JP3578921B2 - 画像拡大装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多階調画像に対し高画質の拡大処理を行う画像拡大装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像拡大法としては、空間的に画素間を補間する補間方法がある。代表的な従来法として、近隣補間法、直線補間法、3次元畳み込み補間法が知られている。近隣補間法は、最も近いサンプル点の値を補間値とする方法であり、アルゴリズムが簡単に実現できるメリットがある。直線補間法は、補間位置の周囲4点からの距離の比をもとめ、その比率に応じて、周囲4点の画素値から補間していく方法であり、画像が滑らかになる。3次元畳み込み補間法は、sinc関数を近似した三次関数を用いて、補間位置の周辺16点から、畳み込んで計算していく方法であり、画像が滑らかになるのと同時に鮮鋭化の効果もある。
【0003】
また、直交変換を用いて、画像を拡大する方法もある。直交変換を用いて、入力信号を基底の成分に分解し、変換係数領域で補間処理を行って、補間後の画像は、それらの基底と、変換係数の積の線形和で表現される。参照点が多いため、高次の補間が可能であり、エッジの再現性がよいことが知られている。
【0004】
また、従来より、処理対象の画像においてエッジや非エッジ部に対して両者に適した拡大法で拡大し、合成を行い、高画質な画像を作成するという方法がある。例えば、特開平7−121692号公報には、画像を変倍して出力する場合に、文字・線画部分と疑似中間調成分それぞれに対して適切な変倍処理を行いそれを合成する様にした構成が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近隣補間法や、直線補間法では、非エッジ部では滑らかな画像が得られるが、斜めエッジや円弧において、ジャギーが発生することが知られている。また、3次元畳み込み補間法では、高周波成分の強調も行うため、ノイズを強調してしまうなどの問題点がある。
また、直交変換を用いた拡大法では、非エッジ部において、リンギングが発生するなどの問題点がある。また、特開平7−121692号公報に開示された画像処理装置は、2値画像向けであり、多値画像をエッジ部と非エッジ部に対して両者に適した拡大法で拡大し合成を行う場合は、画像拡大法や判定法に多値画像に適した方法を適用する必要がある。
【0006】
本発明の目的は、これらの従来法の欠点を改善するために、多値画像をエッジ部と非エッジ部に対して両者に適した拡大法で拡大し合成を行い、高画質な拡大画像を作成する画像拡大装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明は、入力された多値画像を拡大する画像拡大装置において、前記画像からエッジ部用の拡大画像を作成するエッジ部用画像拡大手段と、前記画像から非エッジ部用の拡大画像を作成する非エッジ部用画像拡大手段と、エッジ部と非エッジ部の領域を判定するための画像を作成する領域判定画像作成手段と、前記領域判定画像作成手段により作成した画像を用いてエッジ部と非エッジ部を判定する領域判定手段と、前記領域判定手段の判定に基づいて、エッジ部には前記エッジ用画像拡大処理手段により拡大した画像を、非エッジ部には前記非エッジ用画像拡大処理手段により拡大した画像を適用して画像を合成する画像合成手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
発明は、前記画像拡大装置であって、前記領域判定画像作成手段は、前記エッジ部用画像拡大手段により拡大した画像を作成画像とすることを特徴とする。
【0012】
発明は、前記画像拡大装置であって、前記領域判定画像作成手段は、前記エッジ部用画像拡大手段による拡大画像と前記非エッジ部用画像拡大手段による拡大画像とを、重ね合わせて、平均をとって、画像を作成することを特徴とする。
【0013】
発明は、前記画像拡大装置であって、前記領域判定画像作成手段は、前記エッジ部用画像拡大手段による拡大画像にメディアンフィルタをかけて、画像を作成することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明に係る画像拡大装置の一例を示すブロック図である。この画像拡大装置は、画像入力部11、エッジ部用画像拡大部12、非エッジ部用画像拡大部13、領域判定用画像作成部14、領域判定部15、画像合成部16、画像出力部17から構成される。
【0021】
画像入力部11は、イメージスキャナやディジタルカメラなどの画像入力装置から入力された多階調の元画像データ、または、すでに入力されてハードディスクやメモリ等の記憶装置に記憶されている多階調の元データを読み出す。エッジ部用画像拡大部12は、エッジ部用に準備されている拡大法を使って画像を拡大する。非エッジ部用画像拡大部13は、非エッジ部用に準備されている拡大法を使って画像を拡大する。領域判定用画像作成部14は、エッジ部用と非エッジ部用に拡大された画像を利用して、エッジ領域か否かを判定するための、領域判定用画像を作成する。領域判定部15では、上記領域判定画像作成部14において作成された画像を用いて、注目領域がエッジ部であるか否かを判定する。画像合成部16では、領域判定部で判定した結果に基づき、画像を合成する。画像出力部17において、画像を出力し処理を終了する。
【0022】
図2は、エッジ部用画像拡大部12が直交変換により画像拡大する処理を示すフローチャートであり、図3は、エッジ部用画像拡大部12において直交変換を使った画像拡大の原理を模式的に表した説明図である。
図3に示すように、エッジ部用画像拡大部12は、画像入力部11に読み込まれた元画像を読み出し、直交変換を使って画像を拡大する。この画像拡大法は、順変換で得られた変換係数を逆変換における低次の変換係数とし、高次の変換係数に0値を挿入することで拡大を行う。そして、逆直交変換を行うことにより、拡大画像をえる。
【0023】
図2に示す処理によれば、まずエッジ部用画像拡大部12は、画像入力部12に読み込まれた元画像データを取り込み(ステップS21)、元画像に対して、直交変換を行う(ステップS22)。さらに直交変換を行った画像データに、高次の係数を挿入して(ステップS23)、逆変換を施して画像領域に戻し(ステップS24)、それをメモリに格納し(ステップS25)、処理を終了する。
【0024】
次に、この直交変換方法として離散コサイン変換、離散フーリエ変換、アダマール変換、ハール変換、スラント変換を用いる場合を説明する。図4は、離散コサイン変換、図5は離散フーリエ変換、図6はアダマール変換、図7はハール変換、図8はスラント変換を用いる場合を示したフローチャートである。図4〜図8のフローチャートは、基本的に図2のフローチャートと同じものである。
【0025】
まず、図4のフローチャートは、図2のステップS22における直交変換において離散コサイン変換を(ステップS32)、ステップS24の逆直交変換において逆離散コサイン変換を(ステップS34)、行うものである。
【0026】
さて、この離散コサイン変換とその逆変換の式は以下のようになる。
【数1】
Figure 0003578921
離散コサイン変換は、次数が2のべき乗の場合、高速アルゴリズムが存在すること、入力値が実数である場合、全て実数で計算が実行できることなど、計算する上でメリットが大きい。そして、離散コサイン変換は基底関数に余弦関数を使用しているため、滑らかなエッジが再現可能である。さらに、実数演算が可能なこと、次数が2のべき乗の場合、高速アルゴリズムが適用可能であるため、演算上の負荷を軽減し、変換処理を高速化することができる。
【0027】
図5のフローチャートは、図2のステップS22における直交変換において離散フーリエ変換を(ステップS42)、ステップS24の逆直交変換において逆離散フーリエ変換を(ステップS44)、行うものである。
【0028】
離散フーリエ変換と、その逆変換の式は以下のようになる。
【数2】
Figure 0003578921
離散フーリエ変換は次数が、2のべき乗の場合、高速アルゴリズムが存在し、計算するメリットが大きい。そして、離散フーリエ変換は基底関数に三角関数を使用しているため、滑らかなエッジが再現可能である。さらに、次数が2のべき乗の場合、高速アルゴリズムが適用可能であるため、演算上の負荷を軽減し、変換処理を高速化することができる。
【0029】
図6のフローチャートは、図2のステップS22における直交変換においてアダマール変換を(ステップS52)、ステップS24の逆直交変換において逆アダマール変換を(ステップS54)、行うものである。
【0030】
N×Nのアダマール変換行列をNと表すと、アダマール変換行列は以下のように求められる。
【数3】
Figure 0003578921
アダマール変換では+1,−1のみを要素とするので、乗算を必要とせず、加減算のみにて実行が可能である。また、直交かつ対象な行列であるため、順変換と逆変換が同じである。従って、演算上の負荷を軽減し、もって変換処理を高速化することが可能となる。
【0031】
図7のフローチャートは、図2のステップS22における直交変換においてハール変換を(ステップS62)、ステップS24の逆直交変換において逆ハール変換を(ステップS64)、行うものである。
ハール変換の逆HrNは、以下のようになる。
【数4】
Figure 0003578921
ここで、kは、基底ベクトルの番号を意味する。また、[x]は、小数点以下切り捨て整数化を意味する。ハール変換は簡単な加算・減算とスケーリングによって実行が可能であり、高速アルゴリズムが存在するので、演算上の負荷が軽減でき、もって変換処理を高速化することが可能となる。
【0032】
図8のフローチャートは、図2のステップS22における直交変換においてスラント変換を(ステップS72)、ステップS24の逆直交変換において逆スラント変換を(ステップS74)、行うものである。
スラント変換の変換行列は以下のようになる。
【数5】
Figure 0003578921
スラント変換は画像の傾斜成分を効率よく表現するために考案されたものであり、その基底ベクトルは一定のステップ幅で減少する階段波形(スラントベクトル)が含まれ、全体としてDCTに近い効果が得られることが知られている。
【0033】
上述のものは直交変換による画像拡大法を示したが、他の画像拡大法もある。図9は、エッジ部用画像拡大部12が空間的補間法により画像拡大する処理を示すフローチャートであり、図10は、空間的に画素を補間する方法を模式的に表した説明図である。
【0034】
図10に示すように、空間的に画素を補間するには、近傍の画素値P、Pi+1、Pj+1、Pi+1j+1から、補間関数を使い、補間したい位置P(u,v)の画素値を決定していく。直接空間的に画素を補間していく為、計算のステップが減り、演算上の負荷が軽減でき、もって変換処理を高速化することが可能となる。
図9に示すように、エッジ部用画像拡大部12は、画像入力部11に読み込まれた元画像を読み込み(ステップS81)、空間的画素補間法を用いて拡大を行い(ステップS82)、エッジ部用拡大画像のデータとしてメモリに格納して(ステップS83)処理を終了する。
【0035】
次に、この空間的補間法として3次元畳み込み補間法を用いる場合を説明する。図11は、3次元畳み込み補間法を用いる処理を示すフローチャートであり、図12は、3次元畳み込み補間法を示す説明図である。図11は、図9のフローチャートと同じであり、ステップS92において、空間的補間法として3次元畳み込み補間法を用いている。
【0036】
この3次元畳み込み補間法は、SINC関数を近似した補間関数を用いて、周辺16点から補間したい画素値を算出していく。図12に示すように、補間位置(u,v)の周辺16点の画素値を用いて、P(u,v)の値を以下の式で決定する。
【数6】
Figure 0003578921
3次元畳み込み補間法は、鮮鋭かつ、滑らかな画像を得ることができ、従来法のなかで最もエッジ部のがたつきが少ない補間法である。さらに、直接空間的に画素を補間していくため、演算上の負荷が軽減できる。
【0037】
さて、図13は、非エッジ部用画像拡大部13が空間的補間法により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
図10のエッジ部用画像拡大部12でも説明したように、空間的に画素を補間するには、近傍の画素値から補間関数を使い、補間したい位置P(u,v)の画素値を決定していく。従って、複雑なアルゴリズムを必要としないので、演算上の負荷が軽減でき、もって変換処理を高速化することが可能となる。
まず、非エッジ部用画像拡大部14は、画像入力部11に格納された画像を読み込み(ステップS101)、空間的補間法を用いて拡大を行い(ステップS102)、非エッジ部用拡大画像のデータとしてメモリに格納して処理を終了する。
【0038】
次に、非エッジ部用画像拡大部14の空間的補間法として近隣補間法、線形補間法、3次元畳み込み補間法を用いる場合を説明する。図14は、近隣補間法、図16は線形補間法、図18は3次元畳み込み補間法を用いる処理を示すフローチャートである。図14、図16、及び図18のフローチャートは、基本的に図13のフローチャートと同じものである。
【0039】
まず、図14のフローチャートは、図13のステップS102における空間的補間法において近隣補間法を(ステップS112)行うものである。図15は、この近隣補間法を示す説明図である。
近隣補間法は補間点に最も近いサンプル点の値を単純に割り当てていく方法である。サンプル点の値をPi,j,補間点の値をP(u,v)とすると、近隣補間法は、以下の式で表される。
P(u,v)=Pi,j
i=[u+0.5], j=[v+0.5] …(7)
ただし[x]は、xを越えない整数を表している。
近隣補間法は、アルゴリズムが簡単で、演算上の負荷が軽減でき、もって変換処理を高速化することが可能となり、計算上のメリットが大きい。
【0040】
図16のフローチャートは、図13のステップS102における空間的補間法において線形補間法を(ステップS122)行うものである。図17は、この線形補間法を示す説明図である。
線形補間法は、補間したい位置の周辺4点の距離の非を、用いて画素値を決定していく方法である。補間したい位置(u,v)の周囲4点の画素値(P,Pi+1,Pj+1,Pi+1j+1)を用いて、線形補間法は、以下の式で表される。
Figure 0003578921
線形補間法は滑らかな画像を作成することができ、さらに、アルゴリズムが単純であるため、演算上の負荷が軽減でき、もって変換処理を高速化することが可能となる。
【0041】
図18のフローチャートは、図13のステップS102における空間的補間法において3次元畳み込み補間法(ステップS132)を行うものである。
3次元畳み込み補間法は、前記式(6)で表される。3次元畳み込み補間法は従来法のなかでは高画質な画素補間法であるため、高画質な画像を得ることができる。
【0042】
図19は、エッジ部と非エッジ部を判断するための領域判定用画像作成部15の処理を示すフローチャートである。
領域判定用画像作成部15は、エッジ部用画像拡大部12を用いて拡大した画像を取り込み(ステップS141)、その画像をそのまま、領域判定用画像データとしてメモリに格納し(ステップS142)、処理を終了する。領域判定画像作成のための演算を実行する必要がなく、処理を高速化することができる。
【0043】
図20は、エッジ部と非エッジ部を判断するための領域判定用画像作成部15の他の処理を示したフローチャートである。
領域判定用画像作成部15は、エッジ部用画像拡大部13を用いて拡大した画像と、非エッジ部用画像拡大部14を用いて拡大した画像とを読み込む(ステップS151,S152)。そして、同じ位置の画素をたしあわせて平均をとった画像を作成し(ステップS153)、領域判定用画像データとしてメモリに格納し(ステップS154)、処理を終了する。合成に使う画像を両方使って平均をとっていることから、非エッジ部用画像のエッジなどのがたつきや、エッジ部用画像のリンギング等が本処理により低減され、領域判定が正確にできるようになり、高画質な拡大画像を作成することができる。
【0044】
図21は、エッジ部と非エッジ部を判断するための領域判定用画像作成部15のさらに他の処理を示すフローチャートである。図22は、メディアンフィルタについて模式的に表した説明図である。メディアンフィルタとは、局所領域での濃度値のメディアン(中間値)を出力するものである。すなわち、局所領域として3×3画素近傍を考えた場合には、各画素の濃度値を大おきいほうから順に並べたときの5番目の濃度値を出力する(図22参照)。メディアンフィルタは、濃淡画像において、エッジなどの画像の情報を損なうことなく、雑音を取り除くことができる。
【0045】
領域判定用画像作成部15は、エッジ部用画像拡大部12を用いて拡大した画像を取り込み(ステップS161)、読み込んだ画像にメディアンフィルタをかけ(ステップS162)、領域判定用画像データとしてメモリに格納し(ステップS163)、処理を終了する。判定用画像にリンギング等の雑音が混入している場合でも、エッジ部を保存しながらリンギングを目立たなくさせるので、誤って判定することが少なく、領域判定が正確にでき、高画質な画像を得ることができる。
【0046】
図23は、領域判定を行う領域判定部16の処理を示すフローチャートである。グラディエントオペレータは、空間一次微分オペレータであり、x方向の一次微分をfx,y方向の一次微分をfyとすると、グラディエントの強度と、方向は、以下のように表される。
【数7】
Figure 0003578921
ここで、fx,fyを求めるオペレータには、数種類あり、ここでは、最も頻繁に用いられる、Sobelのオペレータを示す。
Figure 0003578921
【0048】
領域判定部16は、領域判定用画像を取り込み(ステップS171)、グラディエントオペレータを用いて、エッジの強度を計算し(ステップS172)、しきい値を用いて領域判定を行い(ステップS173)、その後、それを判定用画像データとしてメモリに格納し(ステップS174)、処理を終了する。このような、局所積和演算によるオペレータは、計算機上での実行が容易である。本オペレータは、比較的変化が緩やかなエッジにおいても検出が可能なため、最終的に画像を合成する際に、高画質な画像を得ることができる。
【0049】
図24は、領域判定部15の処理を示したフローチャートである。ラプラシアンオペレータは、空間二次微分オペレータであり、x方向の二次微分をfxx、y方向の二次微分をfyyとすると、ラプラシアンはグラディエントをもう一度微分したものになり、強度だけが求まる。fxxとfyyを求めるオペレータの代表的なものには、4方向ラプラシアンと8方向ラプラシアンがあり、それぞれ以下のように表される。
Figure 0003578921
【0050】
領域判定部15は、領域判定用画像を読み込み(ステップS181)、ラプラシアンオペレータを用いてエッジの強度を計算し(ステップS182)、しきい値を用いて領域判定を行い(ステップS183)、その後、それを判定用画像データとしてメモリに格納し(ステップS184)、処理を終了する。このような、局所積和演算によるオペレータは、計算機上での実行が容易である。また、ラプラシアンオペレータは直接強度を計算するため、高速な処理が可能である。
【0051】
図25は、領域判定を行う領域判定手段15の他の処理を示すフローチャートである。テンプレート・マッチングとは、エッジのパターンを想定したテンプレートを準備し、テンプレートとの一致具合を比較していく方法である。代表的なものに、Prewittのテンプレートがあり、8方向のテンプレートを持っている。
【数8】
Figure 0003578921
この8つのテンプレートごとに計算を行い、その中で最大の値を示すマスクの向きがエッジの方向、計算値がエッジの強度となる。従って、急峻ではないエッジの判定も検出が可能なため、最終的に画像を合成する際に、高画質な画像を得ることが可能である。
【0052】
領域判定部15は、領域判定用画像を取り込み(ステップS191)、テンプレートマッチングを行いエッジの強度を計算し(ステップS192)、その後、しきい値を使って領域判定を行い(ステップS193)、それを判定用画像データとしてメモリに格納し(ステップS194)、処理を終了する。
【0053】
図26は、画像合成部16の処理を示したフローチャートである。
画像合成部は、エッジ部画像用に拡大した画像と、領域判定用画像と、非エッジ部画像用に拡大した画像とがそれぞれ入力される(ステップS201,S202,S203)。領域判定部15の判定データに基づいて、注目画素がエッジ領域か否かを確認し(ステップS204)、エッジ領域ならば、注目画素にエッジ部用拡大画像を入力する(ステップS205)。そうでなければ、非エッジ部用拡大画像を入力する(ステップS206)。そして、拡大画像のデータを画像出力部17に出力し(ステップS207)、処理を終了する。したがって、アルゴリズムが単純であり、処理を高速化することができる。
【0054】
図27は、画像合成部の他の処理を示すフローチャートである。
画像合成部は、エッジ部画像用に拡大した画像と、領域判定用画像と、非エッジ部画像用に拡大した画像とがそれぞれ入力される(ステップS211,S212,S213)。その後、画像を小領域に分割し(ステップS214)、領域判定部15の判定データに基づいて、注目領域にエッジ画素が含まれるかを確認する(ステップS215)。エッジ画素が含まれるならば、領域ごとエッジ部用拡大画像を入力する(ステップS216)。注目領域にエッジ部画素が含まれなければ、非エッジ部用拡大画像を入力する(ステップS217)。そして、拡大画像のデータを画像出力部に出力し(ステップS218)、処理を終了する。小領域単位で合成するため、領域判定ミスもある程度回避することができ、高画質な拡大画像を得ることができる。
【0055】
【発明の効果】
発明においては、エッジ部に適した画像拡大法を使って拡大した画像と、非エッジ部に適した画像拡大法を使って拡大した画像を合成する。従って、エッジ部分についてはエッジが保存され、非エッジ部においては滑らかな補間が行われ、より高画質な拡大画像を作成することができる。
【0059】
発明においては、前記エッジ部と非エッジ部を判断するための画像に、エッジ部用に作成した画像を用いることを特徴とする。従って、領域判定画像作成のための演算を実行する必要がなく、処理を高速化することができる。
【0060】
発明においては、前記エッジ部と非エッジ部を判定するための画像に、合成するための画像を重ね合わせて平均を取った画像を用いる。従って、合成に使う画像を両方使って平均をとっていることから、非エッジ部用画像のエッジなどのがたつきや、エッジ部用画像のリンギング等が本処理により低減され、領域判定が正確にできるようになり、高画質な拡大画像を作成することができる。
【0066】
本発明においては、前記エッジ部と非エッジ部を判定するための画像に、エッジ部の画像用で得た画像にメディアンフィルタをかけた画像を用いる。従って、判定用画像にリンギング等の雑音が混入している場合でも、エッジ部を保存しながらリンギングを目立たなくさせるので、誤って判定することが少なく、領域判定が正確にでき、高画質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像拡大装置の一例を示すブロック図である。
【図2】エッジ部用画像拡大部が直交変換により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図3】エッジ部用画像拡大部において直交変換を使った画像拡大の原理を模式的に表した説明図である。
【図4】エッジ部用画像拡大部が離散コサイン変換により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図5】エッジ部用画像拡大部が離散フーリエ変換により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図6】エッジ部用画像拡大部がアダマール変換により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図7】エッジ部用画像拡大部がハール変換により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図8】エッジ部用画像拡大部がスラント変換により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図9】エッジ部用画像拡大部が空間的補間法により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図10】空間的に画素を補間する方法を模式的に表した説明図である。
【図11】エッジ部用画像拡大部が3次元畳み込み補間法により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図12】3次元畳み込み補間法を示す説明図である。
【図13】非エッジ部用画像拡大部が空間的補間法により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図14】非エッジ部用画像拡大部が再近隣補間法により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図15】再近隣補間法を示す説明図である。
【図16】非エッジ部用画像拡大部が線形補間法により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図17】線形補間法を示す説明図である。
【図18】非エッジ部用画像拡大部が3次元畳み込み補間法により画像拡大する処理を示すフローチャートである。
【図19】領域判定用画像作成部の処理を示すフローチャートである。
【図20】領域判定用画像作成部の他の処理を示したフローチャートである。
【図21】領域判定用画像作成部のさらに他の処理を示すフローチャートである。
【図22】メディアンフィルタについて模式的に表した説明図である。
【図23】領域判定部の処理を示したフローチャートである。
【図24】領域判定部の他の処理を示したフローチャートである。
【図25】領域判定手段のさらに他の処理を示すフローチャートである。
【図26】画像合成部の処理を示したフローチャートである。
【図27】画像合成部の他の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 画像入力部
12 エッジ用画像拡大部
13 非エッジ用画像拡大部
14 領域判定用画像作成部
15 領域判定部
16 画像合成部
17 画像出力部

Claims (3)

  1. 入力された多値画像を拡大する画像拡大装置において、
    前記画像からエッジ部用の拡大法を用いて拡大画像を作成するエッジ部用画像拡大手段と、
    前記画像から非エッジ部用の拡大法を用いて拡大画像を作成する非エッジ部用画像拡大手段と、
    エッジ部と非エッジ部の領域を判定するための画像を作成する領域判定画像作成手段と、
    前記領域判定画像作成手段により作成した画像を用いてエッジ部と非エッジ部を判定する領域判定手段と、
    前記領域判定手段の判定に基づいて、エッジ部には前記エッジ用画像拡大処理手段により拡大した画像を、非エッジ部には前記非エッジ用画像拡大処理手段により拡大した画像を適用して画像を合成する画像合成手段と、を具備し、
    前記領域判定画像作成手段は、前記エッジ部用画像拡大手段により拡大した画像を作成画像とすることを特徴とする画像拡大装置。
  2. 入力された多値画像を拡大する画像拡大装置において、
    前記画像からエッジ部用の拡大法を用いて拡大画像を作成するエッジ部用画像拡大手段と、
    前記画像から非エッジ部用の拡大法を用いて拡大画像を作成する非エッジ部用画像拡大手段と、
    エッジ部と非エッジ部の領域を判定するための画像を作成する領域判定画像作成手段と、
    前記領域判定画像作成手段により作成した画像を用いてエッジ部と非エッジ部を判定する領域判定手段と、
    前記領域判定手段の判定に基づいて、エッジ部には前記エッジ用画像拡大処理手段により拡大した画像を、非エッジ部には前記非エッジ用画像拡大処理手段により拡大した画像を適用して画像を合成する画像合成手段と、を具備し、
    前記領域判定画像作成手段は、前記エッジ部用画像拡大手段による拡大画像と前記非エッジ部用画像拡大手段による拡大画像とを、重ね合わせて、平均をとって、画像を作成することを特徴とする画像拡大装置。
  3. 入力された多値画像を拡大する画像拡大装置において、
    前記画像からエッジ部用の拡大法を用いて拡大画像を作成するエッジ部用画像拡大手段と、
    前記画像から非エッジ部用の拡大法を用いて拡大画像を作成する非エッジ部用画像拡大手段と、
    エッジ部と非エッジ部の領域を判定するための画像を作成する領域判定画像作成手段と、
    前記領域判定画像作成手段により作成した画像を用いてエッジ部と非エッジ部を判定する領域判定手段と、
    前記領域判定手段の判定に基づいて、エッジ部には前記エッジ用画像拡大処理手段により拡大した画像を、非エッジ部には前記非エッジ用画像拡大処理手段により拡大した画像を適用して画像を合成する画像合成手段と、を具備し、
    前記領域判定画像作成手段は、前記エッジ部用画像拡大手段による拡大画像にメディアンフィルタをかけて、画像を作成することを特徴とする画像拡大装置。
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