する様な試験にも適用可能なモジュールとにモジュール化して適宜交換可能となすと共に、前記1ピンタイプの試験における前記負荷軸の押上力の方向と前記ピンの位置とが一致する様に、該負荷軸の押上力の作用点をも変更可能にした事を特徴とするものである。
【0029】
具体的には、本発明に係る摩擦摩耗試験装置は、回転駆動される駆動軸と、軸方向に負荷が与えられる負荷軸を同軸に間隔をあけて対向させ、一対の試験片を夫々の軸の先端に直接又は間接に固定し、前記一対の試験片を所定の負荷値で接触させ、前記駆動軸側の試験片の回転によって前記負荷軸側の試験片に作用する回転トルクを測定する摩擦摩耗試験機であって、
前記一対の試験片を保持し、一体として交換することにより前記試験片の接触形態を変更可能とした試験モジュールと、
前記負荷軸に対して所定の負荷を与え、一体として交換することにより前記負荷を変更可能とした負荷モジュールと、
前記駆動軸に対して所定の駆動力を与え、一体として交換することにより前記所定の駆動力を変更可能とした駆動モジュールと、
前記負荷軸の先端に取り付けられ且つ前記試験片を収容する容器を保持し、一体として交換することにより前記試験片の種類に応じて前記容器の保持形態を変更可能な枠体モジュールと、を備えると共に、
前記試験モジュールは、前記容器内に収容されて前記駆動軸の先端に設置される様に構成されており、
前記枠体モジュールは、前記試験片が前記負荷軸の軸心に対して均等配置されている場合に使用するための、前記容器を面揺動自在にジンバル構造で保持する揺動型枠体モジュールと、前記試験片が前記負荷軸の軸心に対して不均一に配置されている場合に使用するための、前記容器を固定して保持する固定型枠体モジュールとからなり、
前記負荷軸の下端は、前記負荷モジュールによって所定の押上力が作用する負荷レバーによって支持されており、
該負荷レバーによる前記負荷軸の支持点を可変としてなる事を特徴とするものである。
【0030】
係る構成を採用することにより、試験モジュールを交換することによって試験片の接触形態が変更でき、又、負荷モジュールを交換することによって試験片に作用する負荷のレベルも変更でき、更に、駆動モジュールを交換することによって試験片に対する摩擦速度のレベルを変更する事が可能となり、試験範囲や試験対象物の大幅な拡大が可能となる。同時に、前記枠体モジュールや前記負荷軸の支持点も変更可能にしているので、試験片の種類や配置状態或いは負荷力に応じて交換すれば如何なる試験においても安定した試験結果が得られる事になる。
【0031】
前記揺動型枠体モジュールは、前記容器を同一平面内で直交する第1回転軸と第2回転軸とにより面揺動自在なジンバル構造によって構成されているのが好ましく、具体的な構造としては、前記負荷軸の先端に取り付けられた第1枠体と、該第1枠体に対して回転自在な前記第1回転軸と、該第1回転軸を保持する第1ジョイント部材と、該第1ジョイント部材に取り付けられた第2枠体と、該第2枠体に対して回転自在で且つ前記容器に連結された前記第2回転軸と、該第2回転軸を保持する第2ジョイント部材と、前記第2枠体から垂下されて前記第2ジョイント部材とを連結し且つ対向する一対の板バネ部材と、を有し、
該板バネ部材には、夫々複数のトルク測定用薄肉部と補強用厚肉部とが形成され、該薄肉部にトルク測定用の歪みゲージが配置されており、
前記第1回転軸の軸心と前記第2回転軸の軸心の交差位置が、前記容器内における前記試験片の配置中心と同一垂直軸上に位置する様に構成されているものである。
【0032】
これにより、前記容器を保持する一対の板バネ部材が、十分に補強されているので、大きなトルクが発生する場合においても、該容器の傾きを適度に抑えることが可能となり、同時に、応力集中部としての薄肉部に歪みゲージが配置されているので、発生するトルクの値は正確に測定可能となる。
【0033】
前記固定型枠体モジュールの具体的な構成としては、前記負荷軸の先端に取り付けられた第1枠体と、該第1枠体に対して直交する方向に固定配置された第2枠体と、該第2枠体の垂直枠部材の下端に配置され且つ前記容器を固定する容器固定部材と、前記該第2枠体と前記容器との間に配置された板バネ部材と、を有し、
前記第2枠体の前記第1枠体に対する固定軸線と前記容器の前記第2枠体に対する固定軸線との交点上に前記負荷軸側に固定される試験片が位置しており、
前記第2枠体の垂直枠部材にトルク測定用の歪みゲージが配置されている構造のものが好ましい。これにより、第1及び第2枠体構成を前記揺動型枠体モジュールと同一となす事により、両枠体モジュールの交換が容易となる。
【0034】
又、前記枠体モジュールの構造を、前記負荷軸に取り付けられた第1枠体を除き、その他の部分が一体として交換可能に構成するのが好ましく、これにより、該枠体モジュールの交換が一層容易となる。
【0035】
又、前記負荷軸に作用する押上力の作用点を変更する手段としては、次の構成が好ましい。即ち、前記負荷軸の下端部には、該負荷軸を前記負荷レバー上で支持する支持ピンを着脱自在に挿入するための複数のピン穴が形成され、前記負荷レバーには、前記ピン穴に対応する位置に前記支持ピンの下端部を装入する凹部が形成されており、前記容器内における前記試験片の配置中心と前記支持ピンの軸心が一致する様に該支持ピンの前記負荷軸への挿入位置を可変にしてなるものである。これにより、支持ピンの挿入位置を変えるだけで、負荷軸の押上力の作用点を容易に変更する事が可能となる。
【0036】
又、前記負荷レバー側の構造としては、該負荷レバーを、本体部とその先端に着脱自在に装着されるアダプタとで構成し、該アダプタには、夫々異なった位置に前記凹部が形成されており、該アダプタを取り替える事によって、前記前記負荷レバーの前記凹部の位置を変える様になす構成を採用する事も可能である。
【0037】
又、前記負荷レバーの支点位置を可変となす事も可能であり、これにより、負荷モジュールを交換する事なく、同一負荷モジュールで測定できる負荷力の範囲を一層拡大する事が可能となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。先ず、前述の3本のピンを前記容器3内に均等に配置して行う3ピンオンディスク試験等の試験片が、前記負荷軸5側に均等に配置されている際の試験に使用するための、容器を枠体モジュールの面揺動可能にジンバル構造で保持した揺動型枠体モジュールの構成について説明する。図3及び図4は、該揺動型枠体モジュール4Aの構成を示す三面図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、図4は縦断面図である。同図において、前記負荷軸5に板バネ部材36を介して前記第1枠体31が接続され、該第1枠体31には第1回転軸32aを介して第1ジョイント部材32が揺動自在に保持され、該第1ジョイント部材32には、前記第1枠体31と直交する方向に配置された第2枠体33が保持され、該第2枠体32には、第2回転軸35aを保持した第2ジョイント部材35が、対向する一対の板バネ部材50を介して保持され、該第2回転軸35aには容器3が面揺動自在に保持されている。この結果、該容器3は、両回転軸32a,35aによって前後左右に面揺動可能なジンバル構造で前記負荷軸5に保持されている。
【0039】
次に、本発明の1つの特徴である前記対向配置された一対の板バネ部材50の構造について説明すると、該板バネ部材50は、上下方向の2ケ所に形成されたトルク測定用の薄肉部50aと、上下端部及び該薄肉部50aの間に形成された補強用の厚肉部50bとを有しており、前記薄肉部50aにトルク測定用の歪みゲージ39が配置(図では4ケ所)されている。
【0040】
係る構成の揺動型枠体モジュール4Aを前述の通り試験装置本体に設置して、図示の如く3つの試験ピン43a,43b,43cを容器3内に設置して前述のピンオンディスク試験を行うと、前述の通り容器3には、図中に矢印bで示した如く、前記負荷軸2の回転方向のトルクが作用する。その結果、該容器3を垂下保持した前記板バネ部材50には、該板バネ部材50を捩じる方向に力が作用して該板バネ部材50は撓もうとするが、その上下端部の応力集中部には円弧状の肉厚部50bが形成され、更に中央部にも肉厚部50bが形成されているので、殆ど変形する事なく、その応力(トルク)は薄肉部50aに集中する。従って、この薄肉部50aに設置した歪みゲージ39によってトルクの測定が行われる。因みに、係る歪みゲージ39は、図3(b)に示している如く、一方の板バネ部材50に4個配置されているので、他方側の板バネ部にも配置されている4個の歪みゲージを加えると、合計で8個配置されている。この8つの歪みゲージの計測値は、全て同じ値であるのが好ましいが、夫々多少異なった値を示している場合が多いので、トルクの計測に当たっては、その平均値をトルクの値とするのが好ましい。これにより、バラツキの少ないトルクの計測が可能となる。
【0041】
この場合の前記3つの試験ピン43a,43b,43cは、容器の中心点Cに対して均等配置されており、即ち、該中心点Cを中心とする円周上に均等配置されているので、該3つのピンの仮想重心は容器の中心点と一致している。又、前記負荷軸5の中心軸と該容器の中心点Cも一致しており、前記負荷軸5からの押上力も、該負荷軸5の中心軸と一致する様に、該負荷軸5の下端中心位置が前記負荷レバー7で支持される構成となっている事は言うまでもない。
【0042】
次に、該枠体モジュール4Aの取り替え構造について図5によって説明する。図5は、該枠体4Aの前記第1枠体31と前記第1ジョイント部材32との関係を示す概念図であり、同図の(a)は平面図,(b)は側面図である。同図に示している様に、前記第1枠体31の上面には上側が開放された軸受溝31bが形成され、該溝31b内に前記第1回転軸32aを嵌着させる構造となっている。即ち、該モジュール4Aは、前記負荷軸5に固定された第1枠体31と、これ以外の部品、即ち、該第1枠体に嵌着される前記第1回転軸32aを保持する第1ジョイント部材32,該第1ジョイント部材に保持された第2枠体33,該第2枠体に垂下された前記板バネ部材50を介して保持された第2ジョイント部材35,該第2ジョイント部材に保持された第2回転軸35a,該第2回転軸に保持された容器3の2つに区分され、前記第1枠体31を残して他の部材を一体として、図中矢印で示している様に持ち上げて取り外せる様になっている。従って、他の枠体モジュールと交換する場合には、該第1枠体31以外の部品を一体化されたものを交換する事になる。
【0043】
次に、1つのピンのみを前記負荷軸5側に装着して試験する1ピンオンディスク試験の如く、前記容器3内に試験片が不均一に配置されている場合の試験の際に使用する容器固定型枠体モジュールの構造について、図6及び図7によって説明する。同図に示す様に、前記負荷軸5に固定された第1枠体31と、該第1枠体31に着脱自在に装着される保持軸32bと、該保持軸32bを固着して保持する第1ジョイント部材32と、該第1ジョイント部材32に固着され且つ前記第1枠体31と直交する方向に配置された第2枠体33と、該第2枠体33から垂下された板バネ部材70と、該板バネ部材の下端に固着された第2ジョイント部材35と、該第2ジョイント部材35に固着された第2保持軸35bと、前記第2枠体33の垂直枠部材33bの下端に取り付けられ両側から前記容器3を固定する容器固定部材81,82と、前記垂直枠部材33bに配置されたトルク測定用の歪みゲージ39とから構成されている。
【0044】
前記容器固定部材は、前記容器3の一方の側に配置され、前記第2枠体33の一方の垂直枠部材33b側から前記容器3を他方に押圧するコイルバネ82と、前記第2枠体33の他方の垂直枠部材33b側から前記容器3に向かって進退するボルト部材81とからなり、該ボルト81を前進させて前記容器3と一体的に形成されている前記第2ジョイント部材35を押圧し、この押圧力に前記コイルバネ82で対抗させる事によって、該容器3をコイルバネ82とボルト81とで挟持した状態で固定する様になっている。これにより、前記板バネ部材70によって垂下された構造の前記容器3が揺動するのを防止する様になっている。
【0045】
又、前記第1保持軸32bの軸線31aと第2保持軸35bの軸線33aの交点C’は、前記容器3内の前記1本のピン43の位置と一致する様に構成されているので、前記負荷軸5から作用する押上力は、前記容器3には上下方向の力のみとして伝達され、該容器3に揺動力を与える事が防止されている。
【0046】
又、この場合の前記負荷軸5に作用させる押上力の軸線は、該ピン43の位置と一致する様に、前記負荷レバー7の負荷軸5に対する作用点を変更する事により行われる。この場合の例を図9によって説明する。図9の例では、負荷軸5の下端には支持ピン51が挿入され、該支持ピン51の下端部が負荷レバー7に形成された凹部72内に嵌着して、負荷レバー7から負荷軸5に押上力を作用させる構造となっている。この場合に、前記負荷軸5の下端には、前記支持ピン51を挿入する2つのピン穴5a,5bが形成されており、且つ前記負荷レバー7側には、該2つのピン穴5a,5bに対応する位置に2つの凹部72a,72bが形成されており、前記支持ピン51の挿入位置を変える事によって、該負荷レバー7から負荷軸5への作用点を変えられる構成となっている。
【0047】
即ち、支持ピン51を負荷軸下端中央のピン穴5aの挿入した場合には、前記負荷レバー7による押上力の作用軸は負荷軸5の軸心と同一の作用軸P1となるが、前記支持ピン51を偏心位置のピン穴5bに挿入すると、その作用軸はP2となる。
【0048】
係る構造の試験装置により、1ピンオンディスク試験を行った場合の該ピン43と負荷軸5の力の作用状態を図11に示している。同図に示されている通り、前記負荷レバー7から負荷軸5に作用する押上力は、前記ピン43の位置と同軸の前記作用軸P2であるので、前記ピン43はその直下から押上力を受け、前記ピンホルダー44即ち容器3には、従来の如き揺動力は作用しない。従って、1ピンの試験においても問題なく安定した試験を行う事が可能となる。
【0049】
次に、図10は、前記支持軸5の作用点を変更させる他の手段を示したものであり、本例においては、負荷レバー7は、本体部7aと、先端の着脱可能なアダプタとからなり、該アダプタは、前記負荷軸5の中心位置に装着された支持ピンの位置に対応する凹部72aを有する第1アダプタ7bと、前記偏心位置に装着される支持ピンの位置に対応する凹部72bを有する第2アダプタ7cとが、適宜取り替え可能に構成されている。従って、前記負荷軸5の支持ピン51の装着位置を変更する際に、前記アダプタを対応するものに変更する事になる。
【0050】
尚、上述した容器固定型枠体モジュール4Bを他のモジュールに交換する場合にも、図8に示している様に、前述の図5に示した構造と同様に、該モジュール4Bの第1枠体31に形成した上側が開放された矩形の軸受溝31b内に、前記第1ジョイント部材32の断面矩形の第1保持軸32bを嵌着する構造としておけば、第1枠体31に対して第1ジョイント部材32を回動不可能に連結すると共に、前記容器揺動型枠体モジュール4Aと上記容器固定型枠体モジュール4Bとを交換する場合にも、前記第1枠体31を残して他の部分を一体化したものと取り替える事によって容易に交換が行える事になる。
【0051】
次に、図12は、本発明で使用する負荷レバー7の他の例を示す概念図であり、該負荷レバー7の支点位置73を変更可能にしたものである。即ち、該負荷レバー7の中心に形成した支点位置73aで該負荷レバー7を支持した場合には、負荷モジュール13から負荷レバー7に作用する押下力は、そのまま反転して負荷軸5の押上力となるが、その支点の位置を他の支点位置73b或いは73cに変更すると、支点から作用点までの距離に逆比例した値となるので、負荷モジュール13を取り替える事なく負荷軸5に作用する力を広い範囲で変化させる事が可能となり、試験範囲を更に拡大する事が可能となる。
【0052】
本発明は、以上に詳述した通り、試験片の種類や条件に応じて容器を保持する枠体自体を容器揺動型枠体モジュール4Aと容器固定型枠体モジュール4Bとにモジュール化して交換可能となしたものであり、これに対応させて負荷軸5への負荷力の作用点も変化させることができる様にしたものであって、本発明は、上記した実施例に限定されることなく種々の応用例や変形例が存在する事はいうまでもない。
【0053】
例えば、容器揺動型枠体モジュール4Aを用いる試験の例としては、上記3ピンオンディスク試験に限定されるものではなく、図14(b)に示したローラオンディスク試験や同図(c)に示したベーンオンディスク試験にも適用可能であり、要は、負荷軸側に装着された試験片の配置が、容器中心に対して均一に配置されており、その配置中心位置(仮想重心位置)が容器中心位置に相当する場合には全て適用可能である。
【0054】
同様に、容器固定型枠体モジュール4Bを用いる試験においても、上述の1ピンオンディスク試験に限定されるものではなく、前述のローラオンディスク試験やベーンオンディスク試験にも適用可能であり、要は、負荷軸側に装着された試験片の配置が、容器中心に対して均一に配置されておらず、その配置位置或いは複数の場合には配置中心位置が容器中心位置から外れている場合には、その配置位置又は配置中心位置と前記負荷軸の作用軸線が一致する様になし、更には、前記第1枠体31と第2枠体33の保持軸32b,35bの軸線も上記試験片の配置位置或いは配置中心位置と合致する様にしておけば、1ピン試験片に限らず幅広く適用が可能となる。
【0055】
この意味から、該容器固定型枠体モジュール4Bの前記第1枠体31に対する前記第1保持軸32bの取付位置を固定点となすのではなく可変となし、同時に前記第2枠体33に対する前記板バネ部材70の取付位置も可変として、前記両保持軸32b,35bの軸線の交点を可変となすのも好ましい変形例である。
【0056】
更に、前記保持軸5の押上力の作用点も、図8,9の例では2ケ所に変更可能にしているが、3ケ所或いはそれ以上に変更可能な様に3ケ所以上のピン穴或いは凹部を形成させておく事も可能である。更には、前記負荷軸5と負荷レバー7に夫々連続した溝を形成しておき、該溝内で支持ピン51を任意の位置に動かせる様になし、その位置で適宜固定できる様な構成を採用する事も可能である。
【0057】
以上の通り、本発明には種々の変形例が存在するが、要は、特許請求の範囲に記載された思想の範囲内で、適宜設計変更を許容するもので或ることは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、発明によると、試験片の種類や条件に応じて、容器を保持する枠体自体を容器揺動型枠体モジュール4Aと容器固定型枠体モジュール4Bとにモジュール化して交換可能としているので、従来装置では困難であった高トルクの試験や1ピンオンディスク試験の如き容器中心から偏心配置された試験片を用いる試験も問題なく実施する事が可能となり、この結果、試験範囲と試験対象材料の拡大が可能となり、工業的基礎データの緻密な採取が容易となり、工業技術の進歩に大きく寄与する事が期待される。
【0059】
又、試験片の位置或いは仮想重心位置に対して、負荷軸5への押上力の作用点及び容器の保持軸(回転軸)の軸心の交点を一致させる事が可能であるので、試験片が容器内に偏心して配置されている場合においても、容器に不要な応力を作用させる事なく試験を行う事が可能となり、試験データも真値を直接取得する事が可能となる。
【0060】
更に、試験モジュール11、負荷モジュール13、駆動モジュール12、環境モジュールの如く試験条件に影響する部分をモジュール化して交換可能に構成しているので、試験片の接触形態や運転状況等の試験条件の変更に幅広く対応する事が可能となり、摩擦摩耗特性を幅広く判定、評価することができる。加えて、これらモジュールによる組立式であるので、試験機の配置の自由度が大きく、机上等の限られたスペースに配置する事も可能となっている。
【0061】
特に、容器揺動型枠体モジュール4Aにおいては、歪みゲージ39を配置する板バネ部材50に特殊な形状を採用しているので、大きなトルクが作用する様な場合においても、該板バネ部材50に大きな変形を生じる事なく、安定したデータの採取が可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の摩擦摩耗試験機の概略説明図である。
【図2】図2は、図1の試験モジュール回りの断面図である。
【図3】図3は、本発明に係る枠体モジュールの一例を示す図である。
【図4】図4は、本発明に係る枠体モジュールの一例を示す図である。
【図5】図5は、図3の要部説明図である。
【図6】図6は、本発明に係る枠体モジュールの他の例を示す図である。
【図7】図7は、本発明に係る枠体モジュールの他の例を示す図である。
【図8】図8は、図6の要部説明図である。
【図9】図9は、本発明で使用する負荷軸と負荷レバーの位置関係の説明図である。
【図10】図10は、本発明で使用する負荷レバーの他の構造例を示す概念図である。
【図11】図11は、本発明に係る摩擦摩耗試験装置における負荷軸と試験片との関係の一例を示す概念図である。
【図12】図12は、本発明で使用する負荷レバーの他の構成例を示す概念図である。
【図13】図13は、従来の枠体の構造を示す二面図である。
【図14】図14は、種々の試験モジュールを示す要部断面図である。
【図15】図15は、従来の摩擦摩耗試験装置による負荷軸と試験片との関係の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
2 駆動軸
3 容器
4 枠体(枠体モジュール)
4A 容器揺動型枠体モジュール
4B 容器固定型枠体モジュール
5 負荷軸
5a,5b 負荷軸のピン穴
6 環境槽
7 負荷レバー
7a 負荷レバー本体
7b,7c 負荷レバーのアダプタ
11 試験モジュール
12 駆動モジュール
13 負荷モジュール
14 環境モジュール
15 制御モジュール
31 第1枠体
32 第1ジョイント部材
32a 第1回転軸
33 第2枠体
35 第2ジョイント部材
35a 第2回転軸
36 板バネ部材
37 歪みゲージ(負荷測定用)
39 歪みゲージ(トルク測定用)
43 試験片(試験ピン)
50 板バネ部材
51 支持ピン

Claims (9)

  1. 回転駆動される駆動軸(2)と、軸方向に負荷が与えられる負荷軸(5)を同軸に間隔をあけて対向させ、一対の試験片を夫々の軸の先端に直接又は間接に固定し、前記一対の試験片を所定の負荷値で接触させ、前記駆動軸(2)側の試験片の回転によって前記負荷軸(5)側の試験片に作用する回転トルクを測定する摩擦摩耗試験機であって、
    前記一対の試験片を保持し、一体として交換することにより前記試験片の接触形態を変更可能とした試験モジュール(11)と、
    前記負荷軸(5)に対して所定の負荷を与え、一体として交換することにより前記負荷を変更可能とした負荷モジュール(13)と、
    前記駆動軸(2)に対して所定の駆動力を与え、一体として交換することにより前記所定の駆動力を変更可能とした駆動モジュール(12)と、
    前記負荷軸(5)の先端に取り付けられ且つ前記試験片を収容する容器(3)を保持し、一体として交換することにより前記試験片の種類に応じて前記容器の保持形態を変更可能な枠体モジュール(4)と、
    を備えると共に、
    前記試験モジュール(11)は、前記容器(3)内に収容されて前記駆動軸
    (2)の先端に設置される様に構成されており、
    前記枠体モジュール(4)は、前記試験片が前記負荷軸の軸心に対して均等配置されている場合に使用するための、前記容器(3)を面揺動自在にジンバル構造で保持する容器揺動型枠体モジュール(4A)と、前記試験片が前記負荷軸の軸心に対して不均一に配置されている場合に使用するための、前記容器(3)を固定して保持する容器固定型枠体モジュール(4B)とからなり、
    前記負荷軸(5)の下端は、前記負荷モジュール(13)によって所定の押上力が作用する負荷レバー(7)によって支持されており、
    該負荷レバー(7)による前記負荷軸(5)の支持点(72)を可変としてなる事を特徴とする摩擦摩耗試験装置
  2. 前記容器揺動型枠体モジュール(4A)は、前記容器(3)を、同一平面内で直交する第1回転軸(32a)と第2回転軸(35a)とにより面揺動自在なジンバル構造によって保持するものである請求項1に記載の摩擦摩耗試験装置
  3. 前記容器揺動型枠体モジュール(4A)は、
    前記負荷軸(5)の先端に取り付けられた第1枠体(31)と、
    該第1枠体(31)に対して回転自在な前記第1回転軸(32a)と、
    該第1回転軸(32a)を保持する第1ジョイント部材(32)と、
    該第1ジョイント部材(32)に取り付けられた第2枠体(33)と、
    該第2枠体(33)に対して回転自在で且つ前記容器(3)に連結された前記第2回転軸(35a)と、
    該第2回転軸(35a)を保持する第2ジョイント部材(35)と、
    前記第2枠体(33)から垂下されて前記第2ジョイント部材(35)とを連結する対向する一対の板バネ部材(50)と、を有し、
    該板バネ部材(50)は、夫々複数のトルク測定用薄肉部(50a)と補強用厚肉部(50b)とが形成され、該薄肉部(50a)にトルク測定用の歪みゲージ(39)が配置されており、
    前記第1回転軸(32a)の軸心と前記第2回転軸(35a)の軸心の交差位置(C)が、前記容器(3)内における前記試験片の配置中心と一致する様に構成されている請求項2に記載の摩擦摩耗試験装置
  4. 前記容器固定型枠体モジュール(4B)は、
    前記負荷軸(5)の先端に取り付けられた第1枠体(31)と、
    該第1枠体(31)の長手方向に対して直交する方向に固定配置された第2枠体(33)と、
    該第2枠体(33)の垂直枠部材(33b)の下端に配置され、且つ前記容器(3)を固定する容器固定部材(81,82)と、
    前記第2枠体(33)と前記容器(3)との間に配置された板バネ部材(70)と、
    を有し、
    前記第2枠体(33)の前記第1枠体(31)に対する固定軸線(31a)と前記容器(3)の前記第2枠体(33)に対する固定軸線(33a)との交点上に前記負荷軸(5)側に固定される試験片の配置中心が位置しており、
    前記第2枠体(33)の垂直枠部材(33b)にトルク測定用の歪みゲージ(39)が配置されている構造のものである請求項1に記載の摩擦摩耗試験装置
  5. 前記枠体モジュール(4)は、前記負荷軸(5)に取り付けられた第1枠体(31)を除き、その他の部分が一体として交換可能に構成されている請求項3又は4に記載の摩擦摩耗試験装置
  6. 前記負荷軸(5)の下端部には、該負荷軸(5)を前記負荷レバー(7)上で支持する支持ピン(51)を着脱自在に挿入するための複数のピン穴(5a,5b)が形成され、前記負荷レバー(7)には、前記ピン穴(5a,5b)に対応する位置に前記支持ピン(51)の下端部を装入する凹部(72a,72b)が形成されており、前記容器(3)内における前記試験片の配置中心と前記支持ピン(51)の軸心が一致する様に該支持ピン(51)の前記負荷軸(5)への挿入位置を可変にしてなる請求項1乃至5に記載の摩擦摩耗試験装置
  7. 前記負荷レバー(7)は、本体部(7a)と、その先端に着脱自在に装着されるアダプタ(7b,7c)とからなり、該アダプタ(7b,7c)には、夫々異なった位置に前記凹部(72a,72b)が形成されており、該アダプタ(7b,7c)を取り替える事によって、前記前記負荷レバー(7)の前記凹部(72a,72b)の位置を変える様にしてなる請求項6に記載の摩擦摩耗試験装置
  8. 前記負荷レバー(7)の支点位置(73)を可変にしてなる請求項1乃至7のいずれかに記載の摩擦摩耗試験装置
  9. 前記負荷モジュール(13)から前記試験片に作用する負荷力の測定手段が、前記負荷軸(5)が前記枠体モジュール(4)に与える負荷を測定する様に歪みゲージ(37)が配置されている請求項1乃至8のいずれかに記載の摩擦摩耗試験装置
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