JP3583613B2 - 立体表示方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体表示方法および装置に係わり、特に、可変焦点型立体表示装置を含む、奥行き標本化型立体表示装置において、観察者から見て隠れるべき画像部分を覆い隠すことによって、立体視における実際の像と奥行き標本化型立体表示装置による画像との矛盾を解決することが可能な立体表示方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、2次元画像表示装置の2次元像を奥行き方向に展開して3次元像を再現する立体表示装置としては、可変焦点型立体表示装置(特願平8−182222号)、あるいは奥行き標本化型立体表示装置(「三次元映像」稲田修一編著、(株)昭晃堂、1991.7.5,p13−24)が良く知られている。
図9は、前記可変焦点型立体表示装置の一例として、可変焦点レンズ型装置の表示動作原理を説明するための図である。
ここで、可変焦点レンズ802は、フレネルレンズ液晶の層を透明電極によって挾み、それに電界をかけることによって液晶の屈折率が変化するという機能により、焦点距離が変化するレンズである。
この可変焦点レンズ型装置においては、まず、図11に示すように、3次元物体1006を奥行き標本化して、2次元像である奥行き標本化像の集合1007に分解する。
次に、図9に示すように、駆動装置811により、この奥行き標本化像1007を時分割で、2次元表示装置801に表示し、また、同期装置810により、この表示に同期させて可変焦点レンズ802の焦点距離を変化させる。
これにより、レンズの原理から、可変焦点レンズ802の焦点距離に対応して、2次元表示装置801に表示された奥行き標本化像1007の像位置が奥行き方向に変化する。
したがって、これを人の眼の残像時間以内に高速に行えば、残像効果により、図9に示す3次元画像803が観察できる。
なお、図9(a)は、3次元像803が虚像の場合(2次元表示装置801を可変焦点レンズ802の焦点距離以内に配置)を、図9(b)は、3次元像803が実像の場合(2次元表示装置801を可変焦点レンズ802の焦点距離より外に配置)を示す。
【0003】
図10は、奥行き標本化型立体表示装置の一例として、振動スクリーン型装置の表示動作原理を説明するための図である。
この振動スクリーン型装置においても、まず、図11に示すように、3次元物体1006を奥行き標本化して、2次元像である奥行き標本化像の集合1007に分解する。
次に、図10に示すように、この奥行き標本化像1007を時分割で2次元表示装置901に表示し、この表示に同期させて、2次元表示装置901を駆動装置902により奥行き方向に高速で移動させる。
これを人の眼の残像時間以内に高速に行えば、残像効果により図10に示す3次元像903が観察できる。
【0004】
前記した従来の立体表示装置では、実際に表示像が奥行き方向に変化して表示されるため、人の立体視の生理的要因(両眼視差、輻輳、ピント調節、動的視差など)をほぼ満足できる利点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来の立体表示装置においては、奥行き方向を時分割で表示し、残像現象により3次元像に統合するため、本来ならば観察者(例えば、図9に示す804、あるいは図10に示す904)の位置からでは見えることのない(または、隠されている)、物体の裏側や内部の点(例えば、図9に示す805、あるいは、図10に示す905など)、あるいは後方の物体などが透けて見えるファントム現象を回避することが困難であるという欠点を有していた。これは、自然な像を再現する上で大きな障害となり、前記した従来の立体表示装置が実質的にワイヤーフレームの像の再現にしか使えない大きな原因となっていた。
【0006】
一方、立体視の生理的要因をほとんど満たし、かつファントム現象を回避できる立体表示方式として、ホログラフィがよく知られている。
しかし、ホログラフィは、撮像にコヒーレント光が必要である他、必要な情報量が膨大であるため、電気的な書き換えが困難であり、動的表示に適さないなどの欠点を有している。
このように、従来の立体表示装置では、立体視の生理的要因をほぼ満足し、かつ、ファントム現象を回避して自然な3次元像を動画再生することは困難であるという問題点があった。
【0007】
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、立体表示方法及び装置において、観察者から見て前後の表示画像が互いに重なり合って見えるというファントム現象を回避し、より自然に近い立体視を得ることが可能となる技術を提供することにある。
【0008】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0010】
即ち、本発明は、3次元立体像を奥行き標本化した個々の2次元像を表示する複数の2次元表示装置と、同一光軸上に並べられ、前記2次元表示装置に表示される像を前面に反射し、後面の像はそのまま透過させる複数の反射装置と、前記各2次元表示装置に表示される表示像の結像位置を変化させる焦点可変手段とを具備し、前記焦点可変手段の焦点位置の変化に同期して、所定の2次元像を順次2次元表示装置に表示するステップを、人間の眼の残像時間以内に高速に繰り返すことにより3次元立体像を表示する立体表示方法であって、前記ステップは、最前面の2次元像以外の2次元像を表示する前記各2次元表示装置で表示すべき2次元像より観察者から見て手前にある各2次元像中の物体像で、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分をマスク像として生成するステップ1と、前記ステップ1で生成されたマスク像を、観察者の視点位置の移動に応じて移動・変形させるステップ2と、前記ステップ2で生成されたマスク像と、前記各2次元表示装置で表示すべき2次元像とを画像処理し、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分の表示情報を、削除、所望の輝度、あるいは所望の色調に変化させるステップ3とを有し、前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各2次元表示装置は、前記ステップ3で生成された2次元像を表示することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、3次元立体像を奥行き標本化した個々の2次元像を表示する複数の透過型2次元表示装置と、前記各透過型2次元表示装置の背面に設置され、前方や側方からの光源の光を観察者の方向へ反射させ、また背面からの光を透過させる複数の反射装置と、前記複数の透過型2次元表示装置と同一光軸上に配置され、前記各透過型2次元表示装置に表示される表示像の結像位置を変化させる焦点可変手段とを具備し、前記焦点可変手段の焦点位置の変化に同期して、所定の2次元像を順次2次元表示装置に表示するステップを、人間の眼の残像時間以内に高速に繰り返すことにより3次元立体像を表示する立体表示方法であって、前記ステップは、最前面の2次元像以外の2次元像を表示する前記各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像より観察者から見て手前にある各2次元像中の物体像で、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分をマスク像として生成するステップ1と、前記ステップ1で生成されたマスク像を、観察者の視点位置の移動に応じて移動・変形させるステップ2と、前記ステップ2で生成されたマスク像と、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像とを画像処理し、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分の表示情報を、削除、所望の輝度あるいは所望の色調に変化させるステップ3とを有し、前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各透過型2次元表示装置は、前記ステップ3で生成された2次元像を表示することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、3次元立体像を奥行き標本化した個々の2次元像を表示する複数の2次元表示装置と、同一光軸上に並べられ、前記2次元表示装置に表示される像を前面に反射し、後面の像はそのまま透過させる複数の反射装置と、前記各2次元表示装置に表示される表示像の結像位置を変化させる焦点可変手段と、前記焦点可変手段の焦点位置の変化に同期して前記複数の2次元表示装置の表示像の中の該当する表示像を選択するシャッター装置とを具備する立体表示装置であって、前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各2次元表示装置は、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像より観察者から見て手前にある各2次元像中の物体像で、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分をマスク像として生成する前記表示すべき2次元像より手前にある2次元像と同数のマスク像生成装置と、前記各マスク像生成装置で生成されたマスク像を、観察者の視点位置の移動に応じて移動・変形させる前記マスク像生成装置と同数の移動装置と、前記各移動装置で生成されたマスク像と、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像とを画像処理し、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分の表示情報を、削除、所望の輝度、あるいは所望の色調に変化させる合成装置とを具備し、前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各2次元表示装置は、前記合成装置から出力される2次元像を表示することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、3次元立体像を奥行き標本化した個々の2次元像を表示する複数の透過型2次元表示装置と、前記各透過型2次元表示装置の背面に設置され、前方や側方からの光源の光を観察者の方向へ反射させ、また背面からの光を透過させる複数の反射装置と、前記複数の透過型2次元表示装置と同一光軸上に配置され、前記各透過型2次元表示装置に表示される表示像の結像位置を変化させる焦点可変手段とを具備する立体表示装置であって、前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各透過型2次元表示装置は、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像より観察者から見て手前にある各2次元像中の物体像で、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分をマスク像として生成する前記表示すべき2次元像より手前にある2次元像と同数のマスク像生成装置と、前記各マスク像生成装置で生成されたマスク像を、観察者の視点位置の移動に応じて移動・変形させる前記マスク像生成装置と同数の移動装置と、前記各移動装置で生成されたマスク像と、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像とを画像処理し、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分の表示情報を、削除、所望の輝度あるいは所望の色調に変化させる合成装置とを具備し、前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各透過型2次元表示装置は、前記合成装置から出力される2次元像を表示することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、前記反射装置が、ホログラフィック・オプティカル・エレメントからなることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、観察者の移動を検出して前記移動装置に検出した移動量の情報を送る手段をさらに有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、前記焦点可変手段が、可変焦点レンズであることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0027】
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0028】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
本実施の形態の立体表示装置は、2次元表示装置(101〜104)、投影用スクリーン105、可変焦点レンズ106、シャッター装置(107〜110)、投影光学系(111〜114)、マスク像生成装置(120〜122,133〜135)、移動装置(123〜125,136〜138)、および合成装置(126,131,132)から構成される。
この2次元表示装置(101〜104)としては、CRT、プロジェクター、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等を用いることができる。
【0029】
シャッター装置(107〜110)は、可変焦点レンズ106の焦点位置(即ち、像(115〜118)の結像位置)の変化と同期して奥行き画像を順番に時分割で投影用スクリーン105に表示させるための装置であり、機械的なメカニカルシャッターや液晶を用いたシャッターを用いることができる。
また、2次元表示装置が透過型あるいは反射型の場合には、このシャッター装置(107〜110)の代わりに、光源自体を画像に同期し点滅させてもよく、さらに、光源の光を透過/遮断させるシャッター装置を光源の前面に配置し、当該シャッター装置を時分割で制御するようにしてもよい。
可変焦点レンズ106は、焦点位置(即ち、像(115〜118)の結像位置)を周期的に変化させるものであり、高周波と低周波の切り替えにて駆動する二周波液晶を用いているので、この周波数は毎秒60Hz以上と高速である。
【0030】
本実施の形態では、2次元表示装置(101〜104)に、それぞれ所望の標本化2次元像を表示させておき、シャッター装置(107〜110)は初めは閉じておく。
可変焦点レンズ106の焦点位置を周期的に変化させたとき、標本化2次元像の結像位置が115の位置になるタイミングと同期してシャッター装置107を開け、2次元表示装置101より投影用スクリーン105に像を投射して像115を表示し、直ちにシャッター装置107を閉じる。
次に、標本化2次元像の結像位置が116の位置になるタイミングと同期してシャッター装置108を開け、2次元表示装置102より投影用スクリーン105に像を投射して像116を表示し、直ちにシャッター装置108を閉じる。
この手順を、可変焦点レンズ106の周期的な焦点位置の変化に同期して、2次元表示装置(103,104)においても同様に行う。
このとき可変焦点レンズの1周期の速度は60Hz以上であるので、人間の眼の残像時間以内であり、観察者には結像位置の異なる像(115〜118)がほぼ同時に観察され、空間上にある立体として認識される。
【0031】
しかし、このままでは観察者から像115の陰になって見えるはずのない像(116,117,118)の一部分が透けて見えてしまう。
そこで、前面の像に隠れて見えないはずの部分を覆い隠すためのマスク像を生成するマスク像生成装置(120〜122,133〜135)と合成装置(126,131,132)とを配置し、例えば、合成装置126において、マスク像生成装置(120〜122)により生成されたマスク像を、2次元表示装置103に表示される2次元画像119に重ね合わせ、2次元表示装置(101,102,103)から表示される像(115,116,117)に隠されていなければないない部分を、マスク像により消去あるいは透過率を変化させる。
【0032】
これにより、2次元表示装置103より像を投影して投影用スクリーン105に表示される像(後ろの像)118のうち、像(115,116,117)に隠れていなければならない部分が透けて見えることがなくなる。
この場合に、表示する物体がガラス製品のように半透明なものの場合、マスク像の透過率を高く変化させたものを合成装置126で重ね合わせることにより、半透明な物質を再現することができる。
また、合成装置126において、マスク像生成装置(120〜122)により生成されたマスク像の色調を変化させるようにしてもよい。
ここで、マスク像生成装置(120〜122,133〜135)で生成されるマスク像は、より前面に表示される像の画像信号を単純に2値化あるいは階調表現に変換されたものである。
このマスク像生成装置(120〜122,133〜135)、移動装置(123〜125,136〜138)、および合成装置(126,131,132)は、専用の電子回路あるいはコンピュータ上の処理で実現することができる。
【0033】
なお、図1では、像117に対応するマスク像生成装置120により生成されたマスク像、像116に対応するマスク像生成装置121により生成されたマスク像、像115に対応するマスク像生成装置122により生成されたマスク像を、観察者の位置を検出するセンサ127からの観察者の視点の移動に応じて、移動装置(123,124,125)によって移動させ、それを合成装置126によって2次元表示装置103に表示する2次元画像119に重ね合わせ、重なった部分の画像を消去あるいは透過率を変化させ、2次元表示装置103によって投影される。
また、合成装置(126,131,132)として、例えば、元になる2次元画像119に、他の画像(マスク像生成装置(120,121,122)で生成される画像)が重なる画素だけを消去する装置、コンピュータによる画像処理によって他の画像が重なった画素だけを消去する装置などを用いている。
【0034】
なお、本実施の形態において、2次元画像より前面にある標本化2次元画像数と同数の移動装置とマスク像生成装置が必要であり、また、合成装置は、(全標本化2次元画像数−1)(図1の場合では3個)必要となる。
例えば、図1の2次元画像119の場合には、3組のマスク像生成装置(120〜122)と移動装置(123〜125)とが、また、2次元画像130の場合には、2組のマスク像生成装置(134,135)と移動装置(137,138)とが必要となる。
【0035】
ここで、図1に示すように、投影用スクリーン105に対して直角でない角度で投影すると投影像に台形ひずみができることが予想されるが、これが問題にならないくらい2次元表示装置(101〜104)と投影用スクリーン105との距離を大きくとり、投影する角度は小さいものとする、または2次元表示装置(101〜104)の表示画像を台形歪みを考慮し変形したものを表示する、あるいはレンズ系によって変形させるなどの方法により、この台形ひずみの問題を解決することができる。
【0036】
前記マスク像生成装置(120〜122,133〜135)により生成されるマスク像の概念を、図6を用いて説明する。
図6(a)に示すように、例えば、表示画像501は最前面に表示されるので、前面に画像がないためマスク像なしでそのまま投影像510として投影される。
また、図6(b)に示すように、次の表示画像502は、その前面にある表示画像501に隠れる部分を隠すためにマスク像507を重ねることにより、マスク像507に隠されない部分のみの投影像511が投影される。
同様に、図6(c)に示すように、次の表示画像503は、すぐ前面の表示画像を隠すマスク像508を重ね、また最前面の表示画像を覆い隠すマスク像507を重ねることにより、投影像512が投影される。
同様に、図6(d)に示すように、次の表示画像504は、すぐ前面の表示画面を隠すマスク像509を重ね、またもう1つの前面の表示画像を覆い隠すマスク像508を重ね、さらに、最前面の表示画像を覆い隠すマスク像507を重ねることにより、投影像513が投影される。
従来の立体表示装置で4枚の奥行きをもった立体表示画像を表示したものは、図6に示す表示画像505のように後ろが透けて見えるが、本実施の形態により表示されたものは、図6に示す投影像514のように、各標本化2次元画像が重なる(または、後ろが透けて見える)ことなく表示することが可能となる。
【0037】
そして観察者が移動した時には、その動きに追従してマスク像を移動装置(123〜125,136〜138)によって移動させることによって、観察者からは前面の画像によって隠されていなければならない後方の画像の一部分は観察者の位置に応じて隠される。
この移動装置(123〜125,136〜138)の概念を、図7を用いて説明する。
図7は、正面の像605から各方向へ動かしたときの像(像601から像609)を示すものである。
例えば、左右方向の場合、観察者が立体表示装置に向かって正面から右に移動したときには、マスク像610を正面の像605から右の像606のように左方向へ移動することにより、2次元画像611の観察者の位置から見える必要のある部分は見ることができ、隠れていなければないない部分は、マスク像610によって隠されている。
上下方向の場合は正面の像605から上の像602へ、あるいは下の像608へ移動させる。
さらに、上下左右方向を同時に動かすことにより、右上の像603や右下の像609などにも移動することができる。
【0038】
移動量は観察者の上下左右の移動量に比例した量を移動し、前後方向に対しても、観察者の前後位置の移動量に比例して、表示するマスク像の大きさを拡大、縮小する。
観察者の移動による位置の検出方法として、センサ類によって移動位置を検出する方法を図8に示す。
本実施の形態においては、図8(a)に示すような、複数の赤外線センサ702をある角度毎に観察者710を検出できるように並べ、観察者710の前方あるいは後方からどのセンサの範囲に観察者710がいるのかを検知する赤外線センサ方式、
図8(b)に示すような、観察者710の側方あるいは前方、あるいは後方、あるいはその両方に距離センサ(超音波距離センサまたはレーザ距離センサ)703を配置し、距離センサ703から観察者710までの距離を計測し観察者710の位置を検出する距離計測方式、
図8(c)に示すような、床面、あるいは観察者710の前後、左右に光センサ704を配置し、観察者710によって光が遮られた場所を検知する光センサ方式、
図8(d)に示すような、固定されたカメラ705の画像から画像処理により観察者710の位置を計算する、あるいはマーカーを付けた観察者710のマーカーの位置を画像から検出するカメラ方式のいずれかを採用することができる。なお、本実施の形態は、従来の立体表示装置にマスク像生成装置(120〜122,133〜135)、移動装置(123〜125,136〜138)、および合成装置(126,131,132)を追加するのみであり、かつ、画像の複雑な加工が必要ないという利点を有している。
このため、本実施の形態は、動画のような表示の高速性を要求するものに対しても適用が可能であるという利点を有する。
【0039】
[実施の形態2]
図2は、本発明の実施の形態2の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
本実施の形態の立体表示装置は、投影用スクリーン205に対して前面から投影するようにした点で、前記実施の形態1と相違する。
なお、本実施の形態においても、マスク像生成装置、移動装置、合成装置は、前記実施の形態1と同じものを使用するが、図2では省略している。
即ち、各像(215〜218)より前に結像される像によって隠される部分を覆い隠すために、各2次元表示装置(201〜204)に観察者から見てその像より前面に表示される画像と重なる部分を隠すためのマスク像を生成するマスク像生成装置と、そのマスク像を移動させるための移動装置とを、その表示画像より前面にある画像の数だけ各々配し、各2次元表示装置(201〜204)の画像に、各マスク像生成装置で生成されたマスク像を重ね合わせることにより、複数枚の奥行きがある場合でも透けて見えるという問題を解決する。
【0040】
本実施の形態において、例えば、2次元表示装置201から投影用スクリーン205に投影された画像は、可変焦点レンズ206によって像215として結像される。
次の2次元表示装置202からの像は、2次元表示装置201からの像215によって隠される部分を覆い隠すためのマスク像を重ね合わせた後、像216として結像される。
次の2次元表示装置203からの像は、2次元表示装置(201,202)からの像(215,216)によって隠される部分を覆い隠すためのマスク像を重ね合わせた後、像217として結像される。
このように、本実施の形態も、前記実施の形態と同様、表示したい2次元表示装置(201〜204)に、観察者から見て前面に表示される画像によって隠される部分を覆い隠すマスク像を必要な数だけ重ね合わせる構成である。
【0041】
2次元表示装置(201〜204)が透過型あるいは反射型(例えば、液晶ディスプレイなどでバックライトを必要とするものや反射を利用したもの)の場合に限り、バックライトなどの照明(EL,LED,蛍光管,放電管,電球を含む)の前面にシャッター装置を配し、バックライトの光源からの光を透過/遮断する、あるいはシャッター装置の変わりにバックライトの光源を直接点滅させることによって時分割を行うことができる。
【0042】
[実施の形態3]
図3は、本発明の実施の形態3の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
前記各実施の形態において、2次元表示装置を複数台用いた理由は、立体の動画表示には、毎秒の表示枚数が「フレーム数×奥行標本化数」を満たすだけの高速な表示の切り換えが必要で、現実の2次元表示装置では難しいためである。
しかし、表示/消去の速度が非常に高速にできるものを用いる場合には、この複数台の2次元表示装置に代えて、1台の2次元表示装置を使用し、当該1台の2次元表示装置に時分割で各2次元画像を表示することにより、複数台の2次元表示装置の役割を1台の2次元表示装置で行うことが可能である。
本実施の形態は、前記した1台の2次元表示装置を使用する立体表示装置である。
なお、図3に示すマスク像生成装置(120〜122,133〜135)、移動装置(123〜125,136〜138)、および合成装置(126,131,132)は、図1と同じである。
【0043】
また、可変焦点レンズ1105は、焦点位置(即ち、結像位置)を周期的に変化させるものであり、高周波と低周波の切り替えにて駆動する二周波液晶を用いているので、この周波数は毎秒60Hz以上と高速である。
【0044】
本実施の形態では、切り替え装置1110により所望の標本化2次元像、例えば、1106の像を表示するための表示信号を選択し、2次元表示装置1101に1106の像を表示させておき、シャッター装置1102は初めは閉じておく。
可変焦点レンズ1105の焦点位置を周期的に変化させたとき、結像位置が1106の位置になるタイミングと同期してシャッター装置1102を開け、2次元表示装置1101より投影用スクリーン1104に像を投射して像1106を表示し、直ちにシャッター装置1102を閉じる。
次に、切り替え装置1110により所望の標本化2次元像、例えば、1107の像を表示するための表示信号を選択し、2次元表示装置1101に1107の像を表示させておき、シャッター装置1102は閉じておく。
結像位置が1107の位置になるタイミングと同期してシャッター装置1102を開け、2次元表示装置1101より投影用スクリーン1104に像を投射して像1107を表示、直ちにシャッター装置1102を閉じる。
可変焦点レンズ1105の周期的な焦点位置の変化に同期して、像1108,1109に対しても、これと同様の手順を行う。
このとき可変焦点レンズ1105の1周期の速度は60Hz以上であるので、人間の眼の残像時間以内であり、観察者には結像位置の異なる像(1106,1107,1108,1109)がほぼ同時に観察され、空間上にある立体として認識される。
なお、2次元表示装置1101に表示する像へのマスク像の合成などの処理は実施の形態1と同様である。
【0045】
[実施の形態4]
図4は、本発明の実施の形態4の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
本実施の形態の立体表示装置は、投影あるいは透過する全ての画像の光束の中心を同じにするように構成したものである。
なお、本実施の形態においても、マスク像生成装置、移動装置、合成装置は、前記実施の形態1と同じものを使用するが、図4では省略している。
図4に示す可変焦点レンズ306は、焦点位置(即ち、結像位置)を周期的に変化させるものであり、高周波と低周波の切り替えにて駆動する二周波液晶を用いているので、この周波数は毎秒60Hz以上と高速である。
【0046】
本実施の形態の立体表示装置において、2次元表示装置(301,302,303,304)には、それぞれ所望の標本化2次元像を表示させておき、シャッター装置(307,308,309,310)は初めは閉じておく。
可変焦点レンズ306の焦点位置を周期的に変化させたとき、結像位置が318の位置になるタイミングと同期してシャッター装置307を開け、2次元表示装置301から反射装置315により、投影用スクリーン305に像を投射して像318を表示し、直ちにシャッター装置307を閉じる。
次に、結像位置が319の位置になるタイミングと同期してシャッター装置308を開け、2次元表示装置302から反射装置316により、投影用スクリーン305に像を投射して像319を表示し、直ちにシャッター装置308を閉じる。
可変焦点レンズ306の周期的な焦点位置の変化に同期して、2次元表示装置(303,304)に対しても、前記した手順を同様に行う。
このとき可変焦点レンズ306の1周期の速度は60Hz以上であるので、人間の眼の残像時間以内であり、観察者には結像位置の異なる像(318,319,320,321)がほぼ同時に観察され、空間上にある立体として認識される。
そして例えば、2次元表示装置303に表示する像は、像(318,319)と重なる部分を隠すためのマスク像を重ね合わせたものを表示し、像320として結像される。
このように観察者から見て後方の像は、その像よりも前面の像を隠すマスク像生成装置からのマスク像を重ね合わせることにより再現される。
【0047】
本実施の形態の構成方法としては、図4(a)に示すように、2次元画像を投影用スクリーン305に投影し、その投影像を可変焦点レンズ306によって結像する方式と、図4(b)に示すように、直接、2次元表示装置からの画像を可変焦点レンズ306によって結像する方式とがある。
例えば、2次元表示装置301に表示された画像はシャッター装置307と投影光学系311を通過し、反射装置315によって投影用スクリーン305に投射される。その投射された像を可変焦点レンズ306によって像318として結像させる。
マスク像生成装置によってマスクされ、2次元表示装置302に表示される画像は、シャッター装置308と投影光学系312を通過し、反射装置316によって投影用スクリーン305に投射される。その投射された像を可変焦点レンズ306によって像319として結像される。
同様に、マスク像生成装置によってマスクされ、2次元表示装置303に表示される画像は像320として、また、マスク像生成装置によってマスクされ、2次元表示装置304に表示される画像は像321として結像される。
【0048】
ここで、各2次元表示装置(301〜304)からの像の光軸を一致させるために、背面からの光は透過し前面から光を反射する反射装置(315,316,317)として、ハーフミラー、HOE(ホログラフィック・オプティカル・エレメント:ある一方向からの光だけを反射させ、それ以外の方向の光は透過させるもの)等が使用可能である。
なお、反射装置(315,316,317)として、HPDLC(ホログラフィック高分子分散型液晶:高速で反射/透過あるいは遮断/透過の動作を駆動できる液晶)を利用することにより、反射装置とシャッター装置の機能を1つの反射装置で共用化することが可能である。
【0049】
[実施の形態5]
図5は、本発明の実施の形態5の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
本実施の形態の立体表示装置は、2次元表示装置(401〜404)として、透過性のある装置(例えば、液晶ディスプレイ等)を用いて、複数の2次元表示装置を積層させたものである。
なお、本実施の形態においても、マスク像生成装置、移動装置、合成装置は、前記実施の形態1と同じものを使用するが、図5では省略している。
本実施の形態の構成方法としては、図5(a)に示すように、反射装置(405〜408)を使用する方式と、図5(b)に示すように、反射装置を使用しない方式とがある。
図5(a)に示す方式は、HOE等で構成される反射装置(405〜408)を配置し、この反射装置(405〜408)で前方や側方からの光源410の光を観察者の方向へ反射させ、また、背面からの光を透過させるようにしている。図5(b)に示す方式は、各2次元表示装置(401〜404)の後ろに光源410を配置するようにしたものである。
ここで、各2次元表示装置(401〜404)は、像を表示しないときは透過性を有し、可変焦点レンズ409に同期して各2次元表示装置(401〜404)に像を表示させる。
また、各2次元表示装置(401〜404)に表示される画像は、前面の2次元表示装置の画像と重なる部分を覆い隠すマスク像生成装置からのマスク像を後面の2次元表示装置に重ね合わせることにより、前面の2次元表示装置の画像に隠れていなければならない、後側になる2次元表示装置の画像の一部分が隠されたものである。
【0050】
本実施の形態の可変焦点レンズ409は、焦点位置すなわち結像位置を周期的に変化させるものであり、高周波と低周波の切り替えにて駆動する二周波液晶を用いているので、この周波数は毎秒60Hz以上と高速である。
【0051】
本実施の形態では、可変焦点レンズ409の焦点位置を周期的に変化させたとき、結像位置が414の位置になるタイミングと同期して2次元表示装置401を表示し、直ちに2次元表示装置401を消去する。
次に、結像位置が413の位置になるタイミングと同期して2次元表示装置402を表示し、直ちに2次元表示装置402を消去する。
可変焦点レンズ409の周期的な焦点位置の変化に同期して、2次元表示装置(403,404)に対しても、前記と同様の手順を行う。
このとき可変焦点レンズ409の1周期の速度は60Hz以上であるので、人間の眼の残像時間以内であり、観察者には結像位置の異なる像(411,412,413,414)がほぼ同時に観察され、空間上にある立体として認識される。
例えば、2次元表示装置401から投影された画像は、可変焦点レンズ409によって像414として結像する。
次の2次元表示装置402からの画像は、2次元表示装置401からの像414を覆い隠すためのマスク像を重ね合わせた後、像413として結像する。
この次の2次元表示装置403からの像412は、2次元表示装置(401,402)からの像(413,414)を覆い隠すためのマスク像を重ね合わせた後、像412として結像する。
【0052】
このように、本実施の形態においても、表示したい2次元表示装置に、観察者から見て前面に表示される画像を隠すマスク像を必要な数だけ重ね合わせるようにしたものである。
【0053】
なお、前記各実施の形態では、2次元表示装置として、可変焦点型立体表示装置を使用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、本発明は、奥行き標本化型立体表示装置にも適用可能であることはいうまでもない。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0054】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0055】
本発明によれば、マスク像を生成するマスク像装置と、2次元画像と複数枚のマスク像を重ね合わせる合成装置とを設け、観察者から見て本来隠されていなければならない部分を隠し、かつ、移動装置を設け、観察者の移動にともなってマスク像を移動させるようにしたので、観察者の位置を特定せず、自然な3次元像、あるいは3次元動画像を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態2の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態3の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態4の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態5の立体表示装置の概略システム構成を示す図である。
【図6】本発明の各実施の形態のマスク像生成装置で生成されるマスク像の概念を説明するための図である。
【図7】本発明の各実施の形態の移動装置の概念を説明するための図である。
【図8】本発明の各実施の形態における、視点移動検出方法を説明するための図である。
【図9】従来の可変焦点レンズを用いた立体表示装置の表示動作原理を説明するための図である。
【図10】従来の奥行き標本化型立体表示装置の表示動作原理を説明するための図である。
【図11】2次元像である奥行き標本化像を説明するための図である。
【符号の説明】
101〜104,201〜204,301〜304,401〜404,801,901,1101…2次元表示装置、105,205,305,1104…投影用スクリーン、106,206,306,409,802,1105…可変焦点レンズ、107〜110,207〜210,307〜310,1102…シャッター装置、111〜114,211〜214,311〜314,1103…投影光学系、120〜122,133〜135…マスク像生成装置、123〜125,136〜138…移動装置、126,131,132…合成装置、127…センサ、315〜317,405〜408…反射装置、410…光源、701…立体表示装置、702…赤外線センサ、703…距離センサ、704…光センサ、705…カメラ、710,804,904…観察者、810…同期装置、811,902…駆動装置、1110…切り替え装置。
Claims (10)
- 3次元立体像を奥行き標本化した個々の2次元像を表示する複数の2次元表示装置と、
同一光軸上に並べられ、前記2次元表示装置に表示される像を前面に反射し、後面の像はそのまま透過させる複数の反射装置と、
前記各2次元表示装置に表示される表示像の結像位置を変化させる焦点可変手段とを具備し、
前記焦点可変手段の焦点位置の変化に同期して、所定の2次元像を順次2次元表示装置に表示するステップを、人間の眼の残像時間以内に高速に繰り返すことにより3次元立体像を表示する立体表示方法であって、
前記ステップは、最前面の2次元像以外の2次元像を表示する前記各2次元表示装置で表示すべき2次元像より観察者から見て手前にある各2次元像中の物体像で、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分をマスク像として生成するステップ1と、
前記ステップ1で生成されたマスク像を、観察者の視点位置の移動に応じて移動・変形させるステップ2と、
前記ステップ2で生成されたマスク像と、前記各2次元表示装置で表示すべき2次元像とを画像処理し、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分の表示情報を、削除、所望の輝度、あるいは所望の色調に変化させるステップ3とを有し、
前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各2次元表示装置は、前記ステップ3で生成された2次元像を表示することを特徴とする立体表示方法。 - 3次元立体像を奥行き標本化した個々の2次元像を表示する複数の透過型2次元表示装置と、
前記各透過型2次元表示装置の背面に設置され、前方や側方からの光源の光を観察者の方向へ反射させ、また背面からの光を透過させる複数の反射装置と、
前記複数の透過型2次元表示装置と同一光軸上に配置され、前記各透過型2次元表示装置に表示される表示像の結像位置を変化させる焦点可変手段とを具備し、
前記焦点可変手段の焦点位置の変化に同期して、所定の2次元像を順次2次元表示装置に表示するステップを、人間の眼の残像時間以内に高速に繰り返すことにより3次元立体像を表示する立体表示方法であって、
前記ステップは、最前面の2次元像以外の2次元像を表示する前記各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像より観察者から見て手前にある各2次元像中の物体像で、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分をマスク像として生成するステップ1と、
前記ステップ1で生成されたマスク像を、観察者の視点位置の移動に応じて移動・変形させるステップ2と、
前記ステップ2で生成されたマスク像と、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像とを画像処理し、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分の表示情報を、削除、所望の輝度あるいは所望の色調に変化させるステップ3とを有し、
前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各透過型2次元表示装置は、前記ステップ3で生成された2次元像を表示することを特徴とする立体表示方法。 - 前記反射装置は、ホログラフィック・オプティカル・エレメントからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体表示方法。
- 前記ステップ2は、観察者の移動を検出するステップを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の立体表示方法。
- 前記焦点可変手段は、可変焦点レンズであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の立体表示方法。
- 3次元立体像を奥行き標本化した個々の2次元像を表示する複数の2次元表示装置と、
同一光軸上に並べられ、前記2次元表示装置に表示される像を前面に反射し、後面の像はそのまま透過させる複数の反射装置と、
前記各2次元表示装置に表示される表示像の結像位置を変化させる焦点可変手段と、
前記焦点可変手段の焦点位置の変化に同期して前記複数の2次元表示装置の表示像の中の該当する表示像を選択するシャッター装置とを具備する立体表示装置であって、
前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各2次元表示装置は、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像より観察者から見て手前にある各2次元像中の物体像で、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分をマスク像として生成する前記表示すべき2次元像より手前にある2次元像と同数のマスク像生成装置と、
前記各マスク像生成装置で生成されたマスク像を、観察者の視点位置の移動に応じて移動・変形させる前記マスク像生成装置と同数の移動装置と、
前記各移動装置で生成されたマスク像と、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像とを画像処理し、当該各2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分の表示情報を、削除、所望の輝度、あるいは所望の色調に変化させる合成装置とを具備し、
前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各2次元表示装置は、前記合成装置から出力される2次元像を表示することを特徴とする立体表示装置。 - 3次元立体像を奥行き標本化した個々の2次元像を表示する複数の透過型2次元表示装置と、
前記各透過型2次元表示装置の背面に設置され、前方や側方からの光源の光を観察者の方向へ反射させ、また背面からの光を透過させる複数の反射装置と、
前記複数の透過型2次元表示装置と同一光軸上に配置され、前記各透過型2次元表示装置に表示される表示像の結像位置を変化させる焦点可変手段とを具備する立体表示装置であって、
前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各透過型2次元表示装置は、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像より観察者から見て手前にある各2次元像中の物体像で、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分をマスク像として生成する前記表示すべき2次元像より手前にある2次元像と同数のマスク像生成装置と、
前記各マスク像生成装置で生成されたマスク像を、観察者の視点位置の移動に応じて移動・変形させる前記マスク像生成装置と同数の移動装置と、
前記各移動装置で生成されたマスク像と、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像とを画像処理し、当該各透過型2次元表示装置で表示すべき2次元像の隠される部分の表示情報を、削除、所望の輝度あるいは所望の色調に変化させる合成装置とを具備し、
前記最前面の2次元像以外の2次元像を表示する各透過型2次元表示装置は、前記合成装置から出力される2次元像を表示することを特徴とする立体表示装置。 - 前記反射装置は、ホログラフィック・オプティカル・エレメントからなることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の立体表示装置。
- 観察者の移動を検出して前記移動装置に検出した移動量の情報を送る手段を、さらに有することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の立体表示装置。
- 前記焦点可変手段は、可変焦点レンズであることを特徴とする請求項6ないし請求項9のいずれか1項に記載の立体表示装置。
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