JP3592513B2 - 粉体の付着力測定方法および装置 - Google Patents

粉体の付着力測定方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体の付着力測定方法および粉体の付着力測定装置に関し、特に電子写真に用いられる粉体の付着力測定方法および粉体の付着力測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉体を取り扱う分野では、粉体の様々な特性値を把握することが重要である。粉体の特性値の一つとして、粉体と粉体が付着している物体間の付着力がある。粉体の付着力を測定する方法は、粉体の付着している物体から粉体を分離するのに必要な力を見積もる方法が一般的である。粉体を分離させる方法としては、遠心力、振動、衝撃、空気圧、電界、磁界等を用いた方法が知られている。この内、遠心力を利用した方法は定量化が容易であり、例えば、以下のような論文で報告されている。
【0003】
M.Takeuchi, A.Onose, M.Anzai, R.Kojima and K.Kawai: ”Proc. IS&T 7th Int. Congress Adv. Non−impact Printing Technology,” 1991, vol.1, pp.200−208
上記論文で用いられている方法について説明する。以下、遠心分離式付着力測定方法と呼ぶ。粉体の付着した基板(試料基板)、分離した粉体が付着する基板(受け基板)、試料基板と受け基板間に設置する部材(スペーサ)から構成される測定セルを、遠心分離装置のロータ内に設置し、ロータの回転による遠心力を用いて粉体を試料基板から分離して受け基板に付着させる。ロータの回転数を低速回転から高速回転へ変えながら、各回転毎に受け基板を交換して、上記の過程を繰り返す。受け基板に粉体を付着させたら、この受け基板を取り出し、受け基板上の粉体を光学顕微鏡を用いて観察し、その画像をコンピュータに取り込み、画像処理を行って粉体の粒径を測定する。粉体の粒径および比重から粉体の重量を求め、粉体の重量およびロータの回転数から分離に必要な遠心力を計算して、各粉体の付着力を求める。
【0004】
粉体の付着力は、粉体の形状、粒径、材料、帯電している場合はその電荷量、および、付着面の凹凸、材料、温湿度等、様々な要因で変化するが、電子写真等の帯電した粉体を扱う分野では、特に粉体の電荷量と付着力の関係が重要である。帯電した粉体の付着力は、その電荷によって生じる鏡像力等の静電付着力と、電荷には依存しないファンデルワールス力や液架橋力等の非静電的付着力から構成される。電子写真では、トナーの静電的付着力と非静電的付着力を制御することが重要であり、これらを容易に測定する手段が必要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の遠心分離式付着力測定方法では、帯電した粉体と粉体の付着した面とのトータルの付着力は測定することができたが、静電的付着力と非静電的付着力を分離して測定することができなかった。
そこで、本発明では、帯電した粉体と粉体の付着した面との静電的付着力と非静電的付着力を測定できるようにすることを第1の課題とする。
【0006】
また、第1の課題を達成するために、本発明では受け基板に付着した粉体の一個当たりの電荷量を測定するが、粉体の一個当たりの電荷量は、粉体を受け基板から完全に分離して電荷量を測定し、あらかじめ測定した受け基板上の粉体の個数で割って求める。このため、粉体の一個当たりの電荷量を正確に測定するためには、電荷量を測定しながら粉体が受け基板から完全に分離していることを確認する必要がある。
【0007】
そこで、粉体の受け基板からの分離状態を容易に確認でき、粉体の一個当たりの電荷量を正確に測定できるようにすることを第2の課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、粉体を付着させた試料面を有する試料基板と、前記試料基板から分離した粉体が付着する付着面を有する受け基板と、前記試料基板の試料面と前記受け基板の付着面の間に設けられたスペーサとから構成される測定セルを回転させ、前記試料基板の試料面に付着した前記粉体を、前記受け基板の付着面に付着させる遠心分離工程と、前記遠心分離工程を、前記受け基板を交換して、複数の回転数について行う回転数別遠心分離工程と、前記受け基板の付着面に付着した粉体の粒径と個数を測定する粉体個数測定工程と、前記粉体の粒径と比重から粉体の重量を求め、粉体の重量と前記回転数から前記粉体の前記試料基板の試料面への付着力を求める付着力算定工程と、前記受け基板の付着面に付着した粉体にガスを吹き付けることによって、前記粉体を前記受け基板の付着面から分離する粉体分離工程と、前記受け基板の付着面に付着していた粉体の電荷量を測定する電荷測定工程と、前記粉体個数測定工程で測定された粉体の個数と前記電荷測定工程で測定された粉体の電荷量とから粉体一個あたりの電荷量を求め、粉体の電荷量と付着力の関係から静電的付着力および非静電的付着力を求める、静電的的付着力および非静電的的付着力算定工程と、を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項1記載の粉体の付着力測定方法において、前記受け基板の付着面に付着した粉体を分離する粉体分離工程の際に、前記粉体を分離する場所を拡大して観察しながら前記粉体を分離することを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、粉体を付着させた試料面を有する試料基板と、前記試料基板から分離した粉体が付着する付着面を有する受け基板と、前記試料基板の試料面と前記受け基板の付着面の間に設けられたスペーサとから構成される測定セルを回転させ、前記試料基板の試料面に付着した前記粉体を、前記受け基板の付着面に付着させる遠心分離手段と、前記受け基板を交換して、複数の回転数について前記回転を行う回転数別遠心分離手段と、前記受け基板の付着面に付着した粉体の粒径と個数を測定する粉体個数測定手段と、前記粉体の粒径と比重から粉体の重量を求め、粉体の重量と前記回転数から前記粉体の前記試料基板の試料面への付着力を求める付着力算定手段と、前記受け基板の付着面に付着した粉体にガスを吹き付け、前記粉体を前記受け基板の付着面から分離する粉体分離手段と、前記受け基板の付着面に付着していた粉体の電荷量を測定する電荷測定手段と、前記粉体個数測定手段によって測定された粉体の個数と前記電荷測定手段によって測定された粉体の電荷量とから粉体一個あたりの電荷量を求め、粉体の電荷量と付着力の関係から静電的付着力および非静電的付着力を求める、静電的付着力および非静電的付着力算定手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するため、請求項3記載の粉体の付着力測定装置において、前記受け基板の付着面に付着した粉体を分離する場所を拡大して観察する分離位置拡大手段を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1,図2および図3は、本発明に係る粉体付着力測定装置の測定セル、遠心分離装置および粉体電荷量測定装置の一実施例を示す図である。
【0012】
図1は、一実施例の粉体付着力測定装置の測定セルの説明図である。
図1において、1は測定セルであり、測定セル1は、粉体を付着させた試料面2aを有する試料基板2と、試料基板2から分離した粉体を付着させる付着面3aを有する受け基板3と、試料基板2の試料面2aと受け基板3の付着面3aの間に設けられたスペーサ4から構成される。
【0013】
図2は、一実施例の粉体付着力測定装置の遠心分離装置の一部断面図である。図2において、5は遠心分離装置であり、遠心分離装置5は、測定セル1を回転させるロータ6と、保持部材7を備えている。ロータ6は、自身の回転中心軸9に対して、垂直な断面で穴形状であり、保持部材7を設置する試料設置部8を有している。保持部7は、棒状部7aと、棒状部7aに設けられ測定セル1を保持するセル保持部7bと、測定セル1をセル保持部7bから押し出すための穴部7cと、棒状部7aを試料設置部8に固定する設置固定部7dを備えている。セル保持部7bは、測定セル1を設置したときに、測定セル1の垂直方向がロータの回転中心軸9に垂直となるように構成される。設置固定部7dは、図2に示される実施例においては、ゴム等の弾力性のある素材によるものを用いている。
【0014】
また、試料基板2,受け基板3,スペーサ4,保持部材7は、大きな遠心力に耐えられる強度があり、また、ロータ6に設置したときに、遠心分離装置の最大回転数まで回転可能な重量以下となるような軽量の材料を用いる必要があるため、アルミ製の部材を用いた。
図3は、一実施例の粉体電荷量測定装置の説明図である。
【0015】
図3において、受け基板21は、導電性の設置台22上に設置され、設置台22は、絶縁板23を挟んで、XYステージ24上に設置される。XYステージ24は、ケーブル25を通してXYステージコントローラ26に接続され、XYステージコントローラ26によって制御される。設置台22は、ケーブル27を通して電荷測定装置28に接続され、受け基板21の電荷量は、電荷量測定装置28で測定される。
【0016】
固定部材30によって固定されたノズル29は、チューブ31を通してコンプレッサー32に接続され、コンプレッサー32を稼働することによって、ノズル29から圧縮空気が受け基板21上に吹き付けられる。受け基板21上の粉体は、固定部材34で固定されたレンズ付のCCDカメラ33によって観察される。CCDカメラ33は、ケーブル35を通してカメラコントローラ36に接続され、カメラコントローラ36は、ケーブル37を通してモニター38と接続され、受け基板21上の粉体の画像がモニター38に表示される。また、CCDカメラ33は、観察領域を照明する部位を有しており、光ファーバー39を通して接続された光源ランプ40から光が供給される。
【0017】
受け基板21から分離した粉体は、吸引光41からチューブ42を通って、吸引装置43に吸引される。シールドボックス44は、ケーブル45を通して接地される。
図1から図3の装置を用いて帯電したトナーの付着力および電荷量を測定する方法を説明する。
【0018】
まず、リコー製のトナーとキャリアを混合・撹拌して帯電したトナーを、試料基板2の試料面2aに付着させた。トナーの帯電量は、ブローオフ法により測定した結果、20.5μC/gだった。
次に、図1のように、試料基板2,受け基板3およびスペーサ4を用いて測定セル1を構成する。測定セル1を、保持部材7をロータ6の試料設置部8に設置したときに、試料基板2が受け基板3とロータ6の回転中心軸9の間になるように、保持部材7のセル保持部7bに設置する。保持部材7を、測定セル1の垂直方向がロータの回転中心軸9に垂直となるように、ロータ6の試料設置部8に設置する。遠心分離装置5を稼働してロータ6を一定の回転数で回転させる。試料基板2に付着したトナーは回転数に応じた遠心力を受け、トナーの受ける遠心力がトナーと試料面2a間の付着力よりも大きい場合は、トナーが試料面2aから分離し、付着面3aに付着する
トナーの受ける遠心力Fは、トナーの重量m、ロータの回転数f(rpm)、ロータ6の中心軸9から試料基板2のトナー付着面(試料面)2aまでの距離rを用いて、下記式(1)より求められる。
【0019】
F=m×r×(2πf/60)^2 (1)
トナー重量mは、トナーの真比重ρ、円相当径dを用いて、下記式(2)より求められる。
m=(π/6)×ρ×d^3 (2)
式(1)と式(2)より、トナーの受ける遠心力Fは、下記式(3)から求められる。
【0020】
F=(π^3/5400)×ρ×d^3×r×f^2 (3)
遠心分離終了後、保持部材7をロータ6の試料設置部8から取り出し、保持部材7のセル保持部7bから測定セル1を取り出す。受け基板3を交換し、測定セル1を保持部材7に設置し、保持部材7をロータ6に設置し、ロータ6を前回よりも高回転数で回転させる。トナーの受ける遠心力が前回よりも大きくなり、付着力の大きなトナーが、試料面2aから分離して付着面3aに付着する。
【0021】
遠心分離装置5の設定回転数を低回転数から高回転数へ変えて同様の操作を実施することにより、各回転数で受ける遠心力と付着力の大小関係に応じて、試料面2a上のトナーが付着面3aに移動する。各回転数の受け基板3の付着面3aに付着したトナーの粒径を計測することにより、式(3)を用いて各トナーの付着力を求めることができる。
【0022】
トナーの粒径および個数の測定は、光学顕微鏡で付着面3a上のトナーを観察し、その画像をCCDカメラを通してコンピュータに取り込み、画像処理ソフトウェアを用いて行った。なお、付着面3a上のトナー観察位置の移動は、光学顕微鏡に設置したXYステージを用いて行った。
トナーの粒径を測定した受け基板3を、図3に示した粉体電荷量測定装置の設置台22上に設置した。モニター38を見ながら、コンプレッサー32と吸引装置43を稼働させて、ノズル29から圧縮空気を吹き付けて受け基板3の付着面3aからトナーを分離し、吸引口41から吸引した。XYステージコントローラ26によってXYステージ24を制御し、圧縮空気を吹き付ける領域を移動して付着面3a上の全てのトナーを分離した。電荷測定装置28で電荷量を測定した。測定した電荷量を粒径測定装置で測定したトナーの個数で割って、トナー一個当たりの電荷量を求めた。トナーを分離する場所を拡大して観察しながら分離すると、トナーの1つ1つが分離されているかどうかがわかるため、目視観察でトナーを分離するよりも正確な電荷量測定ができる。
【0023】
ロータ6の回転数と各回転数で分離したトナーの付着力の平均値の関係を図4に示す。図4に示すように、回転数が高くなるにしたがって、付着力の大きなトナーが分離される。
また、ロータ6の回転数と各回転数で分離したトナーの一個当たりの電荷量の関係を図5に示す。図5に示すように、回転数が高くなるにしたがって、電荷量の大きなトナーが分離される。
【0024】
図4と図5から、トナーの電荷量と付着力の関係は、図6に示すように、付着力が電荷量の2乗に比例して増加している。鏡像力は、粉体の電荷量の2乗に比例して増加することが知られており、図6の結果も対応している。図6に示した近似曲線において、電荷量Qを0としたときの付着力から非静電的付着力Fneが求められ、近似曲線の傾きKを用いた下記式(4)から静電的付着力Fe が求められる。図6におけるFneとKは、
Fne=23.5(nN)、K=27.65(nN/fC^2)
となった。
【0025】
Fe =K×Q^2 (4)
このように、遠心分離によって選別された粉体の付着力と電荷量を測定することによって、電荷量と付着力の関係を調べることができ、静電的付着力と非静電的付着力を容易に測定することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0026】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の測定方法によれば、遠心分離装置により、試料基板の試料面から分離して受け基板の付着面に付着した粉体の粒径を測定することにより、粉体と試料面との付着力が測定でき、受け基板の付着面に付着した粉体を分離し、分離後の受け基板の電荷量を測定することにより、粉体の一個当たりの電荷量を求めることができ、電荷量と付着力の関係を求めることができるので、粉体の静電的付着力と非静電的付着力をそれぞれ求めることができる。
【0027】
請求項2記載の発明の測定方法によれば、受け基板の付着面に付着した粉体を吸引する位置を拡大して観測できるので、粉体の付着面からの分離を容易に確認できるので、粉体一個当たりの電荷量を正確に測定することができ、粉体の静電的付着力と非静電的付着力を正確に求めることができる。
請求項3記載の発明の測定装置によれば、遠心分離装置により、試料基板の試料面から分離して受け基板の付着面に付着した粉体の粒径を測定することにより、粉体と試料面との付着力が測定でき、受け基板の付着面に付着した粉体を分離し、分離後の受け基板の電荷量を測定することにより、粉体の一個当たりの電荷量を求めることができ、電荷量と付着力の関係を求めることができるので、粉体の静電的付着力と非静電的付着力をそれぞれ求めることができる。
【0028】
請求項4記載の発明の測定装置によれば、受け基板の付着面に付着した粉体を吸引する位置を拡大して観測できるので、粉体の付着面からの分離を容易に確認できるので、粉体一個当たりの電荷量を正確に測定することができ、粉体の静電的付着力と非静電的付着力を正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粉体付着力測定装置の測定セルの一実施例を示す構成図である。
【図2】一実施例の粉体付着力測定装置の遠心分離装置の一部断面側面図である。
【図3】一実施例の粉体電荷量測定装置を示す構成図である。
【図4】一実施例における粉体付着力測定装置により測定されたロータの回転数に対する各回転数で分離したトナーの付着力の平均値を示す図である。
【図5】一実施例における粉体電荷量測定装置により測定されたロータの回転数に対する各回転数で分離したトナーの一個当たりの電荷量を示す図である。
【図6】一実施例における粉体付着力測定装置により測定されたトナーの一個当たりの電荷量に対する付着力を示す図である。
【符号の説明】
1 測定セル
2 試料基板
2a 試料面
3 受け基板
3a 付着面
4 スペーサ
5 遠心分離装置
6 ロータ
7 保持部材
7a 棒状部
7b セル保持部
7c 穴部
7d 設置固定部
8 試料設置部
9 回転中心軸
21 受け基板
22 設置台
23 絶縁体
24 XYステージ
25,27,35,37,45 ケーブル
26 XYステージコントローラ
28 電荷測定装置
29 ノズル
30,34 固定部材
31,42 チューブ
32 コンプレッサー
33 CCD
36 カメラコントローラ
38 モニター
39 光ファイバー
40 光源ランプ
41 吸引口
43 吸引装置
44 シールドボックス

Claims (4)

  1. 粉体を付着させた試料面を有する試料基板と、前記試料基板から分離した粉体が付着する付着面を有する受け基板と、前記試料基板の試料面と前記受け基板の付着面の間に設けられたスペーサとから構成される測定セルを回転させ、前記試料基板の試料面に付着した前記粉体を、前記受け基板の付着面に付着させる遠心分離工程と、
    前記遠心分離工程を、前記受け基板を交換して、複数の回転数について行う回転数別遠心分離工程と、
    前記受け基板の付着面に付着した粉体の粒径と個数を測定する粉体個数測定工程と、
    前記粉体の粒径と比重から粉体の重量を求め、粉体の重量と前記回転数から前記粉体の前記試料基板の試料面への付着力を求める付着力算定工程と、
    前記受け基板の付着面に付着した粉体にガスを吹き付けることによって、前記粉体を前記受け基板の付着面から分離する粉体分離工程と、
    前記受け基板の付着面に付着していた粉体の電荷量を測定する電荷測定工程と、
    前記粉体個数測定工程で測定された粉体の個数と前記電荷測定工程で測定された粉体の電荷量とから粉体一個あたりの電荷量を求め、粉体の電荷量と付着力の関係から静電的付着力および非静電的付着力を求める、静電的付着力および非静電的付着力算定工程と、
    を備えたことを特徴とする粉体の付着力測定方法。
  2. 請求項1記載の粉体の付着力測定方法において、
    前記受け基板の付着面に付着した粉体を分離する粉体分離工程の際に、前記粉体を分離する場所を拡大して観察しながら前記粉体を分離することを特徴とする粉体の付着力測定方法。
  3. 粉体を付着させた試料面を有する試料基板と、前記試料基板から分離した粉体が付着する付着面を有する受け基板と、前記試料基板の試料面と前記受け基板の付着面の間に設けられたスペーサとから構成される測定セルを回転させ、前記試料基板の試料面に付着した前記粉体を、前記受け基板の付着面に付着させる遠心分離手段と、
    前記受け基板を交換して、複数の回転数について前記回転を行う回転数別遠心分離手段と、
    前記受け基板の付着面に付着した粉体の粒径と個数を測定する粉体個数測定手段と、
    前記粉体の粒径と比重から粉体の重量を求め、粉体の重量と前記回転数から前記粉体の前記試料基板の試料面への付着力を求める付着力算定手段と、
    前記受け基板の付着面に付着した粉体にガスを吹き付け、前記粉体を前記受け基板の付着面から分離する粉体分離手段と、
    前記受け基板の付着面に付着していた粉体の電荷量を測定する電荷測定手段と、
    前記粉体個数測定手段によって測定された粉体の個数と前記電荷測定手段によって測定された粉体の電荷量とから粉体一個あたりの電荷量を求め、粉体の電荷量と付着力の関係から静電的付着力および非静電的付着力を求める、静電的付着力および非静電的付着力算定手段と、
    を備えたことを特徴とする粉体の付着力測定装置。
  4. 請求項3記載の粉体の付着力測定装置において、
    前記受け基板の付着面に付着した粉体を分離する場所を拡大して観察する分離位置拡大手段を備えたことを特徴とする粉体の付着力測定装置。
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