JP3572580B2 - 窒素注入c60フラーレン薄膜およびその作製方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜内に窒素イオンを一様に注入した、窒素注入C60フラーレン薄膜、作製方法、及びその窒素注入C60フラーレン薄膜を微細構造半導体プロセスにおける電子線ネガレジストとして用いる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン超LSIの高集積化と高速化は微細化技術の発達により年々進歩している。それに伴いデバイスへの微細化の要求も日々高まっている。半導体プロセスにおけるリソグラフィー工程において、現在中心的役割を担っているのは光リソグラフィーであるが、今後微細化の要求に伴い、現在の光リソグラフィーの限界を超える、電子線リソグラフィーやX線リソグラフィーへとリソグラフィー技術が推移していくことが予測されている。
【0003】
現在、いくつかの試作段階を含め、研究段階にある電子線リソグラフィー技術は、電子線自体のビーム径を1nm以下まで絞ることにより極めて微細なパターニングができるという優れた特徴を有するが、電子線リソグラフィー用のレジストが未開発のため、従来型光リソグラフィー用レジストを流用しているのが現状である。この場合、レジストを構成している分子サイズが10nm程度なので、原理的にレジスト分子サイズ以下のパターニングが困難であるという問題や、ドライエッチング耐性が低いためレジストパターンの高アスペクト化と、多層レジスト化等によるプロセスの複雑化、ウェット現像プロセスにおけるレジスト倒れ等の問題がある。
【0004】
以上のことにより、次世代微細構造半導体プロセスにおけるレジスト材料には、レジストのドライエッチング耐性、すなわち耐プラズマ性を含め従来型レジストの特性を凌ぐ新しいレジスト材料の開発が強く望まれている。C60分子は分子の直径が7Åと1nm以下の極めて小さな分子サイズであり、この点を利用して高解像度の電子線レジストとして用いる研究が現在いくつかのグループで行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これまでのC60フラーレンレジストの報告では、ドライエッチング耐性が十分に高いとは言えず、また露光後の現像がウェットプロセスであるため、次世代半導体製造プロセスの実現のために不可欠とされている全ドライプロセス化に対応できないという問題がある。
【0006】
窒素注入C60フラーレンレジスト薄膜の作製にあたり、C60薄膜作製後、表面から窒素イオンを照射する方法が考えられる。図7は低エネルギー(100eV)の窒素をC60フラーレン蒸着薄膜に注入したときの窒素原子の深さ方向分布例を示している。縦軸の窒素イオン(Atoms/Å/Ion)は窒素イオン1個を薄膜に打ち込んだ時に窒素イオンが存在する確率を表している。このグラフから、この低エネルギー窒素イオン注入法では薄膜の表面の浅い領域のみにしか窒素が分布せず、薄膜中一様に窒素を注入することは不可能なことが分かる。窒素のエネルギーを高くして、C60フラーレン薄膜に窒素イオンを注入するとC60フラーレンは破壊される。
【0007】
図8は、従来技術で作製された薄膜をXPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy,X線光電子分光法)によりその構成元素である炭素に関連する化学結合を分析した結果例を示している。同図(a)はMBE(Molecular Beam Epitaxy,分子線エピタキシー)で作製されたC60フラーレン薄膜のスペクトルである。図中、C60はC60フラーレン分子のスペクトル強度を、C−Oは炭素酸素結合分子(チャンバ内の残留ガスとの結合により発生したもの)のスペクトル強度を示している。
【0008】
図8(b)は高エネルギーの窒素をC60フラーレン薄膜に注入した時のスペクトル強度を示している。図中、C60フラーレン分子はなくなり、C(sp2)−N結合、C(sp3)−N結合が現れている。これは、3keVでの高エネルギー窒素注入を行った場合、注入窒素の過剰なエネルギーによりC60フラーレン分子を破壊し、その結果炭素のsp2,sp3軌道とのC−N結合が発生しスペクトルの化学シフトが生じることを示している。C60フラーレン分子を破壊するような高エネルギーの窒素を注入すると、C60フラーレン分子は破壊されて、アモルファス炭素構造となる。このようにイオン注入によってアモルファス炭素構造となってしまうと、電子線によってアモルファス化し、ネガ化する電子線レジストとして高エネルギー窒素注入C60フラーレン薄膜を使用するのは好ましくない。
【0009】
また、電子線露光部のドライエッチング耐性の高さとそれに基づく電子線露光部と未露光部のエッチングレートの差を利用するためには、照射窒素イオンのエネルギーによってC60フラーレン分子を破壊しない範囲の低エネルギーの窒素イオンが薄膜中一様に注入される必要がある。注入窒素イオンはC60フラーレンの分子内に内包されても良い。しかし、窒素イオンの照射エネルギーを低エネルギーにした場合、窒素イオンのC60フラーレン薄膜に対する侵入深さが非常に浅いので、一般的な真空蒸着法による作製では基板上の成膜速度が速く注入量がそれに追いつかなく、薄膜全体に一様に窒素を分布させるのは不可能である。
【0010】
電子線露光用レジストとしてC60フラーレン薄膜を利用する場合におけるネガ化の機構は、C60フラーレンのサッカーボール状の炭素構造が電子線によって破壊されアモルファスな炭素構造になり、このアモルファス化した炭素部分をネガ型のレジストとして用いているものである。図9は電子線照射によC60フラーレン炭素構造が炭素アモルファス化することを模式的に示したものである。図中、20は炭素、21は照射される電子線を表している。現像プロセスと基板のエッチングプロセスを同時に行うためには、エッチングガスに対する電子線露光部(アモルファス炭素構造)のエッチング耐性が電子線未露光部(C60フラーレン構造)のエッチング耐性よりはるかに高いことが要求される。しかし、C60フラーレン薄膜レジストではこの要求に応じられなかった。
【0011】
本発明は、C60フラーレン薄膜内に窒素イオンを一様に注入した薄膜及びその作製方法を提供し、この薄膜を電子線レジストとして利用することにより、C60レジストのドライエッチング耐性を向上させ、さらに、電子線露光部と未露光部との大きなドライエッチングレートの差を利用して、ドライプロセスで現像、エッチング及びレジスト剥離を一括して処理できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜は、窒素イオンをC60フラーレン薄膜に注入するにあたり、フラッシュ法による成膜速度調節により、C60フラーレン薄膜中に一様に窒素イオンを分布させたものである。この薄膜は半導体プロセスにおける電子線リソグラフィー用ネガレジストとして使用に適した薄膜である。
【0013】
本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜の作製方法は、フラッシュ法真空蒸着と窒素イオン照射を同時に行う方法である。すなわち、フラッシュ法により低エネルギー窒素イオンの侵入深さに相当する厚さのC60フラーレン薄膜を速やかに成膜すると同時に、C60フラーレン分子を破壊しない範囲の低エネルギー窒素イオンを所定ドーズ量注入する工程を所望の膜厚になるまで繰り返すことにより、本発明の作製方法は薄膜中への一様に分布させる窒素イオンの注入を可能とするものである。
【0014】
電子線によって破壊されネガ型レジストとなるC60フラーレンに窒素を注入することは、破壊後、いわゆるネガ化した際のレジストとしてのエッチング耐性の向上につながる。また、現像と目的とする基板のエッチングを同時に行うプロセスを考えた場合、電子線露光部と電子線未露光部のエッチングレートの差を利用するという点で、注入窒素イオンによってC60フラーレンの構造を破壊する、高エネルギーの窒素イオン注入と異なる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1〜図6を参照して、以下本発明を説明する。図2は本発明の薄膜を作製する装置の概略図を示している。図2中、1はC60フラーレン、2はC60フラーレン1の粉末を収納する漏斗、3は蒸着源、4は蒸着源3を加熱する加熱手段、5は注入エネルギー制御可能なイオン銃、6はイオン銃5より発射された窒素イオン、7は基板、8は作製された窒素注入C60フラーレン薄膜、9は基板8を加熱するハロゲンランプ、10はステッピングモータ、11は微小ドリル、12はメインチャンバ、13は高圧窒素容器、14は高圧窒素容器13からメインチャンバ12に供給される窒素を表している。15は電極、16は窒素イオン注入量に関係するサンプル電流を計測するサンプル電流計測手段を表している。
【0016】
イオン銃5は設定された絞り(フォーカス)範囲内にイオンを、例えばスキャン照射するように構成されているので、イオン銃5の絞りを基板7の全体をカバーする範囲に設定されている。注入イオンのドーズ量はイオンビームによるサンプルでのビーム電流をサンプル電流計測手段16でモニタし、サンプル電流を基に公知の理論式から求めることができる。
【0017】
図1に本発明の同時蒸着法による薄膜作製方法の概略を示す。ステッピングモータ10の供給パルス電力を設定し微小ドリル11を回転させることで、漏斗2に入れたC60粉末1を約600℃に加熱された蒸着源3に形成される蒸着膜の成膜厚(例えば、数十Å)に対応する極微少量だけ落下させる。ここで、ステッピングモータ10を一旦停止させる。
【0018】
落下したC60フラーレンは蒸発源3により加熱され、直ちに蒸発し、基板7に蒸着し、基板上にC60フラーレン膜を成膜する、と同時に、イオン銃5により低エネルギー(例えば、100eV)の窒素イオン注入を成膜中のC60フラーレン薄膜に対して所望のドーズ量だけ行う(ステップ(b))。サンプル電流計測手段16によりサンプル電流を正確に測定し、注入時間を見積もる。所定の窒素イオンドーズ量が確認されると、窒素イオン注入は終了し(ステップ(c))、再びステッピングモータ10を回転させ、以上の工程を繰り返し(ステップ(d))、所望の膜厚の薄膜を作製する(ステップ(e))。このようにして、作製された薄膜内には窒素が一様に分布される。
【0019】
上記単発の成膜工程(b)における窒素イオン注入の態様は、基板7に蒸着したC60フラーレンの成膜に合わせて決められる。上記の単発の同時蒸着工程(b)において成膜厚、窒素イオンの照射時間(若しくはスキャン速度)の両者又はいずれかを変えることにより、作製される薄膜内の窒素密度を制御することができる。ただし、単発の成膜厚を窒素イオンの注入深さに相当する厚さ以下に設定する場合には、以前の工程で形成された膜層内に窒素イオンは注入される。単発の同時蒸着工程(b)の成膜厚を窒素イオンの侵入深さに相当する厚さにし、窒素イオンの照射時間(若しくはスキャン速度)で密度制御するのが好ましい。又、薄膜作製全体の成膜速度は単発の成膜工程の繰り返しに基づいて調節される。
【0020】
本発明者らは基板7にシリコンを用い、本発明の同時蒸着法により窒素注入C60フラーレン薄膜8を膜厚2000Åで作製した。図3は、注入窒素イオンのドーズ量をC60 : N = 1 : 1 で作製した薄膜のSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry,二次イオン質量分析法)による深さ方向の組成分析結果を示したグラフである。横軸の値は測定用注入イオンの照射時間を、縦軸の値はこの照射時間に対応して出射される元素のカウント数を示し、それぞれ作製薄膜の深さ方向、その深さに存在する元素量に対応している。図中、縦軸の「1E+1」は「101」を表している。図3の分析に際しては、作製薄膜測定用の基板はCuを用いた。これより、本発明の同時蒸着法によって薄膜中に一様に窒素元素が注入されていることが確認される。なお、グラフ中25分に相当する深さ以上の範囲で元素量が減少しているのは、この深さが基板であることを示している。
【0021】
図4は、本発明により作製された薄膜をXPS(X線光電子分光法)により構成元素である炭素の化学結合分析結果を示すものである。低エネルギーの100eVで窒素注入を行った本発明の同時蒸着で作製した薄膜では、MBE(分子線エピタキシー)によって作製した薄膜のスペクトルと比較しても化学シフトは見られず、窒素注入によってC60分子が破壊されていないことが確認される。
【0022】
本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜を電子線露光用レジストとして利用するネガ化の機構は、該薄膜におけるC60フラーレンのサッカーボール状の炭素構造が電子線によって破壊されてアモルファスな炭素−窒素構造となることである。図5はこれを模式的に示したものである。図5中、20は炭素、21は照射される電子線、22は炭素−窒素結合のアモルファス構造を表している。なお、本明細書及び図面で同じ参照符号で引用したものは同じもの、又は同様なものを意味している。
【0023】
表1は、本発明の窒素注入C60フラーレンレジストと他のC60フラーレンレジストのエッチングレートとを比較した表である。エッチングの条件は、エッチングガスにSF6を用い、ICP(Inductively Couplled Plasma)エッチング装置の上部出力は200W、下部出力は50Wとした。表1より、本発明に係る低エネルギー窒素イオン注入C60レジストのドライエッチングレートの電子線露光後と露光前の比が、C60フラーレンレジストに比べ9.2倍と極めて優れていることがわかる。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
表2は、表1と同じ条件でエッチング処理した本発明に係るレジストと他のC60フラーレンレジストのSi基板に対するドライエッチング選択比を比較した表である。本発明に係る低エネルギー窒素イオン注入C60フラーレンレジストはC60フラーレンレジストに比べ、2.6倍と高い選択比を示している。
【0027】
図6は本発明の薄膜を半導体製造の電子線露光用レジストとして利用する半導体製造の一例を模式的に示す。先ず、本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜8を基板7の上に作製する(ステップ(a))。電子線21を所望のネガパターンのとおりに窒素注入C60フラーレン薄膜8上に照射してネガパターンを描画する。このとき、照射された部分(露光部分)のC60フラーレンは電子線により破壊されて、炭素−窒素結合のアモルファス構造22となる(超微細構造パターニング工程、ステップ(b))。次に、エッチングイオン(エッチング反応種)23の照射により窒素注入C60フラーレン薄膜8の未露光部分がエッチングされ(現像工程、ステップ(c),(d)及び表1のエッチングレート参照)、次いで、炭素−窒素結合のアモルファス構造22の部分に対してより基板7が比較的速いレートで、両者はエッチングされ(ステップ(e)及び表2の選択比参照)、ついには炭素−窒素結合のアモルファス構造22の部分が全てエッチングされ(レジスト剥離工程)て、基板7に高解像度のパターンが作製される(ステップ(f))。
【0028】
レジストの厚さ及びパターン溝の高さは、レジストの電子線露光前後のエッチングレート、基板に対する選択比によって決まり、さらに、これらは窒素注入C60フラーレンの注入窒素密度によって制御されるのは勿論である。表1,表2の作製例ではエッチングガスをSF6、基板をSiとする作製例であるが、他の基板、他のエッチング反応種でも良い。
【0029】
【発明の効果】
本発明のフラッシュ法による成膜速度調節を使用した窒素イオン同時蒸着法により、C60フラーレンの分子構造を破壊することなく、薄膜中に一様に窒素を注入させたC60フラーレン薄膜の作製が可能となった。
【0030】
また、この薄膜を次世代微細構造半導体プロセスにおける電子線レジストとして用いることで、電子線露光部のドライエッチング耐性の高さを利用した、レジスト現像,基板のエッチング,レジスト剥離のドライ同時一括化を行うことが可能となった。さらに、注入する窒素イオンのドーズ量を増加させることによって、さらなるドライエッチング耐性の向上させ、制御することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同時蒸着法による薄膜作製方法を説明する図である。
【図2】本発明の同時蒸着法による薄膜作製装置を説明する概略図である。
【図3】本発明の方法により作製された薄膜の注入窒素イオンの深さ方向分布を示す図である。
【図4】本発明により作製された薄膜において、注入窒素がC60フラーレン分子の炭素化学結合状態の確認を示すスペクトル解析結果を説明する図である。
【図5】本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜が電子線照射によりアモルファス化することを説明する模式図である。
【図6】本発明の薄膜をレジストとして使用する半導体作製一括プロセスを説明する図である。
【図7】低エネルギー注入窒素イオンの深さ方向分布を説明する図である。
【図8】注入した窒素がC60フラーレン分子の化学結合状態に変化を及ぼしていないかの確認を示すスペクトル解析結果を説明する図である。
【図9】窒素注入C60フラーレン薄膜の電子線照射によるアモルファス化を説明する図である。
【符号の説明】
1 C60フラーレン
1A C60フラーレン薄膜
5 イオン銃
6 窒素イオン
6A 窒素
7 基板
8 窒素注入C60フラーレン薄膜
20 炭素
21 照射される電子線
22 炭素−窒素結合アモルファス構造
23 照射されるエッチングイオン
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜内に窒素イオンを一様に注入した、窒素注入C60フラーレン薄膜、作製方法、及びその窒素注入C60フラーレン薄膜を微細構造半導体プロセスにおける電子線ネガレジストとして用いる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン超LSIの高集積化と高速化は微細化技術の発達により年々進歩している。それに伴いデバイスへの微細化の要求も日々高まっている。半導体プロセスにおけるリソグラフィー工程において、現在中心的役割を担っているのは光リソグラフィーであるが、今後微細化の要求に伴い、現在の光リソグラフィーの限界を超える、電子線リソグラフィーやX線リソグラフィーへとリソグラフィー技術が推移していくことが予測されている。
【0003】
現在、いくつかの試作段階を含め、研究段階にある電子線リソグラフィー技術は、電子線自体のビーム径を1nm以下まで絞ることにより極めて微細なパターニングができるという優れた特徴を有するが、電子線リソグラフィー用のレジストが未開発のため、従来型光リソグラフィー用レジストを流用しているのが現状である。この場合、レジストを構成している分子サイズが10nm程度なので、原理的にレジスト分子サイズ以下のパターニングが困難であるという問題や、ドライエッチング耐性が低いためレジストパターンの高アスペクト化と、多層レジスト化等によるプロセスの複雑化、ウェット現像プロセスにおけるレジスト倒れ等の問題がある。
【0004】
以上のことにより、次世代微細構造半導体プロセスにおけるレジスト材料には、レジストのドライエッチング耐性、すなわち耐プラズマ性を含め従来型レジストの特性を凌ぐ新しいレジスト材料の開発が強く望まれている。C60分子は分子の直径が7Åと1nm以下の極めて小さな分子サイズであり、この点を利用して高解像度の電子線レジストとして用いる研究が現在いくつかのグループで行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これまでのC60フラーレンレジストの報告では、ドライエッチング耐性が十分に高いとは言えず、また露光後の現像がウェットプロセスであるため、次世代半導体製造プロセスの実現のために不可欠とされている全ドライプロセス化に対応できないという問題がある。
【0006】
窒素注入C60フラーレンレジスト薄膜の作製にあたり、C60薄膜作製後、表面から窒素イオンを照射する方法が考えられる。図7は低エネルギー(100eV)の窒素をC60フラーレン蒸着薄膜に注入したときの窒素原子の深さ方向分布例を示している。縦軸の窒素イオン(Atoms/Å/Ion)は窒素イオン1個を薄膜に打ち込んだ時に窒素イオンが存在する確率を表している。このグラフから、この低エネルギー窒素イオン注入法では薄膜の表面の浅い領域のみにしか窒素が分布せず、薄膜中一様に窒素を注入することは不可能なことが分かる。窒素のエネルギーを高くして、C60フラーレン薄膜に窒素イオンを注入するとC60フラーレンは破壊される。
【0007】
図8は、従来技術で作製された薄膜をXPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy,X線光電子分光法)によりその構成元素である炭素に関連する化学結合を分析した結果例を示している。同図(a)はMBE(Molecular Beam Epitaxy,分子線エピタキシー)で作製されたC60フラーレン薄膜のスペクトルである。図中、C60はC60フラーレン分子のスペクトル強度を、C−Oは炭素酸素結合分子(チャンバ内の残留ガスとの結合により発生したもの)のスペクトル強度を示している。
【0008】
図8(b)は高エネルギーの窒素をC60フラーレン薄膜に注入した時のスペクトル強度を示している。図中、C60フラーレン分子はなくなり、C(sp2)−N結合、C(sp3)−N結合が現れている。これは、3keVでの高エネルギー窒素注入を行った場合、注入窒素の過剰なエネルギーによりC60フラーレン分子を破壊し、その結果炭素のsp2,sp3軌道とのC−N結合が発生しスペクトルの化学シフトが生じることを示している。C60フラーレン分子を破壊するような高エネルギーの窒素を注入すると、C60フラーレン分子は破壊されて、アモルファス炭素構造となる。このようにイオン注入によってアモルファス炭素構造となってしまうと、電子線によってアモルファス化し、ネガ化する電子線レジストとして高エネルギー窒素注入C60フラーレン薄膜を使用するのは好ましくない。
【0009】
また、電子線露光部のドライエッチング耐性の高さとそれに基づく電子線露光部と未露光部のエッチングレートの差を利用するためには、照射窒素イオンのエネルギーによってC60フラーレン分子を破壊しない範囲の低エネルギーの窒素イオンが薄膜中一様に注入される必要がある。注入窒素イオンはC60フラーレンの分子内に内包されても良い。しかし、窒素イオンの照射エネルギーを低エネルギーにした場合、窒素イオンのC60フラーレン薄膜に対する侵入深さが非常に浅いので、一般的な真空蒸着法による作製では基板上の成膜速度が速く注入量がそれに追いつかなく、薄膜全体に一様に窒素を分布させるのは不可能である。
【0010】
電子線露光用レジストとしてC60フラーレン薄膜を利用する場合におけるネガ化の機構は、C60フラーレンのサッカーボール状の炭素構造が電子線によって破壊されアモルファスな炭素構造になり、このアモルファス化した炭素部分をネガ型のレジストとして用いているものである。図9は電子線照射によC60フラーレン炭素構造が炭素アモルファス化することを模式的に示したものである。図中、20は炭素、21は照射される電子線を表している。現像プロセスと基板のエッチングプロセスを同時に行うためには、エッチングガスに対する電子線露光部(アモルファス炭素構造)のエッチング耐性が電子線未露光部(C60フラーレン構造)のエッチング耐性よりはるかに高いことが要求される。しかし、C60フラーレン薄膜レジストではこの要求に応じられなかった。
【0011】
本発明は、C60フラーレン薄膜内に窒素イオンを一様に注入した薄膜及びその作製方法を提供し、この薄膜を電子線レジストとして利用することにより、C60レジストのドライエッチング耐性を向上させ、さらに、電子線露光部と未露光部との大きなドライエッチングレートの差を利用して、ドライプロセスで現像、エッチング及びレジスト剥離を一括して処理できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜は、窒素イオンをC60フラーレン薄膜に注入するにあたり、フラッシュ法による成膜速度調節により、C60フラーレン薄膜中に一様に窒素イオンを分布させたものである。この薄膜は半導体プロセスにおける電子線リソグラフィー用ネガレジストとして使用に適した薄膜である。
【0013】
本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜の作製方法は、フラッシュ法真空蒸着と窒素イオン照射を同時に行う方法である。すなわち、フラッシュ法により低エネルギー窒素イオンの侵入深さに相当する厚さのC60フラーレン薄膜を速やかに成膜すると同時に、C60フラーレン分子を破壊しない範囲の低エネルギー窒素イオンを所定ドーズ量注入する工程を所望の膜厚になるまで繰り返すことにより、本発明の作製方法は薄膜中への一様に分布させる窒素イオンの注入を可能とするものである。
【0014】
電子線によって破壊されネガ型レジストとなるC60フラーレンに窒素を注入することは、破壊後、いわゆるネガ化した際のレジストとしてのエッチング耐性の向上につながる。また、現像と目的とする基板のエッチングを同時に行うプロセスを考えた場合、電子線露光部と電子線未露光部のエッチングレートの差を利用するという点で、注入窒素イオンによってC60フラーレンの構造を破壊する、高エネルギーの窒素イオン注入と異なる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1〜図6を参照して、以下本発明を説明する。図2は本発明の薄膜を作製する装置の概略図を示している。図2中、1はC60フラーレン、2はC60フラーレン1の粉末を収納する漏斗、3は蒸着源、4は蒸着源3を加熱する加熱手段、5は注入エネルギー制御可能なイオン銃、6はイオン銃5より発射された窒素イオン、7は基板、8は作製された窒素注入C60フラーレン薄膜、9は基板8を加熱するハロゲンランプ、10はステッピングモータ、11は微小ドリル、12はメインチャンバ、13は高圧窒素容器、14は高圧窒素容器13からメインチャンバ12に供給される窒素を表している。15は電極、16は窒素イオン注入量に関係するサンプル電流を計測するサンプル電流計測手段を表している。
【0016】
イオン銃5は設定された絞り(フォーカス)範囲内にイオンを、例えばスキャン照射するように構成されているので、イオン銃5の絞りを基板7の全体をカバーする範囲に設定されている。注入イオンのドーズ量はイオンビームによるサンプルでのビーム電流をサンプル電流計測手段16でモニタし、サンプル電流を基に公知の理論式から求めることができる。
【0017】
図1に本発明の同時蒸着法による薄膜作製方法の概略を示す。ステッピングモータ10の供給パルス電力を設定し微小ドリル11を回転させることで、漏斗2に入れたC60粉末1を約600℃に加熱された蒸着源3に形成される蒸着膜の成膜厚(例えば、数十Å)に対応する極微少量だけ落下させる。ここで、ステッピングモータ10を一旦停止させる。
【0018】
落下したC60フラーレンは蒸発源3により加熱され、直ちに蒸発し、基板7に蒸着し、基板上にC60フラーレン膜を成膜する、と同時に、イオン銃5により低エネルギー(例えば、100eV)の窒素イオン注入を成膜中のC60フラーレン薄膜に対して所望のドーズ量だけ行う(ステップ(b))。サンプル電流計測手段16によりサンプル電流を正確に測定し、注入時間を見積もる。所定の窒素イオンドーズ量が確認されると、窒素イオン注入は終了し(ステップ(c))、再びステッピングモータ10を回転させ、以上の工程を繰り返し(ステップ(d))、所望の膜厚の薄膜を作製する(ステップ(e))。このようにして、作製された薄膜内には窒素が一様に分布される。
【0019】
上記単発の成膜工程(b)における窒素イオン注入の態様は、基板7に蒸着したC60フラーレンの成膜に合わせて決められる。上記の単発の同時蒸着工程(b)において成膜厚、窒素イオンの照射時間(若しくはスキャン速度)の両者又はいずれかを変えることにより、作製される薄膜内の窒素密度を制御することができる。ただし、単発の成膜厚を窒素イオンの注入深さに相当する厚さ以下に設定する場合には、以前の工程で形成された膜層内に窒素イオンは注入される。単発の同時蒸着工程(b)の成膜厚を窒素イオンの侵入深さに相当する厚さにし、窒素イオンの照射時間(若しくはスキャン速度)で密度制御するのが好ましい。又、薄膜作製全体の成膜速度は単発の成膜工程の繰り返しに基づいて調節される。
【0020】
本発明者らは基板7にシリコンを用い、本発明の同時蒸着法により窒素注入C60フラーレン薄膜8を膜厚2000Åで作製した。図3は、注入窒素イオンのドーズ量をC60 : N = 1 : 1 で作製した薄膜のSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry,二次イオン質量分析法)による深さ方向の組成分析結果を示したグラフである。横軸の値は測定用注入イオンの照射時間を、縦軸の値はこの照射時間に対応して出射される元素のカウント数を示し、それぞれ作製薄膜の深さ方向、その深さに存在する元素量に対応している。図中、縦軸の「1E+1」は「101」を表している。図3の分析に際しては、作製薄膜測定用の基板はCuを用いた。これより、本発明の同時蒸着法によって薄膜中に一様に窒素元素が注入されていることが確認される。なお、グラフ中25分に相当する深さ以上の範囲で元素量が減少しているのは、この深さが基板であることを示している。
【0021】
図4は、本発明により作製された薄膜をXPS(X線光電子分光法)により構成元素である炭素の化学結合分析結果を示すものである。低エネルギーの100eVで窒素注入を行った本発明の同時蒸着で作製した薄膜では、MBE(分子線エピタキシー)によって作製した薄膜のスペクトルと比較しても化学シフトは見られず、窒素注入によってC60分子が破壊されていないことが確認される。
【0022】
本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜を電子線露光用レジストとして利用するネガ化の機構は、該薄膜におけるC60フラーレンのサッカーボール状の炭素構造が電子線によって破壊されてアモルファスな炭素−窒素構造となることである。図5はこれを模式的に示したものである。図5中、20は炭素、21は照射される電子線、22は炭素−窒素結合のアモルファス構造を表している。なお、本明細書及び図面で同じ参照符号で引用したものは同じもの、又は同様なものを意味している。
【0023】
表1は、本発明の窒素注入C60フラーレンレジストと他のC60フラーレンレジストのエッチングレートとを比較した表である。エッチングの条件は、エッチングガスにSF6を用い、ICP(Inductively Couplled Plasma)エッチング装置の上部出力は200W、下部出力は50Wとした。表1より、本発明に係る低エネルギー窒素イオン注入C60レジストのドライエッチングレートの電子線露光後と露光前の比が、C60フラーレンレジストに比べ9.2倍と極めて優れていることがわかる。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
表2は、表1と同じ条件でエッチング処理した本発明に係るレジストと他のC60フラーレンレジストのSi基板に対するドライエッチング選択比を比較した表である。本発明に係る低エネルギー窒素イオン注入C60フラーレンレジストはC60フラーレンレジストに比べ、2.6倍と高い選択比を示している。
【0027】
図6は本発明の薄膜を半導体製造の電子線露光用レジストとして利用する半導体製造の一例を模式的に示す。先ず、本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜8を基板7の上に作製する(ステップ(a))。電子線21を所望のネガパターンのとおりに窒素注入C60フラーレン薄膜8上に照射してネガパターンを描画する。このとき、照射された部分(露光部分)のC60フラーレンは電子線により破壊されて、炭素−窒素結合のアモルファス構造22となる(超微細構造パターニング工程、ステップ(b))。次に、エッチングイオン(エッチング反応種)23の照射により窒素注入C60フラーレン薄膜8の未露光部分がエッチングされ(現像工程、ステップ(c),(d)及び表1のエッチングレート参照)、次いで、炭素−窒素結合のアモルファス構造22の部分に対してより基板7が比較的速いレートで、両者はエッチングされ(ステップ(e)及び表2の選択比参照)、ついには炭素−窒素結合のアモルファス構造22の部分が全てエッチングされ(レジスト剥離工程)て、基板7に高解像度のパターンが作製される(ステップ(f))。
【0028】
レジストの厚さ及びパターン溝の高さは、レジストの電子線露光前後のエッチングレート、基板に対する選択比によって決まり、さらに、これらは窒素注入C60フラーレンの注入窒素密度によって制御されるのは勿論である。表1,表2の作製例ではエッチングガスをSF6、基板をSiとする作製例であるが、他の基板、他のエッチング反応種でも良い。
【0029】
【発明の効果】
本発明のフラッシュ法による成膜速度調節を使用した窒素イオン同時蒸着法により、C60フラーレンの分子構造を破壊することなく、薄膜中に一様に窒素を注入させたC60フラーレン薄膜の作製が可能となった。
【0030】
また、この薄膜を次世代微細構造半導体プロセスにおける電子線レジストとして用いることで、電子線露光部のドライエッチング耐性の高さを利用した、レジスト現像,基板のエッチング,レジスト剥離のドライ同時一括化を行うことが可能となった。さらに、注入する窒素イオンのドーズ量を増加させることによって、さらなるドライエッチング耐性の向上させ、制御することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同時蒸着法による薄膜作製方法を説明する図である。
【図2】本発明の同時蒸着法による薄膜作製装置を説明する概略図である。
【図3】本発明の方法により作製された薄膜の注入窒素イオンの深さ方向分布を示す図である。
【図4】本発明により作製された薄膜において、注入窒素がC60フラーレン分子の炭素化学結合状態の確認を示すスペクトル解析結果を説明する図である。
【図5】本発明の窒素注入C60フラーレン薄膜が電子線照射によりアモルファス化することを説明する模式図である。
【図6】本発明の薄膜をレジストとして使用する半導体作製一括プロセスを説明する図である。
【図7】低エネルギー注入窒素イオンの深さ方向分布を説明する図である。
【図8】注入した窒素がC60フラーレン分子の化学結合状態に変化を及ぼしていないかの確認を示すスペクトル解析結果を説明する図である。
【図9】窒素注入C60フラーレン薄膜の電子線照射によるアモルファス化を説明する図である。
【符号の説明】
1 C60フラーレン
1A C60フラーレン薄膜
5 イオン銃
6 窒素イオン
6A 窒素
7 基板
8 窒素注入C60フラーレン薄膜
20 炭素
21 照射される電子線
22 炭素−窒素結合アモルファス構造
23 照射されるエッチングイオン
Claims (3)
- 窒素イオンをC60フラーレン薄膜に注入するにあたり、フラッシュ法による成膜速度調節により、C60フラーレン薄膜を所定厚さに蒸着すると同時にC60フラーレン分子を破壊しない範囲の低エネルギーの窒素イオンを所定量該C60フラーレン薄膜中に注入する工程を、窒素注入フラーレン薄膜が所定厚さになるまで繰り返すことにより、窒素イオンをC60フラーレン薄膜の膜厚方向に一様に分布させたことを特徴とする窒素注入C60フラーレン薄膜。
- 半導体プロセスにおける電子線リソグラフィー用ネガレジストとして使用することを特徴とする請求項1記載の窒素注入C60フラーレン薄膜。
- 窒素イオンをC60フラーレン薄膜に注入するにあたり、フラッシュ法による成膜速度調節により、C60フラーレン薄膜を所定厚さに蒸着すると同時にC60フラーレン分子を破壊しない範囲の低エネルギーの窒素イオンを所定量該C60フラーレン薄膜中に注入する工程を、窒素注入フラーレン薄膜が所望厚さになるまで繰り返すことにより、窒素イオンをC60フラーレン薄膜の膜厚方向に一様に分布させたことを特徴とする窒素注入C60フラーレン薄膜の作製方法。
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