JP3592936B2 - ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポリウレタンフォームの製造方法、特にプレミックスの保存安定性を向上した、寸法安定性に優れるポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタンフォームはポリオールとポリイソシアネートとを含むポリウレタンフォーム組成物を発泡、硬化させることによって作られているが、この製造方法においてはフォームの外観、その他の物性を改良する目的でポリオール、触媒、整泡剤(例えば界面活性剤)及び発泡剤(例えば水)を混合したレジンプレミックス(ポリイソシアネートは含まず)に、これとは相溶しない添加剤を添加することが提案されている。この添加剤は、特に発泡剤として水のみを用いる場合には、得られるポリウレタンフォームの寸法安定性の向上に有用である。このような添加剤としては、例えば半硬質ポリウレタンフォームの製造ではカーボンブラック(特開昭55−135128)が、また硬質ウレタンフォームの製造では粉末状もしくは繊維状のチタン酸カリウム(特開昭56−14535)、或いはR3Si01/2単位及びSi02単位からなる有機珪素化合物が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記のような添加剤は、レジンプレミックスと相溶しないため、経時により、これがレジンプレミックスから分離して目的とする特性を発揮できなくなるので、従来はレジンプレミックスをポリイソシアネートと反応させる前にレジンプレミックスを攪拌混合する必要があり、またそのために用途が限定され、例えばスプレー発泡 等への応用ができなくなるという不利があった。また、従来の添加剤はレジンプレミックスに含まれるアルカリ触媒によって経時と共に劣化し、寸法安定性等の目的とする特性を発揮できなくなるという問題があった。この問題を解決するため、ポリウレタンフォームの製造において、高疎水性で、且つ低反応性の添加剤が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、ポリウレタンフォームの製造時に低反応性・高疎水性シリカ系微粒子をレジンプレミックスに添加してもレジンプレミックスと分離することなく、且つアミン触媒による劣化もなく安定に保存でき、しかも寸法安定性に優れたポリウレタンフォームが得られるポリウレタンフォームの製造方法を提供することである。
【0005】
本発明は、ポリオール、水、触媒、界面活性剤及びポリイソシアネートを含有するポリウレタンフォーム組成物を発泡、硬化させてポリウレタンフォームを製造する方法において、疎水性シリカ系微粒子を添加することを特徴とする、レジンプレミックスの保存安定性が良好で、寸法安定性に優れたポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
疎水性シリカ系微粒子
本発明で使用する疎水性シリカ系微粒子は、シリカ表面が疎水化されたものならば、特に制限されないが、好ましくはR1 3Si01/2単位(但し、R1は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基)を通常1〜30モル%、好ましくは1〜10モル%と、R2Si03/2単位(但し、R2は炭素数1〜20の1価炭化水素基)を通常0.1〜20モル%、好ましくは1〜10モル%と、Si02単位を通常70〜99モル%、好ましくは80〜98モル%とからなるものである。また高疎水性で、且つ低反応性であることが好ましく、シリカ系微粒子の粒径は0.1〜1ミクロンであることが好ましい。0.1ミクロン未満では、ポリウレタンフォームの寸法安定性が悪くなることがあり、また1ミクロンを超えると、ポリウレタンフォームのセルが粗くなることがある。
【0007】
疎水性シリカ系微粒子は、特に下記の製造方法で得られるものが好ましい。
即ち、この疎水性シリカ系微粒子の製造方法は、一般式(I):
Si(OR3)4
(但し、R3は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。)
で示されるシラン化合物及びその加水分解物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を、親水性溶媒と塩基性の水との混合液中で加水分解、縮合して得られたシリカ微粒子分散混合液に水を添加した後、上記親水性溶媒を留去して水性液に変換する工程(以下、第一の工程という)、
上記シリカ微粒子分散水性液に一般式(II):
R2Si(OR4)3
(但し、R2は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、R4は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。)
で示されるシラン化合物及びその加水分解物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加してシリカ微粒子表面をコーティングし疎水化する工程(以下、第二の工程という)、
得られた微粒子分散水性液にケトン系溶媒を添加した後、水を留去してケトン系溶媒液に変換する工程(以下、第三の工程という)、
該微粒子分散ケトン系溶媒液に一般式(III):
R1 3SiNHSiR1 3
(但し、R1は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。)
で示されるシラザン化合物、及び一般式(IV):
R1 3SiX:
(但し、R1は一般式(III)に同じ。XはOH基又は加水分解性基を表す。)
で示されるシラン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加、反応させて、微粒子表面に残存する反応性基をトリアルキルシリル化する工程(以下、第四の工程という)を含む方法によって行われる。
【0008】
<第一の工程>
一般式(I)において、R3の炭素数1〜6の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基等が挙げられる。
一般式(I)で示されるシラン化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のアルコキシシランが挙げられる。また、一般式(I)で示されるシラン化合物の加水分解物の具体例としては、メチルシリケート、エチルシリケート等が挙げられる。
【0009】
親水性溶媒は、一般式(I)の化合物又はその加水分解物を溶解し、且つ水と相溶するものであれば特に制限はなく、各種アルコール類、例えば一般式(V): R60H〔但し、R6は炭素数1〜6の1価炭化水素基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基)を表す。〕
で示されるアルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等が挙げられ、好ましくはアルコール類、特に好ましくは上記一般式(V): R60Hで表されるアルコール類である。
一般式(V)で示されるアルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられる。
塩基性の水としては、アンモニア水、ジメチルアミン水、ジエチルアミン水等が挙げられ、好ましくはアンモニア水である。
混合液中の親水性溶媒と塩基性の水との混合比は、重量比で1:(0.5〜1.5)程度が適当である。
【0010】
一般式(I)のシラン化合物の加水分解、縮合は、親水性溶媒と塩基性の水との混合液中へ一般式(I)のシラン化合物を滴下する周知の方法によって行われる。加水分解・縮合の温度は通常10〜50℃である。
第一の工程で添加される水の量は、使用する親水性溶媒及び生成するアルコールの合計量に対して重量比で通常0.5〜2倍量、好ましくは1倍量である。
【0011】
<第二の工程>
第二の工程では、第一の工程で得られたシリカ微粒子分散水性液に前記一般式(II)(式中、R2は炭素数1〜20の1価炭化水素基、R4は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。)で示されるアルキルトリアルコキシシラン化合物又はその加水分解物を添加して前記シリカ微粒子表面をコーティングする。このコーティング工程によりシリカ微粒子表面にR2Si03/2単位が導入され、疎水化される。
【0012】
一般式(II)におけるR2の炭素数1〜20の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基が、またR4の炭素数1〜6の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
【0013】
一般式(II)で示されるアルキルトリアルコキシシラン化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n一プロピルトリメトキシシラン、n一プロピルトリエトキシシラン、i一プロピルトリメトキシシラン、i一プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等のアルコキシシランが挙げられ、また、これらの加水分解物を用いてもよい。
一般式(II)で示されるシラン化合物の添加量は、一般式(I)のシラン化合物のモル数に対して通常1〜0.001当量、好ましくは0.1〜0.01当量である。
【0014】
<第三の工程>
第三の工程では、第二の工程で得られた微粒子分散水性液にケトン系溶媒を添加した後、水を留去して前記水性液を該微粒子に対し分散性の良いケトン系溶媒液に変換する。
この工程で添加されるケトン系溶媒の量は、第一の工程で添加された水の量に対して重量比で通常0.5〜2倍量、好ましくは1.2倍量である。ここで用いられるケトン系溶媒の具体例としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン等が挙げられ、好ましくはメチルイソブチルケトンである。
【0015】
<第四の工程>
最後の第四の工程では、第三の工程で得られた疎水性シリカ微粒子分散ケトン系溶媒液に前記一般式(III)(式中、R1は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。)で示される化合物及び/又は前記一般式(IV)(式中、R1は一般式(III)に同じ。XはOH基又は加水分解性基を表す。)で示される化合物、即ちトリアルキルシラザン化合物、トリアルキルクロロシラン化合物、トリアルキルアルコキシシラン化合物等の少なくとも1種を添加、反応させて、微粒子表面に残存する反応性基をトリアルキルシリル化する。これにより微粒子表面にR1 3Si01/2単位(R1は一般式(III)で定義したとおり)が導入され、前記残存反応性基は該単位でブロックされる。
【0016】
一般式(III)及び(IV)におけるR1の炭素数1〜6の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基が例示できる。また、一般式(IV)におけるXの加水分解性基としては、塩素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;プロペノキシ基等のエノキシ基;アセトキシ基等のアシロキシ基;ブタノキシム基等のケトオキシム基;アミノ基;アミド基;アミノキシ基;アルケニルオキシ基等が例示できる。
【0017】
一般式(III)で示されるシラザン化合物の具体例としては、ヘキサメチルジシラザンが挙げられ、一般式(IV)で示されるシラン化合物の具体例としては、トリメチルシラノール、トリエチルシラノール等のシラノール化合物;トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン等のクロロシラン;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のアルコキシシラン;トリメチルシリルジメチルアミン、トリメチルシリルジエチルアミン等のアミノシラン;トリメチルアセトキシシラン等のアシロキシシラン等が挙げられる。
これら一般式(III)及び/又は一般式(IV)の化合物の添加量は、一般式(I)のシラン化合物のモル数に対して通常0.1〜0.5当量、好ましくは0.2〜0.3当量である。
【0018】
以上の方法により、第一の工程で調製されたSi02単位からなるシリカ微粒子表面は、第二の工程において、R2Si03/2単位でコーティング、疎水化され、次いで第三及び第四の工程において、この微粒子の表面に残存する反応性基はR1 3Si03/2単位(但し、R1は一般式(III)に同じ)でブロックされ、こうして上記3種の単位からなる粒径0.1〜1ミクロンの疎水性シリカ系微粒子が得られる。
この疎水性シリカ系微粒子は、常法により粉体として取り出してもよいし、或いはシラザンと反応させた後、界面活性剤等を添加して、この分散体として得てもよい。
【0019】
ポリウレタンフォームの製造方法
本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオール、発泡剤としての水、触媒、及び整泡剤としての界面活性剤を含むレジンプレミックスとポリイソシアネートとを含有するポリウレタンフォーム組成物を発泡、硬化させてポリウレタンフォームを製造する際、レジンプレミックスに上記疎水性シリカ系微粒子を添加することにより行われる。
疎水性シリカ系微粒子の添加量は、ポリオールに対する重量比で通常0.01〜20倍量、好ましくは0.5倍量である。
【0020】
ポリオール、ポリイソシアネート、触媒及び界面活性剤は、通常使用されているものでよい。即ち、ポリオールとしては、例えばポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等が使用できる。ポリイソシアネートとしては、例えばトルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等が使用できる。触媒としてはテトラメチルヘキサメチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン等のアミン類;ジブチルチンジラウレート等の有機スズ化合物が使用される。また界面活性剤としては、アニオン系、ノニオン系、両性系のいずれも使用できるが、特にポリエーテルシロキサンが好ましい。
【0021】
ポリイソシアネートの使用量は、ジイソシアネートインデックスが50〜150、特に80〜110となる量が好ましく、また触媒、水及び界面活性剤の使用量は、ポリオールに対する重量比で、それぞれ0.0001〜0.1倍、特に0.001〜0.01倍;0.001〜0.5倍、特に0.01〜0.3倍;0.0001〜0.1倍、特に0.001〜0.05倍であることが好ましい。
以上の成分を含むポリウレタンフォーム組成物の発泡、硬化温度も従来と同じ条件でよい。
なお、ポリウレタンフォーム組成物には、その他、本発明の目的、効果を損なわない範囲で、任意成分として難燃剤、充填剤等を添加することができる。
以上のようにして、寸法安定性に優れたポリウレタンフォームが得られる。
【0022】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。なお、例中の部は全て重量部である。
実施例1
攪拌機、滴下ロート、温度計、冷却管を備えた3リットルのガラス製反応器にメタノール623.7g、水41.4g,28%アンモニア水49.8gを入れ、混合した。この混合液を35℃に調整し、撹枠しながらテトラメトキシシラン1,163.7g及び5.4%アンモニア水418.1gを同時にそれぞれ6時間及び4時間かけて滴下し、テトラメトキシシランの滴下終了後も0.5時間攪拌を続け加水分解を行い、シリカ微粒子の分散水性混合液を得た。次に、反応器にエステルアダプターを備え、この分散水性混合液を60〜70℃に加熱し、メタノール649gを留去した後、水1,600gを添加し、更に70〜90℃に加熱してメタノール160gを留去し、シリカ微粒子の水性液を得た。この水性液に室温でメチルトリメトキシシラン115.8g(対テトラメトキシシランモル比0.1)及び5.4%アンモニア水46.6gを、攪拌しながら0.5時間かけて滴下した。滴下終了後も12時間攪拌し、シリカ微粒子表面にメチルトリメトキシシランをコーティングし、疎水化した。得られた微粒子分散水性液にメチルイソブチルケトン1,000gを添加した後、80〜110℃に加熱し、メタノール水1,336gを11時間かけて留去した。得られた微粒子分散ケトン系溶媒液に室温でヘキサメチルジシラザン357.6gを添加した後、120℃に加熱し、この温度で3時間反応させて微粒子表面に残存する反応性基をトリメチルシリル化し、疎水性シリカ系微粒子を、ケトン系溶媒分散液として調製した。なお、この疎水性シリカ系微粒子は、分析の結果、SiO2単位80モル%、MeSiO3/2(但し、Meはメチル基を表す。以下同じ)単位10モル%、及びMe3SiO1/2単位10モル%で構成されていることが判った。
【0023】
次に、こうして得られた疎水性シリカ系微粒子分散ケトン系溶媒液に、整泡剤として界面活性剤:ジメチルポリシロキサン−ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体(信越化学工業(株)製商品名F−373)968.4gを添加した後、80mmHgの減圧下で内温100℃まで加熱してメチルイソブチルケトン及び未反応ヘキサメチルジシラザンを留去し、疎水性シリカ微粒子含有整泡剤1,453gを得た。次に、ポリオール(武田薬品工業(株)製商品名ポリオール・アクトコールGR−46)100 部、触媒としてテトラメチルヘキサメチレンジアミン(TMHDA)1.7 部、発泡剤として水6.2 部、及び上記シリカ微粒子含有整泡剤1.4 部を添加してレジンプレミックスを作製した。
このレジンプレミックスを50℃で3日間放置してエージングしても沈降物は見られず、レジンプレミックスは安定であった。
また、上記エージング後のレジンプレミックスにポリイソシアネート(住友バイエルウレタン(株)製商品名イソシアネート・スミジューム44V−20)をイソシアネートインデックスが110となるように加えてフリー発泡、硬化させ、硬質ウレタンフォームを製造した。このものの密度を測定し、また70℃、95%RHの条件で2日間放置後の外観を調べた。結果を表1に示した。
この表から判るように、得られた硬質ウレタンフォームは低密度で且つ寸法安定性も良好であった。このようにレジンプレミックス中のシリカ微粒子に劣化はなく、目的の特性が得られた。
【0024】
実施例2〜8
添加した水の量、アンモニア水の滴下方法、アンモニア水の量、メチルトリメトキシシランの滴下方法、メチルトリメトキシシラン量及びメチルイソブチルケトン量を表1に示した通りとした以外は、実施例1と同様にしてシリカ微粒子含有整泡剤を作製し、更に、これを用いて実施例1と同様にしてレジンプレミックスを調製し、その安定性を調べた。結果を表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】
本発明のポリウレタンフォームの製造方法によれば、上記高疎水性、低反応性を有するシリカ系微粒子をレジンプレミックス中に添加しても分離したり劣化することなく、長期間保存することができるので、レジンプレミックスを使用時に攪拌する必要がなく、目的とする寸法安定性等の特性を損なうこともなく、更にはこれをスプレー発泡等にも使用できるという利点を有する。
Claims (2)
- ポリオール、水、触媒、界面活性剤及びポリイソシアネートを含有するポリウレタンフォーム組成物を発泡、硬化させてポリウレタンフォームを製造する方法において、R 1 3 SiO 1/2 単位(但し、R 1 は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。)、R 2 SiO 3/2 単位(但し、R 2 は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表す。)及びSiO 2 単位からなる粒径 0.1 〜1ミクロンの疎水性シリカ系微粒子を添加することを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。
- 疎水性シリカ系微粒子が、一般式(I):
Si(OR3)4
(但し、R3は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。)
で示されるシラン化合物及びその加水分解物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を、一般式(I)の化合物又はその加水分解物を溶解し、且つ水と相溶する親水性溶媒と塩基性の水との混合液中で加水分解、縮合して得られたシリカ微粒子分散混合液に水を添加した後、上記親水性溶媒を留去して水性液に変換する工程、
上記シリカ微粒子分散水性液に一般式(II):
R2Si(OR4)3
(但し、R2は炭素数1〜20の1価炭化水素基を表し、R4は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。)
で示されるシラン化合物及びその加水分解物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加してシリカ微粒子表面をコーティングし疎水化する工程、
得られた微粒子分散水性液にケトン系溶媒を添加した後、水を留去してケトン系溶媒液に変換する工程、
該微粒子分散ケトン系溶媒液に一般式(III):
R1 3SiNHSiR1 3
(但し、R1は同一又は異種の炭素数1〜6の1価炭化水素基を表す。)
で示されるシラザン化合物、及び一般式(IV):
R1 3SiX:
(但し、R1は一般式(III)に同じ。XはOH基又は加水分解性基を表す。)
で示されるシラン化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加、反応させて、微粒子表面に残存する反応性基をトリアルキルシリル化する工程により得られたものである請求項1に記載のポリウレタンフォームの製造方法。
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1998
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