JP3577295B2 - 周波数シンセサイザ及びこの周波数シンセサイザを用いた周波数コンバータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、高周波の周波数変換、例えばマイクロ波帯で中間(IF)周波数と無線(RF)周波数との周波数変換を行う周波数コンバータとこれに用いる周波数シンセサイザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は例えば、1999年電子情報通信学会総合大会のC-2-20に記載された、従来の複数の位相同期(以下PLLという)ループを用いた多重ループ方式の周波数シンセサイザの構成例である。
図において1は第1のPLLループで以下のものを含む。即ち、2は第1のPLLループ内に設けられた第1の電圧制御発振器(VCO1)、3はVCO1の出力から信号を分離する第1の電力分配器である。4は第1の電力分配器4の出力をカウントする第1の周波数カウンタ(FD1)、5はミクサ、6は第二の周波数カウンタ(FD2)、7は位相周波数比較器(PD1)、8は第1のループフィルタ(LF1)、70はレベル変換回路(増幅回路)である。なおレベル変換回路70は図示の位置のみに使用されるものではなくレベルを変更する必要のある位置に随時使用されるが、ここでは説明の都合上1カ所のみに示している。
【0003】
9は第2のPLLループで以下のものを含む。即ち、10は第2の電圧制御発振器(VCO2)、11は第2の電力分配器、12は可変周波数カウンタ(VFD1)、13は第2の位相周波数比較器(PD2)、14は基準周波数カウンタ、15は第2のループフィルタ(LF2)、16は第3の周波数カウンタ(FD3)である。
17は第3のPLLループで以下を含む。即ち、18は第3の電圧制御発振器(VCO3)、19は第3の電力分配器、20は第四の周波数カウンタ(FD4)、21は第3の位相周波数比較器(PD3)、22は第3のループフィルタ(LF3)である。第2、第3のPLLループ9、17にもレベル変換回路は使用されるがここでは説明の都合上省略している。
【0004】
次に動作について説明する。まず、図7に示す第1のPLLループ1においては、第1の電圧制御発振器2の出力信号は第1の周波数カウンタ4により周波数分周されミクサ5に入力される。ミクサ5には第3のPLLループ17の出力信号と、第1の周波数カウンタ4の出力信号が入力され、これら2つの信号の周波数の和あるいは差の周波数の信号が、所望周波数として第2の周波数カウンタ6に入力される。第2の周波数カウンタ6の出力は第1の位相周波数比較器7に入力され、ここで、第2のPLLループ9からの入力信号と第2の周波数カウンタ6の信号が、位相周波数比較器7で位相比較され誤差電圧が出力される。誤差電圧をループフィルタ8を介して第1の電圧制御発振器1にフィードバックすることにより、第1のPLLループが閉ループとなる。また、このような多重ループ方式の周波数シンセサイザの出力は第1のPLLループの出力であり、周波数コンバータのミクサの局部発振波として用いられる。
【0005】
一方、第2のPLLループ9は、第2の電圧制御発振器10の出力信号を電力分配器11によって分配し、これを可変周波数カウンタ12で分周した後、第2の位相周波数比較器13に入力する。この周波数と、水晶発振器などの高安定な基準信号源の出力周波数(図ではREFと記載)を基準信号周波数カウンタ14で分周した周波数の信号と第2の位相周波数比較器13で位相比較することにより、第2のPLLループ9は閉ループとなるとともに、可変分周器12の分周数N5を変化させることにより、電圧制御発振器10の出力信号の周波数を切りかえることが可能となる。さらに第2の電圧制御発振器10の出力信号は周波数カウンタ15により分周され、第1のPLLループ1へ入力される。
【0006】
さらに、第3のPLLループ17においては、第3の電圧制御発振器18の出力信号を電力分配器19によって取りだし、これを周波数カウンタ20で分周した後、第3の位相周波数比較器21に入力する。この信号と、前述した水晶発振器などの高安定な基準信号源(REF)からの出力信号とを第3の位相周波数比較器21で位相比較することにより、第3のPLLループは閉ループとなる。さらに第3の電圧制御発振器18の出力信号は第1のPLLループ1のミクサ5へ入力される。
上記のことから、図7に示す周波数シンセサイザにおいては、第2のPLLループ9の可変周波数カウンタ12の分周数N5を切り替えることにより、最終的には第1のPLLの出力信号の周波数を切りかえることが可能である。
かくして、第1のPLLループ1の出力周波floop1と第2、第3のPLLループの出力周波数floop2,floop3の間には次式の関係を得ることができる。
【0007】
【数1】
【0008】
ここでN1,N2,N3はそれぞれ図7中に記載の通り、第1の周波数カウンタ4、第2の周波数カウンタ6、第3の周波数カウンタ16の分周比である。
このような構成の多重ループ方式の周波数シンセサイザは、その内部回路に前述のような周波数変換を用いているため、周波数切り替えを行う第2のループ9から、局部発振波として用いられる第1のループ1までの逓倍数を小さくでき、低位相雑音かつ狭チャネル間隔の周波数シンセサイザを実現しやすいため、主として衛星通信用地球局の周波数コンバータの局部発振器として広く用いられている。なお、局部発振器の高周波数化のため、第1のループ1の出力にさらに逓倍器が設けられる場合もある。
しかし、VCO1,2,3の3つの局部発振器と基準のREF及びそれらの分周周波数、差、和周波数からなる多数の周波数の信号を回路内で取り扱うため、それらの信号の干渉により多くの周波数でスプリアスが生じる可能性が大きいという課題があった。
【0009】
例えば、第2の電圧制御発振器10の出力信号の周波数の整数倍が、第1の電圧制御発振器の出力信号の周波数の近傍となる場合や、ミクサ5の出力信号の周波数の整数倍が、基準信号周波数の近傍となる場合などに、局部発振波の周波数の近傍にスプリアスを生じるなどの問題がある。この問題についての理解を助けるため第1のループ1の内部を示す図8を用いて説明する。図8に示すようにミクサ5の出力信号を周波数カウンタ6あるいは、位相比較器7が動作するために必要な入力レベルまで増幅する手段としてレベル変換回路70が使用される。レベル変換回路70は、C−MOSのインバータ回路25及び抵抗23、24を用いた増幅回路により増幅した場合、その出力信号の波形は図9に示すような矩形波となり(従来、パルス波形の増幅には、波形を整形できるという意味で、いわゆるB級又はC級動作する増幅回路が用いられた。B級、C級動作については、図11を用いて実施の形態の記載のなかで詳細に説明する)、その出力スペクトルには多くの高調波が含まれることになる。この波形の信号と、他のPLLループで用いられている信号の周波数が近接した場合、周波数シンセサイザの出力周波数近傍にスプリアスを生ずることとなる。
【0010】
以上に説明した従来の周波数シンセサイザを用いて構成した従来の周波数コンバータの構成を図10に示す。図10において38は第1のIF帯増幅器、39はローパスフィルタ、40は第1のミクサ、41は第1の局部発振器、42は第1のバンドパスフィルタ、43は第二のIF帯増幅器、44は第二のミクサ、45は第二の局部発振器、46は第二のバンドパスフィルタ、47はRF帯の増幅器である。ここで第1の局部発振器41と第2の局部発振器45の少なくともいずれか一方に図7で説明した多重ループ方式の周波数シンセサイザが使用されている。なお、ここではIFをRFに変換する場合を示したが、勿論、これに限らず逆にRFをIFに変換するものでも同様の効果が得られる。
【0011】
図10に示すような多重ループ方式の周波数シンセサイザを用いた周波数コンバータにおいては、前述のような複数のループ間の信号の干渉によるスプリアスの発生は、場合によっては不可避である。勿論、周波数シンセサイザのすべてのチャネルのうち、このようなスプリアスの発生するチャネルを使用しなければ、全帯域にわたって、周波数コンバータ全体としてはスプリアスの発生のないものにすることができるが、そのようにすることにより制約が多くて使いにくいものとなってしまうので、実際的ではない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
以上に説明した従来の多重ループ方式の周波数シンセサイザ、あるいはこれを用いた周波数コンバータにおいては、内部で多くの周波数の信号を用いているために、ループ間の周波数の干渉によるスプリアスが、必要とする周波数の近傍に発生しやすいという問題があった。
また、この傾向は回路内に用いられるレベル変換回路によって波形が矩形波に整形されて高調波成分が増大されることに起因することが多かった。
【0013】
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、狭チャネル間隔かつ低位相雑音の低スプリアス化された周波数シンセサイザ、及びこのシンセサイザを用いた周波数コンバータを得ようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明の周波数シンセサイザは、高周波発振器、
前記高周波発振器の出力信号と外部から入力される高周波信号とを比較する位相比較器を含み所定の周波数の信号を出力する位相同期ループ、
互いに異なる周波数の信号を出力する複数の前記位相同期ループから出力された前記信号を混合し、その和周波数あるいは差周波数の信号を出力するミクサ、
増幅動作レベルがA級動作に設定され前記ミクサの出力信号を増幅する増幅素子、および
【0015】
前記増幅素子の前記出力信号の周波数をカウントするとともに、動作電源電圧を調整する調整抵抗器を有し、前記増幅素子の出力信号レベルに合わせて動作電源電圧を調整した周波数カウンタを備えたものである。
【0016】
また、前記周波数カウンタの後段に接続され、この周波数カウンタの出力信号レベルに合わせて電源電圧を低く設定した位相周波数比較器を備えたものである。
【0017】
この発明による周波数コンバータは、上記の周波数シンセサイザを局部発振器として備えたものである。
【0018】
また、それぞれに局部発振回路を有する複数の周波数変換回路、
前記複数の周波数変換回路の少なくとも一つに設けられた複数の周波数シンセサイザとこの複数の周波数シンセサイザのいずれか一つの出力信号を選択する高周波スイッチ、
前記複数の周波数変換回路でそれぞれ用いる複数の周波数間のスプリアスの発生状況に応じて前記高周波スイッチを切り替えるスイッチ切り替え回路を備えたものである。
【0019】
また、それぞれに局部発振回路を有する複数の周波数変換回路、
前記複数の局部発振回路の少なくとも一つは出力周波数を連続的に変更可能な可変周波数シンセサイザを備え、
前記複数の周波数変換回路でそれぞれ用いる複数の周波数間のスプリアスの発生状況に応じて前記可変周波数シンセサイザの前記出力周波数を変更するようにしたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による周波数シンセサイザを図について説明する。図1は本発明にかかる周波数シンセサイザ(第1のPLLループ)の内部のレベル変換回路の部分を示す構成図であり、従来の図8に示すものと同一の部分あるいは相当の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0021】
図1に於いて5はミクサ、6は第2の周波数カウンタ(FD2)、7は位相周波数比較器(PD1)である。71はこの発明によるレベル変換回路であり以下のものを含んでいる。即ち、26、27、29、31はトランジスタのバイアス抵抗、32はキャパシタ、28はトランジスタ、30は電源電圧端子、34、35は周波数カウンタ6へ入力する電圧を、電源30の中点とするよう設定するための抵抗である。
また、図示を省略した部分のPLLシンセサイザ回路の構成は従来の図7に示すものと同じである。トランジスタ28は、その増幅動作レベルがA級動作(A級動作の説明は後述する。)となるようにバイアスされており、ミクサ5からの入力もバイアス抵抗26、27により適度なレベルに調節されているので、その出力波形は理想的には図2に示す正弦波又は正弦波に近い波形となる。従って、ミクサ5からの出力波は、その振幅のみが増幅され、図8に示すC-MOSインバータ回路を用いた従来の構成の場合(トランジスタの飽和レベルの範囲でオン−オフ動作して図9に示すパルス波形に近い波形を出力する)のような高調波を多く含む波形の発生は抑制されるため、基準信号周波数や、他のPLLループに用いられている周波数と、ここで増幅されたミクサ5の出力信号が近接することに起因するスプリアスの発生は抑制される。トランジスタ28はこの発明に言う増幅素子である。
【0022】
前述した増幅回路の動作レベルのA級動作、従来例で説明したB級、C級動作について、電気工学ハンドブック(社団法人電気学会編初版昭和63年)の基礎部門・電子回路編に説明されているものを引用して詳細に説明する。図11は上記ハンドブックに記載の説明図で、図(a)は説明の回路図、図(b)は(a)の回路の動作特性線(IB−IC特性)である。図11(a)図に示すトランジスタの増幅回路において、ベース回路のIBの動作バイアス点、即ち無信号時の動作レベル点が、図11(b)図のIB−IC特性線に示すA点(特性線の直線部分の略中央)にあり、しかも信号の振幅範囲が図の範囲(特性線の直線の範囲内)にある動作をA級動作、B点(ICが丁度ゼロとなるIBのレベル)にあり、信号の振幅範囲が図のように特性線の直線部をはみ出すものをB級動作、C点(ICが丁度ゼロとなるIBのレベルよりもさらに低いレベル)にあり、信号の振幅範囲はB級と同じものをC級動作という。
A級動作は増幅器としての効率は低いが出力波形歪みが少なく、高調波の発生が少ない。B〜C級動作と移るに従い効率は向上するが、出力波形は入力信号波形にかかわらず矩形波に整形されて歪みが増え高調波が増える。
【0023】
実施の形態2.
実施の形態1の図1に示したレベル変換回路においては、トランジスタ28の動作をA級動作とすることだけを目ざしたものであり、A級動作の出力信号振幅は電源電圧の範囲内で必然的に小さくなるため、トランジスタの電流増幅度hfeあるいは、トランジスタのコレクタ-エミッタ間の耐圧によっては、トランジスタ28の出力レベルがC-MOSの周波数カウンタ6あるいは、フリップフロップを用いた位相周波数比較器7の適正な入力レベルに一致しない場合があった。
このような点を改良した本発明の実施の形態2にかかる周波数シンセサイザに用いるレベル変換回路の他の構成例を図3に示す。図3において36はC-MOSの周波数カウンタ6の電源電圧をドロップさせるための抵抗器、37はC-MOSのフリップフロップなどを用いた位相周波数比較器7の電源電圧をドロップさせるための抵抗器である。抵抗器36、37はこの発明に言う調整抵抗器である。
【0024】
図3に示す構成では、抵抗器36及び抵抗器37により、C−MOSの周波数カウンタ6および位相周波数比較器7の電源電圧をあらかじめ低下させておくことで、トランジスタ28の出力電圧が小さい場合でも、C−MOS・IC6、7の入力の電圧を適正な範囲内とするようにするものである。
理解を助けるため図4に一般的なC−MOS ICの入力の閾値電圧と、出力電圧の範囲との関係を示す。図4に示すように、一般にC−MOS・ICにおいては入力レベルは、電源電圧の1/3以下(Vil)をLレベル、2/3以上(Vih)をHレベルとして動作するが、出力電圧はほぼGND電位(Vol)から電源電圧(Voh)までの振幅が得られる。従って、図3に示した回路においても、A級動作するトランジスタ増幅器の出力が入力される周波数カウンタ6では、その動作電圧範囲を十分低下させるため、電源30に挿入した抵抗36を大きくし電圧を十分ドロップさせる必要がある。一方、周波数カウンタ回路6の出力が入力される位相周波数比較器7の電源端子に設ける抵抗37は、周波数カウンタ6の電源の抵抗36よりも小さい抵抗で良い。即ち、周波数カウンタ回路6をレベル変換回路として利用しているのである。
【0025】
図3、図4のものにおいては、このようなレベル変換回路71を第1のPLLのミクサ5の出力に用いるという構成として説明しているが、これに限らず、他のPLL回路や、出力電力の小さいマイクロ波帯の周波数カウンタなどの出力電力増幅用としてA級動作に設定したトランジスタ増幅器を用い、C−MOSなどの論理ICにインタフェースさせる場合においても、同様の回路を用いて低スプリアス化の効果が得られることはいうまでもない。
【0026】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3の周波数コンバータの構成を図5に示す。図5において、48は2つの高周波信号のいずれかを選択する高周波スイッチ、49は第1の局部発振器41の第1の周波数の信号を発振する第1発振器、50は第一の局部発振器41の他の周波数の信号を受け持つ第2発振器である。
図5に示す周波数コンバータでは、第1の局部発振器41として用いている多重ループ方式の周波数シンセサイザの、スプリアスが発生しそうなチャンネルを使用する必要が生じた場合に、第1の局部発振器41の信号をマイクロ波帯のスイッチ48で切り替えることにより、第1の局部発振器41の出力周波数の信号をスプリアスの発生しないチャネルの信号にシフトすることが可能となる。また、第2の局部発振器45で、複数のスプリアス発生チャネルがある場合でも、第1の局部発振器41の信号の周波数の切り替えを、その都度行い、スプリアス発生チャネル以外にシフトさせてやれば、周波数コンバータ全体としてはスプリアスは生じない。なお、スイッチ48はこの発明に言う高周波スイッチであり図示しないスイッチ切り替え回路により制御される。
【0027】
実施の形態4.
本発明の実施の形態4による周波数シンセサイザの構成例を図6に示す。51は第1の局部発振器として例えば図1の回路を用いた周波数シンセサイザを用いたものである。周波数シンセサイザを用いたことにより、より自由に第1の局部発振器51の周波数シフト量を選択することができる。これにより、第1の局部発振器51の多数のチャネルでスプリアスが発生した場合でも、スプリアスの発生しないチャネルにまでシフトさせることができ、より低スプリアス化が容易となる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、シンセサイザ内部のレベル変換回路(増幅回路)の動作レベルをA級動作とし、更に
【0029】
前記A級動作するレベル変換回路の出力信号レベルに合わせて、この信号が入力される周波数カウンタの電源電圧を調整できるようにしたので、スプリアスを低減することができる。
【0030】
また、前記周波数カウンタの出力信号レベルに合わせて、この信号が入力される位相周波数比較器の電源電圧を調整できるようにしたので、さらにスプリアスを低減することができる。
【0031】
この発明による周波数コンバータは、前記の周波数シンセサイザを局部発振回路として用いたので、スプリアスを減らすことができる。
【0032】
また、複数の周波数変換回路を有する周波数コンバータであって、その局部発振回路の少なくとも一つは、複数の周波数シンセサイザとこの複数の周波数シンセサイザの出力信号の内のどれか一つを選択する切り替えスイッチとを備え、スプリアスが生じたとき、スプリアスの発生しない周波数の信号を選択することができるので、スプリアスによる通信妨害の影響を低減することができる。
【0033】
また、複数の周波数変換回路を有する周波数コンバータであって、その局部発振回路の少なくとも一つは、出力信号の周波数を連続変化可能な周波数シンセサイザを備え、スプリアスが生じたとき、選択して信号の周波数をスプリアスの発生しない周波数とすることができるので、スプリアスによる通信妨害の影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による周波数シンセサイザの部分回路を示す回路構成図である。
【図2】図1のレベル変換回路の出力波形の説明図である。
【図3】この発明の実施の形態2による周波数シンセサイザの部分回路を示す回路構成図である。
【図4】図1、図3のC−MOS論理ICの入出力レベルを説明するための動作説明図である。
【図5】この発明の実施の形態3による周波数コンバータの構成を示す構成図である。
【図6】この発明の実施の形態4による周波数コンバータの構成を示す構成図である。
【図7】従来の多重ループ方式の周波数シンセサイザの構成を示す構成図である。
【図8】図7の周波数シンセサイザに使用されている従来のレベル変換回路を示す構成図である。
【図9】図8のレベル変換回路の出力波形の説明図である。
【図10】従来の周波数コンバータの構成を示す構成図である。
【図11】増幅回路の動作レベルを説明する説明図である。
【符号の説明】
1 第1の位相同期ループ、 2 第1の電圧制御発振器、 3 第1の電力分配器、 4 第1の周波数カウンタ、 5 ミクサ、 6 第二の周波数カウンタ、
7 第1の位相周波数比較器、 8 第1のループフィルタ、
9 第二の位相同期ループ、 10 第二の電圧制御発振器、
11 第二の電力分配器、 12 可変分周器、
13 第二の位相周波数比較器、 14 基準周波数カウンタ、
15 第二のループフィルタ、 16 第三の周波数カウンタ、
17 第三の位相同期ループ、 18 第三の電圧制御発振器、
19 第三の電力分配器、 20 第四の周波数カウンタ、
21 第三の位相周波数比較器、 22 第三のループフィルタ、
23、24 抵抗器、 25 インバータ、
26、27 抵抗器、 28 トランジスタ、
30 電源端子、 32、33 キャパシタ、
38 第1のIF増幅器、 39 ローパスフィルタ、
40 第1のミクサ、 41 第1の局部発振器、
42 第1のバンドパスフィルタ、 43 第二のIF増幅器、
44 第二のミクサ、 45 第二の局部発振器、
46 第二のバンドパスフィルタ、 47 RF帯増幅器、
48 高周波スイッチ、 49、50 局部発振器、
51 周波数シンセサイザで構成された局部発振器、
70、71 レベル変換回路。
Claims (5)
- 高周波発振器、
前記高周波発振器の出力信号と外部から入力される高周波信号とを比較する位相比較器を含み所定の周波数の信号を出力する位相同期ループ、
互いに異なる周波数の信号を出力する複数の前記位相同期ループから出力された前記信号を混合し、その和周波数あるいは差周波数の信号を出力するミクサ、
増幅動作レベルがA級動作に設定され前記ミクサの出力信号を増幅する増幅素子、
前記増幅素子の前記出力信号の周波数をカウントするとともに、動作電源電圧を調整する調整抵抗器を有し、前記増幅素子の出力信号レベルに合わせて動作電源電圧を調整した周波数カウンタを備えたことを特徴とする周波数シンセサイザ。 - 前記周波数カウンタの後段に接続され、この周波数カウンタの出力信号レベルに合わせて電源電圧を低く設定した位相周波数比較器を備えたことを特徴とする請求項1に記載の周波数シンセサイザ。
- 請求項1または2に記載の周波数シンセサイザを局部発振器として備えたことを特徴とする周波数コンバータ。
- それぞれに局部発振回路を有する複数の周波数変換回路、
前記複数の周波数変換回路の少なくとも一つに設けられた複数の周波数シンセサイザとこの複数の周波数シンセサイザのいずれか一つの出力信号を選択する高周波スイッチ、
前記複数の周波数変換回路でそれぞれ用いる複数の周波数間のスプリアスの発生状況に応じて前記高周波スイッチを切り替えるスイッチ切り替え回路を備えたことを特徴とする請求項3に記載の周波数コンバータ。 - それぞれに局部発振回路を有する複数の周波数変換回路、
前記複数の局部発振回路の少なくとも一つは出力周波数を連続的に変更可能な可変周波数シンセサイザを備え、
前記複数の周波数変換回路でそれぞれ用いる複数の周波数間のスプリアスの発生状況に応じて前記可変周波数シンセサイザの前記出力周波数を変更することを特徴とする請求項3に記載の周波数コンバータ。
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