JP3574504B2 - 測量機 - Google Patents

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敦美 金子
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、磁北方向の検出するための棒コンパスを一体に組み込んだ測量機に関する。
【0002】
【従来の技術】
測定対象地点の方向を測量する測量機として、従来より、電子セオドライト及びトランシットのような測角器が一般に用いられている。この測角器は、測定対象点を視準する視準望遠鏡を垂直方向軸及び水平方向軸を中心に回動可能に設けてなるとともに、各軸回りにおける視準望遠鏡の回転角を検出するエンコーダ等の垂直方向及び水平方向回転角検出手段を有し、これら各回転角検出手段によって検出された回転角に基づいて測定対象点の方向を測定するものである。また、最近では、光の往復時間に基づいて測定対象点までの距離を測定する光波測距儀に電子セオドライトを組み合わせたトータルステーションが実用化されるに至っている。
【0003】
このような測量機において直接測定値として得ることができるのは、相対的な回転角情報に過ぎない。従って、特定の測定対象点の絶対的な方向を測定するには、回転角測定のための原点を特定する必要がある。この場合、垂直方向の回転角に関しては水平面を原点とすることができるが、水平方向の回転角については、このような普遍的な基準がないので、例えば磁北方向が原点として設定される。
【0004】
この磁北方向を検出するために、従来の測量機では、棒コンパスが取り付けられるようになっていた。この棒コンパスは、棒状の形状を有し、その端面からその内部に保持された磁針が見えるようになっている。この磁針は、棒コンパスの軸方向が磁北方向を向いた時に目盛と合致するように構成されている。
【0005】
そして、測角器の初期設定時において、この棒コンパスは、視準望遠鏡の光軸と直交する向きに設けられている測量機の取手に取り付けられる。この取り付けを可能とするために、棒コンパスは、その軸方向と取手の方向とが直交した状態でこの取手に着脱されるケースに内蔵されている。従って、棒コンパスのケースを測量機の取手に取り付けるだけで、水平面内においてこの棒コンパスの軸方向と視準望遠鏡の光軸とが合致することになる。その上で、取手に取り付けられた棒コンパスの端面を見ながら視準望遠鏡を水平方向に回転させれば、視準望遠鏡の方向を磁北に向ける調整が行えるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の測量機では棒コンパスを取っ手に取り付けるので、この棒コンパスは、測量機の運搬時には邪魔になってしまう。そのため、従来の測量機では、棒コンパスを初期設定時にのみ測量機に取り付け、原点設定が済み次第直ちに取り外さなければならなかった。
【0007】
また、このように取り外し可能な構成であるため、棒コンパスを収納するスペースを測量機の収納ケース内に別途設けなければならないとともに、着脱作業に伴って棒コンパスを破損するおそれを生じさせていた。
【0008】
本発明の課題は、上述した問題点に鑑み、棒コンパスを内蔵することによりその専用収納スペースや着脱作業を不要とし、この棒コンパスの使用時においてはこの棒コンパスの軸方向を視準望遠鏡の水平面内での光軸方向に固定することにより方角測定を可能とするとともに、この棒コンパスの不使用時においてもこの棒コンパスが邪魔にならない測量機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による測量機は、上記第1の課題を解決するため、基台に対して任意方向に傾動自在な視準望遠鏡を有する測量機本体と、水平面内において回転自在に前記測量機本体に設けられている取手である可動アームと、水平面内において前記視準望遠鏡の光軸方向と同じ方向を向いた位置で前記可動アームを固定する固定手段と、前記可動アーム内にこの可動アームの長軸方向と同軸に内蔵された棒コンパスとを備えたことを特徴とする(請求項1に対応)。
【0010】
【実施例】
以下、図面に基づいて、本発明の実施例を説明する。
各実施例の詳細な説明を行う前に、本発明の各構成要件の概念を説明する。
(測量機本体)
測量機本体は、測角器とすることができる。この測角器としては少なくとも水平角が測定できるものであれば十分であるが、水平角と高度角とを組み合わせて測角できるものであってもよい。このような測角器としては、トランシットやセオドライトが該当する。これらは、いずれも、その測量機本体を、基台と視準望遠鏡との間に設けられた中間部材と、測量機本体の使用状態における鉛直方向に向き基台と中間部材とを相対回転させる第1の軸と、この第1の軸回りにおける基台と中間部材との間の相対回転量を検出する第1の回転量検出手段と、第1の軸に直交する方向を向き中間部材と視準望遠鏡とを相対回転させる第2の軸と、この第2の軸回りにおける中間部材と視準望遠鏡との間の相対回転量を検出する第2の回転量検出手段とから構成したものである(請求項5に対応)。
【0011】
また、このうちの第1の回転量検出手段及び第2の回転量検出手段を夫々インクリメンタル方式のエンコーダとして、測量機本体を電子セオドライトとして構成しても良い(請求項6に対応)。この場合、第一の回転量検出手段によって水平方向の回転量を検出する際に用いられる原点方向を設定する原点設定手段を設けても良い(請求項7に対応)。このようにすれば、棒コンパスによって検出された方角を基準とした水平角測定を行うことができる。
【0012】
また、さらに、測量機本体を、このような電子セオドライト及び光波測距儀を一体に組み合わせたトータルステーションとしても良い。
(可動アーム)
可動アームは、測量機の使用状態における上部位置に使用状態における水平方向面内で回転自在に配置された取手であっても良いし(請求項2に対応)、ロッドアンテナのように伸縮自在に形成されたアームであっても良いし、可撓管から構成されたアームであっても良い。また、取手の機能を兼ねていない回転自在のブームであっても良い。可動アームを取手として構成する場合、可動アームの一端を回動可能に支持する測量機本体に設けられた第1の脚と、可動アームの他端を着脱自在に固定する測量機本体に設けられた第2の脚とを、測量機本体と可動アームとの間に設けることができる。このようにすれば、可動アームの他端を第2の脚から外して第1の軸回りに回転させることにより、棒コンパスを用いた水平角検出ができるとともに、この棒コンパスとともにこの可動アーム自体も測量の妨げにならなくなる。さらに、可動アームの他端を第2の脚に固定した上で取手を把持して測量機を運搬すれば、測量機の重量が可動アームの両端に平均してかかるので、曲げ応力が緩和されて機械強度が向上する。
【0013】
また、棒コンパスの表示面が可動アームの端面から露出していても良い(請求項4に対応)。このようにすれば、棒コンパスによる方角指示を容易に目視することができる。
(固定手段)
固定手段はボールクリックのようなクリックでも良いし、回転位置を一方向のみに規制する規制手段であっても良い。
(棒コンパス)
棒コンパスには、方角を指示する指標があることが望ましいが、この指標は磁北を示していても良いが、水平角検出の原点方向を磁北としない場合はそれ以外の方角を示していても良い。
【0014】
【実施例1】
以下、図面に基づいて本発明の第1実施例を説明する。本実施例は、本発明による測量機をトータルステーションとして適用した例を示すものである。
<トータルステーションの機械構成>
図1は、このトータルステーションの外観を示す正面図であり、図2は、図1の左側から見た状態を示すトータルステーションの側面である。これら図1及び図2から明らかなように、測量機本体としてのトータルステーションは、本体部2,基台部3,及び、整準ブロック4を、図面上上方から順に積載して構成されている。
【0015】
中間部材としての本体部2は、略U字状の形状を有し、そのU字状凹部2a内に視準望遠鏡部1を保持している。また、本体部2の正面及び裏面には、測量結果や操作指示を表示するための表示器12,12,及び各種データや操作コマンドを入力するための入力操作部13が設けられている。なお、この入力操作部13を構成する押しボタンのうちの一つが0セット入力部13aである。
【0016】
基台部3は、図2に示すように、トータルステーションの使用時には鉛直方向に向けられる軸9(第1の軸)によって本体部2の底面に軸支され、図1及び図2の紙面の左右方向に沿って立てた面内で相対回転可能となっている。基台部3と一体に回転する軸9の端部には円盤状のスケール10aが設けられている。一方、本体部2内には、このスケール10a上に描かれたパターンを読み取る検出装置10bが固設されている。これらスケール10a及び検出装置10bは、インクリメンタル方式の水平方向エンコーダ10(第1の回転量検出手段)を構成し、基台部3と本体部2との間の相対回転方向を示すパルスを、その相対回転角に対応する個数だけ発生する。なお、図1に示す水平方向微調整ネジ2cは、本体部2の基台部3に対する回転量を微調整するためのネジである。
【0017】
視準望遠鏡部1は、測角対象地点に配置された反射プリズム(コーナキューブ)を視準するための視準望遠鏡1aを内蔵している。この視準望遠鏡1aは、光波測距のための変調光の送光光学系,及び受光光学系を兼ねている。その他、視準望遠鏡部1内には、この変調光を出射する発光素子21,反射プリズムからの変調光の戻り光を受光する受光素子22,等が内蔵されている。
【0018】
この視準望遠鏡部1は、軸9の方向に直交する方向を向いた軸6(第2の軸)によって本体部2のU字状凹部2a内に軸支され、図1の紙面の上下方向に沿って立てた面内(図2の面内)で回転可能となっている。視準望遠鏡部1と一体に回転する軸6の端部には円盤状の透明スケール7aが固着されている。一方、本体部2内には、この透明スケール7a上に描かれたパターンを読み取る検出装置7bが固設されている。これら透明スケール7a及び検出装置7bは、インクリメンタル方式の垂直方向エンコーダ7(第2の回転量検出手段)を構成し、視準望遠鏡部1と本体部2との間の相対回転方向を示すパルスを、その相対回転角に対応する個数だけ発生する。また、透明スケール7a上には原点検出用パターンが形成されているとともに、本体部2内にはこの原点検出パターンを読み取るための原点検出部24が固設されている。これら原点検出パターンの形態及び原点検出部24の位置は、視準望遠鏡1aの光軸が軸9に直交する位置においてのみパルス(原点検出パルス)を出力するように設定されている。なお、図1に示す垂直方向微調整ネジ2bは、視準望遠鏡部1の本体部2に対する回転量を微調整するためのネジである。
【0019】
以上の機械構成により、視準望遠鏡部1は、基台部3に対してあらゆる方向を向くことができる。そして、この時の視準望遠鏡1aの方向は、垂直方向エンコーダ7及び水平方向エンコーダ10によって測定される。
【0020】
整準ブロック4は、上部板4a及び下部板4bから構成されて、下部板4bからの突出量が微調整可能な3個の整準ネジ8をその周方向における等角度間隔位置に有している。そして、これら整準ネジ8の突出量を微調整することにより、上部板4aを下部板4bに対して任意の向き及び角度に相対傾動させて、軸9を鉛直方向に向けさせることができる。
【0021】
なお、基台部3と上部板4aとの間は、相互に水平方向にシフト可能な求心軸受となっており、軸9を所定の測点上に移動させる求心作業ができるようになっている。図2に示す求心望遠鏡2dは、軸9と同軸の対物光軸を有し、上述の求心作業を行うためのガイドとなる。また、上部板4aに設けられた固定ネジ4cは、基台部3と上部板4aとの間の動きを固定するためのネジである。
【0022】
本体部2の上部には、そのU字状凹部2aをまたぐように、取手部11が取り付けられている。この取手部11の構成を、以下に詳細に述べる。図3は、図1の紙面と平行な面に沿った取手部11の断面を示す一部断面図である。また、図4は、図3の矢印IV方向から取手部11を見た状態を示す一部断面図である。さらに、図5は、図3の矢印V方向から取手部1を見た状態を示す一部断面図である。
【0023】
この取手部11は、大きく分けて、3つの構成部品(即ち、回転軸受部110,回転アーム部112,及び固定部111)から構成されている。この回転アーム部112は運搬時に把持される部分であり、回転軸受部110及び固定部111は回転アーム部112を本体部2に接続するための脚となっている。
【0024】
第1の脚としての回転軸受部110は、図1及び図3における右側の脚を構成している。この回転軸受部110は、ネジ113によって本体部2に固定されている。この回転軸受部110内には、その中心軸に沿った円筒状の内面を有する軸受孔110aが形成されている。なお、この軸受孔110aの下端部は、この軸受孔110aよりも大きな内径を有する大内径孔110bに連通されている。また、軸受孔110a内面の一箇所には、垂直方向に外面まで連通するボール孔110cが穿たれている。このボール孔110c内には、バネ115によって軸受孔110a内へ常時突出するように付勢されたクリックボール114が入っている。なお、このバネ115は、回転軸受部110の外面にてこのボール孔110cを閉じている蓋116によって、突出防止されている。
【0025】
可動アームとしての回転アーム部112は、図4に示すような台形状の端面を持つ角柱状部材である。図3に示すように、この回転アーム部112の右半分(図3における右半分)の内部には、円柱状の棒コンパス118が埋め込まれている。図4に示すように、この棒コンパス118の表示面118aは、回転アーム部112の右側端面112cに面している。この棒コンパス118自体は公知のものであり、中空棒内に磁針を回動自在に保持するとともに、この磁針のS極118bを回転面に直交する向きに捻り、中空棒の端部(表示面)からこの磁針の振れを観察できるようにしたものである。一方、回転アーム部112の右側端面112cには、棒コンパス118の軸が磁北を向いた時における磁針のN極118bの向きを示す目盛112fが刻印されている。
【0026】
この回転アーム部112の右側端面112c近傍からは、回転アーム部112の長軸に直交する方向に向けて、回転軸受部110の軸受孔110aに挿通される円柱形状を有した軸部112aが突出形成されている。この軸部112aは、軸受孔110aの全長よりも僅かに長く、その端部に抜け止め用のワッシャ117が固定されている。従って、回転アーム部112は、回転軸受部110に対して、水平面(図1及び図3の左右方向に立てた面)内において回転自在,且つ脱落不能となっている。なお、軸部112aの周面には、回転アーム部112の長軸方向が視準望遠鏡1aの光軸の水平面内における方向(図3の紙面に直交する方向)と一致した時にクリックボール114が入り込むクリック穴112bが形成されている。即ち、これらクリックボール114,バネ115,及びクリック穴112bから、回転アーム部112を磁北測定可能位置に固定する固定手段としてのボールクリックが構成されている。
【0027】
一方、図5に示すように、回転アーム部112の他方の端部からは、軸部112aと同じ方向に向けて、鈎状のフック112dが突出形成されている。このフック112dの背面(図5の左側の面)は、取手部11の裏面の一部をなしている。また、このフック112dには、図5に示すように、図3の紙面に直交する方向にその軸を向けた雌ネジ孔112eが形成されている。
【0028】
第2の脚としての固定部111は、図1及び図3における左側の脚を構成し、回転アーム部112を図1及び図3に示す把持可能位置に固定する働きを行う。この固定部111は、ネジ113によって本体部2に固定されている。図4に示すように、この固定部111の上端には、回転アーム部112のフック112dにはまり合う形状の鈎部111aが形成されている。この鈎部111aには、図4に示す回転アーム部112のフック112dに係合した状態においてこのフック112dに形成された雌ネジ孔112eと同軸に連通する貫通孔111bが、形成されている。なお、この貫通孔111bの内面は、雌ネジ孔112eの内径よりも若干小径であり、平滑面となっている。
【0029】
この貫通孔111bには、シャフト119が回転自在に挿通している。このシャフト119の雌ネジ孔112e側端部には、この雌ネジ孔112eに螺合する雄ネジ部119aが形成され、その反対側端には、摘み部120が一体に固着されている。従って、シャフト119は、貫通孔111bから脱落不能となっている。そして、その雄ネジ部119aが雌ネジ孔112eに螺合すると、回転アーム部112のフック112dが、固定部111の鈎部111aに係合した状態で固定される。
<トータルステーションの内部回路>
次に、トータルステーション内部回路の構成を、図6のブロック図を用いて説明する。図6において、上述した垂直方向エンコーダ7,水平方向エンコーダ10,表示部12,入力操作部13,及び原点検出部24は、夫々、制御演算部20に接続されている。この制御演算部20には、また、上述した発光素子21及び受光素子22に接続された位相差検出部23が接続されている。
【0030】
この位相差検出部23は、所定の位相の変調信号を内部的に発生して、この変調信号に従って発光素子21から変調光を出射させる。また、位相差検出部23には、受光素子22によって光電変換された変調光の戻り光による変調信号が入力される。そして、位相差検出部23は、内部的に発生した変調信号の位相と戻り光による変調信号の位相とを比較して、それらの位相差を検出する。検出された位相差は、制御演算部20に入力される。
【0031】
制御演算部20は、トータルステーション全体の制御を行うCPU(中央処理装置)である。この制御演算部20は、その制御の結果として位相差検出部23から入力された計数値に基づいて、トータルステーションの機械中心(発光素子21及び受光素子22に対する視準望遠鏡1aの光軸上における光学的等価位置)から反射プリズムまでの距離を算出する。
【0032】
制御演算部55は、また、水平方向エンコーダ10からのパルス及び垂直方向エンコーダ7からのパルスに基づいて、トータルステーションの機械中心(軸6と軸9との交点に一致)を基準として、測定対象の測角値を計算する。
【0033】
即ち、視準望遠鏡部1を本体部2の基準水平面と平行にすると(即ち、視準望遠鏡1aの光軸を軸9に直交する方向を向かせると)、原点検出部24により高度角の原点を示す原点検出パルスが制御演算部20に入力されて、高度角の原点がセットされる。この原点セット後に、制御演算部20は、垂直方向エンコーダ7から入力されるパルスをカウントする。この個々のパルスは高度角の単位角度に対応しているので、制御演算部20は、セットされた高度角の原点を基準にパルスをカウントすることにより、水平方向に対する視準望遠鏡の高度角を計算することができるのである。
【0034】
一方、水平角の原点は、棒コンパス118が磁北方向を向いた時に、入力操作部13中の0セット入力部13aが押下されることによってセットされる。この原点セット後に、制御演算部20は、水平方向エンコーダ10から入力されるパルスをカウントする。この個々のパルスは水平角の単位角度に対応しているので、制御演算部20は、セットされた原点を基準にパルスをカウントすることにより、磁北を基準とした視準望遠鏡の水平角(方角)を計算することができるのである。
【0035】
制御演算部20は、このようにして算出した距離値及び測角値を、各表示器12上に表示する。
<実施例の作用>
本実施例のトータルステーションを用いて測量を行う場合の作業は、以下に示す通りになる。即ち、測量を行う前に、所定の測点上に立てられた図示せぬ三脚上にトータルステーションを配置し、整準ブロック4の各整準ネジ8を調整して、基台部3を水平にする(軸9を鉛直方向に向ける)。また、固定ネジ4cを緩め、視準望遠鏡2dを覗きながら基台部3を水平方向にシフトさせて、トータルステーションの機械中心(軸9の延長線)を測点上に正確に配置する。このような求心作業を行った後、固定ネジ4cを締め、基台部3を整準ブロック4に対して固定する。
【0036】
次に、摘み120を回転させることによってシャフト119先端の雄ねじ部119aを、回転アーム112の雌ネジ孔112eから外す。これにより、回転アーム部112全体が回転軸受部110の回りに回転可能となる。そこで、図7及び図8に示すように、回転アーム部112を、上面側から見て時計方向に90度回転させる。すると、クリックボール114がクリック穴112bに入り込んで、水平面内において棒コンパス118の表示面118aが視準望遠鏡1aの接眼部1bと同じ方向を向いた位置に、回転アーム部112が固定される。そこで、本体部2を基台部3に対して軸9回りに回転させて、棒コンパス118の磁針のN極118bを目盛112fに合致させる。この時視準望遠鏡1aの光軸が磁北方向を向いていることになるので、操作者は、入力操作部13内の0セット入力部13aを押下する。これにより、制御演算部20内に水平角の原点がセットされる。
【0037】
一方、視準望遠鏡部1を軸6回りに回転させると、視準望遠鏡1aの光軸が水平方向を向いた時点で、原点検出部24が原点検出パルスを制御演算部20に入力する。これにより、制御演算部20内に高度角の原点がセットされる。
【0038】
この後、視準望遠鏡1aによって測定対象地点に配置された反射プリズム(ターゲット)を視準して、発光素子21から変調光を出射して光波測距を行えば、位相差検出部23によって検出された位相差により、測定対象地点までの距離が制御演算部20によって算出される。また、その測定対象地点の方向は、水平方向エンコーダ10及び垂直方向エンコーダ7によって発生されたパルスが制御演算部20によってカウントされることにより、磁北を基準とした水平角及び水平面を基準とした高度角に分けて算出される。算出されたこれら距離値,水平角,及び高度角は、両表示器12上に表示される。
【0039】
なお、視準望遠鏡1aによって測定対象地点を視準するために視準望遠鏡部1を本体部2のU字状凹部2a内で回転させる場合、回転アーム部112を90度回転された位置に固定しておけば、この回転アーム部112が視準望遠鏡1aの視野から外れるので、棒コンパス118を内蔵する回転アーム部112が視準望遠鏡1aによる視準の邪魔になることがない。
【0040】
同じ測点を基準とした測距が終了して、次の測点にトータルステーションを移動させる場合,及び、トータルステーションを片づける場合には、回転アーム部112を逆方向に90度回転させて、回転アーム部112に形成されたフック部112dを固定部111の鈎部111aに係合させる。この時、摘み120を上述したのと逆方向に回転させて、シャフト119の先端に形成された雄ネジ部119aをフック部112dの雌ネジ部112eに螺合させ、回転アーム部112を固定部111に対して固定する。このような移動時及び収納時においても、棒コンパスは取手部11と一体となっているので、邪魔にならず、専用の収納スペースを用意する必要がない。
【0041】
このように固定した状態で、取手部11の把持部分を把持してトータルステーションを図示せぬ三脚から取り外す。この際、トータルステーションの重量は、回転アーム部112の軸部112a及びフック部112dにかかるが、これらを含め取手部11全体は金属部品で構成されているので、これらが破損することはない。
【0042】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明の測量機によれば、棒コンパスをすることにより棒コンパスの専用収納スペースが不要になり、この棒コンパスの使用時においてはこの棒コンパスの軸方向を視準望遠鏡の水平面内での光軸方向と同方向に固定することにより方角測定が可能になり、この棒コンパスの不使用時においてもこの棒コンパスが測量の邪魔にならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるトータルステーションの正面図
【図2】図1のトータルステーションの側面図
【図3】図1のトータルステーションの取手部の一部断面図
【図4】図3の矢印IV方向から見た取手部の一部断面図
【図5】図3の矢印V方向から見た取手部の一部断面図
【図6】トータルステーションの内部回路を示すブロック図
【図7】図3の状態から回転アーム部を90度回転させた状態を示す一部断面図
【図8】図4の状態から回転アーム部を90度回転させた状態を示す一部断面図
【符号の説明】
1 視準望遠鏡部
1a 視準望遠鏡
2 本体部
11 取手部
110 回転軸受部
112 回転アーム部
118 棒コンパス

Claims (7)

  1. 基台に対して任意方向に傾動自在な視準望遠鏡を有する測量機本体と、
    水平面内において回転自在に前記測量機本体に設けられている取手である可動アームと、
    水平面内において前記視準望遠鏡の光軸方向と同じ方向を向いた位置で前記可動アームを固定する固定手段と、
    前記可動アーム内にこの可動アームの長軸方向と同軸に内蔵された棒コンパスとを備えたことを特徴とする測量機。
  2. 前記可動アームは、前記測量機本体の使用状態における上部位置に配置されたことを特徴とする請求項1記載の測量機。
  3. 前記可動アームの一端を回動可能に支持する前記測量機本体に設けられた第1の脚と、前記可動アームの他端を着脱自在に固定する前記測量機本体に設けられた第2の脚とを備えていることを特徴とする請求項2記載の測量機。
  4. 前記棒コンパスの表示面が前記可動アームの端面から露出していることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の測量機。
  5. 前記測量機本体は、
    前記基台と前記視準望遠鏡との間に設けられた中間部材と、
    前記測量機本体の使用状態における鉛直方向に向き前記基台と前記中間部材とを相対回転させる第1の軸と、
    この第1の軸回りにおける前記基台と前記中間部材との間の相対回転量を検出する第1の回転量検出手段と、
    前記第1の軸に直交する方向を向き前記中間部材と前記視準望遠鏡とを相対回転させる第2の軸と、
    この第2の軸回りにおける前記中間部材と前記視準望遠鏡との間の相対回転量を検出する第2の回転量検出手段とを
    有することを特徴とする請求項1記載の測量機。
  6. 前記第1の回転量検出手段及び前記第2の回転量検出手段は、夫々インクリメンタル方式のエンコーダであることを特徴とする請求項記載の測量機。
  7. 前記第1の回転量検出手段によって回転量を検出する際に用いられる原点方向を設定する原点設定手段を設けたことを特徴とする請求項6記載の測量機。
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