JP3573363B2 - 薄膜半導体太陽電池の製造方法 - Google Patents

薄膜半導体太陽電池の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は薄膜半導体太陽電池の製造方法に係わり、特に、高い変換効率を長期間維持可能とする信頼性の高い薄膜半導体太陽電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の我々人類が消費するエネルギーは、石油や石炭のような化石燃料を用いた火力発電、及び原子力発電に大きく依存している。しかし、使用時に発生する二酸化炭素により地球の温暖化をもたらす化石燃料に、あるいは不慮の事故のみならず正常な運転時においてすら放射線の危険が皆無とは言えない原子力に、今後も全面的に依存していく事には問題が多い。そこで、地球環境に対する影響が極めて少ない太陽電池を用いた太陽光発電が注目され、一層の普及が期待されている。
【0003】
しかしながら、太陽光発電の現状においては、本格的な普及を妨げているいくつかの問題がある。
【0004】
従来太陽光発電用の太陽電池には、単結晶または多結晶のシリコンが多く用いられてきた。しかしこれらの太陽電池では結晶の成長に多くのエネルギーと時間を要し、またその後も複雑な工程が必要となるため量産性が上りにくく、低価格での提供が困難である。一方アモルファスシリコン(以下a−Siと記載)や、CdS、CuInSe2などの化合物半導体を用いた、いわゆる薄膜半導体太陽電池が盛んに研究、開発されている。これらの太陽電池では、ガラスやステンレススチールなどの安価な基板上に必要なだけの半導体層を形成すればよく、その製造工程も比較的簡単であり、低価格化できる可能性を持っている。しかし薄膜太陽電池は、その変換効率が結晶シリコン太陽電池に比べて低く、しかも長期の使用に対する信頼性に不安があるため、これまで本格的に使用されるに至っていない。かかる問題を解決し、薄膜太陽電池の性能を改善するため、以下に示す様々な工夫がなされている。
【0005】
その一つが、基板表面の光の反射率を高めることにより、薄膜半導体層で吸収されなかった太陽光を、再び半導体層に戻し入射光を有効に利用するための裏面反射層(導電性基板上に、金属層及び透明導電層をそれぞれ堆積したもの)である。すなわち、反射率の高い金属の層を基板上に形成した後に薄膜半導体層を形成するとよい。反射率の高い金属としては、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などが知られているが、なかでもAgは、反射率が98%と際だって高く、太陽電池特性、特に光電流(JSC)向上の効果は高い。さらに、金属層と半導体層の間に適当な光学的性質を持った透明導電層を介在させると、多重干渉効果によりさらに反射率を高める事ができる。
【0006】
この様な透明導電層を用いる事は薄膜太陽電池の信頼性を高める上でも効果がある。特公昭60−41878号公報には透明導電層を用いる事により半導体と金属層が合金化する事を防止できるとの記載がある。また米国特許第4,532,372号および第4,598,306号には、適度な抵抗を持った透明導電層を用いる事により、半導体層に短絡箇所が発生しても電極間に過剰な電流が流れるのを防止できるとの記載がある。
【0007】
また、薄膜太陽電池の変換効率を高めるための別の工夫として、太陽電池の表面又は半導体層と裏面反射層との界面を微細な凹凸状(テクスチャー構造)とする方法がある。このような構成とする事により、太陽電池の表面又は半導体層と裏面反射層との界面で太陽光が散乱され、更に半導体の内部に閉じこめられ(光トラップ効果)、半導体中で有効に太陽光を吸収できる様になる。薄膜半導体の表面から太陽光を入射する場合には、裏面反射層に用いる金属層の表面をテクスチャー構造とすればよい。M.Hirasaka, K.Suzuki, K.Nakatani, M.Asano, M.Yano, H.Okaniwa はAlを基板温度や堆積速度を調整して堆積する事により裏面反射層用のテクスチャー構造が得られる事を示している(Solar Cell Materials, 20(1990) pp99-110)。
【0008】
さらに、金属層と透明導電層の2層からなる裏面反射層の考え方と、テクスチャー構造の考え方を組み合わせる事もできる。米国特許第4,419,533号には金属層の表面がテクスチャー構造を持ち、且つその上に透明導電層が形成された裏面反射層が開示されている。
【0009】
このような裏面反射層を用いた従来の薄膜半導体太陽電池構成の一例を図3に示す。301は導電性の基板であり、その表面に反射率が高く表面がテクスチャー構造となった金属層302が形成されている。
【0010】
さらに、その上に透明導電層303が形成されている。透明導電層303は半導体層304を透過してきた太陽光に対しては透明である。その表面も金属層302と同様テクスチャー構造となっている。この上に半導体層304がある。ここでは、半導体層としてa−Siのpin接合を用いた例を示してある。
【0011】
ここで、305はn型a−Si、306はi型a−Si、307はp型a−Siである。半導体層304が薄い場合には、図3に示すように半導体層304が、透明導電層303と同様のテクスチャー構造を示す事が多い。308は表面の透明電極である。その上に櫛型の集電電極309が設けられている。この様な構成の裏面反射層を用いると太陽電池の変換効率は著しく向上する事が期待されるが、実際の使用にあたっては、信頼性の観点から問題点が残されている。
【0012】
図3に構造の太陽電池において、透明導電層303を省略した太陽電池を作ると、変換効率が低くなるばかりでなく、しばしば導電性基板301と集電電極309の間の抵抗が低く規定の出力が発生しない状態(シャント)が発生する。シャントを起こした太陽電池を金属顕微鏡で調べると、しばしば直接明るいスポットが観察できる。これは半導体層304に発生したピンホールで、半導体層304を堆積する以前に表面に載っていたダストや、半導体層304の一部が、半導体層304の堆積後に表面から離脱した跡と考えられる。この状況で透明電極308を積層すると、透明電極308が金属層302に直接接触するため、電極間の抵抗が下がり、また太陽電池の出力電流が外部に取り出されず、ピンホール310の箇所を流れるため変換効率が低下すると考えられる。しかし、実際の太陽電池の生産において、装置間の移動の際、ダストが載ったり、基板の凹凸箇所から半導体層304がフレーク状に剥離したりするのを完全に防止することは困難である。
【0013】
しかるに適当な透明導電層303を導入することにより、シャントは大幅に改善できる。これは図4に示すように、ピンホール310において、透明電極308と金属層302の間に透明導電層303が介在するため、透明導電層303の抵抗に応じて、リーク電流が制限されるためと考えられる。
【0014】
しかし、この様な改善がなされた後でも、太陽電池の使われ方次第では依然として問題があることが分かった。
【0015】
例えば、一般に、太陽電池単体では出力電圧が0.6〜2.5V程度と低いため、図5に示す様に、複数のサブモジュール(上記の薄膜半導体太陽電池をモジュール化したもの)501〜504を直列接続して使用する。屋外での実使用時に、もしサブモジュールの内の502、503に影505がかかったとすると、このサブモジュール502、503の出力電流は、他のサブモジュールに比べ極端に小さくなり、実質的にこのサブモジュールは内部インピーダンスが大きくなる。その結果、他のサブモジュールの出力電圧が逆にかかり(パーシャルシェード状態とよばれる)、即ち逆バイアスが印加されて、サブモジュールの破壊につながる。
【0016】
このように太陽電池は様々の温湿度環境下で使用されるので、通常最も厳重なテストとして高温高湿の雰囲気での逆バイアステスト(以下、HHB試験と略称。)を行うのが一般的であり、これをクリアーする必要がある。
【0017】
ところが、この様なテストを行ってみると、透明導電層303を導入した薄膜太陽電池でも、時間の経過とともに変換効率の低下が進行する場合が少なくない。特に金属層302の表面がテクスチャー構造を持つ場合には変換効率の低下が急激に進む傾向が見られる。
【0018】
以上述べたように、現状の薄膜太陽電池は、過酷な環境下での信頼性が十分でなく、より信頼性のある太陽電池が望まれている。
【0019】
【発明が解決しようとしている課題】
かかる状況に鑑み、本発明は、高い変換効率を長期間にわたり維持することが可能な、信頼性の高い薄膜半導体太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
参考発明の薄膜半導体太陽電池は、導電性基板上に、少なくともZnO透明導電層、半導体層、透明電極を形成してなる薄膜半導体太陽電池において、前記透明導電層が少なくとも2層から成り、その内1層が結晶の透明導電層であり、1層がアモルファスの透明導電層であることを特徴とする。
【0021】
参考発明の薄膜半導体太陽電池の製造方法は、導電性基板上に、少なくともZnO透明導電層、半導体層、透明電極が形成され、前記透明導電層が少なくとも2層から成り、その内1層が結晶の透明導電層であり、1層がアモルファスの透明導電層である薄膜半導体太陽電池の製造方法であって、前記結晶の透明導電層の成膜温度より低い温度でアモルファスの透明導電層を堆積することを特徴とする。
【0022】
前記結晶の透明導電層を成膜温度300℃以上でスパッタリング法により堆積し、前記アモルファスの透明導電層を成膜温度80℃以下でスパッタリング法により堆積するのが好ましい。
【0023】
また、本発明の薄膜半導体太陽電池の製造方法は、導電性基板上に、少なくともZnO透明導電層、半導体層、透明電極が形成され、前記透明導電層が少なくとも2層から成り、その内1層が結晶の透明導電層であり、1層がアモルファスの透明導電層である薄膜半導体太陽電池の製造方法であって、スパッタ電源のパワー(W)を変えて制御することにより前記結晶の透明導電層の成膜速度より速い成膜速度でアモルファスの透明導電層を堆積することを特徴とする。
【0024】
前記結晶の透明導電層を成膜速度9nm/sより低い成膜速度でスパッタリング法により堆積し、スパッタ電源のパワー(W)を変えて制御することにより前記アモルファスの透明導電層を成膜速度9nm/s以上でスパッタリング法により堆積するのが好ましい。
【0025】
また、本発明の薄膜半導体太陽電池の製造方法は、可とう性のある長尺の導電性基板を長手方向に搬送しながら、それぞれ異なる堆積室で、結晶の透明導電層及びアモルファスの透明導電層を連続して堆積することを特徴とする。
【0026】
【作用】
以下に本発明及び参考発明の作用を、実施態様例とともに説明する。
【0027】
導電性基板上に、透明導電層、半導体層、透明電極を形成してなる薄膜半導体太陽電池において、透明導電層を少なくとも2層構造とし、その内1層を結晶の透明導電層とし、1層をアモルファスの透明導電層とすることにより、高い変換効率等の太陽電池特性を長期間に渡り安定に維持できる、信頼性の高い太陽電池が得られる。
【0028】
これは、透明導電層として、従来の結晶の透明導電層に加えアモルファスの透明導電層を設けることにより、透明導電層と半導体層の界面を滑らかな接合とし、密着性が向上するためと考えられる。即ち、透明導電層をアモルファスを設けることにより、付着力が向上し、シリーズ抵抗の上昇を軽減できると考えられる。さらに、アモルファス透明導電層を配することで、結晶透明導電層の結晶粒の隙間を埋めて金属層(Ag)のマイグレーションを防止するため、シャント抵抗の低下を抑える事ができると考えられる。
【0029】
本発明及び参考発明の透明導電層は、真空蒸着法、スパッタリング法等の成膜法により形成される。特にスパッタリング法が好ましく、成膜温度または/及び成膜速度を制御することにより、結晶またはアモルファス構造とすることができる。
【0030】
特に、参考発明では成膜温度は、結晶透明導電層の場合300℃以上が好ましく、アモルファス透明導電層の場合は80℃以下が好ましい。この温度範囲で透明導電層を形成することにより、より変換効率が高く、信頼性の高い太陽電池が得られる。
【0031】
同様の理由から、本発明では成膜速度は結晶透明導電層の場合、9nm/sより低い成膜速度で形成し、アモルファス透明導電層は9nm/s以上で形成するのが好ましい。
【0032】
本発明及び参考発明の導電性基板は、ステンレス鋼、亜鉛鋼等の導電性基板が用いられるが、反射率を高めるために、Ag、Al、Cu等の高反射率の金属層を設けるのが好ましい。また、ガラス等の絶縁性基板に等の金属膜を形成したものも用いることができる。また、本発明は、長尺基板を用いたロールツーロール式の成膜装置を用いて連続成膜することも可能である。
【0033】
以下に、本発明及び参考発明の透明導電層の形成方法を説明する。図2は、透明導電膜形成装置として好適に用いられるロールツーロール式スパッタリング装置である。図2の装置は、基板送り出しチャンバー204、基板巻き取りチャンバー205、成膜チャンバー206から構成される。成膜チャンバー206は、金属層(Ag)を堆積する反応室201、2層の透明導電層を独立に堆積できる反応室202、203から構成され、各反応室には、金属層ターゲット(Ag)210、ZnOターゲット211、212が取り付けられている。
【0034】
また、成膜温度を制御するために、ヒータ207、208、209及び基板冷却機構213が設けられている。基板冷却装置は、アモルファスの透明導電層を低温80℃以下にて成膜するためのものである。
【0035】
さらに、214は長尺状基板、215はスパッタ電源、216はスパッタリングガス供給源(Ar)、217は反応ガス供給源(O2)、218はガス流量調節器、219はロータリーポンプ、220は自動圧力調節器、221は拡散ポンプ、222はメカニカルブースターポンプとロータリーポンプである。
【0036】
導電性基板(長尺状基板)214を基板送り出しチャンバー204から成膜チャンバー206を介して基板巻き取りチャンバーに搬送しながら、基板上に金属層(Ag)、結晶のZnO透明導電層(ZnO)、アモルファスのZnO層をそれぞれ所望の温度で連続して堆積する。
【0037】
以下に、本発明を完成するに至った過程で行った実験を示す。
【0038】
(実験1)
本実験では、図3に示す構造の太陽電池を種々の条件で作製し、成膜温度とZnO透明導電膜の形態及び太陽電池特性の関係を調べた。
【0039】
まず、図6に示すスパッタリング装置を用いて、導電性基板(SUS430)601上に、金属層(Ag)302を堆積した。ターゲット605としてAg99.99%ターゲットをセットし、Arガス24.8sccmを流し、圧力2mTorr、成膜温度350℃で、電流0.15A、電圧380Vを印加して、Agを基板上に金属層を400nm堆積した。
【0040】
次に、金属層(Ag)302上に、透明導電層(ZnO)303を堆積した。ターゲット605として、ZnO99.99%ターゲットをセットし、Ar24.8sccmを流し、圧力10mTorrとし、成膜温度TSを50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃、400℃と種々変えて、電流0.15A、電圧380Vを印加し、透明導電層(ZnO)を1000nm形成した。ここで、成膜速度は0.2nm/sとした。得られた膜についてX線回折により結晶構造を調べた。
【0041】
X線回折は、結晶構造を研究するため、盛んに行われている方法で、結晶では、ある一定の角度2θの方向に回折が行われ、鋭いピークが出る。一方、アモルファス構造では、そのピークが現れない。この違いから、X線回折による材料の結晶構造を知る事が出来る。
【0042】
図8に、結晶のZnOのX線回折の結果の一例を示した。このサンプルは、導電性基板上に、金属層(Ag)を堆積し、さらに、従来の透明導電層を堆積したものであるため、Agのピークも同時に現れている。もし、アモルファスの透明導電層であれば、図8のような回折パターンは現れない。
【0043】
種々の成膜温度Tsで形成した透明導電層のX線回折を調べた結果を表1に示す。表1が示すように、80℃以下で成膜した透明導電層はアモルファス構造となることが分かった。
【0044】
続いて、図7に示したRFプラズマCVD法による装置を使用し、薄膜半導体層304を次のようにして堆積した。図7の装置に、導電性基板上301に金属層302を堆積しさらに透明導電層303を堆積したもの(ここでは、基板701と総称する)を図のようにセットし、排気用ポンプ709で排気した。ガス供給手段705でガスを供給し、RF電源707をRF電極703に印加し、電極703とアースにつながる基板701との間に放電を立て、原料ガスを分解し基板701上にn型a−Si層305、i型a−Si層306、p型微結晶(μc)−Si層307をそれぞれ10nm、300nm、10nm成膜した。なお、成膜温度は350℃として、原料ガスとしてSiH4、PH3(n型a−Si層)、SiH4(i型a−Si層)、SiH4、BF3、H2(p型μc−Si層)を用いた(なお、SiH4等グロー放電分解法によるa−Si中には、10%程度の水素(H)が含まれる為、一般的にはa−Si:Hと表記されるが、本説明中では単にa−Siと表記するものとする)。
【0045】
この薄膜半導体層304上に、透明電極層308を抵抗加熱蒸着法によりを80nm堆積し、さらに、EB蒸着法により1μmの集電電極309を形成し、図3に示した薄膜半導体太陽電池を作製した。
【0046】
この薄膜半導体太陽電池を、温度80℃、湿度80%、バイアス電圧−0.8VのHHB試験に投入し、耐久試験を行った。この結果を表1に示す。
【0047】
表1で、シリーズ抵抗(RS)の項目のRS(240h)/RS(0h)とは、HHB試験投入後240時間のシリーズ抵抗Rs(240h)の値をHHB試験投入前のシリーズ抵抗RS(0h)の値で割った値である。即ち、この値が低いほど、シリーズ抵抗の上昇が少なく、信頼性の高いサンプルと言える。また、シャント抵抗(RSh)の項目は、逆に数値が高いほどシャント抵抗の低下が少なく、信頼性の高いサンプルと言える。
【0048】
表1が示すように、アモルファスZnOは、光電流JSCを低くする傾向があるが、信頼性に優れている事がわかる。また、結晶のZnOは、信頼性に乏しいが、JSCを上げる効果は高い。このように、それぞれ優れた特徴を有するが、信頼性、高電流を満足するものではないことが分かった。
【0049】
(実験2)
図6に示したスパッタリング装置を用いて、実験1と同様にして、導電性基板上に、金属層(Ag)を堆積し、さらにスパッタ電源のパワー(W)を変えて種々の成膜速度で透明導電層を1000nm堆積し、X線回折の測定を行った。なお、透明導電層の成膜速度は、0.1nm/s、0.2nm/s、0.5nm/s、1nm/s、2nm/s、3nm/s、5nm/s、6nm/s、7nm/s、8nm/s、9nm/s、10nm/sとした。また、成膜温度は300℃とした。X線回折測定の結果を表2に示す。
【0050】
表2より、成膜速度9nm/s以上にて成膜した透明導電層はアモルファス構造となり、それより遅い成膜速度では結晶となることが分かった。
【0051】
さらに、実験1と同様にして、半導体層、透明電極、集電電極を形成して図3に示した構造の太陽電池を作製した。作製した太陽電池について、実験1と同様にしてHHB試験を行った結果を表2に示す。
【0052】
表2からも、アモルファスZnOは信頼性に優れて、結晶のZnOはJscを上げる効果は高いことが分かる。
【0053】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明及び参考発明をより詳細に説明するが、本発明がこれら実施例に限定されることはない。
【0054】
(実施例1)
図1に示す透明導電層を2層構造とした太陽電池を作製した。
【0055】
図2に示すロールツーロール式スパッタリング装置を用いて、長尺の導電性基板上に金属層Ag(400nm)と、表3に示す成膜温度で2層の透明導電層(それぞれ10nm、1000nm)を連続して形成した。なお、透明導電層の成膜速度は、結晶、アモルファスとも0.2nm/sとした。
【0056】
次に、長尺基板を切断し、実験1と同様にして、図7の装置を用いて半導体層を形成し、続いて透明電極、集電電極を形成して薄膜半導体太陽電池を作製した。作製した太陽電池を実験1と同様にしてHHB試験を行い、特性評価を行った。結果を表2に示す。
【0057】
表2において、太陽電池の特性JSC、RS及びRShの全てが良好なものを○、実用上使用可能なものを△、実用上問題があるものを×で示した。
【0058】
表2が示すとおり、透明導電層を2層構造とし、その一方を結晶、他方をアモルファス構造とする事で、信頼性、電流特性とも優れた特性を示すことが分かる。特に、結晶の透明導電層を300℃以上で形成し、アモルファスの透明導電層を80℃以下で形成するのが最適であった。
【0059】
(実施例2)
実験2の結果をもとに、結晶の透明導電層上にアモルファスの透明導電層を互いに違う成膜速度にて成膜した以外は、実施例1と同様にして薄膜半導体太陽電池を作製し、HHB試験を行った。なお、透明導電層の成膜温度はいずれも300℃とした。結果を表4に示す。
【0060】
表4より、どちらか一方の透明導電層の成膜速度を9nm/s以上とし、他方を9nm/sより低い成膜速度で堆積することにより、アモルファスの透明導電層と結晶の透明導電層からなる2層構造が得られ、光電流並びに信頼性に優れた薄膜太陽電池が得られる事が分かった。
【0061】
(実施例3)
図6のDCスパッタリング装置を用いて、金属Ag膜を400nm形成し、続いて結晶の透明導電層ZnOを1000nm(成膜速度0.2nm/s、成膜温度350℃)及びアモルファスの透明導電膜ZnOを10nm(成膜速度0.2nm/s、成膜温度80℃)堆積した。
【0062】
この上に、実験1と同様にして、薄膜半導体層、透明電極、さらに集電電極を堆積した。これをサンプル1とする。
【0063】
また、結晶とアモルファスの透明導電膜の積層順を逆にした以外はサンプル1と同様にしてサンプル2を作製した。
【0064】
一方、比較のため、透明導電層を1層とし、成膜温度300℃、成膜速度0.2nm/sで結晶ZnOを1000nm形成し、他はサンプル1と同様にして比較サンプルを作製した。
【0065】
以上のサンプルについてHHB試験を行い、耐久試験を行った。なお、HHB試験では、温度80℃、湿度80%の雰囲気中でバイアス電圧−0.8Vを印加した。各々の太陽電池について、太陽電池変換特性、シャント抵抗Rsh、シリーズ抵抗の時間変化を追跡した。結果を図9〜11に示す。
【0066】
図が示すように、従来の太陽電池(比較サンプル)は、かなり早い時間で、太陽電池変換効率及びシャント抵抗(RSh)の低下し、またシリーズ抵抗(RS)も急激に上昇したのに対し、本実施例のサンプル1及び2は、いずれの特性も安定し、高い特性を維持しているのが分かる。
【0067】
即ち、本発明において、アモルファスの透明導電層は、結晶の透明導電層の前後どちらにあってもよく、この構成では従来例に比べ、高い信頼性があることが分かる。
【0068】
次に、透明導電層/半導体層の界面の付着力を調べるため、密着性テストを行った。密着性テストは、サンプルをカッターナイフにて碁盤の目状に切断し、その上に、テープを貼って均等な力で膜を剥すテストである。
【0069】
テストの結果、従来の太陽電池は、25個中25個の剥がれを生じが、本実施例のサンプルは全く剥離は観られなかった。また、剥がれた比較サンプルをXMA分析した結果、透明導電層と半導体層の界面で剥離していることが判明した。
【0070】
(実施例4)
本実施例では、透明導電層を3層及び4層構造とした太陽電池を作製した。
3層構造の構成は、基板側から結晶1000nm/アモルファス10nm/結晶1000nmとし、4層構造では結晶1000nm/アモルファス10nm/結晶1000nm/アモルファス10nmとした。これらの太陽電池を、それぞれサンプル3及びサンプル4とする。
【0071】
このサンプルをHHB試験用の環境試験箱に240時間投入し、太陽電池変換効率の時間的変化を調べた。結果を図9に示す。図が示すように、透明導電層を多重とすることで、さらに安定性が向上することが分かる。
【0072】
【表1】
Figure 0003573363
【0073】
【表2】
Figure 0003573363
【0074】
【表3】
Figure 0003573363
【0075】
【表4】
Figure 0003573363
【0076】
【発明の効果】
上述した通り、本発明及び参考発明によれば以下の効果が得られる。
本発明は、導電性基板上に、透明導電層、半導体層、透明電極を形成してなる薄膜半導体太陽電池において、透明導電層を少なくとも2層構造とし、その内1層を結晶の透明導電層とし、1層をアモルファスの透明導電層することにより、高い変換効率等の太陽電池特性を長期間に亘り安定に維持できる、信頼性の高い太陽電池が得られる。
【0077】
本発明及び参考発明の透明導電層は、真空蒸着法、スパッタリング法等の成膜法により形成される。特にスパッタリング法が好ましく、本発明では成膜速度を制御することにより、結晶またはアモルファス構造とすることができる。
【0078】
参考発明の透明導電層において、成膜温度は、結晶透明導電層の場合は300℃以上が好ましく、アモルファス透明導電層の場合は80℃以下が好ましい。この温度範囲で透明導電層を形成することにより、より変換効率が高く、信頼性の高い太陽電池が得られる。
【0079】
本発明の透明導電層において、成膜速度は、結晶透明導電層の場合は9nm/sより低い成膜速度で形成し、スパッタ電源のパワー(W)を変えて制御することによりアモルファス透明導電層は9nm/s以上で形成するのが好ましい。この成膜速度で透明導電層を形成することにより、より変換効率が高く、信頼性の高い太陽電池が得られる。
【0080】
本発明の導電性基板は、ステンレス鋼、亜鉛鋼等の導電性基板が用いられるが、反射率を高めるために、Ag、Al、Cu等の高反射率の金属層を設けるのが好ましい。また、ガラス等の絶縁性基板に等の金属膜を形成したものも用いることができる。また、本発明は、長尺基板を用いたロールツーロール式の成膜装置を用いて連続成膜することも可能である。
【0081】
したがって、本発明によれば、高い変換効率を長期間にわたり維持することが可能な、信頼性の高い薄膜半導体太陽電池の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明及び参考発明の薄膜半導体太陽電池の一例を示す模式図である。
【図2】本発明及び参考発明に好適なロールツーロール式スパッタリング装置を示す模式図である。
【図3】従来の薄膜半導体太陽電池を示す模式図である。
【図4】従来の薄膜半導体太陽電池のピンホールを説明する模式図である。
【図5】太陽電池モジュールによるパーシャルシェード状態を示す模式図である。
【図6】半導体層形成に用いるRFプラズマCVD装置を示す模式図である。
【図7】透明導電層の形成に用いるDCスパッタリング装置を示す模式図である。
【図8】結晶ZnO層のX線回折パターンの一例である。
【図9】HHB試験における変換効率の時間変化を示すグラフである。
【図10】HHB試験におけるシリーズ抵抗Rsの時間変化を示すグラフである。
【図11】HHB試験におけるシャント抵抗RshDKの時間変化を示すグラフである。
【符号の説明】
101 基板、
102、302 金属層、
103 結晶ZnO層、
104 アモルファスZnO層、
105、305 n型a−Si、
106、306 i型a−Si、
107、307 p型a−Si、
108、308 透明電極、
109、309 集電電極、
201 金属層(Ag)堆積反応室、
202、203 透明導電層堆積反応室、
204 基板送り出しチャンバー、
205 基板巻き取りチャンバー、
206 成膜チャンバー、
207、208、209 ヒータ、
210 金属層ターゲット(Ag)、
211、212 ZnOターゲット、
213 基板冷却機構、
214 長尺状基板、
215 スパッタ電源、
216 スパッタリングガス供給源(Ar)、
217 反応ガス供給源(O2)、
218 ガス流量調節器、
219 ロータリーポンプ、
220 自動圧力調節器、
221 拡散ポンプ、
222 メカニカルブースターポンプ及びロータリーポンプ、
301 導電性基板、
303 透明導電層、
304 半導体層、
310 ピンホール、
501〜504 サブモジュール、
505 影、
601、701 基板、
602 基板ホルダー、
604、704 チャンバー(真空容器)、
605〜607 ターゲット、
608〜610 DC電源、
611、706 自動ガス流量制御装置、
612、705 ガス供給手段、
613、708 自動ガス圧力制御装置、
614、709 排気用ポンプ、
703、707 RF電極。

Claims (2)

  1. 導電性基板上に、少なくともZnO透明導電層、半導体層、透明電極を形成してなる薄膜半導体太陽電池において、前記透明導電層が少なくとも2層から成り、その内1層が結晶の透明導電層であり、1層がアモルファスの透明導電層である薄膜半導体太陽電池の製造方法であって、前記結晶の透明導電層を9nm/sより遅い成膜速度でスパッタリング法により堆積し、スパッタ電源のパワー(W)を変えて制御することにより前記アモルファスの透明導電層を成膜速度9nm/s以上でスパッタリング法により堆積することを特徴とする薄膜半導体太陽電池の製造方法。
  2. 可とう性のある長尺の導電性基板を長手方向に搬送しながら、それぞれ異なる堆積室で、前記結晶の透明導電層及び前記アモルファスの透明導電層を連続して堆積することを特徴とする請求項1項に記載の薄膜半導体太陽電池の製造方法。
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