JP3570264B2 - 自動車ケーブルの絶縁性保護のための耐火性、低発煙性、無ハロゲン性ポリオレフィン配合物 - Google Patents

自動車ケーブルの絶縁性保護のための耐火性、低発煙性、無ハロゲン性ポリオレフィン配合物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーブルおよび導電体を隔離かつ被覆する化合物への適用のための、加硫性および無ハロゲン性ポリオレフィン混合物における、低発煙性および耐火性という特徴の促進に関する。
【0002】
【従来の技術】
耐火性および低発煙性重合体という化合物の主な用途の一つは、ケーブルおよび導電体に対する絶縁としてであり、その主な目的は、より優れた安全性の条件を、とりわけ火災の危険がある条件での、ケーブルの操作に導入することであり、また該組成物の物理的特性および熱安定性は、操作条件下で低下してはならない。 該組成物は、低圧1次ケーブル、すなわちSAE−J−1128、およびULによるULケーブル125℃についての規格によれば、約0.25〜約0.38mm(10〜15ミル)の範囲内の薄い厚さで、ケーブルおよび導電体に対する絶縁として塗布される。該組成物は、化学的および電気的な物理機械的加工性のような主要な特性と、耐火性、低毒性および低発煙性との優れた均衡を示す。
【0003】
例えば米国特許第5,256,488号明細書には、耐火性を改良する、蒸気加硫後も銅の導体の光沢を変色または除去しない、ケーブル絶縁用組成物が記載されている。この発明では、これらの特徴が得られるが、ペンタエリトリトールβ−アルキルチオプロピオネートや、立体障害を有するフェノールのような異なる酸化防止剤の低い充填剤との、ビニルエチレンエステルおよびアルキルエチレンアクリレートに基づく異なる共重合体の混合物を用いてである。
【0004】
米国特許第5,412,012号明細書には、やはり絶縁性組成物が記載されている。その主な特徴は、金属導体への接着を改良することであり、その組成は、前記特許のそれに類似し、唯一の違いは、チオジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸)化合物を含む酸化防止剤の混合物を用いることである。
【0005】
メキシコ国特許第162,481号明細書には、エチレンとカルボン酸ビニルエステルとの共重合体、およびアクリレート混合物に基づく難燃性ポリオレフィンで製造された絶縁材料が請求されているが、この材料は、ハロゲン化された材料および三酸化アンチモンを含み、望ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、下記の必要条件を満たす重合体組成物を提供することである。・SAE−J−1128の規格による耐火性、
・フランス国NFF−16−101の規格による低い酸性度の発煙レベル、および毒性の気体、
・IEC−754−1/2の規格による低い酸性度、
・下記の期間、すなわち、125℃および135℃で3,000時間、158℃で160時間、および165℃で24日の間の125℃、135℃、158℃および165℃のオーブン熟成温度に耐えるのに充分な熱安定性、
・下記の範囲、すなわち、両端を含む600〜5,000ボルトの範囲内の稼動電圧のための電気的特性、
・下記の温度レベルおよび浸漬期間、すなわち、50℃で24時間、121℃で168時間、70℃で168時間、150℃で100時間の下でのIRM−902による耐油性、
・酸および塩基に対する耐性(HClおよびNaOH、それぞれ1規定)、
・TXL、SXLおよびGXL型の自動車用ケーブルでのSAE−J−1128による穿刺耐性、
・SAE−J−1128による流体抵抗、
・該重合体組成物は、銅を変色させたり、または汚損したりしてはならず、その硬化を実施する際に、色相変化を誘発してはならない。
・該組成物は、これらの組成物を高いライン速度で、混合かつ押出しするための優れた流体力学的特徴を示さなければならない。
【0007】
該組成物を開発したとき得られる主な利点は、
(a)ハロゲンに基づく耐火性材料を用いないことで、火災の際に発生するハロゲン化水素に基づく気体と接触する潜在的危険性を排除すること、
(b)カーボンブラック充填剤を用いないことで、着色できる組成物が得られること、および
(c)三酸化アンチモンを用いないことで、ハロゲン化された成分の使用が回避されることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明をより詳しく説明するが、これは言うまでもなく、その範囲を限定するものではない。
【0009】
125℃のケーブル操作温度で、3,000時間の長期熟成、および165℃の温度での短期熟成の際に、炎の伝播に対する耐性、低い発煙性、および高い熱安定性を有する重合体組成物は、熱安定性、耐火性および低発煙性を顕著に改良する一連の活性成分とともに、エチレンと脂肪族カルボン酸のビニルエステルとの共重合体のみに、または他の一連のポリオレフィンとの併用に基づく。
化合物の量は、樹脂、または該樹脂と関与する他の樹脂との合計の100重量部あたりの重量 phr で表わされる。
【0010】
配合物の成分を下記に説明する。
【0011】
エチレン共重合体
本組成物の重合体成分は、エチレンと脂肪族カルボン酸のビニルエステルとの共重合体である。ビニルエステルは、(C2〜C6)脂肪族カルボン酸のビニルエステル、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ペンタン酸ビニルまたはヘキサン酸ビニルであることができる。
本発明で用いる共重合体は、エチレンおよび酢酸ビニル(EVA)重合体であって、酢酸ビニルは、該共重合体の重量基準で約6〜約90%、好ましくは約9〜約45%、特に約9〜約28%の割合重合体に含まれ、残余はエチレンである。
エチレン、酢酸ビニル、および他の種類の重合できるオレフィン性単量体のターポリマーを用いることができる。一般的には、第三の単量体が存在すると、それは、ターポリマーの重量基準で15%以下を占めることになる。
【0012】
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、およびターポリマーのような他の種類の重合体を用いることもできる。
低密度ポリエチレンおよび低密度線状ポリエチレンは、主としてその比率が、全重合体組成物に対して30%以下から変動したときに、均一で許容できる混合物を促進するために、10分間あたり、0.5〜20gの範囲内のメルトインデックスを保有しなければならない。
【0013】
エチレン共重合体および混合物は、10分間あたり、0.1〜7gの範囲内のメルトインデックスを保有しなければならない。EVA共重合体は、一般的には、10分間あたり、0.5〜5gのメルトインデックスを保有しなければならない。
【0014】
水和無機充填剤
本発明に用いる充填剤は、化学的にはアルミナ水和物(Al2O3・3H2OまたはAl(OH)3)、マグネシア水和物、ケイ酸カルシウム水和物および炭酸マグネシウム水和物として公知の、水和無機充填剤である。これらの化合物のうちでは、アルミナ水和物が、最も多用される。
この種の充填剤中に存在する水和の水は、該重合体組成物の燃焼工程の間に放出されることができなければならない。これらの充填剤の使用は、得ようとする難燃性のレベルと、該重合体組成物がその比率を高める際に到達する粘度とに、基本的に左右されることになる。
【0015】
該無機充填剤の水和水は、化学的結合であり、吸熱反応を通じて放出されるため、これらの充填剤は、重合体組成物に耐火性を与えるのに用いられる。
これらの充填剤はもとより、ハロゲンに基づくその他の種類の充填剤も、同じ耐火性の特徴を重合体組成物に与えることができる。充填剤の粒子は、最も有利な重合体組成物の加工性の条件を達成し、最終的製品の必要条件を満たすのに必要な物理機械的な耐火性や化学的特徴を達成するのに必要である、流体力学的特徴に一致しなければならない。
【0016】
シラン化合物
本発明のためには、様々なアルコキシシランを用いて、そのうちのいずれがこの種の重合体組成物に最も適するかを決定した。用いようとする的確な種類はもとより、アルコキシシランの比率を決定することは、これを首尾良く選ばなければ、該組成物の最終的特性に不都合な影響を及ぼすことから、重要である。
【0017】
用いたアルコキシシランは、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルトリエトキシシラン、エチルメチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ジメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシランおよびビニルトリメトキシシランであった。
【0018】
重合体組成物に最良の特性を与えるので特に好適であるアルコキシシランは、下記のとおりである。
【0019】
*ビニルトリメトキシエトキシシラン(その式は下記のとおりである):
【0020】
C=CHSi(OCHCHOCH
【0021】
ビニルトリエトキシシラン(その式は下記のとおりである):
【0022】
C=CHSi(OCHCH
【0023】
アルコキシシランの比率は、0.5〜5phrであった。
【0024】
硬化剤
エチレンと酢酸ビニルとに基づく組成物は、慣用の硬化手順、例えば熱および放射線の手順を用いて架橋結合させることができる。
本発明に用いられる硬化剤は、有機過酸化物、過酸化ジクミル、およびα,α’−ビス(テルブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼンであって、本発明には、最後のものを用いた。硬化剤の比率は、1〜8phrであった。
有機過酸化物の活性化は、架橋結合工程の間に開始し、炭素−炭素鎖の三次元マトリックス中に、エチレンと酢酸ビニルとの重合体鎖間の化学的結合を生成した。
本発明において、化学的架橋結合を実施するには、遊離基を発生するその他の硬化剤を用いることも可能である。硬化剤を選ぶには、混合物および押出し工程の際の望ましくない問題を避けるために、該薬剤の分解温度を勘案することが必要である。用いようとする硬化剤の量または比率は、最終用途の種類に基づいて規定されることになるが、それは、配合物中の硬化剤の含有量の増加に応じて、下記の特性が向上または低下することになるからである。
【0025】
*オーブン内での長期および短期の熟成後の、かつ90℃、125℃および135℃の操作温度の下での、より高いか、またはより低い熱安定性。
【0026】
*より高いか、またはより低い発火耐性や耐火性。
【0027】
*化学的流体の侵食に対する、より高いか、またはより低い耐性。
【0028】
*より高いか、またはより低い耐油性
【0029】
*自動車での使用における、より高いか、またはより低い耐摩耗性
【0030】
*より高いか、またはより低い絶縁耐力の耐性
【0031】
*より高いか、またはより低いピンチ耐性
【0032】
*より高いか、またはより低い耐水性、すなわち、重合体組成物への吸水による電気的特性の利得または損失
【0033】
工程助剤
本発明に用いる工程助剤は、組成物を容易に混合、または調製、または押し出し、または形成できるように選んだ。したがって、本発明の目的である工程添加物は、重合体組成物の混合、または押出しを可能にする優れた流体力学的特性を得るためのものである。
本発明の三重潤滑組成物は、下記の要素で構成されている。
【0034】
*8〜22個の炭素原子を有する飽和や不飽和脂肪族カルボン酸を意味する脂肪酸または脂肪酸誘導体、例えば、ステアリン酸、カプロン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸およびステアリン酸カルシウム(このリストの最後のものは、優れた流体力学的特性を促進できるため、特に好適である)。
【0035】
リコーン油(金属表面に対する組成物のSAE−J−1128の仕様に合致するのに要する接着の程度を制御する優れた促進剤である)。その量または比率は、望ましくない接着の結果があり得るため、慎重に選ばなければならない。
【0036】
*好ましくは、該三重組成物を補うために微晶質ろう、またはパラフィンを用いることができる。
【0037】
各系に用いられる脂肪酸対シリコーン油の重量比は、約1:1〜約1:6、好ましくは約1:3でなければならない。また、パラフィン対脂肪酸の重量比に関しては、約1:1〜約1:6、好ましくは約1:3でなければならない。該三重潤滑組成物の総量は、約0.25〜約8phrでなければならない。
【0038】
酸化防止剤
本発明を実施するには、非常に様々な酸化防止剤、例えば、1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、または3,3'−チオジプロピオン酸ジステアリル(DSTDP)、二亜リン酸ビス(2,4−ジ−テルブチル)ペンタエリトリトール、二亜リン酸トリス(2,4−ジ−テルブチル)ペンタエリトリトール、亜リン酸トリス(2,4−ジ−テルブチルフェニル)、2−メルカプトトルイルイミダゾールの鉛塩、ビス(2,5−ジ−テルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸2,2'−チオジエチル 、2,2'−チオビス−(6−テルブチル−p−クレゾール)、および3,3'−チオジプロピオン酸ジラウリルのような立体障害を有するフェノールの組合わせを用いた。
【0039】
ジ−アルキル−チオ−ジプロピオン酸塩と障害を有するフェノールとの組合わせは、非常に効果的な熱安定性を与えるが、蒸気硬化に際しては、これらの組合わせは、銅の変色、または該変色の性質の汚損、またはこの種の酸化防止剤の鎖に含まれた硫黄に基本的による汚損を示すという短所がある。この銅の汚損は、切断または溶接の用途の自動化系での問題を招きかねない。
これらの系で生じるその他の問題は、該組成物を加硫したならば、色の濃縮物で既に着色された組成物の変色または変化であって、この問題の考え得る原因は、主として、この種の酸化防止剤の主鎖に含まれた硫黄原子による。
【0040】
本発明では、3,000時間の間の125℃および135℃の連続稼動温度、または165℃で240時間の間のオーブン内での熟成に耐え得る酸化防止剤を用いた。基本的には、本発明は、従来の必要条件を満たすことができる酸化防止剤のパッケージの使用、ならびに用いた酸化防止剤が銅を変色させるか、もしくは汚損するか、または該酸化防止剤を含有する重合体組成物の蒸気による、着色化合物の加硫の際の色相を変えることを回避することを企図している。
【0041】
本発明に特に好適な酸化防止剤は、
*下記の式の2−メルカプトトルイルイミダゾールの亜鉛塩
【0042】
【化1】
Figure 0003570264
【0043】
*下式のビス(3,5−ジ−テルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸2,2’−チオジエチル。
【0044】
【化2】
Figure 0003570264
【0045】
酸化防止剤の量は、好ましくは、約1〜8phrである。
【0046】
配合物調製の例
これまで説明した成分は、すべて、広範囲の比率内で変化させることができる。本発明の重合体組成物の重要な一面は、水和無機充填剤を有するビニルアルコキシシランと、用いた重合体の混合物の混合、または重合体組成物の製造工程の際に用いられる重合体の混合物との相互作用である。
シランの不適切な用量、または0.85〜3.0phr未満の量は、水和無機充填剤に対する表面処理を与えるのに不充分であることがある。この範囲を超える量は、材料の加硫後の物理機械的特性に関して、望ましくない効果を生じる。
【0047】
【実施例】
実施例1
前記に従って、本発明の配合物を調製した。エチレンと、酢酸ビニルに基づくポリオレフィン(VA28%、および10分間あたり2.5gのメルトインデックス)を、10分間あたり、2gのメルトインデックスを有する低密度ポリエチレンと混合した。下記の比較配合物を用いて、改良された耐火性の特徴はもとより、低い発煙性、低い酸性度、および低い毒性の特徴も、立証された。
【0048】
成分 配合1(phr) 配合2(phr)
EVA共重合体 70 70
低密度ポリエチレン 30 30
アルミナ三水和物 125 135
ビニルトリメトキシエトキシシラン 1.5 1.5
ステアリン酸カルシウム 2 2
シリコーン油 3 3
2−メルカプトトルイルイミダゾール
鉛塩 2 2
立体障害を有するフェノール 1 1
α,α'−ビス(テルブチルペルオキシ)
ジイソプロピルベンゼン 2.5 2.5
【0049】
用いた立体障害を有するフェノールは、ビス(3,5−ジ−テルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸2,2'−チオジエチルであった。
【0050】
化合物は、公知の方法に従って調製した。
【0051】
測定した特性は、SAE−J−1128の規格による耐火性;IEC−754−1/2の規格による酸性度;NFF−16−101の規格による発煙指数であった。
【0052】
評価後に得られた結果は、下記のとおりであった。
Figure 0003570264
【0053】
結果は、良好であり、該材料は、自動車工業に対するフランス国規格NFF−16−101によるFOクラスに属し得ることを示している。
【0054】
FOの分類は、極めて低い発煙性、酸性度および毒性レベルを示す材料に対してである。
【0055】
これにより、この種の成分を有する重合体組成物は、ハロゲン化化合物と置き換えられること、およびこれらは、自動車工業に適用できることが示された。
【0056】
この種の組成物の作動電圧は、ASTM−D−150によれば、600〜5,000ボルトである。
【0057】
得られた結果は、下記のとおり、すなわち、1,000Hzでの誘電率:2.86であって、1,000Hzでの散逸率:0.00345であった。
【0058】
実施例1を繰返し(配合2)。
唯一の変更は、ビス(3,5−ジ−テルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸2,2’−チオジエチルが、異なる試験温度(125℃および165℃)での短期(240時間)、および長期(3,000時間)のオーブン熟成に耐えられることを立証する比較研究を実施するために、酸化防止剤の量、およびテトラメチレン(3,5−テルブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマート)メタンを酸化防止剤として用いたことであった。
【0059】
測定した特性は、引張強さ、および破損までの伸び、引張強さの保持、および破損までの伸び、1,000Hzでの誘電率、ならびに1,000Hzでの散逸率であった。
【0060】
組成物は、ケーブルの実施例の要約に記載されているものに従って調製した。
【0061】
結果を下記の表に示す。
【0062】
Figure 0003570264
【0063】
得られた結果は、ビス(3,5−ジ−テルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸2,2’−チオジエチルの使用が、優れた熱安定性を生じることを示している。その結果、実施例1の重合体組成物は、該材料を加硫したら、銅を変色または汚損させないことが観察され、また、該材料の本来の色相は、加硫されたら変化しないことも認められた。

Claims (20)

  1. ケーブルおよび導電体の絶縁と保護とのための耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物であって、
    (a)エチレン/(C2〜C6)脂肪族カルボン酸ビニルエステル共重合体および低密度ポリエチレンを含み、任意に追加のポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらの共重合体/ターポリマーを含んでなる混合物と、
    (b)80〜400phrの水和無機充填剤と、
    (c)0.5〜5phrのアルコキシシランと、
    (d)1〜8phrの硬化剤と、
    (e)(1)8〜22個の飽和炭素原子の脂肪酸および/または脂肪酸誘導体および(2) リコーン油を含んでる潤滑混合物を含 0.35〜8phrの添加物と、
    (f)1〜8phrの酸化防止剤と
    を含む配合物。
  2. ( 2 〜C 6 ) 脂肪族カルボン酸ビニルエステルが、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ペンタン酸ビニルおよびヘキサン酸ビニルよりなる群から選ばれた、請求項1記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  3. アルコキシシランが、ビニルトリメトキシエトキシシラン、フェニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルトリエトキシシラン、エチルメチルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ジメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシランおよびビニルトリメトキシシランよりなる群から選ばれた、請求項1記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  4. 硬化剤が、有機過酸化物、過酸化ジクミルおよびα,α'−ビス(テルブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼンよりなる群から選ばれた、請求項1記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  5. 添加物( ) の潤滑混合物が、さらに、 ( ) 微晶質のろうまたはパラフィンを含む成分潤滑混合物である、請求項1記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  6. 酸化防止剤が、1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、立体障害を有するフェノール、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれた、請求項1記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  7. 酸化防止剤が、3,3'−チオジプロピオン酸ジステアリル;二亜リン酸ビス(2,4−ジ−テルブチル)ペンタエリトリトール;亜リン酸トリス(2,4−ジ−テルブチルフェニル);2,2'−チオビス−(6−テルブチル−p−クレゾール);3,3'−チオジプロピオン酸ジラウリル;2−メルカプトトルイルイミダゾール鉛塩;ビス(3,5−ジ−テルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸2,2'−チオジエチル;ならびにそれらの混合物よりなる群から選ばれた、請求項6記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  8. 水和無機充填剤が、アルミナ水和物、マグネシア水和物、ケイ酸カルシウム水和物および炭酸マグネシウム水和物よりなる群から選ばれた、請求項1記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  9. エチレン/ ( 2 〜C 6 ) 脂肪族カルボン酸ビニルエステル共重合体が、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体である、請求項記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  10. エチレンと酢酸ビニルとの共重合体における酢酸ビニルの配合割合、該共重合体の重量基準で9〜45%である、請求項9記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  11. エチレンと酢酸ビニルとの共重合体における酢酸ビニルの配合割合、該共重合体の重量基準で6〜90%である、請求項9記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  12. 脂肪酸誘導体がステアリン酸カルシウムである、請求項1記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  13. 三成分潤滑混合物において、脂肪酸対シリコーン油の重量比が1:1〜1:6であり、パラフィン対脂肪酸の重量比が1:1〜1:6である、請求項記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  14. 酸化防止剤が、2−メルカプトトルイルイミダゾール鉛塩、ビス(3,5−ジ−テルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸2,2'−チオジエチル、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれた、請求項7記載の耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物。
  15. ケーブルおよび導電体を絶縁かつ保護する方法であって、()()エチレン/(C2〜C6)脂肪族カルボン酸ビニルエステル共重合体および低密度ポリエチレンを含み、任意に、追加のポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらの共重合体/ターポリマー含んでなる混合物と、
    b)8 400phrの水和無機充填剤と、
    c)0.5〜5phrのアルコキシシランと、
    )1〜8phrの硬化剤と、
    )()8〜22個の飽和炭素原子の脂肪酸および/または脂肪酸誘導体および( ) リコーン油を含んでる潤滑混合物を含 0.35〜8phrの添加物と、
    f)1〜8phrの酸化防止剤と
    を含んでなる耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物を与える段階と;
    )該配合物をケーブルに塗布して、高いライン速度での押出しの達成に関する流体力学的特徴を改良し、ハロゲン化水素の発煙を排除し、そしてケーブルおよび導電体を保護かつ絶縁する段階と
    を含む方法。
  16. 配合物の塗布により、約125℃の温度で約3,000時間ケーブルおよび導電体を安定化する、請求項15記載の方法。
  17. 配合物の塗布により、約165℃の温度で約240時間ケーブルおよび導電体を安定化する請求項15記載の方法。
  18. 酸化防止剤が、1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、または立体障害を有するフェノール混合物よりなる群から選ばれ、該酸化防止剤が、3,3'−チオジプロピオン酸ジステアリル;二亜リン酸ビス(2,4−ジ−テルブチル)ペンタエリトリトール;亜リン酸トリス(2,4−ジ−テルブチルフェニル);2,2'−チオビス−(6−テルブチル−p−クレゾール);3 , ' −チオジプロピオン酸ジラウリル;2−メルカプトトルイルイミダゾール鉛塩;ビス(3,5−ジ−テルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸2,2'−チオジエチル;ならびにそれらの混合物よりなる群から選ばれた、請求項15記載の方法。
  19. 酸化防止剤が、2−メルカプトトルイルイミダゾール鉛塩、ビス(3,5−ジ−テルブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸2,2'−チオジエチル、およびそれらの混合物よりなる群から選ばれた、請求項18記載の方法。
  20. ケーブルおよび導電体の絶縁と保護とのための耐火性、低発煙性かつ無ハロゲン性ポリオレフィン配合物であって、
    (a)エチレン/(C2〜C6)脂肪族カルボン酸ビニルエステル共重合体および低密度ポリエチレンを含み、任意に、追加のポリエチレン、ポリプロピレン、またはそれらの共重合体/ターポリマー含んでなる混合物と、
    (b)80〜400phrの水和無機充填剤と、
    (c)0.5〜5phrのアルコキシシランと、
    (d)1〜8phrの硬化剤と、
    (e)(1)ステアリン酸カルシウム;8〜22個の飽和炭素原子の脂肪酸または脂肪酸誘導体および (2)シリコーン油を含んでなる潤滑混合物を含 0.35〜8phrの添加物と、
    (f)1〜8phrの酸化防止剤と
    を含む配合物。
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