JP3582840B2 - 磁気ヘッドスライダ - Google Patents

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幹夫 徳山
芳徳 竹内
伸一 広瀬
裕充 時末
芳彦 三宅
省三 三枝
洋一 川久保
龍司 土山
美恵子 石井
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株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

技術分野
本発明は磁気ディスク装置用磁気ヘッドスライダに関し、特に高地などで使用され、雰囲気気圧が通常の大気圧(1気圧)よりも低い環境においても、磁気ヘッドを搭載するスライダの浮上量を一定に保持することにより、信頼性の高い磁気ヘッドスライダを提供する。
背景技術
磁気ディスク装置はパーソナルコンピュータの外部記憶装置として用いられており、コンピュータの小型化と共に使用場所も、通常の平地から、気圧の低い高地まで広い範囲となっている。磁気ディスク装置を減圧された環境下で使用すると、磁気ヘッドを搭載するスライダの浮上量が低下して正常に作動しないという問題があった。
この問題に対し、例えば特開昭63−273287号公報では、大気センサで検出される大気圧の変化に対応して、ピエゾ素子に電圧を加えることによりスライダへの押付け荷重を変化させて、浮上量を一定化する方法が開示されている。
また、特開昭60−223088号公報には、負の浮力を発生する負圧ポケット部に、負の浮力減少手段として大気に連通する連通孔を設け、連孔の上部面に設けた電歪素子に流す電流を制御することにより、ディスク回転開始後に速やかに所定の浮上量に達するスライダが開示されている。
上記に開示された特開昭63−273287号公報では、大気圧の変化を感知するためのセンサ、そして荷重を変化させるためのピエゾ素子とその動力となる電源が必要であった。また、特開昭60−223088号公報においても浮上量を制御するためには電歪素子とそれを稼動するための電源が必要である。さらに、気圧の変化をに対応して浮上量を制御するためには前記の公知例と同様に大気圧センサが必須となる。
発明の開示
本発明は、現在の携帯型パーソナルコンピュータに求められている低消費電力と低価格を実現するために、電力を消費することなく、さらにコスト高となる大気センサ、ピエゾ素子等の部品を新たに用いることなく、高地などの減圧環境下でも一定浮上量を実現するスライダを提供することを目的とする。
雰囲気圧力の低下による浮上量の低減を防ぐためには、(1)気圧変動を感知するセンサ、(2)減圧の大きさに応じて浮上量を変化させる手段が基本的に必要である。そこで本発明では次の構成とした。
(1)の気圧変動の感知センサとして、スライダ本体の中に、1気圧の密封された基準圧力室を設ける。そしてこの基準圧力室の1部は薄い隔離壁を介して雰囲気と隣接している。このため、雰囲気圧が通常の大気圧、つまり1気圧である場合は、基準圧力室の圧力と同一となり、隔離壁は変形することがない。一方、高地などの雰囲気圧力が1気圧よりも小さい場合には、基準圧力室の薄い隔離壁は、雰囲気圧力と1気圧の差圧、つまり減圧量に応じて変形する。具体的には、基準圧力室の方が高気圧であるために、基準圧力室の隔離壁が低圧力の雰囲気の方に膨らみ移動する。この現象を、気圧変動感知センサとして利用すると共に、後述する、浮上力制御手段として利用する。
(2)スライダには、浮上力の発生手段の違いから、浮上力のみを発生させる浮上面を持つ(a)正圧スライダと、浮上力と共に負の浮上力(吸引力)を併用する(b)負圧力併用スライダ(一般に負圧スライダと略される)の2つに大別できる。(a),(b)の共通な方法として、浮上力を発生する浮上用レールの形状を変化させて浮上力を増加させる方法がある。
具体的には、▲1▼大気圧より高い圧力(正圧力)を発生する浮上用レールの面積を増加させる、▲2▼浮上用レールのテーパ部のテーパ角度を変化させる(最適化する)、▲3▼浮上用レールのクラウン(曲率)を変化させる(最適化する)方法がある。これらを基準圧力室の隔離壁が低圧力の雰囲気の方に膨らみ移動する現象を用いて行う。▲1▼については、基準圧力室の膨張した隔離壁が新たな浮上面となり、▲2▼、▲3▼については、膨張した隔離壁がテーパ角度を、あるいは浮上用レールの曲率を変化させることにより、雰囲気の圧力が減圧することより浮上量が低下することを防げる。
(b)については、負の浮上力(吸引力)を発生する吸引力発生ポケットに雰囲気(大気)に連通する吸引力調整孔を設け、この調整孔の大気側に設けた吸引力調節弁を、基準圧力室の隔離壁の移動(減圧による膨張)により開閉することにより、吸着力を低減させて、浮上量を一定化する事ができる。
具体的には、減圧により膨張した基準圧力室の隔壁が吸引力調節弁を開くことにより、吸引力が低下して、圧力低下による浮上力低下を補正することにより一定浮上量を実現する。
本発明によれば、雰囲気の圧力が低下する高地においても、スライダの浮上量を一定に保持することができるために、減圧によりスライダとディスクが接触し、損傷するということが無く、信頼性の高い磁気ディスク装置を実現する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【第1図】装置全体図
【第2図】第1実施例の磁気ヘッド支持機構斜視図
【第3図】第1実施例のスライダ斜視図
【第4図】スライダ浮上面
【第5図】第4図のA−A断面
【第6図】吸引力制御弁の動作説明図
【第7図】第2実施例の斜視図
【第8図】第7図のB−B断面
【第9図】第2実施例の機能説明図
【第10図】第3実施例の斜視図
【第11図】標準気圧ポケット部可動壁
【第12図】第3実施例の可動壁効果説明図
【第13図】高地での浮上用レールフラット部形状
【第14図】第4実施例の斜視図
【第15図】第4実施例のスライダ浮上面
【第16図】第15図のD−D断面
【第17図】第4実施例の機能説明図
【第18図】第5実施例の斜視図
【第19図】第5実施例の機能説明図
【第20図】テーパ角度と浮上量の関係説明図
【第21図】第6実施例の斜視図
【第22図】第6実施例の機能説明図
【第23図】第7実施例の斜視図
【第24図】第7実施例の機能説明図
発明を実施するための最良の形態
本発明の第1の実施例を第1図から第6図を用いて説明する。第1図は本発明の磁気ヘッド支持機構を搭載した磁気ディスク装置の全体図を示す。
情報を記録するための磁気ディスク1はスピンドルモータ2に積層されている。情報を磁気ディスクに記録・再生するための磁気ヘッド(図示せず)は磁気ヘッド支持機構5のスライダ4に搭載されている。磁気ヘッド支持機構5はアーム5に連結されている。磁気ヘッドは、ピボットベアリング7、ボイスコイルモータ8からなるキャリッジ9により所定の半径位置に位置決めされる。これらの機構はランチボックス型のベースに搭載され、カバー(図示せず)により密封されている。
第2図に磁気ヘッド支持機構の一実施例の全体を示す。アーム取付部10はばね部11に連接し、ばね部11はフランジ部12に連接している。フランジ部12の先端に可撓性指部13、横枠14とスライダの取付部15が設けられており、取付部15にはスライダ4の背面45が接着剤で取付けられている。スライダ4の押し付け荷重はばね部11を装置に装着する前に所定の角度で曲げておき、装着時にディスク面に略平行に取付けることにより、その撓みにより発生している。前記押し付け荷重はフランジ部12、可撓性指部13、取付部15を介してスライダに伝えられる。
本実施例ではピボットの無いヘッド支持機構を用いているが、ピボットの有るヘッド支持機構を用いていも良いことは言う間でもない。可撓性指部13はスライダ浮上面に平行な面内方向には剛で、浮上面に直角方向の面外方向には柔にスライダを支持している。
第3図に、スライダの斜視図を示す。スライダの流出端面48には磁気ヘッド素子41が設けられており、背面47には吸引力制御手段として吸引力制御弁20と標準気圧ポケット用フタ30が設けられている。
第4図にはスライダの浮上面の構造を示す。浮上面は、浮上力を発生する2本の浮上用サイドレール42、浮上用クロスレール45と、サイドレールとクロスレールに囲まれた吸引力発生ポケット46から構成されている。浮上用サイドレール42及び浮上用クロスレール45は磁気ディスクとの相対運動により大気圧(1気圧)より高い圧力(正圧力)を発生し、浮上力を発生する。一方、吸引力発生ポケット46は大気圧(1気圧)より低い圧力(負圧力)を発生し、負の浮上力、つまり吸引力を発生する。このようなスライダは一般に負圧力併用スライダ、あるいは単に負圧スライダと呼ばれている。
このようなスライダの浮上量は、浮上用レールによる浮上力と、磁気ヘッド支持機構のスライダ押付け荷重と、負圧力による吸引力のバランスにより決定される。換言すれば浮上力が大きければスライダはディスク面から離れ浮上量は大きくなり、吸引力が大きい場合にはスライダはディスク面に接近し、浮上量は小さくなる。このため、スライダの浮上量は、(1)浮上力、あるいは(2)吸引力をコントロールすることにより制御することができる。本実施例では、吸引力発生ポケット46の中に、吸引力制御孔21を設けた構造としている。
第5図に吸引力制御孔21を含むA−A断面図を示す。吸引力制御孔21の一端は吸引力発生ポケット46に連通しており、他端は吸引力制御弁20により塞がれている。スライダ本体内には標準気圧である1気圧の空気が密閉された標準気圧ポケット31と、標準気圧ポケットを密封するための標準気圧ポケット用フタ30が設けられている。そして、このフタ30の上部に吸引力制御弁20の一端が設けられている。標準気圧ポケット31は密閉構造となっており、ポケット内の空気の漏れは無い。
第6図に吸引力制御弁20の動作を示し、雰囲気圧が1気圧よりも低くなった場合にも、スライダの浮上量を一定に保つことができることを説明する。第6図(a)には標準大気圧で使用時の吸引力制御弁20位置を示している。雰囲気圧力及び標準気圧ポケット31の内部の気圧も1気圧であるために、両者を隔てる薄膜の標準気圧ポケット用フタ30は、両側から同一の力で押され変形することはない。
また、このフタ30の上部に吸引力制御弁20の一端が設置されている。両者は相対運動が可能なように固定されていない。この調節弁の他端はスライダの背面47に接着材で固定されており、接着部22を支点にして、吸引力制御孔21を開閉する構造となっている。そして、標準大気圧中では吸引力制御弁20は吸引力制御孔21を塞ぎ、吸引力発生ポケット46には所定の吸引力(負圧力)が発生する。
一方、第6図(b)に示すように、減圧状態(高地)で使用するような場合には、標準気圧ポケット31内の圧力が雰囲気圧力より高いために、標準気圧ポケット31を構成するフタ30が外側に突出し、吸引力制御弁20を持ち上げる。吸引力発生ポケット46内には雰囲気圧力よりさらに低い圧力が発生しているために、スライダ背面側の吸引力制御孔21から空気流24が吸引力発生ポケット46に流入して、吸引力(負圧力)の発生を妨げる。このため、雰囲気圧力が減少して浮上用レールの浮上力(正圧力)が低下しても、吸引力発生ポケット46の吸引力(負圧力)を低減することにより、スライダの浮上量を一定に保つことが可能となる。
前述したことの繰り返しになるが、浮上量は、浮上力と、荷重と、吸引力のバランスにより決定されるために、浮上力が低下した場合には、低下した浮上量と同等の吸引力を低減することにより、浮上量を一定に保つ事が可能となる。
これにより、磁気ディスク装置の誤動作が無くなり、高地等の減圧環境下においても高い信頼性を確保することが可能となる。さらに、本発明では、従来必須であった電源、ピエゾ素子、大気圧センサを用いることなく、浮上量を一定化することができる。このため、低消費電力を達成できるだけでなく生産性にも優れた磁気ディスク装置を提供することが可能となる。
本発明の第2の実施例を第7図、第8図、第9図を用いて説明する。本実施例と第1の実施例との違いは、(1)第1実施例で示した標準気圧ポケットのフタ30が本実施例では第7図、第8図に示すように磁気ヘッド支持機構の取付部15が兼用している点である。これにより、本実施例では標準気圧ポケットのフタ30を新たに設ける必要が無くなり、部品点数を低減することができる。また、(2)本実施例では標準気圧ポケット31を吸引力発生ポケット46の上に標準気圧ポケット部可動壁32を介して設けている点である。本実施例においても標準気圧ポケット31は密閉構造となっており、1気圧の空気が密閉され、漏れることはない。
次に、第9図を用いて本実施例の機能を説明する。雰囲気圧が1気圧であり、且つディスク静止時であれば、標準気圧ポケット31と吸引力発生ポケット46の気圧は同一であるために、第8図に示すように可動壁32は浮上面に略平行となっている。一方、減圧された雰囲気では、第9図に示すように、標準気圧ポケット31の圧力が吸引力発生ポケット46の圧力より高くなるので、可動壁32は浮上面の側に突出する。
突出高さhtは可動壁32の材質、厚さt、大きさ、可動壁32を挟んだ圧力差で決まる。一般に吸引力発生ポケット46の深さhdは数μmから10μm程度に設定される事が多い。そして、この深さhtを変化させることにより、吸引力(負圧力)を制御することができる。また、吸引力とポケット深さhdとの関係は、深さhdを深くするに従い吸引力は増大し、最大吸引力を持つ深さ(約6μm?)があり、それを超えると吸引力は減少し、深さhdが約25μmを超えると吸引力はゼロとなる(無くなる)。
このため、可動壁32の突出高さhtは、突出高さの増大と共に吸引力が低下するように選定し、μmのオーダの変位量となるように、材質、厚さt、大きさを決定すればよい。
一方、可動壁32の突出高さhtが高過ぎると吸引力発生ポケット46が浮上力を発生し、浮上量が1気圧の浮上量より高くなってしまうので、突出高さhtの制御が必要である。
上述したように、本実施例においても、第1の実施例と同様に雰囲気圧力の低下とともに、吸引力発生ポケット46の吸引力を低減することができるので、気圧の減少による浮上量の低下を防ぎ、信頼性の高い磁気ディスク装置を提供することが可能となる。また、本実施例では、第1の実施例で必要であった吸引力制御弁20、標準気圧ポケットフタ30が不要となるので、部品点数を低減できるという利点もある。
本発明の第3の実施例を第10図、第11図、第12図、第13図を用いて説明する。本実施例と第2の実施例との違いは、本実施例では標準気圧ポケット31を浮上用サイドレール42のフラット部44の上に設けた点である。
第10図に示すように、2本の浮上用サイドレール42のフラット部44の上部側であるスライダの背面側に、それぞれ標準気圧ポケット用のフタ30を設けている。このフタ30は、第1の実施例とは異なり気圧差が生じても変形しないように作られている。
これは、第11図に示すように、各々の浮上用サイドレールのフラット部44に標準気圧ポケット31の可動壁32を設けているためである。
第11図のC−C断面を第12図に示す。
2本の浮上用サイドレール42は同一の構造となっている。本実施例では浮上用サイドレール42のフラット部44の磁気ヘッド素子41側に標準気圧ポケット部可動壁32を介して標準気圧ポケット31を設けている。磁気ディスク装置が非動作中の場合の、標準大気圧中での可動壁32の位置は、可動壁32の上下で圧力差が無いために変形せず、フラット部44と同一平面状に有る。
一方、高地では標準気圧ポケット31の気圧が雰囲気圧よりも高いので第12図(b)のようにディスク面方向に突出する。突出する高さhtは、材料の機械特性、壁の厚さt、大きさ、気圧差で決まる。本実施例のように浮上面を突出させることにより、浮上用サイドレールのフラット部の浮上力を増加させることができる。これにより、減圧により浮上力が低下しても、フラット部44の形状変化に伴う浮上力の増加により、浮上量を低下を抑え、一定浮上量を実現することができる。
第13図に高地での浮上状態を示す。標準気圧ポケット部可動壁32は磁気ディスク1方向に突出しているが、スライダの浮上姿勢はテーパ部43の側が磁気ヘッド素子41の側よりも高く浮上するように通常設計されているために、突出部が最小浮上量となり、磁気ディスク面と接触する事はなく、磁気ヘッド素子41が最小浮上量となるように設計されている。ディスク回転時には相対運動に浮上面に圧力が発生し、突出した可動壁32は標準気圧ポケット側に押し返される力を受ける。この力は、標準大気圧でも減圧雰囲気中でも発生する。ここで、重要なのは2つの状態の差により、つまり減圧状態になると可動壁32が磁気ディスク1の方向に突出して浮上力を増加させるということである。
上述したように、本実施例においても第2の実施例と同様に、減圧条件下にいおても浮上量を一定に維持することが可能であり、高い信頼性の磁気ディスク装置を供給することが可能となる。
本発明の第4の実施例を第14図、第15図、第16図、第17図を用いて説明する。本実施例と第1の実施例との違いは、本実施例では浮上面が浮上用レールとブリード部50で構成されており、第1実施例の吸引力発生ポケットを持たない点である。
浮上用レールとしては2本の浮上用サイドレールと浮上用センタレール49から構成され、第1実施例と同様に浮上用サイドレールはテーパ部43とフラット部44から成っている。また、ブリード部50は浮上面から約25μm以上深く掘られており(ディスク面から遠ざかる方向)、浮上力及び吸引力を発生することはない。
このため、本実施例ではブリード部50の深さを正確に管理する必要がなく、機械加工により成形できるので、安価に生産できるという利点がある。本実施例では、第1実施例の吸引力発生ポケットを持たないために、気圧低下による浮上量の減少を防ぐ手段として、ブリード部50の一部が雰囲気が減圧することにより、新たに浮上力を発生する浮上面となることにより、浮上量を一定に保つことが可能となる。
第14図、第15図、第16図に示すように、各浮上用サイドレール後方のブリード部50に標準気圧ポケット31が標準気圧ポケット部の可動壁32を隔てて設けられている。また、この標準気圧ポケット31の磁気ヘッド支持機構への取付け側には、第14図、第16図に示すように標準気圧ポケット用フタ30が設けられている。本実施例の効果を第16図、第17図を用いて説明する。
雰囲気圧力が標準気圧の場合には第16図に示すように可動壁32は浮上用レールのフラット部と略平行であるが、減圧雰囲気中に置かれた場合には、標準気圧ポケット31が膨らみ、第17図に示すように可動壁32がディスク方向(図示せず)に突出し、可動壁32がフラット部50面と略同一の浮上面となり浮上力を発生する。
浮上量は可動壁の高さhtとその大きさ(形状)dで決まり、また、htはポケット31の高さh、可動壁32の厚さtで決まる。このため、これらのパラメータを制御する(組み合わせる)ことにより、減圧による浮上量を低下を補正するだけの浮上力を発生する、可動壁高さhtを得ることができる。
上述したように、本実施例では、減圧によりブリード面の1部が浮上用レールとして浮上力を発生することにより、第1実施例と同様に、雰囲気の圧力が低下した場合においても、スライダの浮上量を一定に保つことができるので、信頼性の高い磁気ディスク装置を供給することが可能となる。さらに、本実施例では吸引力を利用しないため、ブリード部の深さを管理する必要が無く、生産性に優れているという利点を持つ。
本発明の第5の実施例を第18図、第19図、第20図を用いて説明する。
本実施例と第4の実施例との違いは、本実施例では各浮上用サイドレールのフラット部44の上に標準気圧ポケット31を設け、テーパ部43の角度を雰囲気の気圧の変化に対応させて、制御することにより浮上量を一定に保つ事を可能にしている点である。
第18図(a)に示すように、フラット部44の反対面に2つの標準気圧ポケット用のフタ30が設けられており、また第18図(b)に示すように、テーパ部43とフラット部44の間には、テーパ部の角度を可変にできるように切り欠き溝51と可動壁突起33が設けられている。
本実施例の機能を第19図、第20図を用いて説明する。第19図は第18図(a)のE−E断面を示している。第19図(a)は標準大気圧下のテーパ角度Θ1と標準気圧ポケット31の可動壁突起33との関係を示している。同図から、可動壁突起33はテーパ部側の受け面34とは非接触状態でありテーパ角度Θ1となっている。一方、減圧条件下では第19図(b)に示すように、標準気圧ポケット31の可動壁に形成された突起が受け面34方向に突出し、受け面34を下側の接続箇所を中心として回転させ、テーパ角度をΘ1からΘ2に減じる。
この大気圧とテーパ角度との関係を第20図(a)に示す。また、第20図(b)にテーパ角度Θとテーパ部浮上力の関係を示す。同図に示すように、浮上力が最大となるテーパ角度が存在するので、テーパ角度の減少と共に浮上力が増加する範囲になるように、テーパ角度を設定しておくことにより、大気圧が減圧した場合にも、テーパ部の浮上力が増加するために、スライダ全体としての浮上力は一定に保たれ、その結果として、浮上量を一定に保つ事ができる。
上述したように、本実施例においても第1の実施例と同様な効果を期待する事ができる、さらに本実施例では第4の実施例と同様に吸引力発生ポケットが不要となるために、生産性にも優れている。さらに、第4実施例では、ブリード面の1部を浮上面として使うため、ブリード面にも浮上面と同等に平滑な面(面粗さの小さい面)が必要となる。一方、本実施例では、テーパ角度を変化させるだけであるために、ブリード面の平滑性は必要なく、この点でさらに生産性に優れている。
本発明の第6の実施例を第21図、第22図を用いて説明する。本実施例と第5の実施例との違いは、本実施例では浮上用センタレールの上に標準気圧ポケット31を設け、センタレール流出端の角度を雰囲気の気圧の変化に対応させて、制御することにより浮上量を一定に保つ事を可能にしている点である。
第21図に示すように、センタレールの上部には標準気圧ポケット用フタ30が設けられ、また、流出端面48とスライダ本体との間には、第5実施例と同様に切り欠き溝51が設けられている。第22図(a)に示すように、標準気圧ポケット31の可動壁に設けられた可動壁突起33は標準気圧状態では受け面34と非接触で、このためセンタレールの浮上面は同一平面(フラット面)となっている。一方、減圧条件下では、可動壁突起33が受け面34側に突出し、受け面を下側の接続箇所を中心として回転させ、センタレール流出端の浮上面にテーパ角度Θ3を与える。これにより、浮上用センタレールの浮上力を増加させることができる。このため、本実施例においても第5の実施例と同様の効果を期待することができる。
本発明の第7の実施例を第23図、第24図を用いて説明する。本実施例と第4の実施例との違いは、本実施例では磁気ヘッド支持機構5のばね部11とスライダ4を一体的に形成した点と、スライダ4の浮上面をステップ部42とフラット部44で構成した点である。
浮上面と反対側の面には標準気圧ポケット用フタ30が、また端面には磁気ヘッド素子41が設けられている。第23図のG−G断面を第24図に示す。標準気圧(平地)条件では可動壁32は前記フラット部44と同一平面上にあるが、減圧(高地)条件では第24図(b)のように、円板面側に突出して、浮上力を増加させる。本実施例の特徴はばね部11をスライダ4と一体的に形成することにより、また、浮上面をステップ部42とフラット部44で構成することにより、例えば薄板のシリコンウエファなどからエッチング、イオンミーリング等のマイクロ加工により、高精度に大量生産することが可能となる。
薄板の厚さとして例えば数十μmから100μm程度である。シリコンの機械的特特性はステンレス等の金属材料と同程度以上であり、また、加工性に優れていることは周知の事実である。本実施例では磁気ヘッド素子41をスライダの端面に取付けたが、スライダの浮上面側、あるいはその反対側のスライダ背面に、スライダの浮上面と平行に設けてもよい。これにより、スライダの厚さを薄くしても、磁気ヘッド素子41を搭載するための面積を確保することが可能となる。
本実施例においても第4の実施例と同様に、気圧の低下による浮上量の低下を防ぐことが可能となる。
以上述べた、第1実施例から第7実施例において、標準気圧ポケット31はスライダ本体を機械加工、あるいはエッチング加工、あるいはイオンミーリング加工などにより形成する例を示したが、実施例で述べたような可動壁を持つ標準気圧ポケット31をスライダ本体と別に制作しそれを、スライダ本体に設けたポケットに埋設する方法により、本実施例と同様の効果をもつスライダを容易に製作できることは、自明である。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかる磁気ヘッドスライダを搭載した磁気ディスクは、特に高地などで使用され、雰囲気気圧が通常の大気圧(1気圧)よりも低い環境においても、スライダの浮上量を一定に保持することが可能となり、気圧変動が生じても記録再生の精度を一定に保つことができるものである。

Claims (8)

  1. データを記録・再生するヘッドを搭載して回転形記録媒体上を浮上する磁気ヘッドスライダにおいて、
    前記磁気ヘッドスライダ本体の内部に所定の気圧となる密封された標準気圧室を設け、前記磁気ヘッドスライダの雰囲気圧力との差により、標準気圧室の内の気体の膨張・圧縮により壁面を変形させ、磁気ヘッドスライダの浮上量を変化させることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  2. データを記録・再生するヘッドを搭載して回転形記録媒体上を浮上する磁気ヘッドスライダにおいて、
    前記磁気ヘッドスライダは回転型記録媒体との相対運動により、大気圧より高い圧力を発生する浮上用レールと、大気圧よりも低い圧力を発生する吸引用ポケットとを備え、前記磁気ヘッドスライダ本体の内部に1気圧の密封された標準気圧室を設け、雰囲気圧力が1気圧より小さくなった場合に、標準気圧室の壁面を外側に変形する構成としたことを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  3. 前記磁気ヘッドスライダの雰囲気圧力が1気圧より小さくなった場合には、標準気圧室の壁面の変形により、吸引用ポケットと磁気ヘッドスライダ背面との貫通孔を遮蔽している制御弁を開く構成としたことを特徴とする請求の範囲第2項記載の磁気ヘッドスライダ。
  4. 前記磁気ヘッドスライダの雰囲気圧力が1気圧より小さくなった場合には、標準気圧室の吸引ポケット側の壁面が変形し吸引用ポケットの深さを変化させる構成としたことを特徴とする請求の範囲第2項記載の磁気ヘッドスライダ。
  5. 前記磁気ヘッドスライダの雰囲気圧力が1気圧より小さくなった場合には、標準気圧室の浮上用レール側の壁面が変形する構成としたことを特徴とする請求の範囲第2項記載の磁気ヘッドスライダ。
  6. データを記録・再生するヘッドを搭載して回転形記録媒体上に浮上する磁気ヘッドスライダにおいて、
    前記磁気ヘッドスライダは回転型記録媒体との相対運動により、大気圧より高い浮上力を発生する浮上用レールから構成されており、
    前記磁気ヘッドスライダ本体の内部に1気圧の密封された標準気圧室を設け、雰囲気圧力が1気圧より小さくなった場合には、前記標準気圧室を構成する壁面のうちの浮上用レール側の面が変形することにより浮上力を増加させることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  7. データを記録・再生するヘッドを搭載して回転形記録媒体上に浮上する磁気ヘッドスライダにおいて、
    前記磁気ヘッドスライダは回転型記録媒体との相対運動により、大気圧より高い浮上力を発生する浮上用レールから構成されており、
    前記磁気ヘッドスライダ本体の内部に1気圧の密封された標準気圧室を設け、磁気ヘッドスライダの雰囲気圧力が1気圧より小さくなった場合には、標準気圧室の壁面が変形して浮上用レールのテーパ部のテーパ角度を変化させることにより浮上力を増加させることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  8. データを記録・再生するヘッドを搭載して回転形記録媒体上に浮上する磁気ヘッドスライダにおいて、
    前記磁気ヘッドスライダは回転型記録媒体との相対運動により、大気圧より高い浮上力を発生する浮上用レールから構成されており、
    前記磁気ヘッドスライダ本体の内部に1気圧の密封された標準気圧室を設け、磁気ヘッドスライダの雰囲気圧力が1気圧より小さくなった場合には、標準気圧室の壁面が変形して浮上用レールのレール面積を増加させることにより浮上力を増加させることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
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