JP3571020B2 - 有機el装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、有機EL(Electroluminescence)装置及びその製造方法に係り、詳しくは、少なくとも有機発光層を含む有機層と陰極との界面に酸素を含有する素子主要部が形成された有機EL装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報機器等の表示デバイスに用いられるEL素子の一種として、有機EL装置が開発されている。図10は、従来から知られている一般の有機EL装置の構成を概略的に示す図である。同有機EL装置は、図10に示すように、ガラス基板等から成る透明絶縁基板51と、透明絶縁基板51上に形成されたITO(Indium Tin Oxide:酸化インジュウム錫)等の透明導電材料から成る陽極(下部電極)52と、陽極52上に形成された正孔輸送層53と、正孔輸送層53上に形成された有機発光層54と、有機発光層54上に形成されたAlLi(アルミニウムリチウム)等から成る陰極(上部電極)55と、陽極52、正孔輸送層53、有機発光層54及び陰極55から成る素子主要部が形成された透明絶縁基板51上に、素子主要部を覆うように封止樹脂56を介して取り付けられたガラス等から成るキャップ57とを備えている。
上述の封止樹脂56としては例えばUV(Ultra−Violet:紫外線)硬化性樹脂が用いられて、光源からUVを含んだ光を封止樹脂56に照射することにより、硬化させて封止を行なっている。
【0003】
ところで、有機EL装置は、有機発光層と陰極との界面が不完全である場合が多いので、もともと不安定な欠陥が存在している。この欠陥とは、界面準位を形成すべき個所に格子欠陥等による不純物準位が形成されることを意味しており、この欠陥の存在によって、本来流れるべきキャリアのパス以外にもパスが発生して、リーク電流が増加するようになる。さらに、陰極と陽極とがショートするおそれもある。したがって、有機EL装置の特性が不安定になり、高い整流比が得られず、単純マトリックス駆動を行った場合には画素ショート、クロストークが発生していた。
【0004】
ここで、完全な界面とは、有機発光層と陰極との界面の界面準位に欠陥由来の準位がなく、半導体でいうところの熱励起電流注入によって電子注入がスムーズに行なえる状態、もしくはトンネルするための準位が安定に存在していることを意味している。逆に、不完全な界面とは、この界面準位が欠陥由来のために、数多く形成、消失を繰り返しており、注入特性が大きくばらつく状態をさしている。したがって、有機EL装置では、有機発光層と陰極との界面が完全になっていて、安定な界面準位が形成されることが望まれている。これによって、リーク電流の増加が抑制され、また陰極と陽極とのショートが回避されるので、有機EL装置の特性を安定化することができるようになる。
【0005】
ここで、従来から、特性の安定化を図るために有機発光層等の素子要素を酸化性雰囲気内に封止するようにした有機EL装置が知られており、例えば特開平11−312580号公報に開示されている。同有機EL装置は、図11に示すように、ガラス基板61と、ガラス基板61上に形成されたITOから成る陽極62と、陽極62上に形成され例えば正孔輸送材料と発光層との積層膜から成る有機膜63と、有機膜63上に形成されたMgAg(マグネシウム銀)、LiF(フッ化リチウム)とアルミニウム(Al)との積層膜等の金属から成る陰極64と、素子要素(陽極62、有機膜63及び陰極64)に密着しないようにUV硬化性樹脂等から成る樹脂65により封止された筐体66とを備えている。
【0006】
ここで、封止空間内には、酸化性ガスを含むガスが封入され、具体的には、酸化性ガス(O、NO等)と非酸化性ガス(N、Ar、He等の不活性ガス)との混合ガスが用いられて、酸化性ガスの濃度は、0.1〜20%に設定されている。ここで、混合ガスの封入は、素子要素を形成したガラス基板61を成膜室から筐体66がセットされている真空状態の予備排気室に搬送して、この予備排気室で混合ガスを大気圧になるまで導入するように行い、UVランプで封止用樹脂を硬化させて筐体66を封止している。
このような構成により、陽極62と陰極64との間がパーティクルによって短絡していても、酸化性ガスによりパーティクルが酸化されて絶縁物になるので、両電極62、64間の絶縁性が修復されて、素子寿命の向上が図れるとされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平11−312580号公報記載の有機EL装置及びその製造方法では、陽極と陰極との間のパーティクルによる短絡防止しか考慮されていないので、装置製造のためのスループットを低下させることなく、高い整流比を得るのが困難である、という問題がある。
すなわち、上記公報においては、封止前に酸化性ガスと非酸化性ガスとの混合ガスを導入することにより、陽極62と陰極64との間に存在するパーティクルを酸化性ガスにより酸化して、素子寿命の向上を図っている。この場合、有機EL装置の陰極64の膜厚は、公報の段落0025に記載されているように、180nmと比較的厚く形成されているので、この厚い膜厚の陰極64に起因して整流比が高くとれなくなっている。このため、整流比を高くとろうとすると、陰極64の膜厚を薄く形成する必要があるので、有機EL装置製造の歩留まりが悪くなって、スループットが低下するのが避けられなくなる。
【0008】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、装置製造のためのスループットを低下させることなく、高い整流比を得ることができるようにした有機EL装置及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、及び陰極を順次に積層して形成された素子主要部をキャップにより封止してなる有機EL装置に係り、前記陰極が、電極材料からなる第1の陰極と電極材料からなる第2の陰極とが順次積層されてなると共に、前記有機層と接する前記第1の陰極の膜厚が20〜100nmの範囲に設定されていて、かつ、前記第1の陰極と前記有機層との界面に、酸素が含有されていることを特徴としている。
【0010】
請求項2記載の発明は、透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、及び陰極を順次に積層して形成された素子主要部をキャップにより封止してなる有機EL装置に係り、前記陰極が、電極材料を素材とする複数層からなると共に、前記複数層の陰極のうち、前記有機層と接する最下層の陰極である第1の陰極の膜厚が20〜100nmの範囲に設定されていて、当該第1の陰極中の酸素含有量が、前記有機層と接しない上層の陰極である第2の陰極以降の陰極中の酸素含有量よりも大きいことを特徴としている。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の有機EL装置に係り、前記第1の電極を構成する前記電極材料が、AlLi、Al、及びMgAgの中から選択された任意の1つであることを特徴としている。
【0012】
また、請求項4記載の発明は、透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、複数層の陰極を順次に積層して形成した素子主要部をキャップにより封止してなる有機EL装置の製造方法に係り、透明絶縁基板上に透明導電膜を形成後、該透明導電膜を所望の形状となるようにパターニングして陽極を形成する工程と、前記陽極を形成した透明絶縁基板を真空装置内に配置し、前記有機層及び複数層の陰極の内の第1の陰極を前記陽極上に真空雰囲気内で順次に積層して形成する工程と、前記真空装置内に真空を維持した状態で酸素ガスを導入し、該酸素ガスを前記第1の陰極と接触させる工程と、第2の陰極以降の陰極を前記第1の陰極上に真空雰囲気内で積層して前記素子主要部を形成する工程と、前記素子主要部をキャップにより封止する工程とを含むことを特徴としている。
【0013】
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の有機EL装置の製造方法に係り、前記第1の陰極を20〜100nmの膜厚で形成することを特徴としている。
【0014】
また、請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の有機EL装置の製造方法に係り、前記酸素ガスを真空装置内の酸素分圧が2×10-4〜1×10-1Paとなるように導入することを特徴としている。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項4、5又は6記載の有機EL装置の製造方法に係り、前記真空装置として、真空蒸着装置を用いることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用いて具体的に行う。
図1は、この発明の一実施例である有機EL装置の構成を示す断面図、図2は同有機EL装置の製造方法の構成を工程順に示す工程図、図3は同有機EL装置の製造方法の主要工程に用いられる真空蒸着装置の構成を概略的に示す図、また、図4は同有機EL装置の整流特性を示す図、図5は図4の比較例における整流特性を示す図である。
この例の有機EL装置10は、図1に示すように、ガラス基板等から成る透明絶縁基板1と、透明絶縁基板1上に形成されたITO等の透明導電材料から成る陽極2と、陽極2上に形成されたα−NPD等から成る正孔輸送層3と、正孔輸送層3上に形成されたAlq3等から成る有機発光層4と、有機発光層4上に形成されたAlLi等から成る膜厚が20〜100nmの第1の陰極5Aと、第1の陰極5Aの表面に酸素を接触させた後第1の陰極5A上に形成されたAl等から成る第2の陰極5Bと、陽極2、正孔輸送層3、有機発光層4、第1の陰極5A及び第2の陰極5Bから成る素子主要部が形成された透明絶縁基板1上に、素子主要部を覆うように封止樹脂6を介して取り付けられたガラス等から成るキャップ7とを備えている。
【0020】
この例の有機EL装置10によれば、第1の陰極5A形成後その上に酸素を接触させることにより、酸素が第1の陰極5A表面から内部に入り込み、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に酸素が拡散し、界面に存在している欠陥を埋めるため、不安定な準位が安定になるので、完全な界面に形成される。これにより、リーク電流の増加が抑制され、また陰極と陽極とのショートが回避されるので、有機EL装置の特性を安定化することができるようになる。
また、第1の陰極5Aと第2の陰極5Bとにより構成される陰極の厚膜化を図ることができるので、配線抵抗を小さくできる。これにより、発光時の輝度むらを抑えることができるようになる。
【0021】
次に、図2を参照して、同有機EL装置の製造方法について工程順に説明する。
まず、図2(a)に示すように、十分に洗浄されたガラス基板等から成る透明絶縁基板1上に、スパッタ法により、透明導電膜として膜厚が略150nmのITOを成膜する。次に、周知のフォトリソグラフィ法により、ITOを、EL素子の発光面積を2mm□となるようにパターニングして陽極2を形成した後、基板1をIPA(Iso−Propyl Alcohol)、純水を用いて洗浄した後、IPAで超音波洗浄を行い、続いてUVオゾン洗浄器を用いて洗浄して、その表面の残留有機物を除去した。
【0022】
次に、図2(b)に示すように、陽極2上に正孔輸送層3及び有機発光層4を順次に形成する。これら正孔輸送層3及び有機発光層4の形成は、次のようにして行った。
まず、正孔輸送材料として、α−NPD(N、N’−ジフェニル(diphenyl)−N、N’−ビス(bis)(1−ナフチル(naphthyl))−(1、1’−ビフェニル(biphenyl))−(4、4’−ジアミン(diamine))を100mg供給したモリブデン製のボート(第1のボート)と、発光材料として、Alq3(tris−8−quinolinol)aluminumを100mg供給したモリブデン製のボート(第2のボート)を、それぞれ別々の蒸発源となるように真空蒸着装置内に配置した。次に、基板1を同真空蒸着装置内に収容した後、装置内を2×10−4Pa(Pascal)の真空度になるまで排気し、到達した時点で第1のボートの加熱を開始した。そして、第1のボート内のα−NPDが蒸発速度0.3nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、予め真空蒸着装置内の上部に設けられているシャッターを開放して、α−NPDの成膜を開始し、膜厚が略50nmに到達した時点でシャッターを閉じて、α−NPDの成膜を終了させた。
【0023】
次に、同様にして、第2のボート内のAlq3が蒸発速度0.3nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、予め真空蒸着装置内の上部に設けられているシャッターを開放して、Alq3の成膜を開始し、膜厚が略55nmに到達した時点でシャッターを閉じて、Alq3の成膜を終了させた。
以上により、陽極2上に、α−NPDから成る正孔輸送層3及びAlq3から成る有機発光層4を形成した。
【0024】
次に、真空を維持したままで、上記真空蒸着装置に接続された、図3に示すような別の真空蒸着装置20内に基板1を移動させて、図2(c)に示すように、有機発光層4上に第1の陰極5Aを形成する。
真空蒸着装置20は、図3に示すように、容器(チャンバー)11と、容器11内の底部に設けられたボート支持台12A、12Bと、容器11内の上部に設けられた基板支持体13及びシャッター14と、シャッター14の水平方向の位置を制御するシャッター駆動部15と、容器11の外部に用意された酸素ガス源16と、酸素ガス源16からガス導入端子口17に酸素ガスを供給するガス管18と、ガス管18の途中位置に設けられたマスフローコントローラ19とを備えている。
【0025】
真空蒸着装置20の容器11内には予め、AlLi(アルミニウムリチウム)を1g供給したモリブデン製のボート(第3のボート)21A、及び、アルミニウムを1g供給したモリブデン製のボート(第4のボート)21Bがそれぞれ抵抗加熱源(図示せず)に接続されて配置されている。また、真空蒸着装置20の容器11内にガス導入端子口17から導入される酸素ガスはマスフローコントローラ19により流量が制御される。そして、この真空蒸着装置20の容器11内を排気し4×10−4Paの真空度以下に到達した時点で、上記第3のボート21Aを抵抗加熱源により加熱して、第3のボート21A内のAlLiが蒸発速度0.4nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、容器11内の上部に設けられているシャッター14をシャッター駆動部15により水平方向に移動させることで開放して、AlLiの成膜を開始し、膜厚が略60nmに到達した時点でシャッター14を閉じて、AlLiの成膜を終了させた。
以上により、有機発光層4上に、AlLiから成る第1の陰極5Aを形成した。
【0026】
次に、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に酸素を含有させるため、真空蒸着装置20内に酸素ガスを導入する。 真空蒸着装置20の酸素ガス源16からガス管18を通じてガス導入端子口17から容器11内に導入される酸素ガスの流量を、マスフローコントローラ19により略10SCCM(Standard Cubic Centimeter per Mimute)に制御した。このときの真空度は4×10−2Paであった。略5分後に、酸素ガスの導入を停止して、容器11内を4×10−4Paの真空度になるまで排気した後、第4のボート21Bを抵抗加熱源により加熱して、第4のボート21B内のAlが蒸発速度0.4nm/secの一定速度になるまで加熱温度を制御した後、シャッター14を開放して、Alの成膜を開始し、膜厚が略200nmに到達した時点でシャッター14を閉じて、Alの成膜を終了させた。
以上により、第1の陰極5A上に、図2(d)に示すように、Alから成る第2の陰極5Bを形成した。これによって、透明絶縁基板1上には陽極2、正孔輸送層3、有機発光層4、第1の陰極5A及び第2の陰極5Bから成る素子主要部が形成されたことになる。上記第2の陰極5Bの形成工程の前の工程の酸素ガスの導入が真空を維持した状態で行なわれているので、第2の陰極5Bの形成時の真空引きの時間は短縮されるため、結果的にプロセス時間を短縮することができる。
【0027】
上述のように酸素ガスを容器11内に導入することにより、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に酸素が含有される。そして、この酸素は、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に安定した準位を形成するように作用し、それゆえ、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面は完全な界面に形成される。さらに、第1の陰極5A上には第2の陰極5Bが形成され、第1の陰極5Aとともに陰極として働く。
【0028】
次に、基板1を封止室に移動した後、図2(d)に示すように、例えばガラス製のキャップ7を用いて、例えばUV硬化性の封止樹脂6を介して透明絶縁基板1に接着することにより封止して、有機EL装置10を完成させた。この封止時において、封止樹脂6を硬化させるときは、UV照射は、陽極2、正孔輸送層3、有機発光層4、第1の陰極5A及び第2の陰極5Bから成る素子主要部を遮光して、封止樹脂6にのみ行うようにした。
【0029】
上述したような有機EL装置の製造方法によれば、封止前に、素子特性を安定化すべく有機発光層4と第1の陰極5Aの界面に酸素を含有させるための酸素ガスの導入は、基板1を真空蒸着装置20の容器11内に配置して真空に維持した状態で行うので、プロセス時間を短縮することができる。
【0030】
次に、半導体パラメータアナライザーを用いて、この例の有機EL装置の製造方法により製造された有機EL装置10の整流特性を測定した。測定は、有機EL装置10の陽極2と第2の陰極5Bとの間に順方向電圧及び逆方向電圧を印加して行った。なお、有機EL装置の発光面積は2mm□であった。
図4は、上述の測定により得られた有機EL装置の整流特性の一例を示す図で、照射波長λとして400nmの光を照射した場合を示し、縦軸は電流値を、横軸は印加電圧を示している。ここで、順方向印加電圧8Vにおける順方向電流Ifと、逆方向印加電圧−8Vにおける逆方向電流Irとの比を整流比(If/Ir)とした場合、逆方向電流Irはほとんど流れないので、4.0×10と大きな整流比が得られ、優れた整流特性を示すのを確認した。
【0031】
また、比較例として、第1の陰極5Aを形成した後の酸素ガスの導入を不要にした点を除いて、この例の有機EL装置の製造方法と略同様な製造方法により製造した有機EL装置から得られた整流比を、図5に示す。この比較例では、逆方向電圧印加時に逆方向電流Irが流れるので、6.8×10と小さな整流比しか得られず、整流特性が悪化しているのを確認した。
【0032】
図4と図5とを比較して明らかなように、図4に示したように、第1の陰極5Aを形成した後に酸素ガスを導入して有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に酸素を含有させたこの例の有機EL装置によれば、大きな整流比を得ることができる。この理由は、上記したように、第1の陰極5Aを形成した後に酸素ガスを導入して有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に酸素を含有させたことにより、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面が完全な界面に形成されたためであると思われる。
一方、図5に示したように、比較例で整流特性が悪いのは、第1の陰極5Aを形成した後に酸素ガスを導入しないため、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に酸素が含有されないので、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面が完全に形成されなかったためであると思われる。
【0033】
なお、この発明の発明者の実験及び分析結果によれば、有機層上に陰極を積層した後酸素を接触させると、酸素が陰極層内に入り込み、有機層と陰極との界面に酸素が到達し、整流特性が向上することが確認された。すなわち、有機層と陰極との界面に存在している欠陥に酸素が入り込み、この酸素が不純物準位を消失させる作用があると考えられる。これは、有機層上に陰極を積層した際に発生する欠陥に酸素が埋め込まれた状態であり、有機層上に予め金属酸化物層を均一に積層後に陰極をさらに積層した状態とは異なる。ここで、真空装置内の酸素分圧を2×10−4〜1×10−1Paとすると、特に優れた効果が得られることが確かめられた。図6は、これを裏付ける整流比を示している。また、比較例として、酸素分圧を2×10−4〜1×10−1Paの範囲以外に選んだ場合に得られた整流比を、図7に示す。
【0034】
図6において、No.1は酸素分圧を2×10−4に設定した場合で、整流比は3×10が得られた。同様にして、No.2は酸素分圧を2×10−3に設定した場合で、整流比は2×10が得られ、No.3は酸素分圧を5×10−2に設定した場合で、整流比は1×10が得られ、No.4は酸素分圧を1×10−1に設定した場合で、整流比は2.8×10が得られた。これらの整流比はいずれも高い値を示している。
【0035】
一方、図7において、No.1は酸素分圧を1×10−4に設定した場合で、整流比は3×10が得られた。同様にして、No.2は酸素分圧を2×10−5に設定した場合で、整流比は2×10が得られた。これらの整流比の値は、図6で得られた各整流比に比べて、かなり小さくなっており、整流特性が悪化していることを示している。
【0036】
図6と図7とを比較して明らかなように、図6に示したように、酸素分圧を2×10−4〜1×10−1Paの範囲に設定することにより、特に大きな整流比を得ることができる。
一方、図7に示したように、酸素分圧を2×10−4〜1×10−1Paの範囲以外に設定した場合には、スループットの低下や過剰な酸素の消費を招くので、好ましくなく、整流比を大きくできない。
【0037】
また、この発明の発明者の実験及び分析結果によれば、第1の陰極5Aの膜厚を20〜100nmにすると、特に優れた効果が得られることが確かめられた。図8は、これを裏付ける整流比を示している。また、比較例として、第1の陰極5Aの膜厚を20〜100nmの範囲以外に選んだ場合に得られた整流比を、図9に示す。
【0038】
図8において、No.1は第1の陰極5Aの膜厚を20nmに設定した場合で、整流比は3.9×10が得られた。同様にして、No.2は第1の陰極5Aの膜厚を40nmに設定した場合で、整流比は1.2×10が得られ、No.3は第1の陰極5Aの膜厚を70nmに設定した場合で、整流比は1.6×10が得られ、No.4は第1の陰極5Aの膜厚を100nmに設定した場合で、整流比は2.7×10が得られた。これらの整流比はいずれも高い値を示している。
【0039】
一方、図9において、No.1は第1の陰極5Aの膜厚を10nmに設定した場合で、整流比は1.0×10が得られた。同様にして、No.2は第1の陰極5Aの膜厚を200nmに設定した場合で、整流比は6.9×10が得られ、No.3は第1の陰極5Aの膜厚を300nmに設定した場合で、整流比は4.2×10が得られ、No.4は第1の陰極5Aの膜厚を500nmに設定した場合で、整流比は5.2×10が得られた。これらの整流比の値は、図8で得られた各整流比に比べて、かなり小さくなっており、整流特性が悪化していることを示している。
【0040】
図8と図9とを比較して明らかなように、図8に示したように、第1の陰極5Aの膜厚を20〜100nmの範囲に設定することにより、特に大きな整流比を得ることができる。
一方、図9に示したように、第1の陰極5Aの膜厚を20〜100nmの範囲以外に設定した場合には、整流比を大きくできない。
第1の陰極5Aの膜厚が20nmよりも小さいと、第1の陰極5Aの膜厚が疎となり、高い整流比が得られない。また、第1の陰極5Aの膜厚が100nmよりも大きいと、酸素が陰極内に入り込んで有機層と陰極との界面に到達する量が少なくなり、整流比が小さくなる。なお、略100nmの第1の陰極5Aの膜厚では、電気抵抗が高く、輝度斑等の表示不良が発生することがあるため、酸素と接触させた後に陰極を厚膜化、すなわち第2の陰極5B以降の陰極を積層することが好ましい。
なお、酸素を陰極に接触させることで整流特性は向上するが、これを再度真空装置内で真空引きすると、整流特性が若干低下することも確認された。このことから、欠陥に分子状の酸素が吸着されたような状態で存在する可能性が示唆された。
【0041】
このように、この例の有機EL装置によれば、透明絶縁基板1上に、陽極2、正孔輸送層3、有機発光層4、第1の陰極5A及び第2の陰極5Bから成る素子主要部が形成された構成において、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に酸素を含有されているので、界面に安定した準位が形成される。
また、この例の有機EL装置の製造方法によれば、陽極2、正孔輸送層3、有機発光層4及び第1の陰極5Aを形成した透明絶縁基板1を真空蒸着装置20内に配置して真空に維持した状態で、酸素ガスを導入して、有機発光層4と第1の陰極5Aとの界面に酸素を有層させるので、プロセス時間を短縮することができる。
したがって、装置製造のためのスループットを低下させることなく、高い整流比を得ることができる。
【0042】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、透明絶縁基板上に形成する陽極はITOを用いた例で説明したが、透明導電材料であればITOに限らずに例えばSnO(酸化錫)等の他の電極材料を用いることができる。また、陰極についてもAlLiに限らずに、例えばAl、MgAg等の他の電極材料を用いることができる。また、正孔輸送材料についてもα−NPDに限らずに、例えば、ビス(ジ(p−トリル)アミノフェニル)−1、1−シクロヘキサン、N、N’−ジフェニル−N、N’−ビス(3−メチルフェニル)−1、1’−ビフェニル−4、4’−ジアミン、N、N’−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチル)−(1、1’−ビフェニル)−4、4’−ジアミン、スターバースト型分子等の他の材料を用いることができる。
【0043】
また、実施例では陽極、正孔輸送層、有機発光層、第1の陰極及び第2の陰極から成る構成の素子主要部を形成する例で説明したが、有機層と陰極層との界面が形成されている構成であればこれに限らず、陽極、有機発光層及び陰極から成る構成等の他の構成の素子主要部を形成することもできる。また、陰極が複数層から成る構成では、少なくとも有機発光層を含む有機層と接する複数層の陰極の内の第1の陰極中の酸素含有量が、有機層と接しない第2の陰極以降の陰極中の酸素含有量より大きくなっていればよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の有機EL装置によれば、透明絶縁基板上に、有機発光層と陰極との界面を有する素子主要部が形成された構成において、有機発光層と陰極との界面に酸素が含有されているので、界面に安定した準位が形成される。
また、この発明の有機EL装置の製造方法によれば、有機発光層と陰極との界面を有する素子主要部が形成された透明絶縁基板を真空装置内に配置して真空に維持した状態で、酸素ガスを導入して、有機発光層と陰極との界面に酸素を有層させるので、プロセス時間を短縮することができる。
したがって、装置製造のためのスループットを低下させることなく、高い整流比を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である有機EL装置の構成を示す断面図である。
【図2】同有機EL装置の製造方法の構成を工程順に示す工程図である。
【図3】同有機EL装置の製造方法の主要工程に用いられる真空蒸着装置の構成を概略的に示す図である。
【図4】同有機EL装置の整流特性を示す図である。
【図5】図4の比較例における整流特性を示す図である。
【図6】この発明において真空蒸着装置内の酸素分圧を変化させた場合に得られた整流比を示す図である。
【図7】図6の比較例における整流比を示す図である。
【図8】この発明において有機EL装置の陰極の膜厚を変化させた場合に得られた整流比を示す図である。
【図9】図8の比較例における整流比を示す図である。
【図10】一般の有機EL装置の構成を概略的に示す図である。
【図11】従来の有機EL装置の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1 透明絶縁基板
2 陽極
3 正孔輸送層
4 有機発光層
5A 第1の陰極
5B 第2の陰極
6 封止樹脂
7 キャップ
10 有機EL装置
11 容器(チャンバー)
12A、12B ボート支持台
13 基板支持体
14 シャッター
15 シャッター駆動部
16 酸素ガス源
17 ガス導入端子口
18 ガス管
19 マスフローコントローラ
20 真空蒸着装置
21A、21B ボート

Claims (7)

  1. 透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有基層、及び陰極を順次に積層して形成された素子主要部をキャップにより封止してなる有機EL装置であって、
    前記陰極は、導電性金属である電極材料からなる第1の陰極と電極材料からなる第2の陰極とが順次積層されてなると共に、前記有機層と接する前記第1の陰極の膜厚が20〜100nmの範囲に設定され、前記第1の陰極には、真空装置内の酸素分圧が2×10 -4 〜1×10 -1 Paとなるように導入された酸素ガスに該第1の陰極がさらされることによって該第1の陰極の内部に入り込んだ酸素量が含有され、これにより、前記第1の陰極と前記有機層との界面に、酸素が含有されていることを特徴とする有機EL装置。
  2. 透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有基層、及び陰極を順次に積層して形成された素子主要部をキャップにより封止してなる有機EL装置であって、
    前記陰極は、電極材料を素材とする複数層からなると共に、前記複数層の陰極のうち、前記有基層と接する最下層の陰極である導電性金属である電極材料からなる第1の陰極の膜厚が20〜100nmの範囲に設定され、前記第1の陰極には、真空装置内の酸素分圧が2×10 -4 〜1×10 -1 Paとなるように導入された酸素ガスに該第1の陰極がさらされることによって該第1の陰極の内部に入り込んだ酸素量が含有され、これにより、当該第1の陰極中の酸素含有量が、前記有基層と接しない上層の陰極である第2の陰極以降の陰極中の酸素含有量よりも大きいことを特徴とする有機EL装置。
  3. 前記第1の電極を構成する前記導電性金属である電極材料が、AlLi、Al、及びMgAgの中から選択された任意の1つであることを特徴とする請求項1又は2記載の有機EL装置。
  4. 透明絶縁基板上に透明電極から成る陽極、少なくとも有機発光層を含む有機層、複数層の陰極を順次に積層して形成した素子主要部をキャップにより封止してなる有機EL装置の製造方法であって、
    透明絶縁基板上に透明導電膜を形成後、該透明導電膜を所望の形状となるようにパターニングして陽極を形成する工程と、
    前記陽極を形成した透明絶縁基板を真空装置内に配置し、前記有機層及び複数層の陰極の内の第1の陰極を前記陽極上に真空雰囲気内で順次に積層して形成する工程と、
    前記真空装置内に真空を維持した状態で酸素ガスを導入し、該酸素ガスを前記第1の陰極と接触させる工程と、
    第2の陰極以降の陰極を前記第1の陰極上に真空雰囲気内で積層して前記素子主要部を形成する工程と、
    前記素子主要部をキャップにより封止する工程とを含むことを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  5. 前記第1の陰極を20〜100nmの膜厚で形成することを特徴とする請求項4記載の有機EL装置の製造方法。
  6. 前記酸素ガスを真空装置内の酸素分圧が2×10-4〜1×10-1Paとなるように導入することを特徴とする請求項4又は5記載の有機EL装置の製造方法。
  7. 前記真空装置として、真空蒸着装置を用いることを特徴とする請求項4、5又は6記載の有機EL装置の製造方法。
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