JP3586169B2 - 鮮明度光沢度の測定方法及び測定装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鮮明度光沢度の測定方法及び測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から塗装やメッキが施された製品等は外観検査が行われる。そして、外観検査としては光沢度の検査があり、主な光沢度の検査としては鏡面光沢度、対比光沢度、及び鮮明度光沢度の検査がある。この内、鏡面光沢度及び対比光沢度の検査は、反射強度を測定して評価する検査であるため、受光器を用いて自動化が図られている。一方、鮮明度光沢度の検査(測定)は、被測定面に所定のパターンを投影し、その投影されたパターン像の鮮明さを評価する検査であるため、作業者が目で見て行っている。詳しくは、作業者が被測定面のパターン像の鮮明さを限界見本(合格と不合格の境目の鮮明さを有する見本)のそれと見比べることで良否判断を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した鮮明度光沢度の検査(測定)方法は、作業者の官能(目の働き)にて評価する方法であるため、その評価が作業者毎にばらつく虞がある。よって、安定して評価するためには各作業者が熟練を必要とする。又、作業者が目で見て判断することから疲労や、錯覚による誤評価は避けられないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、作業者が熟練を必要とせず、評価の精度を向上することができる鮮明度光沢度の測定方法及び測定装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、被測定面に、光を透過させない所定の模様を有する投影パターンを介して光源の光を照射することで、その所定の模様に対応した模様を投影し、前記被測定面を撮像して得た画像を2次元フーリエ変換し、その2次元フーリエ変換した結果を周波数−強度特性とし、その所定周波数未満における強度の積分値、に対する前記所定周波数以上における強度の積分値、の割合を鮮明度光沢度の計量値とすることで、鮮明度光沢度を測定することを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鮮明度光沢度の測定方法において、前記投影パターンより前記被測定面側にレンズを配置し、前記被測定面に、前記投影パターン及び前記レンズを介して光源の光を照射することを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、被測定面に、光を透過させない所定の模様を有する投影パターンを介して光源の光を照射することで、その所定の模様に対応した模様を投影する投影手段と、前記被測定面を撮像する撮像手段と、前記撮像手段にて撮像して得た画像を2次元フーリエ変換し、その結果に基づいて鮮明度光沢度を測定する解析手段とを備え、前記解析手段は、前記2次元フーリエ変換した結果を周波数−強度特性とし、その所定周波数以上における強度の積分値を演算する第1の演算手段と、前記所定周波数未満における強度の積分値を演算する第2の演算手段と、前記第2の演算手段にて演算された値に対する前記第1の演算手段にて演算された値の割合を鮮明度光沢度の計量値として算出する算出手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の鮮明度光沢度の測定装置において、前記投影パターンより前記被測定面側に配設されるレンズを備えたことを要旨とする。
【0013】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、被測定面には、光を透過させない所定の模様を有する投影パターンを介して光源の光が照射されることで、その所定の模様に対応した模様が投影される。そして、被測定面を撮像して得た画像が2次元フーリエ変換され、その結果に基づいて鮮明度光沢度が測定される。従って、従来のように作業者が熟練を必要とせず、常に安定した評価を行うことができる。
【0014】
また、2次元フーリエ変換した結果が周波数−強度特性とされ、その所定周波数未満における強度の積分値、に対する所定周波数以上における強度の積分値、の割合が鮮明度光沢度の計量値とされることで、鮮明度光沢度が測定される。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、被測定面には、投影パターン及びレンズを介して光源の光が照射される。このようにすると、例えば被測定面が曲面である場合や、被測定面が布である場合の鮮明度光沢度の測定が可能となる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、被測定面には、投影手段にて光を透過させない所定の模様を有する投影パターンを介して光源の光が照射されることで、その所定の模様に対応した模様が投影される。そして、被測定面は撮像手段にて撮像される。そして、前記撮像手段にて撮像して得た画像は解析手段にて2次元フーリエ変換され、その結果に基づいて鮮明度光沢度が測定される。従って、従来のように作業者が熟練を必要とせず、常に安定した評価を行うことができる。
【0018】
また、第1の演算手段にて2次元フーリエ変換した結果が周波数−強度特性とされ、同第1の演算手段にて所定周波数以上における強度の積分値が演算される。そして、所定周波数以上における強度の積分値に基づいて鮮明度光沢度が測定される。
【0019】
また、第2の演算手段にて所定周波数未満における強度の積分値が演算される。そして、算出手段により、第2の演算手段にて演算された値に対する第1の演算手段にて演算された値の割合が鮮明度光沢度の計量値として算出される。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、被測定面には、投影パターン及びレンズを介して光源の光が照射される。このようにすると、例えば被測定面が曲面である場合や、被測定面が布である場合の鮮明度光沢度の測定が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図8に従って説明する。図1に示すように、鮮明度光沢度の測定装置は、ケース1と、光源2と、投影パターン3と、ハーフミラー4と、撮像手段としてのCCDカメラ5と、解析手段としてのパソコン(パーソナルコンピュータ)6とを備えている。尚、本実施の形態では、光源2、投影パターン3、及びハーフミラー4が投影手段を構成している。
【0022】
ケース1は、略円筒形状の第1筒部1aと、その第1筒部1aの中間部で内部が連通するように該中間部の一部から径方向外側(図1中、右側)に延びて形成される略円筒形状の第2筒部1bとからなる。
【0023】
第2筒部1b内の先端側(第1筒部1aが形成されない側であって、図1中、右側)には、光源2が配設されている。第2筒部1b内の基端側(図1中、左側)には、投影パターン3が配設されている。この投影パターン3は、光を透過させない部位が所定間隔毎に配置される所定の模様を有する。本実施の形態の投影パターン3は、図2に示すように、4角形の透明シート上に模様が描かれてなり、その模様は所定間隔毎に並ぶ線が所定間隔毎に並ぶ線と直交してなる網目である。
【0024】
第1筒部1a内の中間部には、ハーフミラー4が配設されている。ハーフミラー4は、光源2の光を第1筒部1aの一端(図1中、下端)側に反射すべく、第1筒部1aの中心軸に対して傾けて配設されている。
【0025】
第1筒部1aの他端(図1中、上端)側には、CCDカメラ5が配設されている。このCCDカメラ5は、第1筒部1aの一端側に配設される被測定物7の被測定面7aを撮像するように向けられている。尚、本実施の形態の被測定物7は、塗装やメッキが施された製品であり、被測定面7aは平面である。CCDカメラ5は、被測定面7aの各位置に対する明暗(画像)を電気信号として捕らえる。
【0026】
CCDカメラ5には、パソコン6が接続されている。パソコン6は、所定の操作に基づいて種々の処理を行う。詳述すると、パソコン6は、CCDカメラ5が撮像して得た画像を2次元フーリエ変換する。又、パソコン6は、第1の演算手段を構成し、前記2次元フーリエ変換した結果を周波数−強度特性とし、その所定周波数以上における強度の積分値を演算する。さらに、パソコン6は、第2の演算手段を構成し、前記所定周波数未満における強度の積分値を演算する。さらに又、パソコン6は、算出手段を構成し、所定周波数未満における強度の積分値に対する所定周波数以上における強度の積分値の割合を鮮明度光沢度の計量値として算出する。尚、パソコン6は鮮明度光沢度の計量値をモニタ6aに表示する。
【0027】
このように構成された鮮明度光沢度の測定装置にて行われる鮮明度光沢度の測定方法について説明する。
まず、第1筒部1aの一端側に、被測定面7aがCCDカメラ5を向くように被測定物7を配置する。そして、光源2の光を投影パターン3を介して被測定面7aに照射する。詳しくは、光源2の光を投影パターン3を介してハーフミラー4に照射し、ハーフミラー4にて反射される光を被測定面7aに照射する。すると、被測定面7aには投影パターン3の模様に対応した模様が投影される。
【0028】
次に、被測定面7aをCCDカメラ5にて撮像する。図3は、鮮明度光沢度が小さい被測定面7aをCCDカメラ5にて撮像して得た画像A1を示す。又、図4は、鮮明度光沢度が大きい被測定面7aをCCDカメラ5にて撮像して得た画像B1を示す。
【0029】
次に、CCDカメラ5が撮像して得た画像A1,B1をパソコン6にて2次元フーリエ変換する。図5(a)は、図3に示した画像A1を2次元フーリエ変換して得られた2次元フーリエスペクトルA2を示す。又、図6(a)は、図4に示した画像B1を2次元フーリエ変換して得られた2次元フーリエスペクトルB2を示す。さらに、図7(a)は、鮮明さが画像A1と画像B1の中間にある図示しない画像を2次元フーリエ変換して得られた2次元フーリエスペクトルC2を示す。さらにまた、図8(a)は、被測定面7aを鏡面とした場合の画像(画像B1より鮮明な図示しない画像)を2次元フーリエ変換して得られた2次元フーリエスペクトルD2を示す。
【0030】
次に、図5(b)(図7(b)〜図8(b))に示すように、前記2次元フーリエスペクトルA2(B2〜D2)をパソコン6にて、周波数−強度特性A3(B3〜D3)とする。そして、所定周波数f0以上における強度の積分値A4(B4〜D4)をパソコン6にて演算する。即ち、所定周波数f0以上における閉区画の面積A4(B4〜D4)をパソコン6にて求める。又、所定周波数f0未満における強度の積分値A5(B5〜D5)をパソコン6にて演算する。即ち、所定周波数f0未満における閉区画の面積A5(B5〜D5)をパソコン6にて求める。
【0031】
そして、所定周波数f0未満における強度の積分値A5(B5〜D5)に対する所定周波数f0以上における強度の積分値A4(B4〜D4)の割合A4/A5(B4/B5〜D4/D5)を鮮明度光沢度の計量値として算出する。本実施の形態では、計量値A4/A5が1.9となり、計量値B4/B5が4.7となり、計量値C4/C5が2.1となり、計量値D4/D5が5.3となった。
【0032】
即ち、この方法では、鏡面度光沢度に応じて所定周波数f0以上における強度が大きく変化することから、所定周波数f0以上における強度の積分値A4〜D4を分子として鮮明度光沢度の計量値を算出する。尚、所定周波数f0は、投影パターン3の模様に応じて決定した値であって、本実施の形態では鏡面度光沢度に応じて強度が大きく変化する周波数帯域を実験により予め求め、その周波数帯域に応じて決定している。
【0033】
そして、塗装やメッキが施された製品の鮮明度光沢度の合否検査では、限界見本(合格と不合格の境目の鮮明さを有する見本)の鮮明度光沢度と、製品の鮮明度光沢度の数値比較を行う。そして、製品の鮮明度光沢度(計量値)が限界見本の鮮明度光沢度(計量値)以上であれば合格、製品の鮮明度光沢度(計量値)が限界見本の鮮明度光沢度(計量値)未満であれば不合格とする。尚、本実施の形態では、上記した数値比較を合否検査装置を構成するパソコン6にて行う。
【0034】
次に、上記実施の形態の特徴的な効果を以下に記載する。
(1)鮮明度光沢度を、従来のように作業者が目で見て(官能にて)判断せず、上記したように撮像して得た画像A1,B1を演算し計量値として表すため、鮮明度光沢度の安定した評価を行うことができる。従って、従来のように作業者が熟練を必要としない。又、従来のように作業者が目で見て判断しないため、疲労や、錯覚による誤評価が発生しない。又、従来作業者の行っていた作業を自動化することができ、人件費を低減することができる。
【0035】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、被測定物7は塗装やメッキが施された製品であり、被測定面7aは平面であるとしたが、被測定物7がフェルト材や、布や、紙等の場合や、被測定面7aが曲面である場合、図9に示すように、第2筒部1b内の投影パターン3より基端側(図1中、左側)にレンズ11を配設する。このようにすると、被測定物7がフェルト材や、布や、紙等の場合や、被測定面7aが曲面である場合の鮮明度光沢度の測定が可能となる。
【0036】
・上記実施の形態の投影パターン3の模様は、被測定面の鏡面度光沢度が2次元フーリエ変換した結果に大きく反映されるような、光を透過させない部位が所定間隔毎に配置される模様であればよく、例えば図10〜図15に示すような模様の投影パターン21〜26に変更してもよい。尚、この場合、投影パターン3の模様に応じて所定周波数f0を適宜変更してもよい。このようにしても上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0037】
・上記実施の形態の投影パターン3は、上記した所定の模様を有していれば、他の構成に変更してもよい。例えば、模様を描いたガラスに変更してもよい。このようにしても上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0038】
・上記実施の形態では、所定周波数f0未満における強度の積分値A5(B5〜D5)に対する所定周波数f0以上における強度の積分値A4(B4〜D4)の割合A4/A5(B4/B5〜D4/D5)を鮮明度光沢度の計量値としたが、2次元フーリエ変換した結果を用いた他の値を計量値としてもよい。例えば、図5(a)〜図8(a)に示す2次元フーリエスペクトルA2〜D2の分布範囲面積を鮮明度光沢度の計量値としてもよい。例えば、前記所定周波数f0以上における強度の積分値A4(B4〜D4)を鮮明度光沢度の計量値としてもよい。例えば、周波数−強度特性A3(B3〜D3)において所定の強度を上回る周波数の最大値を鮮明度光沢度の計量値としてもよい。このようにしても上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0039】
・上記実施の形態のCCDカメラ5を、被測定面7aの各位置に対する明暗(画像)を受光できれば、例えばテレビカメラ等の他の撮像手段に変更してもよい。このようにしても上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0040】
上記実施の形態から把握できる請求項記載以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)前記所定周波数以上における強度の積分値を鮮明度光沢度の計量値とすることを特徴とする鮮明度光沢度の測定方法。このようにしても、鮮明度光沢度を数値で算出することができる。
【0041】
(ロ)前記投影パターンの所定の模様は、被測定面の鏡面度光沢度が2次元フーリエ変換した結果に大きく反映されるように、光を透過させない部位が所定間隔毎に配置されてなることを特徴とする鮮明度光沢度の測定方法。このようにすると、被測定面の鮮明度光沢度が、2次元フーリエ変換した結果に大きく反映される。
【0042】
(ハ)前記投影パターンの所定の模様は、被測定面の鏡面度光沢度が2次元フーリエ変換した結果に大きく反映されるように、光を透過させない部位が所定間隔毎に配置されてなることを特徴とする鮮明度光沢度の測定装置。このようにすると、被測定面の鮮明度光沢度が、2次元フーリエ変換した結果に大きく反映される。
【0043】
(ニ)鮮明度光沢度の測定方法で測定された被測定面の鮮明度光沢度と、同測定方法で測定された限界見本の鮮明度光沢度との数値比較を行うことで合否を判断する鮮明度光沢度の合否検査方法。このようにすると、従来のように作業者が目で見て(官能にて)判断しないため、合否検査の精度を向上することができる。
(ホ)鮮明度光沢度の測定装置にて測定された被測定面の鮮明度光沢度と、同測定装置にて測定された限界見本の鮮明度光沢度との数値比較を行うことで合否を判断する鮮明度光沢度の合否検査装置。このようにすると、従来のように作業者が目で見て(官能にて)判断しないため、合否検査の精度を向上することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、作業者が熟練を必要とせず、評価の精度を向上することができる鮮明度光沢度の測定方法及び測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の鮮明度光沢度の測定装置を示す模式図。
【図2】本実施形態の投影パターンを示す模式図。
【図3】鮮明度光沢度が小さい被測定面の画像を説明するための説明図。
【図4】鮮明度光沢度が大きい被測定面の画像を説明するための説明図。
【図5】(a)2次元フーリエスペクトルを説明するための説明図。(b)周波数−強度特性の特性図。
【図6】(a)2次元フーリエスペクトルを説明するための説明図。(b)周波数−強度特性の特性図。
【図7】(a)2次元フーリエスペクトルを説明するための説明図。(b)周波数−強度特性の特性図。
【図8】(a)2次元フーリエスペクトルを説明するための説明図。(b)周波数−強度特性の特性図。
【図9】別例の鮮明度光沢度の測定装置を示す模式図。
【図10】別例の投影パターンを示す模式図。
【図11】別例の投影パターンを示す模式図。
【図12】別例の投影パターンを示す模式図。
【図13】別例の投影パターンを示す模式図。
【図14】別例の投影パターンを示す模式図。
【図15】別例の投影パターンを示す模式図。
【符号の説明】
2…光源、3…投影パターン、5…CCDカメラ、6…パソコン、11…レンズ、7a…被測定面、A1,B1…画像、A2〜D2…2次元フーリエスペクトル、A3〜D3…周波数−強度特性、A4〜D4…所定周波数以上における強度の積分値、A5〜D5…所定周波数未満における強度の積分値、f0…所定周波数。
【発明の属する技術分野】
本発明は、鮮明度光沢度の測定方法及び測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から塗装やメッキが施された製品等は外観検査が行われる。そして、外観検査としては光沢度の検査があり、主な光沢度の検査としては鏡面光沢度、対比光沢度、及び鮮明度光沢度の検査がある。この内、鏡面光沢度及び対比光沢度の検査は、反射強度を測定して評価する検査であるため、受光器を用いて自動化が図られている。一方、鮮明度光沢度の検査(測定)は、被測定面に所定のパターンを投影し、その投影されたパターン像の鮮明さを評価する検査であるため、作業者が目で見て行っている。詳しくは、作業者が被測定面のパターン像の鮮明さを限界見本(合格と不合格の境目の鮮明さを有する見本)のそれと見比べることで良否判断を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した鮮明度光沢度の検査(測定)方法は、作業者の官能(目の働き)にて評価する方法であるため、その評価が作業者毎にばらつく虞がある。よって、安定して評価するためには各作業者が熟練を必要とする。又、作業者が目で見て判断することから疲労や、錯覚による誤評価は避けられないという問題がある。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、作業者が熟練を必要とせず、評価の精度を向上することができる鮮明度光沢度の測定方法及び測定装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、被測定面に、光を透過させない所定の模様を有する投影パターンを介して光源の光を照射することで、その所定の模様に対応した模様を投影し、前記被測定面を撮像して得た画像を2次元フーリエ変換し、その2次元フーリエ変換した結果を周波数−強度特性とし、その所定周波数未満における強度の積分値、に対する前記所定周波数以上における強度の積分値、の割合を鮮明度光沢度の計量値とすることで、鮮明度光沢度を測定することを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鮮明度光沢度の測定方法において、前記投影パターンより前記被測定面側にレンズを配置し、前記被測定面に、前記投影パターン及び前記レンズを介して光源の光を照射することを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、被測定面に、光を透過させない所定の模様を有する投影パターンを介して光源の光を照射することで、その所定の模様に対応した模様を投影する投影手段と、前記被測定面を撮像する撮像手段と、前記撮像手段にて撮像して得た画像を2次元フーリエ変換し、その結果に基づいて鮮明度光沢度を測定する解析手段とを備え、前記解析手段は、前記2次元フーリエ変換した結果を周波数−強度特性とし、その所定周波数以上における強度の積分値を演算する第1の演算手段と、前記所定周波数未満における強度の積分値を演算する第2の演算手段と、前記第2の演算手段にて演算された値に対する前記第1の演算手段にて演算された値の割合を鮮明度光沢度の計量値として算出する算出手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の鮮明度光沢度の測定装置において、前記投影パターンより前記被測定面側に配設されるレンズを備えたことを要旨とする。
【0013】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、被測定面には、光を透過させない所定の模様を有する投影パターンを介して光源の光が照射されることで、その所定の模様に対応した模様が投影される。そして、被測定面を撮像して得た画像が2次元フーリエ変換され、その結果に基づいて鮮明度光沢度が測定される。従って、従来のように作業者が熟練を必要とせず、常に安定した評価を行うことができる。
【0014】
また、2次元フーリエ変換した結果が周波数−強度特性とされ、その所定周波数未満における強度の積分値、に対する所定周波数以上における強度の積分値、の割合が鮮明度光沢度の計量値とされることで、鮮明度光沢度が測定される。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、被測定面には、投影パターン及びレンズを介して光源の光が照射される。このようにすると、例えば被測定面が曲面である場合や、被測定面が布である場合の鮮明度光沢度の測定が可能となる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、被測定面には、投影手段にて光を透過させない所定の模様を有する投影パターンを介して光源の光が照射されることで、その所定の模様に対応した模様が投影される。そして、被測定面は撮像手段にて撮像される。そして、前記撮像手段にて撮像して得た画像は解析手段にて2次元フーリエ変換され、その結果に基づいて鮮明度光沢度が測定される。従って、従来のように作業者が熟練を必要とせず、常に安定した評価を行うことができる。
【0018】
また、第1の演算手段にて2次元フーリエ変換した結果が周波数−強度特性とされ、同第1の演算手段にて所定周波数以上における強度の積分値が演算される。そして、所定周波数以上における強度の積分値に基づいて鮮明度光沢度が測定される。
【0019】
また、第2の演算手段にて所定周波数未満における強度の積分値が演算される。そして、算出手段により、第2の演算手段にて演算された値に対する第1の演算手段にて演算された値の割合が鮮明度光沢度の計量値として算出される。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、被測定面には、投影パターン及びレンズを介して光源の光が照射される。このようにすると、例えば被測定面が曲面である場合や、被測定面が布である場合の鮮明度光沢度の測定が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図8に従って説明する。図1に示すように、鮮明度光沢度の測定装置は、ケース1と、光源2と、投影パターン3と、ハーフミラー4と、撮像手段としてのCCDカメラ5と、解析手段としてのパソコン(パーソナルコンピュータ)6とを備えている。尚、本実施の形態では、光源2、投影パターン3、及びハーフミラー4が投影手段を構成している。
【0022】
ケース1は、略円筒形状の第1筒部1aと、その第1筒部1aの中間部で内部が連通するように該中間部の一部から径方向外側(図1中、右側)に延びて形成される略円筒形状の第2筒部1bとからなる。
【0023】
第2筒部1b内の先端側(第1筒部1aが形成されない側であって、図1中、右側)には、光源2が配設されている。第2筒部1b内の基端側(図1中、左側)には、投影パターン3が配設されている。この投影パターン3は、光を透過させない部位が所定間隔毎に配置される所定の模様を有する。本実施の形態の投影パターン3は、図2に示すように、4角形の透明シート上に模様が描かれてなり、その模様は所定間隔毎に並ぶ線が所定間隔毎に並ぶ線と直交してなる網目である。
【0024】
第1筒部1a内の中間部には、ハーフミラー4が配設されている。ハーフミラー4は、光源2の光を第1筒部1aの一端(図1中、下端)側に反射すべく、第1筒部1aの中心軸に対して傾けて配設されている。
【0025】
第1筒部1aの他端(図1中、上端)側には、CCDカメラ5が配設されている。このCCDカメラ5は、第1筒部1aの一端側に配設される被測定物7の被測定面7aを撮像するように向けられている。尚、本実施の形態の被測定物7は、塗装やメッキが施された製品であり、被測定面7aは平面である。CCDカメラ5は、被測定面7aの各位置に対する明暗(画像)を電気信号として捕らえる。
【0026】
CCDカメラ5には、パソコン6が接続されている。パソコン6は、所定の操作に基づいて種々の処理を行う。詳述すると、パソコン6は、CCDカメラ5が撮像して得た画像を2次元フーリエ変換する。又、パソコン6は、第1の演算手段を構成し、前記2次元フーリエ変換した結果を周波数−強度特性とし、その所定周波数以上における強度の積分値を演算する。さらに、パソコン6は、第2の演算手段を構成し、前記所定周波数未満における強度の積分値を演算する。さらに又、パソコン6は、算出手段を構成し、所定周波数未満における強度の積分値に対する所定周波数以上における強度の積分値の割合を鮮明度光沢度の計量値として算出する。尚、パソコン6は鮮明度光沢度の計量値をモニタ6aに表示する。
【0027】
このように構成された鮮明度光沢度の測定装置にて行われる鮮明度光沢度の測定方法について説明する。
まず、第1筒部1aの一端側に、被測定面7aがCCDカメラ5を向くように被測定物7を配置する。そして、光源2の光を投影パターン3を介して被測定面7aに照射する。詳しくは、光源2の光を投影パターン3を介してハーフミラー4に照射し、ハーフミラー4にて反射される光を被測定面7aに照射する。すると、被測定面7aには投影パターン3の模様に対応した模様が投影される。
【0028】
次に、被測定面7aをCCDカメラ5にて撮像する。図3は、鮮明度光沢度が小さい被測定面7aをCCDカメラ5にて撮像して得た画像A1を示す。又、図4は、鮮明度光沢度が大きい被測定面7aをCCDカメラ5にて撮像して得た画像B1を示す。
【0029】
次に、CCDカメラ5が撮像して得た画像A1,B1をパソコン6にて2次元フーリエ変換する。図5(a)は、図3に示した画像A1を2次元フーリエ変換して得られた2次元フーリエスペクトルA2を示す。又、図6(a)は、図4に示した画像B1を2次元フーリエ変換して得られた2次元フーリエスペクトルB2を示す。さらに、図7(a)は、鮮明さが画像A1と画像B1の中間にある図示しない画像を2次元フーリエ変換して得られた2次元フーリエスペクトルC2を示す。さらにまた、図8(a)は、被測定面7aを鏡面とした場合の画像(画像B1より鮮明な図示しない画像)を2次元フーリエ変換して得られた2次元フーリエスペクトルD2を示す。
【0030】
次に、図5(b)(図7(b)〜図8(b))に示すように、前記2次元フーリエスペクトルA2(B2〜D2)をパソコン6にて、周波数−強度特性A3(B3〜D3)とする。そして、所定周波数f0以上における強度の積分値A4(B4〜D4)をパソコン6にて演算する。即ち、所定周波数f0以上における閉区画の面積A4(B4〜D4)をパソコン6にて求める。又、所定周波数f0未満における強度の積分値A5(B5〜D5)をパソコン6にて演算する。即ち、所定周波数f0未満における閉区画の面積A5(B5〜D5)をパソコン6にて求める。
【0031】
そして、所定周波数f0未満における強度の積分値A5(B5〜D5)に対する所定周波数f0以上における強度の積分値A4(B4〜D4)の割合A4/A5(B4/B5〜D4/D5)を鮮明度光沢度の計量値として算出する。本実施の形態では、計量値A4/A5が1.9となり、計量値B4/B5が4.7となり、計量値C4/C5が2.1となり、計量値D4/D5が5.3となった。
【0032】
即ち、この方法では、鏡面度光沢度に応じて所定周波数f0以上における強度が大きく変化することから、所定周波数f0以上における強度の積分値A4〜D4を分子として鮮明度光沢度の計量値を算出する。尚、所定周波数f0は、投影パターン3の模様に応じて決定した値であって、本実施の形態では鏡面度光沢度に応じて強度が大きく変化する周波数帯域を実験により予め求め、その周波数帯域に応じて決定している。
【0033】
そして、塗装やメッキが施された製品の鮮明度光沢度の合否検査では、限界見本(合格と不合格の境目の鮮明さを有する見本)の鮮明度光沢度と、製品の鮮明度光沢度の数値比較を行う。そして、製品の鮮明度光沢度(計量値)が限界見本の鮮明度光沢度(計量値)以上であれば合格、製品の鮮明度光沢度(計量値)が限界見本の鮮明度光沢度(計量値)未満であれば不合格とする。尚、本実施の形態では、上記した数値比較を合否検査装置を構成するパソコン6にて行う。
【0034】
次に、上記実施の形態の特徴的な効果を以下に記載する。
(1)鮮明度光沢度を、従来のように作業者が目で見て(官能にて)判断せず、上記したように撮像して得た画像A1,B1を演算し計量値として表すため、鮮明度光沢度の安定した評価を行うことができる。従って、従来のように作業者が熟練を必要としない。又、従来のように作業者が目で見て判断しないため、疲労や、錯覚による誤評価が発生しない。又、従来作業者の行っていた作業を自動化することができ、人件費を低減することができる。
【0035】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、被測定物7は塗装やメッキが施された製品であり、被測定面7aは平面であるとしたが、被測定物7がフェルト材や、布や、紙等の場合や、被測定面7aが曲面である場合、図9に示すように、第2筒部1b内の投影パターン3より基端側(図1中、左側)にレンズ11を配設する。このようにすると、被測定物7がフェルト材や、布や、紙等の場合や、被測定面7aが曲面である場合の鮮明度光沢度の測定が可能となる。
【0036】
・上記実施の形態の投影パターン3の模様は、被測定面の鏡面度光沢度が2次元フーリエ変換した結果に大きく反映されるような、光を透過させない部位が所定間隔毎に配置される模様であればよく、例えば図10〜図15に示すような模様の投影パターン21〜26に変更してもよい。尚、この場合、投影パターン3の模様に応じて所定周波数f0を適宜変更してもよい。このようにしても上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0037】
・上記実施の形態の投影パターン3は、上記した所定の模様を有していれば、他の構成に変更してもよい。例えば、模様を描いたガラスに変更してもよい。このようにしても上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0038】
・上記実施の形態では、所定周波数f0未満における強度の積分値A5(B5〜D5)に対する所定周波数f0以上における強度の積分値A4(B4〜D4)の割合A4/A5(B4/B5〜D4/D5)を鮮明度光沢度の計量値としたが、2次元フーリエ変換した結果を用いた他の値を計量値としてもよい。例えば、図5(a)〜図8(a)に示す2次元フーリエスペクトルA2〜D2の分布範囲面積を鮮明度光沢度の計量値としてもよい。例えば、前記所定周波数f0以上における強度の積分値A4(B4〜D4)を鮮明度光沢度の計量値としてもよい。例えば、周波数−強度特性A3(B3〜D3)において所定の強度を上回る周波数の最大値を鮮明度光沢度の計量値としてもよい。このようにしても上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0039】
・上記実施の形態のCCDカメラ5を、被測定面7aの各位置に対する明暗(画像)を受光できれば、例えばテレビカメラ等の他の撮像手段に変更してもよい。このようにしても上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0040】
上記実施の形態から把握できる請求項記載以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)前記所定周波数以上における強度の積分値を鮮明度光沢度の計量値とすることを特徴とする鮮明度光沢度の測定方法。このようにしても、鮮明度光沢度を数値で算出することができる。
【0041】
(ロ)前記投影パターンの所定の模様は、被測定面の鏡面度光沢度が2次元フーリエ変換した結果に大きく反映されるように、光を透過させない部位が所定間隔毎に配置されてなることを特徴とする鮮明度光沢度の測定方法。このようにすると、被測定面の鮮明度光沢度が、2次元フーリエ変換した結果に大きく反映される。
【0042】
(ハ)前記投影パターンの所定の模様は、被測定面の鏡面度光沢度が2次元フーリエ変換した結果に大きく反映されるように、光を透過させない部位が所定間隔毎に配置されてなることを特徴とする鮮明度光沢度の測定装置。このようにすると、被測定面の鮮明度光沢度が、2次元フーリエ変換した結果に大きく反映される。
【0043】
(ニ)鮮明度光沢度の測定方法で測定された被測定面の鮮明度光沢度と、同測定方法で測定された限界見本の鮮明度光沢度との数値比較を行うことで合否を判断する鮮明度光沢度の合否検査方法。このようにすると、従来のように作業者が目で見て(官能にて)判断しないため、合否検査の精度を向上することができる。
(ホ)鮮明度光沢度の測定装置にて測定された被測定面の鮮明度光沢度と、同測定装置にて測定された限界見本の鮮明度光沢度との数値比較を行うことで合否を判断する鮮明度光沢度の合否検査装置。このようにすると、従来のように作業者が目で見て(官能にて)判断しないため、合否検査の精度を向上することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、作業者が熟練を必要とせず、評価の精度を向上することができる鮮明度光沢度の測定方法及び測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の鮮明度光沢度の測定装置を示す模式図。
【図2】本実施形態の投影パターンを示す模式図。
【図3】鮮明度光沢度が小さい被測定面の画像を説明するための説明図。
【図4】鮮明度光沢度が大きい被測定面の画像を説明するための説明図。
【図5】(a)2次元フーリエスペクトルを説明するための説明図。(b)周波数−強度特性の特性図。
【図6】(a)2次元フーリエスペクトルを説明するための説明図。(b)周波数−強度特性の特性図。
【図7】(a)2次元フーリエスペクトルを説明するための説明図。(b)周波数−強度特性の特性図。
【図8】(a)2次元フーリエスペクトルを説明するための説明図。(b)周波数−強度特性の特性図。
【図9】別例の鮮明度光沢度の測定装置を示す模式図。
【図10】別例の投影パターンを示す模式図。
【図11】別例の投影パターンを示す模式図。
【図12】別例の投影パターンを示す模式図。
【図13】別例の投影パターンを示す模式図。
【図14】別例の投影パターンを示す模式図。
【図15】別例の投影パターンを示す模式図。
【符号の説明】
2…光源、3…投影パターン、5…CCDカメラ、6…パソコン、11…レンズ、7a…被測定面、A1,B1…画像、A2〜D2…2次元フーリエスペクトル、A3〜D3…周波数−強度特性、A4〜D4…所定周波数以上における強度の積分値、A5〜D5…所定周波数未満における強度の積分値、f0…所定周波数。
Claims (4)
- 被測定面(7a)に、光を透過させない所定の模様を有する投影パターン(3)を介して光源(2)の光を照射することで、その所定の模様に対応した模様を投影し、
前記被測定面(7a)を撮像して得た画像(A1,B1)を2次元フーリエ変換し、その2次元フーリエ変換した結果(A2〜D2)を周波数−強度特性(A3〜D3)とし、その所定周波数(f0)未満における強度の積分値(A5〜D5)、に対する前記所定周波数(f0)以上における強度の積分値(A4〜D4)、の割合(A4/A5〜D4/D5)を鮮明度光沢度の計量値とすることで、鮮明度光沢度を測定することを特徴とする鮮明度光沢度の測定方法。 - 請求項1に記載の鮮明度光沢度の測定方法において、
前記投影パターン(3)より前記被測定面(7a)側にレンズ(11)を配置し、
前記被測定面(7a)に、前記投影パターン(3)及び前記レンズ(11)を介して光源(2)の光を照射することを特徴とする鮮明度光沢度の測定方法。 - 被測定面(7a)に、光を透過させない所定の模様を有する投影パターン(3)を介して光源(2)の光を照射することで、その所定の模様に対応した模様を投影する投影手段(2,3)と、
前記被測定面(7a)を撮像する撮像手段(5)と、
前記撮像手段(5)にて撮像して得た画像(A1,B1)を2次元フーリエ変換し、その結果(A2〜D2)に基づいて鮮明度光沢度を測定する解析手段(6)とを備え、
前記解析手段(6)は、
前記2次元フーリエ変換した結果(A2〜D2)を周波数−強度特性(A3〜D3)とし、その所定周波数(f0)以上における強度の積分値(A4〜D4)を演算する第1の演算手段(6)と、
前記所定周波数(f0)未満における強度の積分値(A5〜D5)を演算する第2の演算手段(6)と、
前記第2の演算手段(6)にて演算された値(A5〜D5)に対する前記第1の演算手段(6)にて演算された値(A4〜D4)の割合を鮮明度光沢度の計量値として算出する算出手段(6)とを備えたことを特徴とする鮮明度光沢度の測定装置。 - 請求項3に記載の鮮明度光沢度の測定装置において、
前記投影パターン(3)より前記被測定面(7a)側に配設されるレンズ(11)を備えたことを特徴とする鮮明度光沢度の測定装置。
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