JP3594666B2 - 刷本集積方法および装置 - Google Patents
刷本集積方法および装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3594666B2 JP3594666B2 JP27423894A JP27423894A JP3594666B2 JP 3594666 B2 JP3594666 B2 JP 3594666B2 JP 27423894 A JP27423894 A JP 27423894A JP 27423894 A JP27423894 A JP 27423894A JP 3594666 B2 JP3594666 B2 JP 3594666B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speed
- support member
- guide plate
- book
- side belt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
- B65H2301/00—Handling processes for sheets or webs
- B65H2301/40—Type of handling process
- B65H2301/42—Piling, depiling, handling piles
- B65H2301/421—Forming a pile
- B65H2301/4214—Forming a pile of articles on edge
- B65H2301/42146—Forming a pile of articles on edge by introducing articles from above
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
- B65H2511/00—Dimensions; Position; Numbers; Identification; Occurrences
- B65H2511/10—Size; Dimensions
- B65H2511/13—Thickness
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
- B65H2513/00—Dynamic entities; Timing aspects
- B65H2513/40—Movement
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
- B65H2515/00—Physical entities not provided for in groups B65H2511/00 or B65H2513/00
- B65H2515/30—Forces; Stresses
- B65H2515/34—Pressure, e.g. fluid pressure
Landscapes
- Controlling Sheets Or Webs (AREA)
- Pile Receivers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、印刷産業等においてオフセット輪転印刷機、グラビア輪転印刷機等のウェブ印刷機の折り断裁ユニットから排出されベルトコンベアをずれ重なって移送される刷本を、集積テーブル上に立て積みし直方体形状の集積刷本を得る刷本の集積方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷産業等においてオフセット輪転印刷機、グラビア輪転印刷機等のウェブ印刷機において印刷された印刷用紙は、印刷機の最終ユニットである折り断裁ユニットにおいて折り断裁が行われ、本に製本された場合の16頁、32頁等が一つに纏まった刷本が得られる。この刷本は後工程である製本工程において、他の頁の刷本と一緒に丁合され表紙等が付けられ三方断裁を経て本に仕上げられる。
この折り断裁ユニットから排出される刷本はベルトコンベアをずれ重なって移送されるが、直接的に製本工程に移送されることは少なく、後工程へ受け渡すためにも、あるいは保管場所にスタックして置くためにも、刷本を結束して刷本束とし、更に刷本積載用のパレットに刷本束を積み重ねた形態にされる。
ベルトコンベア上の刷本を結束して刷本束とするために、まずベルトコンベアをずれ重なって移送される刷本を集積テーブルベルト上に立て積みし直方体形状の集積刷本を得て、その集積刷本をバンドで結束して刷本束とすることが行われる。
このような刷本集積装置と結束装置の両方を合わせた装置のことはスタッカバンドラと呼ばれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、揃いの良好な刷本束を得るためには、集積テーブルベルト上に集積される集積刷本の揃いが良くなくてはならない。
集積刷本は新たな刷本の移入側端をガイド板によって支持され、他方の端を刷本の移入とともに移動する支持部材によって支持されている。この支持部材の移動速度が適正でなく遅い場合、ガイド板を集積刷本が押圧する力が大きくなり、新たな刷本の移入の妨げとなり集積刷本の揃いが悪くなる。また、この支持部材の移動速度が適正でなく速い場合、集積刷本をガイド板と支持部材で把持する力が小さくなり、集積刷本が崩れて集積刷本の揃いが悪くなる。
【0004】
従って、支持部材の移動速度を適正とすることが必要であるが、従来は以下の方法が行われており、それぞれに欠点があった。
▲1▼支持部材を経験的な一定の速度で移動させる。
活版輪転機で用いられ、印刷用紙がざら紙等の厚紙で刷本の厚さ方向に弾力性を有する場合にだけ適用できる。オフセット輪転印刷機、グラビア輪転印刷機等で使用される一般の薄い印刷用紙では、集積刷本の揃いが悪い。
▲2▼圧力調節弁を設けた空気シリンダーにより受動的に支持部材を移動させる。
集積刷本と支持部材とが接する部分においては一定の押圧力が働くが、ガイド板と集積刷本とが接する部分においては、集積刷本の荷重、倒れ、集積テーブルベルトの走行速度に影響され、押圧力が変動して安定しない。特に集積刷本のサイズが大きい場合には顕著である。また支持部材の移動速度は大きくないためスティックスリップと呼ばれる脈動を生じる。従って集積刷本の揃いが悪い。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、印刷用紙の厚さや、物性によらず、また集積刷本のサイズによらず、揃いの良い集積刷本を得ることができ、更に、無調整で行うことのできる刷本集積方法および装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は下記の本発明によって達成される。即ち、
本発明は、ずれ重なって移送される刷本を集積テーブルベルト上においてガイド板に立て積みしてなる直方体形状の集積刷本を、前記ガイド板と支持部材で支持し、前記集積刷本の集積量が増加するに従って支持部材を前記ガイド板から遠ざかる方向に移動させる刷本集積方法において、前記ずれ重なって移送される刷本の移送速度と刷本厚さから前記支持部材を前記ガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度を演算する基準速度演算過程と、前記ガイド板を前記集積刷本が押圧する力から前記支持部材を移動させる補助速度を演算する補助速度演算過程と、前記基準速度と前記補助速度から前記支持部材を移動させる実行速度を演算する実行速度演算過程と、によって得られた前記実行速度で支持部材を移動させる刷本集積方法。
【0006】
また本発明は、ずれ重なって移送される刷本を挟持して集積テーブルベルト上に移入する表側ベルト列フレームに設けられた表側ベルト列と、裏側ベルト列フレームに設けられた裏側ベルト列と、一端が前記表側ベルト列フレームに支持され、他端が前記裏側ベルト列フレームに支持され、前記ずれ重なって移入される刷本を挟持する力を発生する空気シリンダと、前記表側ベルト列フレームと前記裏側ベルト列フレームとの距離を検出する変位検出手段と、前記表側ベルト列、または前記裏側ベルト列の走行速度を検出する走行速度検出手段と、前記移入された刷本を前記集積テーブルベルト上に立てた状態で集積支持するガイド板と、前記ガイド板に立てた状態で集積支持される直方体形状の集積刷本を、前記集積テーブルベルト上の前記ガイド板の反対側において支持する支持部材と、前記集積刷本が前記ガイド板を押圧する力を検出する押圧力検出手段と、前記支持部材が前記集積テーブルベルト上で前記集積刷本を支持する位置を変化させる支持部材駆動手段と、前記変位検出手段の出力信号と前記走行速度検出手段の出力信号から、前記支持部材を前記ガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度を演算する基準速度演算手段と、前記押圧力検出手段の出力信号から前記支持部材を移動させる補助速度を演算する補助速度演算手段と、前記基準速度演算手段の出力信号と前記補助速度演算手段の出力信号から前記支持部材を移動させる実行速度を演算し、支持部材駆動手段に出力する実行速度演算手段と、から構成される刷本集積装置、である。
【0007】
【作用】
本発明の刷本集積方法によれば、基準速度演算過程により、ずれ重なって移送される刷本の移送速度と刷本厚さから、支持部材をガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度が演算される。即ち、刷本の移送速度は集積刷本に移入される刷本の数量を示し、その数量と刷本の厚さから、集積刷本の長さと、増加速度を求めることができる。
また補助速度演算過程により、ガイド板を集積刷本が押圧する力から支持部材を移動させる補助速度が演算される。即ち、基準速度の最適速度からのずれが、ガイド板を集積刷本が押圧する力の変化となって現れ、逆に押圧する力から、基準速度の補正量である補助速度を演算することができる。
また、実行速度演算過程により、基準速度と補助速度から支持部材を移動させる実行速度が演算され、このようにして得られた実行速度で支持部材が移動させられる。
【0008】
また本発明の刷本集積装置によれば、表側ベルト列フレームに設けられた表側ベルト列と裏側ベルト列フレームに設けられた裏側ベルト列とにより、ずれ重なって移送される刷本が挟持されて集積テーブルベルト上に移入される。また空気シリンダは、その一端が前記表側ベルト列フレームに支持され、その他端が前記裏側ベルト列フレームに支持されており、ずれ重なって移入される刷本を挟持する力が発生される。また変位検出手段により、表側ベルト列フレームと裏側ベルト列フレームとの距離が検出される。この距離は、ずれ重なって移入される刷本を挟持した場合の刷本の厚さを表している。
また走行速度検出手段により、表側ベルト列または裏側ベルト列の走行速度が検出され、この走行速度は移入される刷本の数量を表している。
【0009】
またガイド板により、その移入された刷本が集積テーブルベルト上に立られた状態で集積支持され、支持部材により、ガイド板に立てた状態で集積支持される直方体形状の集積刷本が、集積テーブルベルト上のガイド板の反対側において支持される。また押圧力検出手段により、集積刷本がガイド板を押圧する力が検出され、支持部材駆動手段により、支持部材が集積テーブルベルト上で集積刷本を支持する位置が変化させられる。
また基準速度演算手段により、変位検出手段の出力信号と走行速度検出手段の出力信号から支持部材をガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度が演算され、補助速度演算手段により、押圧力検出手段の出力信号から支持部材を移動させる補助速度が演算され、実行速度演算手段により、基準速度演算手段の出力信号と補助速度演算手段の出力信号から支持部材を移動させる実行速度が演算され支持部材駆動手段に出力される。
【0010】
【実施例】
以下本発明の刷本集積方法および装置について好適な実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の刷本集積方法および装置の説明図である。図1において、1はずれ重なってベルトコンベアで移送される刷本、2は表側ベルト列等を支持する表側ベルト列フレーム、3は裏側ベルト列等を支持する裏側ベルト列フレーム、4は刷本集積装置に支持され表側ベルトフレーム2を刷本1の移入方向とほぼ直角な方向に移動自在に支持する表側フレームレール、5は表側ベルト列フレームに支承され裏側ベルトフレーム3を刷本1の移入方向とほぼ直角な方向に移動自在に支持する裏側フレームレールである。
【0011】
また、6は表側ベルト列フレーム2に設けられ、表側ベルト列フレーム2と裏側ベルト列フレーム3の距離を検出する変位計、7はその一端が表側ベルト列フレーム2に支持され、その他端が裏側ベルト列フレーム3に支持されており、ずれ重なって移入される刷本を表側ベルト列と裏側ベルト列とで挟持する力を発生する空気シリンダ、8は表側ベルト列フレーム2に支持され、表側ベルト列のガイドローラの一つの軸とその軸が接続されており、表側ベルト列の走行速度を検出する回転計、9は刷本集積装置に支持され、集積刷本によってガイド板に加えられる押圧力を検出するロードセルである。
【0012】
また、10は移入する刷本を立て積み状態で支持し集積刷本の一端を支持するガイド板、11は集積刷本の他端を支持し、移入する刷本が増加するとともにガイド板10から遠退く支持部材、12は支持部材11の集積テーブルベルト上の位置を変化させる支持部材駆動手段、13は集積刷本が形成され移送される集積刷本テーブル、14は集積刷本テーブル13を駆動する集積刷本テーブル駆動手段である。
また、15は変位計6の出力信号と回転計8の出力信号から、支持部材11をガイド板10から遠退く方向に移動させる基準速度を演算する基準速度演算部、16はロードセルの出力信号から支持部材11をガイド板10から遠退く方向に移動させる補助速度を演算する補助速度演算部、17は基準速度演算部15の出力信号と補助速度演算部16の出力信号から支持部材駆動手段12に支持部材11をガイド板10から遠退く方向に移動させる実行速度を演算する実行速度演算部である。
【0013】
以上の構成において次に動作の説明を行う。ベルトコンベアによりずれ重なって移送される刷本1は表側ベルト列フレーム2に設けられた表側ベルト列(図示せず)と裏側ベルト列フレーム3に設けられた裏側ベルト列(図示せず)とによって挟持されて刷本集積装置に移入される。
この際、表側ベルト列フレーム2に設けられた回転計によって表側ベルト列のガイドローラ(図示せず)の回転が検出されており、回転計の回転数とそのガイドローラの直径から表側ベルト列の走行速度、即ち移入される刷本1の走行速度が検出される。
【0014】
また表側ベルト列フレーム2と裏側ベルト列フレーム3は空気シリンダ7によって、ずれ重なって移入される刷本1を表側ベルト列と裏側ベルト列とで挟持する力が発生しており、空気シリンダ7に圧力調節弁を介して供給される空気圧によってその挟持する力が所定値に調節されている。裏側ベルト列フレーム3は表側ベルト列フレーム2に支持された裏側フレームレール5の上を移動可能に支持されており、裏側ベルト列フレーム3はずれ重なって移入される刷本1がその挟持する力の下での厚さに相当する距離だけ、表側ベルト列フレーム2から離れることになる。
この距離は、表側ベルト列フレーム2に設けられ支持されている変位計6によって検出される。変位計6には、電磁誘導方式(渦電流方式)、静電容量方式、光電方式等の非接触変位計やポテンショメータ、差動変圧器、リニアエンコーダ等の接触式変位計を用いることができる。また変位計6は空気シリンダ7のシリンダーロッドの変位を検出するようにしてもよい。
【0015】
移入された刷本1は集積テーブルベルト13に突き当たり、そこでずれ重なった形態から各刷本の先端が集積テーブルベルト13の面に揃えられた形態となり、ガイド板10に支持され立てられた状態で、集積テーブルベルト13上に集積される。
集積テーブルベルト13上に集積された集積刷本18は、ガイド板10の反対側を支持部材11によって支持されており、支持部材11は刷本1が移入されて集積刷本18を構成する刷本1の数量が増加するに従って、ガイド板10から遠退く方向に移動する。その際集積テーブルベルト13も同様の速度で集積刷本18を移送する。この支持部材11の移動速度については後述する。
【0016】
ガイド板10は表側ベルト列フレーム2に支持されており、表側ベルト列フレーム2は刷本集積装置のフレームに支持された表側フレームレール4の上を移動可能に支持されている。また表側ベルト列フレーム2と刷本集積装置のフレームの間にはロードセル9が設けられ、表側ベルト列フレーム2と刷本集積装置のフレームの間に働く力を検出するように構成されている。従って、ガイド板10を押圧する力が働くと、その力はロードセル9に働きロードセル9によってその押圧する力が検出される。
【0017】
この押圧する力は、直接的には挟持され圧縮された刷本1が集積テーブルベルト13上に集積され得られた集積刷本18が有する弾性力によってガイド板10が押圧される力として与えられる。しかし、集積刷本18は移送する集積テーブルベルト13上に載せられており、集積刷本18の一端は支持部材11によって支持され押圧されており、また集積刷本18には重力も働くのであるから、集積テーブルベルト13の移送力、支持部材11の押圧力、集積刷本18がその重さによって倒れ掛かる力、及び前述の弾性力の総和として、集積刷本18がガイド板10を押圧する力が決定されることになる。
【0018】
以上のように、ずれ重なって移送される刷本1は集積テーブルベルト13上に集積され集積刷本18が形成される。またこの過程において、回転計8によりずれ重なって移送される刷本1の走行速度が検出され、変位計6によりずれ重なって移送される刷本1の厚さが検出され、ロードセル9により集積刷本18がガイド板10を押圧する力が検出されることを説明した。
次に、これらの検出値から支持部材11をガイド板10から遠退く方向に移動させる場合の移動速度を演算する演算過程を説明する。
この演算過程は本発明の方法と公知技術を適用することにより、演算増幅器等を用いたアナログ演算装置、あるいはセンサ、アクチュエータへの入出力ポートを有するマイクロコンピュータで実行することができる。
【0019】
まず基準速度演算部15において、回転計8の出力信号から刷本1の走行速度が下記の数1に示される数式を演算することにより求められる。
【数1】
Vin = π*D*N/T
ただし、Vin ; 刷本の走行速度
π ; 円周率(3.141592・・・)
D ; ベルト列ガイドローラの直径
N ; ガイドローラの回転の計数値
T ; 回転を計数した時間(所定時間)
【0020】
また基準速度演算部15において、変位計6の出力信号から刷本1の厚さが下記の数2に示される数式を演算することにより求められる。
【数2】
TH = a*DS+b
ただし、 TH ; 刷本の厚さ
DS ; 変位計の出力信号
a ; 出力信号のスパン補正のための定数
b ; 出力信号のオフセット補正のための定数
【0021】
また基準速度演算部15において、走行速度Vinと厚さTHから基準速度が下記の数3に示される数式を演算することにより求められる。
【数3】
ただし、 Vs ; 基準速度
【0022】
また補正速度演算部16において、ロードセル9の出力信号から補正速度が下記の数4に示される数式を演算することにより求められる。
【数4】
Vr = c*P+d
ただし、 Vr ; 補正速度
P ; ロードセルの出力信号
c ; 補正速度のゲイン補正のための定数
d ; 補正速度のゼロ補正のための定数
【0023】
次に実行速度演算部17において、基準速度Vsと補正速度Vrから実行速度が下記の数5に示される数式を演算することにより求められる。
【数5】
ただし、 Ve ; 実行速度
【0024】
この実行速度Veに相当する信号は、実行速度演算部17から支持部材駆動手段12と集積テーブルベルト駆動手段14に出力され、支持部材11と集積テーブルベルト13の移動速度が制御される。
この実行速度Veは制御理論における目標値に相当し、この目標値と実測値(実際の支持部材11と集積テーブルベルト13の移動速度)との誤差値に応じてPID制御等の周知の方法を適用して制御を行うことができる。
【0025】
図2は本発明の刷本集積方法および装置の別の実施例を示す図である。図2において図1と同一部分には同一符号が付されている。
図2において、図1と異なる点についてだけ説明する。図2においては裏側ベルト列フレーム3は刷本集積装置のフレームに支持されており、その裏側ベルト列フレーム3に支持されたレール19に、表側ベルト列フレーム2が刷本1の走行方向とほぼ直角な方向に移動可能なように支持されている。
またロードセル9は表側ベルト列フレーム2とガイド板10とに支持されており、ガイド板10は表側ベルト列フレーム2に、集積刷本18によって押圧される方向に移動可能なように支持されている。
【0026】
図2の構成においても、図1の構成と同様に動作する。ただし、空気シリンダー7によって刷本1を挟持する力は、集積刷本18がガイド板10を押圧する力より大きくすることが必要である。
また、図2においては集積刷本18がガイド板10を押圧する力をガイド板10の変位によって表側ベルト列フレーム2の支持されたロードセル9が検出しているので検出の応答性が良い。このようなガイド板10とロードセル9と表側ベルト列フレーム2の構成は図1の場合に適用することもできる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明の刷本集積方法および装置においては、ずれ重なって移送される刷本の移送速度と刷本厚さから支持部材をガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度を演算し、ガイド板を集積刷本が押圧する力から支持部材を移動させる補助速度を演算し、その基準速度と補助速度から支持部材を移動させる実行速度を演算し、得られた実行速度で支持部材を移動させるから支持部材の移動速度が適正化され、しかもそれを無調整で行うことのできる刷本集積方法および装置が提供される。
その結果印刷用紙の厚さや、物性によらず、また集積刷本のサイズによらず、揃いの良い集積刷本を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の刷本集積方法および装置の説明図である。
【図2】本発明の刷本集積方法および装置の別の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 刷本
2 表側ベルト列フレーム
3 裏側ベルト列フレーム
4 表側フレームレール
5 裏側フレームレール
6 変位計
7 空気シリンダ
8 回転計
9 ロードセル
10 ガイド板
11 支持部材
12 支持部材駆動手段
13 集積テーブルベルト
14 集積テーブルベルト駆動手段
15 基準速度演算部
16 補正速度演算部
17 実行速度演算部
18 集積刷本
19 レール
【産業上の利用分野】
本発明は、印刷産業等においてオフセット輪転印刷機、グラビア輪転印刷機等のウェブ印刷機の折り断裁ユニットから排出されベルトコンベアをずれ重なって移送される刷本を、集積テーブル上に立て積みし直方体形状の集積刷本を得る刷本の集積方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷産業等においてオフセット輪転印刷機、グラビア輪転印刷機等のウェブ印刷機において印刷された印刷用紙は、印刷機の最終ユニットである折り断裁ユニットにおいて折り断裁が行われ、本に製本された場合の16頁、32頁等が一つに纏まった刷本が得られる。この刷本は後工程である製本工程において、他の頁の刷本と一緒に丁合され表紙等が付けられ三方断裁を経て本に仕上げられる。
この折り断裁ユニットから排出される刷本はベルトコンベアをずれ重なって移送されるが、直接的に製本工程に移送されることは少なく、後工程へ受け渡すためにも、あるいは保管場所にスタックして置くためにも、刷本を結束して刷本束とし、更に刷本積載用のパレットに刷本束を積み重ねた形態にされる。
ベルトコンベア上の刷本を結束して刷本束とするために、まずベルトコンベアをずれ重なって移送される刷本を集積テーブルベルト上に立て積みし直方体形状の集積刷本を得て、その集積刷本をバンドで結束して刷本束とすることが行われる。
このような刷本集積装置と結束装置の両方を合わせた装置のことはスタッカバンドラと呼ばれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、揃いの良好な刷本束を得るためには、集積テーブルベルト上に集積される集積刷本の揃いが良くなくてはならない。
集積刷本は新たな刷本の移入側端をガイド板によって支持され、他方の端を刷本の移入とともに移動する支持部材によって支持されている。この支持部材の移動速度が適正でなく遅い場合、ガイド板を集積刷本が押圧する力が大きくなり、新たな刷本の移入の妨げとなり集積刷本の揃いが悪くなる。また、この支持部材の移動速度が適正でなく速い場合、集積刷本をガイド板と支持部材で把持する力が小さくなり、集積刷本が崩れて集積刷本の揃いが悪くなる。
【0004】
従って、支持部材の移動速度を適正とすることが必要であるが、従来は以下の方法が行われており、それぞれに欠点があった。
▲1▼支持部材を経験的な一定の速度で移動させる。
活版輪転機で用いられ、印刷用紙がざら紙等の厚紙で刷本の厚さ方向に弾力性を有する場合にだけ適用できる。オフセット輪転印刷機、グラビア輪転印刷機等で使用される一般の薄い印刷用紙では、集積刷本の揃いが悪い。
▲2▼圧力調節弁を設けた空気シリンダーにより受動的に支持部材を移動させる。
集積刷本と支持部材とが接する部分においては一定の押圧力が働くが、ガイド板と集積刷本とが接する部分においては、集積刷本の荷重、倒れ、集積テーブルベルトの走行速度に影響され、押圧力が変動して安定しない。特に集積刷本のサイズが大きい場合には顕著である。また支持部材の移動速度は大きくないためスティックスリップと呼ばれる脈動を生じる。従って集積刷本の揃いが悪い。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、印刷用紙の厚さや、物性によらず、また集積刷本のサイズによらず、揃いの良い集積刷本を得ることができ、更に、無調整で行うことのできる刷本集積方法および装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は下記の本発明によって達成される。即ち、
本発明は、ずれ重なって移送される刷本を集積テーブルベルト上においてガイド板に立て積みしてなる直方体形状の集積刷本を、前記ガイド板と支持部材で支持し、前記集積刷本の集積量が増加するに従って支持部材を前記ガイド板から遠ざかる方向に移動させる刷本集積方法において、前記ずれ重なって移送される刷本の移送速度と刷本厚さから前記支持部材を前記ガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度を演算する基準速度演算過程と、前記ガイド板を前記集積刷本が押圧する力から前記支持部材を移動させる補助速度を演算する補助速度演算過程と、前記基準速度と前記補助速度から前記支持部材を移動させる実行速度を演算する実行速度演算過程と、によって得られた前記実行速度で支持部材を移動させる刷本集積方法。
【0006】
また本発明は、ずれ重なって移送される刷本を挟持して集積テーブルベルト上に移入する表側ベルト列フレームに設けられた表側ベルト列と、裏側ベルト列フレームに設けられた裏側ベルト列と、一端が前記表側ベルト列フレームに支持され、他端が前記裏側ベルト列フレームに支持され、前記ずれ重なって移入される刷本を挟持する力を発生する空気シリンダと、前記表側ベルト列フレームと前記裏側ベルト列フレームとの距離を検出する変位検出手段と、前記表側ベルト列、または前記裏側ベルト列の走行速度を検出する走行速度検出手段と、前記移入された刷本を前記集積テーブルベルト上に立てた状態で集積支持するガイド板と、前記ガイド板に立てた状態で集積支持される直方体形状の集積刷本を、前記集積テーブルベルト上の前記ガイド板の反対側において支持する支持部材と、前記集積刷本が前記ガイド板を押圧する力を検出する押圧力検出手段と、前記支持部材が前記集積テーブルベルト上で前記集積刷本を支持する位置を変化させる支持部材駆動手段と、前記変位検出手段の出力信号と前記走行速度検出手段の出力信号から、前記支持部材を前記ガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度を演算する基準速度演算手段と、前記押圧力検出手段の出力信号から前記支持部材を移動させる補助速度を演算する補助速度演算手段と、前記基準速度演算手段の出力信号と前記補助速度演算手段の出力信号から前記支持部材を移動させる実行速度を演算し、支持部材駆動手段に出力する実行速度演算手段と、から構成される刷本集積装置、である。
【0007】
【作用】
本発明の刷本集積方法によれば、基準速度演算過程により、ずれ重なって移送される刷本の移送速度と刷本厚さから、支持部材をガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度が演算される。即ち、刷本の移送速度は集積刷本に移入される刷本の数量を示し、その数量と刷本の厚さから、集積刷本の長さと、増加速度を求めることができる。
また補助速度演算過程により、ガイド板を集積刷本が押圧する力から支持部材を移動させる補助速度が演算される。即ち、基準速度の最適速度からのずれが、ガイド板を集積刷本が押圧する力の変化となって現れ、逆に押圧する力から、基準速度の補正量である補助速度を演算することができる。
また、実行速度演算過程により、基準速度と補助速度から支持部材を移動させる実行速度が演算され、このようにして得られた実行速度で支持部材が移動させられる。
【0008】
また本発明の刷本集積装置によれば、表側ベルト列フレームに設けられた表側ベルト列と裏側ベルト列フレームに設けられた裏側ベルト列とにより、ずれ重なって移送される刷本が挟持されて集積テーブルベルト上に移入される。また空気シリンダは、その一端が前記表側ベルト列フレームに支持され、その他端が前記裏側ベルト列フレームに支持されており、ずれ重なって移入される刷本を挟持する力が発生される。また変位検出手段により、表側ベルト列フレームと裏側ベルト列フレームとの距離が検出される。この距離は、ずれ重なって移入される刷本を挟持した場合の刷本の厚さを表している。
また走行速度検出手段により、表側ベルト列または裏側ベルト列の走行速度が検出され、この走行速度は移入される刷本の数量を表している。
【0009】
またガイド板により、その移入された刷本が集積テーブルベルト上に立られた状態で集積支持され、支持部材により、ガイド板に立てた状態で集積支持される直方体形状の集積刷本が、集積テーブルベルト上のガイド板の反対側において支持される。また押圧力検出手段により、集積刷本がガイド板を押圧する力が検出され、支持部材駆動手段により、支持部材が集積テーブルベルト上で集積刷本を支持する位置が変化させられる。
また基準速度演算手段により、変位検出手段の出力信号と走行速度検出手段の出力信号から支持部材をガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度が演算され、補助速度演算手段により、押圧力検出手段の出力信号から支持部材を移動させる補助速度が演算され、実行速度演算手段により、基準速度演算手段の出力信号と補助速度演算手段の出力信号から支持部材を移動させる実行速度が演算され支持部材駆動手段に出力される。
【0010】
【実施例】
以下本発明の刷本集積方法および装置について好適な実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の刷本集積方法および装置の説明図である。図1において、1はずれ重なってベルトコンベアで移送される刷本、2は表側ベルト列等を支持する表側ベルト列フレーム、3は裏側ベルト列等を支持する裏側ベルト列フレーム、4は刷本集積装置に支持され表側ベルトフレーム2を刷本1の移入方向とほぼ直角な方向に移動自在に支持する表側フレームレール、5は表側ベルト列フレームに支承され裏側ベルトフレーム3を刷本1の移入方向とほぼ直角な方向に移動自在に支持する裏側フレームレールである。
【0011】
また、6は表側ベルト列フレーム2に設けられ、表側ベルト列フレーム2と裏側ベルト列フレーム3の距離を検出する変位計、7はその一端が表側ベルト列フレーム2に支持され、その他端が裏側ベルト列フレーム3に支持されており、ずれ重なって移入される刷本を表側ベルト列と裏側ベルト列とで挟持する力を発生する空気シリンダ、8は表側ベルト列フレーム2に支持され、表側ベルト列のガイドローラの一つの軸とその軸が接続されており、表側ベルト列の走行速度を検出する回転計、9は刷本集積装置に支持され、集積刷本によってガイド板に加えられる押圧力を検出するロードセルである。
【0012】
また、10は移入する刷本を立て積み状態で支持し集積刷本の一端を支持するガイド板、11は集積刷本の他端を支持し、移入する刷本が増加するとともにガイド板10から遠退く支持部材、12は支持部材11の集積テーブルベルト上の位置を変化させる支持部材駆動手段、13は集積刷本が形成され移送される集積刷本テーブル、14は集積刷本テーブル13を駆動する集積刷本テーブル駆動手段である。
また、15は変位計6の出力信号と回転計8の出力信号から、支持部材11をガイド板10から遠退く方向に移動させる基準速度を演算する基準速度演算部、16はロードセルの出力信号から支持部材11をガイド板10から遠退く方向に移動させる補助速度を演算する補助速度演算部、17は基準速度演算部15の出力信号と補助速度演算部16の出力信号から支持部材駆動手段12に支持部材11をガイド板10から遠退く方向に移動させる実行速度を演算する実行速度演算部である。
【0013】
以上の構成において次に動作の説明を行う。ベルトコンベアによりずれ重なって移送される刷本1は表側ベルト列フレーム2に設けられた表側ベルト列(図示せず)と裏側ベルト列フレーム3に設けられた裏側ベルト列(図示せず)とによって挟持されて刷本集積装置に移入される。
この際、表側ベルト列フレーム2に設けられた回転計によって表側ベルト列のガイドローラ(図示せず)の回転が検出されており、回転計の回転数とそのガイドローラの直径から表側ベルト列の走行速度、即ち移入される刷本1の走行速度が検出される。
【0014】
また表側ベルト列フレーム2と裏側ベルト列フレーム3は空気シリンダ7によって、ずれ重なって移入される刷本1を表側ベルト列と裏側ベルト列とで挟持する力が発生しており、空気シリンダ7に圧力調節弁を介して供給される空気圧によってその挟持する力が所定値に調節されている。裏側ベルト列フレーム3は表側ベルト列フレーム2に支持された裏側フレームレール5の上を移動可能に支持されており、裏側ベルト列フレーム3はずれ重なって移入される刷本1がその挟持する力の下での厚さに相当する距離だけ、表側ベルト列フレーム2から離れることになる。
この距離は、表側ベルト列フレーム2に設けられ支持されている変位計6によって検出される。変位計6には、電磁誘導方式(渦電流方式)、静電容量方式、光電方式等の非接触変位計やポテンショメータ、差動変圧器、リニアエンコーダ等の接触式変位計を用いることができる。また変位計6は空気シリンダ7のシリンダーロッドの変位を検出するようにしてもよい。
【0015】
移入された刷本1は集積テーブルベルト13に突き当たり、そこでずれ重なった形態から各刷本の先端が集積テーブルベルト13の面に揃えられた形態となり、ガイド板10に支持され立てられた状態で、集積テーブルベルト13上に集積される。
集積テーブルベルト13上に集積された集積刷本18は、ガイド板10の反対側を支持部材11によって支持されており、支持部材11は刷本1が移入されて集積刷本18を構成する刷本1の数量が増加するに従って、ガイド板10から遠退く方向に移動する。その際集積テーブルベルト13も同様の速度で集積刷本18を移送する。この支持部材11の移動速度については後述する。
【0016】
ガイド板10は表側ベルト列フレーム2に支持されており、表側ベルト列フレーム2は刷本集積装置のフレームに支持された表側フレームレール4の上を移動可能に支持されている。また表側ベルト列フレーム2と刷本集積装置のフレームの間にはロードセル9が設けられ、表側ベルト列フレーム2と刷本集積装置のフレームの間に働く力を検出するように構成されている。従って、ガイド板10を押圧する力が働くと、その力はロードセル9に働きロードセル9によってその押圧する力が検出される。
【0017】
この押圧する力は、直接的には挟持され圧縮された刷本1が集積テーブルベルト13上に集積され得られた集積刷本18が有する弾性力によってガイド板10が押圧される力として与えられる。しかし、集積刷本18は移送する集積テーブルベルト13上に載せられており、集積刷本18の一端は支持部材11によって支持され押圧されており、また集積刷本18には重力も働くのであるから、集積テーブルベルト13の移送力、支持部材11の押圧力、集積刷本18がその重さによって倒れ掛かる力、及び前述の弾性力の総和として、集積刷本18がガイド板10を押圧する力が決定されることになる。
【0018】
以上のように、ずれ重なって移送される刷本1は集積テーブルベルト13上に集積され集積刷本18が形成される。またこの過程において、回転計8によりずれ重なって移送される刷本1の走行速度が検出され、変位計6によりずれ重なって移送される刷本1の厚さが検出され、ロードセル9により集積刷本18がガイド板10を押圧する力が検出されることを説明した。
次に、これらの検出値から支持部材11をガイド板10から遠退く方向に移動させる場合の移動速度を演算する演算過程を説明する。
この演算過程は本発明の方法と公知技術を適用することにより、演算増幅器等を用いたアナログ演算装置、あるいはセンサ、アクチュエータへの入出力ポートを有するマイクロコンピュータで実行することができる。
【0019】
まず基準速度演算部15において、回転計8の出力信号から刷本1の走行速度が下記の数1に示される数式を演算することにより求められる。
【数1】
Vin = π*D*N/T
ただし、Vin ; 刷本の走行速度
π ; 円周率(3.141592・・・)
D ; ベルト列ガイドローラの直径
N ; ガイドローラの回転の計数値
T ; 回転を計数した時間(所定時間)
【0020】
また基準速度演算部15において、変位計6の出力信号から刷本1の厚さが下記の数2に示される数式を演算することにより求められる。
【数2】
TH = a*DS+b
ただし、 TH ; 刷本の厚さ
DS ; 変位計の出力信号
a ; 出力信号のスパン補正のための定数
b ; 出力信号のオフセット補正のための定数
【0021】
また基準速度演算部15において、走行速度Vinと厚さTHから基準速度が下記の数3に示される数式を演算することにより求められる。
【数3】
ただし、 Vs ; 基準速度
【0022】
また補正速度演算部16において、ロードセル9の出力信号から補正速度が下記の数4に示される数式を演算することにより求められる。
【数4】
Vr = c*P+d
ただし、 Vr ; 補正速度
P ; ロードセルの出力信号
c ; 補正速度のゲイン補正のための定数
d ; 補正速度のゼロ補正のための定数
【0023】
次に実行速度演算部17において、基準速度Vsと補正速度Vrから実行速度が下記の数5に示される数式を演算することにより求められる。
【数5】
ただし、 Ve ; 実行速度
【0024】
この実行速度Veに相当する信号は、実行速度演算部17から支持部材駆動手段12と集積テーブルベルト駆動手段14に出力され、支持部材11と集積テーブルベルト13の移動速度が制御される。
この実行速度Veは制御理論における目標値に相当し、この目標値と実測値(実際の支持部材11と集積テーブルベルト13の移動速度)との誤差値に応じてPID制御等の周知の方法を適用して制御を行うことができる。
【0025】
図2は本発明の刷本集積方法および装置の別の実施例を示す図である。図2において図1と同一部分には同一符号が付されている。
図2において、図1と異なる点についてだけ説明する。図2においては裏側ベルト列フレーム3は刷本集積装置のフレームに支持されており、その裏側ベルト列フレーム3に支持されたレール19に、表側ベルト列フレーム2が刷本1の走行方向とほぼ直角な方向に移動可能なように支持されている。
またロードセル9は表側ベルト列フレーム2とガイド板10とに支持されており、ガイド板10は表側ベルト列フレーム2に、集積刷本18によって押圧される方向に移動可能なように支持されている。
【0026】
図2の構成においても、図1の構成と同様に動作する。ただし、空気シリンダー7によって刷本1を挟持する力は、集積刷本18がガイド板10を押圧する力より大きくすることが必要である。
また、図2においては集積刷本18がガイド板10を押圧する力をガイド板10の変位によって表側ベルト列フレーム2の支持されたロードセル9が検出しているので検出の応答性が良い。このようなガイド板10とロードセル9と表側ベルト列フレーム2の構成は図1の場合に適用することもできる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明の刷本集積方法および装置においては、ずれ重なって移送される刷本の移送速度と刷本厚さから支持部材をガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度を演算し、ガイド板を集積刷本が押圧する力から支持部材を移動させる補助速度を演算し、その基準速度と補助速度から支持部材を移動させる実行速度を演算し、得られた実行速度で支持部材を移動させるから支持部材の移動速度が適正化され、しかもそれを無調整で行うことのできる刷本集積方法および装置が提供される。
その結果印刷用紙の厚さや、物性によらず、また集積刷本のサイズによらず、揃いの良い集積刷本を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の刷本集積方法および装置の説明図である。
【図2】本発明の刷本集積方法および装置の別の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 刷本
2 表側ベルト列フレーム
3 裏側ベルト列フレーム
4 表側フレームレール
5 裏側フレームレール
6 変位計
7 空気シリンダ
8 回転計
9 ロードセル
10 ガイド板
11 支持部材
12 支持部材駆動手段
13 集積テーブルベルト
14 集積テーブルベルト駆動手段
15 基準速度演算部
16 補正速度演算部
17 実行速度演算部
18 集積刷本
19 レール
Claims (2)
- ずれ重なって移送される刷本を集積テーブルベルト上においてガイド板に立て積みしてなる直方体形状の集積刷本を、前記ガイド板と支持部材で支持し、前記集積刷本の集積量が増加するに従って支持部材を前記ガイド板から遠ざかる方向に移動させる刷本集積方法において、
前記ずれ重なって移送される刷本の移送速度と刷本厚さから前記支持部材を前記ガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度を演算する基準速度演算過程と、
前記ガイド板を前記集積刷本が押圧する力から前記支持部材を移動させる補助速度を演算する補助速度演算過程と、
前記基準速度と前記補助速度から前記支持部材を移動させる実行速度を演算する実行速度演算過程と、
によって得られた前記実行速度で支持部材を移動させることを特徴とする刷本集積方法。 - ずれ重なって移送される刷本を挟持して集積テーブルベルト上に移入する表側ベルト列フレームに設けられた表側ベルト列と、裏側ベルト列フレームに設けられた裏側ベルト列と、
一端が前記表側ベルト列フレームに支持され、他端が前記裏側ベルト列フレームに支持され、前記ずれ重なって移入される刷本を挟持する力を発生する空気シリンダと、
前記表側ベルト列フレームと前記裏側ベルト列フレームとの距離を検出する変位検出手段と、
前記表側ベルト列、または前記裏側ベルト列の走行速度を検出する走行速度検出手段と、
前記移入された刷本を前記集積テーブルベルト上に立てた状態で集積支持するガイド板と、
前記ガイド板に立てた状態で集積支持される直方体形状の集積刷本を、前記集積テーブルベルト上の前記ガイド板の反対側において支持する支持部材と、
前記集積刷本が前記ガイド板を押圧する力を検出する押圧力検出手段と、
前記支持部材が前記集積テーブルベルト上で前記集積刷本を支持する位置を変化させる支持部材駆動手段と、
前記変位検出手段の出力信号と前記走行速度検出手段の出力信号から、前記支持部材を前記ガイド板から遠退く方向に移動させる基準速度を演算する基準速度演算手段と、
前記押圧力検出手段の出力信号から前記支持部材を移動させる補助速度を演算する補助速度演算手段と、
前記基準速度演算手段の出力信号と前記補助速度演算手段の出力信号から前記支持部材を移動させる実行速度を演算し、支持部材駆動手段に出力する実行速度演算手段と、
から構成されることを特徴とする刷本集積装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27423894A JP3594666B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 刷本集積方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27423894A JP3594666B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 刷本集積方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08113410A JPH08113410A (ja) | 1996-05-07 |
JP3594666B2 true JP3594666B2 (ja) | 2004-12-02 |
Family
ID=17538932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27423894A Expired - Fee Related JP3594666B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 刷本集積方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3594666B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2824547B1 (fr) * | 2001-05-11 | 2004-02-20 | Realisations Etudes Et Commerc | Dispositif de pressage de cahiers imprimes empiles |
KR20030038890A (ko) * | 2001-11-07 | 2003-05-17 | 대구중공업주식회사 | 페이퍼 포지셔너 |
DE10223349B4 (de) | 2002-05-25 | 2004-07-01 | Siemens Ag | Verfahren und Einrichtung zum Stapeln von flachen Sendungen |
-
1994
- 1994-10-14 JP JP27423894A patent/JP3594666B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08113410A (ja) | 1996-05-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8123447B2 (en) | Method and apparatus for backing printed products | |
US8628457B2 (en) | Method for folding sheets | |
US8434609B2 (en) | Method for aligning flat products on a side edge and conveying device for realizing the method | |
EP0814040A1 (en) | A method of sheet registration and a sheet stacker with a sheet registration device | |
US10011139B2 (en) | Device for processing the projecting spine of a book block suspended from a circulating clamp on a bookbinding machine | |
JP3594666B2 (ja) | 刷本集積方法および装置 | |
JP4108218B2 (ja) | 中綴折機 | |
US6902162B2 (en) | Non-marking accumulator and related methods | |
EP1138621B1 (en) | Stacking and counting device for planar products | |
JP2007145604A5 (ja) | ||
US7862021B2 (en) | Gathering device with variable static charging of books | |
JPH08259080A (ja) | 刷本集積方法及びそれに用いる刷本集積装置 | |
WO2006120913A1 (ja) | シート材集積方法およびシート材集積装置 | |
CN103449211A (zh) | 用于页张的输送装置 | |
US6277059B1 (en) | Folding apparatus for the double-folding of a sheet | |
US4458892A (en) | Signature delivery devices for use in rotary printing presses | |
DE102007007993A1 (de) | Aktive Bogenführungs- und Bogenleitelemente | |
JPH06219622A (ja) | 刷本集積装置 | |
US20030071410A1 (en) | Module for temporarily storing flat printed products and printed product further processing device | |
JPS61111230A (ja) | 箱の反転集積装置 | |
JP2822095B2 (ja) | 刷本群の立ち揃え方法及びその装置 | |
JP2890726B2 (ja) | 結束積載物の適正サイズ測定装置および結束積載物の積載方法 | |
US6592120B2 (en) | Signature register for a signature reversing device | |
EP0768259B1 (en) | Apparatus for continuously varying the position of an article carrying platform | |
JP2000052670A (ja) | 用紙揃え装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040310 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040826 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040901 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |