JP3593416B2 - ブレージングシート及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属部材のろう接工程に用いられるブレージングシート及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ろうの形状は、ろう付け方法、接合される母材の形状、組み付け方法、または製品のコスト等から選択されている。中でも置きろうとして用いられるシート状に成形されたろう材には、圧延加工によって得られた箔状のものを始め、ろう材によって種々の形状のものが市販されている。アルミニウムろう材ではブレージングシートと称されるアルミニウム母材を心材とし、ろうを片面または両面に皮材として張り合わせた板状のものが市販されており、JISにもその特性が規定されている。ニッケルろう材では、その成形の難しさから粉末ろうをバインダーで成形したプリフォーム状ろうや、融体超急冷法により得られたアモルファスニッケルろうなどがある。また超硬(タングステンカーバイド)チップのろう付けに用いるサンドイッチ形のろうもあり、膨張係数の相違からくる応力の緩衝のため、ろうの間に銅または極軟鋼がサンドイッチされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ろう材の中でも板状に成形された帯状、プリフォーム状等のろう材は、その形状がシート状であること及び異種ろう材のサンドイッチによるろうの複合化が可能であること等から、ろう付けの適用範囲を広げ、且つ作業性の向上に大きな役割を果たしている。またろう材の中にはその金属的性質から加工性が乏しく、粉末状、線状、もしくは棒状には加工できても、圧延加工によって板状に成形できないものがある。また板状に成形できたとしても、プリフォーム状ろうのように柔軟性に乏しく、空気中に保管すると脱水し脆くなることから冷蔵室に保管する必要があるものなど取り扱いに制約を受けるものや、アモルファスニッケルろうのように切断加工が可能でもその材質の堅さから断裁刃の耐久性を著しく損ねるものなど、必ずしも手軽に使用できるものばかりではない。そこで本発明は金属繊維からなる湿式抄造シート、乾式法によるシートまたは織布にろう材を含浸またはコーティングすることにより、柔軟性、加工性に優れたブレージングシートを供給することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、金属繊維をベースにしたシートに粉末状ろう材を含有せしめたことを特徴とするブレージングシートであり、金属繊維及び低温で熱分解する結着樹脂で抄造されたシート、または金属繊維からなる焼結シート、不織布からなる乾式法による金属繊維シートもしくは織布からなる金属繊維シートに、粉末状のろう材を低温で熱分解するバインダーを含む塗液を含浸またはコーティングしたことを特徴とする製造方法である。またこのブレージングシートは、それに含まれる粉末状ろう材の割合が70〜97容量%であることを特徴とするものである。以下にブレージングシート及びその製造方法について詳細に述べる。
【0005】
本発明でいう金属繊維とは、繊維径が1〜50μmのステンレス繊維、ニッケル繊維、銅繊維、アルミニウム繊維、真鍮繊維などであり、ろう材と同じ金属を主成分とする金属繊維を使用することが好ましいが、ろう材と異なる金属を主成分とする金属繊維を使用する場合、金属繊維がろう接工程においてろう材と共に溶融し容易に母材を接着させるためには、繊維径はできる限り細い方が好ましく、8μm以下のものが好適に使用され、その材質は母材、ろう材の種類や性質、ろう接後の製品に求められる耐候性、強度等の品質目的により異なる。
なお、本発明で使用しうるろう材は銀ろう、銅ろう、黄銅ろう、りん銅ろう、金ろう、ニッケルろう、アルミニウムろうなどの各種ろう材が使用できる。
【0006】
本発明の製造方法は、金属繊維100重量部に対し低温で熱分解する結着樹脂5〜10重量部を配合し、これらを水中分散させ、湿式抄紙法によりまずシートを作成する。すなわち金属繊維を低温で熱分解する結着樹脂で結着することでシート化する。ここで用いられる結着樹脂としては、例えばポリビニールアルコール、マイクロファイバー繊維(木材パルプ100%の高叩解パルプ)、ポリオレフィン系合成繊維等があり、ポリビニールアルコールの場合、250℃以上で熱分解が開始し、400℃程度でポリビニールアルコールを形成する分子の主鎖が細かく切断され、低分子で分解し気化しやすいため、ろう接工程後は残渣としてろう接部に残ることはない。
【0007】
この湿式抄紙法で得られるシートは、金属繊維及び結着樹脂が均一に分散し緻密な網状構造を形成しており、厚さ、重量のばらつきが少ない均一なシートであることが最大の特徴である。また本発明を構成する金属繊維を主成分とするシートの役割は、粉末状ろう材をシート化するための心材であり、シートの重量はできる限り少ないことが望ましく、20〜70g/m程度の坪量が望ましい。またシートに含まれる空隙はその後に行う粉末状ろう材の含浸またはコーティングの条件に合わせて50〜95容量%に調整することが望ましい。ベースとなる金属繊維シートは金属繊維を結着樹脂で結着したものを用いるが、このシートを真空または非酸化の雰囲気ガス中で金属繊維が完全に溶融しない温度で焼結した金属繊維100%のシートとすることにより、有機物を含まず、金属繊維同志が融着した強度のあるシートを作成することができ、これをベースとなる金属繊維を主成分とするシートとして用いても良い。また金属繊維を乾式法によりシート化したウェブ等の不織布、または紡績した金属繊維糸を平織り、綾織り等でシート化した織布等を金属繊維をベースとしたシートとして用いても良い。このようにして得られた金属繊維をベースとするシートは、例えば従来のプリフォーム状ろうにないシートの柔軟性、保存性、取り扱いの容易さ、例えば従来のアモルファスニッケルろう以上の加工性を持たせることが可能である。
【0008】
本発明のブレージングシートは前記の金属繊維をベースとしたシートに粉末状ろう材及び低温で熱分解するバインダー、及びポリビニールアルコール等の増粘効果のあるバインダーを分散、溶解した塗液を含浸またはコーティングすることにより製造することができる。含浸またはコーティングに用いられる低温で熱分解するバインダーとしては、例えばろう接工程におけるブレージング用バインダーとして粉末状ろう材をペースト状にするためのアクリル系バインダーがあり、このバインダーは540℃にて熱分解し、ろう接工程後には残渣としてろう接部に残ることはない。
【0009】
このバインダーはできるだけ少量添加することが望ましくブレージングシートに固形分として1〜10重量%程度添加するもので、2〜3重量%程度で十分な接着力を得ることができる。ポリビニールアルコールは、粉末状ろう材及び低温で熱分解するバインダーを含浸またはコーティングする条件に合わせて粘度調整するために添加するものであり、また低温で熱分解するバインダーが接着する際、同時に架橋構造をつくり、接着強度の増進を図る役割を持つ。ポリビニールアルコール水溶液の調製は、含浸またはコーティングする条件により0.1〜15重量%に調製して使用する。この粉末状ろう材を含む塗液の含浸またはコーティングは、金属繊維をベースとするシートの両面に施すことが好ましい。片面のみの塗布では未塗工面へのろうの拡散が塗工面に比べて少なくなり、当然粉末ろう材と金属繊維シートでは融点が異なるのでろう接部全体としての溶融温度に不均一を生じ、接着不良を起こす可能性があるからである。
【0010】
ここで用いられる粉末状ろう材及び金属繊維シートの材質は溶融温度が近いものが良い。融点の差が大きくなると、ろう付け温度の高温化、加熱保持時間の長時間化、多量のろうの使用等のろう付け条件に悪影響を与える。すなわち、ろう付けの高温化、長時間化により、ろう材が接している部分の母材は、ろうの影響で本来の溶融温度よりも低い温度で融けはじめる。その際、母材が融けてろう材の一部と合金化することにより接着する。この場合、高温、長時間になると、母材とろう材の合金化がより進行し、母材への腐食が生ずるので好ましくない。この現象は特に母材が極めて薄かったりした場合その影響は大きい。さらに融点の差が大きくなることにより、金属繊維が残留することにより、空隙を生じ、強度を著しく低下させる原因となりうる。
【0011】
また金属繊維シートには50〜95%の空隙があり、これをろう接工程時に溶融したろうで埋め尽くし、母材間を密着させる必要がある。この空隙による接着不良を起こさせないためには、ブレージングシートに含まれるろう材を70〜97容量%にすることが望ましい。この場合、ろう材と金属繊維シートの主成分が同一の場合、融点が近いもの同志の組み合わせとなることから、比較的容易に金属繊維シートも溶融するのでろう材の比率が70容量%で接着する。
【0012】
一方、ろう材と金属繊維シートの主成分が異なる場合、すなわち、ろう材に比べて金属繊維シートの方が融点が低いときには、金属繊維の形を残すことなくろう接できるので、先に述べたように70容量%程度の比率で接着することができる。ところがろう材に比べて金属繊維シートの方が融点が高い場合、ろう材の量を増やすことにより金属繊維を含むブレージングシート全体の融点を下げる必要がある。その場合ブレージングシートに含まれるろう材の比率を85〜97容量%にすることが望ましい。よってろう材と金属繊維の主成分が同一の場合と、異なる場合の両方を考慮してブレージングシートに含まれるろう材の比率は、結局70〜97容量%程度にすることが望ましい。なお、ろう材と金属繊維シートの材質によりその比率は異なる。またろう接部の空隙の除去、ろう接工程時のろうの拡散、及びブレージングシート全体の溶融温度の均一化を図るため、ろう材は金属繊維の内部まで含浸していることが望ましい。特にろう材に比べて金属繊維シートの方が融点が高く、且つ繊維径が6μm以上の繊維を使用する場合、繊維は溶融しにくくなり、ろう接後繊維の形状を残してしまうと空隙が発生し接着不良の原因となりうる。
【0013】
ろう接工程においてろう接部の接着強度に大きく影響を与える因子として母材間の接着隙間があり、その隙間はろう材及び母材の種類により異なるが、0〜0.15mm程度であることが好ましいといわれる。本発明のブレージングシートにおいては、ベースとなる金属繊維シートの厚さが0.01〜0.2mm程度であり、更にろう材をコーティングすることにより得られたブレージングシートの厚さは0.1〜0.5mm程度のものになる。ろう接時ろうが完全に溶融し、ろう接部にろうが浸透することによりブレージングシートに存在する空隙を埋め尽くすことにより、母材間の接着隙間を0.15mm以下にすることができるが、更に確実に隙間を埋めるためには、事前にブレージングシートに存在する空隙を除去する、つまり作製したブレージングシートを潰し、厚さを薄くすることでろう接性を向上させることができる。図1は本発明のブレージングシートを断面から見た拡大構造を示し、図2にはこの表面の電子顕微鏡写真(倍率100)を示す。
【0014】
【発明の実施の形態】
【実施例1】
繊維径8μm、繊維長4mmのステンレス繊維(材質:SUS 316L、東京製綱社製商品名:サスミック)95重量部、及び水中溶解温度70℃であるポリビニールアルコール繊維(クラレ社製 商品名:フィブリボンドVPB 105−1)5重量部からなるスラリーを湿式抄紙法にて脱水プレス、加熱乾燥して米坪量50g/mのブレージングシートの心材となるステンレス繊維シートを得た。続いてブレージング用アクリルバインダー(WALL COLMONOY 社製 商品名:NICROBRAZ CEMENT−S )を固形分として3重量部及びポリビニールアルコール0.5%水溶液を40〜150重量部の範囲で混合した溶液に、ニッケル系の粉末状ろう(SMC METAL PRODUCTS 社製 商品名:BFM−777 )100重量部分散させたペースト状ろうをこのステンレス繊維シートにコーティングした。コーティングはロールコーターを用い、粉末状ろうを含むペースト状ろうを一定量塗工し、加熱乾燥後ニッケル含有量97、96、95、93、92、85、75容量%の本発明によるブレージングシートを得た。
【0015】
【実施例2】
実施例1において、金属繊維をベースとするシートにおける金属繊維の形状を、繊維径4μm、繊維長2mmに代えた以外は実施例1と同様にしてニッケルろう含有量92、85容量%の本発明のブレージングシートを作成した。
【0016】
【実施例3】
実施例1において、金属繊維をベースとするシートにおける金属繊維の形状を、繊維径2μm 、繊維長1mmに代えた以外は実施例1と同様にしてニッケルろう含有量92、85容量%の本発明のブレージングシートを作成した。
【0017】
【実施例4】
実施例1において、金属繊維をベースとするシートにおける金属繊維の材質を、ニッケル繊維(材質:純ニッケル、ナショナルスタンダード社製)に代え、さらにその形状を、繊維径20μm、繊維長5mmに代え、以下は同様にしてニッケルろう含有量80、70、50容量%の本発明のブレージングシートを作成した。
【0018】
【比較例1】
実施例1で使用したニッケル系の粉末状ろうを用いて下記の手順にてプリフォーム状ろうを作成した。すなわちアクリル樹脂(WALL COLMONOY 社製 商品名;NICROBRAZ CEMENT)20重量部を希釈剤としてのトルエン40重量部に溶解し、この溶液に該粉末状ろう100重量部を分散させることにより、成形前のろうのペースト状溶液を調製した。成形に押出成形装置を用い、該ペースト状溶液をホッパーからスリットを通して押出し、ニップ部で成形、その後乾燥することによりシート重量750g/mの比較用のプリフォーム状ろうからなるブレーンジングシートを得た。
【0019】
前記実施例1、実施例2、実施例3、実施例4及び比較例1のブレージングシートを下記の方法によってろう付けし、ニッケルろうのコーティングにおける成形のし易さ、ブレージングシート作成後のニッケルろうの脱離性、シートの柔軟性、切断加工性、保存性について評価した。その結果を表1に示した。
【0020】
<ろう付けの方法>
作成したブレージングシートのろう付けは、母材としてSUS304の厚さ1.5mmのステンレス板2枚を使用し、ブレージングシートをステンレス板に挟んで100g/cmの荷重を掛け、真空炉でろう付けした。真空炉でのろう付け条件は、まずアルゴンガス雰囲気下(真空度:1×10−4torr)600℃、1時間バインダーの分解除去を行い、続いてアルゴンガス雰囲気下(真空度:1×10−4torr)において30℃/分の速度で950℃まで昇温して1時間保持した後、10℃/分の速度で1060℃まで更に昇温して30分間保持しろう付けする。その後冷却水を真空炉の周りに流入させると共に、アルゴンガスを5kgf/cmの条件で噴入させ急冷し、ろう付けを完了した。
【0021】
【表1】
Figure 0003593416
【0022】
<評価方法>
表中○、△、×は以下のとりである。
○:良好
△、▲:不具合を生じたが実用上問題のないもの
×:不具合を生じ実用上問題のあるもの
(1)成形性:金属繊維シートにニッケルろうをコーティングした際の加工性について表記した。
(2)ろうの脱離:でこする、折り曲げる等の実際にブレージングシートを使用した場合のろうが脱離するか確認した。
(3)柔軟性:手で軽く曲げ、折り目がつくものを△とし、割れてしまった ものを×とした。
(4)切断加工性:無理な力をかけずにハサミでシートを切断した。
(5)保存性:常温に1ヶ月放置し、その後の外観の変化を見た。シートが 脆く割れ易くなったものを×とした。
(6)ろう接性:ろう付け後ろう接部よりろうがはみ出てしまったものを▲ とした。またろう接部に空隙が若干残ったが接着したものを△とし、 接着が不十分だったものを×とした。
【0023】
表1から明らかなとおり、実施例1のブレージングシートについて、ニッケルろう含有量97容量%のシートでは、柔軟性が若干劣り、手で軽く曲げると折り目がつく。またろう付けを行なうとろう接部より余分なろうがはみ出した。ニッケルろう含有量85容量%のシートでは、ろう接部に空隙が若干残ったがステンレス板を接着することができ、ニッケルろう含有量75容量%のシートでは、接着が不十分で剥がれてしまった。実施例2、実施例3のブレージングシートは、ニッケルろうのコーティングにおける成形のし易さ、ブレージングシート作成後のニッケルの脱離性、シートの柔軟性、切断加工性、保存性、ろう接性のいづれの評価においても問題がなかった。
【0024】
よってステンレス繊維をベースとしたブレージングシートでは、ステンレス繊維の繊維径を8μm とした場合、ニッケルろう含有量85〜97容量%に於いて良好なシート及びろう接性が得られ、好ましくは92〜96容量%であることが望ましい。またステンレス繊維の繊維径を4μm、2μmとした場合、ニッケルろう含有量85〜92容量%において良好なシート及びろう接性が得られた。
実施例4のブレージングシートは、ニッケルろうのコーティングにおける成形のし易さ、ブレージングシート作成後のニッケルろうの脱離性、シートの柔軟性、切断加工性、保存性、ろう接性のいづれの評価においても問題がなかったが、ニッケルろう含有量50容量%のシートでは接着性が不十分で剥がれてしまった。よってニッケル繊維をベースとしたブレージングシートでは、ニッケルろう含有量70〜80容量%で良好なシートが得られる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば従来の技術では得られなかった柔軟性、加工性に優れたブレージングシートを得ることができる。またベースとなる金属繊維の母材及びろうの性質からこれにあったものにすることにより、ろう接強度等を損なうことなくろう接できる。更に異種金属間の接合などにおいてはろう材の複合化によりろう接時の応力の緩衝を押さえる必要があり、本発明のブレージングシートではろう材を複合化することが容易に行うことができる等、ろう接工程における多くの事例に展開可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシートの厚さ方向の拡大概念図
【図2】本発明によるシートの表面の電子顕微鏡写真

Claims (6)

  1. 金属繊維をベースとしたシートに、粉末状ろう材を含有せしめたことを特徴とするブレージングシート。
  2. 金属繊維をベースとしたシートに、粉末状ろう材を含有せしめたブレージングシートに含まれる粉末状ろう材の割合が70〜97容量%であることを特徴とする請求項1記載のブレージングシート。
  3. 金属繊維と熱分解性の結着樹脂を含有する原料を湿式抄造してシートを作成し、しかる後該シートに粉末状ろう材と熱分解性のバインダーを含む塗液を含浸またはコーティングした後乾燥することを特徴とするブレージングシートの製造方法。
  4. 金属繊維と熱分解性の結着樹脂を含有する原料を湿式抄造してシートを作成する工程、該シートに対して焼結処理を施し金属繊維からなるシートを作成する工程、および該金属繊維からなるシートに粉末状ろう材と熱分解性のバインダーを含む塗液を含浸またはコーティングした後乾燥する工程とからなることを特徴とするブレージングシートの製造方法。
  5. 金属繊維を乾式法によりシート化し、該乾式法によるシートに粉末状ろう材と熱分解性のバインダーを含む塗液を含浸またはコーティングした後乾燥することを特徴とするブレージングシートの製造方法。
  6. 金属繊維の織布からなるシートに粉末状ろう材と熱分解性のバインダーを含む塗液を含浸またはコーティングした後乾燥することを特徴とするブレージングシートの製造方法。
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