JP3572420B2 - ジエンとオレフィンの共二量化方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、オレフィンを様々なジエン、特に脂肪族(corps gras)ジエン、に付加することにより共二量体を得る方法を対象としたものである。
【0002】
【従来の技術】
オレフィンと、ブタジエンまたは他のジエン、ロジウム錯化合物とを反応させることは知られている。このような反応は、例えば次の従来技術に記述されている:米国特許US−A−3013066号およびUS−A−3636122号、ここでは、シクロペンタジエン配位子で形成されるロジウム錯化合物(1) の使用が記述されている。
【0003】
さらに、米国特許US−A−3640898号は、ロジウム塩または二量体およびアミドまたはアミド化された酸化ホスフィンから化合された、ロジウム錯化合物の使用を記述している。
【0004】
また、米国特許US−A−3502738号により、ロジウムの二量化錯化合物の使用が知られており、この錯化合物中、逆イオン(contre−ion)はアルカリ塩、水素原子H+ または置換されていないアンモニウムNH4 + である。最後に、ごく最近、国際特許出願 WO−A−91/11428号 は、リノールエステルまたはそれらのエチレン結合の共役を受けたリノールエステルにエチレン付加を行うための、一連のロジウムを有する錯化合物またはロジウム塩の使用を記述している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
使用されるジエンが扱い難い二重結合を有するとき、 WO−A−91/11428号でエチレンとリノールエステルとの間の反応を行うための実施時間 24 時間が示しているように、反応は極めて遅い。従って、脂肪族のジエン誘導体にエチレンを経済的に付加することは難しいようである。
【0006】
本発明は、特定のロジウムを有する触媒システムを使用することによって、脂肪族ジエン、特に共役されたジエンにオレフィン付加を促進させることが可能な方法を提案している。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法は、ロジウム化合物および第四級塩を含む触媒システムの存在下におけるモノオレフィン化合物とジオレフィン(またはジエン)化合物との反応を含んでいる。上記触媒システムは一般式
[ RhX4 ][ YR4 ]
で示すことができる。
【0008】
この式で、Xはハライドイオンまたは原子団SO4 −−、SO3 − 、OR− またはR− を表し、Xの少なくとも一つはハライドイオン、Yは窒素原子または燐原子を示し、およびRはアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、アルキルアリール、ポリスチリルまたはアシル基を示し、R基は互いに異なっていてもよい。
【0009】
反応中に使用されるモノオレフィン化合物は、あらゆる反応モノオレフィンによって成り立っていてもよい。反応モノオレフィンは、例えばエチレン、プロピレンまたはブテン−1のような普通のモノオレフィン(モノオレフィン炭化水素)、例えば塩化ビニールのようなハロゲン化モノオレフィン、および、例えばアクリル酸アルキル、殊にアクリル酸メチル、アクリルニトリル、酢酸アリルまたは酢酸ビニールのような、様々な官能基(特にカルボキシル基またはニトリル基)を有するモノオレフィン化合物の中から選択される。
【0010】
本発明の方法の基礎となる反応で使用されるいわゆる“ジエン”化合物は一般に、少なくとも二つのエチレン結合を含む化合物であって、これらのエチレン結合は共役されていてもよく、または二つずつ共役可能であってもよい。ジエン化合物は以下のような化合物からなり立っていてもよい。例えばブタジエン−1,3、ピペリレンまたはイソプレンのような共役された普通のジエン化合物(ジエン炭化水素)、または、例えば特に(ひまわり油、紅花油、魚油、亜麻油、等の、または多不飽和オイルの中によりわずかな濃度で含まれる、例えば菜種油、落花生油、くるみ油、等のような)植物性または動物性天然オイルから由来するかまたはそれらに含まれる、14〜26 個好ましくは18〜24 個の炭素原子を有する脂肪酸またはそれらのエステルのような、カルボキシル官能基を有する、少なくとも一つのジエン化合物、トリエン化合物またはポリエン化合物である。
【0011】
さらに化合物は、環状ジエン化合物(例えばシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、シクロドデカトリエンまたはノルボルナジエン、またさらにジシクロペンタジエン)から成り立っていてもよい。
【0012】
考慮される脂肪酸(ジエンの、トリエンのまたはテトラエンの)は共役されていてもよく、または共役可能でもよく、そのまま、または脂肪酸が炭素原子1 〜18個のアルコール、例えば(メタノールまたはエタノールのような)単官能アルコール、(ネオペンチルグリコールのような)二官能アルコールまたは(トリメチロールプロパンまたはグリセロールのような)三官能アルコールと共に形成するエステルの形態下で使用されてもよい。
【0013】
本発明において共役可能なポリオレフィン化合物とは、1 つまたは2 つの炭素原子によって互いに分離されている少なくとも二つのエチレン二重結合を含んでいる化合物を意味する。
【0014】
使用される触媒システムにおいて、ロジウム化合物は、好ましくは水和塩化ロジウムで、およびその第四級塩は以下のタイプであってよい:
NR4 X または PR4 X
RおよびXは上記のように定義される。好ましくはRはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ヘクサデシル、オクタデシル、ベンジル、ポリスチリルまたはメチルポリスチリル基であり、Xは好ましくはハロゲンアニオンまたは硫酸アニオン(SO4 −−)、または樹脂のスルホン酸アニオン(SO3 − ) 、さらにまたはヒドロキシルアニオン(OH− ) を示す。
【0015】
触媒の適用は、一般に以下の中から選ばれる溶剤の中で行われる。例えば、クロロホルム、ジクロロエタン、(メタノール、エタノールのような)アルコール、(ヘプタンまたはドデカンのような)飽和炭化水素または(ベンゼン、トルエンまたはキシレンのような)芳香族炭化水素またはアルキル芳香族炭化水素およびこれら溶剤の混合物である。
【0016】
反応は、例えば0.1 〜30MPa 、 好ましくは0.4 〜3 MPa の圧力下、20〜160 ℃好ましくは80〜120 ℃の温度で行われる。
【0017】
本発明の方法によって得られた物質は、 共二量体または共二量体の混合物である。これらの二量体はそのジエン鎖上に、例えばリノレン酸またはこの酸のエステルのような3つのエチレン結合をもつ化合物を使用する時、1または2分岐(ramification)または3分岐を呈している。
【0018】
スタート時のポリオレフィン化合物が、脂肪酸またはそのエステルのようなカルボン官能基を有する化合物である本発明の方法は、とくに潤滑剤および乳化剤の調製に適用される。
【0019】
【発明の効果】
本発明により、特定のロジウムを有する触媒システムを使用することによって、脂肪族ジエン、特に共役されたジエンにオレフィン付加を促進させることが可能な方法が提案せられる。
【0020】
【実施例】
以下の実施例は本発明を例証している:
実施例1
本実施例において、三水化塩化ロジウムの存在下に、様々な第4級塩の効果をテストした。第4級塩の効果は明らかである。付加物質1:1 の選択性(エステル1に対してエチレン1)が優れていること、また第四級塩の無いシステムに比べてはるかに速いことを示している。しかし、第四級塩間で差がある。
【0021】
各テストにおいて、触媒溶液は、クロロホルム15 ml 中にRhCl3 , 3H2 O0.37ミリモルおよび第四級塩 0.37 ミリモルによって構成されている。
【0022】
54%( に) 共役されたひまわり油のメチルエステル 176.8ミリモルはヘプタン
50 ml 中に導入され、圧力2 MPa は温度100 ℃で生ぜしめられる。反応は圧力を変えずに行われる。
【0023】
エステルおよび塩化ロジウムの間のモル比はおよそ480 である。しかし、ヘプタンなしで行われたテスト10に対しては、比率は780 である。
【0024】
【表1】
物質1:1 : 1 エチレン/1脂肪酸エステル
物質2:1 : 2 エチレン/1 脂肪酸エステル
TeMB A : テトラメチル臭化アンモニウム
TriMSB A :トリメチルステアリル臭化アンモニウム
TePB A :テトラプロピル臭化アンモニウム
TeBuB A :テトラブチル臭化アンモニウム
TeHB A :テトラヘキシル臭化アンモニウム
TeHI A :テトラヘキシル沃化アンモニウム
TeOF A :テトラオクチル弗化アンモニウム
BDSCI A :ベンジルジメチルステアリル塩化アンモニウム一水和物
TeBuCIP :テトラブチル塩化ホスホニウム
TePhBrP :テトラフェニール臭化ホスホニウム
【0025】
一般に最も疎水性の化合物は、より活性である。
【0026】
第四級塩の3つの特性は塩化ロジウムの反応性に対して効果がある。これはアルキル基の長さ、ハロゲンの種類、および第四級塩の中心に位置する原子の種類である。
【0027】
触媒の活性は、一般的に、原子の数、アルキル基の炭素の数によって増大する。従ってテトラメチル臭化アンモニウムでは、テトラプロピル臭化アンモニウムよりも不活性なシステムを得ることになる。もし一つのメチル基だけをより長い鎖によって代えるならば(テスト2 )、メチル基のマイナス効果が触媒に影響し続けることになる。もし、二つのメチル基をより多数の炭素鎖によって代えるならば( テスト8 )、優勢になるのは長い鎖のプラス効果である。すべてのメチル基をフェニール基によって代えてしまうと( テスト10) 、恐らくかさばりのために、ほとんど不活性なシステムになってしまう。
【0028】
触媒活性のためにより重要なことは、第四級塩のハロゲンの種類であると思われる。塩化物をベースにした第四級塩が最も活性であり( テスト8 および9)、次いで、臭素、次にフッ素がそれに続く。ヨード(ヨウ素)はほとんど不活性である。
【0029】
実施例2
本実施例では、(それぞれ、第四級塩および三塩化ロジウムの化学量論混合物1:1 から形成された)一方で[RhCl3 Br][NBu4 ]をベースに、および他方で[RhCl3 Br][PBu4 ]をベースにした二つの触媒システムを反応させた。
【0030】
転換率の面からいうと、ホスホニウム塩のわずかな優位性が確認された。少なくとも二つのシステムは等価値である。反応時間が 4 時間にも拘らず、付加物質2:1 の形成は二つのどちらの場合でもごくわずかであり、これは臭素の使用に起因する。
【0031】
【表2】
実施例 3
この実施例において、化学量論1:2(第四級塩2 に対してロジウム1 )の塩化ロジウムおよび臭化テトラブチルアンモニウムからなるシステムを使用する。
【0032】
実施例2よりも良好な選択性が得られた。従って、臭化物をベースにした第四級塩は、付加物質1:1 の選択合成の為に使用されてもよい。さらに溶液は反応の後であってもとりわけ均質であることが、確認された。
【0033】
【表3】
付加反応は、出発時の基質に対しては反応次数(order) 1に従う。
【0034】
実施例4
本実施例において、系統的にRh/Pの比率を変更した。1/4 のRh/P比で、触媒の不活性化が確認された。しかしこのシステムは付加物質1:1 では著しく選択的である。ただし、二量体の形成は、長時間(4−5時間)の反応において奨励される。触媒の不活性化はロジウムに対するホスホニウム塩の増加と共に増大する。従って、Rh/P比が1/10であるとき、ほとんど不活性なシステムを得ることになる。ホスホニウム塩は臭化テトラブチルホスホニウムである。
【0035】
結果は次の表に示されている:
【表4】
実施例5
本実施例では、ほんのわずかな触媒で働きを生じることができるということを示している。
【0036】
共役されたひまわり油のメチルエステル/ロジウムのモル比は1917であり、エステル/Rh重量比は5500である。
【0037】
【表5】
ここでさらに、50%の転換率に至るのと、50から75% へ移行するのとで、ほとんど同じ時間が必要であるということが確認され、これは反応は反応次数1であることを証明している。触媒は破壊されない。1/2 反応の時間はおよそ90分である。
【0038】
実施例6
本実施例では、低圧力であっても特に活性であるという、本発明による触媒システムの柔軟性を示している。
【0039】
反応体は以下の通りである:RhCl3 ・3H2 O 0.74 ミリモル、PBu4 Cl 0.74 ミリモル、 CHCl3 25 ml 、共役されたC18:2 290ミリモル
圧力は0.3 〜0.4 MPa、および温度は96℃である。
【0040】
主に、付加物質1:1 を得る。3 時間の反応の後、付加物質1:1 を29% 得る。
【0041】
実施例7
CHCl3 の代わりにTHFを使用することを除いて、先行する各実施例と同じように、触媒が合成される。
【0042】
【表6】
THFはクロロホルムほど優れた溶剤ではない。しかし、THF中の[RhCl4 ][PBu4 ]システムは、クロロホルム中のRhCl3 ・3 H2 Oだけのシステムよりもよい効率のままである。ここで、このシステムは反応次数1に従わないことが確かめられた。触媒は徐々に不活性化する。
【0043】
実施例8
本実施例では、塩化ロジウムと第四級塩化合物との間の反応性の差を示している。塩化ロジウムの反応性はあまりにも弱いので、比較するには普通よりも多くのロジウムを使用する必要がある。
【0044】
テスト8.1 : 第四級塩システム
【表7】
ヘプタン中にかなり大きな異性化反応性も認められ、50分の反応の後には、もはやシス− トランス化合物の8.4 %しか残存しない。
【0045】
テスト8.2 : 第四級塩の無いテスト
【表8】
反応条件はテスト8.1 と同様である。
【0046】
ジエンを消滅させるために、第四級塩システムでは104 分必要であり、塩化ロジウムでは1200分以上必要である。実際は、基質に対して反応次数1を考慮するならば、表7の反応は15倍速く行われ、ジエンを完全に消滅させる。
【0047】
実施例9
本実施例で、ある種のホスホランは第四級塩ホスホニウムの結果と類似した結果を示すことが分かった。
【0048】
【表9】
転換された物質98% を形成するために96分必要であり、これは、正確にこのケースではないが、触媒のための反応次数を認めて、毎時ロジウム1モル当たりで形成される物質310 モルに相当する。塩化ロジウムでは前実施例によると、全転換を得るには1200分必要である。これは毎時ロジウム1モルあたりで形成される物質3モルに相当する。活性の比率はおよそ100 である。
【0049】
実施例10
本実施例では担体上の触媒を使用する。
【0050】
球形フラスコの中でRhCl3 ・3 H2 O 0.1グラム(0.37 ミリモル) および (Flucka社によって販売されている物質)トリブチルポリスチレン塩化アンモニウム 1 グラム(0.85 ミリモル) をクロロホルム20 ml 中で撹拌する。このようにして5時間撹拌させておく。ロジウムを固定している樹脂は濾過され、クロロホルムで洗浄され、次に乾燥される。濾過液は無色である。
【0051】
52%共役されたひまわり油のメチレンエステル149 ミリモルおよびn−ヘプタン60mlが使用される。エチレン2 MPaで加圧し、110 ℃に熱する。第四級塩/Rh比はここでは2.29である。
【0052】
【表10】
本テストにおいて、30分の反応の後明らかな減速があることが確かめられた。速度は係数(factor)3 で漸減する。
【0053】
実施例11
三塩化ロジウム三水和物0.74ミリモルおよびテトラブチル塩化ホスホニウム
1.48ミリモルから触媒溶液を合成する。52%共役されたひまわり油のメチルエステル299 ミリモルを仕込み、80℃の温度でエチレン2 MPaで加圧する。195 分間反応させておき、付加物質1:1 を3.4 重量%得る。水の二相システムはこの場合それほど活性ではないように思われる。
【0054】
実施例12
本実施例では、触媒は、共役されないエステルとでも、あるいはリノール酸メチルとでも特に活性であることが確認された。
【0055】
【表11】
表11に示された数字は、ひまわりのメチルエステル中に存在するジエンに相当する。
【0056】
表11から、リノール酸エステルは最初、エチレンが付加される前に、シス/トランスに、次いで異性体トランス/トランスに共役されることが分かる。共役は反応の最初の部分で支配的である。反応の終わりに、反応溶液の色の変化が認められる。色は赤から黒に変化する。しかし、共役されたエステルとでは、色は赤いままである。共役の段階は反応の遅い段階であると言うことができ、かつ最初に共役されたジエンの存在が触媒を安定させるかのように、触媒は反応が進むにつれて不活性化すると言うことができる。
【0057】
実施例13
本実施例では、共役された単純ジエンに対するこの触媒システムの反応性(反応効率)を示している。従って、ピペリレンとエチレンとを反応させる。
【0058】
触媒溶液の成分は、クロロホルム30ml当たり三塩化ロジウム三水和物0.74ミリモル、テトラブチル塩化ホスホニウム0.74ミリモルである。ピペリレン501 ミリモルを仕込み、エチレン2 MPa で加圧する。60分間80℃で反応させておき、3−メチル−1,4− へキサジエン96%、ピペリレン3 %およびより重質な物質の痕跡を得る。
【0059】
アルゴン下の蒸留によって、得られた物質を触媒から分離する。このようにして蒸留の残りは新たな付加反応における触媒溶液として再利用される。前反応と同じ条件で、ピペリレン501 ミリモルとエチレンとを215 分間反応させる。42%転換率について、3−メチル−1,4− ヘキサジエン42%を得る。
【0060】
実施例14
本実施例では、クロロホルム 25 ml中の三塩化ロジウム 1.1 ミリモルおよびテトラブチル塩化ホスホニウム 1.1ミリモルで調製された触媒溶液の存在下に、57%共役されたひまわり油の酸 299ミリモルとエチレンとを反応させる。反応はエチレン2 MPa の圧力下に90℃で行われる。7 時間30分の反応の後、水素化された以下に示す物質の混合物を得る。
【0061】
付加物質1:1 を72重量%、付加物質2:1(ジエチル)19重量%および付加物質2:1 (イソブチル)5 重量%。
Claims (10)
- 一般式
[RhX4 ][YR4 ]
(式中、Xはハライドイオンまたは原子団SO4 −−、SO3 − 、OR− またはR− を表し、Xの少なくとも一つはハライドイオン、Yは窒素原子または燐原子を表し、およびRはアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、ポリスチリル基、アルキルポリスチリル基またはアシル基を表す)で表されるロジウム化合物および第四級塩を含む触媒システムの存在下に、少なくとも二つのエチレン結合を有する共役または非共役化合物に、少なくとも一つのモノオレフィン化合物を付加することを特徴とする、共二量体を得る方法。 - 前記モノオレフィン化合物は、モノオレフィン炭化水素、ハロゲン化モノオレフィン、およびカルボキシル基またはニトリル基を持つモノオレフィン化合物の中から選択されることを特徴とする、請求項1による方法。
- 前記モノオレフィン化合物は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、塩化ビニール、アクリル酸メチル、アクリロニトリル、酢酸アリルおよび酢酸ビニールの中から選択されることを特徴とする、請求項2による方法。
- 少なくとも二つのエチレン結合を有する前記化合物は、共役されたまたは共役可能なジエン、脂肪族ジエンまたは環状ジエン、およびカルボキシル官能基を有するジエン化合物、トリエン化合物またはテトラエン化合物の中から選択され、そのエチレン結合は共役されているか、または共役可能であることを特徴とする、請求項1〜3のうちの一つによる方法。
- 少なくとも二つのエチレン結合を有する前記化合物は、ブタジエン-1,3、ピペリレンおよびイソプレンから選択されることを特徴とする、請求項4による方法。
- 少なくとも二つのエチレン結合を有する前記化合物は、炭素原子14〜26個のモノカルボン酸、およびモノカルボン酸が、炭素原子1 〜18個のモノ- 、ジ- 、またはトリ- 官能の脂肪族アルコールと共に形成するエステルから選択されることを特徴とする、請求項4による方法。
- 前記アルコールは、メタノール、エタノール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパンおよびグリセロールの中から選択されることを特徴とする、請求項6による方法。
- 前記モノカルボン酸および前記エステルは、植物性または動物性天然オイルより由来することを特徴とする、請求項6および7のうちの一つによる方法。
- 触媒システムは、ロジウム化合物として塩化ロジウム水和物を、第四級塩としてNR4 XまたはPR4 X型(ここでRはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ヘクサデシル、オクタデシル、ベンジル、ポリスチリルまたはメチルポリスチレン基である)の化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜8のうちの一つによる方法。
- 反応は少なくとも一つの溶剤の中で、0.1 〜30MPa の圧力下に、温度20〜160 ℃で行われることを特徴とする、請求項1〜9のうちの一つによる方法。
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