JP3586425B2 - 振動管処理パラメータ・センサのための汎用化されたモード空間駆動制御システム - Google Patents
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Description
発明の分野
本発明は、振動管プロセス・パラメータ・センサの管路を振動させる駆動システムの分野に関する。特に、本発明は、任意の数の駆動装置を任意のモード作用力パターンで駆動するモード領域において動作するシステムに関する。
【0002】
問題の記述
管路を通過する物質の質量流量その他の情報を計測するためにコリオリ効果質量流量計を用いることは公知である。コリオリ流量計の事例は、全てがJ.E.Smith等の1978年8月29日付の米国特許第4,109,524号、1985年1月1日付の同第4,491,025号及び1982年2月11日付の米国再発行特許第31,450号に開示されている。これらの流量計は、1本以上の直線状又は湾曲した形態の管路を有する。コリオリ質量流量計における各管路の形態は、単純な曲がり形、捩れ形、放射形又は結合形であり得る1組の固有振動モードを有する。各管路は、これらの固有モードの1つにおいて共振状態で振動するように駆動される。物質は流量計の流入側に接続された管路から流量計へ流入し、管路を通過され、流量計の流出側から流出する。振動する物質が充填されたシステムの固有振動モードは、一部は管路の質量及び剛直度の合成特性によって、また一部は管路内を流れる物質によって規定される。
【0003】
流量計を流れる物質がないときは、管路に沿う全ての点が、印加される駆動力により、駆動された振動モードに応じて同位相あるいはゼロ流量位相で振動する。物質が流れ始めると、コリオリ力は、管路に沿った任意の2点間に位相差の変化を生じる。管路の流出側における位相は駆動装置より進むが、管路の流入側における位相は駆動装置より遅れる。管路の運動を表わす正弦波信号を生じるピックオフ・センサが管路上に載置される。ピックオフ・センサ間の位相差の変化を決定するため、ピックオフ・センサから出力された信号が処理される。2つのピックオフ・センサ信号間の位相差の変化は、管路を通る物質の質量流量に比例する。
【0004】
各コリオリ流量計及び各振動管型濃度計の典型的な構成要素は、駆動システム即ち励振システムである。駆動システムは、管路を振動させる周期的な物理的作用力を管路へ印加するように動作する。当該駆動システムは、流量計の管路に取付けられた少なくとも1つの駆動装置を備える。典型的には、駆動機構は、例えば、1本の管路に磁石が取付けられ他の管路にワイヤ・コイルが磁石と対向する関係で取付けられているボイス・コイルのような、多くの周知の装置の1つを備える。駆動回路は、周期的な、典型的には正弦波状又は方形状の駆動信号を連続的に駆動コイルへ印加する。周期的な駆動信号に応答して前記コイルにより生成される連続的な交番磁界と磁石により生成される一定の磁界との相互作用により、両方の管路は最初に、反対の正弦波パターンで振動するよう強制され、以後、この正弦波パターンが維持される。当業者は、電気信号を機械的作用力へ変換することができる任意の装置が駆動装置としての応用に適することを認識する(Carpenterに発行されMicro Motion社へ譲渡された米国特許第4,777,833号参照)また、正弦波信号を用いる必要はなく、むしろ、任意の周期的信号が駆動信号として適していることもある(Kalotay等に発行され名義がMicro Motion社へ譲渡された米国特許第5,009,109号参照)。
【0005】
コリオリ流量計が振動するように駆動される典型的なモードは、第1位相ずれ曲げモードであるが、これが唯一のモードではない。この第1位相ずれ曲げモードは、2重管型コリオリ流量計の2本の管が相互に逆に振動する基本曲げモードである。しかし、これは、第1位相ずれ曲げモードで駆動されるコリオリ流量計の振動構造に存在する唯一の振動モードではない。無論、励振される高次の振動モードがある。また、振動流管内に流れる流体とその結果生じるコリオリ力の結果として、他のモードと同様に励振される第1位相ずれ捩れモードも存在する。同相振動モード及び横方向振動モードもまた存在する。結局、第1位相ずれ曲げモードで振動するよう駆動されるコリオリ流量計には、実際に励振される数百の振動モードが存在する。第1位相ずれ曲げモード付近の比較的狭い周波数範囲内でさえ、少なくとも更に幾つかの振動モードが存在する。流管の駆動励振により励振されている多数のモードに加えて、流量計の外部での振動によりモードが励振され得る。例えば、プロセス・ラインのどこかに配置されたポンプがパイプラインに沿う振動を生じ、これがコリオリ流量計に1つの振動モードを励振する。付加的な望ましくないモードがコリオリ流量計に励振されることがある別の理由は、駆動要素が流管上で対称的に配置されていない如き製造公差が存在する場合である。この結果、駆動装置が偏心的な作用力を流管に加えるので、多数の振動モードを励振することになる。このように、第1位相ずれ曲げモードで振動あるいは共振するよう駆動されるコリオリ流量計は、実際には、第1位相ずれ曲げモードに加えて多くのモードで振動する管路を有する。第1位相ずれ曲げモード以外のモードで振動するよう駆動された流量計は、意図される駆動モードに加えて、多数の励振モードの同じ現象を経験する。
【0006】
現存の駆動システムは、典型的にはピックオフ・センサ信号の1つであるフィードバック信号を処理して駆動信号を生じる。不都合なことに、この駆動フィードバック信号は、所望の励振モードに加えて他のモードからの応答を含んでいる。このため、駆動フィードバック信号は、周波数領域フィルタによりフィルタ処理されて不要な成分が除去され、フィルタ処理された信号は次いで増幅されて駆動装置に印加される。しかし、駆動フィードバック信号をフィルタ処理するため用いられる周波数領域フィルタは、1つの所望の駆動モードを駆動フィードバック信号に存在する他のモード応答から分離するのには有効でない。所望のモード共振周波数に近い他のモードからの非共振応答が生じ得る。また、所望の共振周波数にほぼ等しい周波数における共振応答もあり得る。いずれの場合も、フィルタ処理された駆動フィードバック信号、即ち、駆動信号は、典型的には、流管の励振のための所望モード以外の周波数におけるモード内容を含んでいる。多数のモード入力からの共振応答からなる駆動信号は、駆動装置を介して、駆動信号がモード内容を含む各モードを励振する流管に対してエネルギを入力する。このようなマルチモード駆動信号は、コリオリ流量計において動作上の諸問題を生じる。更に、周波数領域フィルタは、フィルタ処理された駆動信号に位相遅れを生じる。この結果、流管を所望の振幅で駆動するために一層大きな駆動電力が必要となる。これは、富士電機株式会社によるDE19634663Aに記載されている。
【0007】
マルチモード駆動信号により生じる1つの問題は、パイプライン振動のような外部振動が駆動信号によって増強されることである。コリオリ流量計に対して外部のパイプライン振動が流量計を振動させるならば、駆動フィードバック信号はパイプライン振動に対する応答を含むことになる。周波数領域フィルタは、パイプライン振動の少なくとも一部が該フィルタの周波数通過帯域内にあるならば、不要な応答を除去することができない。パイプライン振動に対する不要な応答を含むフィルタ処理された駆動フィードバック信号は増幅され、駆動装置に印加される。そこで、駆動装置は、パイプライン振動の励振モードを増強するように働く。
【0008】
多くの周波数におけるモード内容を有する駆動信号の更なる問題は、コリオリ質量流量計によって行われる密度の計測に関して生じる。コリオリ流量計又は振動管型密度計における密度の計測は、振動する流管の共振周波数の計測に依存する。多くのモードにおいてモード内容を含む駆動信号に応答して流管が駆動されるとき、問題が生じる。駆動信号において多くのモードが重畳すると、流管が所望の駆動モードの真の共振周波数から外れて共振するよう駆動される結果となる。密度の計測に誤りが生じる結果となり得る。
【0009】
上記の諸問題は、単一のモードを励振するよう意図された駆動信号が多くのモードを励振するように劣化される色々な条件を記述している。モード・フィルタを使用して、少なくとも2つのフィードバック信号から駆動信号を生成し、このモードフィルタ処理された駆動信号が所望の振動モードにおいてのみモード内容を持つことは公知である。モード・フィルタは、所望の駆動モードを強化し且つ1つ以上の不要なモードを抑制するために用いられる。
【0010】
多数のモードを励振することが必要であり、従って、多くのモードにおいてモード内容を有する駆動信号が要求される状況が存在する。2つのモードの同時励振は、これらの2つのモードでのモード内容を有する駆動信号を必要とする。多数のモードが励振され且つ多数のモードが抑圧されるよう、振動管路を駆動する他の理由が存在する。例えば、第1のモードにおけるモード内容を持つ1つの駆動信号と、第2のモードにおけるモード内容を持つ第2の駆動信号との時間領域における重畳により、2重モード駆動信号が生じる。駆動装置は、不要のモードが励振されず且つ多数の駆動装置の利点を特に教示するよう、流管に固定される。多数のモードにおける所望のモード内容を持つ駆動信号を生じるための、あるいは、多数の駆動装置に対するモード・フィルタ処理された駆動信号を生じるための現存の駆動制御システムはない。
【0011】
それぞれが多数のモードに影響を及ぼすモード内容を有する複数の駆動信号を生じるよう複数の駆動フィードバック信号を処理するのに容易に適用可能である駆動制御システムに対する需要が存在する。
【0012】
解決法の記述
本発明の汎用化されたモード空間駆動制御システムによって、上記及び他の問題が解決され、当該分野における技術的な進歩が達成される。本発明は、振動構造体における1つ以上の駆動装置に対して駆動信号を生じるようモード領域で動作する汎用化された駆動制御システムを提供する。当該駆動システムは、多数の駆動フィードバック信号を受取り、振動管路のモード内容を単一自由度(SDOF)モード応答信号へ分解し、各モードの所望量を選択するようにSDOFモード応答信号を処理し、その結果を物理的領域へ変換して駆動装置へ印加する。このため、本発明の汎用化された駆動制御システムを用いると、1つ以上の駆動装置を励振するため1つ以上の駆動信号が生成され、これにより振動構造上のモードを励振しあるいは抑制する。更に、本発明の駆動制御システムは、多数の動作形態で動作し、かつこれら動作形態間で容易に切換わる。例えば、流量を計測する動作形態の期間に本発明により1組の駆動信号が生成され、軸方向応力を計測する動作形態の期間に本発明により代替的な駆動信号の組が生成される。
【0013】
本発明の駆動制御システムは、少なくとも1つの振動管路を含む振動構造の振動モードを制御するのに用いられる。当該振動構造はまた、流量計により計測されるべき流体により濡らされない追加の振動管路又は1つ以上のバランス・バーを備えている。また、振動構造は例えばフランジ又はケースを含む。本発明によれば、フィードバック・センサと駆動装置とは、振動構造体の任意の点に配置されて所望のモードの励振と不要なモードの抑制とを生じる。
【0014】
本発明の1つの実施の形態においては、少なくとも1つのフィードバック・センサが振動管路の運動を表わす運動信号を提供する。この運動信号は、各々が特定の周波数と関連させられる多数のモードにおけるモード内容を有する。多周波数帯域通過フィルタは、多数のモード応答信号を生じる。各モード応答信号は、振動管路に存在する振動モードの1つと関連付けられる。本発明の別の実施の形態においては、少なくとも2つのフィードバック・センサが、振動管路の運動を表わす運動信号を提供する。この運動信号は、複数の振動モードでのモード内容を有する。運動信号は、駆動制御システムにより影響される、即ち、励振又は抑制される各モードに対するチャンネルを有する多チャンネル・モード・フィルタへ入力される。モード・フィルタの各チャネルは、管路が振動する複数の振動モードの1つに対応するモード応答信号を生じる。各モード応答信号毎に1つのチャネルを持つ駆動コントローラは、各振動モードに対応するモード励振信号を生じるよう動作する。所与の振動モードに対応するモード励振信号は、所与のモードが最終の駆動信号に存在する程度を示す。モード/物理的作用力射影装置は、モード励振信号を受取り、これら信号を物理的領域へ変換し、1つ以上の駆動装置に対して用いられる1つ以上の駆動信号を出力する。本発明の更に他の実施の形態は、以降の処理のためモード応答信号を生じるよう、モード・フィルタに加えて、周波数帯域通過フィルタ又は他の時間フィルタを使用する。本発明の更なる実施の形態においては、周波数帯域通過フィルタとモード・フィルタの組合わせが用いられる。各モード・フィルタ・チャンネルからの1つの出力が周波数領域フィルタを介して送られる。
【0015】
本発明のモード・フィルタは、駆動システムにより影響される各振動モードに対するチャンネルからなる。実質的にSDOF信号であるモード応答信号は、本発明の駆動システムにより影響を受ける各振動毎に生成される。モード・フィルタ・チャンネルの構成は、いったん設定されると、駆動システムが第1の動作形態から第2の動作形態へ切換わるときでさえ再構成される必要がない。同様に、モード/物理的作用力射影装置は、本文に開示される色々な方法により構成され、駆動システムが第1の動作形態から第2の動作形態へ切換わるときでさえ再構成される必要がない。
【0016】
駆動コントローラの各チャネルは、SDOFモード応答信号の1つの入力を受取る。このモード応答信号は、モード応答設定点と比較されてモード・エラー信号を生じる。このモード・エラー信号は利得段により増幅され、本発明の駆動システムにより影響される各モードに対するモード励振信号を生じる。影響された各振動モードに対応するモード励振信号の相対振幅は、所与のモードが本発明の駆動システムにより生成される駆動信号に寄与する程度を表わす。例えば、「望ましくない」モードである所与の振動モードが抑制されねばならなければ、対応するモード応答信号に対するモード応答設定点はゼロである。その結果として生じるモード励振信号は、モード/物理的作用力射影装置の動作により、物理的領域、即ち印加された作用力へ変換される。この作用力は、望ましくないモードの抑制のため振動流管へ印加される。
【0017】
本発明の駆動システムは、多くの動作形態を提供する。このため、例えば本発明の駆動システムを用いるコリオリ流量計は、各々が異なる駆動法を要求する種々の動作形態間で切替ることができる。下記の事例について考察する。第1の動作形態においては、ある振動モードは望ましくなく、従って本発明の駆動システムにより抑制される。しかし、第2の動作形態においては、その同じ振動モードが望ましく、従って本発明の駆動システムによって強化される。本発明の駆動システムに対する1つの動作形態から別の動作形態への唯一の変更は、駆動コントローラの各チャンネルに対するモード応答設定点である。ルックアップ・テーブルが、所与のコリオリ流量計又は振動型密度形の色々な動作形態に対する適切な設定点を含んでいる。
【0018】
本発明の駆動システムは、多くの運動信号を時間領域からモード領域へ変換する。モード領域においては、運動信号は駆動システムにより影響される各振動モードに対するSDOFモード応答信号へ分解される。各モード応答信号は、対応するモード励振信号を生じるように処理される。このモード励振信号は、所望のモード応答設定点をもたらすよう駆動信号の成分として印加される対応する振動モードの大きさを表わす。当該モード励振信号は、モード領域から時間領域へ変換され、駆動装置へ印加される作用力を生じる結果となる駆動信号を生じる。
【0019】
発明の詳細な記述
コリオリ流量計全般─――図1
図1は、コリオリ流量計組立体10と流量計電子装置20とを含むコリオリ流量計5を示している。流量計電子装置20は、リード線100を介して流量計組立体10に接続され、密度と質量流量と体積流量と総質量流量と他の情報を経路26上に提供する。コリオリ質量流量計により提供される付加的な計測能力なしに振動管型密度計と関連して本発明を具現し得ることは、当業者には明らかであるが、コリオリ流量計の構造について記述する。更に、本発明は、1つより多い駆動装置あるいは2つより多いピックオフ・センサを用いるコリオリ流量計又は密度計に対して適用することができる。
【0020】
流量計組立体10は、1対のフランジ101、101′と、マニフォールド102と、流管103A、103Bとを備える。流管103A、103Bに、駆動装置104とピックオフ・センサ105、105′とが接続されている。支持バー106、106′は軸W−W′を画定するように働き、各流管は軸W−W′に関して振動する。
【0021】
計測されている処理物質を搬送するパイプライン系統(図示せず)へ流量計10が挿入されると、物質がフランジ101を介して流量計組立体10へ流入し、マニフォールド102内を通過し、このマニフォールドのところで物質は流管103A、103Bに流入させられ、流管103A、103B内を流れ、マニフォールド102へ戻り、ここからフランジ101′を経て流量計組立体10から流出する。
【0022】
流管103A、103Bは、実質的に同じ質量分布、慣性モーメント及び弾性率をそれぞれ曲げ軸W−W及びW′−W′に関して生じるように選択されてマニフォールド102へ適宜取付けられる。流管は、マニフォールドから実質的に平行に外方へ延びている。
【0023】
流管103A、103Bは、駆動装置104によって、各曲げ軸W、W′に関して逆方向に、いわゆる流量計の第1位相ずれ曲げモードと呼ばれるモードで駆動される。駆動装置104は、流管103Aに取付けられた磁石と、流管103Bに取付けられていて両方の流管を振動させるための交流電流が流される対向コイルのような多くの周知の装置の任意の1つを含む。流量計電子装置20により、適切な駆動信号が経路110を介して駆動装置104へ印加される。先に述べかつ更に詳細に本文に述べるように、本発明は、任意の数の駆動装置と共に用いるのに適している。図1の記述は、コリオリ流量計の動作の単なる一例として提示されているのであり、本発明の教示を限定するものではない。
【0024】
流量計電子装置20は、リード線111、111′にそれぞれ現われる左右の速度信号を受け取る。流量計電子装置20は、リード線110に駆動信号を生成し、駆動装置104により流管103A、103Bを振動させる。本発明は、ここで述べるように、多数の駆動装置に対する多数の駆動信号を生じることができる。流量計電子装置20は左右の速度信号を処理し、流量計組立体10を流れる物質の質量流量と密度とを計算する。この情報は流量計電子装置20により経路26を介して利用手段(図示せず)へ印加される。
【0025】
当業者には、コリオリ流量計5が構造において振動管型密度計に極めて類似することは公知である。振動管型密度計も流体が通過する振動管を使用するし、サンプル型密度計の場合には流体が保持される振動管を使用する。振動管型密度計も、流管を振動するよう励振する駆動システムを用いる。密度の計測は周波数の計測のみを必要とし位相の計測は必要でないので、振動管型密度計は典型的には単一のフィードバック信号のみを用いる。本発明の記述は、振動管型密度計にも等しく妥当する。当業者が認識するように、現存のコリオリ流量計がモード・フィルタに対する入力として利用可能な2つのフィードバック信号を有する場合には、現存の振動管型密度計は典型的には利用可能な単一のフィードバック信号のみを有する。このため、本発明を振動管型密度計へ適用するには、追加のフィードバック信号を振動管型密度計において提供することが必要なだけである。
【0026】
流量計電子装置全般─――図2
図2は、L個のフィードバック・センサ202A〜202L及びM個の駆動装置206A〜206Mが存在する一般的な場合に対する流量計電子装置20のブロック図を示している。LとMは1より大きい任意の整数値である。
【0027】
流量計電子装置20は、質量流量回路30と駆動回路40とを備える。質量流量回路30は、振動管における2点間の位相差に基いて振動管内の流体の質量流量を計算するための多くの公知回路の1つである。駆動回路40により用いられるフィードバック・センサは質量流量回路30により用いられるフィードバック・センサとは別のものであり得るが、典型的には、フィードバック・センサ202A〜202Lのうちの2つが質量流量情報を生じるために質量流量回路30により用いられる。
【0028】
質量流量回路30は、経路26上で利用手段(図示せず)に対する出力を生じる。この利用手段は例えばディスプレイである。質量流量回路30の詳細は当業者には周知であり、本発明の一部をなすものでない。質量流量回路30に関する例示情報として、1983年11月29日にSmithに発行され名義がMicro Motion社へ譲渡された米国再発行特許第31,450号、又は1989年11月14日にZolockに発行されMicro Motion社へ譲渡された米国特許第4,879,911号、又は1993年8月3日にZolockに発行され名義がMicro Motion社へ譲渡された同第5,231,884号を参照されたい。
【0029】
駆動回路40は、経路204A〜204L上でフィードバック・センサ202A〜202Lから運動信号をそれぞれ受取る。駆動回路40は、駆動装置206A〜206Mに対するM個の駆動信号を経路208A〜208M上にそれぞれ生成する。本発明の動作は、振動管路の2つの異なる点の運動を検知する少なくとも2個のフィードバック・センサからの少なくとも2つの運動信号を利用する。本発明の動作は、少なくとも1つの駆動装置を必要とする。本文における検討の残りは、駆動回路40の動作に重点を置く。
【0030】
モード空間駆動コントローラ全般─――図3及び図4
図3は、多チャネル・モード・フィルタ310とモード応答信号プロセッサ320とを含む駆動回路40を示している。振動管路302は、流管103A、103B、あるいは、他の任意の1つ又は複数の管路の形状を概略的に表している。先に述べたように、振動管路302は、他の振動要素を含む振動構造体の一部である。このような実施の形態は全振動構造として振動管路302に関して記述されるが、先に述べたように、振動管路は振動構造の一部に過ぎないことが理解されよう。駆動装置206A〜206Mからの作用力304が振動管路302を振動させる。振動管路302が振動すると、運動306がフィードバック・センサ202A〜202Lにより検知される。フィードバック・センサ202A〜202Lは、振動構造上の異なる点に、即ち、振動管路302の異なる点に配置され、駆動回路40に対する入力である運動信号を経路204A〜204L上に生じる。
【0031】
この運動信号は、多チャンネル・モード・フィルタ310へ入力される。多チャネル・モード・フィルタ310は、運動信号のモード内容を分解し、経路312A〜312N上にN個のモード応答信号を生じる。図4は、多チャネル・モード・フィルタ310の動作を示している。グラフ401〜404は、入力作用力の振幅に対する管路応答振幅の対数比を表わす縦軸を有する。
【0032】
グラフ401は、振動管路302のような振動管路に対する周波数応答関数(FRF)405を示す。FRFは、構造の1つの場所に印加される作用力と構造の別の場所に結果として生じる運動との間の力学を特徴付ける。このため、FRF405は、例えば、振動管路302における1つのフィードバック・センサ202の場所におけるFRFである。FRF405は、ある周波数範囲内にモードA、B及びCにおけるモード内容を有する。フィードバック・センサ202A〜202Lにより生成される運動信号のそれぞれは、FRF405に類似するモード内容を有する。
【0033】
多チャンネル・モード・フィルタ310は、運動信号のモード内容を分解して、グラフ402〜404に示されるようなFRFを有する単一自由度(SDOF)モード応答信号を経路312A〜312N上に実質的に出力するよう動作する。グラフ402は、経路312A上のモードAに対するモード応答信号に対応するFRF406、あるいはFRF405の第1位相ずれ曲げモード成分を示す。グラフ403は、経路312B上のモードBに対するモード応答信号に対応するFRF407、あるいはFRF405の第1位相ずれ捩れモード成分を示す。グラフ404は、経路312N上のモードCに対するモード応答信号に対応するFRF408、あるいはFRF405の第2位相ずれ曲げモード成分を示す。
【0034】
このように、多チャンネル・モード・フィルタ310に対する入力は、経路204A〜204L上のL個の運動信号である。多チャンネル・モード・フィルタ310からの出力は、経路312A〜312N上のN個のSDOFモード応答信号であり、各モード応答信号は1つのモードにおける振動管路302のモード内容を表わす。多チャンネル・モード・フィルタ310は、興味のある周波数範囲に存在する任意のモードに対するモード応答信号を生じるように構成することができる。
【0035】
モード応答信号はモード応答信号プロセッサ320に入力される。図6に関して更に詳細に述べるように、モード応答信号プロセッサ320は、モード応答信号を処理して経路208A〜208M上にM個の駆動信号を生じる。最も簡単な場合、唯一つの駆動装置が存在し、従って唯一つの駆動信号が存在する。
【0036】
多チャンネル・モード・フィルタ─――図5
図5は、多チャンネル・モード・フィルタ310の更に詳細な図である。多チャネル・モード・フィルタ310は、モード・フィルタ・チャンネル500A〜500Nからなる。モード・フィルタ・チャンネル500A〜500Nは、その各増幅器504A〜504N、505A〜505N及び506A〜506Nの利得を除いて同じものである。本文に述べるように、モード・フィルタ・チャンネル500A〜500Nにおける増幅器の利得は、各モード・フィルタ・チャンネル500A〜500Nが振動管路302に存在する1つの振動モードに対応する1つのモード応答信号を出力するように設定される。多チャネルの形態には完全な共通性が存在するので、モード・フィルタ・チャンネル500A〜500Nのうちの1つのみについて詳細に記述する。
【0037】
モード・フィルタ・チャンネル500Aに関しては、フィードバック・センサ202A〜202Lからの運動信号は増幅器504A〜506Nに対してそれぞれ入力される。増幅器506Aは、任意の数の追加のフィードバック・センサ202A〜202Lから運動信号を受取る任意の数の追加の増幅器を表わす。増幅器504Aは利得AG1を持ち、増幅器505Aは利得AG2を持ち、増幅器506は利得AGLを持つ。利得AG1〜AGLは、モード・フィルタ・チャンネル500Aにより経路204A〜204L上の運動信号に印加される重みづけ係数と呼ばれる。経路507A〜509A上の増幅器504A〜506Aの出力は、重みづけフィードバック信号と呼ばれる。この重みづけフィードバック信号は加算器510Aにより加算され,経路511A上にSDOFモード応答速度信号を生じる。経路511A上のモード応答速度信号は積分器512Aへ入力される。積分器512Aは経路511A上のモード応答速度信号を積分し,経路312A上にモード応答変位信号を生じる。
【0038】
モード・フィルタ重みづけ係数の選定─――図8及び図9
多チャンネル・モード・フィルタ310の各チャンネルに対する重みづけ係数の選定について、図8及び図9に関して以下に更に詳細に論述する。コリオリ質量流量計の駆動回路に印加されるモード・フィルタに対する重みづけ係数の選定のため使用することができる色々な方法がある。重みづけ係数を決定する手段は決定的なものではなく、任意の一つの方法あるいは諸方法の組合わせが適切であり等価である。
【0039】
コリオリ駆動回路のモード・フィルタに対する重みづけ係数を選定する一方法は試行錯誤である。図3ないし図5に関して述べたように、多チャネル・モード・フィルタ310の所望の結果は、振動管路302に存在する振動モードに対応するSDOFモード応答信号を生じることである。図8は、試行錯誤手法を用いて多チャンネル・モード・フィルタ310の1つのチャネルに対するモード・フィルタの重みづけ係数を選定するため使用するステップを示すフロー図である。ステップ801〜804は、適切なSDOFモード応答信号が例えばチャンネル500Aからの出力として得られるまで反復される。ステップ801〜804は、モード・フィルタ増幅器の利得の変更を許容する駆動回路と共に、必要なフィードバック信号を提供するように適正に設けられた実際のコリオリ流量計を用いて行われる。あるいはまた、ステップ801〜804の経過毎にフィードバック信号を、例えばディジタル・オーディオ・テープ・フォーマットで記録し、モード・フィルタ駆動回路へ再び印加することができる。あるいはまた、ステップ801〜804は、コリオリ流量計及び関連する駆動回路の数値モデルを用いて実行される。
【0040】
プロセスはステップ800で開始してステップ801へ続き、ここで第1の組の重みづけ係数が選定される。ステップ801の期間には、ステップ801が実行される毎に、完全に新しい組の重みづけ係数(チャネル500Aの場合は、利得AG1〜AGN)を選定することができ、あるいは、ステップ801が実行される毎に、唯一つのフィードバック信号に対する新しい重みづけ係数を選定することができる。ステップ802において、フィードバック信号がチャネル500Aへ印加され、ここで各モード・フィルタ増幅器はステップ801により決定された利得の組を得る。ステップ803において、フィルタ出力信号が計測されて記録される。処理はステップ803から判断ブロック804へ進む。
【0041】
判断ブロック804は、フィルタのチャンネル出力信号が適切な振動モードに対するSDOFモード応答信号であるかどうかを決定するように働く。判断ブロック804の働きにより、フィルタ・チャンネルにより出力される信号が、実質的に、所望の振動モードに対するSDOFモード応答信号であることが決定されれば、処理は判断ブロック805へ進み、ここで、重みづけ係数が要求される多チャンネル・フィルタに更なるチャンネルがあるかどうかが決定される。フィルタ・チャンネルにより出力される信号が、実質的に、所望の振動モードに対するSDOFモード応答信号でないことが決定されれば、処理はステップ801へ戻る。ステップ801において新たな組の重みづけ係数が選定され、SDOFモード応答信号を生じる新たな組の重みづけ係数を見出すため、ステップ802〜804が再び処理される。このプロセスは、判断ブロック805の働きにより、チャンネル500A〜500Nの各々が1つの振動モードに対応するSDOFモード応答信号を生じるまで、チャンネル500A〜500Nの各々に対して反復される。
【0042】
多チャンネル・モード・フィルタ310の各チャンネルに対する重みづけ係数を選定する別の問題は、固有ベクトル・マトリックスの逆数又は擬似逆数を計算することである。先に述べたように、コリオリ流量計の振動流管は振動モードの組合わせを生じた。物理的座標において流管の運動、例えば流管の個々の点及び方向における単一の応答を分析するには、流管運動についての有効な情報を容易には生じない連結されて式の分析を必要とする。しかし、物理的応答のベクトルをシステムのモード応答即ちモード座標へ変換するためにモード変換を用いることができる。標準的なモード変換は、
【0043】
【数1】
により与えられる。但し、
xは、物理的応答座標のベクトル
φは、列が流管固有ベクトル(モード・ベクトルとも呼ばれる)である固有ベクトル・マトリックス、
ηはモード応答座標のベクトルである。
【0044】
固有ベクトル・マトリックスは、以下に述べるように、コリオリ流量計の任意の流管に対して作ることができる。物理的ベクトルは、モード・フィルタに対する入力即ちフィードバック信号と見なすことができる。従って、式(1)は、モード座標応答ηについて下記のように解かれる。
【0045】
【数2】
式(1)を式(2)の形にするには、固有ベクトル・マトリックスФの擬似逆数を求めることが必要である。固有ベクトル・マトリックスが正方行列であり且つ非特異行列であるならば、式(2)においては、擬似逆数ではなく固有ベクトル・マトリックスの逆数(φ−1)が用いられる。固有ベクトル・マトリックスは、流管からのフィードバック信号数が対象とされるモード数に等しく且つモード・ベクトルが線形独立であるとき、正方行列であり且つ非特異行列である。
【0046】
以下の事例を用いて、多チャンネル・モード・フィルタのモード・フィルタの1つのチャンネルに対する重みづけ係数を決定するためモード・マトリックスの擬似逆数を計算するプロセスを説明する。固有ベクトル・マトリックスを形成するため、流量計の物理モデル又は数値モデルを用いることもできる。下記の事例では、流量計の数値モデルが用いられる。
【0047】
有限要素モデルは、CMF100モデル・コリオリ質量流量計(米国コロラド州BoulderのMicro Motion社製)の流管から構成される。このモデルは、物理的流量計において流量計のマニフォールドに接続する流管の端部を地面に固定する。有限要素モデル化の手法は当業者には周知であり、本発明の一部をなすものではない。事例の有限要素モデルはSDRCの概念を用いて構成され、MacNeal−Schwendler社から入手可能な有限要素コード、MSC/NASTRANにより分析された。有限要素モデル化技術の当業者は認識するように、任意の有限要素コードを代替的に使用可能である。フィードバック・センサの場所は、右側のピックオフと駆動装置と左側のピックオフとに対応する磁石及びコイルの流管上の場所の間の相対的運動を表わす出力を生じるようにモデル化された。これらの「スカラー点」は進歩した動的分析においては標準的な技法である。コリオリ流量計の有限要素モデル化についての更なる情報については、「A Finite Element for the Vibration Analysis of a Fluid−Conveying Timeshenko Beam」(AIAA論文93〜1552)を参照されたい。
【0048】
CMF100モデルの固有値係数は、CMF100センサに対する下記の3行×10列の固有ベクトル・マトリックス、即ち、
【0049】
【数3】
を構成するため有限要素モデルから抽出される。式(3)の完全固有ベクトル・マトリックスΦfullの各行は、流管における物理的場所に対応する。最初の行は左側のピックオフの場所に対応し、第2行は駆動装置の場所に対応し、第3行は右側のピックオフの場所に対応する。完全固有ベクトル・マトリックスΦfullにおける各列は振動モードに対応する。このようなマトリックスは、ピックオフ・センサにより生成される信号をモデル化するため、有限要素モデルにより公知の方法において用いられる。このマトリックスは、以下に述べるように、駆動回路のモード・フィルタの各チャネルに対する重みづけ係数を生成するため用いられる。完全固有ベクトル・マトリックスΦfullにおけるゼロを含む列(モード)は「同相モード」である。このことは、両方の流管が同じ速度と方向で運動しているので管の間に相対運動がないことを意味する。このように、フィードバック信号を生じるため用いられるセンサ、当例では速度センサは、それ自体、全ての同相モードを除去することによって一種のモード・フィルタとして働く。完全固有ベクトル・マトリックスΦfullは、全ての同相列を除去することによって縮小される。
【0050】
【数4】
式(4)は、縮小された固有ベクトル・マトリックスΦfullである。標準的なモード変換である式(1)は、この縮小された固有ベクトル・マトリックスΦfullを用いて下記のように書き直される。
【0051】
【数5】
但し、ηbは第1位相ずれ曲げモードの座標応答、ηtは第1位相ずれ捩れモードのモード座標応答、及びη2bは第2位相ずれ曲げモードのモード座標応答であり、FSAはフィードバック・センサAからの物理的応答、FSBはフィードバック・センサBからの物理的応答、FSLはフィードバック・センサLからの物理的応答である。ピックオフ応答と縮小された固有ベクトル・マトリックスとが既知であれば、モード座標応答は、縮小された固有ベクトル・マトリックスの逆数又は擬似逆数に式(5)を予め乗じることによって、式(6)におけるように決定することができる。
【0052】
【数6】
縮小された固有ベクトル・マトリックスは、マトリックスをMathcadのような標準的な市販の数学計算パッケージへインポートし、これらの計算パッケージにおいて利用可能な標準的な逆数又は擬似逆数の関数の1つを利用することによって反転される。結果として得る式は、式(7)に示される。
【0053】
【数7】
式(7)における数値的な係数は、コリオリ流量計の駆動回路におけるモード・フィルタの増幅器に対する重みづけ係数である。例えば、チャンネル500Aに対する場合のように、フィードバック信号から第1位相ずれ曲げモードを抽出することが必要ならば、上記のモード・フィルタのベクトル・マトリックスの最初の行が下記のように用いられる。
【0054】
【数8】
第1位相ずれ曲げモードのモード・ベクトル係数は、式(8)を簡単にするため、103倍された。図5のチャネル500Aに関しては、増幅器504Aの利得AG1は8.2389(フィードバック・センサAに対応するモード・フィルタ・ベクトル係数)に設定され、利得AG2は16.5795(フィードバック・センサBに対応するモード・フィルタ・ベクトル係数)に設定され、利得AGLは8.2389(フィードバック・センサLに対応するモード・フィルタ・ベクトル係数)に設定される。同様に、式(7)の第2の行及び第3の行からの係数は、それぞれチャネル500B〜500Nに対する重みづけ係数として用いられる。このように、チャンネル500A〜500Nの各々は、振動管路302に存在する1つの振動モードに対応するSDOFモード応答信号を生じる。重みづけ係数は、モード応答信号プロセッサ320への入力のため適正な振幅を持つモード応答信号を経路312A上に生じるように、1つのグループとして線形にスケーリングされる。
【0055】
図9は、固有ベクトル・マトリックスの逆数又は擬似逆数を計算することにより、駆動回路のモード・フィルタ係数を決定する処理ステップを示すフロー図である。図9に関する計算であって先に述べた固有ベクトル・マトリックスの逆数又は擬似逆数の計算は、進歩した動的分析技術の当業者には周知であり、駆動回路のモード・フィルタ係数を決定するための有効な道具である。
【0056】
図9のフロー図はステップ900から始まり、ステップ901へ進む。ステップ901において、固有ベクトル・マトリックスが構成される。先に述べたように、固有ベクトル・マトリックスに対する固有ベクトルを決定する方法は、固有ベクトルが抽出される流量計の有限要素モデルを構成することによる。別の手法は、流量計の物理的サンプルから直接に固有ベクトルを決定するため実験的なモード分析を用いることである。実験的モード分析は当業者には周知であり、その方法及び使用法は本発明の一部を構成しない。固有ベクトルが適切な方法によりいったん取得されると、固有ベクトル・マトリックスが編成される。式(3)は、流管の3つの点における10個の振動モードに対する完全固有ベクトル・マトリックスの一例である。固有ベクトル・マトリックスの行数は自由度を表わすが、固有ベクトル・マトリックスの各列は異なるモードを表わす。次いで、固有ベクトル・マトリックスは、フィルタ処理されるべきモードへ縮小される。これは、当例においては、係数として0を含む列を除去することによって行われる。本文に記述した構造及びセンサの事例においては、0の係数を含む列(モード)は同相モードである。処理は、ステップ901からステップ902へ進む。
【0057】
ステップ902において、固有ベクトル・マトリックスの逆数又は擬似逆数が計算される。固有ベクトル・マトリックスの逆数又は擬似逆数の各行は、特定のモードと関連するモード・フィルタ係数を含んでいる。このことは、一般的に式(2)により表わされ、上の例に対しては式(7)によって示される。次に、処理はステップ903へ進む。
【0058】
ステップ903において、適切なモード・フィルタの重みづけ係数が先に述べたように選定され、多チャンネル・モード・フィルタの各チャンネルから異なるSDOFモード応答信号を生じる。
【0059】
モード応答信号発生器─――図12
図12は、モード応答信号発生器1200を示している。モード応答信号発生器1200は、経路312A〜312N上にモード応答信号を生じるための多チャンネル・モード・フィルタ310に対する代替例である。モード応答信号発生器1200は、周波数帯域通過フィルタ1202A〜1202Nを用いて、当例ではフィードバック・センサAからの1つの運動信号を、各々が振動管路302に存在する振動モードに対応するモード応答信号へ分解する。図12及び図4によれば、帯域通過フィルタ1202Aは図4に示された周波数Aを通過するように構成される。同様に、帯域通過フィルタ1202Bは周波数Bを通過するように構成され、帯域通過フィルタ1202Nは周波数Cを通過するように構成される。積分器1206A〜1206Nは、経路1204A〜1204N上の帯域通過フィルタ処理された信号を積分して、フィードバック・センサAにより出力された速度信号から変位信号を作る。時間領域フィルタの当業者は認識するように、複数の異なるフィルタ処理技術が周波数帯域通過フィルタ1202A〜1202Nにおいて使用可能であり、これにはディジタル信号処理手法が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0060】
本発明の更なる実施の形態においては、図12の帯域通過フィルタは図5の多チャンネル・モード・フィルタと関連して用いられる。例えば、帯域通過フィルタ1202Aは増幅器504Aの出力に適用され、帯域通過フィルタ1202Bは増幅器505Aの出力に適用され、帯域通過フィルタ1202Nは増幅器506Aの出力に適用される。
【0061】
モード応答信号プロセッサ全般─――図6
多チャンネル・モード・フィルタ310、あるいは代替的なモード応答信号発生器1200は、上述のように、経路312A〜312N上にN個のモード応答信号を生じる。回路の経路312A〜312Nは、モード応答信号プロセッサ320に対する入力である。モード応答信号プロセッサ320は、N個のモード応答信号を処理してM個の駆動信号を経路208A〜208Mに生じる。
【0062】
図6は、モード応答信号プロセッサ320のブロック図を示している。モード応答信号プロセッサは、駆動コントローラ602と、モード/物理的作用力射影装置604と、加算器段606とを含んでいる。一般に、駆動コントローラ602は、経路312A〜312N上でN個のモード応答信号を受取り、各モード応答信号毎に、モード応答信号に対する所望の設定点からのモード応答信号の偏差を決定する。この偏差、即ち「モード・エラー信号」は、モード利得(GA〜GN)を持つ増幅器610A〜610Nにより増幅されてモード励振信号を生じる。この励振信号は、駆動装置206A〜206Mを介して振動管路302へ印加されるとき、結果として生じるモード応答信号がその対応する所望のモード設定点に近づくように振動管路302のモード内容を変更する。モード励振信号は、経路618A〜618N上で駆動コントローラ602からモード/物理的作用力射影装置604へ送られる。
【0063】
経路618A〜618N上のモード励振信号は、モード領域において、振動管路302へ印加されるべき励振を表わす。しかし、振動管路302は無論、物理的領域にあり、従って、モード励振信号は要求される物理的励振又は作用力へ変換されねばならない。このような変換は、モード/物理的作用力射影装置604によって行われる。モード/物理的作用力射影装置604は、各モード応答信号に対する個々のチャンネル620A〜620Nからなる。駆動装置206A〜206Mの各々毎に、チャンネル620A〜620Nの各々からの1つの出力が存在する。
【0064】
モード/物理的作用力射影装置604からの出力は、加算器段606へ送られる。モード/物理的作用力射影装置604からの出力は、以下に更に詳細に述べるように、加算されて経路208A〜208M上にM個の駆動信号を生じる。
【0065】
駆動コントローラ─――図6
駆動コントローラ602は、N個のモード応答信号の各々に対して1つのチャンネル601A〜601Nからなる。チャンネル601A〜601Nの各々の機能及び動作は同じであり、従って、チャンネル601A〜601Nのうちの1つのみを詳細に記述する。残りのチャンネルの動作は、チャンネル601Aの以降の記述から明らかである。駆動コントローラ602の説明は、モード設定点に関するの第1の検討とモード利得に関する第2の検討から構成される。
【0066】
モード設定点
駆動コントローラ602のチャンネル601Aは、経路312A上で多チャネル・モード・フィルタ310からモード応答信号を受取る。例えば、チャンネル601Aにより処理されたモード応答信号が振動管路302に対する第1位相ずれ曲げモードに対応するものとする。モード応答信号は、減数入力として減算段608Aへ入力される。減算段608Aに対する被減数入力は、経路612A上のモード設定点である。このモード設定点は、対応するモード応答信号に対する所望のレベルである。経路614A上のモード・エラー出力信号は、モード応答信号がモード設定点から偏向する程度を示す。経路612A上のモード設定点は、電圧基準(図示せず)により与えられる固定電圧、あるいはメモリ(図示せず)から検索された値であり得るが、これに限定されるものではない。
【0067】
モード設定点自体は、下記のように決定される。式(1)に関して先に述べたように、システムの物理的応答(x)は1組のモード・ベクトル(φ)によりシステムのモード応答(η)と関連付けられる。所与のモードiに起因する所与の場所jにおける物理的応答は、式(9)によって表わされる。
【0068】
【数9】
但し、
xi jは、モードiによる場所jにおけるスカラー物理的応答、
Φjiは、モードiの列と場所jの行とに対する固有ベクトル・マトリックスの要素、
ηiは、モードiのスカラー・モード応答である。
式(9)は、式(10)の形態に書き直され、ノードiに対するモード設定点ηi(s)に対して解くことができる。
【0069】
【数10】
例えば、第1位相ずれ曲げモードに対する所望の物理的変位設定点(xi j)がフィードバック・センサAにおいて0.015インチ(約0.38mm)であるものとする。式(4)へ戻ると、フィードバック・センサA(第1行)と第1位相ずれ曲げモード(第1列)とに対応するマトリックス要素(Φji)は25.1である。このため、モードi(当例では、第1位相ずれ曲げモード)に対するモード設定点ηiは0.0006に等しい。
【0070】
モード利得
減算段608Aは、経路312A上のモード応答信号を経路612A上のモード設定点から差引いて、経路614A上に利得段610Aに対するモード・エラー信号を生じる。先に述べたように、駆動コントローラ602の各チャンネルは、モード応答信号をモード励振信号へ変換する。このモード励振信号は、振動管路302へ印加されると、モード応答信号が所与のモードに対するモード設定点に近づくように振動管路を振動させる。経路614A上のモード・エラー信号は、モード利得段610Aにより増幅される。線形の時間不変システムにおいては、モード応答はシステム・パラメータ、即ち、質量剛性及び減衰によりモード励振と関連している。モード空間においては、これらパラメータは、モード質量、モード剛性及びモード減衰である。質量正規化された固有ベクトルを持つシステムの場合は、モード質量は1であり、モード剛性は固有振動数の2乗である。共振状態で励振されたシステムにおいては、コリオリ流量計における場合のように、モード応答からモード励振になる公称利得は式(12)により表わされる。
【0071】
【数11】
但し、
ζは減衰
ωnはモード周波数
ηiはモードiに対するモード応答、及び
Niはモードiに対するモード励振である。
モード設定点即ち所望のモード応答が式(11)により与えられる当事例を用いると、利得段610Aにより適用される利得Gは、下記の式(12)に示されるように設定される。
【0072】
【数12】
従って、利得段610Aは445.254の利得を持つように構成される。従って、経路618A上の駆動励振信号は、その対応するモードに対するモード応答信号がその対応するモード設定点と一致するように振動管路302へ印加されることを必要とするモード作用力である。以下に述べる残りのステップは、モード励振を経路208A〜208M上の駆動信号の形態で印加される物理的励振へ変換するものである。駆動コントローラ602のチャンネル601Aに関して先に述べたプロセスは、残りのモード応答信号の各々に対する残りのチャネル601B〜601Nの各々に対して反復される。
【0073】
本発明がコリオリ流量計における1つ以上のモードに影響を及ぼす直接的な手段を提供することに注目されたい。例えば、あるモードを抑制することを欲するならば、当該モードに対するモード設定点はゼロである。このように、対応するモード応答信号におけるどれかの信号がモード・エラー信号を生じる。多数のモードを抑制することを欲するならば、適切なモードの各々に対するモード設定点がゼロに設定される。同様に、励振されるべき各モードに対する適切なモード設定点を選択することによって、多数のモードを励振するように選択できる。
【0074】
モード/物理的作用力射影装置――─図7
駆動コントローラ602のチャンネル601A〜601Nの各々は、m個の駆動装置の各々を駆動するためベクトル信号へ拡張されねばならないスカラー・モード励振信号を出力する。モード/物理的作用力射影ベクトルが決定されるが、該ベクトルの各要素は、各駆動装置に対するスカラー・モード励振信号を適切な振幅へスケーリングするため、駆動コントローラ602から出力618A〜618Nへ適用される利得である。
【0075】
スカラー・モード駆動信号Nrは、モードrを所望の応答振幅へ駆動するのに必要とされるモード作用力である。モードrにおいてセンサに印加される実際のモード作用力は、式(13)に示されるようにNr actualである。
【0076】
【数13】
但し、
Frは、所望のモードを励振するため必要な物理的作用力ベクトル、
Nrは、スカラー・モード駆動信号、
φr Tは、モードの固有ベクトル・マトリックスの1つの列の転置行列である。
【0077】
要求とおりにNr actual=Nrであることを保証するためには、物理的作用力ベクトルFrは関係φr TFr=1を満たさねばならない。この関係を満たす多くの異なる物理的作用力ベクトルが存在する。実際に、Φrに対して完全に直交しない、即ち、Φr TFr=0である任意のベクトルArを、下記のように、所望の物理的作用力ベクトルFrに対してスケーリングすることができる。
【0078】
【数14】
なお、物理的作用力ベクトル(Fr)は1列×m行のベクトルであり、各行は特定の駆動場所に対応する。また、Φr Tは物理的な駆動場所に変換される必要がある。これにより、マトリックスΦr Tは、フィードバック・センサの場所へ変換されたモード・フィルタ及び駆動コントローラの形態に用いられるマトリックスとは異なるものにされる。式(14)は物理的作用力ベクトル(Fr)について解かれる必要がある。即ち、式(14)は反転される必要がある。これは、
【0079】
【数15】
であるベクトルArを見出すことにより行われる。
式(15)の両辺にArを乗じると、式(16)に示されるように、モード励振から物理的作用力への変換が与えられる。
【0080】
【数16】
式(16)は2つのベクトルのドット積であり、これはベクトルは取扱うがマトリックスは取扱わないことを意味する。ベクトルのある種の特性を適用すると、ベクトルAが式(17)に示されるように表わされることが決定される。
【0081】
【数17】
但し、記号||はベクトルの長さの演算子である。
【0082】
ここで、2つの駆動装置(m=2)を有するコリオリ流量計の場合に対する例示的な作用力射影計算を示す。再び式(6)に関して、2個の駆動装置の一方がフィードバック・センサAと同じ位置に配置され、2個の駆動装置の他方はフィードバック・センサLと同じ位置に配置される。第1位相ずれ曲げモードに対しては、Arは式(18)に示されるように計算される。
【0083】
【数18】
式(9)ないし(10)に関して先に示したように、当例に対する第1位相ずれ曲げモードのモード設定点は0.0006である。また、式(11)及び(12)に関しては、当例に対する第1位相ずれ曲げモードのモード利得は445.254sec−2であることが示された。このように、当例におけるモード設定点と第1位相ずれ曲げモードに対するモード利得との積、即ち、経路618A上のスカラー・モード励振信号は0.2672に等しい。これらの数を式(15)へ代入すると、式(19)に示されるように、第1位相ずれ曲げモードに対する物理的作用力ベクトルFrが決定される。
【0084】
【数19】
この結果は、センサを所望の第1位相ずれ曲げモードへ駆動するため0.0106ポンド(約10.8K)の力を2個の駆動装置へ加えるべきことを物語る。作用力射影ベクトルは、本発明の駆動システムにより影響される各モードに対して同様に生成される。
【0085】
特定の駆動方式に対して本発明の駆動システムを最適化するためには、適切な作用力射影ベクトルの選定に考慮しなければならない。ベクトルの形状を選択するに際して考察される多くの論点が存在する。第一に、所望の流管振動振幅を達成するために駆動装置が生成しなければならないピーク作用力は、最小化されるべきである。更なる配慮は、駆動システムが所望の流管振動振幅の達成の際に費やす総エネルギを最小化することである。別の配慮は、他のモードの残留応答を最小化することである。
【0086】
図11は、本発明の概要として以下に述べるフロー図である。図11のステップ1114即ち作用力射影ステップは、図7において更に詳細に示される。図7は、図11のステップ1112からステップ700で開始する。先に述べたように、各モード応答信号毎に、個別の作用力射影チャンネル620A〜620Nが存在する。ステップ702において、固有ベクトル・マトリックス全体を適切なモードに関係する1つの列へ縮小することによって、作用力射影マトリックスが決定される。次いで、処理はステップ704へ進む。
【0087】
ステップ704において、先に述べたように、標準的なベクトル特性を用いることにより、逆マトリックス(Ar)が決定される。次に処理はステップ706へ進む。ステップ706において、式(15)が作用力射影ベクトル(Fr)について解かれる。ステップ704及び706は、式(14)に示されるように、作用力射影マトリックスを適正な振幅へスケーリングする作用を有する。次いで、処理はステップ708へ進む。ステップ708において、作用力射影装置の各チャンネルからの対応する力が加算されてm個の駆動信号を生じる。次に処理はステップ710へ進み、図11のステップ1112へ戻る。
【0088】
モード/物理的作用力射影装置604は、駆動回路40の残部に関して述べたように、個別のアナログ・コンポーネントを用いて実現される。あるいはまた、モード/物理的作用力射影装置604と駆動回路40の残部とは、アナログ運動信号をディジタル信号へ変換するためのアナログ/ディジタル・コンバータ(ADC)を用いて実現される。次に、ディジタル信号処理(DSP)技術を用いてディジタル信号が処理され、結果として得られた駆動信号はディジタル/アナログ・コンバータ(DAC)を用いてアナログ信号へ再変換される。電子信号処理技術の当業者は認識するように、本発明の教示を実現するため多くの異なるアナログ又はディジタル(ADC、DSP、DAC)技法を使用でき、それらの全ては等価であって、本発明の相等範囲内にある。
【0089】
加算器段─――図6
モード/物理的作用力射影装置604から出力された信号は、加算器段606において加算されて、下記のように駆動信号208A〜208Mを生じる。先に述べたように、モード/物理的作用力射影装置604のチャンネル620A〜620Nの各々は、駆動装置206と同数(M)の出力を生じる。例えば駆動装置Aに対応するモード/物理的作用力射影装置604の全出力は、駆動装置Aの対応出力が、例えば加算器622Aにより加算されて駆動信号208Aを生じる。つまり、出力620ADA、出力620BDA及び出力620NDAは全て加算器622Aへ入力される。加算器622Aの出力は駆動信号208Aである。駆動信号208B〜208Nは、加算器622B〜622Mの動作によって同様に形成される。駆動装置の数Mはモード応答信号の数Nとは異なり得、Nは運動信号の数Lと異なり得る。
【0090】
多くの動作形態――─図10
本発明の駆動システムの独特な設計は、異なる組のモード設定点を選択するだけで、駆動方式における有意且つ全体的な変化を可能にする。本発明の一般化されたモード空間駆動制御システムは、各動作形態に対して異なるモード設定点を設定することによって、異なる動作形態において使用される。例えば、流量計(5)に対する第1の動作モードは質量流量形態である。質量流量形態において、図1の流量計5の事例では、第1位相ずれ曲げモードが励振され、他のモードは抑制される。図1の流量計5に対する第2の形態は圧力計測形態である。圧力計測形態においては、第1位相ずれ曲げモードと第1位相ずれ捩れモードとが励振され、他のモードは抑制される。流量計5は、第1及び第2の動作形態間で切換わり、その駆動方式が各モードに対して最適化される。
【0091】
図10は、モード応答信号プロセッサ320の図6の描写に類似しているが、メモリ1002と動作形態セレクタ1004とが付加される。メモリ1002は例えば読出し専用メモリ(ROM)である。メモリ1002には、モード設定点テーブル(図示せず)がロードされている。このモード設定点テーブルは、流量計の各動作形態に対してN個のモード設定点の組を含む。N個のモード設定点の組の各々は、N個のモード応答信号に対応するモード設定点を含む。動作形態セレクタ1004は、経路612A〜612N上にメモリ1002により出力される1組のモード設定点を決定する制御信号を経路1006上でメモリ1002に対して与える。動作形態セレクタ1004とメモリ1002とは流量計電子装置20の一部であることが望ましい。動作形態セレクタ1004は、例えば、流量計電子装置20におけるマイクロプロセッサ(図示せず)である。第1の動作形態から1つ以上の代替的な動作形態への切換えは、任意の数の方法で達成でき、本発明にとっては重要ではない。一例は、30秒毎に第1の動作形態と第2の動作形態間の切換えを行うように動作形態セレクタ1004を構成することである。別の例は、第1の動作形態がデフォルトの動作形態であり、第2の動作形態が例えばユーザがボタン(図示せず)を押して流量計5からの圧力計測を要求するときにのみ用いられるように、動作形態セレクタ1004を構成することである。更に、第1の動作形態が常に動作状態にあり、第2の動作形態が第1の動作形態に加えて周期的に使用されることも可能である。
【0092】
要約─――図11
図11は、本発明の駆動システムのフロー図の要約である。ステップ1102〜1106は、振動管路の物理的運動のSDOFモード応答信号への変換を取扱う。ステップ1108〜1112は、モード応答信号からモード励振信号を生じるようにモード領域で動作する。信号が振動モードに影響を及ぼすように操作されるのはモード領域においてである。ステップ1114〜1118は、モード励振信号を物理的領域へ変換し、励振信号を駆動装置と関係付け、駆動信号を駆動装置へ印加するよう動作する。
【0093】
処理は、コリオリ流量計又は密度計が動作し始めるステップ1102から始まる。ステップ1104において、振動管路に沿う種々の点の運動を示すL個の運動信号が、L個のフィードバック・センサから受取られる。ステップ1106において、N個のモード応答信号がL個の運動信号から生成される。典型的にはSDOF信号である各モード応答信号は、振動管路に存在する1つの振動モードに対応する。ステップ1108において、N個のモード応答信号がNチャネル駆動コントローラへ入力される。
【0094】
ステップ1110において、各モード応答信号をその対応するモード設定点に適用することによって、各モード応答信号に対してモード・エラー信号が生成される。モード・エラー信号はステップ1112においてモード利得だけ増幅され、各モードに対してモード励振信号を生じる。
【0095】
ステップ1114において、各モード励振信号が物理的作用力ベクトルへ変換されるが、物理的作用力ベクトルの各要素はm個の駆動装置の1つに対応する。ステップ1114は、図7において更に詳細に記述されている。処理は次にステップ1116へ進み、ここで、m個の駆動信号がm個の駆動装置へ印加され、振動管路を所望のモードで振動させる。処理はステップ1118で完了する。
【0096】
特定の実施の形態がここに開示されたが、当業者であれば、文言的にあるいは均等論の下で請求の範囲内に入る代替的な駆動制御システムを設計し得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】コリオリ流量計及び関連する流量計電子装置を示す図である。
【図2】本発明による、汎用化されたモード空間駆動制御システムのブロック図を示す。
【図3】本発明による駆動回路のブロック図を示す。
【図4】典型的な流管フィードバック信号の周波数応答関数と、フィードバック信号に対する構成振動モードの寄与を示す更なる周波数応答関数とを示す図である。
【図5】本発明による多チャンネル・モード・フィルタのブロック図を示す。
【図6】本発明によるモード応答信号プロセッサを示す図である。
【図7】物理的作用力射影ベクトルに対するスカラー・モード励振信号を変換する処理ステップを示すフロー図である。
【図8】試行錯誤によりモード・フィルタ重みづけ係数を選択するための処理ステップを示すフロー図である。
【図9】固有ベクトル・マトリックスの逆数又は擬似逆数を計算することによりモード・フィルタ重みづけ係数を選択するためのプロセスを示すフロー図である。
【図10】本発明の代替的な駆動コントローラを示す図である。
【図11】本発明の動作を要約するフロー図である。
【図12】本発明によるモード応答信号発生器を示す図である。
Claims (19)
- 振動管計器の管路の振動を駆動するための駆動回路(40)であって、該駆動回路が、M個(但し、Mは1より大きい整数)の駆動信号を生成し、M個の該駆動信号を管路に固定されたM個の駆動手段(206A、・・・、206M)のそれぞれに印加して、該駆動手段(206A、・・・、206M)に前記管路を振動させ、前記M個の駆動信号が、前記管路の振動に応答してL個(但し、Lは1より大きい整数)の運動信号(204A、・・・、204L)を生成する前記管路に固定されたL個の運動センサから前記駆動回路(40)により受信されたL個の前記運動信号から生成される駆動回路において、
L個の前記運動信号を受取り、L個の該運動信号からN個(但し、Nは1より大きい)のモード応答信号(312A〜312N)を生成するようになされ、N個の前記モード応答信号の各々が前記管路の複数の振動モードのうちの異なる1つに対応する信号であって実質的に複数の前記振動モードのうちの1つに対応する単一自由度モード応答信号であるモード応答信号生成手段(310)であって、N個のモード・フィルタ・チャンネルを含み、N個の該モード・フィルタ・チャンネルの各々が、前記運動信号を入力として受取り、前記の受取った運動信号を解析して特定の振動モードにおける前記管路の振動の量を決定し、N個の前記モード応答信号のうちの対応する1つを出力として生成するモード応答信号生成手段と、
N個の前記モード応答信号の生成に応答して、N個の前記モード応答信号からN個のモード励振信号を生成する駆動コントローラ(602)であって、N個の前記モード励振信号のそれぞれが、それぞれの前記振動モードに対するモード応答信号の所望のレベルを達成するために使用される駆動コントローラと、
N個の前記モード励振信号の生成に応答してN個の前記モード励振信号からM個の前記駆動信号を生成するようになされた、M個の駆動信号チャンネル(620A〜620M)を含む手段であって、M個の前記駆動信号がM個の前記駆動手段により前記管路を所望の振動モードで振動させる手段(604、606)と、
を備える駆動回路(40)。 - 前記モード応答信号生成手段がN個の周波数帯域通過フィルタ(1202A〜1202N)を含み、N個の前記周波数帯域通過フィルタの各々が、前記運動センサの1つにより生成された前記運動信号を入力として受取ってN個の前記モード応答信号(312A、・・・、312N)の1つを出力する、請求項1記載の駆動回路(40)。
- 前記モード応答信号生成手段が、N個の前記モード応答信号(312A、・・・、312N)の各々を積分するN個の積分手段(1206A〜1206N)を更に含む、請求項2記載の駆動回路(40)。
- L個の前記運動センサが、前記管路に対するL個の前記運動センサの取付け点における前記管路の運動を表わすL個の前記運動信号を生成し、L個の前記運動信号の各々が複数の前記振動モードの各々におけるモード内容を有する、請求項1記載の駆動回路(40)。
- N個の前記モード・フィルタ・チャンネル(500A〜500N)の各々が、
第1の重みづけ係数をL個の前記運動信号のうちの少なくとも2つの運動信号のうちの一方に適用して第1の重みづけ信号を生成する第1の重みづけ手段と、
第2の重みづけ係数をL個の前記運動信号のうちの前記少なくとも2つの運動信号のうちの他方に適用して第2の重みづけ信号を生成する第2の重みづけ手段と、
前記第1重みづけ信号と前記第2の重みづけ信号とを組合わせてN個の前記モード応答信号のうちの1つを生成するモード・フィルタ加算手段(510A)と、
を含む、請求項4記載の駆動回路(40)。 - 前記第1の重みづけ係数と前記第2の重みづけ係数とが試行錯誤により決定される(800〜806)、請求項5記載の駆動回路(40)。
- 前記第1の重みづけ係数と前記第2の重みづけ係数とが実験的分析により決定される、請求項5記載の駆動回路(40)。
- 前記第1の重みづけ係数と前記第2の重みづけ係数とが数値的分析により決定される(900〜904)、請求項5記載の駆動回路(40)。
- 前記駆動コントローラ(602)がN個の駆動コントローラ・チャンネル(601A〜601N)を含み、N個の前記駆動コントローラ・チャンネルの各々が、N個の前記モード応答信号のうちの1つを入力とし、N個の前記モード励振信号のうちの1つを出力として生成する、請求項1記載の駆動回路(40)。
- N個の前記駆動コントローラ・チャンネル(601A〜601N)の各々が、
それぞれの前記振動モードに対する前記モード応答信号の所望のレベルを規定するモード設定点値を設定するモード応答設定点手段と、
前記の所望のモード応答レベルを、N個の前記モード応答信号のうちの対応する1つと比較してモード・エラー信号を生成する比較手段(608A〜608N)と、
前記モード・エラー信号の生成に応答して、N個の前記モード励振信号のうちの1つを生成する利得手段(610A〜610N)と、
を含む、請求項9記載の駆動回路(40)。 - N個の前記駆動コントローラ・チャンネル(601A〜601N)のうちの少なくとも1つに対する前記モード応答信号の前記所望のレベルが、N個の前記駆動コントローラ・チャンネル(601A〜601N)のうちの前記少なくとも1つに対応するN個の前記モード応答信号のうちの1つに対するゼロ・モード応答レベルであり、それにより、N個の前記駆動コントローラ・チャンネル(601A〜601N)のうちの前記の少なくとも1つから、ゼロ・レベルを有する対応する前記モード励振信号を生成する、請求項10記載の駆動回路(40)。
- N個の前記駆動コントローラ・チャンネル(601A〜601N)のうちの少なくとも1つに対する前記モード応答信号の前記所望のレベルが、N個の前記駆動コントローラ・チャンネル(601A〜601N)の前記少なくとも1つに対応するN個の前記モード応答信号のうちの1つに対する非ゼロ・モード応答レベルであり、それにより、N個の前記駆動コントローラ・チャンネルのうちの前記少なくとも1つから、非ゼロ・レベルを有する対応する前記モード励振信号を生成する、請求項10記載の駆動回路(40)。
- 前記駆動回路の複数の異なる動作モードのうちの1つを選定する選定手段(1004)と、
前記複数の動作モードのうちの前記1つの選定に応答して、前記モード応答信号の前記所望のレベルを調整する調整手段と、
を更に備える、請求項1記載の駆動回路。 - 前記選定手段が、
複数の前記動作モードの各々に対する前記所望のレベルの組を含むメモリ(1002)と、
前記メモリから前記所望のレベルの前記組のうちの1つを選定する動作形態セレクタ(1004)と、
を含む、請求項13記載の駆動回路。 - 前記調整手段が、前記動作形態セレクタ(1004)に応答して、前記駆動コントローラ(602)における前記所望のレベルの第1の組を前記所望のレベルの第2の組で置換する手段を含む、請求項14記載の駆動回路(40)。
- N個の前記モード励振信号の生成に応答する前記手段(604、606)が、
各々が、N個の前記モード励振信号のうちの1つを入力とし、N個の前記モード励振信号の各々に応答してそれぞれの前記駆動信号の成分を生成するN個の手段(620A〜620N)であって、前記成分の各々が、それぞれの前記モード応答信号の前記所望のレベルを達成するよう、対応する振動モードに影響を与えるのに必要な、前記駆動装置のそれぞれにおける作用力を表わすN個の手段と、
前記手段(620A〜620N)から出力されたN個の前記駆動信号の成分を加算して前記駆動信号を生成する加算手段(606)と、
を含む、請求項1記載の駆動回路(40)。 - M個の駆動信号を生成し、M個の前記駆動信号を管路に固定されたM個の駆動装置(206A、・・・、206M)のうちの1つに印加して駆動装置(206A、・・・、206M)により前記管路を振動させることにより、振動管計器の管路の振動を駆動する方法(1100)であって、
L個(但し、Lは1より大きい整数)の運動センサ(202A〜202L)からL個の運動信号を受取るステップ(1104)であって、L個の前記運動信号のそれぞれが、前記運動センサ(202A〜202L)のうちの1つにより生成され、且つ、前記管路に対する前記の1つの運動センサの取付け点における該管路の運動を表わしており、L個の前記運動信号が複数の振動モードにおけるモード内容を有するステップと、
L個の前記運動信号のモード内容を分解して、N個(但し、Nは1より大きい整数)のモード応答信号を生成するステップ(1108)であって、N個の前記モード応答信号の各々が複数の前記振動モードのうちの異なる1つにおける前記管路の振動の量を表わし、且つ、L個の前記運動信号のうちの少なくとも2つから生成される信号であって、実質的に複数の前記振動モードのうちの1つに対応する単一自由度モード応答信号であるステップと、
M個の駆動信号チャンネルを動作させるN個のモード励振信号を、N個の前記モード応答信号に応答して生成するステップ(1112)であって、N個の前記モード励振信号の各々が、それぞれの前記振動モードに対する前記モード応答信号の所望のレベルを達成するのに用いられるステップ(1112)と、
N個の前記モード励振信号をM個(但し、Mは1より大きい)の駆動信号へ変換するステップ(1114)と、
M個の前記駆動信号をM個の前記駆動装置(206A−206M)に印加して前記流管を振動させるステップ(1116)と、
を含む方法(1100)。 - 分解する前記ステップ(1108)が、L個の前記運動信号をN個の前記モード・フィルタ・チャンネル(500A〜500N)を介してフィルタ処理するステップ(1110)を含み、N個の前記モード・フィルタ・チャンネル(500A〜500N)の各々がL個の前記運動信号全てを入力として受取り、N個の前記モード応答信号のうちの1つを出力する、請求項17記載の方法(1100)。
- 生成する前記ステップ(1112)が、
N個の前記駆動コントローラ・チャンネルにおいてN個の前記モード応答信号を受取るステップと、
前記所望のレベルの前記モード応答信号からN個の前記モード応答信号の各々を差し引いて、それぞれのモード・エラー信号を生成するステップと、
それぞれの前記モード・エラー信号をモード利得だけ増幅して、N個の前記駆動コントローラ・チャンネルの各々の中で各モード励振信号を生成するステップと、
を含む、請求項17記載の方法(1100)。
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