JP3570043B2 - 高周波気密モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、耐環境性向上のため気密を保った高周波気密モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図23は従来の高周波気密モジュールを示す平面透視図、図24は図23のA8−A8断面図、図25は図23のB8視図である。これらの図において1は導体フレーム、2は地導体、3は高周波集積回路基板、4はバイアス端子、5はロウ材、6は導体ワイヤ、7は気密カバー、8は導体ベース、9は入出力用フィードスルー基板、10は入出力用パターン、11は誘電体ブロック、12はバイアス用フィードスルー基板、13バイアス用パターン、14は高周波集積回路入出力端子である。
【0003】
ここで、入出力用フィードスルー基板9の地導体2とバイアス用フィードスルー基板12の地導体2はそれぞれロウ材5により導体ベース8にロウ付けされている。また、入出力用フィードスルー基板9の入出力用パターン10の上に誘電体ブロック11を貼り合わせ、その周りを導体ベース8及び導体フレーム1で囲むことによりトリプレートのフィードスルーを構成し、同様にバイアス線路もバイアス用フィードスルー基板12のバイアス用パターン13の上に誘電体ブロック11を貼り合わせ、その周りを導体ベース8及び導体フレーム1で囲むことにより気密のフィードスルーを構成している。これらのフィードスルーのパターンと高周波集積回路基板3の高周波集積回路入出力端子14及びバイアス端子4を導体ワイヤ6で接続し、気密カバー7をロウ付け又は熔接することにより、モジュール内の気密を保ち高周波集積回路基板3の耐環境性を高めている。
【0004】
このように、従来の高周波気密モジュールでは、トリプレート型のフィードスルーによりモジュール内の気密を保ちながら高周波集積回路基板3と高周波信号およびバイアスをインタフェースしていた。例えば高周波集積回路基板3が増幅器の場合には、入出力用フィードスルー基板9から入力された高周波信号はトリプレートのフィードスルーを通過し高周波集積回路基板3に入力される。入力された信号は高周波集積回路基板3で電力増幅されトリプレートのフィードスルーを通過し入出力用フィードスルー基板9から出力される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図23、図24、図25に示すような高周波気密モジュールでは入出力用フィードスルー基板9やバイアス用フィードスルー基板12は加工の実現性から高温焼成厚膜基板が使用されている。高温焼成厚膜基板の線路パターンは一般に下地にタングステン等の電気抵抗の大きい金属を用い厚みも7〜15μmと薄膜基板の線路パターンに比べ厚いため、マイクロストリップ線路を伝送する信号が高周波になると表皮効果のため抵抗の大きい下地金属にほとんどの電流が流れ損失が大きくなるという問題点があった。
【0006】
また、高周波においては高次モードの発生を防ぐために基板厚を薄くする必要があり、必然的にマイクロストリップ線路のパターン幅も狭くなる。更にトリプレート線路部においてはマイクロストリップ線路部と同一の特性インピーダンスにするためにはパターン幅はより狭くなるためパターン精度がいっそう厳しくなる。厚膜のパターン寸法精度は薄膜に比べ悪いため、寸法誤差により特性インピーダンスが大きくずれてしまうという問題点があった。
【0007】
更に、高周波集積回路基板3と入出力用フィードスルー基板9とは組立作業性や基板の寸法精度を考慮して隙間をあけて取り付けられ、高周波信号は導体ワイヤやリボンにより接続されるため、これらの導体ワイヤやリボンのインダクタンスによりモジュールの性能を劣化させるという問題点があった。
【0008】
この発明は上記ような課題を解決するためになされたもので、高周波気密モジュールの入出力端子の高周波信号伝搬特性を改善することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる実施の形態1の高周波気密モジュールは高周波信号が伝搬するトリプレート型フィードスルーの代わりに、オープンスタブにより先端を開放したマイクロストリップ線路の地導体どうしを貼り合わせその地導体に設けた結合孔を介して電磁結合により高周波信号を伝搬させることにより、高周波集積回路基板の高周波信号の入出力を導体ワイヤや導体リボンで接続することなく気密モジュールを実現したものである。
【0010】
また、実施の形態2の高周波気密モジュールは実施の形態1の高周波気密モジュールにおいて、入出力のインタフェースを表面にグラウンド端子を設けたマイクロストリップ線路としたものである。
【0011】
また、実施の形態3の高周波気密モジュールは実施の形態1の高周波気密モジュールにおいて、入出力のインタフェースをコプレーナ線路としたものである。
【0012】
また、実施の形態4の高周波気密モジュールは実施の形態1の高周波気密モジュールにおいて、E面プローブ型導波管−マイクロストリップ線路変換器を付加することにより入出力のインタフェースを矩形導波管としたものである。
【0013】
また、実施の形態5の高周波気密モジュールは実施の形態1の高周波気密モジュールにおいて、ステップ変成器を用いた導波管−マイクロストリップ線路変換器を付加することにより入出力のインタフェースを矩形導波管としたものである。
【0014】
また、実施の形態6の高周波気密モジュールは実施の形態1の高周波気密モジュールにおいて、ベース基板に補強フレームを取り付けることによりモジュールの機械強度を向上させたものである。
【0015】
また、実施の形態7の高周波気密モジュールは実施の形態1のベース基板の代わりに補強用の隆起を有する補強構造ベース基板とすることによりモジュールの機械強度を向上させたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示す高周波気密モジュールの平面図、図2は図1におけるA1−A1断面図、図3は図2におけるB1方向からの透視図である。図において1は導体フレーム、2は地導体、3は高周波集積回路基板、4はバイアス端子、5はロウ材、6は導体ワイヤ、7は気密カバー、15はベース基板、16はモジュール入出力用マイクロストリップ線路、17はオープンスタブ、18は結合孔、19は高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路、20は高周波回路部、21はバイアス用気密貫通端子である。
【0017】
ここで、ベース基板15は導体フレーム1にロウ材5により取付けられている。ベース基板15には表面にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたオープンスタブ17が二組設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17、高周波回路部20及びバイアス端子11が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられている。ベース基板15と高周波集積回路基板3はそれぞれの地導体2に設けられた結合孔18の部分を合致させロウ材5により地導体2どうしを貼り合わせている。バイアス用気密貫通端子21は導体フレーム1の側面に隙間なく埋め込めれている。また、バイアス端子11とバイアス用気密貫通端子21間は導体ワイヤ6によりボンディングされている。気密カバー7は導体フレーム1に隙間なくロウ付けまたは熔接されている。
【0018】
これにより、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19は、オープンスタブ17及び結合孔18の効果による電磁結合で高周波信号に対して接続される。モジュール入出力用マイクロストリップ線路16から入力された高周波信号は結合孔18を介して高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、高周波回路部20へ入力される。一方、高周波回路部20から出力された高周波信号は、高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、結合孔18を介してモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に伝搬され出力される。このような気密モジュールにおいては、モジュールを構成する基板にパターン精度にすぐれ、パターン下地の金属の電気抵抗が小さい薄膜基板を用いることができる。このため、高周波気密モジュールの入出力線路が低損失になり、性能が改善される。また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化がない。更に電磁結合部は導体により接続されていないため高周波信号線路から直流を遮断することができる。
【0019】
実施の形態2.
図4は上記実施の形態1においてモジュールどうしを接続した際の高周波特性を改善するために、上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路の両側にスルーホールにより地導体と導通がとられたグラウンド端子を設けた高周波気密モジュールの平面図、図5は図4におけるA2−A2断面図、図6は図5におけるB2方向からの透視図である。図において1は導体フレーム、2は地導体、3は高周波集積回路基板、4はバイアス端子、5はロウ材、6は導体ワイヤ、7は気密カバー、15はベース基板、16はモジュール入出力用マイクロストリップ線路、17はオープンスタブ、18は結合孔、19は高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路、20は高周波回路部、21はバイアス用気密貫通端子、22はグラウンド端子、23はスルーホールである。
【0020】
この場合にも、ベース基板15は導体フレーム1にロウ材5により取付けられている。ベース基板15には表面にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたオープンスタブ17が二組設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17、高周波回路部20及びバイアス端子11が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられている。ベース基板15と高周波集積回路基板3はそれぞれの地導体2に設けられた結合孔18の部分を合致させロウ材5により地導体2どうしを貼り合わせている。バイアス用気密貫通端子21は導体フレーム1の側面に隙間なく埋め込めれている。また、バイアス端子11とバイアス用気密貫通端子21間は導体ワイヤ6によりボンディングされている。気密カバー7は導体フレーム1に隙間なくロウ付けまたは熔接されている。
【0021】
これにより、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19は、オープンスタブ17及び結合孔18の効果による電磁結合で高周波信号に対して接続される。モジュール入出力用マイクロストリップ線路16から入力された高周波信号は結合孔18を介して高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、高周波回路部20へ入力される。一方、高周波回路部20から出力された高周波信号は、高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、結合孔18を介してモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に伝搬され出力される。このような気密モジュールにおいては、モジュールを構成する基板にパターン精度にすぐれ、パターン下地の金属の電気抵抗が小さい薄膜基板を用いることができる。このため、高周波気密モジュールの入出力線路が低損失になり、性能が改善される。また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化がない。更に電磁結合部は導体により接続されていないため高周波信号線路から直流を遮断することができる。
【0022】
また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16の両側にスルーホール23により地導体2と導通がとられたグラウンド端子22を設けているため、モジュールどうしの入出力の接続においてグラウンド端子22どうしを接続することによりグラウンドを流れる電流の経路を短くすることができるため、モジュールどうしの接続部の高周波特性が改善できる。
【0023】
実施の形態3.
図7は上記実施の形態1においてモジュールどうしを接続した際の高周波特性を改善するために、上記入出力マイクロストリップ線路の両側にスルーホールによりマイクロストリップ−コプレーナ変換を行うことにより入出力のインタフェースをコプレーナ線路とした高周波気密モジュールの平面図、図8は図7におけるA3−A3断面図、図9は図8におけるB3方向からの透視図である。図において1は導体フレーム、2は地導体、3は高周波集積回路基板、4はバイアス端子、5はロウ材、6は導体ワイヤ、7は気密カバー、15はベース基板、16はモジュール入出力用マイクロストリップ線路、17はオープンスタブ、18は結合孔、19は高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路、20は高周波回路部、21はバイアス用気密貫通端子、23はスルーホール、24はコプレーナ線路中心導体、25はコプレーナ線路地導体である。
【0024】
この場合にも、ベース基板15は導体フレーム1にロウ材5により取付けられている。ベース基板15には表面にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたオープンスタブ17が二組設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17、高周波回路部20及びバイアス端子11が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられている。ベース基板15と高周波集積回路基板3はそれぞれの地導体2に設けられた結合孔18の部分を合致させロウ材5により地導体2どうしを貼り合わせている。バイアス用気密貫通端子21は導体フレーム1の側面に隙間なく埋め込めれている。また、バイアス端子11とバイアス用気密貫通端子21間は導体ワイヤ6によりボンディングされている。気密カバー7は導体フレーム1に隙間なくロウ付けまたは熔接されている。
【0025】
これにより、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19は、オープンスタブ17及び結合孔18の効果による電磁結合で高周波信号に対して接続される。モジュール入出力用マイクロストリップ線路16から入力された高周波信号は結合孔18を介して高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、高周波回路部20へ入力される。一方、高周波回路部20から出力された高周波信号は、高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、結合孔18を介してモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に伝搬され出力される。このような気密モジュールにおいては、モジュールを構成する基板にパターン精度にすぐれ、パターン下地の金属の電気抵抗が小さい薄膜基板を用いることができる。このため、高周波気密モジュールの入出力線路が低損失になり、性能が改善される。また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化がない。更に電磁結合部は導体により接続されていないため高周波信号線路から直流を遮断することができる。
【0026】
また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたコプレーナ線路中心導体24、コプレーナ線路中心導体24の両側に設けられたコプレーナ線路地導体25及びコプレーナ線路地導体25とベース基板15の地導体2を接続するスルーホール23によりマイクロストリップ−コプレーナ変換を行っている。このため、モジュールどうしの入出力の接続においてコプレーナ線路中心導体24及びコプレーナ線路地導体18どうしを接続することによりコプレーナ線路のインタフェースとなるため、モジュールどうしの接続部の高周波特性を更に改善できる。
【0027】
実施の形態4.
図10は上記実施の形態1においてモジュールどうしの接続部高周波特性を改善するために、モジュール内でE面プローブ型の導波管−マイクロストリップ変換を行うことにより入出力のインタフェースを矩形導波管とした高周波気密モジュールの平面図、図11は図10におけるA4−A4断面図、図12は図11におけるB4方向からの透視図である。図において1は導体フレーム、2は地導体、3は高周波集積回路基板、4はバイアス端子、5はロウ材、6は導体ワイヤ、7は気密カバー、15はベース基板、16はモジュール入出力用マイクロストリップ線路、17はオープンスタブ、18は結合孔、19は高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路、20は高周波回路部、21はバイアス用気密貫通端子、26は入出力用矩形導波管、27は導波管−マイクロストリップ変換基板、28はプローブ用マイクロストリップ線路である。
【0028】
この場合にも、ベース基板15は導体フレーム1にロウ材5により取付けられている。ベース基板15には表面にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたオープンスタブ17が二組設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17、高周波回路部20及びバイアス端子11が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられている。ベース基板15と高周波集積回路基板3はそれぞれの地導体2に設けられた結合孔18の部分を合致させロウ材5により地導体2どうしを貼り合わせている。バイアス用気密貫通端子21は導体フレーム1の側面に隙間なく埋め込めれている。また、バイアス端子11とバイアス用気密貫通端子21間は導体ワイヤ6によりボンディングされている。気密カバー7は導体フレーム1に隙間なくロウ付けまたは熔接されている。
【0029】
これにより、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19は、オープンスタブ17及び結合孔18の効果による電磁結合で高周波信号に対して接続される。モジュール入出力用マイクロストリップ線路16から入力された高周波信号は結合孔18を介して高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、高周波回路部20へ入力される。一方、高周波回路部20から出力された高周波信号は、高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、結合孔18を介してモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に伝搬され出力される。このような気密モジュールにおいては、モジュールを構成する基板にパターン精度にすぐれ、パターン下地の金属の電気抵抗が小さい薄膜基板を用いることができる。このため、高周波気密モジュールの入出力線路が低損失になり、性能が改善される。また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化がない。更に電磁結合部は導体により接続されていないため高周波信号線路から直流を遮断することができる。
【0030】
また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続された導波管−マイクロストリップ変換基板27、プローブ用マイクロストリップ線路28、入出力用矩形導波管26により導波管−マイクロストリップ変換をおこなっている。このため、モジュールどうしの入出力の接続において入出力用矩形導波管26どうしを接続することにより矩形導波管のインタフェースとなるため、モジュールどうしの接続部の高周波特性をよりいっそう改善できる。
【0031】
実施の形態5.
図13は上記実施の形態1においてモジュールどうしの接続部高周波特性を改善するために、モジュール内で導波管インピーダンス変成器を用いた導波管−マイクロストリップ変換を行うことにより入出力のインタフェースを矩形導波管とした高周波気密モジュールの平面図、図14は図13におけるA5−A5断面図、図15は図14におけるB5方向からの透視図、図16は図13におけるC5視図である。図において1は導体フレーム、2は地導体、3は高周波集積回路基板、4はバイアス端子、5はロウ材、6は導体ワイヤ、7は気密カバー、15はベース基板、16はモジュール入出力用マイクロストリップ線路、17はオープンスタブ、18は結合孔、19は高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路、20は高周波回路部、21はバイアス用気密貫通端子、26は入出力用矩形導波管、29は導波管インピーダンス変成器である。
【0032】
この場合にも、ベース基板15は導体フレーム1にロウ材5により取付けられている。ベース基板15には表面にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたオープンスタブ17が二組設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17、高周波回路部20及びバイアス端子11が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられている。ベース基板15と高周波集積回路基板3はそれぞれの地導体2に設けられた結合孔18の部分を合致させロウ材5により地導体2どうしを貼り合わせている。バイアス用気密貫通端子21は導体フレーム1の側面に隙間なく埋め込めれている。また、バイアス端子11とバイアス用気密貫通端子21間は導体ワイヤ6によりボンディングされている。気密カバー7は導体フレーム1に隙間なくロウ付けまたは熔接されている。
【0033】
これにより、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19は、オープンスタブ17及び結合孔18の効果による電磁結合で高周波信号に対して接続される。モジュール入出力用マイクロストリップ線路16から入力された高周波信号は結合孔18を介して高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、高周波回路部20へ入力される。一方、高周波回路部20から出力された高周波信号は、高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、結合孔18を介してモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に伝搬され出力される。このような気密モジュールにおいては、モジュールを構成する基板にパターン精度にすぐれ、パターン下地の金属の電気抵抗が小さい薄膜基板を用いることができる。このため、高周波気密モジュールの入出力線路が低損失になり、性能が改善される。また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化がない。更に電磁結合部は導体により接続されていないため高周波信号線路から直流を遮断することができる。
【0034】
また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続された導波管インピーダンス変成器29、入出力用矩形導波管26により広帯域な導波管−マイクロストリップ変換をおこなっている。このため、モジュールどうしの入出力の接続において入出力用矩形導波管26どうしを接続することにより矩形導波管のインタフェースとなるため、モジュールどうしの接続部の高周波特性を広帯域によりいっそう改善できる。
【0035】
実施の形態6.
図17は上記実施の形態1においてモジュールの機械強度を改善するために、上記ベース基板の上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路を有する面に、上記入出力用マイクロストリップ線路および上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブにかからないように金属、誘電体または樹脂等からなる補強フレームを取り付けた高周波気密モジュールの平面図、図18は図17におけるA6−A6断面図、図19は図18におけるB6方向からの透視図である。図において1は導体フレーム、2は地導体、3は高周波集積回路基板、4はバイアス端子、5はロウ材、6は導体ワイヤ、7は気密カバー、15はベース基板、16はモジュール入出力用マイクロストリップ線路、17はオープンスタブ、18は結合孔、19は高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路、20は高周波回路部、21はバイアス用気密貫通端子、30は補強フレームである。
【0036】
この場合にも、ベース基板15は導体フレーム1にロウ材5により取付けられている。ベース基板15には表面にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたオープンスタブ17が二組設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17、高周波回路部20及びバイアス端子11が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられている。ベース基板15と高周波集積回路基板3はそれぞれの地導体2に設けられた結合孔18の部分を合致させロウ材5により地導体2どうしを貼り合わせている。バイアス用気密貫通端子21は導体フレーム1の側面に隙間なく埋め込めれている。また、バイアス端子11とバイアス用気密貫通端子21間は導体ワイヤ6によりボンディングされている。気密カバー7は導体フレーム1に隙間なくロウ付けまたは熔接されている。
【0037】
これにより、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19は、オープンスタブ17及び結合孔18の効果による電磁結合で高周波信号に対して接続される。モジュール入出力用マイクロストリップ線路16から入力された高周波信号は結合孔18を介して高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、高周波回路部20へ入力される。一方、高周波回路部20から出力された高周波信号は、高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、結合孔18を介してモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に伝搬され出力される。このような気密モジュールにおいては、モジュールを構成する基板にパターン精度にすぐれ、パターン下地の金属の電気抵抗が小さい薄膜基板を用いることができる。このため、高周波気密モジュールの入出力線路が低損失になり、性能が改善される。また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化がない。更に電磁結合部は導体により接続されていないため高周波信号線路から直流を遮断することができる。
【0038】
また、ベース基板15のモジュール入出力用マイクロストリップ線路16を有する面に、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16およびモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたオープンスタブ17にかからないように金属、誘電体または樹脂等からなる補強フレーム30を取り付けているため、ベース基板15が補強され、モジュールの機械強度を改善できる。
【0039】
実施の形態7.
図20は上記実施の形態1においてモジュールの機械強度を改善するために、上記ベース基板の代わりに、上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路を有する面に補強用の隆起を有する補強構造ベース基板を用いた高周波気密モジュールの平面図、図21は図20におけるA7−A7断面図、図22は図21におけるB7方向からの透視図である。図において1は導体フレーム、2は地導体、3は高周波集積回路基板、4はバイアス端子、5はロウ材、6は導体ワイヤ、7は気密カバー、16はモジュール入出力用マイクロストリップ線路、17はオープンスタブ、18は結合孔、19は高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路、20は高周波回路部、21はバイアス用気密貫通端子、31は補強構造ベース基板である。
【0040】
ここで、補強構造ベース基板31は導体フレーム1にロウ材5により取付けられている。補強構造ベース31には表面にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたオープンスタブ17が二組設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられており、結合孔18はモジュール入出力用マイクロストリップ線路16とオープンスタブ17の接続部の真裏にモジュール入出力用マイクロストリップ線路16の信号伝搬方向と結合孔18の長手方向が直交するように位置する。高周波集積回路基板3には表面に高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に接続されたオープンスタブ17、高周波回路部20及びバイアス端子11が設けられている。また、裏面には結合孔18を有する地導体2が設けられている。補強構造ベース基板31と高周波集積回路基板3はそれぞれの地導体2に設けられた結合孔18の部分を合致させロウ材5により地導体2どうしを貼り合わせている。バイアス用気密貫通端子21は導体フレーム1の側面に隙間なく埋め込めれている。また、バイアス端子11とバイアス用気密貫通端子21間は導体ワイヤ6によりボンディングされている。気密カバー7は導体フレーム1に隙間なくロウ付けまたは熔接されている。
【0041】
これにより、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19は、オープンスタブ17及び結合孔18の効果による電磁結合で高周波信号に対して接続される。モジュール入出力用マイクロストリップ線路16から入力された高周波信号は結合孔18を介して高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、高周波回路部20へ入力される。一方、高周波回路部20から出力された高周波信号は、高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19に伝搬され、結合孔18を介してモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に伝搬され出力される。このような気密モジュールにおいては、モジュールを構成する基板にパターン精度にすぐれ、パターン下地の金属の電気抵抗が小さい薄膜基板を用いることができる。このため、高周波気密モジュールの入出力線路が低損失になり、性能が改善される。また、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路19とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化がない。更に電磁結合部は導体により接続されていないため高周波信号線路から直流を遮断することができる。
【0042】
また、補強構造ベース基板31のモジュール入出力用マイクロストリップ線路16を有する面に、モジュール入出力用マイクロストリップ線路16およびモジュール入出力用マイクロストリップ線路16に接続されたオープンスタブ17にかからない部分に補強用の隆起を有するため基板の強度が高くなり、部品点数を増やすことなくモジュールの機械強度を改善できる。
【0043】
【発明の効果】
以上のようにこの発明による実施の形態1の高周波気密モジュールは、オープンスタブにより先端を開放にしたマイクロストリップ線路の地導体どうしを貼り合わせその地導体に設けた結合孔を介して電磁結合により高周波信号を伝搬させることにより気密モジュールを実現しているため、圧膜基板を用いたトリプレート型フィードスルーが不要になり入出力線路の伝搬特性を改善でき、しかも、モジュール入出力用マイクロストリップ線路と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化もなく、更に不要な直流成分を遮断することができる。
【0044】
また、実施の形態2の高周波気密モジュールは、オープンスタブにより先端を開放にしたマイクロストリップ線路の地導体どうしを貼り合わせその地導体に設けた結合孔を介して電磁結合により高周波信号を伝搬させることにより気密モジュールを実現しているため、圧膜基板を用いたトリプレート型フィードスルーが不要になり入出力線路の伝搬特性を改善でき、しかも、モジュール入出力用マイクロストリップ線路と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化もなく、更に不要な直流成分を遮断することができる。そして、入出力のインタフェースにおいて、入出力マイクロストリップ線路の両側にスルーホールにより地導体と導通がとられたグラウンド端子を設け、モジュールどうしのグラウンドを接続できるようにしているため、モジュールどうしの接続部の高周波特性が改善できる。
【0045】
また、実施の形態3の高周波気密モジュールは、オープンスタブにより先端を開放にしたマイクロストリップ線路の地導体どうしを貼り合わせその地導体に設けた結合孔を介して電磁結合により高周波信号を伝搬させることにより気密モジュールを実現しているため、圧膜基板を用いたトリプレート型フィードスルーが不要になり入出力線路の伝搬特性を改善でき、しかも、モジュール入出力用マイクロストリップ線路と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化もなく、更に不要な直流成分を遮断することができる。そして、入出力のインタフェースをマイクロストリップ線路からコプレーナ線路に変換して行っているため、モジュールどうしの接続部の高周波特性が更に改善できる。
【0046】
また、実施の形態4の高周波気密モジュールは、オープンスタブにより先端を開放にしたマイクロストリップ線路の地導体どうしを貼り合わせその地導体に設けた結合孔を介して電磁結合により高周波信号を伝搬させることにより気密モジュールを実現しているため、圧膜基板を用いたトリプレート型フィードスルーが不要になり入出力線路の伝搬特性を改善でき、しかも、モジュール入出力用マイクロストリップ線路と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化もなく、更に不要な直流成分を遮断することができる。そして、入出力のインタフェースをマイクロストリップ線路からE面プローブ型の導波管−マイクロストリップ変換器により矩形導波管に変換して行っているため、モジュールどうしの接続部の高周波特性がよりいっそう改善できる。
【0047】
また、実施の形態5の高周波気密モジュールは、オープンスタブにより先端を開放にしたマイクロストリップ線路の地導体どうしを貼り合わせその地導体に設けた結合孔を介して電磁結合により高周波信号を伝搬させることにより気密モジュールを実現しているため、圧膜基板を用いたトリプレート型フィードスルーが不要になり入出力線路の伝搬特性を改善でき、しかも、モジュール入出力用マイクロストリップ線路と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化もなく、更に不要な直流成分を遮断することができる。そして、入出力のインタフェースをマイクロストリップ線路から導波管インピーダンス変成器を用いた導波管−マイクロストリップ変換器により矩形導波管に変換して行っているため、モジュールどうしの接続部の高周波特性が広帯域によりいっそう改善できる。
【0048】
また、実施の形態6の高周波気密モジュールは、オープンスタブにより先端を開放にしたマイクロストリップ線路の地導体どうしを貼り合わせその地導体に設けた結合孔を介して電磁結合により高周波信号を伝搬させることにより気密モジュールを実現しているため、圧膜基板を用いたトリプレート型フィードスルーが不要になり入出力線路の伝搬特性を改善でき、しかも、モジュール入出力用マイクロストリップ線路と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化もなく、更に不要な直流成分を遮断することができる。そして、ベース基板に補強フレームを取り付けているため、モジュールの機械強度を改善できる。
【0049】
また、実施の形態7の高周波気密モジュールは、オープンスタブにより先端を開放にしたマイクロストリップ線路の地導体どうしを貼り合わせその地導体に設けた結合孔を介して電磁結合により高周波信号を伝搬させることにより気密モジュールを実現しているため、圧膜基板を用いたトリプレート型フィードスルーが不要になり入出力線路の伝搬特性を改善でき、しかも、モジュール入出力用マイクロストリップ線路と高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路とは導体ワイヤや導体リボン等で接続されていないため導体ワイヤや導体リボンのインダクタンス成分による性能の劣化もなく、更に不要な直流成分を遮断することができる。そして、ベース基板に補強用の隆起を有する補強構造ベース基板を用いているため、部品点数を増やすことなくモジュールの機械強度を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態1における平面図である。
【図2】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態1を示す図1におけるA1−A1断面図である。
【図3】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態1を示す図2におけるB1方向からの透視図である。
【図4】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態2における平面図である。
【図5】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態2を示す図4におけるA2−A2断面図である。
【図6】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態2を示す図5におけるB2方向からの透視図である。
【図7】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態3における平面図である。
【図8】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態3を示す図7におけるA3−A3断面図である。
【図9】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態3を示す図8におけるB3方向からの透視図である。
【図10】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態4における平面図である。
【図11】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態4を示す図10におけるA4−A4断面図である。
【図12】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態4を示す図11におけるB4方向からの透視図である。
【図13】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態5における平面図である。
【図14】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態5を示す図13におけるA5−A5断面図である。
【図15】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態5を示す図14におけるB5方向からの透視図である。
【図16】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態5を示す図13におけるC5視図である。
【図17】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態6における平面図である。
【図18】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態6を示す図17におけるA6−A6断面図である。
【図19】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態6を示す図18におけるB6方向からの透視図である。
【図20】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態7における平面図である。
【図21】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態7を示す図20におけるA7−A7断面図である。
【図22】この発明による高周波気密モジュールの実施の形態7を示す図21におけるB7方向からの透視図である。
【図23】従来の高周波気密モジュールにおける平面透視図である。
【図24】従来の高周波気密モジュールを示す図23におけるA8−A8断面図である。
【図25】従来の高周波気密モジュールを示す図23におけるB8視図である。
【符号の説明】
1 導体フレーム、2 地導体、3 高周波集積回路基板、4 バイアス端子、5 ロウ材、6 導体ワイヤ、7気密カバー、8 導体ベース、9 入出力用フィードスルー基板、10 入出力用パターン、11 誘電体ブロック、12 バイアス用フィードスルー基板、13 バイアス用パターン、14 高周波集積回路入出力端子、15 ベース基板、16 モジュール入出力用マイクロストリップ線路、17 オープンスタブ、18 結合孔、19 高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路、20 高周波回路部、21 バイアス用気密貫通端子、22 グラウンド端子、23 スルーホール、24 コプレーナ線路中心導体、25 コプレーナ線路地導体、26 入出力用矩形導波管、27 導波管−マイクロストリップ変換基板、28 プローブ用マイクロストリップ線路、29導波管インピーダンス変成器、30 補強フレーム、31 補強構造ベース基板。
Claims (7)
- 誘電体又は半導体からなるベース基板と、
上記ベース基板の一方の面に形成されたモジュール入出力用マイクロストリップ線路と、
上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、
誘電体又は半導体からなる高周波集積回路基板と、
上記高周波集積回路基板の一方の面に設けられた高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と、
上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、
上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続された高周波回路部と、
上記ベース基板の他の面と上記高周波集積回路基板の他の面との接合面に形成された結合孔を有する地導体と、
上記高周波集積回路基板の上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と同一面に設けられたバイアス端子と、
バイアス用気密貫通端子と、
上記高周波集積回路基板の上記バイアス端子とバイアス用気密貫通端子を接続する導体ワイヤとで構成し、
上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブとは、上記結合孔により高周波信号に対し電磁結合で接続されることを特徴とする高周波気密モジュール。 - 誘電体又は半導体からなるベース基板と、
上記ベース基板の一方の面に形成されたモジュール入出力用マイクロストリップ線路と、
上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、
上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路の両側に設けられたグラウンド端子と、
誘電体又は半導体からなる高周波集積回路基板と、
上記高周波集積回路基板の一方の面に設けられた高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と、
上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、
上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続された高周波回路部と、
上記ベース基板の他の面と上記高周波集積回路基板の他の面との接合面に形成された結合孔を有する地導体と、
上記グラウンド端子と上記地導体を接続するスルーホールと、
上記高周波集積回路基板の上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と同一面に設けられたバイアス端子と、
バイアス用気密貫通端子と、
上記高周波集積回路基板の上記バイアス端子とバイアス用気密貫通端子を接続する導体ワイヤとで構成し、
上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブとは、上記結合孔により高周波信号に対し電磁結合で接続されることを特徴とする高周波気密モジュール。 - 誘電体又は半導体からなるベース基板と、
上記ベース基板の一方の面に形成されたモジュール入出力用マイクロストリップ線路と、
上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、
上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたコプレーナ線路中心導体と、
上記コプレーナ線路中心導体の両側に設けられたコプレーナ線路地導体と、
誘電体又は半導体からなる高周波集積回路基板と、
上記高周波集積回路基板の一方の面に設けられた高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と、
上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、
上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続された高周波回路部と、
上記ベース基板の他の面と上記高周波集積回路基板の他の面との接合面に形成された結合孔を有する地導体と、
上記コプレーナ線路地導体と上記地導体を接続するスルーホールと、
上記高周波集積回路基板の上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と同一面に設けられたバイアス端子と、
バイアス用気密貫通端子と、
上記高周波集積回路基板の上記バイアス端子とバイアス用気密貫通端子を接続する導体ワイヤとで構成し、
上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブとは、上記結合孔により高周波信号に対し電磁結合で接続されることを特徴とする高周波気密モジュール。 - 導体フレームと、上記導体フレームに設けられた入出力用矩形導波管と、誘電体又は半導体からなるベース基板と、上記ベース基板の一方の面に形成されたモジュール入出力用マイクロストリップ線路と、上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、上記ベース基板の他の面に形成された結合孔を有する地導体と、誘電体又は半導体からなる導波管−マイクロストリップ変換基板と、上記導波管−マイクロストリップ変換基板の一方の面に形成されたマイクロストリップ線路と、上記導波管−マイクロストリップ変換基板の他の面に形成された地導体と、誘電体又は半導体からなる高周波集積回路基板と、上記高周波集積回路基板の一方の面に設けられた高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と、上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続された高周波回路部と、上記高周波集積回路基板の上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と同一面に設けられたバイアス端子と、上記高周波集積回路基板の他の面に形成された結合孔を有する地導体と、上記導体フレームと上記ベース基板及び上記導波管−マイクロストリップ変換基板の上記地導体を貼り合わせるロウ材と、上記導体フレームと上記ベース基板の上記地導体を貼り合わせるロウ材と、上記ベース基板及び上記高周波集積回路基板の上記結合孔どうしの位置を合わせ上記地導体どうしを貼り合わせるロウ材と、バイアス用気密貫通端子と、上記導波管−マイクロストリップ変換基板の上記マイクロストリップ線路と上記ベース基板の上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路を接続する導体ワイヤと、上記高周波集積回路基板の上記バイアス端子とバイアス用気密貫通端子を接続する導体ワイヤと、上記導体フレームにロウ付けまたは熔接された気密カバーとで構成したことを特徴とする高周波気密モジュール。
- 導体フレームと、上記誘電体フレームに設けられた入出力用矩形導波管と、上記導体フレームに設けれた導波管インピーダンス変成器と、誘電体又は半導体からなるベース基板と、上記ベース基板の一方の面に形成されたモジュール入出力用マイクロストリップ線路と、上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、上記ベース基板の他の面に形成された結合孔を有する地導体と、誘電体又は半導体からなる高周波集積回路基板と、上記高周波集積回路基板の一方の面に設けられた高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と、上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続された高周波回路部と、上記高周波集積回路基板の上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と同一面に設けられたバイアス端子と、上記高周波集積回路基板の他の面に形成された結合孔を有する地導体と、上記導体フレームと上記ベース基板の上記地導体を貼り合わせるロウ材と、上記ベース基板及び上記高周波集積回路基板の上記結合孔どうしの位置を合わせ上記地導体どうしを貼り合わせるロウ材と、バイアス用気密貫通端子と、上記導波管インピーダンス変成器と上記ベース基板の上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路を接続する導体ワイヤと、上記高周波集積回路基板の上記バイアス端子とバイアス用気密貫通端子を接続する導体ワイヤと、上記導体フレームにロウ付けまたは熔接された気密カバーとで構成したことを特徴とする高周波気密モジュール。
- 導体フレームと、誘電体又は半導体からなるベース基板と、上記ベース基板の一方の面に形成されたモジュール入出力用マイクロストリップ線路と、上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、上記ベース基板の他の面に形成された結合孔を有する地導体と、誘電体又は半導体からなる高周波集積回路基板と、上記高周波集積回路基板の一方の面に設けられた高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と、上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続された高周波回路部と、上記高周波集積回路基板の上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と同一面に設けられたバイアス端子と、上記高周波集積回路基板の他の面に形成された結合孔を有する地導体と、上記導体フレームと上記ベース基板の上記地導体を貼り合わせるロウ材と、上記ベース基板及び上記高周波集積回路基板の上記結合孔どうしの位置を合わせ上記地導体どうしを貼り合わせるロウ材と、バイアス用気密貫通端子と、長期高周波集積回路基板の上記バイアス端子とバイアス用気密貫通端子を接続する導体ワイヤと、上記ベース基板の上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路を有する面に、上記入出力用マイクロストリップ線路および上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続された上記オープンスタブにかからないように取り付けられた金属、誘電体または樹脂等からなる補強フレームと、上記導体フレームにロウ付けまたは熔接された気密カバーとで構成したことを特徴とする高周波気密モジュール。
- 導体フレームと、一方の面に補強のための隆起を有し、誘電体又は半導体からなる補強構造ベース基板と、上記補強構造ベース基板の隆起を有する面の隆起のない部分に形成されたモジュール入出力用マイクロストリップ線路と、上記モジュール入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、上記補強構造ベース基板の他の面に形成された結合孔を有する地導体と、誘電体又は半導体からなる高周波集積回路基板と、上記高周波集積回路基板の一方の面に設けられた高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と、上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続されたオープンスタブと、上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路に接続された高周波回路部と、上記高周波集積回路基板の上記高周波集積回路入出力用マイクロストリップ線路と同一面に設けられたバイアス端子と、上記高周波集積回路基板の他の面に形成された結合孔を有する地導体と、上記導体フレームと上記補強構造ベース基板の上記地導体を貼り合わせるロウ材と、上記補強構造ベース基板及び上記高周波集積回路基板の上記結合孔どうしの位置を合わせ上記地導体どうしを貼り合わせるロウ材と、バイアス用気密貫通端子と、上記高周波集積回路基板の上記バイアス端子とバイアス用気密貫通端子を接続する導体ワイヤと、上記導体フレームにロウ付けまたは熔接された気密カバーとで構成したことを特徴とする高周波気密モジュール。
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-
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- 1995-10-27 JP JP28063295A patent/JP3570043B2/ja not_active Expired - Lifetime
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