JP3580915B2 - 熱現像型ジアゾ複写材料 - Google Patents

熱現像型ジアゾ複写材料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明または半透明の原稿と重ねて露光し、潜像を形成した後、その潜像を熱で現像する、熱現像型ジアゾ複写材料に関する。また、感熱記録材料、特に光定着可能な感熱記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱現像型ジアゾ複写材料は、一般に紙、フィルム等の支持体上にジアゾ化合物、カップリング成分および発色助剤を主成分とする感光層を設けたもので、発色助剤として尿素、トリクロル酢酸ソーダ等が使用されている。この種ジアゾ複写材料はいずれも180〜200℃の加熱により現像されるが、その現像機構は加熱により分解発生するアルカリを利用したものである。また低温現像化の試みとして発色助剤として高級脂肪酸アミド等の熱可融性物質が使用されているが、その現像機構は加熱溶融によるジアゾ化合物とカップリング成分の活性化を利用したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のものは、保存中にプレカップリングが徐々に進み、好ましくない着色が発生することがあった。このため特開昭57−42042、特開昭57−45094、特開昭57−125091号公報等に開示されているようにジアゾ化合物、カップリング成分およびアルカリ発生剤の内いずれか1種を不連続粒子の形で存在させることにより、成分間の接触を防ぎ、プレカップリングを防止することが行なわれているが、記録材料の生保存性が十分でない。
【0004】
さらに、特開昭57−44141、特開昭59−190886号公報等に開示されているようにジアゾ化合物、カップリング成分およびアルカリ発生剤のいずれかをカプセル化することにより他の成分と隔離することが知られているが、これらの方法も生保存性および熱発色性を十分満足するものでない。
【0005】
また、特公平4−3315号公報では、塩基を含有する現像剤層にアルカリ可溶性で、かつ、酸性で不溶化する樹脂を使用することが開示されているが、塩基と混在するため不溶化が不十分になり、生保存時のプレカップリングを防止することができない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、画像濃度が高く、かつ、高速記録時の熱応答性に優れ、さらに、長期保存性にも優れた熱現像型ジアゾ複写材料を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、第一に、支持体上に少なくともジアゾ化合物を含有する感光層と、少なくとも塩基性物質、アルカリ可溶性樹脂および熱可融性物質を含有するカップラー層とを設けた熱現像型ジアゾ複写材料において、前記塩基性物質として水溶性グアニジン誘導体を用い、熱可融性物質として下記一般式(I)で示されるアルキル尿素誘導体を用いることを特徴とする熱現像型ジアゾ複写材料が提供される。
RNHCONH ……(I)
(式中、Rは炭素数6〜22のアルキル基を示す。)
第二に、上記第一に記載した熱現像型ジアゾ複写材料において、前記感光層とカップラー層との間にアルカリ可溶性樹脂および上記一般式(I)で表される熱可融性物質を含有する中間層を設けることを特徴とする熱現像型ジアゾ複写材料が提供される。
第三に、上記第一または第二に記載した熱現像型ジアゾ複写材料において、前記アルカリ可溶性樹脂がスチレン−アクリル酸共重合体であることを特徴とする熱現像型ジアゾ複写材料が提供される。
第四に、上記第一または第二に記載した熱現像型ジアゾ複写材料において、前記アルカリ可溶性樹脂がスチレン−アクリル酸共重合体およびイソブチレン−無水マレイン酸共重合体との混合物であることを特徴とする熱現像型ジアゾ複写材料が提供される。
第五に、上記第一に記載した熱現像型ジアゾ複写材料において、前記水溶性グアニジン誘導体として炭酸グアニジンを用い、アルキル尿素誘導体としてオクタデシル尿素を用いることを特徴とする請求項1記載の熱現像型ジアゾ複写材料が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
上述のように、本発明は積層タイプの熱現像型ジアゾ複写材料のカップラー層にアルカリ可溶性樹脂および塩基性物質として水溶性グアニジン誘導体を含有するとともに熱可融性物質として下記一般式(I)で示されるアルキル尿素誘導体を含有させることにより、画像濃度に優れ、ことに高速時画像濃度が高く、かつ、長期保存性においても優れた信頼性を有する熱現像型ジアゾ複写材料が得られること、また、前記感光外カップラー層との間にアルカリ可溶性樹脂と下記一般式(I)で表される熱可融性物質を含有する中間層を設けることにより長期保存性をより向上できることを見い出し本発明に至ったものである。
RNHCONH ……(I)
(式中、Rは炭素数6〜22のアルキル基を示す。)
【0008】
本発明において使用される一般式(I)で表される熱可融性物質は、融点が80〜140℃であり、カップラーと共融作用を有するとともに、前記温度で塩基物質化し、ジアゾ化合物とカップラーの熱カップリング反応を促進する作用を有する。具体例として次のようなものが挙げられる。
CH(CHNHCONH
CH(CHNHCONH
CH(CHNHCONH
CH(CH11NHCONH
CH(CH13NHCONH
CH(CH14NHCONH
CH(CH15NHCONH
CH(CH16NHCONH
CH(CH17NHCONH
CH(CH21NHCONH

【0009】
また、従来から用いられている熱可融性物質を併用してもよい。従来のものの融点は60〜150℃程度で、溶融時、カップリング成分または使用する樹脂を溶解する作用のある物質である。例えば、2−トリブロムエタノール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、1,2−シクロヘキサンジオール等のアルコール誘導体、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタン酸ワックス、カルナウバろう等のワックス、モノステアリン、トリステアリン等の高級脂肪酸エステル、その他ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ベヘニルアルコール等の高級アルコール、高級多価アルコール、高級ケトン等である。
【0010】
特に下記一般式(II)で表される有機酸アミド誘導体は、溶融時、上記した溶解作用が大きいのでカップリング反応が効率的に進み発色が促進される。
−CONH−R ……(II)
式中、Rは炭素数8〜22のアルキル基またはアリール基を、Rは水素、炭素数1〜18のアルキル基またはアリール基を表す。具体例としては、ラウリル酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ステアリン酸メチロールアミド、エチレンビスステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド誘導体等である。
【0011】
熱現像型ジアゾ複写材料において、保存中のプレカップリングを防止する方法の一つとしてジアゾ化合物とカップリング成分の隔離があり、隔離の手段として、それぞれ別々の層に含有させる。さらには両者あるいはどちらか一方を膜形成可能な樹脂で被覆する。
本発明は膜形成可能な樹脂としてアルカリ可溶性樹脂、好ましくは、アンモニウム塩をカップラー層に使用するものである。これによると塗布乾燥後に水不溶の膜が形成され、ジアゾ化合物との接触が妨げられる。しかし、この層に発色促進用の塩基として、無機アルカリ、有機アミン等を加えると保存中に地肌カブリが生じる。ところが、塩基として水溶性グアニジン誘導体を加えた場合は、地肌カブリが殆ど発生せず、しかも発色が促進されることを見い出した。
【0012】
ここで水溶性グアニジン誘導体としては、例えば、炭酸グアニジン、酢酸グアニジン、リン酸グアニジン、硫酸グアニジン、硫酸アミノグアニジン、塩酸グアニジン等である。また、上記アルカリ可溶性樹脂は、例えば、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、イソブチレン−無水マレイン酸共重合樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂等であり、特にスチレン−アクリル酸共重合樹脂と水溶性グアニジン誘導体との組合せは、その効果が大きい。
【0013】
これらの使用量は、カップリング成分1重量部に対し、アルカリ可溶性樹脂0.1〜10.0重量部、好ましくは0.5〜4.0重量部であり、水溶性グアニジン誘導体は、0.1〜10.0重量部、好ましくは0.2〜3.0重量部である。スチレン−アクリル酸共重合体を使用した場合、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体またはスチレン−無水マレイン酸共重合体を混合することにより、さらに地肌かぶりを低下させることを見出した。このときの混合比率は、前者1重量部に対し、0.01〜2.0重量部、好ましくは0.1〜1.0重量部である。
【0014】
本発明において使用されるカップラーとしては、一般の2成分型のジアゾ複写材料用のものが使用できる。例えば、レゾルシン、フロログルシン、2,5−ジメチル−4−モルホリノメチルフェノール、3−ヒドロキシシアノアセトアニリド、パラスルホアセトアニリド、1−ベンゾイルアミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホンアミド、2,2−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸ソーダ、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸、2,5−ジヒドロキシナフタレン−スルホン酸ソーダ、1−ヒドロキシナフタレン−4−スルホン酸ソーダ、1−アミノ−3−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホンアミド、ナフトールAS、ナフトールAS−D、2−ヒドロキシナフタレン−3−ビグアナイド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸モルホリノプロピルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸−N,N−ジメチルアミノモルホリノプロピルアミド、2,4,2’,4’−テトラヒドロキシジフェニル、2,4,2’,4’−テトラヒドロキシジフェニルスルホキシド等が挙げられる。本発明において、保存性に対しては、水に不溶または難溶性のカップラーが好ましく、具体例を挙げれば、例えば、ナフトールAS、ナフトールAS−Dである。また、この系のカップリング成分は、熱可融性物質である上記一般式(I)で表されるアルキル尿素誘導体と混合してDSCを測定すると共融化が見られ、互いに相溶性が良いと推測される。
【0015】
本発明においてカップラーは、ジアゾ化合物1重量部に対して0.1〜10.0重量部、好ましくは0.8〜4.0重量部使用する。0.1重量部より少ないと発色不足が生じ、逆に10重量部より多いと保存時好ましくないカブリを生じる。熱可融性物質は、カップリング成分1重量部に対して0.1〜10.0重量部、好ましくは0.5〜5.0重量部使用する。0.1重量部より少ないと発色不足が生じ、逆に10重量部より多いと感触性が悪くなる。
【0016】
本発明で使用されるジアゾ化合物は、一般式ArN2+で示されるジアゾニウム塩である(式中、Arは置換あるいは無置換の芳香族部分を表し、ArN2+はジアゾニウムカチオンを表し、Xは酸アニオンを表す。)
【0017】
ジアゾ化合物の具体例としては、例えば、4−ジアゾ−N,N−ジメチルアニリン、4−ジアゾフェニルモルホリン、4−ジアゾ−N,N−ジブチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジメトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジプロポキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N−ベンジル−N−エチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N,N−ジブチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシ−N−ベンジル−N−オキシエチルアニリン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルピペラジン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシフェニルピロリジン、4−ジアゾ−2,5−ジプロポキシフェニルピペリジン、4−ジアゾ−2,5−ジエトキシ−N,N−ジメチルアニリン、4−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−クロルベンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−メトキシベンゾイルアミノ)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−メチルシベンゾイルアミノ)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−フェニルメルカプト−2,5−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−トルイルメルカプト)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシフェニルメルカプト)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−クロルフェニルメルカプト)−2,5−ジメトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−トルイルメルカプト)−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(3’−メトキシフェニルメルカプト)−2,5−ジプロポキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(2’−トルイルメルカプト)−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−フェノキシ−2,5−ジブトキシベンゼン、4−ジアゾ−1−(4’−メトキシフェノキシ)−2,5−ジエトキシベンゼンなどの塩化物の塩化亜鉛、塩化カドミウム、塩化スズ等の複塩および前記ジアゾの硫酸、ヘキサフルオロリン酸、4フッ化ホウ素酸などの無機酸の塩などが挙げられる。
【0018】
本発明の熱現像型ジアゾ複写材料は、紙またはプラスチックフィルム等の支持体の上に感光感熱層を形成させているが、それらの層の分散液を支持体に塗布する場合、結着剤を使用して塗工する。結着剤としてはポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カゼイン、ゼラチン、デンプンおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の各種エマルジョン樹脂が使用できる。
【0019】
また、画像濃度および光感度を高くしたり、あるいは筆記性等を改良する目的で支持体と本発明の感光感熱層の間に微粒子粉末と結着剤から構成されるプレコート層を設けても構わない。プレコート層中に使用する微粒子粉末は、無機微粒子粉末、有機微粒子粉末が使用でき、無機微粒子粉末の具体例としては、シリカ、アルミナ、カオリン、タルク、チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等があり、有機微粒子粉末としては、スチレン樹脂粒子、尿素−ホルマリン縮合物樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子等がある。
【0020】
結着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カゼイン、ゼラチン、デンプンおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の各種エマルジョン樹脂である。
【0021】
本発明の熱現像型ジアゾ複写材料では、上述した発色成分の他に、通常のジアゾ系感熱記録材料に適用されている各種添加物、保存性向上剤としてナフタレン−モノスルホン酸ナトリウム、ナフタレン−ジスルホン酸ナトリウム、ナフタレン−トリスルホン酸ナトリウム、スルホサリチル酸、硫酸カドミウム、硫酸マグネシウム、塩化カドミウム、塩化亜鉛などが使用できる。
【0022】
また、酸化防止剤としてチオ尿素、尿素など、溶解剤としてカフェイン、テオフィリンなど、酸安定剤としてクエン酸、酒石酸、硫酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸などを用いることができ、その他にサポニンを小量添加することができる。
【0023】
また、光定着型感熱記録材料として使用する場合は、熱ヘッドに対するスティッキングの防止や走行性を改良する目的で填料を加えることができる。例えば、スチレン樹脂微粒子、尿素−ホルマリン縮合物樹脂微粒子、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、チタン、タルク、カオリン、シリカ、アルミナ等の有機、無機系の固体微粒子。また同様の目的で、金属石鹸類も使用することができる。
【0024】
本発明の熱現像型ジアゾ複写材料は、その他の各種の感熱記録の分野、特に、高速記録の要求されるファクシミリや電子計算機などの出力記録用紙として有利に応用することができ、しかも本発明の場合、記録紙の表面に記録された文字や画像は、加熱により画像形成後、露光により、未反応のジアゾ化合物を分解させることにより定着させることができる。
また、本発明の感熱記録材料は、その定着性を利用し、有価証券や商品券、入場券、証明書、伝票などに対する必要事項の記録や、それらの作成に応用することができる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
【0026】
実施例1
下記組成からなるカップラー液を調合し、上質紙の表面にワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量4.5g/mの現像剤層(カップラー層)を形成した。
ナフトールAS(20%分散液) 15g
スチレン−アクリル酸共重合体アンモニウム塩20%水溶液
(ジョンソンポリマー社製 ジョンクリル679) 30g
オクタデシル尿素20%分散液 30g
シリカ粉末 1g
ポリビニルアルコール10%水溶液 10g
炭酸グアニジン 1g
水 13g
上記カップラー層の上に下記組成からなる感光層溶液をワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量0.25g/mの感光層を形成し本発明の熱現像型ジアゾ複写材料を作製した。
4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼン
塩化物・1/2塩化亜鉛 1.5g
酒石酸 1g
イソプロパノール 5g
サポニン 0.1g
水 92.4g
【0027】
実施例2
下記組成からなるカップラー液を調合し、上質紙の表面にワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量4.5g/mの現像剤層(カップラー層)を形成した。
ナフトールAS(20%分散液) 15g
スチレン−無水マレイン酸共重合体アンモニウム塩20%水溶液
(クラレ社製 SMA3000) 30g
ドデシル尿素20%分散液 30g
シリカ粉末 1g
ポリビニルアルコール10%水溶液 10g
酢酸グアニジン 1g
水 13g
上記カップラー層の上に下記組成からなる感光層溶液をワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量0.25g/mの感光層を形成し本発明の熱現像型ジアゾ複写材料を作製した。
4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼン
塩化物・1/2塩化亜鉛 1.5g
酒石酸 1g
イソプロパノール 5g
サポニン 0.1g
水 92.4g
【0028】
実施例3
下記組成からなる感光層溶液を調合し、上質紙の表面にワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量0.30g/mの感光層を形成した。
4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼン
塩化物・1/2塩化亜鉛 1.5g
酒石酸 1g
イソプロパノール 5g
サポニン 0.1g
水 92.4g
上記感光層の上に下記組成からなるカップラー液をワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量4.5g/mの現像剤層(カップラー層)を形成し本発明の熱現像型ジアゾ複写材料を作製した。
Figure 0003580915
【0029】
実施例4
下記組成からなるカップラー液を調合し、上質紙の表面にワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量3.5g/mの現像剤層(カップラー層)を形成した。
ナフトールAS(20%分散液) 15g
スチレン−アクリル酸共重合体アンモニウム塩20%水溶液
(ジョンソンポリマー社製 ジョンクリル679) 20g
オクタデシル尿素20%分散液 30g
シリカ粉末 1g
ポリビニルアルコール10%水溶液 10g
炭酸グアニジン 1g
水 23g
上記現像剤層の上に下記組成からなる中間層分散液をワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量1.5g/mの中間層を形成した。
スチレン−アクリル酸共重合体アンモニウム塩20%水溶液
(ジョンソンポリマー社製 ジョンクリル679) 30g
オクタデシル尿素20%分散液 30g
水 40g
上記中間層の上に下記組成からなる感光層溶液をワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量0.25g/mの感光層を形成し本発明の熱現像型ジアゾ複写材料を作製した。
4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼン
塩化物・1/2塩化亜鉛 1.5g
酒石酸 1g
イソプロパノール 5g
サポニン 0.1g
水 92.4g
【0030】
実施例5
下記組成からなるカップラー液を調合し、上質紙の表面にワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量4.5g/mの現像剤層(カップラー層)を形成した。
ナフトールAS(20%分散液) 15g
スチレン−アクリル酸共重合体アンモニウム塩20%水溶液
(ジョンソンポリマー社製 ジョンクリル679) 30g
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アンモニウム塩20%水溶液
(クラレ社製イソバン104) 13g
オクタデシル尿素20%分散液 30g
シリカ粉末 1g
ポリビニルアルコール10%水溶液 10g
炭酸グアニジン 1g
上記カップラー層の上に下記組成からなる感光層溶液をワイヤバーを用いて塗布乾燥し、付着量0.25g/mの感光層を形成し本発明の熱現像型ジアゾ複写材料を形成した。
4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジブトキシベンゼン
塩化物・1/2塩化亜鉛 1.5g
酒石酸 1g
イソプロパノール 5g
サポニン 0.1g
水 92.4g
【0031】
比較例1
実施例1のカップラー液のオクタデシル尿素分散液の代わりにステアリン酸アミド(20%分散液)を用いた以外は同様にして熱現像型ジアゾ複写材料を作製した。
【0032】
比較例2
実施例1のカップラー液中のスチレン−アクリル酸共重合体アンモニウム塩の水溶液を除いた以外は実施例1と同様にして熱現像型ジアゾ複写材料を作製した。
【0033】
比較例3
実施例1のカップラー液中の炭酸グアニジンを除いた以外は実施例1と同様にして熱現像型ジアゾ複写材料を作製した。
【0034】
以上のようにして得た熱現像型ジアゾ複写材料に原稿を重ねて富士写真フィルム社製コピアート100で露光・現像したところ、青色画像が得られた。その画像部の濃度をマクベス濃度計914で測定した。また、高速現像時の発色濃度を試験するため、コアピート100の最高速度(10メモリ)で現像し、その濃度を測定した。さらに、生保存性を試験するため、各サンプルを50℃50%RHの環境に24時間放置して強制劣化させた後取り出し、上記の複写機で全面霧光し、地肌部の濃度をマクベス濃度計914で測定し、その結果を表1に示した。
次に、露光・現像した試料に水性スタンプを捺印したところ、実施例の試料は高濃度で捺印できたが、ステアリンアミド酸を用いた比較例1の試料は捺印濃度が薄かった。
【0035】
【表1】
Figure 0003580915
表1から実施例のものは、画像濃度が高く、殊に高速時画像濃度が高いこと、また、生保存性に優れ、強制劣化させた後の地肌濃度が非常に小さいことが判る。
【0036】
【発明の効果】
以上のように上記第一に記載した構成によれば、画像濃度に優れ、ことに高速時画像濃度が高く、また、長期保存性にも優れた熱現像型ジアゾ複写材料が得られる。さらに、この熱現像型ジアゾ複写材料は捺印性にも優れる。
上記第二に記載した構成によれば、上記第一に記載した構成から得られる熱現像型ジアゾ複写材料の保存性をさらに向上させる。
上記第三に記載した構成によれば、上記第一および第二に記載した構成から得られる熱現像型ジアゾ複写材料の保存性をより有効に発現させる。
上記第四に記載した構成によれば、上記第一および第二に記載した構成から得られる熱現像型ジアゾ複写材料の保存性をより有効に発現させる。
上記第五に記載した構成によれば、上記第一に記載した構成による熱現像型ジアゾ複写材料の最適な構成が得られる。

Claims (5)

  1. 支持体上に少なくともジアゾ化合物を含有する感光層と、少なくとも塩基性物質、アルカリで中和することにより水に溶解する樹脂(以下アルカリ可溶性樹脂という)および熱可融性物質を含有するカップラー層とを設けた熱現像型ジアゾ複写材料において、前記塩基性物質として水溶性グアニジン誘導体を用い、熱可融性物質として下記一般式(I)で示されるアルキル尿素誘導体を用いることを特徴とする熱現像型ジアゾ複写材料。
    RNHCONH ……(I)
    (式中、Rは炭素数6〜22のアルキル基を示す。)
  2. 前記感光層とカップラー層との間にアルカリ可溶性樹脂および上記一般式(I)で表される熱可融性物質を含有する中間層を設けることを特徴とする請求項1記載の熱現像型ジアゾ複写材料。
  3. 前記アルカリ可溶性樹脂がスチレン−アクリル酸共重合体であることを特徴とする請求項1または2記載の熱現像型ジアゾ複写材料。
  4. 前記アルカリ可溶性樹脂がスチレン−アクリル酸共重合体およびイソブチレン−無水マレイン酸共重合体との混合物であることを特徴とする請求項1または2記載の熱現像型ジアゾ複写材料。
  5. 前記水溶性グアニジン誘導体として炭酸グアニジンを用い、アルキル尿素誘導体としてオクタデシル尿素を用いることを特徴とする請求項1記載の熱現像型ジアゾ複写材料。
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