JP3581077B2 - 酸素スカベンジャー組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は酸素感受性物質の製品品質と保存寿命を改善するための新規酸素掃去組成物及び方法に関する。前記組成物はフィルム、被覆、三次元固体、繊維、ウェブ及び成形品又は成形構造に形成し、容器構造に組み込むか、塗布するか又は他の方法でその一部とすることができる。
【0002】
【従来技術】
保存を強化するために、酸素透過性の低い層であるバリヤー層を一般に含む積層包装材料の内側に食品や他の物質を包装することは日常的に行われている。薄いシート材料の場合には被包装材料を包み、相当の厚さのものは成形容器本体を形成し、蓋又は他の別個クロージャーを備える。ポリマーシート材料は容器又はそのクロージャー手段の内側暴露表面積の一部又は全部を構成することができる。
【0003】
シート材料に酸素スカベンジャー剤を加えることは知られている。酸素スカベンジャー剤はパッケージに閉じ込められているか又はパッケージに侵入する酸素と反応する。これは例えば米国特許第4,536,409号及び4,702,966号とこれらの文献に引用されている従来技術に記載されている。例えば米国特許第4,536,409号はこのようなシート材料から形成され、金属蓋を備える円筒形容器を記載している。
【0004】
容器をガラス又は金属本体から形成し、気密金属クロージャーを備える場合には、本体とクロージャーを形成する材料が不透過性であるため、酸素が本体とクロージャーを透過することは理論的に不可能である。実際問題として、金属缶は酸素侵入を確実に防止することができる。しかし、容器本体とその蓋又は端部の間に配置されたガスケット等を通して拡散により多少の酸素侵入が生じる場合がある。この種の従来容器を酸素感受性物質の保存に使用すると、保存物の保存寿命は非常に制限されることが多年来認められている。一般に容器には充填時から溶存酸素が存在していることや、保存中に生じる酸素侵入により、包装物の品質は経時的に低下する傾向がある。
容器が缶である場合には、容器からクロージャー全体を除去せずに容器から流体又は他の物質を取り出せるように押し込んだり引っ張ったりすることにより操作するプッシュ及びプルコンポーネントを缶端又は他のクロージャーに備えることが多い。これらのプッシュ又はプルコンポーネントはクロージャーのパネルに形成した不連続部や弱化線により規定されることが多い。これらの弱化線や不連続部に生じ得る問題としては、通常の保護ラッカー塗料は弱化線や不連続部で亀裂を生じ、容器に酸素が浸透する危険や、金属の酸化腐食の危険があるという点である。
【0005】
酸素感受性物質の保存用パッケージのフィルム、ライナー材料、クロージャー、ガスケット又は他のメンバーに加えるか又はその一部として製造することが可能な材料を使用して包装物の保存寿命を延ばすことが望ましい。
【0006】
この目的には種々の酸素スカベンジャーが提案されている。例えば、この目的でサシェに鉄粉を包装することはよく知られている。三菱ガス化学の文献“Ageless(登録商標)−A New Age in Food Preservation”(発行日不明)参照。これらの材料は酸素掃去速度を増すために水溶性塩を加える必要がある。しかし、水分の存在下で塩と鉄及びその酸化物は液体中に移動して悪臭を発生する傾向がある。同様に、Farrellらの米国特許第4,536,409号はスカベンジャーとして亜硫酸カリウムを推奨しているが、その結果は同様である。
【0007】
アスコルビン酸誘導体(アスコルビン酸、そのアルカリ金属塩、光学異性体及びその誘導体)と亜硫酸塩、重亜硫酸、フェノール等は分子酸素により酸化されるので、酸素掃去剤として利用できることが当技術分野で知られている。例えば、Hofeldtらの米国特許第5,075,362号はアスコルビン酸化合物を容器クロージャーで酸素スカベンジャーとして使用することを開示している。
【0008】
Grafの米国特許第5,284,871号は食品、化粧品及び薬品にブレンドした溶存銅種と還元剤の溶液からなる酸素掃去組成物の使用に関する。実施例ではアスコルビン酸銅を使用している。この文献は、食品で掃去が有用であるためには比較的高濃度のCu2+(〜5ppm)が必要であり、Cu2+の使用量が少ない場合には包装した食品中の酸素と結合して食品損傷を生じ得ると指摘している。損傷を避けるためには、容器を不活性ガスで部分的にフラッシュする等の他の何らかの手段によりヘッドスペースO2量を減らすことが必要である(米国特許第5,284,871号、第5欄、32〜39行)。E.Grafの論文“Copper(II)Ascorbate:A Novel Food Preservation System”,Journal of Agricultural Food Chemistry,第42巻,1616〜1619頁(1994)は好ましい原料としてグルコン酸銅を挙げている。
【0009】
触媒の使用によりアスコルビン酸化合物の酸化速度を有意に増加できることも科学文献(1991年11月4日公開、1991年5月1日出願のTeumac,F.N.らのWO91/17044“Polymer Compositions Containing Oxygen Scavenging Compounds”参照)に開示されている。アスコルビン酸とその誘導体に典型的な触媒は水溶性遷移金属塩である。
【0010】
上記文献の各々において、酸素掃去系の活性成分は、食品又は他の包装製品又は材料中に移動し易かったり、広範な包装物に悪影響を与えることが知られている酸化副生物を生じる物質を使用していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
高い酸素吸収速度及び酸素吸収能をもつ有効な酸素掃去組成物を提供することが非常に望ましい。
【0012】
高い酸素吸収速度及び酸素吸収能をもち、包装物の色、味又は匂いを悪化させない有効な酸素掃去組成物を提供することも非常に望ましい。
【0013】
パッケージ又は容器物品の少なくとも一部を形成するのに適したキャリヤーの内側に含まれた活性酸素スカベンジャー剤をもつ有効な酸素掃去組成物を提供し、前記スカベンジャー剤に有効な掃去活性及び掃去能を提供させることも望ましい。
【0014】
熱安定性であり、従って、高温で成形及び加工することが可能な有効な酸素掃去組成物を提供することも望ましい。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、組成物の成分の不当な移動とキャリヤーからの生成物によるその酸化を避けながら、高い初期酸素掃去活性と高い酸素掃去能を示すことが可能な酸素掃去系を均質に分配したキャリヤーを含む組成物に関する。移動の阻止は、前記組成物を含む容器と接触しているか又はこの容器に収容された包装物の色、味及び匂いに及ぼす悪影響を有意に減らすか又はなくす。特に、本発明の組成物は以下に詳述するようにヒドロキソスルフィトメタレートと遷移金属イオン源の併用剤をもつキャリヤーを含む。
【0016】
本発明は更に本発明の組成物を含むか又はこのような組成物から誘導される成形構造にも関する。このような構造としては、本発明の組成物から形成されるか又は該組成物を含み、密閉パッケージ(例えばパウチ)を形成するのに適したフィルムの1層以上と、クロージャーシーラント、クロージャーガスケット、流体塗布シーラント組成物(例えば溶融液塗布クラウンキャップガスケット組成物)、キャップライナーディスク等のクロージャーを含む半剛性又は剛性容器が挙げられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、以下に詳述するように、有効酸素掃去量のヒドロキソスルフィトメタレート(本明細書では「HSM」とも言う)と遷移金属化合物の併用剤をキャリヤー材料の内側に分配した好ましくはポリマーのキャリヤーから形成される酸素掃去組成物に関する。
本明細書及び請求の範囲で使用する「併用剤」及び「系」なる用語は、少なくとも1種の遷移金属イオン源と共に少なくとも1種のヒドロキソスルフィトメタレート(HSM)を含む活性酸素掃去剤を意味する。遷移金属イオン源はHSMと実質的に均質な混合物を形成する遷移金属化合物として存在していてもよいし、HSMの表面に塗布した遷移金属化合物として存在していてもよいし、HSMの非遷移の少なくとも一部に置換した遷移金属イオンとして存在していてもよいし、その組み合わせでもよい。
本明細書及び請求の範囲で使用する「組成物」なる用語は、系及びキャリヤー成分を形成する活性酸素掃去剤を意味する。キャリヤーは本発明の酸素掃去系を形成する粒状材料を実質的に均質に分配したポリマーマトリックスでもよいし、粒状材料を実質的に均質に分配又は堆積したフィルム又はマット(織布又は不織布)でもよいし、本発明の粒状材料を分配した透湿性パウチ又はサシェでもよい。
【0018】
キャリヤーは粒状HSMと遷移金属化合物を実質的に均質に分配したマトリックス、本発明の混合物を実質的に均質に分配及び/又は堆積したフィルムもしくはマット(織布又は不織布)、又は本発明の酸素掃去併用剤を収容する透湿性パウチもしくはサシェを形成する1種以上のポリマーと任意添加剤(例えば充填剤、可塑剤、界面活性剤等)を含むことができる。
【0019】
本発明は更に、酸化分解し易い食品、飲料等の物質を包装するための改善された容器も提供する。本発明の改善された容器は包装物の色、味又は匂いを悪化させることなしに包装物の製品品質と優れた保存寿命を維持することができる。本発明は更に、食品に含まれる酸素スカベンジャー剤の量に関する政府規則基準を満たしながら、高い酸素スカベンジャー剤濃度をもつことができる包装系を提供する。
【0020】
本発明の酸素スカベンジャー併用剤の1成分であるヒドロキソスルフィトメタレートは式:
MIMII 2OH(SO3)2・H2O
により表すことができ、式中、MIは1価カチオンであり、MIIは2価カチオンである。好ましくは、MIはLi+、Na+、K+、NH4 +もしくはNR+ 4(式中、各Rは独立して水素、アルキル(好ましくはC1−C3アルキル)又はアリール部分を表す)又はその混合物等の1価無機又は有機カチオンを含み、MIIはCa2+、Mg2+、Mn2+、Zn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+又はその混合物等の2価金属カチオンを含む。ヒドロキソスルフィトメタレート(HSM)は積層無機構造をもつ。ヒドロキソスルフィトメタレートはAnorg.Allg.Chem.499,pp.99−108(1988),V.H.D.Lutz,W.Eckers,W.Buchmeier及びB.Engelan;並びにNaturforsch 416,pp.848−852(1986),W.Buchmeier,B.Englene,V.H.D.Lutzに記載されている方法に従って形成することができる。上記文献の各々の教示は参考資料としてその開示内容全体を本明細書の一部とする。
【0021】
好ましいHSMはLi+、Na+、K+から選択されるMIと、Mg2+、Fe2+、Co2+、Cu2+から選択されるMIIをもつものである。MIがNR+ 4から選択される場合には、各RはC1−C3アルキル基を表すことが好ましい。
HSM酸素掃去剤は少量の遷移金属イオンと併用する。これらのイオンは無機もしくは有機遷移金属化合物の存在及び/又はHSMの所定のMIIとのイオン置換により提供することができる。この混合物又は併用剤は高い酸素掃去活性及び酸素掃去能をもつ組成物を提供することが判明した。従って、容器の雰囲気内の酸素は高い初期速度で除去され、本発明の掃去組成物は本発明の併用剤から形成していない組成物により得られるよりも本発明の併用剤の単位当たり多量の酸素を除去することが可能である。
HSMを遷移金属化合物と併用することにより非常に有効な酸素スカベンジャーが得られることが意外にも判明した。遷移金属化合物は遷移金属がイオン又は共有結合により他の元素又は基に会合している塩、キレート、錯体又は化合物の形態とすることができる。
【0022】
本発明で有用であることが判明した遷移金属は、2番目の殻を8電子から12又は32電子にするように最外殻の8電子までの充填が妨げられた周期表の金属系列の金属である。これらの元素は2番目の殻の軌道と最外殻軌道を結合に使用する。従って、遷移元素としては、元素21〜29(Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni及びCu又はその混合物)から構成される周期表の第1遷移系列の元素が挙げられ、これらのうちで好ましい金属はコバルト、銅、鉄、錫、ニッケル及びマンガン又はその混合物であり、銅とコバルトが最も好ましい。系の一部として導入する場合の金属の+酸化状態は必ずしも系に高い活性及び能を生じる活性状態でなくてもよい。
【0023】
金属イオンの存在を提供するのに適した遷移金属化合物は有機遷移金属錯体、キレート又は有機カルボン酸塩の形態とすることができる。利用可能な有機遷移金属化合物の例を以下に挙げる。
(1)C1−C20程度の炭素鎖長をもつモノ、ジ及びポリカルボン酸の金属塩。炭素鎖は脂肪族でも芳香族でもよく、置換されていてもいなくてもよく、不飽和を含んでいてもよいし、脂肪酸でもよい。このような金属塩の具体例を以下に挙げる。
・ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸等の脂肪族モノカルボン酸;
・蓚酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;
・クエン酸等のポリカルボン酸;
・オレイン酸、リノール酸、ソルビン酸、グルタコン酸、ヒドロムコン酸、オクテンジオン酸等の不飽和含有酸;
・置換されていてもいなくてもよい安息香酸、サリチル酸等の芳香族酸;
・好ましくは末端カルボキシル基をもつ高級炭素一酸等の脂肪酸、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸等。
【0024】
これらの酸は、直鎖又は分枝鎖から構成され得るヒドロカルビル基、一般に炭素原子数1〜6の脂肪族基又は芳香族基で置換されていてもよい(例えばシクロヘキサン酪酸や2−エチルヘキサン酸)。更に、これらの酸はグリオキシル酸、グリコール酸又はグルコン酸等に含まれるようなアルデヒド又はヒドロキシル基等の他の置換基で置換されていてもよい。
(2)エチレンジアミン四酢酸、フタロシアニン、テトラフェニルポルフィン及びナフタロシアニン等と共に形成されるような金属キレート酸/塩基錯体。
(3)p−トルエンスルホン酸等のような金属スルホン酸含有化合物。
(4)ポリマー対イオンを使用する金属イオノマー塩。このようなイオノマーは当技術分野で周知である。
(5)遷移金属がアセチルアセトン酸、ベンゾイルアセトン酸、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン酸等と会合した金属リガンド。
【0025】
好ましい有機遷移金属化合物は例えばネオデカン酸コバルト(II)、オレイン酸コバルト(II)、2−エチルヘキサン酸コバルト(II)、ステアリン酸銅(II)、2−エチルヘキサン酸銅(II)、パルミチン酸銅(II)、酢酸銅(II)、グルコン酸銅(II)、酢酸コバルト(II)、酢酸鉄(II)、アセチルアセトン酸鉄(III)、グルコン酸鉄(II)、酢酸マンガン(II)、2−エチルヘキサン酸ニッケル(II)等である。
【0026】
あるいは、遷移金属化合物は無機遷移金属塩の形態でもよい。塩は水溶性塩でも非水溶性塩でもよい。このような塩としては遷移金属ハロゲン化物、亜硫酸塩、硫酸塩、硫化物、亜リン酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、リン化物、次亜リン酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、酸化物、炭酸塩、水酸化物、塩素酸塩、臭素酸塩、クロム酸塩、亜クロム酸塩、チタン酸塩、ホウ化物、過塩素酸塩、テトラフルオロ硼酸塩、タングステン酸塩等及びその混合物が挙げられる。
【0027】
このような塩の例としては、硫化銅(I又はII)、臭化銅(I又はII)、塩化銅(I又はII)、酸化銅(I又はII)、炭酸銅(II)、弗化銅(II)、水酸化銅(II)、ヨウ化銅(I又はII)、硝酸銅(II)、亜硝酸銅(II)、硫酸銅(II)、臭化コバルト(II)、炭酸コバルト(II)、塩化コバルト(II)、水酸化コバルト(II)、硝酸コバルト(II)、硫酸コバルト(II)、酸化コバルト(II又はIII)、臭化鉄(II又はIII)、塩化鉄(II又はIII)、弗化鉄(II又はIII)、硝酸鉄(III)、酸化鉄(II又はIII)、過塩素酸鉄(II又はIII)、リン酸鉄(III)、硫酸鉄(II又はIII)、硫化鉄(II)、臭化マンガン(II)、炭酸マンガン(II)、塩化マンガン(II)、酸化マンガン(II、III又はIV)、次亜リン酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、臭化ニッケル(II)、塩化ニッケル(II)、水酸化ニッケル(II)、酸化ニッケル(II)が挙げられる。本発明の酸素スカベンジャー系及び組成物を形成するのに有用な好ましい無機塩は硫酸銅(II)、塩化銅(I)、塩化銅(II)、硫酸コバルト(II)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)、硫酸鉄(II)、硫酸マンガン(II)、硫酸錫(II)及び硫酸ニッケル(II)である。
【0028】
本明細書及び請求の範囲で使用する「化合物」なる用語は特に指定しない限り、ゼロ以外の原子価状態の遷移金属をもち、塩、錯体、キレート又は安定な材料を提供する他の形態におけるように対部分に結合した材料を意味する。
【0029】
本発明の酸素掃去併用剤はHSM酸素スカベンジャーと遷移金属イオン源を含む。遷移金属イオン源が上述のような無機又は有機遷移金属化合物の形態であるときには、HSMと物理的に混合すると、HSMと遷移金属化合物の実質的に均質な混合物が得られる。この混合物をキャリヤーに均質に分配すると、本発明の酸素掃去組成物が得られる。物理的混合物は、まずHSMと遷移金属化合物を混合した後、この混合物をキャリヤーに導入することにより形成することができる。あるいは、HSMと遷移金属化合物を別々にキャリヤーと混合した後、これらのキャリヤーの各々を相互に混合し、キャリヤーマトリックス中に化合物とHSMの均質混合物を提供することもできる。
【0030】
あるいは、HSMに遷移金属化合物を塗布しても、本発明の酸素スカベンジャー併用剤を形成する2成分の均質混合物を提供することができる。上述のように、HSMは積層構造をもつので、少なくとも部分的に遷移金属化合物を塗布することが可能な高い表面積を提供する。この塗布はHSMを初期湿潤点まで遷移金属化合物の溶液で処理した後、溶剤を除去するなどの任意慣用方法により実施することができる。本発明のHSM/遷移金属化合物併用剤は、HSMと遷移金属化合物の均質混合物と、遷移金属化合物を塗布したHSMを組み合わせてもよい。
【0031】
更に、HSMの非遷移金属(例えばCa+2、Mg+2)の一部とイオン交換した遷移金属イオン源として遷移金属化合物を使用してもよい。これは、HSMを形成するために使用する試薬に遷移金属化合物を(好ましくは塩として)導入することにより実施することができる。あるいは、予め形成したHSMを遷移金属塩の溶液と所定時間(例えば少なくとも60分間、好ましくは120〜360分間の接触時間)高温で接触させてイオン交換させてもよい。得られたHSMを水又は水−アルコール混合物で洗浄して交換塩副生物を除去することが望ましい。得られた生成物は遷移金属化合物と均質に混合しているか及び/又は遷移金属化合物をその表面に塗布したHSMと、HSMの一部としての遷移金属イオンから構成され得る。
【0032】
HSMに遷移金属化合物を塗布するため及び/又は遷移金属イオンをイオン交換させるために使用する水溶液は無酸素でなければならない。工程は無酸素雰囲気で実施すべきである。本発明の酸素掃去併用剤は酸素と水分の存在下におくと有効な酸素掃去活性及び速度を提供することが判明した。従って、本発明の酸素掃去組成物は形成中は酸素の不在下に維持し、保存中は酸素又は水分の不在下に維持する必要がある。本発明の掃去剤をポリマーマトリックス等のキャリヤーと共に酸素掃去組成物に配合する場合には、キャリヤーは高い酸素掃去速度を誘発(開始)するために必要な程度まで掃去剤を実質的に無水分に維持できなければならない。
【0033】
HSM酸素掃去剤の量は、最終掃去組成物の所期用途によって異なる。多量の組成物を使用して少量の酸素を掃去する場合(例えば比較的厚いポリマー被覆を使用して缶の内面全体を被覆する場合)には、HSM酸素掃去剤の量は組成物の約0.05重量%程度、好ましくは組成物の少なくとも1重量%でよい。一般に、HSMは組成物の総重量を基にして0.05〜90%、より好ましくは0.5〜40%、最も好ましくは組成物の総重量を基にして1.0〜25%を使用することができる。キャップライナー、クラウンガスケット組成物、缶シーラント等のように、ポリマーキャリヤー中の粒状材料の添加量が少ないか及び/又は組成物の量が少ない所定の慣用用途では、酸素掃去剤の量は組成物の重量を基にして少なくとも約1重量%、好ましくは2〜40重量%、より好ましくは3〜25重量%とすることができる。
【0034】
特定用途に必要なHSM酸素掃去剤の量は当業者が容易に決定できる。酸素スカベンジャー粒状材料をガスケットに添加する場合には、その量は一般に組成物の総重量を基にして少なくとも0.05重量%(例えば0.05〜90%)、一般に少なくとも1%、好ましくは少なくとも2%(例えば2〜9%、好ましくは2〜40%、より好ましくは2〜25%)である。キャリヤーをガスケットとして使用せずにクロージャーパネルに塗布するプラスチゾル、ラッカー又はホットメルトの場合には、量は著しく多くなる。例えば、20〜60重量%、又は場合によっては90重量%までの添加量を利用できる。組成物がフィルム、マット、パウチ又はサシェの形態である場合には、酸素スカベンジャーは適当な内容物の容器の所期保存期間中に有効に酸素を掃去する量で存在すべきである。掃去併用剤の量を約0.01〜2gとすると、普通寸法の容器から酸素を有効に掃去できる。本発明は高い重量百分率を含む広範囲のHSMスカベンジャー剤濃度を達成する能力を提供する。
【0035】
上記遷移金属成分は遷移金属化合物の遷移金属に対するHSMのモル比が約3000:1〜1:1、好ましくは2000:1〜5:1、最も好ましくは100:1〜10:1となるように本発明の組成物中に存在すべきである。用途によっては、有効な酸素掃去を提供するように比を増減してもよい。
【0036】
本発明で使用するのに適したHSMと遷移金属化合物の例は、本発明の所期用途であるシーラント、被覆又はフィルム組成物で一般に使用される充填剤の一部又は全部に置換するのに特に適した微粉砕固体(例えば粒度10〜500μm)である。全体としての本発明の組成物は事実上無水であり、即ち酸素掃去を誘発(実質的速度で開始)するために必要とされるよりも低い含水率を提供する。従って、組成物のキャリヤー成分はポリマーマトリックス(即ちHSMと遷移金属化合物が組込まれる三次元構造)であることが好ましい。一般に、ポリマーマトリックスは標準大気条件下でスカベンジャーを水分から実質的に保護するので、酸素スカベンジャー剤は掃去活性に対して実質的に不活性に維持される。他方、食品の密閉パッケージ環境のように高い含水率に達すると、掃去活性が開始又は誘発される。場合により、熱充填、滅菌、低温殺菌、レトルト等によりHSM/遷移金属化合物併用剤を担持するポリマーマトリックスへの水分侵入を促進してもよい。ポリマーマトリックスから構成されるキャリヤーは水分と酸素がマトリックスに侵入して粒状HSM材料と接触できるように十分透過性であることが望ましい。
【0037】
本発明の1態様では、本発明の組成物のキャリヤーは少なくとも1種のポリマーマトリックス即ち本発明の酸素掃去併用剤を分配した固体マトリックスを形成するポリマー材料(可塑剤、充填剤、界面活性剤等の任意添加剤を添加)を含む。ポリマーマトリックスキャリヤーは組成物の種類(例えばフィルム、分散液、ラテックス、プラスチゾル、ドライブレンド、溶液又は溶融液)と容器及び/又はクロージャーの一部としてのその使用を考慮して選択される。
【0038】
キャリヤーは固体又は半固体マトリックスを形成することが可能な少なくとも1種のポリマー材料から選択することが好ましい。ポリマーキャリヤーはフィルム、分散液、ラテックス、プラスチゾル、ドライブレンド、溶液又は溶融液(例えば熱可塑性溶融性ポリマー)等の種々のバルク物理形状から得られる種々のポリマーから誘導することができる。選択するポリマーの特定物理形状は本発明の組成物を最終的に形成又は添加する最終構造に依存する。ポリマーマトリックスは熱可塑性又は熱硬化性のいずれのポリマー型から誘導してもよい。
【0039】
本発明の目的にポリマーマトリックスにより提供される主機能は本明細書に記載する本発明のHSM/遷移金属化合物併用剤に適合可能なキャリヤー(標準包装温度条件下で安定であり、酸素スカベンジャー剤を失活させない材料)を提供し、HSM/遷移金属化合物併用剤を保存中に実質的に無水又は低水分条件下に維持できるようにし、HSM/遷移金属化合物併用剤と接触できるように指定条件下で酸素と水分の両者を組成物に侵入させることである。ポリマーの範囲は一般に非常に広くすることができる。他方、成形又は添加する最終構造に提供される物理形状に依存して付加機能を実現するようにポリマーマトリックスを選択してもよい。従って、最終的に選択する特定ポリマー又はポリマー混合物はその酸素掃去効果を発揮する最終用途により決定される。
【0040】
従って、本発明の具体的ポリマーマトリックスを誘導することが可能な利用可能なポリマーとしては、ポリオレフィン、ビニルポリマー、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、フェノール−ホルムアルデヒド縮合ポリマー、ポリシロキサン、イオンポリマー、ポリウレタン、アクリル系誘導体及び天然ポリマー(例えばセルロース樹脂、タンニン、多糖類及び澱粉類)が挙げられる。
【0041】
ラテックス組成物形態のポリマーマトリックスキャリヤーとして例えば缶用途に使用するのに適した材料は米国特許第4,360,120号、米国特許第4,368,828号及びヨーロッパ特許第0182674号に記載されている。組成物が有機溶液又は水性分散液である場合に使用するのに適したポリマー材料は米国特許第4,360,120号、米国特許第4,368,828号及び英国特許第2,084,601号に記載されている。熱可塑性組成物で使用するのに適した材料としては、米国特許第4,619,848号、米国特許第4,529,740号、米国特許第5,014,447号、米国特許第4,698,469号、英国特許第1,112,023号、英国特許第1,112,024号、英国特許第1,112,025号及びヨーロッパ特許第129309号に提案されている材料を挙げることができる。上記文献の各々の教示はその全体を参考資料として本明細書の一部とする。
【0042】
特に、ポリマー材料は一般にポリオレフィンから選択することができ、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、酸改質エチレン/プロピレンコポリマー、ポリブタジエン、ブチルゴム、スチレン/ブタジエンゴム、カルボキシル化スチレン/ブタジエン、ポリイソプレン、スチレン/イソプレン/スチレンブロックコポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマー、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロックコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、エチレン/アクリレート及びエチレン/(メタ)アクリレートコポリマー(例えばエチレン/アクリル酸ブチル又はエチレン/メタクリル酸ブチルコポリマー)、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン又はプロピレン/一酸化炭素交互コポリマー、塩化ビニルホモポリマー及びコポリマー、二塩化ビニリデンポリマー及びコポリマー、スチレン/アクリルポリマー、ポリアミド、及び酢酸ビニルポリマー、並びにこれらの1種以上のブレンド等が挙げられる。本発明の組成物を形成するのに有用であることが判明したポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)等と、エチレンと1種以上の他の低級アルケン(例えばオクテン)等から形成されるコポリマーが挙げられる。
【0043】
フィルム等を形成するために特に有用な本発明の組成物は、例えばポリエチレン又はポリエチレンコポリマー(例えばエチレン/酢酸ビニル等)又はポリエチレンブレンド(例えばHDPEとブチルゴムのブレンド);ポリエチレン及びエチレン/酢酸ビニルコポリマー;並びにポリエチレン及びスチレン/ブタジエン/スチレンブロックポリマー等の熱可塑性ポリマーを含むことができる。ポリエチレンを使用する場合には低密度ポリエチレンが好ましく、低密度又は超低密度ポリエチレンでもよく、直鎖又は分枝鎖のいずれでもよい。エチレン/酢酸ビニルコポリマーを使用する場合には、3〜15、好ましくは5〜10のメルトインデックスをもち、一般に5〜40%、好ましくは5〜30%の酢酸ビニルを含むものが好ましい。
【0044】
半剛性パッケージ(例えば缶)のライナー等に使用するのに特に好ましい組成物はプラスチゾル又はポリマーのドライブレンドである。これらは可塑剤と併用してポリマーマトリックスを形成することができる。組成物がプラスチゾルである場合に使用するのに適した材料としては、塩化ビニルホモポリマー及びコポリマーが挙げられる。純プラスチゾルとしてこのような組成物を製造する代わりに、ポリマーと可塑剤のドライブレンドとして提供してもよい。ビニル樹脂プラスチゾル中に存在する可塑剤の割合は任意慣用割合とすることができ、一般にビニル樹脂100重量部当たり可塑剤30〜150重量部である。
【0045】
ポリマーキャリヤーはポリウレタン、フェノール樹脂、エポキシ−エステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル及びアルキド等の種々の熱硬化性樹脂から形成してもよい。これらの樹脂は一般に有機液体と共に溶液又は懸濁液にして容器の内面に塗布した後、高温を加えて液体を除去し、支持体上の樹脂塗料を(例えば架橋により)凝固させる。
【0046】
本発明の具体的ポリマーキャリヤーは更に、フタル酸塩、アジピン酸塩、グリコール、クエン酸塩及びエポキシ化油等の慣用可塑剤を加えてもよい。例えば容易に入手可能なフタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソオクチル又はフタル酸ジイソデシルが挙げられる。他の使用可能な可塑剤はフタル酸ブチルベンジル、クエン酸アセチルトリブチル、リン酸エチルジフェニル及びフタル酸ジイソブチルである。塩化ビニル/酢酸ビニルコポリマー樹脂と併用するのに特に有用な可塑剤の組み合わせは、重量比約7〜8:1のフタル酸ジイソデシルとフタル酸ジイソオクチルの混合物である。更に、本発明のキャリヤーは組成物の種類とその最終用途に依存して慣用量の不活性充填剤、スリップ剤、加工助剤、顔料、安定剤、酸化防止剤、粘着付与樹脂、発泡剤及び他の慣用添加剤を加えてもよい。
【0047】
キャリヤーが熱可塑性ポリマーを含む場合には、このような添加剤の合計量は一般に組成物の総重量を基にして10%未満、最も好ましくは3%未満である。他方、キャリヤーがプラスチゾル、分散液、有機溶液又はラテックスの形態である場合には、組成物の総重量に対する添加剤の量はもっと多くてもよい。酸化防止剤を加える場合には、加工中に形成されるフリーラジカルによる分解に対してポリマー組成物を安定化することが可能な量を加えるべきである。但し、酸化防止剤の量は本発明の組成物のHSM/遷移金属化合物酸素スカベンジャー併用剤が分子酸素と有効に反応できるように十分に少量にすべきである。具体的な量は酸化防止剤により異なり、簡単な実験により決定することができる。場合により、充填剤の使用量は一般に上述のように、遷移金属化合物と混合、塗布又はイオン交換した本発明の必要な固体粒状HSM酸素掃去剤により少なくとも部分的に置換してもよい。
【0048】
本発明の好適側面は、組成物が密閉容器又はクロージャーを形成するか又はこれらに加えられるまでHSM/遷移金属化合物酸素スカベンジャー併用剤が組成物中で実質的に不活性に維持される点である。従って、密閉容器の内側に通常存在する高湿度に組成物を暴露すると、水分が組成物に十分に浸透し、本発明の酸素スカベンジャー併用剤は有効な程度の掃去を開始する。この結果、包装物の保存寿命が改善される。更に、密閉容器に入れたままで水分の浸透を増すように組成物を十分に加熱することにより、掃去反応を加速することができる。従って、HSM/遷移金属化合物酸素スカベンジャー併用剤は水分により掃去反応が開始されるまでキャリヤー内又はキャリヤー上で実質的に不活性に維持されることが好ましい。本発明の酸素スカベンジャー剤が酸素掃去を生じるために必要な水分を提供するために十分な量の水分子と会合している場合には、このような水和粒状材料をもつ組成物を使用時まで不活性雰囲気下に保存することが好ましい。
【0049】
本発明の組成物の掃去反応は、水性充填物を充填して密閉した後に容器を(一般に50〜100℃で)低温殺菌又は(一般に100〜150℃で)滅菌して加速することが好ましい。この誘発は、本発明の組成物を加熱すると組成物に水分が浸透して本発明の酸素スカベンジャー剤及びその併用剤に接触する結果として生じると思われる。水分は組成物に閉じ込められるので、スカベンジャー剤は存在する酸素と反応を生じるために十分な水と接触する。この酸素は充填時に容器内に閉じ込められたか又はその後に周囲大気から容器に侵入する酸素から組成物に浸透することができる。
【0050】
慣用酸素掃去剤は高温に暴露されると分解することがあるが、本発明の酸素スカベンジャー併用剤はポリマーをフィルム又は被覆に加工したり、プラスチゾル組成物から溶剤を除去したり、低温殺菌、滅菌等の包装技術で一般に実施される工程で一般に利用される高温に安定であることが判明した。
【0051】
本発明の組成物は溶融押出液、プラスチゾル、有機溶液、ドライブレンド、ラテックス又は分散液等の任意の慣用形態に配合することができる。HSM/遷移金属化合物酸素スカベンジャー併用剤以外の組成物の主成分は慣用材料でよい。組成物全体は組成物内で掃去反応が開始しないように非水性(即ち無水溶液、プラスチゾル又は熱可塑性溶融液)であることが好ましい。
【0052】
本発明の組成物はポリマーマトリックスが熱可塑性樹脂である場合には所望形状に配合及び押出、射出成形又は熱成形することができる。例えば、本発明の組成物はフィルム自体に形成してもよいし、フィルムの1成分として形成し、これを使用してバッグ等の軟質パッケージングを作製してもよいし、フィルムを金属ストックに積層した後、缶とクロージャーに成形してもよい。また、組成物を多層フィルム又はラミネート等の軟質パッケージングに加えてもよいし、熱可塑性バッグ又は蓋ストックにリボン、パッチ、ラベル又は被覆として加えてもよい。本発明の組成物が多層フィルムの一部である場合には、本発明の組成物から形成される層は得られる軟質パッケージの内面に暴露される表面層でもよいし、本発明の組成物を含む層にO2と水分を侵入させて該層と接触させるために十分な透過性をもつ表面層に覆われた内層でもよい。従って、本明細書及び請求の範囲で使用する「内側に暴露」なる用語は、包装製品を収容した密閉容器の内側雰囲気に本発明の組成物が直接又は間接的に暴露されることを意味する。
【0053】
本発明のキャリヤーは、パッケージ(例えば缶、缶蓋、箱、カートン等の剛性容器)の内面の少なくとも一部に被覆を形成するために使用されるものから選択することができる。キャリヤーを形成するポリマーはエポキシド、フェノール樹脂(例えばフェノール−ホルムアルデヒド縮合ポリマー)、ラッカー(例えばセルロースエステル又はエーテル、セラック、アルキル樹脂等)、ポリウレタン等と一般に呼ばれるポリマー類から選択することができる。ポリマーキャリヤーを上記酸素スカベンジャー剤及び遷移金属化合物と混合すると、封入粒状材料を提供することができ、その後、第2のキャリヤーで使用したり、(例えば溶剤又は溶融液塗布により)第2のキャリヤー材料の表面に塗布することができる。
【0054】
本発明の組成物はキャリヤーフィルム上に被覆を提供するために使用することができる。キャリヤーフィルムはフィルムを形成することが可能な上述のようなポリマー材料から形成することができ、その表面に本発明の酸素スカベンジャー組成物を堆積する。フィルムは単層から構成してもよいし、複数の層から構成してもよい。粒状材料のポリマー懸濁液又は分散液を形成し、吹付又はナイフ塗り等の慣用手段により懸濁液又は分散液をフィルム表面に直接堆積することにより、本発明のHSM/遷移金属化合物酸素スカベンジャー併用剤をフィルムの表面に塗布することができる。キャリヤーフィルムの特定種は所期用途と、形成されたキャリヤーが酸素スカベンジャーをその表面に付着させて使用中にその一体性を実質的に維持する能力に依存する。
【0055】
キャリヤーは繊維状(織布又は不織布)マットの形態でもよい。本発明の酸素スカベンジャー組成物はマット構造の細隙に加える。マットを形成する繊維は綿、ガラス、ナイロン、ポリエチレン、エチレンと1種以上のエチレン性不飽和モノマーのコポリマー、ポリプロピレン、プロピレンと1種以上のエチレン性不飽和モノマーのコポリマー等の任意の適当な材料又は合成繊維から形成することができる。キャリヤーマットの特定種はその用途と、マットが使用中にマット構造の細隙内に酸素スカベンジャー材料を維持する能力に依存する。スカベンジャーはマットをスカベンジャーの分散液又は懸濁液に浸漬した後、マットから液体を除去するか、又はまずスカベンジャー/ポリマー組成物の粒状材料を形成し、マット構造上及びマット構造内に溶融堆積する等の任意手段によりマット構造に堆積することができる。
【0056】
別の態様では、本発明の酸素スカベンジャー併用剤は酸素感受性物質を入れた容器に挿入するのに適した寸法のパウチ又はサシェの形態のキャリヤーの内側に保持することができる。パウチ又はサシェは適当な温度/湿度条件でパウチ又はサシェ形成材料に水分と酸素を透過させるように十分多孔質であることが望ましい。従って、本発明の酸素スカベンジャー組成物は遷移金属化合物を混合又は塗布するか及び/又は遷移金属イオンを交換し、サシェ構造の内部に粒状材料を保持できるように十分な粒度の小粒子形態で提供される粒状HSM酸素スカベンジャー剤をそのまま又はポリマーマトリックスに入れて収容したパウチ又はサシェから構成される。パウチ又はサシェは包装技術に周知の方法で紙、綿布、ポリマーフィルム等の天然又は合成材料から形成することができる。
【0057】
第4の態様は、酸素スカベンジャー剤を分配したセラミック等の多孔質無機材料の形態のキャリヤーの使用である。セラミックは酸素感受性物質を入れた容器に挿入するのに適した任意の所望形状(例えば球形、立方体、円筒形等)及び寸法に形成することができる。
【0058】
上記酸素スカベンジャー組成物は周囲条件で保存される酸素感受性食品の保存に使用できることが判明した。本発明の組成物は食品を汚染する恐れのあるスカベンジャー剤及び/又は酸化副生物の放出を阻止するので、アスコルビン酸誘導体等の酸素スカベンジャーをポリマーマトリックスに直接混合する組成物にまさる利点がある。HSMは水分で誘発可能な酸素掃去部分をその構造の一部として含む粒状材料である。この部分は、包装物への酸素掃去部分又はその酸化生成物の移動を実質的に防止するようにHSMに結合しながら遷移金属化合物の存在下にあるときに高い酸素掃去活性及び酸素掃去能をもつことが判明した。従って、本発明は非常に有効な掃去組成物を達成しながら、包装した食品の変色を生じたり味を損なうことのない非常に望ましい酸素スカベンジャー組成物を予想外に提供する。
【0059】
本発明の組成物は、初期酸素掃去材料及び/又は任意酸化副生物が本発明の組成物と接触している物品に移動したり、該物品の色、味又は匂いを悪化させることなく、高度な酸素掃去活性と優れた酸素掃去能及び酸素掃去活性を提供する望ましい手段を提供することが意外にも判明した。
【0060】
フィルムの形態の本発明の組成物は例えば破風天頂カートンを形成するように板紙に積層することができる。フィルムは更に酸素バリヤー層及び/又はヒートシール可能層を含むことができる。
【0061】
キャリヤーフィルムから形成した本発明の組成物は中心パネルライニングとして容器クロージャーに塗布することができる。クロージャーはキャップ、缶端、蓋ストック又はフィルムとすることができる。本発明は更に流体塗布もしくは溶融液塗布組成物から又はフィルムとしてクロージャー上に形成され、クロージャーの周囲又はクロージャーに形成された弱化線の上に密封するように配置された固体堆積物を担持する容器クロージャーも含む。固体堆積物はクロージャーの周囲に堆積され且つ組成物から形成されるガスケットとすることができる。ガスケット等の堆積物の代わりに又はそれに加え、クロージャーにより密閉された容器を開放するためのプッシュ又はプルコンポーネントの周囲に不連続部又は弱化線が配置された位置でクロージャーの内面に組成物を堆積してもよい。クロージャーは従来通りに密閉容器の露出表面積の小部分のみ、多くの場合には表面積の25%未満を占める。従って、固体堆積物の面積は容器の面積に対して非常に小さくすることができる。それにも拘わらず、本発明は内容物に対する貯蔵安定性を著しく改善することができる。本発明はこのようなクロージャーで密閉した充填容器を含む。密閉容器は容器本体と、容器クロージャーと、容器本体の内側に収容した包装物を含む。容器本体はポリマーフィルム(単層又は多層)、ガラス又は金属から構成することができる。クロージャーはヒートシールでもよいが、容器本体がガラス又は金属の場合には金属から構成することが好ましい。包装物は容器に保存すべき任意飲料、食品又は他の物質とすることができるが、本発明は保存中の酸素侵入又は汚染により保存寿命又は製品品質が一般に制限される物質を充填する場合に特に有用である。容器本体は一般に金属缶とすることができ、その場合にはクロージャーは缶端である。一般に、クロージャー全体を金属又はポリマー材料から構成するが、クロージャーのパネルに金属又はポリマー材料の取り外し可能なコンポーネントを加えてもよい。
【0062】
容器本体は、缶本体とは別に、瓶又はジャーでもよく、その場合にはクロージャーはキャップである。瓶又はジャーはガラスから構成することが好ましいが、酸素透過性の非常に低いポリマー材料から構成してもよい。キャップはポリマー材料、例えばポリプロピレンから構成することができ、バリヤー層を加えてもよい。一般に、キャップは金属から形成され、金属又はポリマー材料のプッシュ又はプルコンポーネントを含むことができる。キャップは引き外しもしくはねじ開けクラウン、ねじ付けキャップ、ラグキャップ、押し付け/ねじ開けもしくは押し付け/引き外しキャップ、ねじキャップ、ロールオン金属キャップ、連続ねじキャップ、又は瓶もしくはジャーを閉鎖するのに適した他の任意の慣用形態の金属キャップもしくはポリマーキャップ等のクラウンキャップとすることができる。
【0063】
通常は、容器本体とクロージャーの間にガスケットを配置する。このガスケットを使用すると、ガスケット組成物中のブレンドとして又はガスケットもしくはその近傍に塗布した別個の成分として(特にポリマーマトリックスを含む組成物としての)本発明の組成物を担持することができるが、クロージャーの別の場所又は容器の別の場所に本発明の組成物を使用することも可能である。その場合には、ガスケット形成組成物はガスケットを形成するのに適した任意の非改質慣用組成物とすることができる。
【0064】
クロージャーがキャップである場合には、本発明のスカベンジャー組成物はガスケット全体又はガスケット全体の一部を形成することができる。これは、直径50mm未満等の小直径の場合に一般に該当する。もっと直径の大きいキャップでは、ガスケットはリング様ガスケットであり、ガスケット形成組成物から慣用方法で堆積することができる。例えば、リング様ガスケットはリングとして液体形態で塗布することによりキャップに形成することができ、その後、適宜乾燥、加熱硬化又は冷却して熱可塑性材料を硬化させることにより固体形態にすることができる。酸素掃去組成物はガスケット材料にブレンドし、ガスケット材料に堆積するか、又はガスケットで覆われていないキャップの領域(パネルの中心)に塗布することができる。ガスケット形成組成物はこの目的では分散液、ラテックス、プラスチゾル、ドライブレンド、適当な熱可塑性組成物又は有機溶液とすることができる。その後、ガスケットを支持するキャップを充填容器本体の開放端の周囲の適当な密閉面に押し当て、慣用方法で閉鎖する。
【0065】
キャリヤー組成物を熱可塑性ポリマーから形成する場合には、キャップを紡糸しながら低粘度溶融液として塗布し、組成物をリング形状に成形するか、又は溶融液として塗布した後に、多くの場合には肉厚リング様部分をもつディスクである所望形状に成形することができる。更に、ガスケットはキャップ内に(例えば機械的又は接着手段により)保持された予備成形リング又はディスクの形態でもよい。
【0066】
クロージャーが缶端である場合には、典型的缶継ぎ合わせ条件下ではガスケットはパック内で実質的に酸素に暴露されないので、一般にガスケット組成物中に酸素掃去組成物を使用しない。また、シームは特に酸素侵入を受けにくい。酸素掃去組成物は一般に缶の被覆として塗布するなどして缶の中心パネル又は他の内面に塗布する。
【0067】
流体ポリマーマトリックスから形成した本発明の流体又は溶融組成物を塗布し、クロージャー上で凝固させることにより容器クロージャーにガスケット又は被覆を形成すると、特に好ましい。塗布及び凝固方法は一般に従来通りである。ガスケットを形成するために規定組成物を使用すると特に有益な結果が得られると思われるので、容器と缶端の両者を金属から構成するか、容器本体をガラスから構成し、クロージャーを金属又はプラスチックから構成すると特に好ましい。特に、容器本体がガラス瓶であり、クロージャーが金属キャップである場合に優れた結果を達成できる。
【0068】
金属、ガラス及びプラスチック容器の使用に加え、組成物はジュースボックス等の板紙又は積層容器でも使用することができる。このような容器は内側ライナーを備える板紙カートン又はチューブである。組成物はパッケージクロージャーの弱化線に沿って又はパッケージの任意の他の適当な位置で板紙パッケージの内側ライナーに配置又は積層することができる。あるいは、容器の内側にフィルム、マット又はサシェとして本発明の組成物を配置してもよい。
【0069】
以下の実施例は単に例示を目的とし、本発明を制限するものではない。全ての部及び百分率は特に指定しない限り重量に基づく。
【0070】
実施例1
MgCl2とNa2SO3によるNaMg2OH(SO3)2・1H2Oの合成
LutzらによりZ.Anorg.Allg.Chem.499,pp.99−108(1988)に記載されている方法に従って、HSM試料を合成した。
【0071】
MgCl2・6H2O20.3g(0.1モル)を水79.7gに溶かした。これとは別に、Na2SO312.6g(0.1モル)を水87.4gに溶かした。冷却器、磁気撹拌棒及び油浴を取り付けた1L容丸底フラスコで2種の溶液を合わせた後、95℃まで2時間加熱すると、この間に沈殿が形成された。スラリーを放冷させた後、減圧濾過した。フィルターケーキを水1Lで洗浄した後、80℃の真空オーブンで3時間加熱すると、白色粉末3.2g(24%)が得られた。X線回折(XRD)スペクトルはNa2SO3・6H2Oで著しく汚染されたNaMg2OH(SO3)2・1H2Oの存在を示し、従って、収量は予想したよりも低かった。
【0072】
実施例2
FeCl2とNa2SO3によるNaFe2OH(SO3)2・1H2Oの合成
文献の記載を以下の合成に応用した。冷却器、磁気撹拌棒及び油浴を取り付けた500mL容丸底フラスコで酢酸ナトリウム・3水和物66.36g(0.488モル)を水200gに溶かした。亜硫酸ナトリウム20.0g(0.159モル)を加えて溶かした。塩化鉄(II)・4水和物15.69g(0.079モル)を加えて溶かした。溶液を撹拌及びSO2流の温和なバブリング下に105℃まで1時間加熱した。20分以内に粘稠沈殿が形成されていた。スラリーをアルゴンブランケット下に放冷させた。固形分を濾過し、80℃の真空オーブンで8時間加熱すると、金茶色微粉末5.6gが得られた。
【0073】
実施例3
MgCl2とNa2SO3によるNaFe2OH(SO3)2・1H2Oの合成
冷却器、磁気撹拌棒及び油浴を取り付けた500mL容丸底フラスコで酢酸ナトリウム・3水和物66.36g(0.488モル)を水200gに溶かした。亜硫酸ナトリウム20.0g(0.159モル)を加えて溶かした。塩化鉄(II)・4水和物15.69g(0.079モル)を加えて溶かした。溶液を撹拌及びSO2流の温和なバブリング下に105℃まで1時間加熱した。20分以内に粘稠沈殿が形成されていた。スラリーをアルゴンブランケット下に放冷させた。固形分を濾過し、80℃の真空オーブンで8時間加熱すると、金茶色微粉末5.6gが得られた。
【0074】
実施例4
Na2S2O5によるMnO担持NaMn2OH(SO3)2・1H2Oの合成
冷却器、磁気撹拌棒及び温度計を取り付けた1L容丸底フラスコで油浴中でメタ重亜硫酸ナトリウム(23.77g)をアルゴンパージ水500mLに溶かした。酸化マンガン(20.16g)を溶液に加えた。スラリーを1時間撹拌下に95℃まで加熱した後、1時間放冷させ、その後、減圧濾過した。フィルターケーキを窒素パージ水2Lで洗浄した後、80℃の真空オーブンで8時間加熱すると、緑色粉末と白色粉末の混合物25.7gが得られた。
【0075】
実施例5
Na2S2O5によるMgO担持NaMg2OH(SO3)2・1H2Oの合成
冷却器、温度計、磁気撹拌棒及び油浴を取り付けた2L容フラスコに水(500mL)を加えた。水を20分間アルゴンでパージした。メタ重亜硫酸ナトリウム(23.77g)をアルゴン流下に水に溶かした。次に、MagChem(登録商標)10−325(MgO,20.16g,平均粒度10mm)を溶液に懸濁し、6時間撹拌下に95℃まで加熱した。一晩撹拌下に室温まで冷却した後、スラリーを減圧濾過した。フィルターケーキを窒素パージ水2Lで洗浄した後、80℃の真空オーブンで8時間加熱すると、白色微粉末34.3gが得られた。XRDスペクトルはヒドロキソスルフィトメタレートと未反応酸化マグネシウムがいずれも有意レベルで存在していることを明白に示した。Na2SO3・6H2Oによる汚染は認められなかった。
【0076】
実施例6
実施例5のHSM0.2部を3”×4”気体不透過性パウチに導入した後、下表1に記載する量の遷移金属塩を加えることにより一連の試料を調製した(全塩添加量は金属イオンを等モルにした)。HSMと遷移金属塩を混合し、均質混合物を得た。パウチに隔膜を取り付け、減圧下にヒートシールした。各パウチに水0.2gを加えた後、隔膜から空気100ccを導入した。その後、ガスシリンジでパウチ内の雰囲気から試料3ccを抽出してMOCON(登録商標)モデルHS750 Headspace Oxygen Analyzerに注入することにより、各パウチの酸素濃度を一定間隔で測定した。試料は通常、二重又は三重測定した。結果をスカベンジャー1g当たりの掃去速度及び容量に換算し、下表2に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
表2のデータは、種々の遷移金属塩を加えるとHSM材料の掃去に顕著な効果があることを明白に示している。初期1時間の掃去は無触媒対照試料5に対して2倍(硫酸銅(II)、塩化鉄(II及びIII)及び塩化銅(I及びII))又は3倍(硫酸鉄(II)、硫酸ニッケル(II)及び硫酸コバルト(II))であった。2日目に掃去は対照の2〜9倍に増加した。7日目までに材料の能力限界に近づき、酸素掃去は無触媒対照の1.5〜2.5倍であった。
Claims (20)
- ヒドロキソスルフィトメタレートと遷移金属化合物の併用剤を実質的に均質に分配したキャリヤーを含む酸素スカベンジャー組成物であって、前記ヒドロキソスルフィトメタレート(HSM)が前記組成物の0.05〜90重量%存在しており、式:
MIMII 2OH(SO3)2・H2O
(式中MIは1価カチオンを表し、MIIは2価カチオンを表す)により表され、前記遷移金属化合物はHSMと遷移金属イオンのモル比が3000:1〜1:1となるような量で存在している前記酸素スカベンジャー組成物。 - 前記遷移金属化合物がSc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Sn、Cu又はその混合物から選択される遷移金属をもつ請求項1に記載の組成物。
- 遷移金属がCo、Cu、Fe又はその混合物から選択される請求項2に記載の組成物。
- MIがLi+、Na+、K+、NH4 +又はNR+ 4(式中、各Rは独立して水素、C1−C3アルキル又はアリール基から選択される)から選択される請求項1に記載の組成物。
- MIがLi+、Na+、K+、NH4 +又はNR+ 4(式中、各Rは独立して水素、C1−C3アルキル又はアリール基から選択される)から選択される請求項2に記載の組成物。
- MIIがCa2+、Mg2+、Mn2+、Zn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+又はその混合物から選択される請求項4に記載の組成物。
- MIIがCa2+、Mg2+、Mn2+、Zn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+又はその混合物から選択される請求項5に記載の組成物。
- HSMと遷移金属化合物の併用剤が実質的に均質な混合物として存在している請求項1に記載の組成物。
- HSMと遷移金属化合物の併用剤が実質的に均質な混合物として存在している請求項3に記載の組成物。
- HSMと遷移金属化合物の併用剤が実質的に均質な混合物として存在している請求項6に記載の組成物。
- 遷移金属化合物がHSMの表面の少なくとも一部に被覆として存在している請求項1に記載の組成物。
- 遷移金属化合物がHSMの表面の少なくとも一部に被覆として存在している請求項3に記載の組成物。
- 遷移金属化合物がHSMの表面の少なくとも一部に被覆として存在している請求項6に記載の組成物。
- 遷移金属が前記HSMのMIIの一部又は全部として存在している請求項8に記載の組成物。
- 遷移金属が前記HSMのMIIの一部又は全部として存在している請求項3に記載の組成物。
- キャリヤーがポリマーマトリックスを含む請求項1に記載の組成物。
- キャリヤーがポリマーマトリックスを含む請求項3に記載の組成物。
- キャリヤーがポリマーマトリックスを含む請求項6に記載の組成物。
- 密閉容器の内側雰囲気から酸素を掃去する方法であって、前記雰囲気の酸素の存在下に水分を請求項1に記載の組成物と接触させることを特徴とする前記方法。
- 酸素感受性物質を収容するのに適した内腔をもつ容器であって、前記容器の内側に暴露される請求項1に記載の組成物を前記容器の少なくとも一部としてもつ前記容器。
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