JP3586534B2 - 基板評価装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に薄膜が形成された基板の電気特性等を評価するための基板評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から半導体製造工程においては、シリコンウエハ表面に形成された酸化膜(SiO2膜)に侵入した電荷によりトランジスタの特性が大きく影響を受けることから、シリコンウエハのC−V(Capacitance-Voltage)特性等の電気特性を用いてSiO2膜中のイオンの個数を推定する等して酸化膜評価が行われている。
【0003】
上記C−V特性の測定は、例えば、光学ガラス表面に形成された電極をシリコンウエハ表面に0.3〜0.5μm程度のギャップ寸法を隔てて近接させ、この電極とシリコンウエハ裏面との間に直流バイアスを印加し、このバイアス電圧に対するインピーダンス(静電容量)変化を測定することにより行われる。また、上記C−V特性等からイオンの数量を推定する等して酸化膜評価を行うには酸化膜自身の静電容量値が必要であり、その静電容量値を求めるためにあらかじめ酸化膜の膜厚測定が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、酸化膜の膜厚測定は、酸化処理工程で処理されたシリコンウエハをカセットに収納した状態でシリコンウエハ表面の酸化膜の評価工程である基板評価工程から独立した膜厚測定工程に運び込んで行われる。そして、膜厚測定の行われたシリコンウエハは、再びカセットに収納された状態で基板評価工程に運び込まれて基板の電気特性等の測定が行われることになるが、膜厚測定工程が基板評価工程から独立しているため、測定した膜厚データを基板評価工程で直接利用することができないという問題があった。
【0005】
また、酸化処理工程で処理されたシリコンウエハを膜厚測定工程に運び込み、膜厚測定の終了したシリコンウエハを基板評価工程に運び込むことになるため、工程が煩雑化するだけでなくロスタイムが増加するという問題もあった。
【0006】
なお、上記のような問題は、シリコンウエハだけではなく、表面に薄膜の形成されたシリコンウエハ以外の他の基板についても生じるものである。
【0007】
従って、本発明は、膜厚測定工程で測定した膜厚データを基板評価工程で直接利用することができ、しかも、膜厚測定工程から基板評価工程に至る工程を簡素化することのできる基板評価装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る基板評価装置は、表面に薄膜が形成された基板を評価するための基板評価装置であって、基板に形成された薄膜の厚さを測定する膜厚測定部と、基板の電気特性を測定する電気特性測定部と、前記膜厚測定部で測定された膜厚データを利用して前記電気特性測定部に基板の電気特性を測定させる制御手段とを備え、前記電気特性測定部は、基板に対して所定の距離を隔てて対向配置されるセンサ部と、前記膜厚測定部で測定された膜厚データに基づいて、基板と前記センサ部との距離を相対的に変更させる変更手段とを備えてなり、前記変更手段は、前記所定の距離における静電容量があらかじめ定められた所定の範囲内の値になるように設定すると共に、前記膜厚測定部により得られた膜厚が基準値を超えている場合には、前記所定の距離における静電容量を前記あらかじめ定められた所定の範囲内の値よりも低い範囲内の値に設定変更し、この設定変更した値になるように前記ギャップ寸法を調整するものであることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、膜厚測定部で測定された膜厚データが、制御手段の制御によって電気特性測定部で基板の電気特性を測定する際に利用される。すなわち、電気特性測定部における電気特性の測定の際に、膜厚データが自動的に利用されることになる。また、基板に対して所定の距離を隔てて対向配置されるセンサ部と基板との距離が、膜厚測定部で測定された膜厚データに基づいて、変更手段により相対的に変更される。この変更手段により、前記所定の距離における静電容量があらかじめ定められた所定の範囲内の値になるように設定されると共に、前記膜厚測定部により得られた膜厚が基準値を超えている場合には、前記所定の距離における静電容量が前記あらかじめ定められた所定の範囲内の値よりも低い範囲内の値に設定変更され、この設定変更された値になるように前記ギャップ寸法が調整される。
【0010】
また、請求項2に係る基板評価装置は、請求項1に記載の基板評価装置において、前記膜厚測定部で測定された膜厚データと前記電気特性測定部で測定された基板の電気特性データとに基づいて、基板の評価を行う評価算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、膜厚測定部により基板の表面に形成された薄膜の厚さが測定される一方、電気特性測定部により基板の電気特性が測定され、測定された膜厚データと電気特性データの各々に基づいて、評価算出手段により基板の評価が自動的に行われる。
【0012】
また、請求項3に係る基板評価装置は、請求項1又は請求項2に係るものにおいて、基板を載置させる基板載置台と、基板が搬出入される搬出入位置と基板の電気特性が測定される測定位置との間で前記基板載置台を移動させる駆動手段と、をさらに備え、前記膜厚測定部は、前記搬出入位置から前記測定位置に至る前記基板載置台の移動経路に対応する位置に配置されていることを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、基板が搬出入される搬出入位置と基板の電気特性が測定される測定位置との間で、基板の載置された基板載置台が駆動手段により移動し、この移動経路に対応する位置に配置された膜厚測定部が基板の表面の薄膜の厚さを測定する。
【0014】
また、請求項4に係る基板評価装置は、請求項1又は請求項2に係るものにおいて、基板の電気特性が測定される測定位置において基板を載置させる基板載置台と、前記基板載置台から離間した離間位置と前記基板載置台との間で基板を搬送させる搬送手段と、をさらに備え、前記膜厚測定部は、前記離間位置から前記基板載置台に至る基板の搬送経路に対応する位置に配置されていることを特徴とする。
【0015】
上記構成によれば、基板の電気特性が測定される測定位置において基板を載置させる基板載置台とこの基板載置台から離間した離間位置との間で、基板を搬送手段により搬送し、この搬送経路に対応する位置に配置された膜厚測定部が基板の表面の薄膜の厚さを測定する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る基板評価装置の概略構成を示す図である。この図に示す基板評価装置10は、表面に薄膜である酸化膜の形成されたシリコンウエハの酸化膜に関連するC−V特性等の電気特性を非接触状態で測定するもので、測定室(筐体)20と、膜厚測定器22と、光量測定器24と、インピーダンスメータ26と、位置制御装置28と、真空源30と、全体の動作を制御する制御部32とを備えている。
【0017】
測定室20は、その内部に、シリコンウエハWを真空源30から供給された負圧により吸着する基板載置台34と、基板載置台34を回転可能に支持する支持台36と、基板載置台34を中心軸の回りに回転させる載置台回転装置38と、支持台36を水平方向(図中の左右方向)に移動させる支持台移動装置40と、基板載置台34に真空源30の負圧を供給する配管42と、シリコンウエハWと対向する位置に配設された電気特性を測定するための測定端子部であるセンサヘッド44と、センサヘッド44を固定する支持筒46と、支持筒46を上下方向に移動させてセンサヘッド44をシリコンウエハWに対して接離させるセンサ位置調節手段48とを備えている。
【0018】
また、測定室20は、その一端側(図中の左側)に、電気特性の測定前のシリコンウエハWを測定室20の外部から内部に搬入する一方、電気特性の測定後のシリコンウエハWを測定室20の内部から外部へ搬出するための窓部50を備え、測定室20内部の窓部50近傍には外部から搬入されたシリコンウエハWの周縁に形成されている位置決め用ノッチ(凹み部)を検出するためのノッチセンサ52を備えている。なお、窓部50には、開閉可能に構成された図略のシャッタが配設されており、シリコンウエハWの測定室20内部への搬入時及びシリコンウエハWの測定室20外部への搬出時には窓部50が開けられ、電気特性測定中は窓部50が閉じられた状態となるようになっている。また、測定室20内部のセンサヘッド44と窓部50との間には、シリコンウエハWの近傍位置でそのシリコンウエハW表面の酸化膜の厚さを測定する膜厚測定器22の測定端子部となる膜厚センサ54が配設されている。
【0019】
基板載置台34は、支持台36に対して回転可能に支持された回転支持部341と、回転支持部341に一体に形成され、配管42を介して真空源30に接続される基台342と、基台342上に配設され、上面にシリコンウエハWが載置される試料台343とから構成されている。なお、基台342は金属材料で構成され、試料台343はシリコンウエハWと同一の半導体材料で構成される。
【0020】
載置台回転装置38は、支持台36の下部360に取り付けられた駆動モータ381と、この駆動モータ381の回転を基板載置台34の回転支持部341に伝達する伝達機構382とから構成され、駆動モータ381が回転することにより基板載置台34がその中心軸の回りに回転可能となっている。
【0021】
支持台駆動装置40は、測定室20内の一端側(図中の左側)と他端側(図中の右側)との間に水平方向に沿って配設されたボールねじ401と、ボールねじ401を回転駆動する駆動モータ402とから構成されると共に、支持台36がボールねじ401に連結されており、ボールねじ401が回転することにより、支持台36が基板載置台34と共にシリコンウエハWの搬出入位置である窓部50とシリコンウエハWの電気特性の測定位置であるセンサヘッド44との間を移動可能となっている。
【0022】
配管42は、支持台36と一緒に水平方向に移動できるように少なくとも一部が伸縮可能な構成とされている。また、配管42には、外部と連通して基板載置台34に供給される負圧を大気圧等の外部気圧に戻すための電磁バルブ421が配設されている。
【0023】
センサヘッド44は、レーザ光導入用の直角プリズム441と、この直角プリズム441の底面に接着されると共に、光学ガラスで形成された底面442aと斜面442bとを有するセンサ本体442とから構成されている。このセンサ本体442は、図示を省略しているが、その底面442aの中央部に配設されたリング状の電気特性測定用電極、この電気特性測定用電極の外周に配設された3個の平行度調整用電極を備えている。
【0024】
支持筒46は、その下部にセンサヘッド44を支持すると共に、その周面にレーザ発信器56と、受光センサ58とを備えている。この構成において、レーザ発信器56から発射されたレーザ光は直角プリズム441を通ってセンサ本体442に導入され、センサ本体442の底面442aで反射された後に受光センサ58で受光されるようになっている。この受光センサ58で受光されたレーザ光は、光量測定器24によりその光量が測定され、この光量に基づいてセンサ本体442とシリコンウエハW表面の酸化膜との間隔(以下、ギャップ寸法と呼ぶ。)が測定されるようになっている。
【0025】
センサ位置調節手段48は、センサヘッド44をシリコンウエハW表面の酸化膜に対する接離方向に移動させるもので、フランジ60の上部に配設されたステッピングモータ62と、フランジ60と支持筒46との間に配設された3個の圧電アクチュエータ64,66,68とから構成され、位置制御装置28によりその駆動が制御されるようになっている。すなわち、センサヘッド44は、センサ本体442の底面442aで反射されたレーザ光の光量を光量測定器24により測定しつつステッピングモータ62が駆動され、シリコンウエハW表面の酸化膜とのギャップ寸法があらかじめ設定された所定の値となる位置に移動される。
【0026】
また、センサヘッド44は、ステッピングモータ62による位置調節が終了した後に、上記のようにレーザ光の光量を光量測定器24により測定しつつ圧電アクチュエータ64,66,68が駆動されて上記ギャップ寸法が微調整される。そして、センサ本体442の3個の平行度調整用電極とシリコンウエハW裏面(基板載置台34側)との間の各静電容量がインピーダンスメータ26によって測定され、各静電容量が略同一の値になるように各圧電アクチュエータ64,66,68が駆動されてセンサ本体442の底面442aがシリコンウエハWに対して平行になるように傾きが微調整されるようになっている。
【0027】
ノッチセンサ52は、例えば、図2に示すように、シリコンウエハWの一方面側から光束をシリコンウエハWの周縁部に投光する投光部521と、シリコンウエハWの他方面側で投光部521からの光束を受光する受光部522とから構成されたもので、例えば、シリコンウエハWのノッチNTの存在する位置と存在しない位置とで受光部522の受光量が変化することを利用してノッチNTの位置を検出するようにしたものである。なお、ノッチセンサ52は、シリコンウエハWのサイズに応じてシリコンウエハWの周縁に対応した位置に移動可能とするため、位置調節部523を備えている。
【0028】
膜厚センサ54は、シリコンウエハWの搬入出位置である窓部50からシリコンウエハWの電気特性の測定位置であるセンサヘッド44に至るシリコンウエハWの移動経路に対応する位置に配設されており、シリコンウエハW表面にレーザ光を発射する半導体レーザ発信器541と、シリコンウエハW表面で反射したレーザ光を回転可能に構成した偏光板542を介して受光する受光部543とを備えている。すなわち、本実施形態では、膜厚測定器22として、光が試料表面で反射される際の偏光状態の変化を測定する偏光解析法を利用した周知の構成のものを採用している。
【0029】
次に、上記のように構成された基板評価装置10の全体の動作について説明する。なお、上記制御部32は、所定の演算処理を行うCPU321、所定のプログラムが記憶されているROM322及び処理データを一時的に記憶するRAM323を備えており、上記所定のプログラムに従って基板評価装置10全体の動作を制御する。また、CPU321は、シリコンウエハW表面の酸化膜とセンサヘッド44との間のギャップ寸法を膜厚データに応じて設定変更する変更手段321a、及び、酸化膜の評価特性を算出する評価算出手段321bの機能を有している。
【0030】
まず、シリコンウエハWが測定室20内に搬入されるときには、支持台36が支持台駆動装置40により移動されることにより基板載置台34がシリコンウエハWの搬入位置である窓部50の下方に移動される一方、図3に示すように、測定室20の外部に配設されている移載ロボットのハンドHDに把持されたシリコンウエハWが窓部50を介して内部に搬入され、基板載置台34上に載置される。このとき、真空源30から負圧が供給されてシリコンウエハWは基板載置台34上に真空保持される。そして、シリコンウエハWを真空保持した基板載置台34は、載置台回転装置38により回転されると共に、シリコンウエハWのノッチNT(図2)がノッチセンサ52の位置にきたときに停止される。これにより、シリコンウエハWの周方向における基準位置が設定される。
【0031】
基準位置の設定されたシリコンウエハWは、支持台駆動装置40により支持台36が直線方向に移動されることにより膜厚センサ54の下方を通過して測定位置であるセンサヘッド44の下方に移動される。膜厚測定器22は、シリコンウエハWが膜厚センサ54の下方を通過するとき、レーザ発信器541からレーザ光を発射し、その反射光を受光部543で受光することによりシリコンウエハW表面の酸化膜の厚さを測定する。この測定した膜厚値は、膜厚データとして制御部32内のRAM323に記憶される。
【0032】
なお、膜厚の測定時に一時的に支持台36の直線方向への移動を停止させるようにすることもできる。また、支持台36の直線方向への移動を停止させる場合、その停止した位置で基板載置台34を載置台回転装置38により回転させ、シリコンウエハW表面の周方向における複数箇所の酸化膜の厚さを測定し、その平均値を求めるようにしてもよい。
【0033】
次いで、シリコンウエハWがセンサヘッド44の下方の測定位置に移動されると、センサヘッド44がセンサ位置調節手段48によってシリコンウエハW側に移動され、シリコンウエハW表面の酸化膜とのギャップ寸法があらかじめ設定された所定の値になるように調節される。なお、このギャップ寸法は、C−V特性等の電気特性の測定精度を高めるための実験的に求めた適切値に設定されるものであり、センサ本体442の電気特性測定用電極とシリコンウエハW裏面との間の静電容量Ctがあらかじめ定められた所定の範囲内の値(例えば、12pFを中心とした値)になるように設定される。
【0034】
ただし、シリコンウエハW表面の酸化膜の厚さが酸化炉の処理条件等の変動により設定値よりも厚くなっていると、静電容量Ctを上記の所定の範囲内の値に設定できない場合が生じるので、膜厚測定器22により得られた膜厚データが基準値を超えている場合には、自動的に静電容量Ctを上記の値よりも低い範囲内の値(例えば、10pFを中心とした値)に設定変更し、この設定変更した値になるように上記ギャップ寸法が調整される。
【0035】
次いで、シリコンウエハWのC−V特性が測定される。このC−V特性を測定するにあたっては、まず、図略の電圧供給源からシリコンウエハWの表裏間に印加するバイアス電圧を変化させ、センサ本体442の電気特性測定用電極とシリコンウエハW裏面との間の上記バイアス電圧に対応する静電容量Ctがインピーダンスメータ26で測定される。このインピーダンスメータ26で測定された静電容量Ctは、電気特性測定用電極とシリコンウエハW表面の酸化膜とのギャップの静電容量Cgと、酸化膜の静電容量Ciと、シリコンウエハWの静電容量Csとの直列合成容量である。なお、静電容量Ctは、載置台回転装置38と支持台駆動装置40とによりシリコンウエハWのセンサヘッド44との対向位置を移動させ、シリコンウエハWの複数箇所について測定される。
【0036】
一方、シリコンウエハWのC−V特性は、酸化膜の静電容量Ciと、シリコンウエハWの静電容量Csとの直列合成容量Ctaの電圧依存性を表すものであるので、上記静電容量Ctの値から電気特性測定用電極とシリコンウエハWの酸化膜とのギャップの静電容量Cgを減算することにより合成容量Ctaを得、それによりシリコンウエハWのC−V特性を得る。そして、このC−V特性から、酸化膜の膜厚値を含む既知の計算式に基づき、酸化膜の評価を行うためのフラット・バンド電圧VFBやNaイオン数NFB等が測定制御部32の評価算出手段321bで算出される。このNaイオン数NFBやフラット・バンド電圧VFBは、制御部32内のRAM323に記憶される。
【0037】
なお、電気特性測定用電極とシリコンウエハWの酸化膜とのギャップの静電容量Cgは次のようにして得ることができる。すなわち、電気特性測定用電極とシリコンウエハWの酸化膜とのギャップ寸法がレーザ発信器56から発射されたレーザ光のセンサ本体442の底面442aで反射された光量を測定することにより得られるので、このギャップ寸法、電気特性測定用電極の面積及び空気の誘電率から計算により得ることができる。また、Naイオン数NFBやフラット・バンド電圧VFB等を算出するためには酸化膜の静電容量Ciの値が必要であるが、この酸化膜の静電容量Ciは、酸化膜の膜厚値を用いて既知の計算式に基づき算出される。
【0038】
次いで、支持台36が支持台駆動装置40により移動されることにより基板載置台34が測定位置から窓部50の位置に移動される。このとき、配管42の電磁バルブ421が開けられて基板載置台34への負圧の供給が停止されることによりシリコンウエハWの真空保持が解除される一方、窓部50のシャッタが開いて移載ロボットのハンドHDが窓部50を介して内部に挿入され、シリコンウエハWはハンドHDにより把持されて測定室20の外部に搬出される。
【0039】
図4は、本発明の別の実施形態に係る基板評価装置の概略構成を示す図である。すなわち、この図4に示す基板評価装置70は、ハウジング80を備え、このハウジング80の内部に、シリコンウエハWの電気特性を測定してシリコンウエハWの評価を行う基板評価部82と、前工程とのインターフェース部を構成する搬送手段84と、搬送手段84上に沿って前工程とハウジング80内との間を往復移送されるカセット台86と、ハウジング80内に移送されたカセット台86と基板評価部82の間に配設される搬送ロボット90と、基板評価部82と搬送ロボット90の間に配設された膜厚センサ92とが収納されて構成されている。
【0040】
ハウジング80は、前工程側(図中の左側)に扉801を有しており、この扉801は、例えば、前工程からカセット台86がハウジング80内に搬入された後に閉じられ、それ以外のときは開けられた状態となるように、図略の制御部により開閉制御されるようになっている。
【0041】
基板評価部82は、図1に示す基板評価装置10とは膜厚センサ54を測定室20の外部に配設した点でのみ異なり、他の構成は全く同一のものである。そのため、同一の構成部材については同一の符号を用いることにより、全体の図示とその詳細な説明を省略する。なお、図4に示す実施形態では、膜厚センサは上記のように符号92で示しており、この膜厚センサ92は膜厚センサ54と全く同一の構成になるものである。
【0042】
カセット台86は、上部にシリコンウエハWを収納するカセット861が取り付けられている。このカセット861は、カセット台86の内部に配設されたモータ862によりカセット台86上で回転可能となっており、ハウジング80内部では開口部861aが搬送ロボット90側に向くようになっている。
【0043】
搬送ロボット90は、先端にシリコンウエハWの外周面を把持するハンド941を有するアーム94と、アーム94を直線運動させると共に、ハンド941を駆動するモータやギア等からなる第1の駆動部96と、アーム94を回転運動させるモータやギア等からなる第2の駆動部98とを備えている。
【0044】
この搬送ロボット90は、ハンド941でシリコンウエハWを把持してカセット861から取り出すと共に、そのシリコンウエハWを基板評価部82の測定室20の窓部50を介して測定室20内部の基板載置台34上に移載する一方、電気特性の測定の終了した基板載置台34上のシリコンウエハWをハンド941で把持し、窓部50を介して測定室20外部に取り出すと共に、カセット台86上のカセット861に収納する。なお、搬送ロボット90は、基板評価部82の制御部32により基板評価部82の動作と同期をとって制御されるようになっている。
【0045】
膜厚センサ92は、半導体レーザ発信器921(膜厚センサ54の半導体レーザ発信器541に相当するもの)と、偏光板922(膜厚センサ54の偏光板542に相当するもの)と、受光部923(膜厚センサ54の受光部543に相当するもの)とを備えると共に、カセット861から基板載置台34に至るシリコンウエハWの搬送経路(すなわち、搬送ロボット90のハンド941の移動経路)に対応する位置に配設されている。
【0046】
上記のように構成された基板評価装置70は、カセット861内のシリコンウエハWを搬送ロボット90のハンド941で把持して測定室20内部に搬入して基板載置台34上に移載する。なお、測定室20内部に搬入する手前で、膜厚センサ92のレーザ発信器921からレーザ光が発射され、シリコンウエハWからの反射光が偏光板922を介して受光部923で受光される結果、膜厚測定器22により搬送途中のシリコンウエハW表面の酸化膜の厚さが測定される。
【0047】
この膜厚データは、図1に示す基板評価装置10の場合と同様に、センサヘッド44の位置調節、フラット・バンド電圧VFBやNaイオン数NFBの算出等の後工程で利用される。なお、膜厚の測定時に一時的にアーム94の動きを停止させるようにしてもよい。また、膜厚センサ92は、鎖線で示すカセット台86と搬送ロボット90との間や、図示はしていないが搬送ロボット90の上方に配設するようにすることもできる。
【0048】
基板載置台34に搬送されたシリコンウエハWは、ノッチセンサ52により基準位置に設定された後、基板載置台34により搬出入位置から電気特性の測定位置であるセンサヘッド44の下方位置に搬送され、図1に示す基板評価装置10の場合と同様にしてC−V特性が測定され、そのC−V特性から酸化膜の評価を行うためのフラット・バンド電圧VFBやNaイオン数NFB等が算出される。C−V特性の測定が終了したシリコンウエハWは、測定位置から搬出入位置に戻され、搬送ロボット90によりカセット861に収納される。カセット861に収納されたC−V特性の測定の終了したシリコンウエハWは、搬送手段84により扉801部からハウジング80の外部に搬出される。
【0049】
本発明の基板評価装置10,70は、上記のようにシリコンウエハW表面の酸化膜の厚さを測定するための膜厚測定器22を一体に備えているので、測定により得られた膜厚データをセンサヘッド44の位置調節、C−V特性等の電気特性の測定等の後工程において直接利用することができ、短時間で酸化膜評価を行うことができるようになる。
【0050】
また、従来のように、酸化処理工程で処理されたシリコンウエハWを膜厚測定工程に運び込み、膜厚測定の終了したシリコンウエハWを基板評価工程に運び込む必要がなく、しかも、シリコンウエハWの載置された基板載置台34を搬出入位置から測定位置へ移動する途中、あるいは、シリコンウエハWを測定室20外部の基板載置台34から離間した離間位置から測定室20内部の基板載置台34に搬送する途中で酸化膜の厚さを測定することができる結果、膜厚測定工程から基板評価工程に至る工程を簡素化することができてロスタイムを可及的に削減することができる。
【0051】
なお、上記実施形態では、シリコンウエハWの電気特性としてC−V特性を測定するようにしたものであるが、C−t特性等の他の電気特性や電気特性以外の他の特性を測定することも可能である。また、測定対象は、シリコンウエハWだけに限るものではなく、表面に薄膜の形成された基板であれば種々の基板についてその基板を評価するための電気特性を測定することが可能である。
【0052】
また、上記実施形態では、膜厚測定器として偏光解析法を利用して構成したものを採用しているが、これに限るものではなく、例えば、光干渉式のものであってもよい。なお、偏光解析法を利用したものでも、従来の膜厚測定器は大きなガスレーザ等を用いて構成したものであるため、基板評価装置に一体的に組み込むことは困難で基板評価装置と一体化するという発想は生じなかったが、近年に至ってレーザ発信器、偏光板を回転させるモータ等が小型化されるようになった結果、基板評価装置との一体化が可能となったものである。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、制御手段の制御によって電気特性測定部で基板の電気特性の測定を行う際に膜厚測定部で測定された膜厚データを直接利用でき、膜厚測定から基板評価に至る工程を簡素化することができる。また、基板に対して所定の距離を隔てて対向配置されているセンサ部と基板との距離が膜厚測定部で測定された膜厚データに基づいて相対的に変更されるので、基板の表面に形成された薄膜の厚さに応じて適切な距離で電気特性を測定することができる。さらに、前記所定の距離における静電容量があらかじめ定められた所定の範囲内の値になるように設定されると共に、前記膜厚測定部により得られた膜厚が基準値を超えている場合には、前記所定の距離における静電容量が前記あらかじめ定められた所定の範囲内の値よりも低い範囲内の値に設定変更され、この設定変更された値になるように前記ギャップ寸法が調整されるので、膜厚が基準値を超えている場合でも、基板の電気特性の測定ができる。
【0054】
また、請求項2に係る発明によれば、膜厚測定部で測定された膜厚データと電気特性測定部で測定された電気特性データとに基づいて、評価算出手段により基板の評価を自動的に行うことができ、膜厚測定から基板評価に至る工程を簡素化することができる。
【0055】
また、請求項3に係る発明によれば、基板が搬出入される搬出入位置から基板の電気特性が測定される測定位置に至る基板載置台の移動経路で、膜厚測定部が基板の表面の薄膜の厚さを測定しているので、膜厚測定にかかる時間と電気特性の測定にかかる時間とを効率的に削減することができる。
【0056】
また、請求項4に係る発明によれば、基板載置台から離間した離間位置から基板載置台に至る基板の搬送経路で、膜厚測定部が基板の表面の薄膜の厚さを測定しているので、膜厚測定にかかる時間と電気特性の測定にかかる時間とを効率的に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る基板評価装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す基板評価装置に適用されるノッチセンサを説明するための図である。
【図3】図1に示す基板評価装置の測定室内にシリコンウエハを搬入する状態を説明するための図である。
【図4】本発明の別の実施形態に係る基板評価装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
10,70 基板評価装置
20 測定室
22 膜厚測定器
24 光量測定器
26 インピーダンスメータ
28 位置制御装置
30 真空源
32 制御部
34 基板載置台
38 載置台回転装置
40 支持台駆動装置
44 センサヘッド
48 センサ位置調節手段
50 窓部
54,92 膜厚センサ
90 搬送ロボット
321 CPU
321a 変更手段
321b 評価算出手段
W シリコンウエハ

Claims (4)

  1. 表面に薄膜が形成された基板を評価するための基板評価装置であって、
    基板に形成された薄膜の厚さを測定する膜厚測定部と、
    基板の電気特性を測定する電気特性測定部と、
    前記膜厚測定部で測定された膜厚データを利用して前記電気特性測定部に基板の電気特性を測定させる制御手段とを備え、
    前記電気特性測定部は、基板に対して所定の距離を隔てて対向配置されるセンサ部と、前記膜厚測定部で測定された膜厚データに基づいて、基板と前記センサ部との距離を相対的に変更させる変更手段とを備えてなり、
    前記変更手段は、前記所定の距離における静電容量があらかじめ定められた所定の範囲内の値になるように設定すると共に、前記膜厚測定部により得られた膜厚が基準値を超えている場合には、前記所定の距離における静電容量を前記あらかじめ定められた所定の範囲内の値よりも低い範囲内の値に設定変更し、この設定変更した値になるように前記ギャップ寸法を調整するものであることを特徴とする基板評価装置。
  2. 請求項1に記載の基板評価装置において、
    前記膜厚測定部で測定された膜厚データと前記電気特性測定部で測定された基板の電気特性データとに基づいて、基板の評価を行う評価算出手段とを備えたことを特徴とする基板評価装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の基板評価装置において、
    基板を載置させる基板載置台と、
    基板が搬出入される搬出入位置と基板の電気特性が測定される測定位置との間で前記基板載置台を移動させる駆動手段と、をさらに備え、
    前記膜厚測定部は、前記搬出入位置から前記測定位置に至る前記基板載置台の移動経路に対応する位置に配置されていることを特徴とする基板評価装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の基板評価装置において、
    基板の電気特性が測定される測定位置において基板を載置させる基板載置台と、
    前記基板載置台から離間した離間位置と前記基板載置台との間で基板を搬送させる搬送手段と、をさらに備え、
    前記膜厚測定部は、前記離間位置から前記基板載置台に至る基板の搬送経路に対応する位置に配置されていることを特徴とする基板評価装置。
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