JP3583704B2 - 温度測定装置、熱型赤外線イメージセンサ及び温度測定方法 - Google Patents

温度測定装置、熱型赤外線イメージセンサ及び温度測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ダイオードを用いた温度測定装置、熱型赤外線イメージセンサおよび温度測定方法に関する。本発明は、例えば、集積回路の温度分布の検出、フローセンサ、ピラニー真空計、熱型赤外線センサ、熱型赤外線温度計、熱型赤外線イメージセンサなどとして用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体のpn接合を利用した温度センサが開発されている。この温度センサは、pn接合ダイオードの順方向立ち上がり電圧の温度依存性、すなわち一定電流を流したときの順方向バイアス電圧Vfは、そのときの温度(絶対温度)Tに比例すること利用したもので、ダイオード温度センサと呼ばれている。また、同様にバイポーラトランジスタのエミッタとベース間は、pn接合となっているので、順方向のエミッタ・ベース間電圧Veがコレクタ電流を一定とした場合には、ほぼ温度Tに比例するということを利用したトランジスタ温度センサと呼ばれているものがある。
【0003】
また、本発明者は、ショットキ接合温度センサを発明し(特願平3−284266)、ショットキバリアダイオードの逆方向バイアスを指定したときの逆方向電流の温度依存性は、丁度、サーミスタの温度依存性と似ており、サーミスタとして使用できることを示し、また、ショットキバリアダイオードの障壁高さが等価的なサーミスタのB定数に対応すること、ショットキバリアダイオードの障壁高さは、半導体の種類とショットキ金属の種類とが決定されればほぼ定まることから、ショットキバリアダイオードを作成すればB定数が確定するという特徴があることを示し(例えば、Schottky Barrier Thermistor;11th Sensor Symp.1992),ショットキバリアサーミスタと名付け提案した。
【0004】
また、本発明者は、バイポーラトランジスタの一定のコレクタ電圧に対するコレクタ電流の温度依存性が、丁度、バイポーラトランジスタをサーミスタとみなしたときの温度依存性と一致することを利用し、そのサーミスタのB定数は、バイポーラトランジスタのエミッタとベース間の電位障壁高さに対応しているので、順方向のエミッタ・ベース間電圧Veを調節する事によりエミッタとベース間の電位障壁高さを調節して、所望のB定数に調節できるようにできることを見つけ、トランジスタサーミスタとして、その等価的なB定数が微細に調整すること、大きな電圧も印加でき、大きな出力が得られるようにできること、更に、これはMOSFETにも適用できることを提案し、「温度測定装置、熱型赤外線イメージセンサ及び温度測定方法」の特許として出願した(特願平11−022863、以下、先の発明という)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のダイオード温度センサとトランジスタ温度センサは、それぞれ一定電流を流すようにした状態でのpn接合の順方向バイアス電圧Vfと順方向のエミッタ・ベース間電圧Veの温度依存性を利用したもので、その出力は絶対温度Tに比例するという利点があるが、例えばシリコン半導体を用いたときには、順方向立ち上がり電圧自体、高々0.65V程度なので、温度変化による順方向バイアス電圧VfまたはVeの変化分となる温度センサ自体の出力電圧は極めて小さいく、感度が比較的低いものであった。
【0006】
また、逆方向バイアスしたショットキバリアサーミスタにおいても、実際には、半導体の種類とショットキ金属の種類とが決まっても、ショットキバリアダイオードの作成温度の違い、逆方向のリーク電流の違い、動作逆方向印加電圧の違いにより微妙にB定数が異なること、ショットキバリアダイオードであるショットキバリアサーミスタに印加する電圧が指定されてしまい大きな電圧を印加できないので、出力が小さくその割には大きな逆方向抵抗になってしまうので、SNが比較的小さくなってしまった。
【0007】
また、普通のサーミスタにおいては、故障したサーミスタを他の新しいサーミスタに取り替えるとき温度感度を決定するB定数が元のものに近いサーミスタを選択し、これに直列や並列に抵抗を接続して、元のサーミスタに近似させるようにしていたが、抵抗値の指数関数的温度依存性を持つサーミスタに、温度依存性のほとんどない抵抗を接続しても、本質的に異なるもので、従来のサーミスタの互換性が要求されており、温度感度が調節できる温度センサが望まれていた。
【0008】
また、トランジスタサーミスタにおいては、高感度であるものの3端子素子で特に熱型赤外線センサや熱型赤外線イメージセンサへの応用の場合に赤外線受光部となり温度センサ部であるトランジスタサーミスタが形成される場所は、基板と熱的分離を図るために上下に空洞を有する空中に浮いた薄膜構造にするが、少なくとも3本の配線が必要で、かつ、それらの電極面積なども微小受光面積に対して大きな割合を占め、できれば2端子とすることが要望されていた。また、更に熱型赤外線センサや熱型赤外線イメージセンサへ応用するときに、トランジスタのコレクタ損失のための熱発生により、大きなコレクタ電圧を印加できなかった。
【0009】
また、pn接合ダイオードの順方向抵抗は小さく、温度による電流変化を測定するためにpn接合ダイオードに直列に抵抗を挿入するとそこでの電圧降下が生じ、外部の一定電源電圧の下では、pn接合ダイオードに印加されるバイアス電圧が変化してしまう。また、直列に挿入した出力抵抗での電圧降下を小さくさせるとその分、出力電圧も小さくなるので、所望の温度感度を得ることがむずかしかった。
【0010】
さらに、pn接合ダイオードの順方向電圧では、印加電圧に対して指数関数的にダイオード電流が増大するので、順方向電圧の微妙な変動が大きな電流の変化になり、この電流変動は被測定温度の変化と誤認される場合があり、通常の安定化電源では温度精度が粗くなりがちなので、温度センサとしてpn接合ダイオードを用いる場合は、これまでは本発明のような電圧制御型ではなく、制御の容易な電流を制御するタイプの上述のダイオード温度センサが用いられていた。
【0011】
本発明は、以上の点に鑑み、ダイオード温度センサの一種であり、特に、2端子である半導体ダイオードの順方向バイアス電圧を固定した場合の指数関数的な温度依存性を持つ半導体ダイオードの電流・電圧特性を利用して、高感度、高精度で、SN比の大きな温度センサを提供することを目的とする。本発明は、例えば、p側とn側とも縮退する程度に不純物を多くするが、不純物の拡散時間を長くするなどして空乏層幅を長くしてトンネル電流が拡散電流に比べ、無視できる程度に小さくしたpn接合ダイオードを用いることにより、温度依存性を緩慢とし、高精度の温度測定装置を提供することを目的とする。また、本発明は、固定順方向バイアス電圧を調整させることで、温度感度を調整できる温度測定装置を提供することを目的とする。また、本発明は、それを利用した各種のデバイスを提供することを目的とする。さらに、本発明は、微細に且つ安定に順方向電圧調整ができるバイアス電圧回路を用い、しかも、この微細に調整されたバイアス電圧が半導体ダイオードに直接印加されるようにすることにより、高精度で、高感度の温度測定装置及び方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の解決手段によると、
出力電圧を第1及び第2の出力間に出力するバイアス電圧回路と、
前記バイアス回路の第1の出力が順方向バイアス電圧としてー端に印加される半導体ダイオードと、
前記半導体ダイオードの他端が接続される第1の入力と、前記バイアス電圧回路の第2の出力が供給される第2の入力と、温度測定のための出力とを有する演算増幅回路と
を備え、
前記バイアス電圧回路の出力電圧の調節により前記半導体ダイオードの順方向バイアス電圧を調節させて、その電位障壁高さを調節することにより、所望の温度感度を持つように調節できるようにした温度測定装置を提供する。
本発明の第2の解決手段によると、
上述のような温度測定装置における前記半導体ダイオード及び前記バイアス電圧回路を複数個マトリックス状に配列し、各々の前記半導体ダイオードからの受光赤外線による温度に関する信号出力を読み出すようにした熱型赤外線イメージセンサを提供する。
【0013】
本発明の第3の解決手段によると、
電流を支配する少なくとも1個の電位障壁を持つ半導体ダイオードの電流・電圧特性の温度依存性を利用する温度測定方法において、
バイアス電圧回路と半導体ダイオードと演算増幅回路の入力側を直列に接続し、
前記バイアス電圧回路の出力電圧を、途中の電圧降下が無視できる程度に小さくして、直接前記半導体ダイオードに順方向バイアス電圧として印加し、
前記演算増幅回路の出力が前記半導体ダイオードを流れる順方向電流に関係するようにし、前記バイアス電圧回路の出力電圧の調節により前記半導体ダイオードの順方向バイアス電圧を変化させて、電位障壁高さを調節することにより、所望の温度感度を持つように調節できるようにした温度測定方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
(1)動作原理及び概要
本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置は、電流を支配する少なくとも1個の電位障壁を持つ半導体ダイオードの電流・電圧特性の温度依存性を利用するもので、バイアス電圧回路と温度センシング部(温度センサ)である半導体ダイオードと演算増幅回路とを備える。バイアス電圧回路の出力電圧が途中の電圧降下なしに、直接半導体ダイオードに順方向バイアス電圧として演算増幅回路を介して印加できるようにし、演算増幅回路の出力が温度センサである半導体ダイオードを流れる順方向電流に関係するように該演算増幅回路を構成し、前記バイアス電圧回路の出力電圧の調節により、この半導体ダイオードの順方向バイアス電圧を調節させて、その電位障壁高さを調節することにより、所望の温度感度を持つように調節できるようにしたものである。
【0015】
先の発明のトランジスタサーミスタにおいても、温度感度を決定するのはエミッタ・ベース間のpn接合ダイオードの電位障壁の高さであり、エミッタのキャリアのうち、この障壁を越えたキャリアがほぼ再結合せずにコレクタに入り、コレクタ電流となっていた。このためエミッタ電流とコレクタ電流とはほぼ等しく、一定のコレクタ電圧に対して、コレクタ抵抗がサーミスタ抵抗として扱うことができることを利用したものが、トランジスタサーミスタであった。一方、本発明の電流を支配する少なくとも1個の電位障壁を持つ半導体ダイオードを用いた半導体ダイオード温度測定装置は、半導体ダイオードの電位障壁の高さを外部からの順方向バイアス電圧印加により調節することで、温度センサとしての温度感度(ここでは、順方向電流の温度Tの逆数との比に対応)が調節できる。また、半導体ダイオードを演算増幅回路と組み合わせれば、バイアス電圧回路の出力である順方向バイアス電圧を温度センサである半導体ダイオードにそのまま印加できると共に、演算増幅回路の帰還抵抗にはこの温度によって変化する順方向電流がそのまま流れるように構成できるので、この帰還抵抗がいわば先の発明のトランジスタサーミスタのコレクタ抵抗のように作用するようにすることが分かる。このように考えれば、本発明の半導体ダイオード温度測定装置は、先の発明のトランジスタサーミスタと等価であるが、コレクタ損失として熱発散する部分が、演算増幅回路の帰還抵抗として利用するので、本発明では、温度センサ部にはないことになり、しかも、トランジスタサーミスタの3端子の代わりに2端子の高感度の温度センサが達成できると共に、熱発生となる部分は外部に設置できると言うメリットが生じる。
【0016】
少なくとも1個の電位障壁を持つ半導体ダイオードとして、pn接合ダイオードを例に取ると、pn接合ダイオードの順方向電流Iは、印加電圧をV、温度をTとしたとき、qVがkTに比べ約4倍以上ならば、ほぼ近似式として次式のように表される。
I=qA(n De/Le + pDh/Lh) exp{−q(Vd−V)/nkT}
【0017】
ここで、n、pはそれぞれn型、p型の多数キャリアでほぼそれぞれの不純物密度、De、Dhはそれぞれ電子、正孔の拡散係数、Le 、Lhはそれぞれ電子、正孔の拡散長であり、これらはpn接合ダイオードが形成され、温度が決まると決定されるが、温度依存性は小さく、極めて低温でなければほぼ一定値と考えることができる。Vdはpn接合の拡散電位であり、半導体の不純物密度を多くすると温度依存性が緩慢になり、p側とn側とも縮退するほどに不純物を多くなるように(不純物密度(濃度)が高くなるように)作成すると、温度によらずほぼ一定値と考えることができる。すなわち、pn接合ダイオードは、高い不純物濃度により、半導体のフェルミ準位の温度依存性が小さくなる。従って、 高精度の温度測定装置にするには、p側とn側とも縮退するほどに不純物を多くする必要がある。なお、トンネルダイオードにならないようにpn接合部は空乏層を広げるようにpn接合形成時の不純物拡散時間を長くするなどして緩慢な不純物分布にする方が望ましい。q、kとnはそれぞれ電荷素量、ボルツマン定数と理想係数である。理想係数nは、単結晶の特性の優れたpn接合ダイオードでは1であるのに対して、多結晶半導体を用いたときには、理想的pn接合ダイオードからずれ、nは例えば、1.1から1.7程度の範囲の作成時に決まる定数となる。Aはpn接合面積である。また、q(Vd−V)は、pn接合の電位障壁高さで、pn接合ダイオードの順方向電流Iのうち、製作後変化できるのはこのファクターのみで、しかも温度Tと共に指数関数的な寄与をするファクターであり、電流Iの温度感度Sを示す部分である。
【0018】
pn接合ダイオードの順方向電流Iの自然対数をとると、
logI=−S/T + C
S= q(Vd−V)/nk
C= qA(n De/Le + pDh/Lh)
となり、上式でCはほぼ一定値であるので、順方向電流Iの対数(logI)と温度の逆数(1/T)とは比例関係にあり、その比例定数が順方向電流Iの温度感度Sとなる。
【0019】
そして、この温度感度Sは、pn接合の電位障壁高さq(Vd−V)に比例し、pn接合ダイオードの順方向バイアス電圧Vによって、調節できることが分かる。シリコン(Si)のpn接合ダイオードの拡散電位Vdは1.0V程度であるから、本発明の温度測定装置では、それよりも小さな順方向バイアス電圧Vでpn接合ダイオードは動作する。
【0020】
本発明の温度測定装置では、測定可能温度の上限は主に半導体ダイオードに使用する半導体のエネルギーギャップEgによって決定され、大きなエネルギーギャップEgを持つ半導体ではそれだけ高温まで動作できる。例えば、シリコンでは150℃が上限と考えられるが、炭化珪素(SiC)を用いると700℃以上の温度の測定が可能になる。
【0021】
また、本発明に係わる半導体ダイオード温度測定装置においては、バイアス電圧回路の出力電圧を所定の順方向バイアス電圧にした略矩形の単一波形もしくは繰り返し波形列として、演算増幅回路からの出力を印加順方向バイアス電圧に同期して取り出せるようにすることができる。この場合、バイアス電圧回路に矩形波発振回路を設けたり、公知の波形整形回路で単一の矩形波を形成するなどして、この電圧を微細に調節できるようにしても良いし、微細に調節した順方向バイアス電圧のための直流安定化電源出力をMOSFETなどを用いたアナログスイッチなどで断続または切り替えなどして、実際に半導体ダイオードに印加される電圧が略矩形の単一波形もしくは繰り返し波形列となるようにしても良い。この場合、演算増幅回路に流れる電流は略矩形の電流波形となるから、略矩形の電流波形のゼロでない一定の電流値(半導体ダイオードの温度に依存する)となっているときの電流だけを出力として取り出す必要があり、このゼロでない一定の電流が流れるときとタイミングを同期させてその部分の出力を取り出すようにしている。このように印加順方向バイアス電圧を時間的に断続又はパルス的に加えることにより、半導体ダイオードの自己発熱を抑え、また、印加順方向バイアス電圧に同期して出力信号を取り出すことによりSN比が改善されるので、高精度温度測定装置を実現することができる。なお、上述の説明で、略矩形という表現は、例えば矩形波を入力しても抵抗や容量更にインダクタンスなどのために波形がなまり、きれいな矩形となりにくいことを表現したものである。
【0022】
また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置においては、温度センサとしての電流を支配する少なくとの1個の電位障壁を持つ半導体ダイオードを、ショットキ接合ダイオード、pn接合ダイオード、不純物濃度の異なるn型半導体又はp型半導体を接合したnn接合ダイオード又はpp接合ダイオード、ヘテロ接合ダイオード等の適宜のダイオードで構成することができる。ショットキ接合ダイオードは、作成しやすく且つpn接合の作りにくいSiCなどのバンドギャップの大きい半導体などで使用できる。また、nn接合またはpp接合ダイオ−ドは、低温で利用することができる。これらの半導体ダイオードの電流は、上述のpn接合ダイオードと同様に温度と電位障壁高さに対して指数関数的特性を持つので、温度感度SはS=q(Vd−V)/nkで表されるからである。p型とn型とがpn接合として形成されがたい半導体材料の場合や、熱容量と熱コンダクタンスを共に小さくさせるために上下に空洞を有する半導体薄膜に半導体ダイオードを形成する場合など、ショットキ接合ダイオードとして利用した方がよい場合がある。また、pn接合でなくとも同一の伝導タイプ同士であるnn接合またはpp接合ダイオードでも内部に電流を支配する電位障壁があり、この障壁を越える熱的キャリアを利用できるので、温度センサとして利用できる。一般には、温度が高い場合、同一の伝導タイプ同士であるnn接合またはpp接合は、整流性を持たず、オーム性接触となる。しかし、低温にすると、すなわち、これらの接合の電位障壁が温度のエネルギーkTと同程度又は高い場合には、整流性を示し、この電位障壁がこれらの半導体ダイオードの電流を支配することになる。もちろん、ヘテロ接合ダイオードでも内部に電位障壁ができるので、本発明の温度センサとして利用することができる。
【0023】
また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置においては、上下に空洞を有する宙に浮いた薄膜(薄膜構造体)に半導体ダイオードを形成することができる。この場合、温度センサである半導体ダイオードは、基板との間に隙間があるので、熱的に分離され、しかも薄膜状に形成できるため、熱容量、熱コンダクタンスが極めて小さくできるので、熱型赤外線センサや熱型赤外線イメージセンサを作成するときにも有効である。
【0024】
また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置においては、半導体ダイオードを同一基板に複数個形成させ、それぞれに印加する順方向バイアス電圧をバイアス電圧回路の出力調節で、それぞれの温度感度が同一もしくは略同一になるようにすることができる。例えば、熱型赤外線センサを作成するときに、2個の上下に空洞を有する宙に浮いた薄膜にそれぞれ半導体ダイオードを形成して、一方を実際に被測定赤外線を受光する温度センサ、他方を遮光して温度補償用の温度センサとする場合等に用いられる。もちろん、薄膜構造体の温度センサをマトリックス状に形成して熱型赤外線イメージセンサを作成するときにも有効である。
【0025】
また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置においては、半導体ダイオードを同一基板に少なくとも2個以上形成させ、それらの電流信号の差動出力が得られるように演算回路を構成することができる。この場合、熱型赤外線体温計などの温度計測のように微細な温度変化を計測するのに好適である。また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置は、同一基板に形成した2個以上の半導体ダイオードのうちの少なくとも1個は、下に空洞を有する薄膜に形成させ、少なくとも1個は基板の温度が測定できるように基板に直に形成させることができる。この場合で、やはり熱型赤外線センサや熱型フローセンサなどに使用する場合に基板温度との差の温度が検出できるので特に有効である。
【0026】
また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置においては、絶縁体や薄膜構造体上に温度センサとしての半導体ダイオードが形成しやすいように多結晶半導体を用いて、半導体ダイオードを形成することができる。
また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置は、半導体ダイオードが所望の温度感度を持つような微細に調節できる順方向バイアス電圧が得られるように、予め設定された分圧抵抗を備えたバイアス電圧回路を用意し、例えば容易に所望の温度測定範囲が得られるようにすることができる。また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置は、バイアス電圧回路の中の定電圧電源回路を1つ用いて、複数個の半導体ダイオードのそれぞれに順方向バイアス電圧が印加できるようにしてもよい。これは、多くの半導体ダイオードのそれぞれに定電圧電源回路を設けると、高価なものになり、また、大型になるので1個で済むようにしたものである。また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置は、バイアス電圧回路のうち、少なくとも定電圧電源回路の一部を、1個又は複数個の前記半導体ダイオードと同一基板に集積化してもよい。例えば、バイアス電圧回路のうち定電圧電源回路の基準電圧発生用のツエナーダイオードと周辺回路とを同一基板に集積化しておき、このツエナーダイオードの一定電圧を分圧抵抗で分担して、所望の順方向バイアス電圧が半導体ダイオードに印加できるようにしても良い。ただし、この場合の分圧抵抗は、この分圧抵抗での電圧降下が無視でき、直接順方向バイアス電圧が半導体ダイオードに印加されるように、その順方向バイアス電圧における半導体ダイオードの抵抗に比べ、十分小さくしておく必要がある。
【0027】
また、本発明に係る半導体ダイオード温度測定装置においては、単一の演算増幅回路に、それぞれの所望の順方向バイアス電圧が印加できるようにした複数個の半導体ダイオードからの電流を順次流入できるようにしてもよい。これは、それぞれの半導体ダイオードに1個ずつ演算増幅回路を設けるのではなく、1個の演算増幅回路で賄うようにして、熱型赤外線イメージセンサのように膨大な個数の半導体ダイオードに対しても、例えば1個で済むようにしたものである。
【0028】
また、本発明に係る熱型赤外線イメージセンサは、上下に空洞を有する薄膜に形成した温度センサで、それぞれが赤外線センサとして作用する半導体ダイオードを複数個マトリックス状に配列形成し、各々の半導体ダイオードからの受光赤外線による温度に関する信号出力を読み出すようにしたものである。この場合、X−Y平面上(水平ー垂直平面上)にそれぞれ熱型赤外線センサのアレーをマトリックス状に並べ、この上に赤外線レンズまたは凹面鏡で、画像が結ばれるような光学系にしてあり、それぞれの熱型赤外線センサは画像の画素(1ピクセルを構成)となるようにしてある。各半導体ダイオードには、例えば、所望の温度感度に成るように順方向バイアス電圧Vを安定化電源からそれぞれ分圧して印加できるようにした方がよい。このようにしてテレビジョンと同様に赤外線画像表示ができる。
【0029】
また、本発明に係る熱型赤外線イメージセンサは、複数個マトリックス状に配列形成した沢山の半導体ダイオードに対して、1個の演算増幅回路で済むように回路構成をしたもので、アナログスイッチなどと組み合わせて順次各半導体ダイオードに順方向バイアス電圧がその半導体ダイオードが選択されているときだけ印加され、その半導体ダイオードからの電流が1個の演算増幅回路に流入するようにできる。
また、本発明に係る温度測定方法は、上述のような半導体ダイオード温度測定装置を用いて、所望の温度感度を持つように半導体ダイオードの順方向バイアス電圧を調節できるようにした温度の測定方法である。また、本発明に係る温度測定方法は、所定の順方向バイアス電圧として略矩形の単一波形または繰り返し波形列となるようにすると共に、演算増幅回路からの出力を印加順方向バイアス電圧に同期して取り出せるようにしたもので、温度センサである半導体ダイオードでの消費電力を低めると共に、同期させることによりSNの向上を図ったものである。
【0030】
(2)半導体ダイオード温度測定装置
以下、本発明の半導体ダイオード温度測定装置とこの応用デバイスの実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の半導体ダイオード温度測定装置の第1の実施の形態の構成図である。温度センサとしての半導体ダイオードDにバイアス電圧回路2からの出力電圧である順方向バイアス電圧Vを印加し、順方向バイアス電圧Vを調整することにより、可変温度感度を達成できるようにしてある。この例では、演算増幅器A1を介してバイアス電圧回路2からの出力電圧である順方向バイアス電圧Vが半導体ダイオードDに直接印加されるように演算増幅器A1と半導体ダイオードDには、バイアス電圧回路2以外何も介さないようにしてあり、演算増幅器A1の+入力端子は直接アースしてある。演算増幅器A1の出力電圧V0は、半導体ダイオードDを流れる電流Iがそのまま帰還抵抗Rfを流れることになるので、V0=I・Rfとなり、帰還抵抗Rfは一定であるので、出力電圧V0は、温度Tに指数関数的に依存する電流Iに比例することになる。例えば、半導体ダイオードDとして、シリコンのpn接合ダイオードの場合、室温T=300Kの場合、印加順方向バイアス電圧Vを、0.3、0.4、0.5、0.6のように0.7Vまで増加させて行くと、指数関数的にダイオード電流Iが増加して行き、温度センサとしては、pn接合の電位障壁が小さくなって行くので、温度感度Sは小さくなる、すなわち、温度変化に対して鈍感な電流変化になる。また、順方向バイアス電圧Vを例えば、0.5Vに固定すると、温度感度Sは一定のまま、低温では温度Tに対して指数関数的に電流が小さくなり、高温では指数関数的に電流が大きくなるので、帰還抵抗Rfを流れるダイオード電流Iのため演算増幅器A1の出力電圧V0は、温度依存性を持つダイオード電流Iと帰還抵抗Rfとの積で表され、温度Tに対して指数関数的な特性となる。帰還抵抗Rfが1kΩのとき、ある温度でI=100μAであれば、出力電圧V0=0.1Vとなる。なお、低温、例えばT=100Kであっても、その温度における半導体ダイオードDの電流・電圧特性の立ち上がり電圧付近まで順方向バイアス電圧Vを印加しておくと、このような低温でも温度計測ができる。高温においては、半導体のバンドギャップEgを通した熱励起されたキャリアが電位障壁を越える熱励起されたキャリアに比べ、充分小さい範囲内で計測できるが、順方向バイアス電圧Vを大きくするとダイオード電流Iが大きすぎるし、温度感度Sも小さくなるので、できるだけ小さな順方向バイアス電圧Vで動作させる方がよい。
【0031】
例えば、炭化珪素(SiC)のpn接合ダイオードやショットキ接合ダイオードを用いると、SiCのバンドギャップEgは約3eVあるので、T=約1000K程度までの高温まで使用できる。また、順方向バイアス電圧Vを2.5V程度加えておくと、低温での動作も可能であるから、同一の炭化珪素(SiC)のpn接合ダイオードやショットキ接合ダイオードの順方向バイアス電圧Vの調整により、低温から高温までの温度計測が可能となる。
作成された半導体ダイオードDを2つ以上の温度Tと2つ以上の順方向バイアス電圧Vで電流Iを測定し校正すれば、上述の理想係数nと拡散電位差Vdが求まり、ある印加順方向バイアス電圧Vでの温度感度Sが求められる。
【0032】
図2は、本発明の半導体ダイオード温度測定装置の第2の実施の形態の構成図である。
図2には、図1の構成に更にバイアス電圧回路2からの出力電圧として、所望の電圧にセットできる直流の印加順方向バイアス電圧でなく、矩形又は略矩形の電圧波形の印加順方向バイアス電圧が印加された場合の同期積分回路8を付加した場合の回路ブロック図が示してある。この同期積分回路8では、例えば、バイアス電圧回路2からの印加順方向バイアス電圧に同期した矩形波電圧OUTを破線で示したようにアナログSW(スイッチ)3に印加してスイッチングし、演算増幅器A1からの出力電圧V0が同期して積分増幅回路4に入るようにして、上述のように、SN比の向上した出力電圧V00が得られるようにしている。なお、積分増幅回路4には、ピークホールド回路を挿入しても良い。また、矩形波電圧OUTは、矩形波に限らずノコギリ波、三角波、パルス波等適宜の電圧波形としてもよい。
【0033】
図3は、本発明の半導体ダイオード温度測定装置の第3の実施の形態の構成図である。ここでは、温度センサとしての半導体ダイオードDに順方向バイアス電圧Vを印加するに当たり、バイアス電圧回路2からの出力電圧を演算増幅器A1の+入力端子に接続し、演算増幅器A1の−入力端子とアース間に直接半導体ダイオードDを接続して、この半導体ダイオードDに順方向バイアス電圧Vが直接印加されるようにしている。この場合、帰還抵抗Rf1を通した1段の増幅回路では、その出力電圧(P端子)に順方向バイアス電圧Vの成分が残るので、この分をキャンセルするために、バイアス電圧回路2の出力電圧である順方向バイアス電圧Vを次段の差動増幅器である演算増幅器A2の差動入力(Q端子)とし、かつ、1段目の出力を増幅するようにしている。この場合、Rf2/R1=Rc/R2=Kとなるように抵抗値を定めれば、1段目(演算増幅器A1)の信号出力であるI・Rf1のK倍の電圧が2段目(演算増幅器A2)の出力V0となる。例えば、Rf2=Rc=10kΩ、R1=R2=1kΩとすれば、K=10となる。この場合、順方向バイアス電圧Vの電源と半導体ダイオードDの向きを共に逆に接続しておくと、2段目の出力電圧V0の符号を逆にすることができる。もちろん、この場合もバイアス電圧回路2からの出力電圧を調節して半導体ダイオードDへの順方向バイアス電圧Vを調節すると、温度センサとしての温度感度Sを調節することができる。
【0034】
図3のバイアス電圧回路2からの出力電圧として、図1の場合と同様、所望の電圧にセットできる直流の印加順方向バイアス電圧でも良いし、図2のように、さらに同期積分回路8等を備え、矩形等の適宜の電圧波形の印加順方向バイアス電圧でも良い。
【0035】
図4は、本発明の半導体ダイオード温度測定装置の断面図(その1)である。この図は、温度センサである半導体ダイオードDと、バイアス電圧回路2のうち、定電圧電源回路の電圧基準となるツエナーダイオード30と抵抗回路の拡散抵抗40とを同一のn型のシリコン(Si)基板1に集積化させた場合の概略を図示したものである。この拡散抵抗40は、定電圧電源回路から分圧させるために用いる分圧抵抗、または、帰還抵抗として用いることもできる。
【0036】
このデバイスは、例えば、次のようにして作成できる。先ず、n型Si基板1の表面を熱酸化して、0.5μm程度のシリコン酸化膜50、51を成長させて、その後、公知のフォトリソグラフィ技術を用いて、Si基板1の表面に窓開けして、最初例えば、3μm深さ程度にp型不純物(例えば、ホウ素)を熱拡散により添加し、p型不純物層であるツエナーダイオード30のp型層31、半導体ダイオードDのp型層11および拡散抵抗40の絶縁分離用のp型層41を形成する。次に更にSi基板1を熱酸化して、必要な個所に窓開けして、今度は例えば、1μm深さ程度にn型不純物(例えば、リン)を熱拡散やイオン注入技術により添加し、n型不純物層であるツエナーダイオード30のn型層32、半導体ダイオードD用のオーム性コンタクト層22、および拡散抵抗となるn型拡散抵抗層42を形成する。その後、再度熱酸化して、電極用の窓開けをしたのち、配線用の金属化を行い、配線や拡散抵抗40用電極65a,65b、半導体ダイオードDの電極61、62、ツエナーダイオード30の電極63、64、さらにパッド等を形成させる。ツエナーダイオード30の逆方向耐圧は、ほぼ、pn接合の両側の不純物密度で決まり、不純物密度が大きいほど、逆耐圧は小さくなる。このように不純物密度が大きい場合は、逆耐圧は本当のツエナー効果で生じ、これはトンネル効果なので、この耐圧は極めて温度に左右されない安定した定電圧電源回路の基準電圧となり得る(例えば、6Vの逆耐圧になるように設計することができる)。拡散抵抗値は、n型拡散抵抗層42の不純物密度とその寸法で決まるので、所望の抵抗値になるように例えば拡散抵抗40の抵抗値1kΩになるように設計することができる。電極としては、例えば、従来半導体デバイスの電極材として用いられているSi入りAlの真空蒸着膜等を用いることができる。図示しないが、同一のp型のSi基板1にも1個又は複数の半導体ダイオードを形成したり、図4とは逆の伝導タイプの不純物添加により形成することができる。
【0037】
図5は、本発明の半導体ダイオード温度測定装置の断面図(その2)である。この図は、温度センサとしての1個の半導体ダイオードDを上下に空洞を有する宙に浮いた薄膜である薄膜構造体7の上に形成した場合の概略を図示したものである。このように半導体ダイオードDを薄膜構造体7上に形成した場合、上下に空洞を有するため、半導体ダイオードDの熱容量と熱コンダクタンスが小さくできるので、熱型赤外線センサの受光部や熱型赤外線イメージセンサのマトリックスのうちの1個のピクセルとして利用するのに好都合である。なお、上下に空洞を有するという表現は、下部の空洞5は明らかであるが、上部の空洞6は、薄膜構造体7の上部の空間を意味する。このような半導体ダイオード温度測定装置例えば熱型赤外線センサなどとして利用するときには、一般に本デバイスの上にキャップを被せ、そこに空間ができるので、この部分空間を上部の空洞6と称している。
【0038】
このデバイスは、例えば、次のようにして作成することができる。(100)面のSi基板1に酸化膜または窒化膜などの絶縁膜53を形成し、その上にn型の多結晶Si薄膜10を形成したもの、またはn型の単結晶Si薄膜10を形成したもの(SOI基板)を用い、公知のフォトリソグラフィ技術及びマイクロマシン技術を用いて、n型のSi薄膜10の所望寸法(例えば、30μm角)のパターン化を行う。つぎに、p型不純物の熱拡散によるp型層11の形成、SiO薄膜などの絶縁薄膜55の形成とパターン化、半導体ダイオードD(この場合はpn接合ダイオード)の電極61,62の形成を行う。また、Si基板1の裏面のシリコン酸化膜51の窓を利用したヒドラジンやKOH溶液などのアルカリエッチングによる異方性エッチングで、空洞5の形成を行う。このようにして、宙に浮いた薄膜構造体7を形成することができる。なお、電極61,62として、アルカリエッチング液に侵されない金属例えば、AuやMoなどを用いると良い。また、赤外線の受光部として用いるときには、受光部領域に赤外線吸収層を形成しておくとよい。宙に浮いた薄膜構造体7としては、全周囲がSi基板1に繋がっているダイアフラム型、両端支持の橋架構造型、一端支持のカンチレバー型でも良い。図5では、このうち、一例として、ダイアフラム型または両端支持の橋架構造型の場合の例を示している。
【0039】
図6は、本発明の半導体ダイオード温度測定装置の断面図(その3)である。この図は、温度センサとしての1個の半導体ダイオードDを上下に空洞を有する薄膜上に形成した場合の概略を図示したものである。また、定電圧電源回路100の電圧基準となるツエナーダイオード30、抵抗回路の拡散抵抗40a、40bとを同一のn型シリコン(Si)基板に集積化させている。公知の技術であるSi基板1の上に犠牲層エッチングにより下部の空洞5を形成すると共に、Si基板1にバイアス電圧回路2のうちの定電圧電源回路のツエナーダイオード30や分圧抵抗となる拡散抵抗40a、40bなども同時に集積化させた例である。なお、図4、5等に示した場合と同一の機能を持つ箇所は同一の符号を付してある。
【0040】
図7は、本発明の半導体ダイオード温度測定装置の断面図(その4)である。この図は、温度センサとしての1個の半導体ダイオードDを上下に空洞を有する薄膜上に形成した場合の概略を図示したもので、下部の空洞5をSi基板1の上面から異方性エッチングにより形成している。このようにSi基板1の上面からのエッチングにより小さな薄膜構造体7を形成することができる。ここでの例は、SOI基板の薄いn型の単結晶Si薄膜10にp型の不純物拡散によりp型層11を形成してあるが、p型層11が下部の絶縁薄膜であるシリコン酸化膜50に到達している場合で、pn接合はp型層11の周囲に形成された場合である。また、ここでの例は、薄膜構造体7として、橋架構造やカンチレバー型の場合で、薄いn型の単結晶Si薄膜10からの電極は、この断面図には見えず、奥の方にある場合である。もちろん、熱型赤外線センサなどとして用いる場合は赤外線吸収膜を薄膜構造体7の受光部に形成しておく方がよい。
【0041】
(3)複数の半導体ダイオードを用いた温度測定装置及び熱型赤外線センサ 図8は、複数の半導体ダイオードを有する場合の半導体ダイオード温度測定装置の回路図である。この図は、温度センサである2個の半導体ダイオードD1,D2を例えば同一の温度感度Sを持つように順方向バイアス電圧V1,V2に調整できるようにした場合図示したものである。ここでは、定電圧電源回路100の電圧基準となる1個のツエナーダイオード30を用いて、これからの電圧を抵抗Raと抵抗Rkとで分圧し、更に半導体ダイオードD1、D2にそれぞれ可変抵抗Rv1,Rv2を用いて、微細な順方向バイアス電圧V1,V2が調整できるようにしてある。なお、バイアス電圧回路2の出力電圧となる順方向バイアス電圧V1,V2がそのまま半導体ダイオードD1、D2に直接印加され、温度変化による半導体ダイオードD1、D2の大きな電流変化に対して安定な順方向バイアス電圧V1,V2が得られるようにするために、可変抵抗Rv1,Rv2のうち、それぞれの順方向バイアス電圧V1,V2を作る分圧抵抗分はそれらの順方向バイアス電圧V1,V2印加時の半導体ダイオードD1、D2の抵抗に比べ無視できる程度の小さな抵抗値になるように設定しておくとよい。ここでは、図3における回路図を基本にして構成してあり、演算増幅回路には2個の演算増幅器A11、A12を用い、それぞれに帰還抵抗Rf11,Rf12を挿入して、増幅出力が得られるようにしている。また、ここでは回路がわかりやすくするために、図3の回路図における第2段目の演算増幅回路に対応している回路は省略してあり、図3のP、Qはそれぞれの半導体ダイオードD1、D2毎にP1,Q1;P2,Q2として対応させてある。ここでは、例えばツエナー電圧Vzが6Vのツエナーダイオード30に対して、7Vの直流電源EB、これに接続している直列抵抗Rzを100Ω程度にして使用し、定電圧電源回路100を形成することができる。
【0042】
本実施の形態では、2個の半導体ダイオードD1,D2を用いた場合であったが、同様にして多数個に拡張することができる。また、2個の半導体ダイオードD1,D2の一方を上下に空洞を有する宙に浮いた薄膜(薄膜構造体7)上に形成して赤外線の受光量に対応した出力を得るようにし、他方を半導体基板に形成して周囲温度を検出するようにしたり、2個の半導体ダイオードD1,D2の両方をそれぞれ薄膜構造体上に形成し、一方を赤外線が受光できるようにし、他方を被測定赤外線から遮蔽するようにするなどして、図7の回路を用いて2個の半導体ダイオードD1,D2の差動出力(P1とP2の差動出力等)が得られるように差動増幅器を付加して熱型赤外線センサを構成することができる。
【0043】
また、図8では、定電圧電源回路100に直流電源EBを用いた場合であったが、この直流電源EBの代わりに、例えば、矩形波の発振器を用いて、矩形波電圧列を発生させて印加しても良い。また、この矩形波電圧列に同期させて図2に示したような同期積分回路8を付加してSN比の向上した温度センサの出力を表示するようにしても良い。
【0044】
図9には、本発明の半導体ダイオード温度測定装置を熱型赤外線イメージセンサに応用した場合の回路図を示す。マトリックス状に配列した半導体ダイオードD11,D12;D21,D22は、例えば、上下に空洞を有する宙に浮いた薄膜(薄膜構造体)上に形成され、赤外線センサの感温部となり熱型赤外線イメージセンサのピクセルを形成するようにしてある。また、それぞれの温度感度Sが例えば同一になるように可変抵抗Rv11,Rv12;Rv21,Rv22を調節して、それぞれに演算増幅器A1を介して必要な順方向バイアス電圧が印加できるようにしてある。各マトリックスに配列された半導体ダイオードが公知の垂直走査回路110と水平走査回路210と、MOSFET211,212;111,112;121,122を用いて、順次各半導体ダイオードD11,D12;D21,D22を駆動できるようになっている。この場合は、バイアス電圧回路2の挿入箇所を除けば、図1に示した回路図を基本としており、1個の定電圧電源回路100から抵抗Ra、Rkを通して分担電圧が得られるようにし、更に個別の半導体ダイオード毎に演算増幅器を持たせるのではなく、回路の工夫により共通する1個の演算増幅器A1で済むようにしてある。
【0045】
また、図9の回路構成では、垂直走査回路110と水平走査回路210と、MOSFET211,212;111,112;121,122とを用いて選択された半導体ダイオードは、選択されているときのみ電圧が印加され、そこを流れる電流が共通する1個の演算増幅器A1に流入し出力されるようになっている。従って、それぞれの半導体ダイオードには、所定の矩形波電圧等の順方向バイアス電圧が印加されることになる。
【0046】
また、上述の半導体ダイオードを個別に製作後、バイアス電圧回路2で温度感度が調整できるようにしても良いし、製作時には所望の温度感度になるように作りつけのバイアス電圧回路2を集積化しておくなどして半導体ダイオード温度測定装置を作成することもできる。また、この半導体ダイオードは温度センサであるので、これとマイクロヒータやペルチェ素子などと組み合わせた温度制御回路や温度検出回路を構成することもできる。なお、半導体のn型p型等の型、材料、厚さ、サイズ等は適宜設計することができる。
上述の実施の形態は本発明の一実施の形態に過ぎず、本発明の主旨および作用、効果が同一でありながら、本発明の多くの変形があることは明らかである。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、以上のように、ダイオード温度センサの一種であり、特に、2端子である半導体ダイオードの順方向バイアス電圧を固定した場合の指数関数的な温度依存性を持つ半導体ダイオードの電流・電圧特性を利用して、高感度、高精度で、SN比の大きな温度センサを提供することができる。本発明によると、例えば、p側とn側とも縮退する程度に不純物を多くしたpn接合ダイオードを用いることにより、温度依存性が緩慢となり、高精度の温度測定装置を提供することができる。また、本発明によると、固定順方向バイアス電圧を調整させることで、温度感度を調整できる温度測定装置を提供することができる。また、本発明によると、それを利用した各種のデバイスを提供することができる。さらに、本発明によると、微細に且つ安定に順方向電圧調整ができるバイアス電圧回路を用い、しかも、この微細に調整されたバイアス電圧が半導体ダイオードに直接印加されるようにすることにより、高精度で、高感度の温度測定装置及び方法を提供することができる。
【0048】
また、以上説明したように、従来のサーミスタは、一度サーミスタを製作すると、その温度感度の対応するB定数の制御は極めて困難であったが、本発明の半導体ダイオードを用いた温度測定装置及びその応用デバイスでは、温度センサである半導体ダイオードへの順方向バイアス電圧を演算増幅回路を介して印加し、その順方向バイアス電圧を調整する事により、温度センサとしての温度感度を大きく、かつ微細に変化させることができる。
また、順方向バイアス電圧として、直流電圧ばかりでなく、矩形波の電圧を印加しても良く、矩形波の電圧を印加しその矩形波の幅を小さくすることにより、半導体ダイオードでの消費電力を少なくし高精度の温度測定装置が達成でき、また、この矩形波の電圧と同期して出力電圧を取り出すようにすることによりSN比の大きな温度測定装置が提供できる。
また、先に発明したトランジスタサーミスタでも製作後温度感度に対応するB定数を制御することができたが、トランジスタのため3端子であること、コレクタ損失のため大きな電流が流し難いことに対して、本発明の半導体ダイオード温度測定装置及びその応用デバイスでは、半導体ダイオードであるので、本質的に2端子で済むこと、コレクタのような高抵抗部分がないので、大きな電流を流しても自己発熱が極めて小さくできるという顕著な効果がある。
【0049】
また、本発明は、複数の温度センサである半導体ダイオードの温度感度を同一にセットできることから、大きな周囲温度の変化があっても温度係数が等しくなるので、例えばそのうちの1個の半導体ダイオードを基準温度計測用にした熱型赤外線センサや体温計、熱型赤外線イメージセンサ、フローセンサやガスセンサ、ピラニー真空計などへの高感度・高精度の温度センサとしての応用に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体ダイオード温度測定装置の第1の実施の形態の構成図。
【図2】本発明の半導体ダイオード温度測定装置の第2の実施の形態の構成図。
【図3】本発明の半導体ダイオード温度測定装置の第3の実施の形態の構成図。
【図4】本発明の半導体ダイオード温度測定装置の断面図(その1)。
【図5】本発明の半導体ダイオード温度測定装置の断面図(その2)。
【図6】本発明の半導体ダイオード温度測定装置の断面図(その3)。
【図7】本発明の半導体ダイオード温度測定装置の断面図(その4)。
【図8】複数の半導体ダイオードを有する場合の半導体ダイオード温度測定装置の回路図。
【図9】本発明の半導体ダイオード温度測定装置を熱型赤外線イメージセンサに応用した場合の回路図。
【符号の説明】
D、D1、D2、D11、D12、D21、D22 半導体ダイオード
1 Si基板
2 バイアス電圧回路
3 アナログSW
4 積分増幅回路
5、6 空洞
7 薄膜構造体
8 同期積分回路
10 Si薄膜
22 コンタクト層
31、41 p型層
32 n型層
30 ツエナーダイオード
40、40a、40b 拡散抵抗
50、51 シリコン酸化膜
53、55 絶縁薄膜
61、62、63、64、65a、65b 電極
100 定電圧電源回路

Claims (15)

  1. 出力電圧を第1及び第2の出力間に出力するバイアス電圧回路と、
    前記バイアス回路の第1の出力が順方向バイアス電圧としてー端に印加される半導体ダイオードと、
    前記半導体ダイオードの他端が接続される第1の入力と、前記バイアス電圧回路の第2の出力が供給される第2の入力と、温度測定のための出力とを有する演算増幅回路と
    を備え、
    前記バイアス電圧回路の出力電圧の調節により前記半導体ダイオードの順方向バイアス電圧を調節させて、その電位障壁高さを調節することにより、所望の温度感度を持つように調節できるようにした温度測定装置。
  2. 前記演算増幅回路の出力を印加順方向バイアス電圧に同期して取り出するための同期出力回路をさらに備え、
    前記バイアス電圧回路は、短形又は略矩形の単一波形又は繰り返し波形列を出力するようにした請求項1に記載の温度測定装置。
  3. 前記バイアス電圧回路と前記演算増幅回路との接続電圧が供給される第1の入力と、前記演算増幅回路の出力が供給される第2の入力と、温度測定のための出力とを有する第2の演算増幅回路をさらに備えた請求項1に記載の温度測定装置。
  4. 前記半導体ダイオードは、上部、下部、横部又はこれらを複数組合わせた箇所に空洞を有するように薄膜に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の温度測定装置。
  5. 前記半導体ダイオードは、ショットキ接合ダイオード、pn接合ダイオード、nn接合ダイオード、pp接合ダイオード、ヘテロ接合ダイオードのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の温度測定装置。
  6. 前記半導体ダイオードは、pn接合ダイオードであり、そのp側及びn側半導体が縮退する程度に不純物を多くするが、順方向バイアス電圧印加時には拡散電流に比べてトンネル電流が無視できるようにしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の温度測定装置。
  7. 前記半導体ダイオード及び前記バイアス電圧回路は、同一基板に複数組形成され、それぞれの前記バイアス電圧回路の出力を調節するようにしたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の温度測定装置。
  8. 同一基板に2個以上形成された前記半導体ダイオードを流れる各電流のうち、少なくとも1つの前記半導体ダイオードを流れる電流と他の前記半導体ダイオードを流れる各電流との差動出力が得られるように演算回路をさらに備えたことを特徴とする請求項7に記載の温度測定装置。
  9. 同一基板に2個以上形成された前記半導体ダイオードの少なくとも1個は、下に空洞を有する薄膜に形成され、少なくとも1個は基板の温度が測定できるように基板上に形成されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の温度測定装置。
  10. 複数の前記バイアス電圧回路に対して共通の定電圧電源回路を備え、複数個の前記半導体ダイオードに順方向バイアス電圧が印加できるようにしたことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の温度測定装置。
  11. 前記バイアス電圧回路のうち、少なくとも定電圧電源回路の一部を、少なくともひとつの前記半導体ダイオードと同一基板に集積化したことを特徴とする請求項10に記載の温度測定装置。
  12. 前記演算増幅回路を複数の前記半導体ダイオード及び前記バイアス回路に対して共通に設け、
    単一の前記演算増幅回路に、複数の前記半導体ダイオード及び前記バイアス回路からの出力を順次供給できるようにした走査回路をさらに備えた請求項1乃至11のいずれかに記載の温度測定装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の温度測定装置における前記半導体ダイオード及び前記バイアス電圧回路を複数個マトリックス状に配列し、各々の前記半導体ダイオードからの受光赤外線による温度に関する信号出力を読み出すようにした熱型赤外線イメージセンサ。
  14. 電流を支配する少なくとも1個の電位障壁を持つ半導体ダイオードの電流・電圧特性の温度依存性を利用する温度測定方法において、
    バイアス電圧回路と半導体ダイオードと演算増幅回路の入力側を直列に接続し、
    前記バイアス電圧回路の出力電圧を、途中の電圧降下が無視できる程度に小さくして、直接前記半導体ダイオードに順方向バイアス電圧として印加し、
    前記演算増幅回路の出力が前記半導体ダイオードを流れる順方向電流に関係するようにし、
    前記バイアス電圧回路の出力電圧の調節により前記半導体ダイオードの順方向バイアス電圧を変化させて、電位障壁高さを調節することにより、所望の温度感度を持つように調節できるようにした温度測定方法。
  15. 前記バイアス電圧回路の出力電圧が、所定の順方向バイアス電圧における短形又は略矩形の単一波形又は繰り返し波形列となるようにし、
    前記演算増幅回路からの出力を印加順方向バイアス電圧に同期して取り出すようにしたことを特徴とする請求項14に記載の温度測定方法。
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