JP3568892B2 - 曲面を有する部材の腐食検出判定方法 - Google Patents

曲面を有する部材の腐食検出判定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄塔等の大型構造物等において、曲面を有する部材の表面の劣化状態や腐食状態を画像処理により自動的に検出し判定するための腐食検出判定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄塔等においては、溶融亜鉛めっきあるいは亜鉛溶射処理された鋼材の外部表面は、長期間使用すると、地域周辺の環境、オゾンや雨水などの天候条件、あるいは経年劣化などにより、亜鉛が侵食され、鋼材地肌の露出に伴い腐食が進行する。現在、鋼材の劣化状態および腐食状態は、人間が定期的に検査し、腐食の進行度を目視検査により行っているが、人手による検査では、検査担当者によって評価結果にばらつきが生じ、定量的な判断が困難となっており、調査後の補修時期予測・補修工程などの計画管理が困難であった。また、これらの検査に要する労力も相当なものとなっている。
【0003】
このような問題を解消する方法として、鉄塔等の部材表面をカメラ等で撮像し、得られた映像を画像処理機能を備えたコンピュータで画像処理し、数段階に区分した劣化度基準サンプル(ランクI〜IV等) で設定したしきい値を用いて劣化診断を自動的に行う鋼材の劣化・腐食検出判定方法および検出システム装置が開発されている(特願平9−300707号)。
【0004】
また、屋外において診断対象となる部材を撮影する場合、撮影条件の変動によって、判定する部材の色の特徴量(明度・彩度・色彩)が変化するため、劣化度基準サンプルの色の特徴量を近似できる既知のカラーサンプルを選定して、診断対象となる部材の撮影時に、このカラーサンプルを同時に撮影して、撮影条件により変動する判定のしきい値を補正して劣化診断を精度良く行う方法が開発されている(特願平11−173858号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述のカラーサンプルで補正する方法は、アングル鉄塔などの平面部材を診断対象として考えているため、曲面を有する部材(鋼管、テーパー管、その他の曲率を有する部材)のように撮影条件によって部材の曲率方向に撮影画像の色彩情報が変化する場合や、曲率によって画像に歪みを生じる場合の対応ができなかった。
【0006】
さらに、断面形状が円形等の鋼管などでは、光源(太陽)からの光の入射角と反射角が一致する箇所が必ず存在し、曲率方向に巻き付けたカラーサンプル上にハレーションが起き易くなる。ハレーションが起きた場合、カラーサンプルの色彩情報は著しく変化し、判定のしきい値の設定ラインが極端に変化する。これに対して、鋼管等のめっき面各層(η層・ζ層・δ・鉄地層)の色彩情報の変化は緩やかである。従って、めっき面各層の色彩情報を分離する目的である判定のしきい値が有効に機能せず、ハレーション発生箇所の処理が不可能になる。
【0007】
本発明は、前述のような問題点を解消すべくなされたもので、その目的は、部材の劣化度を色の特徴量を用いて自動検出・判定する方法において、屋外で撮影条件が様々に変動しても曲面を有する部材の劣化度診断を常に安定して精度良く行なうことのできる曲面を有する部材の腐食検出判定方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の曲面を有する部材の腐食検出判定方法は、曲面を有する部材(鋼管など)の表面と、該部材の曲面に貼付できる帯状で部材の劣化度に対応する既知のサンプル色を有し、この各サンプル色が部材の曲率方向に延在しているカラーサンプルとを撮像手段(デジタルビデオカメラ、デジタルカメラなど)により同時に撮像し、検出されたサンプル色の特徴量から撮影条件により変動する色の特徴量の変動分を求め、検出された部材の色の特徴量を判定するしきい値を前記変動分で補正して部材の劣化レベルを判定することを特徴とする(請求項1)。
【0009】
前記請求項1において、帯状のカラーサンプルの各サンプル色は、部材の曲率方向(鋼管などの円周方向)に延在させ、腐食箇所と同様に色の特徴量が部材の曲率方向に変化するようにする。
【0010】
前記請求項1において、撮影された画像の部材およびカラーサンプルを部材の曲率方向に複数のブロックに分割し、各分割ブロック毎に判定のしきい値を補正し、各分割ブロック毎に部材表面の腐食状況を検出して劣化レベルを判定する。あるいは、各分割ブロック毎の腐食状況の検出結果を集計して部材表面全体で劣化レベルを判定する(請求項2)。
【0011】
前記請求項2において、各分割ブロックは平面展開して面積を補正する(請求項3)。即ち、検出結果に歪み補正係数を乗ずるなどして曲面による面積歪みを幾何学的に補正する。
【0012】
前記請求項1、2または3において、検出されたサンプル色の特徴量のうちハレーションを起こしていない箇所のサンプル色の特徴量を用いてハレーションを起こしている箇所のサンプル色の特徴量を補正し、この補正したサンプル色の特徴量を用いてしきい値を設定する(請求項4)。即ち、カラーサンプル画像上のハレーションを起こしていない箇所を複数点選定し、選定したポイントを関数近似することでハレーション部分を除去してハレーション部分を補間し、この関数近似曲線を用いて判定のためのしきい値曲線を設定する。
【0013】
前記請求項1、2、3または4において、色の特徴量には色の明度・彩度・色相の3つを用い(請求項5)、鋼材およびカラーサンプルの特徴を検出し、腐食状態の検出・劣化レベルの判定を行なう。腐食状態の検出・劣化レベルの判定は、例えば、明度・彩度・色相の画像をブロックもしくは画素に分割して各ブロックの代表値(最頻値等)を求め、この代表値としきい値とを比較して各ブロックもしくは画素の劣化の状態を部材表面の全体にわたって調べ劣化度を判定する。また、ハレーション補正の場合にも、明度・彩度・色相のカラーサンプル画像を利用する。
【0014】
前記請求項1、2、3、4または5において、カラーサンプルはマグネットシートまたはバンド等を介して鋼材外部表面に着脱自在に貼付する(請求項6)。カラーサンプルは、数段階の劣化レベル(I〜IV等)に対応する色見本もしくはカラー写真等から構成する。
【0015】
以上のような構成において、実際に劣化・腐食した鋼材片からなる劣化度基準サンプルの色の特徴量(明度L・彩度C・色相H)を求め、これに近似の帯状カラーサンプルを選定し、この色の特徴量(明度L・彩度C・色相H)を基準値とし、劣化度基準サンプルを用いて劣化度判定のためのしきい値(明度Lth・彩度Cth・色相Hth)を設定しておく。鋼材の劣化診断を行なう前に、鋼材と同時に撮影された帯状カラーサンプルの色の特徴量(明度L’ ・彩度C’ ・色相H’ )を求め、帯状カラーサンプルの前記基準値と比較して変動分(ΔL・ΔC・ΔH)を算出し、この変動分を用いて前記しきい値を補正し、補正されたしきい値(明度Lth’・彩度Cth’・色相Hth’)により鋼材の劣化レベルを判定する。これにより、屋外の様々な撮影条件に対して、色の特徴量の変動分を劣化レベル判定のしきい値の補正に反映できるため、常に安定して精度良く劣化診断を行なうことができる。
【0016】
さらに、劣化診断では、画像の曲面部材および帯状カラーサンプルを曲率方向に複数のブロックに分割し、各分割ブロックにおいて、帯状カラーサンプルの色の特徴量(明度L’ ・彩度C’ ・色相H’ )を求め、帯状カラーサンプルの前記基準値と比較して変動分(ΔL・ΔC・ΔH)を算出し、この変動分を用いて前記しきい値を補正し、補正されたしきい値(明度Lth’・彩度Cth’・色相Hth’)により、各分割ブロック毎に鋼材の劣化レベルを判定する。あるいは、各分割ブロック毎の腐食状況の検出結果を集計して部材表面全体で劣化レベルを判定する。これにより、鋼管などのように曲面により色の特徴量が曲率方向に変化する場合でも、正確な劣化判定を行うことができる。
【0017】
また、曲面による面積歪みの影響を幾何学的に補正することで、曲面の影響を受けずに平面部材と同一基準で正確な劣化判定を行うことができる。
【0018】
鋼管等の円周方向に巻き付けたカラーサンプルはハレーションが発生しやすく、ハレーションが発生した場合には、色彩情報が著しく変化し、判定のためのしきい値の設定ラインが極端に変化し、適正な劣化診断が行えないが、関数近似によりハレーションを除去したカラーサンプル色彩情報の近似曲線を用いて判定のためのしきい値曲線を設定することにより、カラーサンプル画像上に局所的なハレーションが発生した場合にも、適正な劣化診断が可能となる。
【0019】
また、マグネットシートまたはバンド等を介して着脱自在に貼付けられる帯状カラーサンプルを使用するため、判定のためのしきい値の補正を簡便に安価に行なうことができ、一人作業で撮影を行うこともできる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。この実施形態は、鉄塔などを構成するストレート鋼管やテーパー鋼管など、亜鉛めっきされた曲面鋼材の表面の腐食状態を検出し、劣化レベルを判定する場合に適用した例である。図1は本発明の方法および実施するための装置を示したものである。図2は本発明の曲面部材に対する画像処理法の1例を示したものである。図3は本発明の曲面部材に対する画像処理法における面積補正法を示したものである。図4〜図6は本発明で用いる基本的な画像処理と劣化度判定の1例を示したものである。図4は画像処理における原画像と解析画像の例を示したものである。図5は彩度・色相・明度のヒストグラムの1例を示したものである。図6は腐食判定マップ例を示したものである。図7は本発明の曲面部材のハレーション補正を示したものである。図8はハレーション時の明度しきい値とめっき面各層の明度情報を示したものである。
【0021】
図1に示すように、本発明においては、デジタルビデオカメラやデジタルカメラ等(赤外線カメラや宇宙衛星に使用されている特殊カメラ等を含む)のカメラ1により、鉄塔等の亜鉛めっきされた鋼管2の表面と、この鋼管表面に貼付した帯状のカラーサンプル3とを同時に撮影し、撮影された映像信号を画像処理ボード(映像入出力機能・画像処理機能)5aが内蔵されたコンピュータ5に入力し、このコンピュータ5において、後述するような画像処理を行なうと共に、後述するようにカラーサンプル3の検出信号に基づいて劣化度判定のためのしきい値を補正して、腐食箇所8の検出、劣化レベル(腐食度)の判定を行なう。なお、図1には、比較のため、アングル材等の平面部材に用いる平板カラーサンプル3’とその取付例を併せて示している。
【0022】
帯状のカラーサンプル3は、後に詳述するように、劣化レベルI〜IV等に対応する色見本あるいはカラー写真等からなり、マグネットシート4等の表面に取付けて鋼管2の表面に着脱自在とし、作業者が被写体位置に順次取付けながらカメラ1で撮影を行なう。カメラ1で捉えた映像は、例えば、コンピュータ5およびカラーモニター6に出力し、カラーモニター6に映像を表示すると共に、コンピュータ5で腐食箇所8を検出・判定し、腐食箇所8が検出された映像のみをビデオテープレコーダー7またはコンピュータ5に自動的に記録する。また、最終的に得られた腐食箇所およびその判定結果はビデオテープや光磁気ディスク等に鋼管番号順に保存され、表示・プリントアウトされる。なお、カメラ1で捉えた映像を全てビデオテープレコーダー7またはコンピュータ5に記録しておき、その後この映像を再生してコンピュータ5で腐食個所の検出・判定を行なうようにしても良い。
【0023】
帯状のカラーサンプル3およびマグネットシート4は、鋼管2の曲面に沿って貼付できるように可撓性のある筒状に形成し、図1,図2に示すように、劣化レベルI〜IVに対応する4色のサンプル色はそれぞれ曲率方向(円周方向)に延在する帯状とし、鋼管軸方向に平行に配列し、4色がそれぞれ鋼管2の曲率方向に変化して撮影されるようにする。図1,図2において、この4色は、例えば、灰色・緑色・オレンジ色・赤色とされている。
【0024】
このような帯状のカラーサンプル3と鋼管2を同時に撮影し、晴れや曇りなどの撮影条件によって変動する色の特徴量(明度・彩度・色彩)を画像処理により把握して基準値からの変動分を算出し、この変動分を用いて判定のためのしきい値を補正することにより(後に詳述)、撮影条件が変動しても精度良く劣化判定が行えるようにする。しかし、鋼管2は曲率方向に明暗があり、色の特徴量が曲率方向に変化するため、このままでは正確な判定を行うことができない。
【0025】
そこで、本発明においては、図2に示すように、画像処理において、鋼管2および帯状カラーサンプル3の画像を曲率方向(円周方向)に複数のブロックに分割し、各分割ブロックにおいて、色の特徴量(明度・彩度・色彩)を把握して基準値からの変動分を算出し、この変動分を用いて判定のためのしきい値を補正し、各ブロック毎に劣化判定を行う。
【0026】
ここで、図3に示すように、鋼管2の場合、曲面による面積歪みが円周方向に生じているため、鋼管2の直径と分割位置を把握し、幾何学的に補正(検出結果に歪み補正係数を乗じる)することで、鋼管2を平面展開した形で取り扱い、各分割ブロックで面積歪みを補正し、各分割ブロックにおいて正確な判定を行えるようにする。これをブロック分割数だけ繰り返した後、検出結果を集計して診断対象部材の劣化判定を行う。
【0027】
次に、本発明で用いる基本的な鋼管2の画像処理および劣化度判定の1例を以下に示す。
【0028】
(a) 検査対象物のみの抽出:カメラ1で得られた原画像から明度画像(後述)を求め、この明度画像に対して雑音除去処理・エッジ抽出を行い、二値化する。例えば、雑音除去には、メディアンフィルタを、エッジ抽出には、ラプラシアンフィルタを用いる。この二値画像に対してHough変換を行い、直線を検出する。Hough変換は、画像解析・認識において点の集合から直線の方程式を求める方法であり、二値画像のデータの濃度の低い点の集合から近似直線を求め、これを部材の外形線とする。この直線に囲まれている領域を検査対象部材とする。
【0029】
(b) 被測定物(鋼管)および取得画像の特徴
・鋼材は溶融亜鉛めっき、または亜鉛溶射が施されている…無彩色(灰色)
・腐食領域は初期…赤色(赤錆)、中期…黒色(但し、周囲は赤色)、
末期…穴(但し、周囲は黒色でその外側が赤色)
【0030】
(c) 有彩色としての赤錆領域の抽出:有彩色としての赤錆領域を抽出するために、明度(輝度)L …(色の明暗の度合)、彩度C …(色の鮮やかさの度合)、色相H …(赤〜オレンジ〜緑〜青)を利用する。カメラから出力される信号は通常の伝送系でのアナログ処理により、YuvもしくはRGB信号へ変換される。変換された信号をデジタル化し、直交変換(RGB→Lab、もしくはYuv→RGB→Lab)により、Labカラーに変換する。なお、このLabカラーによる方法の他、Yuv等の伝送信号により直接評価することもできる。RGB信号は公知の式を用いてLabモデルに変換され、さらにa・bから彩度Cおよび色相Hが得られる。この変換により得られる明度・彩度・色相をそれぞれL・C・Hとする。
【0031】
(d) 具体的な検出判定手法例:図5に示すように、カメラで撮像した原画像のRGBの3つの画像から前述の変換によって明度L・彩度C・色相Hの画像を得る。このような画像に対して、ノイズの影響を受けにくい腐食領域の判定を行うため、▲1▼ L,a,bの画像をm×nのブロックに分割する(画素単位でもよい)。▲2▼ 各ブロック内の画素の値の最頻値を求めるために、L,a,bそれぞれにおける各ブロック内のヒストグラムを作成し(図5参照)、ヒストグラムの頻度が最大となる値を最頻値L ,a ,b とする。▲3▼ この最頻値L ,a ,b を用いてL,C,Hの腐食判定マップを作成する(図6参照)。この腐食判定マップ例では、最頻値の最小値と最大値の間を16等分して濃淡表示している。
【0032】
(e) 評価パラメータによる劣化度評価例:図5は、鉄塔から切り出した腐食試験片の定性的な検討結果であり、腐食試験片で解析を行った結果、劣化レベルに応じて色の特徴に差が出ていることがわかった。図5において、劣化レベルIは、亜鉛層が残存しているため、カラーの原画像では灰色であり、劣化レベルIVは、殆どが赤錆状態で下部が鉄地侵食のため黒錆状態となっている。従って、劣化レベルIVは、劣化レベルIと比較して、彩度Cの大きい画素が増大し、色相Hでは茶色を示す範囲(90 °近傍) の画素が増大し、明度Lは低くなる傾向がある。
【0033】
(f) 劣化度判定例:図6は、図5の腐食試験片の劣化レベル判定を行った例であり、劣化レベルI、劣化レベルIVにおける腐食判定マップを示す。この図6において、(イ)は赤錆を対象とする彩度Cの腐食判定マップ、(ロ)は黒錆を対象とする明度Lの腐食判定マップである。ここで、彩度Cの腐食判定マップでは、腐食領域は薄茶〜濃茶色(有彩色)をしているため、明るく表示される。明度Lの腐食判定マップでは、灰色(無彩色) でも茶色(有彩色)でも明るく表示される。図6(a) の劣化レベルIにおいては、全体が亜鉛層の灰色で下端の一部に腐食が認められる程度であるため、(イ)の彩度Cでは全体が黒く、一部の赤錆部分が白く表示され、(ロ)の明度Lでは黒錆がないため全体がほぼ白く表示されている。図6(b) の劣化レベルIVにおいては、全体が赤錆状態で下部が黒錆状態であるため、(イ)の彩度Cでは赤錆部分が白く広範囲に表示され、下部の黒錆部分は黒く表示され、(ロ)の明度Lでは下部の黒錆部分が黒く表示されている。従って、図6の彩度Cと明度Lの腐食判定マップにより、赤錆および黒錆の有無、即ち劣化レベルを判定できる。また、色相の腐食判定マップにおいては、赤錆部分には、0°〜90°の範囲の色相Hを有する画素が存在するため、0°〜90°の範囲の画素数がしきい値H thを越えるブロックを赤錆部分とすることができる。さらに、赤錆領域および黒錆領域の面積を求め、これらの大きさから、あるいは赤錆部分と黒錆部分の面積割合から、劣化レベルを判定することもできる。
【0034】
(g) 劣化レベルの判定:腐食試験片等の結果から各劣化レベルI〜IVについての劣化度基準(彩度C・明度L・色相Hのしきい値)を予め設定しておき、実際の鋼材を撮影した検出結果から得られた腐食判定マップの各ブロックにおける彩度C・明度L・色相Hの値(各ブロックの最頻値等)と前記しきい値とを比較することで、劣化レベルを判定する。
【0035】
以上のような劣化レベルの判定方法においては、屋外の様々な撮影条件により、検出した鋼管の色の特徴量(彩度C・明度L・色相H)が変化するため、さらに、鋼管が曲面を有し、色の特徴量が曲率方向に変化し、曲面による面積歪みが存在するため、本発明では帯状のカラーサンプルを用いると共に、曲面処理手法を採用し、次のような手順で判定のためのしきい値を補正し、正確な判定を行なう。
【0036】
(1) 実際に劣化・腐食した鋼管片からなる劣化度基準サンプル(劣化レベルI〜IV)の色の特徴量である明度L・彩度C・色相Hを予め求めておき、これに近似する帯状カラーサンプル3を選定し、その明度L・彩度C・色相Hも同一条件で求めておく。この明度L・彩度C・色相Hを基準値とする。
【0037】
(2) 劣化度基準サンプルの明度L・彩度C・色相Hを用いて劣化度判定のための明度・彩度・色相のしきい値(最頻値等)Lth・Cth・Hth(劣化度I〜IV)を設定し、これらをコンピュータ5に入力しておく。
【0038】
(3) 帯状カラーサンプル3を鋼管2に貼付し、鋼管2と共にカメラ1で撮影する。得られた鋼管2・カラーサンプル3の映像信号をコンピュータ5に入力する。
【0039】
(4) コンピュータ5において、鋼管2・カラーサンプル3の画像を円周方向に分割し、各分割ブロックにおいて、映像信号を前述したように画像処理すると同時に、帯状カラーサンプル3の明度L’ ・彩度C’ ・色相H’ (劣化度I〜IV)を求め、基準値L・C・Hと比較して変動分ΔL・ΔC・ΔHを算出し、この変動分を用いて劣化度判定のためのしきい値Lth・Cth・Hth(劣化度I〜IV)を各分割ブロック毎に補正する。
【0040】
(5) 鋼管2の円周方向の面積歪みの幾何学的な補正を分割ブロック範囲内で行い、平面展開した状態に換算する。
【0041】
(6) 各分割ブロックにおいて、補正されたしきい値Lth’・Cth’・Hth’(劣化度I〜IV)を用いて前述した(g) の劣化レベルの判定を行なう。即ち、腐食判定マップの各ブロックにおける彩度C・明度L・色相Hの値(各ブロックの最頻値等)と補正されたしきい値Lth’・Cth’・Hth’とを比較して腐食状況の検出を行なった後に、各分割ブロックの劣化レベルを判定する。あるいは、これを分割ブロック数だけ繰り返した後、検出結果を集計して診断対象部材の劣化レベルの判定を行う。
【0042】
以上により、撮影条件(カメラの絞り)により鋼管2の色の特徴量(図示例では明度)が変動しても、帯状カラーサンプル3の変動量を用いて各分割ブロック毎にしきい値を補正することで、曲面を有する鋼管2の劣化レベルを正確に判定することができる。
【0043】
次に、鋼管におけるハレーション補正について説明する。図7(a) に示すように、鋼管2上では、カメラ1を移動させても、入射角α=反射角βになり、ハレーションが発生しやすい。図7(b) は、ハレーションを起こしているカラーサンプル3を示したものであり、図中の白い帯状の部分がハレーションを起こしている箇所である。鋼管2には、図7(b) の左側から順に、ζ層(劣化度II:めっき層(η層)の下の合金層、黄色みを帯びた薄い錆) 、鉄地層(劣化度IV:鉄地露出、赤色・黒色)、δ層▲2▼(劣化度III: 層の下の合金層、赤錆が主) 、δ層▲1▼(劣化度III: 層の下の合金層、δ層▲2▼より赤錆が少ない) があるが、ハレーションは殆ど認められない。
【0044】
図8(a) は、図7(b) におけるハレーション時のカラーサンプルの明度しきい値と、めっき面各層(ζ層・δ層▲1▼・δ層▲2▼・鉄地層)の明度を示したグラフであり、ハレーションを起こしている箇所のカラーサンプルは、明度のしきい値が著しく変化し、その箇所(図8(a) の中央部)では、劣化しているめっき面各層が全て最小のしきい値Lを下回り、しきい値が有効に働かないことがわかる。このため、画像診断が適正に行われない。
【0045】
そこで、本発明では、図8(b) に示すように、カラーサンプル上でハレーションを起こしていない箇所の明度の色彩情報を基に、二次関数を用いて近似式を作成し、ハレーションが無い状態に補完する。このような明度しきい値L,L,Lの二次近似式を用いることで、ハレーションを起こしている箇所においても、めっき面各層の劣化状態を正確に判定することができる。これにより、画像診断が適正に行われる。なお、明度について説明したが、彩度と色相についても同様に補完する。また、近似式は二次近似式に限らず、その他の関数近似式でもよい。
【0046】
さらに、詳述すると、▲1▼図7(b) に示すカラーサンプル3の鋼管円周方向(Y方向)の明度ライン・彩度ライン・色相ラインの3つの色彩情報を検出する。▲2▼検出した明度ライン上のポイントのうち、カラーサンプル画像上でハレーションが起きていない箇所を複数点選定する。図2の分割ブロックでは、各ブロックで1点ないし複数点選定すればよい。▲3▼選定したポイントに対し関数近似を行い、ハレーションを除去した明度カーブを作成する。▲4▼彩度・色相についても、同様の操作を繰り返す。▲5▼ハレーションを除去した明度,彩度,色相カーブを用いて図8(b) に示すような明度・彩度・色相のしきい値カーブを設定する。このしきい値カーブの設定には、前述の補正されたしきい値Lth’・Cth’・Hth’を使用する。
【0047】
なお、以上は鉄塔等の鋼管部材の腐食検出・判定について説明したが、これに限らず、その他の構造物の曲面を有する部材の腐食検出・判定にも本発明を適用できることはいうまでもない。また、Labカラーでの結果を他の色表現手法(例えばRGBカラーやLuvカラー等)に置き換えて腐食検出・判定を行うこともできる。
【0048】
【発明の効果】
本発明は以上のような構成からなるので、次のような効果を奏する。
(1) 鉄塔等の部材表面の劣化度を色の特徴量を用いて自動検出・判定するに際し、屋外の様々な撮影条件によって変動する色の特徴量の変動分を劣化レベル判定のしきい値の補正に反映できるため、屋外の様々な撮影条件に影響されることなく常に安定して精度良く劣化診断を行なうことができる。
【0049】
(2) 劣化診断に際し、画像の曲面部材および帯状カラーサンプルを曲率方向に複数のブロックに分割し、各分割ブロックにおいて、帯状カラーサンプルの色の特徴量を求め、帯状カラーサンプルの前記基準値と比較した変動分を用いてしきい値を補正し、補正されたしきい値により鋼材の劣化レベルを判定するため、鋼管などのように曲面により色の特徴量が曲率方向に変化する場合でも、正確な劣化判定を行うことができる。
【0050】
(3) 曲面による面積歪みの影響を幾何学的に補正することで、曲面の影響を受けずに平面部材と同一基準で正確な劣化判定を行うことができる。
【0051】
(4) 検出されたサンプル色の特徴量のうちハレーションを起こしていない箇所のサンプル色の特徴量を用いてハレーションを起こしている箇所のサンプル色の特徴量を補正し、この補正したサンプル色の特徴量を用いてしきい値を設定することにより、カラーサンプル画像上に局所的なハレーションが発生した場合にも、適正な劣化診断が可能となる。
【0052】
(5) マグネットシートまたはバンドなどを介して着脱自在に貼付けられる帯状カラーサンプルを使用するため、判定のためのしきい値の補正を簡便に安価に行なうことができる。また、一人作業で撮影を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の曲面を有する部材の腐食検出判定方法の1実施形態を示したものであり、(a) は撮影状態を示す斜視図、(b) は撮影画像を示す図、(c) は処理システムの構成図、(d) は平面部材への平板サンプルの取付例を示す斜視図である。
【図2】本発明の曲面を有する部材の腐食検出判定方法における画像処理法の1例を示す図である。
【図3】本発明の曲面を有する部材の腐食検出判定方法における面積補正法を示す斜視図および断面図である。
【図4】本発明で用いる基本的な画像処理の概略手順であり、原画像と各解析画像を示す図である。
【図5】本発明で用いる基本的な画像処理における各劣化レベルのサンプル画像、彩度・色相・明度ヒストグラム例を示す図である。
【図6】図4の画像における腐食判定マップ例を示す図である。
【図7】本発明の曲面を有する部材におけるハレーションを示したものであり、(a) は撮影状態を示す側面図、(b) は撮影画像を示す図である。
【図8】(a) はハレーション時の明度しきい値とめっき面各層の明度情報を示すグラフ、(b) は本発明のハレーション時の明度しきい値の補正を示すグラフである。
【符号の説明】
1…カメラ
2…鋼管
3…帯状のカラーサンプル
4…マグネットシート
5…コンピュータ
5a…画像処理ボード
6…カラーモニター
7…ビデオテープレコーダー
8…腐食箇所

Claims (6)

  1. 曲面を有する部材の表面と、該部材の曲面に貼付できる帯状で部材の劣化度に対応する既知のサンプル色を有し、この各サンプル色が部材の曲率方向に延在しているカラーサンプルとを撮像手段により同時に撮像し、検出されたサンプル色の特徴量から撮影条件により変動する色の特徴量の変動分を求め、検出された部材の色の特徴量を判定するしきい値を前記変動分で補正して部材の劣化レベルを判定することを特徴とする曲面を有する部材の腐食検出判定方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、撮影された画像の部材および帯状カラーサンプルを部材の曲率方向に複数のブロックに分割し、各分割ブロック毎に判定のしきい値を補正し、各分割ブロック毎に部材表面の腐食状況を検出して劣化レベルを判定し、または各分割ブロック毎の腐食状況の検出結果を集計して部材表面全体で劣化レベルを判定することを特徴とする曲面を有する部材の腐食検出判定方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、各分割ブロックを平面展開して面積を補正することを特徴とする曲面を有する部材の腐食検出判定方法。
  4. 請求項1、2または3に記載の方法において、検出されたサンプル色の特徴量のうちハレーションを起こしていない箇所のサンプル色の特徴量を用いてハレーションを起こしている箇所のサンプル色の特徴量を補正し、この補正したサンプル色の特徴量を用いてしきい値を設定することを特徴とする曲面を有する部材の腐食検出判定方法。
  5. 請求項1、2、3または4に記載の方法において、色の特徴量に色の明度・彩度・色相の3つを用いることを特徴とする曲面を有する部材の腐食検出判定方法。
  6. 請求項1、2、3、4または5に記載の方法において、帯状のカラーサンプルはマグネットシートまたはバンドなどを介して部材表面に着脱自在に貼付することを特徴とする曲面を有する部材の腐食検出判定方法。
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