JP3585256B2 - 半導体集積化メモリ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は半導体集積化メモリに関する。より詳しくは、内容番地付け読み出し(コンテンツ・アドレッサブル・リーディング)機能を持つメモリ(以下「CAM」という。)に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に普及しているRAM(ランダム・アクセス・メモリ)やROM(リード・オンリ・メモリ)のような半導体集積化メモリは、データを記憶することを主目的として作られている。RAMもROMも、取り扱うデータの最小単位はビットと呼ばれ、1ビットは2値論理値を1個記憶する。また、ワードと呼ばれるひとかたまりのデータ毎にアドレスと呼ばれる識別番号を付けて、ワード単位でデータを取り扱う。RAMは、アドレスを指定することによって任意のワードのデータを書き換えたり、読み出したりすることができる。一方、ROMは、アドレスを指定することによって任意のワードのデータを読み出すことはできるが、データの書き換えは一般的にはできないか、あるいは読み出しに比べて非常に時間がかかる。いずれにせよ、データを記憶しておき、必要なときにアドレスを指定して必要なデータをワード毎に読み出すようになっている。
【0003】
ところで、データベースシステムなどの情報処理機器などでは、大量の記憶データの中から入力データの一部あるいは全部と一致するデータを検索することが多い。しかしながら、記憶データがRAMやROMに記憶されていたのでは、このような一致検索を行う場合にも、記憶データの各ワードを一つずつ順番に読み出して、逐次、入力データとの比較を行わなければならない。RAMやROMははアドレスを指定することによってのみ、記憶データを読み出せるからである。このため、記憶データのワード数が多くなればなる程、検索に時間がかかることになる。
【0004】
CAMは、このような一致検索を高速に行うことを主目的とするメモリであり、外部からデータを入力することによって記憶データとの一致検索を行い、一致するデータを読み出すという内容番地付け読み出し機能を基本としている。データの取り扱いは、CAMもRAMやROMと同様にワード単位に行い、上記の外部から入力されるデータもワード毎に入力される。なお、外部から入力されたワードのことを検索ワードと呼び、記憶されているワードのことをストアワードと呼ぶ。
【0005】
CAMの内容番地付け読み出しは、検索ワードと複数のストアワードとを同時並列的に比較し、一致するワードを読み出すという並列処理機能を有しているので、一致検索を高速に実行できる。
【0006】
CAMの並列処理機能に着目して、検索ワードの全てのビットについて同時に一致検索処理を実行すという場合をビット並列、全てのストアワードについて同時に一致検索処理を実行する場合をワード並列、また検索ワードの各ビットについて逐次的に一致検索処理を実行する場合をビット直列、各ストアワードについて逐次的に一致検索処理を実行する場合をワード直列と表現する。
【0007】
最も並列性が高く、検索速度が速いワード並列・ビット並列CAMを特に完全並列CAMと呼ぶ。
【0008】
また、CAMの内容番地付け読み出しには、検索ワードとストアワードの一部のビット同士だけの一致検索を行う機能があり、マスク付一致検索と呼ばれる。一致検索の基本的な操作は1ビットの比較処理であるが、マスク付一致検索では、マスクされたビットは一致検索の比較処理で無視され、マスクされていないビットだけが比較処理の対象となる。どのビットにもマスクを行わなければ、検索ワードとストアワードの全てのビット同士の一致検索を行うことになる。
【0009】
CAMに関する基本的な技術については、テェー・コホーネン(T.Kohonen)著「コンテンツ・アドレッサブル・メモリーズ」(シュプリンガー・フェルラーク(Springer−Verlag)発行)に詳しく述べられている。ここでは、半導体技術を利用したCAMの代表的な3つの従来例を挙げる。これらは、大容量で一致検索能力の高い完全並列CAMを実現しようとする試みである。
【0010】
まず、第1の従来例として、CMOS(相補型金属−酸化膜−半導体)構成のSRAM(スタティック・ランダム・アクセス・メモリ)セルを変形したCAMセル(以下「SRAMベースCAMセル」という。)を持つ完全並列CAMについて説明する。
【0011】
図4は一般的な構成を有するnビット×mワード(n,mは共に自然数)の完全並列CAMのブロック構成を示している。この完全並列CAMは、CAMアレイ210と、アドレスデコーダ211と、探索データレジスタ212と、マスクレジスタ213と、応答レジスタ214と、多重応答分解器215と、符号器216を備えている。
【0012】
上記CAMアレイ210は、図5に示すように、行列状に配された複数のSRAMベースCAMセル200を有している。なお、第j行,第i列(j=0,1,…,(m−1);i=0,1,…,(n−1))のセルには記号Cjiを付している。1個のCAMセル200が1個の2値論理値を記憶し、1本のワード線に接続されたn個のCAMセル200が1個のワードを記憶する。したがって、アレイ全体では第0ワードから第(m−1)ワードまでのm個のワードを記憶できる。
【0013】
各CAMセル200は、図6に示すように、一般的なCMOS型のSRAMセル201と、3個のnMOSトランジスタT7、T8、T9とを有している。SRAMセル201は、pMOSトランジスタおよびこれに直列接続されたnMOSトランジスタを2対有するフリップフロップ202と、このフリップフロップ202の記憶ノード203,204とビット線BL(1),BL(0)との間にそれぞれ設けられ、ワード線205によってオンオフ制御されるnMOSトランジスタT5,T6とからなっている。
【0014】
給電線206には電位VDD(V)、接地線207には電位VGND(V)が、それぞれ外部電源から与えられているとする。VDDはVGNDに比べて高電位であり、(VDD−VGND)は、nMOSトランジスタのしきい値電圧VTN(V)およびpMOSトランジスタのしきい値電圧VTP(V)の絶対値|VTP|のいずれよりも大きな値とする。即ち
DD−VGND>VTN
DD−VGND>|VTP
が成り立つものとする。
【0015】
CAMセル200のフリップフロップ202はよく知られた双安定回路であり、給電線206と接地線207にそれぞれ上記電位が与えられている限り、記憶ノード203と記憶ノード204の電位をそれぞれ保持する。高電位をH、低電位をLと表すと、記憶ノード203の電位がHならば記憶ノード204の電位はLになり、記憶ノード203の電位がLならば記憶ノード204の電位はHになる。ここで電位Hの状態を論理値1、電位Lの状態を論理値0と定義すると、記憶ノード203と記憶ノード204は常に、互いに論理反転の関係にある1個の2値論理値を記憶していることになる。
【0016】
従って、記憶ノード203の論理値を論理変数sで表すとすると記憶ノード204の論理値はs_と書くことができる。ただし、s_はsの論理反転を表す。
【0017】
CAMセル200が記憶している論理値は、記憶ノード203と記憶ノード204のいずれか一方の論理値と定義すればよいので、ここでは記憶ノード203の論理値sをCAMセル200が記憶している論理値とする。
【0018】
SRAMベースCAMが実行できる基本的な動作は、次に述べるように、▲1▼書き換え、▲2▼アドレス指定読み出し、および▲3▼内容番地付け読み出しの3つの動作である。なお、CAMセル200のトランジスタT7、T8、T9の状態がSRAMセル201の状態に影響を及ぼすことはないので、書き換え及びアドレス指定読み出しは一般的なSRAMと全く同様に行われる。
【0019】
▲1▼CAMセル200のデータ書き換えは、外部からビット線(BL(1)とBL(0))を通じてCAMセル200へデータを書き込むことによって達成される。まず、ワード線205の電位をnMOSトランジスタのしきい値電圧VTN(V)より高い高電位Hにする。一般的には給電線206と同じ電位VDD(V)にする。すると、nMOSトランジスタT5とT6とは共に導通状態となり、ビット線BL(1)と記憶ノード203、ビット線BL(0)と記憶ノード204がそれぞれ電気的に接続される。
【0020】
このとき、CAMセル200の外部からビット線BL(1)に電位H、ビット線BL(0)に電位Lが与えられていれば、記憶ノード203は電位Hに、記憶ノード204は電位Lになる。逆に、CAMセル外部からビット線BL(1)に電位L、ビット線BL(0)に電位Hが与えられていれば記憶ノード203は電位Lに、記憶ノード204は電位Hになる。
【0021】
すなわち、ビット線BL(1)に論理値a、ビット線BL(0)に論理a を与えた場合にCAMセル200に論理値aが書き込まれる。
【0022】
書き込みが完了すると、ワード線205の電位をnMOSトランジスタのしきい値電圧VTN(V)より低い電位Lにする。一般的には接地線207と同じ電位VGND(V)にする。すると、nMOSトランジスタT5とT6は共に遮断状態となり、ビット線BL(1)と記憶ノード203、ビット線BL(0)と記憶ノード204がそれぞれ電気的に切断される。
【0023】
既に述べたように、nMOSトランジスタT5とT6が遮断状態となっても、記憶ノード203と記憶ノード204はそれぞれ直前の電位を保持する。この結果、CAMセル200は、直前にビット線対(BL(1)とBL(0))を通して書き込まれた論理値を記憶した状態になる。
【0024】
書き込み動作前にCAMセル200が記憶していたデータとは無関係に、ビット線対(BL(1)とBL(0))から書き込まれた論理値を新たに記憶することになるので、CAMセル200のデータは書き換えられたことになる。すなわち、CAMセル200では、データの書き込みを実行した時点で記憶データは書き換えられる。
【0025】
書き込み動作中は、マッチ線208(および3個のnMOSトチT7、T8、T9)の動作には意味がない。そこで、無用な電力消費を生じさせないためにも、通常はマッチ線208の電位は接地線207と同じ電位VGND(V)に固定されている。
【0026】
今、図5中に示したm個のワードの中のj番目のワードにデータを書き込むとすると、ワード線WLが電位Hに引き上げられ、他のワード線は全て電位Lに保たれている。従って、ワード線WLに接続されているn個のCAMセルCj0,Cj1,…,Cj(n−1)が書き込み可能状態となり、これ以外の全てのCAMセル200は書き込みができない状態になっている。このとき、ビット線対BL,BL,…,BLn−1の全てに書き込むべきデータを与えると、ワード線WLに接続された全てのCAMセル200にデータが書き込まれる。
【0027】
▲2▼CAMセル200におけるアドレス指定読み出しは、記憶データを読み出すために、書き込み動作と同様にワード線205の電位をHにする。すると、nMOSトランジスタT5とT6は共に導通状態となり、ビット線BL(1)と記憶ノード203、およびビット線BL(0)と記憶ノード204が、それぞれ電気的に接続される。
【0028】
図7に示すように、各ビット線対BL(1),BL(0)(i=0,1,…,(n−1))には、CAMアレイの外部において、例えば比較器220と、トライステートバッファゲートG,GおよびGとからなる回路が接続されている。書き込み動作時には、書き込み信号WEがHレベルになって、トライステートバッファゲートGおよびGを通してビット線対BL(1),BL(0)に外部からの入力電位が与えられる。一方、読み出し動作時には、書き込み信号WEはLレベルにされ、トライステートバッファゲートGおよびGは高インピーダンス状態になるので、各ビット線対BL(1),BL(0)の電位は、選択されたCAMセル200の記憶ノードの電位によって決定される。
【0029】
比較器220は各ビット線対BL(1),BL(0)の電位を比較し、どちらの電位が高いかによってHまたはLを出力する。このとき読み出し信号REをHレベルにしておくと、トライステートバッファゲートGを通じて記憶データがCAMセルアレイの外部へ読み出される。
【0030】
▲3▼内容番地付け読み第し動作の時には、図6に示したワード線205は低電位L、一般的にはVGND(V)に保たれ、マッチ線208は一旦、高電位H、一般的には給電線206と同じ電位VDD(V)まで充電される。
【0031】
(i)ここでまず、CAMセル200が記憶している論理値が1であるものとする。すなわち、記憶ノード203の電位はH、記憶ノード204の電位はLである。
【0032】
nMOSトランジスタT5とT6はいずれも遮断状態なので、nMOSトランジスタT7,T8のゲート電極にはそれぞれ記憶ノード204と記憶ノード203の電位が印加され、これに応じてnMOSトランジスタT7は遮断状態、nMOSトランジスタT8は導通状態になる。この結果、nMOSトランジスタT9のゲート電極には、導通状態のnMOSトランジスタT8を通じてビット線BL(0)の電位が与えられる。
【0033】
ここで、ビット線対BL(1),BL(0)への入力データの論理値が1ならばnMOSトランジスタT9のゲート電極にLが与えられ、nMOSトランジスタT9は遮断状態となる。従って、マッチ線208と接地線207は電気的に遮断され、マッチ線208の電位はHに保持される。一方、ビット線対BL(1),BL(0)への入力データの論理値が0ならばnMOSトランジスタT9のゲート電極にHが与えられ、nMOSトランジスタT9は導通状態となる。従って、マッチ線208と接地線207は電気的に接続され、マッチ線208の電位はLに下げられる。
【0034】
(ii)次に、CAMセル200が記憶している論理値が0であるものとする。すなわち、記憶ノード203の電位はL、記憶ノード204の電位はHである。
【0035】
この場合、上記(i)の場合とは逆に、nMOSトランジスタT7は導通状態、nMOSトランジスタT8は遮断状態となる。この結果、nMOSトランジスタT9のゲート電極には、導通状態のnMOSトランジスタT7を通じてビット線BL(1)の電位が与えられる。
【0036】
ここで、ビット線対BL(1),BL(0)への入力データの論理値が1ならばnMOSトランジスタT9のゲート電極にHが与えられ、nMOSトランジスタT9は導通状態となる。従って、マッチ線208と接地線207は電気的に接続され、マッチ線208の電位はHに保持される。一方、ビット線対BL(1),BL(0)への入力データの論理値が0ならばnMOSトランジスタT9のゲート電極にLが与えられ、nMOSトランジスタT9は遮断状態となる。従って、マッチ線208と接地線207は電気的に遮断され、マッチ線208の電位はHに保持される。
【0037】
上記(i),(ii)の結果をまとめると、CAMセル200が記憶している論理値と入力データの論理値が一致している場合には、マッチ線208の電位はHに保持され、CAMセル200が記憶している論理値と入力データの論理値が不一致の場合にはマッチ線208の電位はLに引き下げられる。
【0038】
従って、マッチ線208の電位を観測することによって、CAMセル200が記憶している論理値と入力データの論理値が一致しているか否かを判定することができる。
【0039】
また、内容番地付け読み出し動作の時には、CAMセル200は1ビットのマスク付き比較処理を実行することができる。
【0040】
まず、ビット線対BL(1),BL(0)への入力段階において、前処理が施される。即ち、入力データの論理値が1であっても0であっても、マスクワードの対応するビットの論理値が1の場合、ビット線BL(1),ビット線BL(0)には共にLが与えられる。
【0041】
先に述べたように、nMOSトランジスタT9のゲート電極は、CAMセル200が記憶している論理値が1の場合(上記(i))にはビット線BL(0)、CAMセル200が記憶している論理値が0の場合(上記(ii))にはビット線BL(1)と電気的に接続される。
【0042】
このことから、ビット線BL(0)とビット線BL(1)との両方に電位Lを与えた場合、CAMセル200が記憶している論理値とは無関係に、常にnMOSトランジスタT9のゲート電極には電位Lが与えられる。この結果、このCAMセル200は、マッチ線208の電位を保持することになり、比較処理を実行しない。
【0043】
図5に示したCAMセルアレイにおいて、同じワードに属するCAMセル200はマッチ線208を共有している。例えば、j番目のワードに属する全てのCAMセル200は1本のマッチ線MLを共有している。従って、上記CAMセル200における1ビットの比較処理動作によって、j番目のワードに属するCAMセル200のうち少なくとも1つのCAMセル200において不一致が生じると、マッチ線MLの電位がLに引き下げられる。
【0044】
また、全てのワードのi番目のCAMセル200はビット線BLを共有している。従って、ビット線対BL,BL,…,BLn−1の全てに入力データを与えたとき、全てのワードのマッチ線ML,ML,…,MLm−1において、入力ワードとストアワードとのマスク付き比較処理の結果が同時並列的に得られる。
【0045】
次に、第2の従来例としてPLA(プログラマブル・ロジック・アレイ)のAND平面を用いた完全並列CAM(以下「PLAベースCAM」という。)について説明する。
【0046】
PLAは一般に、任意の論理関数を実現できるLSI(大規模集積回路)としてAND平面およびOR平面と呼ばれる2つのスイッチマトリクスから構成されている。AND平面は完全並列CAMとして利用することができる。なお、PLAについては、例えば、シー・ミード(C.Mead),エル・コンウェイ(L.Conway)共著「イントロダクション・ツー・VLSIシステムズ」(アディソン・ウエスレイ(Addison Wesley)発行、p.79−p.88、p.102−p.108)等に詳しく解説されている。
【0047】
図8に示すように、PLAベースCAMセルアレイは、PLAのAND平面と同様に構成され、行列状に配された複数のCAMセル300を有している。CAMセル300は、図9に示すように、ビット線対302と、接地線303と、マッチ線304と、nMOSトランジスタ301を含んでいる。nMOSトランジスタ301のソース電極は接地線303に接続され、ドレイン電極はマッチ線304に接続されている。nMOSトランジスタ301のゲート電極はビット線対302のいずれか一方、すなわちビット線BL(1)またはビット線BL(0)に接続されている。
【0048】
nMOSトランジスタ301は、ゲート電極に、そのしきい値電圧VTN(V)以上の電位Hが加えられると、マッチ線304と接地線303とを電気的に接続する。一般的にはHは電源電位VDD(V)である。逆に、ゲート電極にVTN(V)以下の電位Lが加えられると、マッチ線304と接地線303とを電気的に遮断する。一般的にはLは接地電位VGND(V)である。
【0049】
CAMセル300は、nMOSトランジスタ301のゲート電極が接続されているビット線がビット線対302のうちいずれであるかによって1ビットのデータを記憶している。
【0050】
このPLAベースCAMが実行できる基本的な動作は、次に述べるように、内容番地付け読み出しである。なお、LSIの製造時に作られたトランジスタの接続情報を記憶データとして利用しているため、電気信号によるデータの書き換えは行えない。また、アドレス指定読み出しも実行できない。
【0051】
PLAベースCAMにおける内容番地付け読み出しは、まず、マッチ線304を高電位Hに充電する。一般的には電源電位VDD(V)まで充電する。次にビット線対302に入力データを与える。
【0052】
今、SRAMベースCAMセルの時と同様に、ビット線BL(1)に電位H、ビット線BL(0)に電位Lを与えた場合の入力データの論理値を1、逆にビット線BL(1)に電位L、ビット線BL(0)に電位Hを与えた場合の入力データの論理値を0と定義する。
【0053】
また、各CAMセル300においてnMOSトランジスタ301のゲート電極がビット線BL(1)に接続されているとき、そのCAMセル300が記憶しているデータの論理値を0と定義する。逆に、トランジスタ301のゲート電極がビット線BL(0)に接続されているとき、そのCAMセル300が記憶しているデータの論理値を1と定義する。
【0054】
(i)CAMセル300が記憶している論理値が1の場合、nMOSトランジスタ301のゲート電極はビット線BL(0)に接続されている。したがって、入力データの論理値が1ならば、nMOSトランジスタ301は遮断状態になるので、マッチ線304と接地線303とが電気的に遮断され、マッチ線304の電位はHに保持される。一方、入力データの論理値が0ならば、nMOSトランジスタ301は導通状態になるので、マッチ線304と接地線303とが電気的に接続され、マッチ線304の電位はLに引き下げられる。
【0055】
(ii)また、CAMセル300が記憶している論理値が0の場合、nMOSトランジスタ301のゲート電極はビット線BL(1)に接続されている。したがって、入力データの論理値が1ならば、nMOSトランジスタ301は導通状態になるので、マッチ線304の電位はLに引き下げられる。一方、入力データの論理値が0ならば、nMOSトランジスタ301は遮断状態になるので、マッチ線304の電位はHに保持される。
【0056】
上記(i),(ii)の結果、SRAMベースCAMセルの場合と同様に、CAMセル300が記憶している論理値と入力データの論理値が一致している場合にはマッチ線304の電位はHに保持され、CAMセル300が記憶している論理値と入力データの論理値が不一致の場合にはマッチ線304の電位はLに引き下げられる。
【0057】
従って、マッチ線304の電位を観測することによってCAMセル300が記憶している論理値と入力データの論理値が一致しているか否かを判定することができる。
【0058】
また、マスク付き比較処理の動作では、ビット線BL(0)とビット線BL(1)との両方に電位Lを与えた場合、CAMセル200が記憶している論理値とは無関係に、常にnMOSトランジスタT9のゲート電極には電位Lが与えられる。この結果、このCAMセル200は、マッチ線208の電位を保持することになり、比較処理を実行しない。
【0059】
しかも、図8に示したように、同じワードに属するCAMセル300はマッチ線304を共有し、全てのワードのi番目のCAMセル200はビット線BLを共有している。
【0060】
したがって、このPLAベースCAMは、SRAMベースCAMの場合と全く同様に、マスク付き比較処理を実行することができる。
【0061】
また、第3の従来例として、特開平5−74176号公報に開示されたEEPROM(エレクトリカル・イレイザブル・プログラマブル・リード・オンリ・メモリ)を用いた完全並列CAM(以下「EEPROMベースCAM」という。)について説明する。
【0062】
EEPROMは電気的に記憶データの書き換えが可能な半導体集積化メモリとして広く使われている。記憶容量は大きいが読み出し速度に比べて書き換え速度は非常に遅いので、データの書き換えが頻繁には必要でないような場合によく使われる。EEPROMについては、例えば、飯塚哲哉編「CMOS超LSIの設計」(培風館発行)、p.167−p.173に解説されている。
【0063】
図11に示すように、EEPROMベースCAMセルアレイは、行列状に配された複数のCAMセル400,401,…を備えている。
【0064】
例えばCAMセル400は、MONOS(メタル−オキサイド−ナイトライド−オキサイド−セミコンダクタ)構造を持つ一対の不揮発性メモリセル400a,400bを有している。1ビットの不揮発性メモリセル400a,400bは各々、データを記憶する記憶トランジスタ413と、選択トランジスタ414を含んでいる。記憶トランジスタ413を構成する窒化珪素膜中に電子をトラップするか否かによって、記憶トラップ413はエンハンスメント型かデプレッション型のトランジスタ特性を示す。選択トランジスタ414は通常のエンハンスメント型のnMOSトランジスタである。図中、記憶トランジスタ413のゲート電極配線は省略されている。
【0065】
EEPROMベースCAMが実行できる基本的な動作は、次に述べるように、▲1▼書き換え、▲2▼アドレス指定読み出し、および▲3▼内容番地付け読み出しの3つの動作である。なお、書き換え動作とアドレス指定読み出し動作は通常のEEPROMと同様に行われる。
【0066】
▲1▼CAMセルのデータ書き換え動作は、一旦記憶データの消去を行ったのちに入力データの書き込みを行うことによって達成される。まず、消去動作時には、記憶トランジスタ413のゲート電極に負のプログラム電位V(V)を与える一方、基板に正の電位、たとえば電源電位VDD(V)を与える。記憶トランジスタ413のゲート電極と基板との間に大きな負の電圧が印加される結果、同じワードに属する記憶トランジスタ413は全てデプレッション型トランジスタになる。これを消去状態と呼び、同じワードに属する全ての記憶トランジスタ413は論理値0になっている。
【0067】
書き込み時には、記憶トランジスタ413のゲート電極に正の電位、たとえば電源電位VDD(V)を与える一方、論理値1を書き込みたいビットのデータ線(例えばデータ線421)と基板とに負のプログラム電位V(V)を与える。記憶トランジスタ413のゲート電極と、基板および選択されたデータ線421との間には大きな正の電圧が印加される。この結果、記憶トランジスタのゲート電極に対してデータ線413から電子が供給され、記憶トランジスタ413はエンハンスメント型トランジスタになる。図11中、−を付した記憶トランジスタ413はエンハンスメント型であることを示し、+を付した記憶トランジスタ413はデプレッション型であることを示している。
【0068】
▲2▼アドレス指定読み出し時には、全ての記憶トランジスタ413のゲート電極に接地電位VGND(V)を与え、選択されたワード線430には電源電位VDD(V)を与える。記憶トランジスタ413のゲート電極と、マッチ線413には共に接地電位VGND(V)を与える。データ線421,データ線422に接続された図示しないアンプによって、メモリセル400aあるいは400bが導通状態、遮断状態のうちいずれの状態にあるかが検出される。これにより、記憶トランジスタの内容が読み出される。
【0069】
▲3▼内容番地付け読み出しは、メモリセル400aとメモリセル400bの2ビット1組を1つのCAMセルとして取り扱うことによって可能になる。CAMセル400の2つのメモリセル400aと400bには互いに相反するデータが書き込まれている。図11の例ではCAMセル400の記憶データは論理値0で、CAMセル401の記憶データは論理値1である。内容番地付け読み出しを行うにはまず、マッチ線431を高電位H、通常は2.0(V)程度まで充電する。
【0070】
入力データの論理値が0の場合、データ線421には低電位L、一般的には接地電位VGND(V)が入力される一方、データ線422には高電位H、一般的には2.0(V)程度の電位が入力される。メモリセル400bの記憶トランジスタ413,メモリセル401aの記憶トランジスタ413はいずれもデプレッション型トランジスタであるから、それらのソースドレイン間は導通状態にある。ワード線430の電位を適切に選ぶことによって、それぞれメモリセル400bの選択トランジスタ414が遮断状態、メモリセル401aの選択トランジスタ414が導通状態になるようにする(この点についての問題は後述する)。すると、記憶データと入力データとが一致しているCAMセル400においては、マッチ線431とデータ線421とが電気的に遮断され、マッチ線431の電位はHに保たれる。一方、記憶データと入力データが不一致のCAMセル401においては、マッチ線431とデータ線421とが電気的に導通し、マッチ線431の電位はLに引き下げられる。
【0071】
結果として、マッチ線431の電位を観測しておくことによって、記憶データの論理値と入力データの論理値とが一致しているか否かを判定することができる。
【0072】
【発明が解決しようとする課題】
具体的な問題点を指摘する前に、まず、CAMにおいて実現しようとしているマスク付き一致処理の論理演算処理について説明する。
【0073】
CAMにおけるデータ検索の基本的な操作は1ビットの比較処理である。変数x,yは共に2値変数のブール代数値(以下「論理値」という。)を表すとする。xとyが論理的に一致している場合を1(真)、そうでない場合を0(偽)とするブール関数(以下「論理関数」という。)は論理一致と呼ばれ、次の論理式(1)で表される。
【0074】
(x≡y)=(x∧y)∨(x_∧y_) …(1)
ただし、≡は論理一致
∧は論理積
∨は論理和
x_,y_はそれぞれx,yの論理反転
を表している。なお、論理一致はEX−NOR(排他的NOR)、論理積はAND、論理和はOR、論理反転はNOTとも呼ばれる。以下、同じ表記法を用いる。
【0075】
また、xとyの論理値が不一致である時を1とする論理関数は排他的論理和と呼ばれ、次の論理式で表される。
【0076】
(x○y)=(x∧y_)∨(x_∧y) …(2)
ただし、○は排他的論理和を表している。以下、同じ表記法を用いる。
【0077】
排他的論理和はEX−OR(排他的OR)とも呼ばれ、論理一致の否定論理になっているので、一致検索の場合には式(1)の代わりに式(2)を用いることもできる。
【0078】
さて今、メモリにはm個のワードが記憶されており、それぞれのワードはnビットのメモリセルで構成されているものとする。1ビットのメモリセルは一つの論理値を記憶できる。
【0079】
j番目のストアワードをSとすると、Sはn個の論理値からなるn項組であるから、
=(sjo,sj1,…,sj(n−1)) …(3)
と表すことができる。Sの各要素sjo,sj1,…,sj(n−1)はそれぞれストアワードSを構成する論理値を示している。
【0080】
また、外部から与えられる検索ワードをA、マスクワードをCとすると
A=(a,a,…,an−1) …(4)
C=(c,c,…,cn−1) …(5)
と表すことができる。Aの各要素a,a,…,an−1はそれぞれ検索ワードAを構成する論理値、Cの各要素c,c,…,cn−1はそれぞれマスクワードCを構成する論理値を示している。マスクワードのi番目の要素cが論理値1であることはi番目のビットをマスクすることを意味し、cが論理値0であることはi番目のビットをマスクしないことを意味する。
【0081】
j番目のストアワードSのi番目の要素sjiが探索ワードAのi番目の要素aと一致するときを1(真)とし、マスクワードCのi番目の要素cが論理値1のときにはsjiの論理値やaの論理値に関係なく1(真)とする論理関数mjiを1ビットのマスク付比較処理と言う。mjiは次の論理式で表される。
【0082】
ji=(a≡sji)∨c …(6)
マスクワードCによってマスクされた要素以外の全ての要素において、j番目のストアワードSと探索ワードAとが一致するときを1(真)とする論理関数mは、各要素に対するマスク付比較処理mjiの論理積となり、
【数1】
Figure 0003585256
と表される。
【0083】
CAMに与えるべきマスク付き比較処理機能は上記式(7)の論理演算を実行できればよく、個々のCAMセルにおいては上記式(6)の論理演算を実行できればよい。
【0084】
式(1)により論理一致(a≡sji)=(a∧sji)∨(a_∧sji_)であるから、式(6)は
ji=((a∧c_)∧sji_)∨((a_∧c_)∧sji) …(8)
と変形できる。
【0085】
ここで、b(1)=a∧c_、b(0)=a_∧c_という論理変数を新たに導入すると、式(8)は
ji=(b(1)∧sji_)∨(b(0)∧sji) …(9)
と表すことができる。
【0086】
従来例と同様に、マスク処理をCAMセル外部で行い、CAMセルには論理変数b(1)とb(0)に対応するデータを供給することにすれば、CAMセルは式(9)の論理処理を実行できればよいことになる。
【0087】
マッチ線MLの論理値mをワイアドOR論理で得ることにすれば、式(7)は
【数2】
Figure 0003585256
と表される。
【0088】
以上がCAMにおいて実現しようとしているマスク付き比較処理の論理演算処理である。
【0089】
さて、第1の従来例であるSRAMベースCAMの場合には、フリップフロップ202を用いて1ビットのデータを記憶し、記憶ノード203と記憶ノード204からそれぞれ論理値sjiとsji_を取り出している。すなわち、1ビットのデータ記憶と、論理値sjiおよびsji_の生成のために、トランジスタを4個使用している。更に、式(9)を実現するためにトランジスタT7とトランジスタT8を使用し、トランジスタT9によって式(10)を実現している。
【0090】
この場合、回路動作上の問題はない。しかし、SRAMセル201の面積はDRAMなどに比べて大きいため、CAMセル200の面積は相当大きくなる。このため、実用的な記憶容量を達成できないという問題がある。
【0091】
第2の従来例であるPLAベースCAMは、上記第1の従来例の問題点を解決して、大記憶容量を達成しようとしている。
【0092】
すなわち、このPLAベースCAMでは、上記第1の従来例の如く論理値sjiおよびsji_を一旦生成することはせず、式(9)が
論理値sji=0ならばmji=b(1)∧sji_
論理値sji=1ならばmji=b(0)∧sji …(11)
となることを利用して、トランジスタ301の接続関係だけで論理値sjiおよびsji_を記憶し、式(9)および式(10)を同時に実現している。これにより、セル面積を低減して大記憶容量を達成している。
【0093】
しかしながら、PLAベースCAMは一致検索処理のみに着目したものであり、既に述べたように記憶データの書き換え動作ができないという問題がある。
【0094】
また、PLAベースCAMでは、次に述べる理由により、アドレス指定読み出し動作もできない。
【0095】
すなわち、図8に示したPLAベースCAMにおいてアドレス指定読み出しを行おうとする場合、接地線303を読み出し線、マッチ線304をワード線としてそれぞれ利用する。これは、各CAMセル300において、ビット線対302はトランジスタ301のゲート電極に接続されているか、もしくは何も接続されていないので、データの読み出し線としては使えないからである。まず、全てのビット線対302を電位Lにして、全ての接地線303を電位Hに充電する。今、j番目のワードの記憶データを読み出したいとすると、マッチ線304のうち、j番目のマッチ線MLだけを電位Lにし、残りのマッチ線304は全て電位Hにする。ここで、全てのビット線対302のBL(1)だけを電位Hにすると、論理値0を記憶しているCAMセル300(トランジスタ301のゲート電極がビット線BL(1)に接続されているセル)においては接地線303とマッチ線304とが導通し、接地線303の電荷が引き抜かれて電位が低下する。これにより、読み出しが正常に実行できるかのように見える。
【0096】
しかしながら、図10に示すように、読み出すべきCAMセル300aが論理値0を記憶し、これと同じ接地線313に接続されたCAMセル300bが論理値0を記憶している場合、重大な不具合が生じることが分かる。つまり、上に述べた読み出し動作では、マッチ線304b、接地線313、ビット線315の電位が全てHに設定されるから、CAMセル300bのトランジスタ301bのゲート電極は0バイアスとなり、トランジスタ301bはオフ状態になる。一方、読み出すべきワードのマッチ線304aは電位Lに設定されるので、CAMセル300aのトランジスタ301aのゲート電極には、ビット線315の電位Hとマッチ線304aの電位Lとの差(H−L)が印加される。この差(H−L)がしきい値電圧VTN(V)より高ければトランジスタ304aはオン状態となる。この結果、接地線313の電荷はマッチ線304aに引き抜かれて、接地線313の電位は低下する。接地線313の電位がH’まで低下したとすると、トランジスタ301bのゲート電極には、ビット線315の電位Hと接地線313の電位H’との差(H−H’)が印加される。この値(H−H’)がしきい値電圧VTN(V)より大きくなれば、トランジスタ301bはオン状態になって、マッチ線304bからマッチ線304aへ電流が流れる。これは致命的な欠陥であり、PLAベースCAMではアドレス指定読み出し動作を正常に行うことができない。
【0097】
このようにPLAベースCAMでは、データの書き換え動作、アドレス指定読み出し動作を実行できないという問題がある。
【0098】
第3の従来例であるEEPROMベースCAMは、上記第1の従来例と第2の従来例の問題点を解決し、大記憶容量を実現するとともに、記憶データの書き換えおよびアドレス指定読み出しも実行できるCAMを提供しようとしている。
【0099】
すなわち、このEEPROMベースCAMでは、第2の従来例と同じく論理関数mjiとしての式(11)を利用する。ただし、
論理値sji=0ならばb(0)∧sji=0
論理値sji_=0ならばb(1)∧sji_=0 …(12)
の部分が、第2の従来例では接続トランジスタ301が存在しないことによって実現されていたのに対し、このEEPROMベースCAMでは、図11に示したように、記憶トランジスタ413をエンハンスメント型トランジスタにすることによって実現している。さらに記憶トランジスタ413をデプレッション型トランジスタにすることによって式(11)を実現している。これにより、第1の従来例であるSRAMベースCAMに比べてはるかに大きな記憶容量を実現している。
【0100】
また、この記憶トランジスタ413をMONOSトランジスタにすることによって記憶データの書き換えを可能としている。さらに、データ線421とデータ422はそれぞれ、不揮発性メモリセル400aと不揮発性メモリセル400bの記憶トランジスタ413のソース電極に接続されており、選択トランジスタ414を選択することによってアドレス指定読み出しも可能である。
【0101】
しかしながら、このEEPROMベースCAMでは、内容番地付け読み出し動作に致命的な不具合がある。すなわち、図11の例で、CAMセル400の記憶データと入力データとが一致していても、不一致のCAMセル401によってマッチ線431の電位が下がると、CAMセル400の選択トランジスタ414が導通状態となる。このため、一致CAMセル400を通してデータ線422からCAMセル401のデータ線421へ電流パスが生じてしまうという問題がある。
【0102】
前述の特開平5−74176号公報には、これを回避するために、一致検索を有効にするためのワード線430の電位を低くするか、選択トランジスタ414のしきい値電圧を通常のnMOSトランジスタに比べて極めて高い値に設定するという手段を提案している。
【0103】
しかし、一致検索時のワード線430の電位を低くすると、CAMとしての動作速度が低下するという新たな問題が生じる。
【0104】
また、選択トランジスタ414のしきい値電圧を極めて高い値に設定しようとすれば、そのために工程を追加しなければならず、LSIチップ全体の製造工程が長くなってコストアップを招くという問題が生じる。LSIチップとしてEEPROMベースCAMを作製する場合、CAMセルアレイ外部に探索レジスタやアドレスデコーダ等の周辺回路を多数、同時に作り込むわけであるが、これらの周辺回路はそのような高いしきい値電圧のトランジスタでは構成できず、結局、同一チップ上にしきい値電圧の異なる2種類のnMOSトランジスタを作製しなければならないからである。
【0105】
なお、このEEPROMベースCAMにおいて、内容番地付け読み出し時に、一致CAMセル400を通して電流パスが生じるという問題は、不揮発性メモリセル400aや400bが導通/遮断を決定しているデータ線421,422とマッチ線431との全てが、入力データと記憶データの論理値によって変化してしまうために、選択トランジスタ414のソース電位が変動してしまうことが根本的原因である。したがって、上記提案された解決手段は根本的な解決手段ではないと考えられる。
【0106】
そこで、この発明の目的は、記憶容量が大きく、アドレス指定読み出しおよび内容番地付け読み出しの動作を円滑に実行でき、かつ低コストで作製できる半導体集積化メモリを提供することにある。
【0107】
また、併せて記憶データの書き換え動作を実行できる半導体集積化メモリを提供することにある。
【0108】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の半導体集積化メモリは、半導体基板上に行列状に複数配されたメモリセルを備え、上記各メモリセルは、エンハンスメント型に設定された選択トランジスタと、エンハンスメント型またはデプレッション型のうちいずれか一方の型に設定された第1の記憶トランジスタと、エンハンスメント型またはデプレッション型のうち他方の型に設定された第2の記憶トランジスタとを有し、かつ上記3つのトランジスタは直列に接続されており、行方向に並ぶ各メモリセル毎に上記選択トランジスタのゲート電極に接続された行方向に延びるワード線と、列方向に並ぶ各メモリセル毎に上記3つのトランジスタの組の一端にそれぞれ接続された列方向に延びるビット線と、行方向に並ぶ各メモリセル毎に上記3つのトランジスタの組の他端にそれぞれ接続された行方向に延びるマッチ線と、列方向に並ぶ各メモリセルの上記第1の記憶トランジスタのゲート電極にそれぞれ接続された列方向に延びる第1のデータ線と、列方向に並ぶ各メモリセルの上記第2の記憶トランジスタのゲート電極にそれぞれ接続された列方向に延びる第2のデータ線とを備えたことを特徴としている。
【0109】
また、請求項2に記載の半導体集積化メモリは、請求項1に記載の半導体集積化メモリにおいて、上記第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタは、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じてエンハンスメント型またはデプレッション型に設定されるようになっていることを特徴としている。
【0110】
また、請求項3に記載の半導体集積化メモリは、半導体基板上に行列状に複数配されたメモリセルを備え、上記各メモリセルは、エンハンスメント型に設定された選択トランジスタと、この選択トランジスタに直列に接続されるとともに、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じて上記選択トランジスタのしきい値と実質的に同一または高いしきい値のいずれか一方のしきい値に設定された第1の記憶トランジスタと、この第1の記憶トランジスタに並列に接続されるとともに、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じて上記実質的に同一または高いしきい値の他方のしきい値に設定された第2の記憶トランジスタとを有し、行方向に並ぶ各メモリセル毎に上記選択トランジスタのゲート電極に接続された行方向に延びるワード線と、列方向に並ぶ各メモリセル毎に上記3つのトランジスタの組の一端にそれぞれ接続された列方向に延びるビット線と、行方向に並ぶ各メモリセル毎に上記3つのトランジスタの組の他端にそれぞれ接続された行方向に延びるマッチ線と、列方向に並ぶ各メモリセルの上記第1の記憶トランジスタのゲート電極にそれぞれ接続された列方向に延びる第1のデータ線と、列方向に並ぶ各メモリセルの上記第2の記憶トランジスタのゲート電極にそれぞれ接続された列方向に延びる第2のデータ線とを備えたことを特徴としている。
【0111】
なお、記憶トランジスタのしきい値が選択トランジスタのしきい値実質的に同一に設定されているとは、両者に同じバイアス条件が与えられたとき、ともにオン状態またはオフ状態になるという意味である。また、記憶トランジスタのしきい値が、選択トランジスタのしきい値よりも高いしきい値に設定されているとは、後述する読み出し動作時に与えられるバイアス条件では、上記記憶トランジスタがオン状態になることはなく、オフ状態を維持するという意味である。
【0112】
【作用】
請求項1の半導体集積化メモリは、次のように動作する。
【0113】
▲1▼まず、内容番地付け読み出しの動作について説明する。
【0114】
各メモリセルにおいて、第1のデータ線に電位L、第2のデータ線に電位Hを与えた場合の入力データの論理値を0、第1のデータ線に電位H、第2のデータ線に電位Lを与えだ場合の入力データの論理値を1と定義する。また、メモリセルをマスクする場合は、論理値M(マスク)を入力、すなわち第1のデータ線,第2のデータ線にいずれも電位Lを印加するものとする。全てのビット線は電位Lに固定される。全てのマッチ線は電位Hまで予備充電される。また、全てのワード線は最初、電位Lに設定される。全てのデータ線対にそれぞれ入力データに対応した電位を与えた後、全てのワード線の電位をHにする。これにより、全ての選択トランジスタをオン状態とする。
【0115】
マスクされたメモリセルでは、記憶している論理値が1または0のいずれであっても、第1のデータ線および第2のデータ線に電位Lが印加されるので、第1の記憶トランジスタまたは第2の記憶トランジスタのうちエンハンスメントタイプに設定された一方の記憶トランジスタが必ずオフ状態となる。したがって、マッチ線の電位は保持され、比較処理は行われない。また、記憶している論理値と入力データの論理値とが一致したメモリセル(以下「一致CAMセル」という。)では、エンハンスメントタイプに設定された一方の記憶トランジスタが必ずオフ状態となる。したがって、マッチ線の電位はHに保持される。これに対して、記憶している論理値と入力データの論理値とが不一致であったメモリセル(以下「不一致CAMセル」という。)では、第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタとの両方がオン状態となる。この結果、マッチ線の電位はLに引き下げられる。したがって、マッチ線の電位を観測することによって、メモリセルが記憶している論理値と入力データの論理値とが一致しているか否かが判定される。
【0116】
しかも、各メモリセルにおいて上記3つのトランジスタが直列に接続されているので、図11に示した第3の従来例と異なり、内容番地付け読み出し時にメモリセルにおいて選択トランジスタが選択的にオンしなければならないという問題は生じない。すなわち、不一致CAMセルでマッチ線の電位が下がったとしても、一致CAMセルでは、エンハンスメントタイプに設定された一方の記憶トランジスタが、他方の記憶トランジスタと選択トランジスタの状態には関係なく、常にオフ状態にあるので、一致CAMセルを通して無用な電流パスが生じることは無い。なお、この内容番地付け読み出し時にはビット線は常に電位Lに設定されているので、選択トランジスタのソース電極側(ビット線側)の電位は安定している。
【0117】
▲2▼次に、アドレス指定読み出しの動作について説明する。
【0118】
アドレス指定読み出しの際には、全てのマッチ線は接地電位に固定される。第1のデータ線を全て電位H、第2のデータ線を全て電位Lに設定する。また、全てのワード線を最初、電位Lに設定する。全てのビット線を電位Hまで予備充電した後、読み出すべきワードに属するワード線のみを電位Hに引き上げる。そのワード線に制御される選択トランジスタはすべてオン状態となる。
【0119】
論理値0を記憶しているメモリセルでは、第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタがいずれもオン状態となる。この結果、ビット線に予備充電された電荷はそのセルを通してマッチ線へ引き抜かれ、ビット線の電位は接地電位に低下する。一方、論理値1を記憶しているメモリセルでは、エンハンスメントタイプに設定された一方の記憶トランジスタが必ずオフ状態となる。したがって、ビット線に予備充電された電荷はマッチ線へ引き抜かれることはなく、ビット線は初期の電位Hを保持する。このようにして、指定されたワードの記憶データが読み出される。
【0120】
しかも、この半導体集積化メモリでは、第2の従来例と異なり、アドレス指定読み出し時に、非選択のワードに属するメモリセルが無用な電流パスを生じさせるようなことが無い。すなわち、読み出し動作中、非選択のワード線は接地電位に保たれるから、非選択のワードに属するメモリセルの選択トランジスタは常にオフ状態となる。したがって、そのメモリセルが論理値0または1にいずれを記憶していたとしても、ビット線とマッチ線との間を導通させることはなく、無用な電流パスを生じさせるようなことが無い。
【0121】
この半導体集積化メモリでは、各メモリセルを高々3個のトランジスタで構成し得るので、従来に比して、メモリセル当たりの占有面積が低減される。したがって、集積度を高めて、記憶容量を増大させることが可能となる。
【0122】
また、エンハンスメントタイプに設定される一方の記憶トランジスタのしきい値は、選択トランジスタのしきい値と同一に設定され得るので、メモリセルを構成するために特別に工程を追加する必要はない。したがって、この半導体集積化メモリは低コストで作製される。
【0123】
請求項2の半導体集積化メモリでは、上記第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタは、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じてエンハンスメント型またはデプレッション型に設定されるようになっているので、次に述べるように、さらに記憶データの書き換え動作が可能となる。
【0124】
このCAMのデータ書き換え動作は、一旦記憶データの消去を行ったのちに入力データの書き込みを行うことによって達成される。
【0125】
まず、消去動作時には、第1の記憶トランジスタと第2の記憶トランジスタとの両方のゲート電極に第1のデータ線,第2のデータ線を通して負のプログラム電位V(例えば|V|=6.0(V))を与える一方、消去すべきワードに属するマッチ線を通して基板に正の電位、たとえば電源電位VDD(V)を与える。第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタのゲート電極と基板との間に大きな負の電圧が印加される結果、第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタは全てデプレッション型トランジスタになる(消去状態)。
【0126】
書き込み時には、各メモリセルにおいて、第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタのうちエンハンスメント型に設定すべき一方の記憶トランジスタのゲート電極に第1のデータ線または第2のデータ線を通して正の電位、たとえば電源電位VDD(V)を与えるとともに、マッチ線を通して基板に負のプログラム電位V(V)を与える。なお、第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタのうちデプレッション型に設定すべき他方の記憶トランジスタのゲート電極には、上記負のプログラム電位V(V)を与える。エンハンスメント型に設定すべき一方の記憶トランジスタのゲート電極と、基板およびマッチ線との間には大きな正の電圧が印加される。この結果、上記一方の記憶トランジスタの浮遊ゲートに対して基板側から電子が供給され、上記一方の記憶トランジスタはエンハンスメント型トランジスタになる。第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタのうち他方の記憶トランジスタは、デプレッション型のまま残される。このようにして記憶データの書き換えが実行される。
【0127】
また、この半導体集積化メモリを作製する場合、一般的なEEPROMを作製する場合に比して、メモリセルを構成するために特別に工程を追加する必要はない。したがって、この半導体集積化メモリは低コストで作製される。
【0128】
請求項3の半導体集積化メモリは、次のように動作する。
【0129】
▲1▼まず、記憶データの書き換え動作について説明する。
【0130】
この半導体集積化メモリのデータ書き換え動作は、一旦記憶データの消去を行ったのちに入力データの書き込みを行うことによって達成される。
【0131】
まず、消去動作時には、第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタの両方のゲート電極に第1のデータ線,第2のデータ線を通して接地電位VGND(V)を与える一方、消去すべきワードに属するマッチ線を通して基板に正のプログラム電位VP1(例えばVP1=12.0(V))を与える。第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタのゲート電極と基板との間に負の電圧が印加される結果、第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタは、全て選択トランジスタと同一のしきい値に設定される(消去状態)。
【0132】
書き込み時には、各メモリセルにおいて、第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタのうち高いしきい値に設定すべき一方の記憶トランジスタのゲート電極に第1のデータ線または第2のデータ線を通して正のプログラム電位VP1(V)を与えるとともに、マッチ線を通して基板に接地電位VGND(V)を与える。なお、第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタのうち選択トランジスタと同一のしきい値に設定すべき他方の記憶トランジスタのゲート電極には、接地電位VGND(V)を与える。また、ビット線には、例えば電位VP2=6.0(V)を与える。上記高いしきい値に設定すべき一方の記憶トランジスタのゲート電極と、基板およびマッチ線との間には大きな正の電圧が印加される。この結果、上記一方の記憶トランジスタの浮遊ゲートに対して基板側から電子が供給され、上記一方の記憶トランジスタは高いしきい値に設定される。第1の記憶トランジスタ,第2の記憶トランジスタのうち他方の記憶トランジスタは、選択トランジスタと同一のしきい値のまま残される。
【0133】
次に、▲2▼内容番地付け読み出し、▲3▼アドレス指定読み出しの動作を説明する。▲2▼,▲3▼で、入力データの論理値の定義は請求項1の場合と同様とする。また、第1,第2のデータ線、ビット線、マッチ線およびワード線に与える電位も請求項1の場合と同様とする。
【0134】
▲2▼内容番地付け読み出し動作では、ワード線に与えられた電位に応じて選択トランジスタはオン状態にある。
【0135】
マスクされたメモリセルでは、記憶している論理値が1または0のいずれであっても、第1のデータ線および第2のデータ線に電位Lが印加されるので、第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタの両方が必ずオフ状態となる。したがって、マッチ線の電位は保持され、比較処理は行われない。また、一致CAMセルでは、第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタの両方が必ずオフ状態となる。したがって、マッチ線の電位はHに保持される。これに対して、不一致CAMセルでは、第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタのうち選択トランジスタと同一のしきい値に設定された一方の記憶トランジスタがオン状態となる。この結果、マッチ線の電位はLに引き下げられる。したがって、マッチ線の電位を観測することによって、メモリセルが記憶している論理値と入力データの論理値とが一致しているか否かが判定される。
【0136】
しかも、請求項1と同様に、各メモリセルにおいて上記3つのトランジスタが直列に接続されているので、図11に示した第3の従来例と異なり、内容番地付け読み出し時にメモリセルにおいて選択トランジスタが選択的にオンしなければならないという問題は生じない。すなわち、不一致CAMセルでマッチ線の電位が下がったとしても、一致CAMセルでは、第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタの両方が常にオフ状態にあるので、一致CAMセルを通して無用な電流パスが生じることは無い。なお、この内容番地付け読み出し時にはビット線は常に電位Lに設定されているので、選択トランジスタのソース電極側(ビット線側)の電位は安定している。
【0137】
▲2▼次に、アドレス指定読み出しの動作について説明する。読み出すべきワード線に制御される選択トランジスタはすべてオン状態となっている。
【0138】
論理値0を記憶しているメモリセルでは、第1の記憶トランジスタまたは第2の記憶トランジスタのうち選択トランジスタと同一のしきい値に設定された一方の記憶トランジスタがオン状態となる。この結果、ビット線に予備充電された電荷はそのセルを通してマッチ線へ引き抜かれ、ビット線の電位は接地電位に低下する。一方、論理値1を記憶しているメモリセルでは、両方の記憶トランジスタた一方の記憶トランジスタが必ずオフ状態となる。したがって、ビット線に予備充電された電荷はマッチ線へ引き抜かれることはなく、ビット線は初期の電位Hを保持する。このようにして、指定されたワードの記憶データが読み出される。
【0139】
しかも、この半導体集積化メモリでは、第2の従来例と異なり、アドレス指定読み出し時に、非選択のワードに属するメモリセルが無用な電流パスを生じさせるようなことが無い。すなわち、読み出し動作中、非選択のワード線は接地電位に保たれるから、非選択のワードに属するメモリセルの選択トランジスタは常にオフ状態となる。したがって、そのメモリセルが論理値0または1にいずれを記憶していたとしても、ビット線とマッチ線との間を導通させることはなく、無用な電流パスを生じさせるようなことが無い。
【0140】
この半導体集積化メモリでは、各メモリセルを高々3個のトランジスタで構成し得るので、従来に比して、メモリセル当たりの占有面積が低減される。したがって、集積度を高めて、記憶容量を増大させることが可能となる。
【0141】
また、この半導体集積化メモリを作製する場合、一般的なEEPROMを作製する場合に比して、メモリセルを構成するために特別に工程を追加する必要はない。したがって、この半導体集積化メモリは低コストで作製される。
【0142】
【実施例】
以下、この発明の半導体集積化メモリを実施例により詳細に説明する。
【0143】
図1は本発明の第1実施例のCAMの要部を示している。なお、CAMの全体は図4に示したものと同様に構成されている。
【0144】
このCAMは、CAMセルアレイ内に、行列状に配された複数のメモリセルとしてのCAMセル100,100,…を備えている。図1は、j番目のワードについて、3ビット分の(i−1)番目,i番目,(i+1)番目のCAMセルCj(i−1),Cji,Cj(i+1)を示している。CAMセルCj(i−1)は、図において左端から第1の記憶トランジスタ111と、選択トランジスタ112と、第2の記憶トランジスタ113とを順に直列接続して構成されている。CAMセルCjiは、CAMセルCj(i−1)と図において左右対称に構成され、Cj(i+1)はCj(i−1)と同じ向きに構成されている。このように、左右対称に構成されたCAMセルが行方向に交互に配置されている。
【0145】
このCAMセルアレイでは、各CAMセル100の記憶トランジスタ111,113のゲート電極に、それぞれ列方向に延びる第1のデータ線121,第2のデータ線122が接続されている。同一行に属する選択トランジスタ112のゲート電極は、行方向に延びる同一のワード線130に接続されている。各CAMセル100の記憶トランジスタ111側の一端に列方向に延びるビット線120が接続され、各CAMセル100の記憶トランジスタ113側の他端に行方向に延びるマッチ線131が接続されている。
【0146】
各CAMセル100において、3つのトランジスタ111,112,113はいずれもnMOSトランジスタである。選択トランジスタ112はエンハンスメントタイプに設定される。記憶トランジスタ111はエンハンスメントタイプまたはデプレッションタイプのうちいずれか一方の型に設定され、記憶トランジスタ113はエンハンスメントタイプまたはデプレッションタイプのうち他方の型に設定される。このトランジスタのタイプの設定の仕方がデータ値に対応する。すなわち、記憶トランジスタ111がデプレッションタイプ、記憶トランジスタ113がエンハンスメントタイプであるとき、そのCAMセルが記憶しているデータの論理値は1に対応する。逆に、記憶トランジスタ111がエンハンスメントタイプ、記憶トランジスタ113がデプレッションタイプであるとき、そのCAMセルが記憶しているデータの論理値は0に対応する。
【0147】
この例では、CAMセルCj(i−1)は、記憶トランジスタ111がデプレッションタイプ、記憶トランジスタ113がエンハンスメントタイプに設定されており、これにより論理値1を記憶している。CAMセルCjiは、記憶トランジスタ111がエンハンスメントタイプ、記憶トランジスタ113がデプレッションタイプに設定されており、これにより論理0を記憶している。CAMセルCj(i+1)は、CAMセルCjiと同様に、記憶トランジスタ111がエンハンスメントタイプ、記憶トランジスタ113がデプレッションタイプに設定されており、これにより論理0を記憶している。
【0148】
記憶トランジスタ111,113をエンハンスメントタイプまたはデプレッションタイプのいずれに設定するかは、いわゆるマスクROMと呼ばれる一般的なLSI(大規模集積回路)と同様に、製造工程中に決定される。エンハンスメントタイプに設定される記憶トランジスタのしきい値は、選択トランジスタ112のしきい値と同一に設定される。
【0149】
各ビット線120は所定の電位を設定するための定電圧源に接続され、マッチ線131は電圧検出型のアンプに接続されている。
【0150】
▲1▼まず、内容番地付け読み出しの動作について説明する。
【0151】
各CAMセル100において、データ線121に電位L、データ線122に電位Hを与えた場合の入力データの論理値を0、データ線121に電位H、データ線122に電位Lを与えだ場合の入力データの論理値を1と定義する。また、CAMセル100をマスクする場合は、論理値M(マスク)を入力、すなわちデータ線121,122にいずれも電位Lを印加するものとする。なお、読み出しの動作では、データ線121,122等の各線に与える電位Hは、通常通りVDD=5.0(V)に設定する。電位Lは通常通り接地電位VGND=0(V)である。
【0152】
理解を助けるために、図1中の「比較/マスク」と示された欄に、内容番地付け読み出し時に各部に与えられる電位状態の例が記入されている。全てのビット線120は電位Lに固定される。全てのマッチ線131は電位Hまで予備充電(プリチャージ。図中「P.C.」と表す。)される。また、全てのワード線130は最初、電位Lに設定される。全てのデータ線対121と122にそれぞれ入力データに対応した電位を与えた後、全てのワード線130の電位をHにする。
【0153】
今、入力データとして、CAMセルCj(i−1)(記憶論理値1)とCAMセルCji(記憶論理値0)には論理値0が入力され、CAMセルCj(i+1)(記憶論理値0)には論理値M(マスク)が入力されるものとする。すなわち、CAMセルCj(i−1)(記憶論理値1)では記憶データと入力データとが不一致、CAMセルCji(記憶論理値0)では記憶データと入力データとが一致、CAMセルCj(i+1)(記憶論理値0)はマスクされる場合を想定する。
【0154】
(i)マスクされたCAMセルCj(i+1)(記憶論理値0)において、論理値Mの入力により、データ線DLi+1(1)とデータ線DLi+1(0)はいずれも電位Lにある。また、ビット線BLi+1は接地電位VGND(V)にある。この結果、このセルでエンハンスメントタイプに設定された記憶トランジスタ111のゲート電極には(L−VGND)(V)の電圧が与えられる。電位LはVGND(V)であるから、この記憶トランジスタ111はオフ状態となる。したがって、このCAMセルCj(i+1)は、記憶トランジスタ113,選択トランジスタ112の状態には関係なく、j行目のマッチ線MLとビット線BLi+1との間を電気的に遮断する。この結果、このCAMセルCj(i+1)はマッチ線MLの電位を保持することになり、比較処理を実行しない。
【0155】
なお、このCAMセルCj(i+1)の記憶論理値が1である場合は、エンハンスメントタイプに設定された記憶トランジスタ113がオフ状態となる。したがって、このCAMセルCj(i+1)は、記憶トランジスタ113,選択トランジスタ112の状態には関係なく、j行目のマッチ線MLとビット線BLi+1との間を電気的に遮断する。この結果、このCAMセルCj(i+1)はマッチ線MLの電位を保持することになり、比較処理を実行しない。
【0156】
(ii)CAMセルCji(記憶論理値0)では、入力データが論理値0であるから、データ線DL(1)には電位Lが、データ線DL(0)には電位Hが与えられる。このセルでエンハンスメントタイプに設定された記憶トランジスタ111のゲート電極にはデータ線DL(1)の電位Lが与えられる。この記憶トランジスタ111のソース電極側のビット線120は接地電位VGND(V)にある。この結果、この記憶トランジスタ111はオフ状態となる。したがって、記憶データと入力データと一致しているCAMセルCjiでは、記憶トランジスタ113と選択トランジスタ112の状態には関係なく、マッチ線MLとビット線BLが電気的に遮断され、マッチ線MLの電位がHに保持される。
【0157】
(iii)CAMセルCj(i−1)(記憶論理値1)では、入力データが論理値0であるから、データ線DLi−1(1)には電位Lが、データ線DLi−1(0)には電位Hが与えられる。このセルでデプレッションタイプに設定された記憶トランジスタ111は、データ線DLi−1(1)の電位Lとは無関係に常にオン状態にある。このセルの選択トランジスタ112のソース電極側は、オン状態の記憶トランジスタ111を通じてビット線BLi−1に電気的に接続される。ワード線130が電位Hになった時点で、選択トランジスタ112のゲート電極には(H−VGND)(V)の電圧が印加され、このセルの選択トランジスタ112はオン状態となる。このセルの記憶トランジスタ113のソース電極側はビット線BLi−1と電気的に接続される。この結果、CAMセルCj(i−1)の記憶トランジスタ113のゲート・ソース間には(H−VGND)(V)の電圧が印加され、記憶トランジスタ113もオン状態になる。結局、CAMセルCj(i−1)では、記憶トランジスタ111と113および選択トランジスタ112はすべてオン状態となって、マッチ線MLとビット線BLi−1を導通させる。したがって、マッチ線MLの充電電荷はビット線BLi−1へ引き抜かれ、マッチ線MLの電位はLまで引き下げられる。
【0158】
上記(i),(ii),(iii)の結果をまとめると、マスクされたCAMセルでは、記憶している論理値が1または0のいずれであっても、マッチ線131の電位を保持し、比較処理を行わない。また、記憶している論理値と入力データの論理値とが一致したCAMセル(以下「一致CAMセル」という。)100では、マッチ線131の電位はHに保持され、記憶している論理値と入力データの論理値とが不一致であったCAMセル(以下「不一致CAMセル」という。)100では、マッチ線131の電位はLに引き下げられる。したがって、マッチ線131の電位を観測することによって、CAMセルが記憶している論理値と入力データの論理値とが一致しているか否かを判定することができる。
【0159】
論理関数としての式(11),(12)を実現するという観点からは、記憶トランジスタ111と記憶トランジスタ113のいずれか一方が論理関数としての式(12)を実現し、もう一方が論理関数としての式(11)を実現している。例えばCAMセル100の記憶データの論理値が1だとすれば、記憶トランジスタ111が論理関数としての式(12)を実現し、記憶トランジスタ113が論理関数としての式(11)を実現している。すると、記憶トランジスタ111はデータ線121の入力電位に関係なく常に導通状態なので、データ線122との入力電位によってマッチ線131とビット線120の間の導通/遮断状態を決定することができる。
【0160】
しかも、このCAMでは、各CAMセル100において記憶トランジスタ対111,113と選択トランジスタ112が直列に接続されているので、図11に示した第3の従来例と異なり、内容番地付け読み出し時にCAMセルにおいて選択トランジスタ112が選択的にオンしなければならないという問題は生じない。例えば、不一致CAMセルCj(i−1)によってマッチ線MLの電位が下がったとしても、一致CAMセルCjiでは、エンハンスメントタイプに設定された記憶トランジスタ111が、記憶トランジスタ113と選択トランジスタ112の状態には関係なく、常にオフ状態にあるので、一致CAMセルCjiを通して無用な電流パスが生じることは無い。
【0161】
▲2▼次に、アドレス指定読み出しの動作について説明する。
【0162】
図1中の「読み出し」と示された欄にアドレス指定読み出し時に各部に与えられる電位状態の例が記入されている。アドレス指定読み出しの際には、全てのマッチ線131は接地電位VGND(V)に固定される。
【0163】
記憶トランジスタ111を制御するデータ線121,121,…を全て電位H、記憶トランジスタ113を制御するデータ線122,122,…を全て電位Lに設定する。
【0164】
また、全てのワード線130を最初、電位Lに設定する。全てのビット線120を電位Hまで予備充電(P.C.)した後、読み出すべきワードに属するワード線130のみを電位Hに引き上げる。
【0165】
今、図1に示されたj行目のワード線WLが選択されて電位Hになったとすると、ワード線WLに制御されるj行目の選択トランジスタ112はすべてオン状態となる。
【0166】
論理値0を記憶しているCAMセルCji,Cj(i+1)では、記憶トランジスタ111は、エンハンスメントタイプに設定されているが、データ線121が電位Hに設定されることによってオン状態となっている。また、記憶トランジスタ113はデプレッションタイプに設定されているからオン状態にある。したがって、論理値0を記憶しているCAMセルCji,Cj(i+1)では、記憶トランジスタ111,113および選択トランジスタ112がいずれもオン状態となる。この結果、ビット線BL,BLi+1に予備充電された電荷はセルを通してマッチ線MLへ引き抜かれ、ビット線BL,BLi+1の電位はそれぞれ接地電位VGND(V)に低下する。
【0167】
一方、論理値1を記憶しているCAMセルCj(i+1)では、記憶トランジスタ111,選択トランジスタ112がオン状態となっている。しかし、このセルの記憶トランジスタ113は、エンハンスメントタイプに設定されており、しかもデータ線122に電位Lが印加されているからオフ状態となっている。したがって、論理値1を記憶しているCAMセルCj(i+1)では、ビット線BLi−1に予備充電された電荷はマッチ線MLへ引き抜かれることはなく、ビット線BLi−1は初期の電位Hを保持する。
【0168】
このように、論理値0を記憶しているCAMセル100につながるビット線120は電位が低下し、論理値1記憶しているCAMセル100ではビット線120の電位は予備充電された電位Hに保持される。したがって、指定されたワードの記憶データを読み出すことができる。
【0169】
しかも、このCAMでは、第2の従来例と異なり、アドレス指定読み出し時に、非選択のワードに属するCAMセルが無用な電流パスを生じさせるようなことが無い。すなわち、読み出し動作中、非選択のワード線130は接地電位VGND(V)に保たれるから、非選択のワードに属するCAMセルの選択トランジスタ112は常にオフ状態となる。したがって、そのCAMセルが論理値0または1にいずれを記憶していたとしても、ビット線120とマッチ線131との間を導通させることはなく、無用な電流パスを生じさせるようなことが無い。
【0170】
また、各CAMセル100を高々3個のトランジスタ111,112,113で構成しているので、従来に比して、CAMセル当たりの占有面積を低減することができる。したがって、集積度を高めることができ、記憶容量を増大させることができる。
【0171】
また、エンハンスメントタイプに設定される記憶トランジスタ111または113のしきい値は、選択トランジスタ112のしきい値と同一に設定されるので、CAMセル100を構成するために特別に工程を追加する必要はない。したがって、このCAMは低コストで作製することができる。
【0172】
なお、各CAMセル100を構成する3個のトランジスタ111,112,113は直列に接続されていれば良く、その接続順序を入れ替えても良い。例えば、各CAMセル100内で、選択トランジスタ112を左端または右端に設けても良い。この場合も、上述の場合と全く同様に動作し、同じ効果を奏することができる。
【0173】
図2は、上記CAMを変形した第2実施例のCAMを示している。
【0174】
このCAMは、アレイ内に、行列状に配された複数のメモリセルとしてのCAMセル100′,100′,…を備えている。図1に示したCAMに対して、各CAMセル内で、第1の記憶トランジスタ111′,第2の記憶トランジスタ113′を、基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを持つMONOS構造のトランジスタとし、第1の記憶トランジスタ111′と選択トランジスタ112′との位置を入れ替えた点のみが異なっている。すなわち、CAMセルCj(i−1)は、図において左端から選択トランジスタ112′と、MONOS構造を持つ第1の記憶トランジスタ111′と、MNONS構造を持つ第2の記憶トランジスタ113′とを順に直列接続して構成されている。CAMセルCjiは、CAMセルCj(i−1)と図において左右対称に構成され、Cj(i+1)はCj(i−1)と同じ向きに構成されている。このように、左右対称に構成されたCAMセルが行方向に交互に配置されている。その他は図1に示したCAMと同様に構成されている。
【0175】
上記記憶トランジスタ111′,113′のエンハンスメントタイプまたはデプレッションタイプへの設定は、次に述べる書き換え動作によって行われる。
【0176】
▲1▼このCAMのデータ書き換え動作は、一旦記憶データの消去を行ったのちに入力データの書き込みを行うことによって達成される。
【0177】
まず、消去動作時には、記憶トランジスタ111′,113′の両方のゲート電極にデータ線121,122を通して負のプログラム電位V(例えば|V|=6.0(V))を与える一方、消去すべきワードに属するマッチ線131を通して基板に正の電位、たとえば電源電位VDD(V)を与える。記憶トランジスタ111′,113′のゲート電極と基板との間に大きな負の電圧が印加される結果、記憶トランジスタ111′,113′は全てデプレッションタイプトランジスタになる(消去状態)。
【0178】
書き込み時には、各CAMセル100′において、記憶トランジスタ111′,113′のうちエンハンスメントタイプに設定すべき一方の記憶トランジスタのゲート電極にデータ線121または122を通して正の電位、たとえば電源電位VDD(V)を与えるとともに、マッチ線131(例えばマッチ線ML)を通して基板に負のプログラム電位V(V)を与える。なお、記憶トランジスタ111′,113′のうちデプレッションタイプに設定すべき他方の記憶トランジスタのゲート電極には、上記負のプログラム電位V(V)を与える。エンハンスメントタイプに設定すべき一方の記憶トランジスタのゲート電極と、基板およびマッチ線131との間には大きな正の電圧が印加される。この結果、上記一方の記憶トランジスタの浮遊ゲートに対して基板側から電子が供給され、上記一方の記憶トランジスタはエンハンスメントタイプトランジスタになる。記憶トランジスタ111′,113′のうち他方の記憶トランジスタは、デプレッションタイプのまま残される。図2中、−印を付した記憶トランジスタはエンハンスメントタイプであることを示し、+印を付した記憶トランジスタはデプレッションタイプであることを示している。
【0179】
また、▲2▼内容番地付け読み出し動作および▲3▼アドレス指定読み出し動作は、図1に示したCAMと全く同様の手順で実行することができる。簡単のため、その説明は省略する。なお、読み出しの動作では、データ線121,122等の各線に与える電位Hは、記憶トランジスタ111′,113′のゲート中のトラップ電子に影響を及ぼさないように、2.0(V)程度に抑えられる。電位Lは通常通り接地電位VGND(V)である。
【0180】
図1に示したCAMと全く同様に、このCAMでは、各CAMセル100′において記憶トランジスタ対111′,113′と選択トランジスタ112′が直列に接続されているので、内容番地付け読み出し時にCAMセルにおいて選択トランジスタ112′が選択的にオンしなければならないという問題は生じない。また、同様の理由により、アドレス指定読み出し時に、非選択のワードに属するCAMセルが無用な電流パスを生じさせるようなことが無い。
【0181】
また、各CAMセル100′を高々3個のトランジスタ111′,112′,113′で構成しているので、従来に比して、CAMセル当たりの占有面積を低減することができる。したがって、集積度を高めることができ、記憶容量を増大させることができる。
【0182】
また、このCAMを作製する場合、一般的なEEPROMを作製する場合に比して、CAMセル100′を構成するために特別に工程を追加する必要はない。したがって、このCAMは低コストで作製することができる。
【0183】
なお、各CAMセル100′を構成する3個のトランジスタ111′,112′,113′は直列に接続されていれば良く、その接続順序を入れ替えても良い。例えば、各CAMセル100′内で、選択トランジスタ112′を左端または右端に設けても良い。この場合も、上述の場合と全く同様に動作し、同じ効果を奏することができる。
【0184】
図3は本発明の第3実施例のCAMの要部を示している。
【0185】
このCAMは、CAMセルアレイ内に、行列状に配された複数のメモリセルとしてのCAMセル100″,100″,…を備えている。図3は、j番目のワードについて、3ビット分の(i−1)番目,i番目,(i+1)番目のCAMセルCj(i−1),Cji,Cj(i+1)を示している。
【0186】
CAMセルCj(i−1)は、選択トランジスタとしてnMOSトランジスタ112″と、MONOS構造を持ち並列接続された一対の第1の記憶トランジスタ111″,第2の記憶トランジスタ113″とを直列に接続して構成されている。セル内では、図において左端にnMOSトランジスタ112″が配置され、中央に第2の記憶トランジスタ113″、右端に記憶トランジスタ111″が配置されている。CAMセルCjiは、CAMセルCj(i−1)と図において左右対称に構成され、Cj(i+1)はCj(i−1)と同じ向きに構成されている。このように、左右対称に構成されたCAMセルが行方向に交互に配置されている。
【0187】
このCAMセルアレイでは、各CAMセル100″の記憶トランジスタ111″,113″のゲート電極に、それぞれ列方向に延びる第1のデータ線121,第2のデータ線122が接続されている。同一行に属する選択トランジスタ112″のゲート電極は、同一のワード線130に接続されている。各CAMセル100″の記憶トランジスタ111″側の一端に列方向に延びるビット線120が接続され、各CAMセル100″の記憶トランジスタ113″側の他端に行方向に延びるマッチ線131が接続されている。
【0188】
各CAMセル100″において、nMOSトランジスタ112″はエンハンスメントタイプに設定され、しきい値VTNLを持っている。記憶トランジスタ対111″,113″は、ゲート絶縁膜界面に電子をトラップする量の大小によって、通常のエンハンスメントタイプnMOSトランジスタ112″と実質的に同一のしきい値(以下「通常のしきい値」という。)VTNLまたはそれよりも高いしきい値VTNHのいずれかに設定される。このトランジスタのしきい値の設定の仕方がデータ値に対応する。すなわち、記憶トランジスタ111″が通常のしきい値VTNL、記憶トランジスタ113″が高いしきい値VTNHであるとき、そのCAMセルが記憶しているデータの論理値は1に対応する。逆に、記憶トランジスタ111″が高いしきい値VTNH、記憶トランジスタ113″が通常のしきい値VTNLであるとき、そのCAMセルが記憶しているデータの論理値は0に対応する。なお、高いしきい値VTNHを持つ記憶トランジスタは、後述する読み出し動作時にオン状態になることはない。
【0189】
この例では、CAMセルCj(i−1)は、記憶トランジスタ111″が通常のしきい値VTNL、記憶トランジスタ113″が高いしきい値VTNHに設定されており、これにより論理値1を記憶している。CAMセルCjiは、記憶トランジスタ111″が高いしきい値VTNH、記憶トランジスタ113″が通常のしきい値VTNLに設定されており、これにより論理0を記憶している。CAMセルCj(i+1)は、CAMセルCjiと同様に、記憶トランジスタ111″が高いしきい値VTNH、記憶トランジスタ113″が通常のしきい値VTNLに設定されており、これにより論理0を記憶している。
【0190】
各ビット線120は所定の電位を設定するための定電圧源に接続され、マッチ線131は電圧検出型のアンプに接続されている。
【0191】
▲1▼まず、記憶データの書き換え動作について説明する。
【0192】
このCAMのデータ書き換え動作は、一旦記憶データの消去を行ったのちに入力データの書き込みを行うことによって達成される。
【0193】
まず、消去動作時には、記憶トランジスタ111″,113″の両方のゲート電極にデータ線121,122を通して接地電位VGND(V)を与える一方、消去すべきワードに属するマッチ線131を通して基板に正のプログラム電位VP1(例えばVP1=12.0(V))を与える。記憶トランジスタ111″,113″のゲート電極と基板との間に負の電圧が印加される結果、記憶トランジスタ111″,113″は全て通常のしきい値VTNLに設定される(消去状態)。
【0194】
書き込み時には、各CAMセル100″において、記憶トランジスタ111″,113″のうち高いしきい値VTNHに設定すべき一方の記憶トランジスタのゲート電極にデータ線121または122を通して正のプログラム電位VP1(V)を与えるとともに、マッチ線131(例えばマッチ線ML)を通して基板に接地電位VGND(V)を与える。なお、記憶トランジスタ111″,113″のうち通常のしきい値VTNLに設定すべき他方の記憶トランジスタのゲート電極には、接地電位VGND(V)を与える。また、ビット線120には、例えば電位VP2=6.0(V)を与える。高いしきい値VTNHに設定すべき一方の記憶トランジスタのゲート電極と、基板およびマッチ線131との間には大きな正の電圧が印加される。この結果、上記一方の記憶トランジスタの浮遊ゲートに対して基板側から電子が供給され、上記一方の記憶トランジスタは高いしきい値VTNHに設定される。記憶トランジスタ111″,113″のうち他方の記憶トランジスタは、通常のしきい値VTNLのまま残される。図3中、L印を付した記憶トランジスタは通常のしきい値VTNLに設定されていることを示し、H印を付した記憶トランジスタは高いしきい値VTNLに設定されてていることを示している。
【0195】
▲2▼次に、内容番地付け読み出しの動作について説明する。
【0196】
各CAMセル100″において、データ線121に電位L、データ線122に電位Hを与えた場合の入力データの論理値を0、データ線121に電位H、データ線122に電位Lを与えだ場合の入力データの論理値を1と定義する。また、CAMセル100″をマスクする場合は、論理値M(マスク)を入力、すなわちデータ線121,122にいずれも電位Lを印加するものとする。なお、読み出しの動作では、データ線121,122等の各線に与える電位Hは、記憶トランジスタ111″,113″のゲート中のトラップ電子に影響を及ぼさないように、2.0(V)程度に抑えられる。電位Lは通常通り接地電位VGND(V)である。
【0197】
理解を助けるために、図3中の「比較/マスク」と示された欄に、内容番地付け読み出し時に各部に与えられる電位状態の例が記入されている。全てのビット線120は電位Lに固定される。全てのマッチ線131は電位Hまで予備充電(プリチャージ。図中「P.C.」と表す。)される。また、全てのワード線130は最初、電位Lに設定される。全てのデータ線対121と122にそれぞれ入力データに対応した電位を与えた後、全てのワード線130の電位をHにする。
【0198】
今、入力データとして、CAMセルCj(i−1)(記憶論理値1)とCAMセルCji(記憶論理値0)には論理値0が入力され、CAMセルCj(i+1)(記憶論理値0)には論理値M(マスク)が入力されるものとする。すなわち、CAMセルCj(i−1)(記憶論理値1)では記憶データと入力データとが不一致、CAMセルCji(記憶論理値0)では記憶データと入力データとが一致、CAMセルCj(i+1)(記憶論理値0)はマスクされる場合を想定する。
【0199】
(i)マスクされたCAMセルCj(i+1)(記憶論理値0)において、論理値Mの入力により、データ線DLi+1(1)とデータ線DLi+1(0)はいずれも電位Lにある。また、ビット線BLi+1は接地電位VGND(V)にある。この結果、このセルで高いしきい値VTNHに設定された記憶トランジスタ111″、通常のしきい値VTNLに設定された記憶トランジスタ113″のゲート電極にはそれぞれ(L−VGND)(V)の電圧が与えられる。電位LはVGND(V)であるから、この記憶トランジスタ111″,113″はオフ状態となる。したがって、このCAMセルCj(i+1)は、選択トランジスタ112″の状態には関係なく、j行目のマッチ線MLとビット線BLi+1との間を電気的に遮断する。この結果、このCAMセルCj(i+1)はマッチ線MLの電位を保持することになり、比較処理を実行しない。
【0200】
なお、このCAMセルCj(i+1)の記憶論理値が1である場合は、通常のしきい値VTNLに設定された記憶トランジスタ111″、高いしきい値VTNHに設定された記憶トランジスタ113″がオフ状態となる。したがって、記憶論理値が0である場合と同様に、このCAMセルCj(i+1)はマッチ線MLの電位を保持することになり、比較処理を実行しない。
【0201】
(ii)CAMセルCji(記憶論理値0)では、入力データが論理値0であるから、データ線DL(1)には電位Lが、データ線DL(0)には電位Hが与えられる。このセルで通常のしきい値VTNLに設定された記憶トランジスタ113″のゲート電極にはデータ線DL(1)の電位Lが与えられる結果、この記憶トランジスタ111″はオフ状態となる。また、このセルの記憶トランジスタ111″のゲート電極にはデータ線DL(1)の電位Hが与えられるが、この記憶トランジスタ111″は、高いしきい値VTNHに設定されているので、オフ状態となる。したがって、記憶データと入力データと一致しているCAMセルCjiでは、選択トランジスタ112″の状態には関係なく、マッチ線MLとビット線BLが電気的に遮断され、マッチ線MLの電位がHに保持される。
【0202】
(iii)CAMセルCj(i−1)(記憶論理値1)では、入力データが論理値0であるから、データ線DLi−1(1)には電位Lが、データ線DLi−1(0)には電位Hが与えられる。ワード線130が電位Hになった時点で、選択トランジスタ112″のゲート電極には(H−VGND)(V)の電圧が印加され、このセルの選択トランジスタ112″はオン状態となる。このセルで高いしきい値VTNHに設定された記憶トランジスタ113″のゲート電極にはデータ線DLi−1(1)の電位Lが与えられる結果、オフ状態となる。しかし、このセルで通常のしきい値VTNLに設定された記憶トランジスタ111″のゲート電極にはデータ線DLi−1(0)の電位Hが与えられるので、オン状態となる。したがって、マッチ線MLの充電電荷は記憶トランジスタ111″,選択トランジスタ112″を通してビット線BLi−1へ引き抜かれ、マッチ線MLの電位はLまで引き下げられる。
【0203】
上記(i),(ii),(iii)の結果をまとめると、マスクされたCAMセルでは、記憶している論理値が1または0のいずれであっても、マッチ線131の電位を保持し、比較処理を行わない。また、一致CAMセル100″では、マッチ線131の電位はHに保持され、不一致CAMセル100″では、マッチ線131の電位はLに引き下げられる。したがって、マッチ線131の電位を観測することによって、CAMセルが記憶している論理値と入力データの論理値とが一致しているか否かを判定することができる。
【0204】
しかも、このCAMでは、各CAMセル100″において並列接続された記憶トランジスタ対111″,113″と、選択トランジスタ112″が直列に接続されており、一致CAMセルでは記憶トランジスタ対111″,113″が同時にオフ状態となるので、図11に示した第3の従来例と異なり、内容番地付け読み出し時にCAMセルにおいて選択トランジスタ112″が選択的にオンしなければならないという問題は生じない。
【0205】
▲3▼次に、アドレス指定読み出しの動作について説明する。
【0206】
図3中の「読み出し」と示された欄にアドレス指定読み出し時に各部に与えられる電位状態の例が記入されている。アドレス指定読み出しの際には、全てのマッチ線131は接地電位VGND(V)に固定される。
【0207】
記憶トランジスタ111″を制御するデータ線121,121,…を全て電位H、記憶トランジスタ113″を制御するデータ線122,122,…を全て電位Lに設定する。
【0208】
また、全てのワード線130を最初、電位Lに設定する。全てのビット線120を電位Hまで予備充電(P.C.)した後、読み出すべきワードに属するワード線130のみを電位Hに引き上げる。
【0209】
今、図1に示されたj行目のワード線WLが選択されて電位Hになったとすると、ワード線WLに制御されるj行目の選択トランジスタ112″はすべてオン状態となる。
【0210】
論理値0を記憶しているCAMセルCji,Cj(i+1)では、高いしきい値VTNHに設定された記憶トランジスタ111″のゲート電極に、データ線121の電位Lが与えられる。この結果、記憶トランジスタ111″はオフ状態となっている。しかし、通常のしきい値VTNLに設定された記憶トランジスタ113″は、ゲート電極にデータ線122の電位Hが与えられる結果、オン状態となる。したがって、ビット線BL,BLi+1に予備充電された電荷は、選択トランジスタ112″,記憶トランジスタ113″を通してマッチ線MLへ引き抜かれる。この結果、ビット線BL,BLi+1の電位はそれぞれ接地電位VGND(V)に低下する。
【0211】
一方、論理値1を記憶しているCAMセルCj(i+1)では、通常のしきい値VTNLに設定された記憶トランジスタ111″のゲート電極に、データ線122の電位Lが与えられる。この結果、記憶トランジスタ111″はオフ状態となっている。また、このセルの記憶トランジスタ113″は、データ線122に電位Hが印加されるが、高いしきい値VTNHに設定されているので、オフ状態となる。したがって、論理値1を記憶しているCAMセルCj(i+1)では、ビット線BLi−1に予備充電された電荷はマッチ線MLへ引き抜かれることはなく、ビット線BLi−1は初期の電位Hを保持する。
【0212】
このように、論理値0を記憶しているCAMセル100″につながるビット線120は電位が低下し、論理値1記憶しているCAMセル100″ではビット線120の電位は予備充電された電位Hに保持される。したがって、指定されたワードの記憶データを読み出すことができる。
【0213】
しかも、このCAMでは、第2の従来例と異なり、アドレス指定読み出し時に、非選択のワードに属するCAMセルが無用な電流パスを生じさせるようなことが無い。すなわち、読み出し動作中、非選択のワード線130は接地電位VGND(V)に保たれるから、非選択のワードに属するCAMセルの選択トランジスタ112″は常にオフ状態となる。したがって、そのCAMセルが論理値0または1にいずれを記憶していたとしても、ビット線120とマッチ線131との間を導通させることはなく、無用な電流パスを生じさせるようなことが無い。
【0214】
また、各CAMセル100″を高々3個のトランジスタ111″,112″,113″で構成しているので、従来に比して、CAMセル当たりの占有面積を低減することができる。したがって、集積度を高めることができ、記憶容量を増大させることができる。
【0215】
また、このCAMを作製する場合、一般的なEEPROMを作製する場合に比して、CAMセル100″を構成するために特別に工程を追加する必要はない。したがって、このCAMは低コストで作製することができる。
【0216】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の半導体集積化メモリでは、各メモリセルは、エンハンスメント型に設定された選択トランジスタと、エンハンスメント型またはデプレッション型のうちいずれか一方の型に設定された第1の記憶トランジスタと、エンハンスメント型またはデプレッション型のうち他方の型に設定された第2の記憶トランジスタとを有し、かつ上記3つのトランジスタは直列に接続されているので、アドレス指定読み出しおよび内容番地付け読み出しを円滑に行うことができ、メモリセルを通して無用な電流パスを生じさせることが無い。しかも、各メモリセルを高々3個のトランジスタで構成し得るので、従来に比して、メモリセル当たりの占有面積を低減できる。したがって、集積度を高めて、記憶容量を増大させることができる。
【0217】
また、エンハンスメントタイプに設定される一方の記憶トランジスタのしきい値は、選択トランジスタのしきい値と同一に設定され得るので、メモリセルを構成するために特別に工程を追加する必要はない。したがって、この半導体集積化メモリは低コストで作製することができる。
【0218】
請求項2の半導体集積化メモリでは、上記第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタは、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じてエンハンスメント型またはデプレッション型に設定されるようになっているので、さらに記憶データの書き換え動作を実行することができる。
【0219】
また、この半導体集積化メモリを作製する場合、一般的なEEPROMを作製する場合に比して、メモリセルを構成するために特別に工程を追加する必要はない。したがって、この半導体集積化メモリは低コストで作製することができる。
【0220】
また、請求項3に記載の半導体集積化メモリでは、各メモリセルは、エンハンスメント型に設定された選択トランジスタと、この選択トランジスタに直列に接続されるとともに、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じて上記選択トランジスタのしきい値と実質的に同一または高いしきい値のいずれか一方のしきい値に設定された第1の記憶トランジスタと、この第1の記憶トランジスタに並列に接続されるとともに、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じて上記実質的に同一または高いしきい値の他方のしきい値に設定された第2の記憶トランジスタとを有しているので、記憶データの書き換え、アドレス指定読み出しおよび内容番地付け読み出しを円滑に行うことができ、メモリセルを通して無用な電流パスを生じさせることが無い。 しかも、各メモリセルを高々3個のトランジスタで構成し得るので、従来に比して、メモリセル当たりの占有面積を低減できる。したがって、集積度を高めて、記憶容量を増大させることができる。
【0221】
また、この半導体集積化メモリを作製する場合、一般的なEEPROMを作製する場合に比して、メモリセルを構成するために特別に工程を追加する必要はない。したがって、この半導体集積化メモリは低コストで作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のCAMの要部を示す図である。
【図2】本発明の第2実施例のCAMの要部を示す図である。
【図3】本発明の第3実施例のCAMの要部を示す図である。
【図4】一般的な完全並列CAMの全体構成を示すブロック図である
【図5】従来のSRAMベースCAMのCAMアレイを示す図である。
【図6】上記SRAMベースCAMのCAMセルの構成を示す図である。
【図7】上記SRAMベースCAMのCAMアレイに対する入出力回路の構成を示す図である。
【図8】従来のPLAベースCAMのCAMアレイを示す図である。
【図9】上記PLAベースCAMのCAMセルの構成を示す図である。
【図10】上記PLAベースCAMの不具合を説明する図である。
【図11】従来のEEPROMベースCAMを示す図である。
【符号の説明】
100,100′,100″ CAMセル
111,111′,111″ 第1の記憶トランジスタ
112,112′,112″ 選択トランジスタ
113,113′,113″ 第2の記憶トランジスタ
121 第1のデータ線
122 第2のデータ線
130 ワード線
131 マッチ線

Claims (3)

  1. 半導体基板上に行列状に複数配されたメモリセルを備え、
    上記各メモリセルは、エンハンスメント型に設定された選択トランジスタと、エンハンスメント型またはデプレッション型のうちいずれか一方の型に設定された第1の記憶トランジスタと、エンハンスメント型またはデプレッション型のうち他方の型に設定された第2の記憶トランジスタとを有し、かつ上記3つのトランジスタは直列に接続されており、
    行方向に並ぶ各メモリセル毎に上記選択トランジスタのゲート電極に接続された行方向に延びるワード線と、
    列方向に並ぶ各メモリセル毎に上記3つのトランジスタの組の一端にそれぞれ接続された列方向に延びるビット線と、
    行方向に並ぶ各メモリセル毎に上記3つのトランジスタの組の他端にそれぞれ接続された行方向に延びるマッチ線と、
    列方向に並ぶ各メモリセルの上記第1の記憶トランジスタのゲート電極にそれぞれ接続された列方向に延びる第1のデータ線と、
    列方向に並ぶ各メモリセルの上記第2の記憶トランジスタのゲート電極にそれぞれ接続された列方向に延びる第2のデータ線とを備えたことを特徴とする半導体集積化メモリ。
  2. 請求項1に記載の半導体集積化メモリにおいて、
    上記第1の記憶トランジスタおよび第2の記憶トランジスタは、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じてエンハンスメント型またはデプレッション型に設定されるようになっていることを特徴とする半導体集積化メモリ。
  3. 半導体基板上に行列状に複数配されたメモリセルを備え、
    上記各メモリセルは、エンハンスメント型に設定された選択トランジスタと、この選択トランジスタに直列に接続されるとともに、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じて上記選択トランジスタのしきい値と実質的に同一または高いしきい値のいずれか一方のしきい値に設定された第1の記憶トランジスタと、この第1の記憶トランジスタに並列に接続されるとともに、上記基板とゲート電極との間に浮遊ゲートを有し、この浮遊ゲートに蓄積される電荷量に応じて上記実質的に同一または高いしきい値の他方のしきい値に設定された第2の記憶トランジスタとを有し、
    行方向に並ぶ各メモリセル毎に上記選択トランジスタのゲート電極に接続された行方向に延びるワード線と、
    列方向に並ぶ各メモリセル毎に上記3つのトランジスタの組の一端にそれぞれ接続された列方向に延びるビット線と、
    行方向に並ぶ各メモリセル毎に上記3つのトランジスタの組の他端にそれぞれ接続された行方向に延びるマッチ線と、
    列方向に並ぶ各メモリセルの上記第1の記憶トランジスタのゲート電極にそれぞれ接続された列方向に延びる第1のデータ線と、
    列方向に並ぶ各メモリセルの上記第2の記憶トランジスタのゲート電極にそれぞれ接続された列方向に延びる第2のデータ線とを備えたことを特徴とする半導体集積化メモリ。
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