【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート柱と、Ｈ形鋼などの鉄骨梁との混合構造およびその施工方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁との仕口部においては、柱上で互いに直交する鉄骨梁同士を溶接により接合したり、あるいはふさぎ板やダイヤフラムを備えて柱コンクリートを拘束する仕口部材を溶接により予め作成し、柱上に載置したこの仕口部材に対して直交する鉄骨梁を溶接接合することにより、柱と梁を結合するようにしていた。仕口部材を用いた鉄骨梁の施工を例にとって詳述すると、鉄骨材の製作工場で仕口部材や鉄骨梁を別個に加工し溶接により組み立ててこれらを現場に搬入し、現場では大型のクレーンなどを用いて鉄筋コンクリート柱上に仕口部材を設置するとともに、さらに鉄骨梁を揚重して当該仕口部材に対し溶接接合するようにしていた。仕口部材についてはまた図７に示すように、先組みした柱用鉄筋と接合しておく場合もある。この図示例にあっても、交差する梁部分同士が仕口部材に対して溶接接合されている。
【０００３】
他方、鉄骨梁を鉄筋コンクリート柱に結合する施工方法は、主に以下の２通りであった。▲１▼コンクリートを打設して鉄筋コンクリート柱を先行して構築し、打設した柱コンクリートが十分に硬化した段階で柱間に鉄骨梁を掛け渡していく。▲２▼鉄骨梁を仮設支保工で支えて梁の構築箇所に予め設置しておき、次いで鉄筋コンクリート柱および上階床スラブの型枠を組み、その後これら型枠にコンクリートを打設することで仕口部周りへも一挙にコンクリートを充填する。いずれにあっても、鉄筋コンクリート柱の構築を一階層ずつ進めていくものであった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の鉄骨梁の施工にあっては、鉄骨梁同士の接合、あるいは仕口部材の作成や交差する鉄骨梁の仕口部材への接合にあたって、溶接を多用していた。このように、鉄骨梁を用いる混合構造を構築するにあたっては従来溶接作業が中心となっていて、この溶接接合では開先加工など手間がかかり作業が煩雑であるとともに、コストもかかるという難点があった。また溶接接合部の溶接品質を確認するために溶接検査を実施する必要もあった。さらに現場での溶接作業は熟練を要するとともに、また雨の日や風の強い日には行うことができないため、工期が天候に左右されるという課題もあった。
【０００５】
他方、鉄骨梁が接合される鉄筋コンクリート柱の構築については、上記いずれの方法であっても柱を一階層ずつ構築していくため、以下のような問題があった。すなわち、鉄骨梁を揚重するためのクレーンの使用が、▲１▼の方法では、同じ階層の複数の鉄筋コンクリート柱それぞれで柱コンクリートが硬化するのを待った上での使用となり、それぞれの鉄筋コンクリート柱の構築完了時期に応じてクレーンを移動して揚重作業を行う必要がある。また▲２▼の方法でも、同じ階層の鉄骨梁をすべて仮設支保工上に載置した後は、柱および床スラブの型枠工事やこれらへのコンクリート打設によりすべての鉄筋コンクリート柱の構築が完了してその上の階層に工事が移るまでは、クレーンを使用することがない。このように従来の鉄筋コンクリート柱の施工方法ではクレーンの待機時間が長引く場合が多く、クレーンを高い稼働効率で運用することが難しかった。
【０００６】
さらに、特に▲１▼の方法では、先行して構築した鉄筋コンクリート柱の上に鉄骨梁を載せて接合するので、搭載した梁とその直下の柱頂部との隙間へのコンクリート充填作業が煩雑であるという問題もあった。
【０００７】
そこで、本発明は係る従来の課題に鑑みて、溶接作業量を削減できて施工性を改善できるとともに、鉄筋コンクリート柱に対する鉄骨梁の取り付けの合理化を図って、鉄筋コンクリート柱の構築完了を待つことなく構築作業を進めることができて、これらにより工期短縮を達成できる鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁の混合構造およびその施工方法を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項１に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁の混合構造は、まず、鉄筋コンクリート柱の構築箇所に、該鉄筋コンクリート柱上で交差する複数の鉄骨梁を仮支持する柱状仮設部材を設け、次いで、該柱状仮設部材上で互いに交差する上記鉄骨梁相互間に接続部材を配設し、次いで、上記鉄骨梁同士を接続するために、上記接続部材と上記鉄骨梁とを高力ボルトで互いに接合する鉄骨建て方を、前記柱状仮設部材上に載置した鉄骨梁上にさらに柱状仮設部材を設置することで上層階へも先行し、その後、該鉄骨建て方を完了した上記柱状仮設部材の周りに、柱用鉄筋を配筋するとともにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート柱を構築するようにしたことを特徴とする。
【０００９】
このように鉄筋コンクリート柱の構築箇所に設けられ、当該柱内部に埋め込まれる柱状仮設部材によって鉄骨梁を仮支持する構造であるから、別途仮設支保工を設ける必要なく、かつまた柱コンクリートの硬化による鉄筋コンクリート柱の構築完了を待つことなく、当該柱状仮設部材を利用して鉄骨梁の建て方を先行することができる。すなわち、鉄筋コンクリート柱の構築完了に必要な型枠工事やコンクリート打設作業、並びにその養生期間とは切り離して、クレーン等の揚重機器を利用した鉄骨梁の建て方を、同階層だけでなく、柱状仮設部材上に載置した鉄骨梁上にさらに柱状仮設部材を設置することで上層階へも先行して進めていくことができ、これにより一階層毎に進められる鉄筋コンクリート柱の構築作業の進捗にかかわらず、鉄骨梁の建て方作業を短い期間で先行して完了させることができ、工期短縮を図ることができる。またこれに伴い、鉄骨梁を揚重するための揚重機器を集中的に稼働させることができて、その稼働効率を向上することができ、鉄骨梁の揚重作業完了後は当該クレーンを自由に転用することもできる。
【００１０】
また、鉄骨梁を仮支持して当該鉄骨梁の建て方を先行できる柱状仮設部材を備えていることから、鉄筋コンクリート柱を構築するためにコンクリートを打設する際には、柱梁仕口部周りに一挙にコンクリートを打ち込むことができ、当該仕口部周りのコンクリートの充填性を改善でき、この面からも工期短縮を図ることができる。
【００１１】
さらに、鉄骨梁同士を、接続部材を介して高力ボルトで接続するようにしていて、これにより煩雑でコストがかかるとともに熟練度が要求され、かつまた天候にも左右される溶接作業を削減できて施工の省力化、工期短縮を図ることができる。
【００１５】
このような施工方法にあっては、鉄筋コンクリート柱の構築箇所に、鉄骨梁を仮支持する柱状仮設部材を予め設置するようにしていて、これにより、別途仮設支保工を設ける必要なく、かつまた柱コンクリートの硬化による鉄筋コンクリート柱の構築完了を待つことなく、当該柱状仮設部材を利用して鉄骨梁の建て方を先行することができて、一階層毎に進められる鉄筋コンクリート柱の構築作業の進捗にかかわらず、鉄骨梁の建て方作業を上層階へ向かって先行して完了させることができ、工期短縮を図ることができる。またこれに伴い、鉄骨梁を揚重するための揚重機器の稼動効率を向上できる。
【００１６】
他方、鉄筋コンクリート柱の構築作業については、先行する鉄骨梁の建て方が完了したものから順次、柱状仮設部材の周りに従来の方法によって施工することができ、施工作業上、柱の構築と鉄骨梁の建て方とが複雑に交錯することがなく、この面からも工期短縮を図ることができる。
【００１８】
また、請求項２に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁の混合構造の施工方法は、前記柱状仮設部材は、Ｈ形鋼を鉄筋コンクリート柱相当の高さに切断するとともにこれにボルト孔を形成して加工することを特徴とする。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図１〜図４に示すように、鉄筋コンクリート柱１の構築箇所には当該鉄筋コンクリート柱１相当の高さを有する柱状仮設部材３ａが立設される。図示例では、この柱状仮設部材３ａとしてＨ形鋼が示されている。この柱状仮設部材３ａは、鉄筋コンクリート柱１上で交差する複数の鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃを仮支持できる強度を有し、かつ最終的には鉄筋コンクリート柱１内部に埋め込まれるようになっている。従ってこの柱状仮設部材３ａとしては、その上に載置される鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃを仮に支持できる強度を備えていれば十分で、構造強度を増強するような強度までは要求されず、かつまた鋼製に限らず、コンクリート製やプラスチック製など材質も問われない。さらに、平断面形状も円形や方形など、形態は問われない。要するに、本実施形態の柱状仮設部材３ａは、いわゆるＳＲＣ構造を構成する部材とは異なる。また、この柱状仮設部材３ａは各階層の一本一本の鉄筋コンクリート柱１それぞれに対して適用されるもので、従って図示したように、ある階層の鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの直下並びにその直上に配置される。
【００２０】
このように最終的には鉄筋コンクリート柱１内部に埋設される柱状仮設部材３ａの頂部には、当該鉄筋コンクリート柱１の構築前の段階で当該柱状仮設部材３ａに仮支持させてＨ形鋼などの鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃが載置される。図示例では、一方向の第１鉄骨梁５ａが梁貫通型の配置で柱状仮設部材３ａ上に載置されるとともに、この第１鉄骨梁５ａと交差する第２鉄骨梁５ｂ、５ｃは当該第１鉄骨梁５ａを挟む配置で柱状仮設部材３ａ上に載置される。図示例にかかわらず、柱状仮設部材直上で、縦横４本の鉄骨梁を互いに突き合わせる配置であってもよいことはもちろんである。また図示例にあっては、建物中央部であって鉄骨梁が縦横に交差する箇所を示しているが、建物側面や隅部においてもそれらに対応する配置で鉄骨梁が柱状仮設部材上に載置される。
【００２１】
このようにして柱状仮設部材３ａ上で交差する鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃ同士の接続構造と、またこれら鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃを柱状仮設部材３ａ上に仮支持する構造について説明する。
【００２２】
第１鉄骨梁５ａの直下に位置するＨ形鋼でなる柱状仮設部材３ａには、その上端部に後述する下スプライスプレート７ａを取り付けるための一組の支持ブラケット９ａが設けられる。図示するようにこれら支持ブラケット９ａは断面Ｌ字形状に形成され、柱状仮設部材３ａのウエブ両面および一対のフランジに対しそれらの一側面がボルト・ナット１１ａによりそれぞれ接合されて、これら支持ブラケット９ａの他側面が柱状仮設部材の頂部とほぼ面一となるように配置される。
【００２３】
このようにして柱状仮設部材３ａに取り付けられた支持ブラケット９ａ上には、第１鉄骨梁５ａを挟んで配置される第２鉄骨梁５ｂ、５ｃの配置方向に沿って形成された接続部材としての下スプライスプレート７ａがボルト・ナット１１ａを介して取り付けられる。図示例ではこの下スプライスプレート７ａは、鉄筋コンクリート柱１の柱芯と一致する柱状仮設部材３ａ位置で幅広であって、当該柱芯位置から離れるに従って順次に幅狭になる、ほぼ菱形形状に形成されている。この下スプライスプレート７ａには、支持ブラケット９ａとの接合用のボルト孔に加えて、これに第１鉄骨梁５ａおよび第２鉄骨梁５ｂ、５ｃを接続するための高力ボルト１３を挿通するボルト孔が適宜位置に形成されている。
【００２４】
そしてこの下スプライスプレート７ａ上に上記第１鉄骨梁５ａおよび第２鉄骨梁５ｂ、５ｃが載置される。図示例にあってはさらに、第１鉄骨梁５ａのウエブ両面には、第２鉄骨梁５ｂ、５ｃが接続される位置に当該第２鉄骨梁５ｂ、５ｃのウエブに向かって突出させて、一対の板状の接続用ブラケット１５が予め溶接接合されている。そしてこれら接続用ブラケット１５および第２鉄骨梁５ｂ、５ｃのウエブにも、両者を高力ボルト１７で接続するためのボルト孔が適宜位置に形成されている。
【００２５】
そしてまたさらに、互いに接続されるこれら第１鉄骨梁５ａおよび第２鉄骨梁５ｂ、５ｃ上には、上記下スプライスプレート７ａと同一形状で同一配置の上スプライスプレート７ｂが載置され、これら上スプライスプレート７ｂにも第１鉄骨梁５ａおよび第２鉄骨梁５ｂ、５ｃを接続するための高力ボルト１９を挿通するボルト孔が適宜位置に形成されている。第１鉄骨梁５ａおよび第２鉄骨梁５ｂ、５ｃには、もちろん上・下スプライスプレート７ａ、７ｂのボルト孔に対応するボルト孔が形成されている。
【００２６】
そして、第１鉄骨梁５ａおよび第２鉄骨梁５ｂ、５ｃとこれら間に配設した上・下スプライスプレート７ａ、７ｂとをそれぞれ相互に高力ボルト１３，１９で接続するとともに、接続用ブラケット１５を介して第１鉄骨梁５ａと第２鉄骨梁５ｂ、５ｃとを高力ボルト１７で直接接続することにより、支持ブラケット９ａを介して柱状仮設部材３ａ上に鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃを仮支持しつつ、鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃ同士を当該柱状仮設部材３ａ上で接続するようになっている。
【００２７】
図示例にあっては、上スプライスプレート７ｂ上にさらに一組の支持ブラケット９ｂを介して柱状仮設部材３ｂの下端部を接合する様子が示されている。このように上層階の鉄骨梁に対して同様の構成で柱状仮設部材等を建て込んで仮支持を行うことにより、鉄骨梁の建て方を、鉄筋コンクリート柱等のコンクリート打設工事に先行させることができる。
【００２８】
他方、柱状仮設部材３ａに対しては、当該柱状仮設部材３ａが仮支持する鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの建て方が完了した後に、通常の施工方法で鉄筋コンクリート柱１の構築が行われる。すなわち、鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの仮支持が完了した柱状仮設部材３ａの周りに、柱主筋２１や剪断補強筋２３などの柱用鉄筋を配筋するとともに現場型枠を建て込み、その後型枠内部へとコンクリートを打設することにより鉄筋コンクリート柱１を構築することができる。
【００２９】
図５には、上記実施形態の鉄筋コンクリート柱１と鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの混合構造における応力伝達の様子が示されている。図示するように、柱梁仕口部においては、鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃと鉄筋コンクリート柱１とを連結する関係で鉄筋コンクリート柱１内部に埋設した柱状仮設部材３ａ、３ｂやスプライスプレート７ａ、７ｂ、さらには高力ボルト１３，１７，１９等が配設されているので、建物自重による長期荷重や、地震などの短期荷重が作用した際、これら柱状仮設部材３ａ、３ｂやスプライスプレート７ａ、７ｂ等が有効な支圧効果を発揮して、鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃから鉄筋コンクリート柱１への応力伝達効果を高く確保することができる。
【００３０】
以上のように構成される鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁の混合構造の施工手順について説明すると、まず、鉄筋コンクリート柱１の構築箇所に柱状仮設部材３ａを建て込む。この建て込み作業では、上述したように図示されない下階の柱状仮設部材で仮支持した鉄骨梁上の上スプライスプレートにボルト・ナットで接合した支持ブラケットを利用する。すなわち、支持ブラケットにボルト・ナットを介して柱状仮設部材３ａの下端部を接合することにより、下階の鉄骨梁上に柱状仮設部材３ａを立設する。また、基礎コンクリート上に柱状仮設部材を建て込む場合は図示しないが、当該基礎コンクリートに支持ブラケットを固定し、これに対して柱状仮設部材を接合すればよい。
【００３１】
次いで、立設した柱状仮設部材３ａの上端部にボルト・ナット１１ａを介して支持ブラケット９ａを接合するとともに、この支持ブラケット９ａ上に、互いに交差する上記第１鉄骨梁５ａおよび第２鉄骨梁５ｂ、５ｃ相互間にわたって、下スプライスプレート７ａをボルト・ナット１３により接合する。その後、当該下スプライスプレート７ａ上に第１鉄骨梁５ａと第２鉄骨梁５ｂ、５ｃを載置する。この際、鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃを単材として扱うことができるので、クローラークレーンなどの小型のクレーンを用いて鉄骨梁の吊り上げを行うことができる。
【００３２】
次いで、高力ボルト１３によってこれら鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃを下スプライスプレート７ａに接続するとともに、第１鉄骨梁５ａに接合した接続用ブラケット１５に第２鉄骨梁５ｂ、５ｃのウエブを高力ボルト１７を介して接続する。そしてさらに、これら鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃ上に上スプライスプレート７ｂを載せて、これらを互いに高力ボルト１９で接続する。これにより、互いに交差する第１および第２鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃが柱状仮設部材１ａ上に仮支持されて、当該箇所の鉄骨建て方が完了する。
【００３３】
上記手順による鉄骨建て方は、鉄筋コンクリート柱の構築の進捗状況にかかわらず、それに先行させて順次下層階から上層階へと施工を進めることができる。
【００３４】
他方、鉄筋コンクリート柱１については詳しくは図示しないけれども、柱状仮設部材３ａの周りに柱用鉄筋である柱主筋２１や剪断補強筋２３を配筋するとともに、その外側を現場型枠で取り囲み、その内部へ現場打ちコンクリートを打設して鉄筋コンクリート柱１を構築する。この場合、柱型枠工事と並行して鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃ間にスラブ型枠を配置するようにすれば、スラブから柱梁仕口部周り、並びに柱にわたって一挙にコンクリートを流し込むことができて、コンクリート打設作業の効率を向上できる。
【００３５】
以上説明したように、本実施形態に係る鉄筋コンクリート柱１と鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの混合構造およびその施工方法にあっては、鉄筋コンクリート柱１内部に埋め込まれる柱状仮設部材３ａによって鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃを仮支持するようにしたので、別途仮設支保工を設ける必要なく、かつまた柱コンクリートの硬化による鉄筋コンクリート柱１の構築完了を待つことなく、当該柱状仮設部材３ａを利用して鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの建て方を先行して施工できる。すなわち、鉄筋コンクリート柱１の構築完了に必要な型枠工事やコンクリート打設作業、並びにその養生期間とは切り離して、クレーン等の揚重機器を利用した鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの建て方を、同階層だけでなく、柱状仮設部材３ａ上に載置した鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃ上にさらに柱状仮設部材３ｂを設置することで上層階へも先行して進めていくことができ、これにより一階層毎に進められる鉄筋コンクリート柱の構築作業の進捗にかかわらず、鉄骨梁の建て方作業を短い期間で先行して完了させることができ、工期短縮を図ることができる。またこれに伴い、鉄骨梁を揚重するための揚重機器を集中的に稼働させることができて、その稼働効率を向上することができ、鉄骨梁の揚重作業完了後は当該クレーンを自由に転用することもできる。
【００３６】
また、鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃを仮支持して当該鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの建て方を先行できる柱状仮設部材３ａを備えていることから、鉄筋コンクリート柱１を構築するためにコンクリートを打設する際には、柱梁仕口部周りに一挙にコンクリートを打ち込むことができ、当該仕口部周りのコンクリートの充填性を改善でき、この面からも工期短縮を図ることができる。
【００３７】
さらに、鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃ同士を、スプライスプレート７ａ、７ｂや接続用ブラケット１５を介して高力ボルト１３，１９，１７で接続するようにしていて、これにより煩雑でコストがかかるとともに熟練度が要求され、かつまた天候にも左右される溶接作業を削減できて施工の省力化、工期短縮を図ることができる。
【００３８】
さらにまた、鉄筋コンクリート柱１の構築作業については、先行する鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの建て方が完了したものから順次、柱状仮設部材３ａの周りに従来の方法によって施工することができ、施工作業上、柱１の構築と鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃの建て方とが複雑に交錯することがなく、この面からも工期短縮を図ることができる。
【００３９】
また本実施形態にあっては、柱状仮設部材３ａ、３ｂとしてＨ形鋼を利用していて、当該Ｈ形鋼を鉄筋コンクリート柱相当の高さに切断するとともにこれにボルト孔を形成するという簡単な加工で容易に現場に適用することができる。また支持ブラケット９ａ、９ｂやスプライスプレート７ａ、７ｂの形態も単純であり、加工が容易で施工性に富む。さらに、スプライスプレート７ａ、７ｂを柱芯で幅広な菱形形状に形成したので柱梁仕口部周りへのスプライスプレート７ａ、７ｂの突出が僅かであり、当該柱梁仕口部周りへのコンクリート打設を妨げることがなく、コンクリートの充填性を確保できる。第１鉄骨梁５ａと第２鉄骨梁５ｂ、５ｃ同士の接続は主に、上・下スプライスプレート７ａ、７ｂとの高力ボルト１３，１９による接続であり、これら第１・第２鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃ同士の直接的な接続は単純形態の板状であって、第１鉄骨梁５ａのウエブ両面に単に溶接接合しただけの接続用ブラケット１５で行えるので、この面でも容易な作業で鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃ同士を接続することができる。そして上述したように、鉄骨梁５ａ、５ｂ、５ｃや柱状仮設部材３ａ、３ｂ、支持ブラケット９ａ、９ｂ、スプライスプレート７ａ、７ｂ、接続用ブラケット１５を工場等で製作する際には、鋼材を切断し、ボルト孔を形成するだけでよく、加工が簡単で低コストに作成できるとともに、これら単材を工場から現場へ積載、輸送、搬入することも容易であり、この面からもコストを削減できる。
【００４０】
図６には、上記実施形態の変形例が示されている。この変形例では、第１鉄骨梁５ａおよび第２鉄骨梁５ｂ、５ｃ相互間にわたって鉄筋コンクリート柱１の上端部および下端部を取り囲んで、柱梁仕口部の耐力および靭性を高める帯状部材としてのバンドプレート２５が接合されている。そしてこのバンドプレート２５によって鉄骨梁近傍の鉄筋コンクリート柱１の柱コンクリートを拘束することができ、従来の仕口部材を用いた構造と遜色のない強度の柱梁仕口部を形成することができる。
【００４１】
【発明の効果】
以上説明したように請求項１に係る鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁の混合構造によれば、鉄筋コンクリート柱の構築箇所に設けられ、当該柱上で交差する複数の鉄骨梁を仮支持する柱状仮設部材によって鉄骨梁を仮支持する構造であるので、別途仮設支保工を設ける必要なく、かつまた柱コンクリートの硬化による鉄筋コンクリート柱の構築完了を待つことなく、当該柱状仮設部材を利用して鉄骨梁の建て方を先行することができる。すなわち、鉄筋コンクリート柱の構築完了に必要な型枠工事やコンクリート打設作業、並びにその養生期間とは切り離して、クレーン等の揚重機器を利用した鉄骨梁の建て方を、同階層だけでなく、柱状仮設部材上に載置した鉄骨梁上にさらに柱状仮設部材を設置することで上層階へも先行して進めていくことができ、これにより一階層毎に進められる鉄筋コンクリート柱の構築作業の進捗にかかわらず、鉄骨梁の建て方作業を短い期間で先行して完了させることができ、工期短縮を図ることができる。またこれに伴い、鉄骨梁を揚重するための揚重機器を集中的に稼働させることができて、その稼働効率を向上することができ、鉄骨梁の揚重作業完了後は当該クレーンを自由に転用することもできる。
【００４２】
また、鉄骨梁を仮支持して当該鉄骨梁の建て方を先行できる柱状仮設部材を備えていることから、鉄筋コンクリート柱を構築するためにコンクリートを打設する際には、柱梁仕口部周りに一挙にコンクリートを打ち込むことができ、当該仕口部周りのコンクリートの充填性を改善でき、この面からも工期短縮を図ることができる。
【００４３】
さらに、鉄骨梁同士を、接続部材を介して高力ボルトで接続するようにしていて、これにより煩雑でコストがかかるとともに熟練度が要求され、かつまた天候にも左右される溶接作業を削減できて施工の省力化、工期短縮を図ることができる。
【００４６】
他方、鉄筋コンクリート柱の構築作業については、先行する鉄骨梁の建て方が完了したものから順次、柱状仮設部材の周りに従来の方法によって施工することができ、施工作業上、柱の構築と鉄骨梁の建て方とが複雑に交錯することがなく、この面からも工期短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の１実施例による柱−梁接合部構造を示す正面図である。
【図２】本発明の１実施例による柱−梁接合部構造の組立完了状態と組み付け状態を示す説明図である。
【図３】本発明の１実施例による柱−梁接合部構造の主要部を示す図である。（ａ）は同構造の正面断面図、（ｂ）は同構造の側面断面図である。
【図４】図３と同様の柱−梁接合部構造の主要部を示す図である。（ａ）は図３に示すＢ断面による断面図、（ｂ）は図３に示すＣ断面による断面図である。
【図５】本発明の第１実施例による柱−梁接合部構造における、梁から鉄筋コンクリート柱への応力の伝達を示す説明図である。
【図６】本発明の他の実施例による柱−梁接合部構造の主要部を示す正面図である。
【図７】従来例での鉄筋コンクリート柱−鉄骨梁の接合部構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
１ 鉄筋コンクリート柱
３ａ、３ｂ 柱状仮設部材
５ａ、５ｂ、５ｃ、３３ 鉄骨梁
７ａ、７ｂ スプライスプレート
９ａ、９ｂ 支持ブラケット
１１ａ、１１ｂ ボルト・ナット
１３，１７，１９ 高力ボルト
１５ 接続用ブラケット
２１、３５ 柱主筋
２３、３７ 剪断補強筋
２５ バンドプレート
３１ ふさぎ板[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a mixed structure of a reinforced concrete column and a steel beam such as an H-beam, and a method of constructing the mixed structure.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, at the joint between a reinforced concrete column and a steel beam, a steel beam orthogonal to each other on the column is joined by welding, or a joint member that has a covering plate or a diaphragm and restrains the column concrete by welding. The column and the beam were joined by welding a steel beam orthogonal to the connection member, which was prepared in advance and placed on the column. Taking the construction of steel beams using connection members as an example, in detail, the connection members and steel beams are separately processed in a steel frame manufacturing plant, assembled by welding, and then brought to the site. In addition to installing a connection member on a reinforced concrete column by using such a method, the steel beam is further lifted and welded to the connection member. As shown in FIG. 7, the connection member may be joined to a pre-assembled rebar for a column in some cases. Also in this illustrated example, the intersecting beam portions are welded to the connection member.
[0003]
On the other hand, there were mainly the following two methods of connecting steel beams to reinforced concrete columns. {Circle around (1)} Concrete is cast and reinforced concrete columns are built in advance, and when the cast concrete is sufficiently hardened, steel beams are spanned between the columns. (2) The steel beams are supported by temporary supports and installed at the beam construction site in advance, then the reinforced concrete columns and the upper floor slab formwork are assembled, and then concrete is poured into these formworks. Fill concrete around the mouth at once. In each case, the construction of reinforced concrete columns was advanced one layer at a time.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the construction of a conventional steel beam, welding is frequently used in joining steel beams, or in forming a joint member or joining intersecting steel beams to the joint member. As described above, in the construction of a mixed structure using steel beams, welding work has conventionally been dominant, and this welding connection has the drawback that it requires time and labor, such as beveling, which makes the work complicated and costly. Was. In addition, it was necessary to carry out a welding inspection to confirm the welding quality of the welded joint. Furthermore, welding work on site requires skill, and since it cannot be performed on rainy days or windy days, there has been a problem that the construction period depends on the weather.
[0005]
On the other hand, regarding the construction of a reinforced concrete column to which a steel beam is joined, there is the following problem since the columns are constructed one layer at a time by any of the above methods. In other words, in the method (1), the use of a crane for lifting steel beams is performed after the column concrete is hardened in each of a plurality of reinforced concrete columns of the same level, and the use of each reinforced concrete column is performed. It is necessary to move the crane and carry out the lifting work according to the completion time of the construction. In method (2), after all the steel beams of the same level are placed on the temporary support, the construction of all reinforced concrete columns is completed by forming the columns and floor slabs and placing concrete in these. The crane is not used until the construction is moved to the upper level. As described above, in the conventional method of constructing a reinforced concrete column, the waiting time of the crane is often prolonged, and it has been difficult to operate the crane with high operation efficiency.
[0006]
Furthermore, in the method of (1), since a steel beam is placed on a reinforced concrete column constructed in advance and joined, the work of filling concrete into the gap between the mounted beam and the column top immediately below it is complicated. There was also a problem.
[0007]
Accordingly, the present invention has been made in view of the conventional problems described above, and in addition to reducing the amount of welding work, improving workability, rationalizing the attachment of a steel frame beam to a reinforced concrete column, and constructing the reinforced concrete column without waiting for completion. An object of the present invention is to provide a mixed structure of a reinforced concrete column and a steel beam capable of performing work and shortening the construction period by these, and a construction method thereof.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, a mixed structure of a reinforced concrete column and a steel beam according to claim 1,First, a columnar temporary member for temporarily supporting a plurality of steel beams intersecting on the reinforced concrete column is provided at a construction site of the reinforced concrete column, and then a connecting member is provided between the steel beams intersecting each other on the columnar temporary member. Arranged, then, in order to connect the steel beams, the steel building method of joining the connection members and the steel beams to each other with high-strength bolts, on the steel beams placed on the columnar temporary members Furthermore, by installing a columnar temporary member, it precedes the upper floor, and after that, around the columnar temporary member which has completed the steel-frame building method, a reinforcing bar for a column is arranged and concrete is poured and a reinforced concrete column is cast. It is characterized by being constructed.
[0009]
Since the steel beam is temporarily supported by the columnar temporary members embedded in the column and provided at the construction site of the reinforced concrete column, there is no need to separately provide a temporary support, and the reinforced concrete is hardened by the hardening of the column concrete. Without waiting for the completion of the construction of the columns, the method of constructing the steel beams can be preceded using the columnar temporary members. In other words, apart from the formwork and concrete casting work required to complete the construction of reinforced concrete columns, and the curing period, how to build steel beams using lifting equipment such as cranes, not only at the same level, By installing a columnar temporary member on the steel beam placed on the columnar temporary member, it is possible to proceed ahead to the upper floor, thereby progressing the construction work of reinforced concrete columns that can be advanced one layer at a time Regardless of this, the construction work of the steel beam can be completed in advance in a short period, and the construction period can be shortened. Along with this, lifting equipment for lifting steel beams can be intensively operated, and its operating efficiency can be improved. Can also be diverted to
[0010]
In addition, since a columnar temporary member is provided which can temporarily support the steel beam and precede the method of building the steel beam, when pouring concrete to construct a reinforced concrete column, the periphery of the beam-column connection is required. Concrete can be poured all at once, the filling property of the concrete around the joint can be improved, and the construction period can be shortened from this aspect as well.
[0011]
Further, the steel beams are connected to each other with high-strength bolts via connecting members, which can reduce the complexity and cost of the welding operation, the skill required, and the welding work that is affected by the weather. This can save labor and shorten the construction period.
[0015]
In such a construction method, a columnar temporary member for temporarily supporting a steel beam is preliminarily installed at a location where a reinforced concrete column is to be constructed., AnotherIt is possible to use the columnar temporary members to precede the method of building steel beams without the need to provide temporary supports and to wait for the completion of the construction of reinforced concrete columns due to the hardening of the column concrete. Irrespective of the progress of the reinforced concrete column construction work progressing to the next stage, the construction work of the steel beam can be completed in advance toward the upper floor, and the construction period can be shortened. With this,ironThe operation efficiency of a lifting device for lifting trabecular bone can be improved.
[0016]
On the other hand, for the construction work of reinforced concrete columns, the construction of the steel beams can be carried out by the conventional method around the columnar temporary members sequentially, starting from the construction of the preceding steel beams. The construction method is not complicatedly mixed, and the construction period can be shortened from this aspect.
[0018]
MaClaims2The method for constructing a mixed structure of reinforced concrete columns and steel beams according to the above, characterized in that the columnar temporary members are formed by cutting H-shaped steel to a height equivalent to reinforced concrete columns and forming bolt holes therein. .
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. As shown in FIGS. 1 to 4, a columnar temporary member 3 a having a height equivalent to that of the reinforced concrete column 1 is erected at the construction site of the reinforced concrete column 1. In the illustrated example, an H-section steel is shown as the columnar temporary member 3a. The columnar temporary member 3a has a strength capable of temporarily supporting a plurality of steel beams 5a, 5b, 5c intersecting on the reinforced concrete column 1, and is finally embedded in the reinforced concrete column 1. Therefore, it is sufficient for the columnar temporary member 3a to have a strength capable of temporarily supporting the steel beams 5a, 5b, 5c placed thereon, and it is not required to have a strength that enhances the structural strength. Moreover, the material is not limited to steel, but may be concrete or plastic. Furthermore, the form of the plane cross section is not limited, such as circular or square. In short, the columnar temporary member 3a of the present embodiment is different from a member constituting a so-called SRC structure. Further, the columnar temporary members 3a are applied to each reinforced concrete column 1 of each layer, and therefore, as shown in the figure, immediately below and immediately above the steel beams 5a, 5b, 5c of a certain layer. Placed in
[0020]
As described above, the columnar temporary member 3a which is finally buried inside the reinforced concrete column 1 is temporarily supported by the columnar temporary member 3a at a stage before the reinforced concrete column 1 is constructed so that the steel frame such as an H-section steel is formed. The beams 5a, 5b, 5c are placed. In the illustrated example, the first steel beam 5a in one direction is placed on the columnar temporary member 3a in a beam penetrating arrangement, and the second steel beams 5b, 5c intersecting with the first steel beam 5a are connected to the first steel beam 5b. It is placed on the columnar temporary member 3a in an arrangement sandwiching one steel beam 5a. Regardless of the illustrated example, it is needless to say that four vertical and horizontal steel beams may be abutted on the columnar temporary member. Also, in the illustrated example, the steel beam is shown at the center of the building where the steel beams intersect vertically and horizontally, but also on the side and corner of the building, the steel beams are mounted on the columnar temporary members in an arrangement corresponding to them. Is placed.
[0021]
The connection structure of the steel beams 5a, 5b, 5c intersecting on the columnar temporary member 3a in this way, and the structure of temporarily supporting the steel beams 5a, 5b, 5c on the columnar temporary member 3a will be described.
[0022]
The columnar temporary member 3a made of H-shaped steel located immediately below the first steel beam 5a is provided with a pair of support brackets 9a at its upper end for attaching a lower splice plate 7a described later. As shown in the figure, these support brackets 9a are formed in an L-shaped cross section, and one side of each of them is joined to both sides of the web of the columnar temporary member 3a and a pair of flanges by bolts and nuts 11a, respectively. The other side surface is arranged so as to be substantially flush with the top of the columnar temporary member.
[0023]
On the support bracket 9a attached to the columnar temporary member 3a in this manner, a connecting member as a connecting member formed along the arrangement direction of the second steel beam 5b, 5c arranged with the first steel beam 5a interposed therebetween. The lower splice plate 7a is mounted via bolts and nuts 11a. In the illustrated example, the lower splice plate 7a is formed in a substantially rhombic shape that is wide at the position of the columnar temporary member 3a coinciding with the column core of the reinforced concrete column 1 and gradually narrows as the distance from the column center position increases. ing. The lower splice plate 7a has a bolt hole for connecting the first steel beam 5a and the second steel beam 5b, 5c in addition to a bolt hole for joining with the support bracket 9a. Holes are formed at appropriate positions.
[0024]
The first steel beam 5a and the second steel beams 5b, 5c are placed on the lower splice plate 7a. In the illustrated example, further, on both surfaces of the web of the first steel beam 5a, a pair of the second steel beams 5b, 5c is projected toward the web at the position where the second steel beams 5b, 5c are connected. Is connected in advance by welding. Bolt holes for connecting the connection brackets 15 and the second steel beams 5b and 5c with high-strength bolts 17 are also formed at appropriate positions on the webs.
[0025]
Further, on the first steel beam 5a and the second steel beam 5b, 5c connected to each other, an upper splice plate 7b having the same shape and the same arrangement as the lower splice plate 7a is placed. Bolt holes for inserting high-strength bolts 19 for connecting the first steel beam 5a and the second steel beams 5b, 5c are formed in the plate 7b at appropriate positions. Bolt holes corresponding to the bolt holes of the upper and lower splice plates 7a, 7b are formed in the first steel beam 5a and the second steel beams 5b, 5c.
[0026]
Then, the first steel beam 5a and the second steel beam 5b, 5c and the upper and lower splice plates 7a, 7b disposed therebetween are connected to each other by high-strength bolts 13, 19, respectively, and the connection bracket 15 By directly connecting the first steel beam 5a and the second steel beam 5b, 5c with the high-strength bolts 17 via the support bracket 9a, the steel beam 5a, 5b, 5c is temporarily mounted on the columnar temporary member 3a. While supporting, the steel beams 5a, 5b, 5c are connected to each other on the columnar temporary member 3a.
[0027]
In the illustrated example, a state is shown in which the lower end portion of the columnar temporary member 3b is further joined to the upper splice plate 7b via a pair of support brackets 9b. In this way, by temporarily installing columnar temporary members and the like in the same configuration for the steel beams on the upper floors and temporarily supporting them, it is possible to precede the method of building the steel beams before concrete casting work such as reinforced concrete columns. it can.
[0028]
On the other hand, for the columnar temporary member 3a, the reinforced concrete columns 1 are constructed by a normal construction method after the construction of the steel beams 5a, 5b, 5c temporarily supported by the columnar temporary member 3a is completed. That is, around the columnar temporary member 3a on which the temporary support of the steel beams 5a, 5b, 5c has been completed, the column reinforcing bars such as the column main reinforcing bars 21 and the shear reinforcing bars 23 are arranged, and the on-site formwork is erected. By pouring concrete into the inside of the frame, the reinforced concrete column 1 can be constructed.
[0029]
FIG. 5 shows a state of stress transmission in the mixed structure of the reinforced concrete column 1 and the steel beams 5a, 5b, 5c of the above embodiment. As shown in the figure, in the beam-column connection, the columnar temporary members 3a, 3b and the splice plates 7a, 7b, which are embedded in the reinforced concrete column 1 in relation to the connection of the steel beams 5a, 5b, 5c and the reinforced concrete column 1, are shown. Furthermore, since high-strength bolts 13, 17, and 19 are provided, when a long-term load due to the building's own weight or a short-term load such as an earthquake is applied, these columnar temporary members 3a, 3b and splice plates 7a, 7b, etc. Exerts an effective bearing effect, and a high effect of transmitting stress from the steel beams 5a, 5b, 5c to the reinforced concrete column 1 can be ensured.
[0030]
The construction procedure of the mixed structure of the reinforced concrete columns and the steel beams configured as described above will be described. First, the columnar temporary members 3 a are erected at the construction site of the reinforced concrete columns 1. In this erection work, as described above, a support bracket joined by a bolt and a nut to an upper splice plate on a steel beam temporarily supported by a columnar temporary member on a lower floor (not shown) is used. That is, by joining the lower end of the columnar temporary member 3a to the support bracket via bolts and nuts, the columnar temporary member 3a is erected on the steel beam on the lower floor. Further, although not shown, when the columnar temporary member is built on the foundation concrete, a support bracket may be fixed to the foundation concrete, and the columnar temporary member may be joined thereto.
[0031]
Next, a support bracket 9a is joined to the upper end of the standing columnar temporary member 3a via a bolt / nut 11a, and the first steel beam 5a and the second steel beam 5b crossing each other on the support bracket 9a. 5c, the lower splice plate 7a is joined by bolts and nuts 13. Thereafter, the first steel beam 5a and the second steel beams 5b, 5c are placed on the lower splice plate 7a. At this time, since the steel beams 5a, 5b, and 5c can be handled as a single material, the steel beams can be lifted using a small crane such as a crawler crane.
[0032]
Next, these steel beams 5a, 5b, 5c are connected to the lower splice plate 7a by the high-strength bolts 13, and the webs of the second steel beams 5b, 5c are connected to the connection brackets 15 joined to the first steel beams 5a. Connected via bolt 17. Further, the upper splice plate 7b is placed on the steel beams 5a, 5b, 5c, and these are connected to each other by the high-strength bolts 19. As a result, the first and second steel beams 5a, 5b, 5c intersecting with each other are temporarily supported on the columnar temporary member 1a, and the method of building the steel frame at the corresponding location is completed.
[0033]
Regardless of the progress of the construction of the reinforced concrete columns, the construction of the steel frame according to the above procedure can proceed from the lower floor to the upper floor sequentially prior to the construction.
[0034]
On the other hand, although not shown in detail, the reinforced concrete column 1 is arranged around the columnar temporary member 3a with the column main reinforcement 21 and the shear reinforcement 23, which are column reinforcements, and the outside thereof is surrounded by a site form, and the inside thereof is enclosed. The reinforced concrete column 1 is constructed by casting cast-in-place concrete. In this case, if the slab form is arranged between the steel beams 5a, 5b, and 5c in parallel with the column form work, concrete can be poured at once from the slab to around the beam-to-column connection, and over the columns. It is possible to improve the efficiency of concrete placing work.
[0035]
As described above, in the mixed structure of the reinforced concrete column 1 and the steel beams 5a, 5b, 5c according to the present embodiment and the construction method thereof, the steel beam 5a is formed by the columnar temporary member 3a embedded in the reinforced concrete column 1. 5b and 5c are temporarily supported, so that there is no need to provide a separate temporary support, and without waiting for the completion of construction of the reinforced concrete column 1 due to hardening of the column concrete, the steel beam using the columnar temporary member 3a is used. 5a, 5b, 5c can be constructed in advance. In other words, apart from the formwork and concrete casting work required to complete the construction of the reinforced concrete column 1 and the curing period, how to build the steel beams 5a, 5b, 5c using a lifting device such as a crane, In addition to the same level, by installing the columnar temporary members 3b on the steel beams 5a, 5b, 5c placed on the columnar temporary members 3a, it is possible to proceed ahead to the upper floor, thereby Irrespective of the progress of the reinforced concrete column construction work progressing for each layer, the construction work of the steel beam can be completed in advance in a short period, and the construction period can be shortened. Along with this, lifting equipment for lifting steel beams can be intensively operated, and its operating efficiency can be improved. Can also be diverted to
[0036]
In addition, since the columnar temporary members 3a are provided to temporarily support the steel beams 5a, 5b, and 5c and to precede the way of building the steel beams 5a, 5b, and 5c, concrete is cast to construct the reinforced concrete column 1. At the time of installation, concrete can be driven at once around the beam-column joint, the filling property of the concrete around the joint can be improved, and the construction period can be shortened from this aspect as well.
[0037]
Further, the steel beams 5a, 5b, 5c are connected to each other by the high-strength bolts 13, 19, 17 via the splice plates 7a, 7b and the connection bracket 15, thereby increasing the complexity and cost and increasing the skill. It is possible to reduce welding work which requires a high degree of work and is also affected by the weather, thereby saving labor and shortening the construction period.
[0038]
Furthermore, as for the construction work of the reinforced concrete column 1, the construction work of the steel beams 5a, 5b, 5c can be sequentially carried out around the columnar temporary member 3a by a conventional method, starting from the construction of the preceding steel beams 5a, 5b, 5c. The construction of the column 1 and the construction of the steel beams 5a, 5b, 5c do not intersect in a complicated manner, and the construction period can be shortened from this aspect as well.
[0039]
In the present embodiment, an H-shaped steel is used as the columnar temporary members 3a and 3b, and the H-shaped steel is cut to a height equivalent to a reinforced concrete column and a bolt hole is formed in the H-shaped steel. It can be easily applied to the site by processing. Further, the form of the support brackets 9a and 9b and the splice plates 7a and 7b are simple, and the processing is easy and the workability is excellent. Further, since the splice plates 7a and 7b are formed in a wide rhombic shape with the pillar cores, the splice plates 7a and 7b are slightly projected around the beam-column joints, and concrete is cast around the beam-column joints. The construction is not hindered, and the filling property of concrete can be ensured. The connection between the first steel beam 5a and the second steel beam 5b, 5c is mainly connection between the upper and lower splice plates 7a, 7b by high-strength bolts 13, 19, and the first and second steel beam 5a. , 5b, 5c are in a simple plate shape and can be connected by the connection bracket 15 which is simply welded to both surfaces of the web of the first steel beam 5a. The steel beams 5a, 5b, 5c can be connected to each other. As described above, when the steel beams 5a, 5b, 5c, the columnar temporary members 3a, 3b, the support brackets 9a, 9b, the splice plates 7a, 7b, and the connection brackets 15 are manufactured at a factory or the like, the steel material is cut. In addition, it is only necessary to form bolt holes, and it is easy to process and can be made at low cost, and it is also easy to load, transport, and carry these single materials from the factory to the site, which can also reduce costs .
[0040]
FIG. 6 shows a modification of the above embodiment. In this modification, a band as a band-shaped member is provided to surround the upper end and the lower end of the reinforced concrete column 1 between the first steel beam 5a and the second steel beam 5b, 5c and to increase the strength and toughness of the beam-column connection. The plate 25 is joined. Then, the column concrete of the reinforced concrete column 1 near the steel beam can be restrained by the band plate 25, and a beam-column connection portion having a strength comparable to the structure using the conventional connection member can be formed.
[0041]
【The invention's effect】
As described above, according to the mixed structure of the reinforced concrete column and the steel beam according to claim 1, the reinforced concrete column is provided at the construction site of the reinforced concrete column,Temporarily support multiple steel beams crossing overSince the steel beam is temporarily supported by the columnar temporary members, there is no need to provide a separate temporary support, and without waiting for the completion of the construction of the reinforced concrete column due to the hardening of the column concrete, the steel frame using the columnar temporary member is used. You can precede how to build the beam. In other words, apart from the formwork and concrete casting work required to complete the construction of reinforced concrete columns, and the curing period, how to build steel beams using lifting equipment such as cranes, not only at the same level, By installing a columnar temporary member on the steel beam placed on the columnar temporary member, it is possible to proceed ahead to the upper floor, thereby progressing the construction work of reinforced concrete columns that can be advanced one layer at a time Regardless of this, the construction work of the steel beam can be completed in advance in a short period, and the construction period can be shortened. Along with this, lifting equipment for lifting steel beams can be intensively operated, and its operating efficiency can be improved. Can also be diverted to
[0042]
In addition, since a columnar temporary member is provided which can temporarily support the steel beam and precede the method of building the steel beam, when pouring concrete to construct a reinforced concrete column, the periphery of the beam-column connection is required. Concrete can be poured all at once, the filling property of the concrete around the joint can be improved, and the construction period can be shortened from this aspect as well.
[0043]
Further, the steel beams are connected to each other with high-strength bolts via connecting members, which can reduce the complexity and cost of the welding operation, the skill required, and the welding work that is affected by the weather. This can save labor and shorten the construction period.
[0046]
On the other hand, for the construction work of reinforced concrete columns, the construction of the steel beams can be carried out by the conventional method around the columnar temporary members sequentially, starting from the construction of the preceding steel beams. The construction method is not complicatedly mixed, and the construction period can be shortened from this aspect.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a column-beam joint structure according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing an assembled state and an assembled state of a column-beam joint structure according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a main part of a column-beam joint structure according to an embodiment of the present invention. (A) is a front sectional view of the same structure, and (b) is a side sectional view of the same structure.
FIG. 4 is a view showing a main part of a column-beam joint structure similar to FIG. 3; FIG. 4A is a cross-sectional view taken along a cross section B shown in FIG. 3, and FIG. 4B is a cross-sectional view taken along a C cross section shown in FIG.
FIG. 5 is an explanatory view showing transmission of stress from a beam to a reinforced concrete column in the column-beam joint structure according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a front view showing a main part of a column-beam joint structure according to another embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a perspective view showing a joint structure between a reinforced concrete column and a steel beam in a conventional example.
[Explanation of symbols]
1 reinforced concrete columns
3a, 3b Temporary temporary members
5a, 5b, 5c, 33 steel beams
7a, 7b splice plate
9a, 9b Support bracket
11a, 11b Bolts and nuts
13,17,19 High strength bolt
15 Bracket for connection
21, 35 Pillar bar
23, 37 Shear reinforcement
25 band plate
31 Looking Board
