JP3576178B2 - 真空中で使用される摩擦力伝達装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,摩擦要素同士を選択的に押圧・接触させて,一方の摩擦要素側の運動を制動,加減速したり,或いは,一方の摩擦要素から他方の摩擦要素へ摩擦力を伝達したりする真空中で使用される機器に適用される摩擦力伝達装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば,摩擦力伝達装置の一つである従来の電磁摩擦ブレ−キは概略次のような構成となっている。
まず,この種電磁摩擦ブレ−キには,制動側と被制動側とがある。
また,これら制動側及び被制動側には,それぞれ制動側ディスクと被制動側ディスクが取付けられている。上記制動側ディスクは金属製であり,被制動側ディスクは有機系摩擦材料製である。そして,制動側ディスクを被制動側ディスクに押圧接触させることにより,被制動側の回転を停止させるものである。
なお,上記制動側ディスクとして有機系摩擦材料製のものを使用することもある。
ところで,以上の構成において,従来の真空用電磁摩擦ブレ−キの金属製のディスクの表面粗さは,Ra=0.05μm,また,Rmax ≦2μm程度であり,このことは,Raについては次の(1)に示す文献中に,また,Rmax については次の(2)に示す文献中に夫々記載されている通り,公知である。
さらに,真空・宇宙用ブレ−キのブレ−キ材料についての研究が今なお行われていることが(3) に示す文献からわかる。
(1)Hawthone,H.M:Wear Debris Induced Friction Anomalies of Organic Brake Materials in Vacuo,Wear Mater,Vol.1(1987),P.381〜P.387。
(2)岩田,町田,戸田:宇宙用アクチュエ−タのブレ−キ材料,トライボロジスト,第34巻第10号(1989),P.757〜P.764。
(3)Hawthone,H.M:On the Role of Interfatial Debris Morphology in a Confor−ming Contact Tribosystem, 8th Int. Conf. on Wear of Materials, ASME(1991), P.277〜P.288。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成によると次のような問題点があった。すなわち,上記電磁摩擦ブレ−キを真空中で使用した場合に,ある距離をすべったところで摩擦力が急激に低下してしまい,所望の制動機能を発揮することができなくなってしまうという場合がある。これを図8を参照して説明する。図8は,横軸にすべり距離をとり,縦軸に摩擦係数をとって,両者の関係を示した図である。また,実験に使用した制動側ディスクは金属製(軟鋼)であってその表面粗さは,最大高さ(Rmax )が1μmのものと,これに限定されないものでありまた,被制動側ディスクは有機系摩擦材料製である。また,図中線図aが大気中でのデ−タであり,線図bが真空中でのデ−タである。この図8から明らかなように,真空中にあっては,すべり距離がある値を越えた場合に,摩擦係数が急激に低下していることがわかる。また,同様の現象として,制動側ディスクとして,表面粗さ(Ra)が0.05μmとしたステンレス鋼を使用した例が前記(1) の文献に紹介されているが,この構造のものでは真空中に使用される機器に適用するには問題があった。
本発明は従来のこのような問題点(課題)を解決することを目的とするものであり,すべり距離が長くなっても摩擦力が低下しないで使用できる小型軽量の摩擦力伝達装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本願発明による真空中で使用される摩擦力伝達装置は,有機系摩擦材料製の摩擦要素と金属製あるいは軟鋼と同等以上の硬さをもつ非金属製の摩擦要素とを選択的に押圧・接触させることにより,制動機能または摩擦力伝達機能を発揮させる真空中で使用される摩擦力伝達装置において,上記金属製あるいは非金属製の摩擦要素の表面粗さを有機系材料の表面粗さよりも大きくなるように構成したものである。
【0005】
この場合,上記金属製あるいは非金属製の各摩擦要素の表面粗さを,最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成することもできる。
【0006】
また,上記金属製あるいは非金属製の各摩擦要素の表面粗さを,中心線平均粗さ(Ra)が0.3 μm以上に粗くなるように構成することもできる。
【0007】
【作用】
金属製あるいは非金属摩擦要素の表面粗さを,有機系材料の表面粗さより大きくなるように構成するか,または最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成するか,または,中心線平均粗さ(Ra)が0.3 μm以上に粗くなるように構成することにより,真空中における摩擦力の低下が防止される。
【0008】
【実施例】
以下,図1ないし図4を参照して本発明の第1ないし第3の各実施例を説明する。これらの実施例は,本発明を電磁摩擦ブレ−キに適用したものである。
まず,図1を参照して本発明が適用される電磁摩擦ブレ−キの構成から説明する。被制動側の回転軸1があり,この回転軸1には,ハブ2を介して被制動側ディスク3がスプライン嵌合されている。上記被制動側ディスク3は有機系摩擦材料製である(例えば,ポリイミド樹脂系材料,フェノ−ル樹脂系材料等)。また,図中左右両面を被制動面5,5’としている。
【0009】
一方,制動側として,一対の制動側ディスク7,9が配置されている。これら制動側ディスク7,9は,上記被制動側ディスク3を挟むように配置されている。上記制動側ディスク7,9の内,制動側ディスク9は調整用ボルト等のねじ部材11によって基板13に固定されている。一方,制動側ディスク7は,図中カラ−7aを摺動して左右方向に移動可能に設置されており,コイルスプリング15によって被制動側ディスク3方向に付勢されている。また,電磁コイル17に通電することにより,上記コイルスプリング15のスプリング力に抗して,図中左側に移動するものである。
【0010】
そして,上記電磁コイル17が非通電状態の場合には,一対の制動側ディスク7,9が被制動側ディスク3の被制動面5,5’に押圧・接触するもので,所望の制動機能が発揮されて,回転軸1はその回転を規制される。これに対して,上記電磁コイル17が通電状態の場合には,制動側ディスク7が,被制動側ディスク3の被制動面5より離間するので,制動機能が停止されて,回転軸1はその回転を許容される。
【0011】
上記制動側ディスク7,9は金属製であり(例えば,軟鋼,オ−ステナイト系ステンレス鋼,アルミニウム合金,チタン,各種表面処理鋼等),その表面粗さは,例えば次のようなものである。
先ず,第1の実施例の場合では,上記金属製のディスクの表面粗さを有機系摩擦材料の表面粗さより大きくなるように構成した。
次に,有機系摩擦材料製のディスクの表面粗さに対する金属製ディスク表面粗さの比と摩擦力との関係を,図2を参照して説明する。
図2は,横軸に(金属製ディスクの表面粗さ)/(有機系摩擦材料製ディスクの表面の粗さ)をとり,縦軸に動摩擦係数が0.2 に低下するまでのすべり距離(L0.2 )をとって,その変化を示した図である。また,この場合には,上記制動側ディスク7,9と同じ材質の一方向研磨された金属製ディスクに対して,上記被制動側ディスク3と同じ材質の有機系摩擦材料製のディスクとを摩擦したものである。この図2より明らかなように,金属製ディスクの表面の粗さが有機系摩擦材料製のディスクの表面の粗さより小さい場合には,長くても 0.5km程度で動摩擦係数が 0.2に低下してしまう。また,その際,試験終了後の摩擦面が黒っぽくなってしまう。それに対して,表面粗さ比RS が1以上の場合には,3km以上のすべり距離を示しており,中には10km以上のすべり距離を示しているものも確認されている。つまり,表面粗さ比RS を1以上とすることにより,摩擦力の低下を防止することができるものである。また,この場合には,金属製ディスクの表面に有機系摩擦材料がまだら状に付着し,その色彩は,有機系摩擦材料の切粉の色に近いものであり,前者とは全く異なるものであった。なお,金属製ディスクの表面に付着した有機系材料は金属表面粗さの突起部によって削りとられたものである。
さらに,金属製ディスクについての表面粗さを付与する方法として,上記の一方向研磨以外にショットブラストあるいは周方向研磨しても同様の効果が得られる。
上記のように第1の実施例によると,真空中における摩擦力の低下を防止して,長期にわたって安定した制動機能を発揮させることができる。これは,金属製制動側ディスク7,9の表面粗さを,有機系摩擦材料製の被制動側ディスクの表面粗さより大きくなるように構成したからである。
【0012】
次に,第2の実施例の場合では,金属製ディスクの表面粗さを最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるようにしたものである。これを図3を参照して説明する。図3は制動側ディスク7,9の表面の一部を拡大して示した図である。そして,上記最大高さ(Rmax )とはJIS,B0601−1902表面粗さに規定されているものであり,基準長さ(L)間における凸部19と凹部21との距離の最大値を意味している。最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成することにより,真空中における摩擦力の低下を防止せんとするものである。
次に,上記最大高さ(Rmax )と摩擦力との関係を,図4を参照して説明する。図4は,横軸に金属製ディスクの最大高さ(Rmax )をとり,縦軸に動摩擦係数が0.2 に低下するまでのすべり距離(L0.2 )をとって,その変化を示した図である。また,この場合には,上記制動側ディスク7,9と同じ材質の一方向研磨された金属製ディスクに対して,上記被制動側ディスク3と同じ材質の有機系摩擦材料製のディスクとを摩擦したものである。この図4より明らかなように,最大高さ(Rmax )が3μm未満の場合には(0.2 ないし2.6μm),長くても0.5km程度で動摩擦係数が0.2に低下してしまう。また,その際,試験終了後の摩擦面が黒っぽくなってしまう。それに対して,最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるようにした場合には,3km以上のすべり距離を示しており,中には10km以上のすべり距離を示しているものもある。つまり,最大高さ(Rmax )を3μm以上に粗くなるようにすることにより,摩擦力の低下を防止することができるものである。また,この場合には,金属製ディスクの表面に有機系摩擦材料がまだら状に付着し,その色彩は,有機系摩擦材料の切粉の色に近いものであり前者とは全く異なるものであった。
なお,金属製ディスクについての表面粗さを付与する方法として,上記の一方向研磨以外にショットブラストあるいは周方向研磨しても同様の効果が得られる。第2の実施例によると,真空中における摩擦力の低下を防止して,長期にわたって安定した制動機能を発揮させることができる。これは,制動側ディスク7,9の表面粗さを,最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成したからである。
【0013】
なお,第1の実施例の作用を示すために作成され,表面粗さ比Rs(金属製ディスクの表面粗さ/有機系摩擦材料製ディスクの表面粗さ)と摩擦係数が0.2に低下するまでのすべり距離L0.2(km)との関係を示す図2と,第2の実施例の作用を示すために作成され,金属製ディスク(制動側ディスク7,9)の表面粗さ(最大高さRmax)と摩擦係数が0.2に低下するまでのすべり距離L0.2(km)との関係を示す図4との特性が一致しているが,この原因は第1の実施例と第2の実施例は同一技術を視点を変えて特性を求めたことに基づく。
即ち,有機系摩擦材料製ディスクの表面粗さを共通とした場合,図2における表面粗さ比Rs=1と図4の金属製ディスク(制動側ディスク7,9)の表面最大高さRmax=3μmとが対応し,それぞれを境界に同一特性となっている。
次に,本発明の第3の実施例を説明する。この実施例の場合には,制動側ディスク7,9の表面粗さを,中心線平均粗さ(Ra)が0.3 μm以上に粗くなるように構成したものである。上記中心線平均粗さ(Ra)とは上記JIS規格に定義され次のようなものである。
即ち,図3において,中心線23を境にして凹部21,凸部19の基準長さ(L)における斜線部の全面積を算出し,その全面積を長さ(L)で除したものである。このように構成することによっても,前記第1の実施例の場合と同様の理由によって,真空中における摩擦力の低下を防止することができる。
この第3の実施例において,金属製ディスク(制動側ディスク7,9)の表面粗さを表示する中心線平均粗さ(Ra)と摩擦係数が0.2に低下するまでのすべり距離L0.2(km)との関係は,有機系摩擦材料製ディスクの表面粗さを共通に定め,中心線平均粗さRa=0.3μmと表面粗さ比Rs=1ないし最大高さRmax=3μmに対応させることを条件に図2,図4と同一特性となる。
以上説明したように前記各実施例1〜3は金属製ディスク(制動側ディスク7,9)の表面粗さを異なる視点で測定したものである。
【0014】
本発明は上記のように摩擦要素の表面粗さの影響に着眼してなされたものであり,前記した第1〜第3の各実施例に限定されるものではない。
たとえば,前記各実施例の場合には,摩擦型の電磁ブレ−キ装置を例にとって示したが,摩擦型の電磁クラッチ装置,あるいは,摩擦力を利用するフリクションドライブ,トラクションドライブなど各種の駆動装置,伝動装置に適用しても同様の効果を奏することができる。
さらに,摩擦要素の形状は円板に限定されず,図5〜図7に示す各種変形が考えられる。この場合も摩擦の形態も平面同士のすべりの態様のほか,円筒面同士のすべりの態様がある。
図5は本発明の第4の実施例に示すもので,これは平面同士の摩擦であるが,複数個の扇形の摩擦要素M1〜M3をディスクDに貼り付けたものである。
図6は本発明の第5の実施例を示すもので,これはドラム形状の摩擦要素A1とブレ−キシュ−のような摩擦要素B1,B2より成るドラムシュ−型ブレ−キ装置で,円筒面利用の場合である。
また,図7は本発明の第6の実施例を示すもので,これは各駆動軸(または被動軸)に装着されて回転される円筒状摩擦要素A2と円筒状摩擦要素B3より成るフリクションドライブ装置(摩擦力伝達装置)に適用した場合である。
なお,本発明による金属製摩擦要素の表面粗さ(突起)の効果は,これより軟らかい樹脂系材料を削りとるところにあるため,金属製摩擦要素は軟鋼より硬いセラミックスなどの非金属製の材料であっても良いことになる。
【0015】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明による摩擦力伝達装置によると,金属製あるいは非金属製の摩擦要素の表面粗さを,有機系材料製摩擦要素の表面粗さより大きくなるように構成するか,またはこれに代え最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成し,あるいは,中心線平均粗さ(Ra)が0.3 μm以上に粗くなるように構成したものであるから,次のような優れた効果を有する。
▲1▼真空中における摩擦力の低下を防止することができ,長期にわたって安定した機能を維持することができる。
▲2▼したがって,本発明による摩擦力伝達装置は真空用または宇宙用の機器,例えば,宇宙ステ−ションにおけるマニピュレ−タの関節の保持および停止用のブレ−キ等の用途に好適で,本発明の実利は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1ないし第3の各実施例が適用される電磁ブレ−キ装置の構成を示す縦断正面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の作用を示す図で,表面粗さ比RS と摩擦力の関係を示し,表面粗さ比RS と動摩擦係数が0.2 に低下するまでのすべり距離の関係を示している。
【図3】本発明の第2及び第3の各実施例を示す図で,最大高さ(Rmax )と中心線平均粗さ(Ra)を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例の作用を示す図で,最大高さ(Rmax )と摩擦力の関係を示し,金属製ディスク表面の粗さ(最大高さ)と動摩擦係数が0.2 に低下するまでのすべり距離の関係を示している。
【図5】本発明の第4の実施例を示す側面図である。
【図6】本発明の第5の実施例を示す側面図である。
【図7】本発明の第6の実施例を示す正面図である。
【図8】従来例の説明に使用した図で,大気中と真空中におけるすべり距離と摩擦係数との関係を比較して示す図である。
【符号の説明】
3:被制動側ディスク
7:制動側ディスク
9:制動側ディスク
【産業上の利用分野】
本発明は,摩擦要素同士を選択的に押圧・接触させて,一方の摩擦要素側の運動を制動,加減速したり,或いは,一方の摩擦要素から他方の摩擦要素へ摩擦力を伝達したりする真空中で使用される機器に適用される摩擦力伝達装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば,摩擦力伝達装置の一つである従来の電磁摩擦ブレ−キは概略次のような構成となっている。
まず,この種電磁摩擦ブレ−キには,制動側と被制動側とがある。
また,これら制動側及び被制動側には,それぞれ制動側ディスクと被制動側ディスクが取付けられている。上記制動側ディスクは金属製であり,被制動側ディスクは有機系摩擦材料製である。そして,制動側ディスクを被制動側ディスクに押圧接触させることにより,被制動側の回転を停止させるものである。
なお,上記制動側ディスクとして有機系摩擦材料製のものを使用することもある。
ところで,以上の構成において,従来の真空用電磁摩擦ブレ−キの金属製のディスクの表面粗さは,Ra=0.05μm,また,Rmax ≦2μm程度であり,このことは,Raについては次の(1)に示す文献中に,また,Rmax については次の(2)に示す文献中に夫々記載されている通り,公知である。
さらに,真空・宇宙用ブレ−キのブレ−キ材料についての研究が今なお行われていることが(3) に示す文献からわかる。
(1)Hawthone,H.M:Wear Debris Induced Friction Anomalies of Organic Brake Materials in Vacuo,Wear Mater,Vol.1(1987),P.381〜P.387。
(2)岩田,町田,戸田:宇宙用アクチュエ−タのブレ−キ材料,トライボロジスト,第34巻第10号(1989),P.757〜P.764。
(3)Hawthone,H.M:On the Role of Interfatial Debris Morphology in a Confor−ming Contact Tribosystem, 8th Int. Conf. on Wear of Materials, ASME(1991), P.277〜P.288。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成によると次のような問題点があった。すなわち,上記電磁摩擦ブレ−キを真空中で使用した場合に,ある距離をすべったところで摩擦力が急激に低下してしまい,所望の制動機能を発揮することができなくなってしまうという場合がある。これを図8を参照して説明する。図8は,横軸にすべり距離をとり,縦軸に摩擦係数をとって,両者の関係を示した図である。また,実験に使用した制動側ディスクは金属製(軟鋼)であってその表面粗さは,最大高さ(Rmax )が1μmのものと,これに限定されないものでありまた,被制動側ディスクは有機系摩擦材料製である。また,図中線図aが大気中でのデ−タであり,線図bが真空中でのデ−タである。この図8から明らかなように,真空中にあっては,すべり距離がある値を越えた場合に,摩擦係数が急激に低下していることがわかる。また,同様の現象として,制動側ディスクとして,表面粗さ(Ra)が0.05μmとしたステンレス鋼を使用した例が前記(1) の文献に紹介されているが,この構造のものでは真空中に使用される機器に適用するには問題があった。
本発明は従来のこのような問題点(課題)を解決することを目的とするものであり,すべり距離が長くなっても摩擦力が低下しないで使用できる小型軽量の摩擦力伝達装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本願発明による真空中で使用される摩擦力伝達装置は,有機系摩擦材料製の摩擦要素と金属製あるいは軟鋼と同等以上の硬さをもつ非金属製の摩擦要素とを選択的に押圧・接触させることにより,制動機能または摩擦力伝達機能を発揮させる真空中で使用される摩擦力伝達装置において,上記金属製あるいは非金属製の摩擦要素の表面粗さを有機系材料の表面粗さよりも大きくなるように構成したものである。
【0005】
この場合,上記金属製あるいは非金属製の各摩擦要素の表面粗さを,最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成することもできる。
【0006】
また,上記金属製あるいは非金属製の各摩擦要素の表面粗さを,中心線平均粗さ(Ra)が0.3 μm以上に粗くなるように構成することもできる。
【0007】
【作用】
金属製あるいは非金属摩擦要素の表面粗さを,有機系材料の表面粗さより大きくなるように構成するか,または最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成するか,または,中心線平均粗さ(Ra)が0.3 μm以上に粗くなるように構成することにより,真空中における摩擦力の低下が防止される。
【0008】
【実施例】
以下,図1ないし図4を参照して本発明の第1ないし第3の各実施例を説明する。これらの実施例は,本発明を電磁摩擦ブレ−キに適用したものである。
まず,図1を参照して本発明が適用される電磁摩擦ブレ−キの構成から説明する。被制動側の回転軸1があり,この回転軸1には,ハブ2を介して被制動側ディスク3がスプライン嵌合されている。上記被制動側ディスク3は有機系摩擦材料製である(例えば,ポリイミド樹脂系材料,フェノ−ル樹脂系材料等)。また,図中左右両面を被制動面5,5’としている。
【0009】
一方,制動側として,一対の制動側ディスク7,9が配置されている。これら制動側ディスク7,9は,上記被制動側ディスク3を挟むように配置されている。上記制動側ディスク7,9の内,制動側ディスク9は調整用ボルト等のねじ部材11によって基板13に固定されている。一方,制動側ディスク7は,図中カラ−7aを摺動して左右方向に移動可能に設置されており,コイルスプリング15によって被制動側ディスク3方向に付勢されている。また,電磁コイル17に通電することにより,上記コイルスプリング15のスプリング力に抗して,図中左側に移動するものである。
【0010】
そして,上記電磁コイル17が非通電状態の場合には,一対の制動側ディスク7,9が被制動側ディスク3の被制動面5,5’に押圧・接触するもので,所望の制動機能が発揮されて,回転軸1はその回転を規制される。これに対して,上記電磁コイル17が通電状態の場合には,制動側ディスク7が,被制動側ディスク3の被制動面5より離間するので,制動機能が停止されて,回転軸1はその回転を許容される。
【0011】
上記制動側ディスク7,9は金属製であり(例えば,軟鋼,オ−ステナイト系ステンレス鋼,アルミニウム合金,チタン,各種表面処理鋼等),その表面粗さは,例えば次のようなものである。
先ず,第1の実施例の場合では,上記金属製のディスクの表面粗さを有機系摩擦材料の表面粗さより大きくなるように構成した。
次に,有機系摩擦材料製のディスクの表面粗さに対する金属製ディスク表面粗さの比と摩擦力との関係を,図2を参照して説明する。
図2は,横軸に(金属製ディスクの表面粗さ)/(有機系摩擦材料製ディスクの表面の粗さ)をとり,縦軸に動摩擦係数が0.2 に低下するまでのすべり距離(L0.2 )をとって,その変化を示した図である。また,この場合には,上記制動側ディスク7,9と同じ材質の一方向研磨された金属製ディスクに対して,上記被制動側ディスク3と同じ材質の有機系摩擦材料製のディスクとを摩擦したものである。この図2より明らかなように,金属製ディスクの表面の粗さが有機系摩擦材料製のディスクの表面の粗さより小さい場合には,長くても 0.5km程度で動摩擦係数が 0.2に低下してしまう。また,その際,試験終了後の摩擦面が黒っぽくなってしまう。それに対して,表面粗さ比RS が1以上の場合には,3km以上のすべり距離を示しており,中には10km以上のすべり距離を示しているものも確認されている。つまり,表面粗さ比RS を1以上とすることにより,摩擦力の低下を防止することができるものである。また,この場合には,金属製ディスクの表面に有機系摩擦材料がまだら状に付着し,その色彩は,有機系摩擦材料の切粉の色に近いものであり,前者とは全く異なるものであった。なお,金属製ディスクの表面に付着した有機系材料は金属表面粗さの突起部によって削りとられたものである。
さらに,金属製ディスクについての表面粗さを付与する方法として,上記の一方向研磨以外にショットブラストあるいは周方向研磨しても同様の効果が得られる。
上記のように第1の実施例によると,真空中における摩擦力の低下を防止して,長期にわたって安定した制動機能を発揮させることができる。これは,金属製制動側ディスク7,9の表面粗さを,有機系摩擦材料製の被制動側ディスクの表面粗さより大きくなるように構成したからである。
【0012】
次に,第2の実施例の場合では,金属製ディスクの表面粗さを最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるようにしたものである。これを図3を参照して説明する。図3は制動側ディスク7,9の表面の一部を拡大して示した図である。そして,上記最大高さ(Rmax )とはJIS,B0601−1902表面粗さに規定されているものであり,基準長さ(L)間における凸部19と凹部21との距離の最大値を意味している。最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成することにより,真空中における摩擦力の低下を防止せんとするものである。
次に,上記最大高さ(Rmax )と摩擦力との関係を,図4を参照して説明する。図4は,横軸に金属製ディスクの最大高さ(Rmax )をとり,縦軸に動摩擦係数が0.2 に低下するまでのすべり距離(L0.2 )をとって,その変化を示した図である。また,この場合には,上記制動側ディスク7,9と同じ材質の一方向研磨された金属製ディスクに対して,上記被制動側ディスク3と同じ材質の有機系摩擦材料製のディスクとを摩擦したものである。この図4より明らかなように,最大高さ(Rmax )が3μm未満の場合には(0.2 ないし2.6μm),長くても0.5km程度で動摩擦係数が0.2に低下してしまう。また,その際,試験終了後の摩擦面が黒っぽくなってしまう。それに対して,最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるようにした場合には,3km以上のすべり距離を示しており,中には10km以上のすべり距離を示しているものもある。つまり,最大高さ(Rmax )を3μm以上に粗くなるようにすることにより,摩擦力の低下を防止することができるものである。また,この場合には,金属製ディスクの表面に有機系摩擦材料がまだら状に付着し,その色彩は,有機系摩擦材料の切粉の色に近いものであり前者とは全く異なるものであった。
なお,金属製ディスクについての表面粗さを付与する方法として,上記の一方向研磨以外にショットブラストあるいは周方向研磨しても同様の効果が得られる。第2の実施例によると,真空中における摩擦力の低下を防止して,長期にわたって安定した制動機能を発揮させることができる。これは,制動側ディスク7,9の表面粗さを,最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成したからである。
【0013】
なお,第1の実施例の作用を示すために作成され,表面粗さ比Rs(金属製ディスクの表面粗さ/有機系摩擦材料製ディスクの表面粗さ)と摩擦係数が0.2に低下するまでのすべり距離L0.2(km)との関係を示す図2と,第2の実施例の作用を示すために作成され,金属製ディスク(制動側ディスク7,9)の表面粗さ(最大高さRmax)と摩擦係数が0.2に低下するまでのすべり距離L0.2(km)との関係を示す図4との特性が一致しているが,この原因は第1の実施例と第2の実施例は同一技術を視点を変えて特性を求めたことに基づく。
即ち,有機系摩擦材料製ディスクの表面粗さを共通とした場合,図2における表面粗さ比Rs=1と図4の金属製ディスク(制動側ディスク7,9)の表面最大高さRmax=3μmとが対応し,それぞれを境界に同一特性となっている。
次に,本発明の第3の実施例を説明する。この実施例の場合には,制動側ディスク7,9の表面粗さを,中心線平均粗さ(Ra)が0.3 μm以上に粗くなるように構成したものである。上記中心線平均粗さ(Ra)とは上記JIS規格に定義され次のようなものである。
即ち,図3において,中心線23を境にして凹部21,凸部19の基準長さ(L)における斜線部の全面積を算出し,その全面積を長さ(L)で除したものである。このように構成することによっても,前記第1の実施例の場合と同様の理由によって,真空中における摩擦力の低下を防止することができる。
この第3の実施例において,金属製ディスク(制動側ディスク7,9)の表面粗さを表示する中心線平均粗さ(Ra)と摩擦係数が0.2に低下するまでのすべり距離L0.2(km)との関係は,有機系摩擦材料製ディスクの表面粗さを共通に定め,中心線平均粗さRa=0.3μmと表面粗さ比Rs=1ないし最大高さRmax=3μmに対応させることを条件に図2,図4と同一特性となる。
以上説明したように前記各実施例1〜3は金属製ディスク(制動側ディスク7,9)の表面粗さを異なる視点で測定したものである。
【0014】
本発明は上記のように摩擦要素の表面粗さの影響に着眼してなされたものであり,前記した第1〜第3の各実施例に限定されるものではない。
たとえば,前記各実施例の場合には,摩擦型の電磁ブレ−キ装置を例にとって示したが,摩擦型の電磁クラッチ装置,あるいは,摩擦力を利用するフリクションドライブ,トラクションドライブなど各種の駆動装置,伝動装置に適用しても同様の効果を奏することができる。
さらに,摩擦要素の形状は円板に限定されず,図5〜図7に示す各種変形が考えられる。この場合も摩擦の形態も平面同士のすべりの態様のほか,円筒面同士のすべりの態様がある。
図5は本発明の第4の実施例に示すもので,これは平面同士の摩擦であるが,複数個の扇形の摩擦要素M1〜M3をディスクDに貼り付けたものである。
図6は本発明の第5の実施例を示すもので,これはドラム形状の摩擦要素A1とブレ−キシュ−のような摩擦要素B1,B2より成るドラムシュ−型ブレ−キ装置で,円筒面利用の場合である。
また,図7は本発明の第6の実施例を示すもので,これは各駆動軸(または被動軸)に装着されて回転される円筒状摩擦要素A2と円筒状摩擦要素B3より成るフリクションドライブ装置(摩擦力伝達装置)に適用した場合である。
なお,本発明による金属製摩擦要素の表面粗さ(突起)の効果は,これより軟らかい樹脂系材料を削りとるところにあるため,金属製摩擦要素は軟鋼より硬いセラミックスなどの非金属製の材料であっても良いことになる。
【0015】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明による摩擦力伝達装置によると,金属製あるいは非金属製の摩擦要素の表面粗さを,有機系材料製摩擦要素の表面粗さより大きくなるように構成するか,またはこれに代え最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるように構成し,あるいは,中心線平均粗さ(Ra)が0.3 μm以上に粗くなるように構成したものであるから,次のような優れた効果を有する。
▲1▼真空中における摩擦力の低下を防止することができ,長期にわたって安定した機能を維持することができる。
▲2▼したがって,本発明による摩擦力伝達装置は真空用または宇宙用の機器,例えば,宇宙ステ−ションにおけるマニピュレ−タの関節の保持および停止用のブレ−キ等の用途に好適で,本発明の実利は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1ないし第3の各実施例が適用される電磁ブレ−キ装置の構成を示す縦断正面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の作用を示す図で,表面粗さ比RS と摩擦力の関係を示し,表面粗さ比RS と動摩擦係数が0.2 に低下するまでのすべり距離の関係を示している。
【図3】本発明の第2及び第3の各実施例を示す図で,最大高さ(Rmax )と中心線平均粗さ(Ra)を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例の作用を示す図で,最大高さ(Rmax )と摩擦力の関係を示し,金属製ディスク表面の粗さ(最大高さ)と動摩擦係数が0.2 に低下するまでのすべり距離の関係を示している。
【図5】本発明の第4の実施例を示す側面図である。
【図6】本発明の第5の実施例を示す側面図である。
【図7】本発明の第6の実施例を示す正面図である。
【図8】従来例の説明に使用した図で,大気中と真空中におけるすべり距離と摩擦係数との関係を比較して示す図である。
【符号の説明】
3:被制動側ディスク
7:制動側ディスク
9:制動側ディスク
Claims (3)
- 有機系摩擦材料製の一方の摩擦要素と、金属製あるいは軟鋼と同等以上の硬さをもつ非金属製の他方の摩擦要素とを選択的に押圧・接触させることにより,制動機能,摩擦力伝達機能または加減速機能を発揮させる真空中で使用される摩擦力伝達装置において,
上記金属製あるいは非金属製の摩擦要素の表面粗さを,有機系摩擦材料摩擦要素の表面粗さより大きくなるように構成したことを特徴とする真空中で使用される摩擦力伝達装置。 - 上記金属製あるいは非金属製の各摩擦要素の表面粗さを,最大高さ(Rmax )が3μm以上に粗くなるようにした請求項1記載の真空中で使用される摩擦力伝達装置。
- 上記金属製あるいは非金属製の各摩擦要素の表面粗さを,中心線平均粗さ(Ra)が0.3 μm以上に粗くなるようにした請求項1記載の真空中で使用される摩擦力伝達装置。
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