JP3568489B2 - クリーニング装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,感光体ドラム,感光体ベルト、トナー像中間転写体などの像担持体に付着したトナーを掻き取るファーブラシ,スポンジローラなどのトナー掻き取り手段を備えたクリーニング装置および画像形成装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置のクリーニング装置には、弾性ブレードや植毛ブラシ等のトナー掻き取り手段が備えられている。図4は画像形成装置の作像部100を示す概略断面図である。感光体ドラム104は図中の矢印で示すように右回転しており、この感光体ドラム104に帯電装置103により表面電荷が与えられ、像露光装置120で感光体ドラム104の外周に静電潜像が形成された後、現像装置107により感光体ドラム104外周の静電潜像がトナーにより現像される。このトナー像は、図中右方向から給紙された用紙Pに、転写装置121によって転写される。その後感光体ドラム104はさらに回転してクリーニング装置118で外周に転写されずに残ったトナーを除去され、その後除電ランプ127により感光体ドラム104外周の電荷が除去される。126は回転するファーブラシローラであり、感光体ドラム104外周のトナーをほぐしながら一部書き取り、弾性ブレード123でトナーは完全に除去される。感光体ドラム104から除去されたトナーは、回収スパイラル126により図外の回収容器に回収される。
【0003】
ここで、ファーブラシローラ125には、回収されたトナーが徐々に蓄積することになるため、クリーニング装置118のハウジング118aと感光体ドラム104との隙間から漏出、飛散して、帯電装置103、除電ランプ127などを汚染することにより、画像不良等を引き起こすことがあった。これを解決するため実公平6−35257では、バイアス電圧を印加した導電性毛ブラシと、この導電性毛ブラシを軸架する側版の両軸受け部との間を、スポンジ、ゴム等の弾性部材によって充填することによって、毛ブラシ両端からのトナー飛散を遮蔽する提案がされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記実公平6−35257の提案では、確かに画像形成初期にはトナー飛散防止効果が認められるが、何万枚も画像形成出力されることにより導電性毛ブラシ内部にトナーが徐々に蓄積される。そしてそれが飽和に達すると、毛ブラシ両端ではそのトナーが弾性部材によって遮蔽されることにより行き場を失い、弾性部材と感光体ドラムとの間にたまってくる。このような状態になると、対向する感光体ドラム外周両端を汚染し、除電ランプや帯電装置を汚染したり、長期間のうちには感光体ドラム外周両端にトナーがフィルミングして、それが弾性部材を削るため、その削りくずが帯電装置に入り込み、帯電装置中で高電圧をリークさせることにより画像形成不能になる原因となる。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、ファーブラシローラやその他スポンジローラ等のトナー掻き取り手段からのトナー飛散を長期間にわたり防止することにより画像品質を長期間維持し、像担持体の外周両端へのトナーのフィルミングの発生を防止することにより、帯電装置中での高電圧リーク等の故障を防ぐことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項記載の発明は、回転軸の回りに植毛され、回転軸を介して交流バイアス電位が印加されるブラシを像担持体の外周に当接させこの外周に付着したトナーを回転しつつ掻き取るトナー掻き取り手段をそのハウジング内に備えたクリーニング装置において、上記クリーニング装置ハウジングのトナー掻き取り手段両端部側には、上記像担持体外周に当接するシール部材が設けられ、上記シール部材と上記トナー掻き取り手段の間には、上記掻き取り手段の端部から溢れたトナーを吸収するための隙間が2乃至10mm設けられていることを特徴としている。
【0007】
この構成によれば、トナー掻き取り手段とシール部材の間に隙間が設けられているため、ブラシ内部のトナー蓄積量が飽和に達しても、蓄積されたトナーが上記隙間に吸収されるため、シール部材と像担持体との間にトナーが溜まることがなく、それにより像担持体外周端部のトナー汚染やフィルミングの発生がない。その結果,下流の装置の汚染による画像劣化や故障の発生がなくなる。そして、上記隙間が2乃至10mmであることにより、この隙間に溜まったトナーは、像担持体外周に当接するトナー掻き取り手段端面に接触してトナー掻き取り手段端面の回転によりトナー溜まりが崩されて、クリーニング装置のハウジング内へ回収される。隙間が10mmを越えるとこの作用が及ばなくなり、トナー掻き取り手段端面近傍のトナーは崩れるが遠方のトナーは崩れずに残ってしまう。また隙間が2mm未満だと、トナー溜まりが崩れる前にトナー蓄積量が飽和に達しやすく、トナー汚染やフィルミングが発生しやすくなる。
【0009】
また請求項2の発明は、請求項1記載のクリーニング装置において、上記トナー掻き取り手段の上記像担持体外周に当接する軸方向の領域が、上記像担持体外周に担持される画像の領域をすべて含むことを特徴としている。この構成によれば、像担持体外周の画像の領域すべてのトナーをトナー掻き取り手段が掻き取れるので、トナーの取り残しが無く、また像担持体外周のトナーがシール部材を直接汚染して像担持体外周にフィルミングを形成する恐れがない。
【0010】
また請求項3の発明は、請求項1又は2のクリーニング装置において、上記トナー掻き取り手段が、上記像担持体の外周と当接する面で同じ方向に回転することを特徴としている。この構成によれば、上記隙間に溜まったトナーがトナー掻き取り手段端面の回転により、像担持体外周とは反対側に崩されてクリーニング装置のハウジング内へ回収されるため、崩されるとき像担持体の外周を汚すことがない。
【0011】
また請求項4の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記シール部材は、上記クリーニングハウジングの両側壁内側に形成され上記像担持体の外周面に沿った外面を有するリブを覆うように貼設されていることを特徴としている。この構成によれば、シール部材を像担持体外周面に沿った状態で貼設することができる。
【0012】
また本発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のクリーニング装置を有する画像形成装置であってもよい。
【0013】
以下に,添付図面を参照しつつ,本発明を具体化した実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。図1は本発明が用いられた電子写真方式の画像形成装置であるデジタル式の複写装置50の概略断面図を示している。複写装置50は下方に複数の記録紙収納部31を有し、その上方に両面ユニット32が配置され、その上方には画像形成部33と定着装置34が設けられている。更にその上部には画像読み取り装置35、LSU(レーザー走査光学系ユニット)47と、最上部には自動原稿搬送装置36が取り付けられている。
【0014】
画像形成部33には感光体ドラム40の円周上に、帯電装置41、現像装置42、クリーニング装置43が配置された作像ユニット44が設けられており、下方には感光体ドラム40に対向して転写装置46が配置されている。感光体ドラム40はアルミ円筒の表面に感光層が形成されており、図1において時計方向に回転駆動される。帯電装置41はコロナ放電により回転する感光体ドラム40の表面を+300V乃至+400Vに帯電させる。帯電装置41の回転方向の下流側では画像読み取り部35で読み取られた原稿画像がレーザー発光信号に置き換えられ、LSU47から原稿画像のレーザー光が照射されて感光体ドラム40に照射され静電潜像が形成される。
【0015】
現像装置42では現像ローラが回転して、現像ローラ表面に形成された磁気ブラシが感光体ドラム表面に接触して、静電潜像に対して、+に帯電したトナーを付着させてトナー画像を形成する。トナー画像は転写装置46において、記録用紙が感光体ドラムと40とその周速と同じ速度で移動する転写ベルト46aとの間に挟持された状態で搬送されながら帯電されてトナー画像が記録紙上に転写される。転写装置46の下流側には本発明を用いたクリーニング装置43が配置されており、感光体ドラム40の表面上に残留したトナーや他の付着物が除去される。
【0016】
図2はクリーニング装置43の詳細断面図である。図2に示すように,クリーニング装置43は感光ドラム40に当接(圧接)されたファーブラシ(トナー掻き取り手段)1を回転自在に具備し,上記ファーブラシ1で掻き取られたトナーを蓄積するためのハウジング4を主要な構成要素として具備している。上記クリーニング装置43内には,さらに感光ドラム40の周面に当接され、上記ファーブラシ1の上側に配置されたブレード5、及びファーブラシ1に当接され、上記ファーブラシ1の感光ドラム40とは反端側に配置されたたスクレーパ14が設けられている。ブレード5はウレタンゴム等の弾性材料でできており,支軸5aを挟んでブレード5の反対側に設けられた錘り5bにより感光ドラム3の表面に押圧され,上記ファーブラシ1で落とし切れなかった感光ドラム3上のトナーを強制的に掻き落とし,スクレーパ14は,弾性部材で形成されており,その先端部はファーブラシ1の長手方向に渡って,その回転方向に沿う方向で表面に当接しており,ファーブラシ1の表面に付着したトナーを掻き落とす。
【0017】
また,11はスクレーパ14の下に配置されたスパイラルと呼ばれる回転体で,らせん状の羽根を備え,紙面に直角の軸12の周りに回転することで,トナーを紙面に直角の方向に搬送し,クリーニング装置43外に搬出する。上記各回転体の駆動系は、図外のハウジング4の後側(図1紙面の後側)にギアの組み合わせとして構成されており,図外の駆動モータに繋がっている。感光体ドラム40は、図2では時計回り(矢印12)方向に所定の速度で回転する。ファーブラシ1は、感光体ドラム40とは当接面で同方向となる反時計回り(矢印20)方向に、その外周の移動が感光体ドラム40とほぼ同速度となるようにその回転軸9が回転駆動される。またスパイラル11は、スパイラル11が回収されるトナーを十分搬送できる回転数で、軸12が時計回り方向に回転駆動される。ファーブラシ1の回転軸9とスパイラル11の軸12は、感光体ドラム40の回転開始と同時に回転を開始し、感光体ドラム40の回転停止と同時に回転を停止する。
【0018】
次にクリーニング装置43のファーブラシ1の仕様について説明する。ファーブラシ1は、感光体ドラム表面に残留しいるトナーや付着した記録紙の紙粉、記録紙中の微量添加物などを除去する目的のものである。そのためにファーブラシ1には、回転軸9の回りに放射状に化学繊維のブラシ1aが植毛されている。記録紙中の添加物は感光体にこびりつく場合もありブラシ1bには一定以上の腰の強さが必要である。ブラシ1bの腰の強さにはブラシの原糸太さ、ブラシ長さ、ブラシの植毛密度などが影響する。複写装置30のクリーニング装置43には、原糸太さが450デニール(D)、15フィラメント(F)相当のポリエステル繊維を用いて、芯軸に15000本/平方インチ程度の密度で植毛したものを用いている。芯軸の径は10mmでありブラシ部の外径は約20mm程度である。
【0019】
また、ファーブラシ1の腰の強さ及び清掃能力は感光体ドラム40に対する押し当て量(食い込み量)によっても変化するものである。食い込み量を大きくすると、清掃効果は高くなるが、感光体ドラム表面との摩擦力が大きくなり、ファーブラシの回転ムラの影響を受けやすくなる問題がある。また、ファーブラシは使用時間の経過とともにブラシの変形などにより腰が弱くなったりブラシ部の直径が小さくなるのを避けられず、食い込み量を小さくすると回転ムラの影響は低減することが可能であるが、ファーブラシ1は30万枚の画像形成(A4サイズ紙換算)が可能な程度に寿命を有していても、途中で十分な清掃効果が得られなくなる不具合が生じる場合がある。これらを考慮すると、ファーブラシ1の食い込み量は0.5mm以上が必要であり、回転ムラの影響が問題にならない範囲で更に大きく設定するのが望ましい。
【0020】
また、このファーブラシ1のブラシ1bは、所定の測定方法で測定した電気抵抗が2×10の8乗Ω以下である。この所定の測定方法とは、軸間距離19mmで軸線が平行になるよう並べた直径20mmの測定用アルミ円筒とファーブラシ1の回転軸9との間の電気抵抗を測定するものである。ここでは、ファーブラシ1のブラシ1b部分の軸方向全長が測定用アルミ円筒に接触するようにし、アルミ円筒と回転軸9との間には印加電圧20Vの電源を繋ぎ、電源と回転軸9の間に1kΩのモニター抵抗を設け、このモニター抵抗両端での抵抗測定を行うものである。本実施形態のクリーニング装置43では、このファーブラシ1には回転軸9を介してAC250V(1kHz)の電圧が印加されており、この交流電圧によりブラシ1bに接触した感光体ドラム40はその電荷が除去あるいは減少させられて、感光体ドラム40の外周から離れやすくされ、ブラシ1bで容易に掻き取られるようになる。
【0021】
また、ファーブラシ1の回転速度については、感光体ドラム40との周速差によって清掃効果に顕著な差異が生じることはなく、清掃効果の寿命に関しても大きな変化は見られない。しかし、周速差が過大になるとブラシが清掃作用以外に感光体ドラム表面を磨耗するためファーブラシの周速は感光体ドラムに対して±20%以内に設定するのが望ましい。
【0022】
次に、クリーニング装置43を感光体ドラム40の方向から観た模式図である図3により、本発明の特徴と効果を説明する。尚、図3(a)は改良前のクリーニング装置であり、図3(b)は本発明のクリーニング装置である。図3(a)においては、便宜上図3(b)と同じ符号を用いて説明する。
【0023】
図3(a)の改良前のクリーニング装置は、ハウジング4の前後両側壁の外外間寸法は感光体ドラム40の長さとほぼ同じであり、ハウジング4の前後両側壁内側には、感光体ドラム40の外周面に沿った外面を有するリブ4aが両側壁間の中心線に向かって形成されている。このリブ4aの両方には、例えば数mm長のアクリル繊維を植毛したフェルト状のシール部材30がリブ4aを覆うように貼設されている。このシール部材30のハウジング4の両側壁間の中心線側の端部は、ブレード5の側端面と、ファーブラシ1の感光体ドラム40への当接部分であるブラシ1aの端面とほぼ一致するようになっている。
【0024】
図3(b)の本発明のクリーニング装置は、ファーブラシ1のブラシ1aの端面と、シール部材30のハウジング4の両側壁間中心線側端部の間に、所定の隙間dが設けられている。この隙間dは、この実施例では両側共3.5mm程度であり、それ以外は図3(a)の改良前のクリーニング装置はと同じである。この両者を用いて10万枚のコピーを行ったところ、改良前のクリーニング装置ではブラシ1aの両端部から溢れたトナーがシール部材30を帯状に汚染し(30a)、対向する感光体ドラム40の周面にはドラムを1周するリング状のトナーのブロッキングが観察されており、シール部材30のトナーで汚染された部分の植毛はかなりの部分が欠落していた。そして、通算8万枚から10万枚にかけてのコピー中に画像両端部にグレー状かぶりが発生し、時々帯電装置41がリークして装置が停止した。
【0025】
一方、本発明のクリーニング装置では、シール部材30の帯状汚染や感光体ドラム40のリング状のトナーブロッキングの発生はなく、コピー中の画像両端部かぶりや、帯電装置41のリークによる装置の停止も皆無であった。さらに30万枚までコピーしたが、シール部材30の汚れが僅かに発生した程度で、コピー中のかぶりや帯電装置41のリークによる装置の停止は、やはり発生しなかった。
30万枚後の隙間dを観察したところ、多少トナーが溜まっていたが、感光ドラム40の周面に達するほどではなく、ファーブラシ1の回転によってすぐにハウジング4内に回収される状態だった。
【0026】
以上のように、本発明における効果は上記実験結果から明白であり、ファーブラシ1とシール部材30の間に隙間dを設けることによりブラシ1a両端部から溢れたトナーが隙間dに吸収されることにより、クリーニング装置43のハウジング4に効率良く回収されるため、トナーがシール部材30に到達することはなく、感光体ドラム40の外周をトナーで汚染したりトナーがブロッキングしてシール部材30の植毛を欠落させたりすることが防止され、その結果、除電ランプや帯電装置の汚染による画像かぶりや帯電装置のリークによる装置停止が防止される。
【0027】
尚、隙間dを種々寸法に変更しての上記と同様の実験により、この効果は、隙間dが2mm乃至10mmの範囲で有効であることが確認された。ここで隙間dが10mmを越えると、ファーブラシ1端面に隙間dに溜まったトナーが接触してトナー掻き取り手段端面の回転によりトナー溜まりが崩される効果が隙間d全域に及ばなくなり、クリーニング装置のハウジング内へ回収された。この作用が及ばなくなり、隙間dからトナーが溢れてシール部材30や感光体ドラム40周面を汚染した。また隙間が2mm未満だと、トナー溜まりが崩れる前にトナー蓄積量が飽和に達しやすく、トナー汚染やフィルミングが発生しやすくなった。またこの効果は、好ましくは隙間dが3mm乃至5mmであれば最も有効であった。
【0028】
また、本発明のクリーニング装置43では、ファーブラシ1のブラシ部分の長さLは約305mmであり、画像が転写される最大用紙幅D=297mm(A3版の縦幅)よりも大きい。感光体ドラム40周面に形成されるトナー像はこの最大用紙幅Dの間のみに存在するから、ブラシ部分の長さLは感光体ドラム40周面に形成されるトナー像すべてをカバーすることになる。このことは、画像が隙間dの部分に掛かって掻き取られなかったり、シール部材30に掛かってシール部材30を汚染したりすることがないことを示している。これにより本発明の効果はさらに向上する。
【0029】
また、ファーブラシ1の回転方向は、感光体ドラム40の外周と当接する面で同じ方向に回転している。すなわち、隙間dに溜まったトナーは、ファーブラシ1の端面の回転により、感光体ドラム40の回転方向下流側で感光体ドラム40とは反対側に崩されてクリーニング装置のハウジング内へ回収される。そのため、感光体ドラム40外周がこのトナーのハウジング内への回収時に汚染されることがない。これにより本発明の効果はさらに向上する。
【0030】
また、上記実施形態では、スクレパー等の簡易なトナー除去手段でトナーを効率良く回収できることから、本発明に好適なトナー掻き取り手段としてファーブラシを使用しており、これにより、ブラシ部分にトナーが溜まって掻き取り効率を低下させるようなことがない。しかし、本発明では、ファーブラシ以外に、スポンジローラやフェルトローラ等、他のトナー掻き取り手段を使用した場合でも上記のような効果を発揮することができるものである。
【0031】
また、上記実施形態は、像担時体として感光体ドラムのクリーニング装置に適用しているが、カラー複写機における中間転写ドラムのクリーニング装置に適用することも十分可能である。また、感光体ベルト、転写搬送ベルト、中間転写ベルト等のベルト状像担時体のクリーニング装置に適用することも十分可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明のように、請求項1に係る本発明によれば、トナー掻き取り手段とシール部材の間に所定の隙間が設けられているため、ブラシ内部のトナー蓄積量が飽和に達しても、上記隙間に蓄積されたトナーが吸収されるため、シール部材と像担持体との間にトナーが溜まることがなく、それにより像担持体外周端部のトナー汚染やフィルミングの発生がない。その結果,下流の装置の汚染による画像劣化や故障の発生がなくなる。そして、上記隙間が2乃至10mmであるので、この隙間に溜まったトナーは、像担持体外周に当接するトナー掻き取り手段端面に接触してトナー書き取り手段端面の回転によりトナー溜まりが崩されて、クリーニング装置のハウジング内へ回収される。隙間が10mmを越えるとこの作用が及ばなくなり、トナー書き取り手段端面近傍のトナーは崩れるが遠方のトナーは崩れずに残ってしまう。また隙間が2mm未満だと、トナー溜まりが崩れる前にトナー蓄積量が飽和に達しやすく、トナー汚染やフィルミングが発生しやすくなる。
【0034】
また請求項2の発明は、請求項1記載のクリーニング装置において、上記トナー掻き取り手段の上記像担持体外周に当接する軸方向の領域が、上記像担持体外周に担持される画像の領域をすべて含むので、像担持体外周の画像の領域すべてのトナーをトナー掻き取り手段が掻き取れるため、トナーの取り残しが無く、また像担持体外周のトナーがシール部材を直接汚染して像担持体外周にフィルミングを形成する恐れがない。
【0035】
また請求項3の発明は、請求項1又は2のクリーニング装置において、上記トナー掻き取り手段が、上記像担持体の外周と当接する面で同じ方向に回転するので、上記隙間に溜まったトナーがトナー掻き取り手段端面の回転により、像担持体外周とは反対側に崩されてクリーニング装置のハウジング内へ回収されるため、崩されるとき像担持体の外周を汚すことがない。
【0036】
また請求項4の発明は、請求項1のクリーニング装置において、上記シール部材は、上記クリーニングハウジングの両側壁内側に形成され上記像担持体の外周面に沿った外面を有するリブを覆うように貼設されていることを特徴としている。この構成によれば、シール部材を像担持体外周面に沿った状態で貼設することができる。
【0037】
また請求項5の発明によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載のクリーニング装置を有する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の上記実施形態にかかるクリーニングユニットを設けることの出来る画像形成装置全体の断面図。
【図2】本発明の一実施形態にかかるクリーニングユニットの断面図。
【図3】本発明の一実施形態にかかるクリーニングユニットの側面図。
【図4】従来のクリーニングユニットを説明するための画像形成部の断面図。
【符号の説明】
1…ファーブラシ(トナー掻き取り手段)
1a…ブラシ(トナー掻き取り手段)
4…ハウジング
30…シール部材
40…感光体ドラム(像担持体)
43…クリーニング装置
50…複写装置(画像形成装置)
d…隙間
Claims (5)
- 回転軸の回りに植毛され、回転軸を介して交流バイアス電位が印加されるブラシを像担持体の外周に当接させこの外周に付着したトナーを回転しつつ掻き取るトナー掻き取り手段をそのハウジング内に備えたクリーニング装置において、
上記クリーニング装置ハウジングのトナー掻き取り手段両端部側には、上記像担持体外周に当接するシール部材が設けられ、
上記シール部材と上記トナー掻き取り手段の間には、上記掻き取り手段の端部から溢れたトナーを吸収するための隙間が2乃至10mm設けられていることを特徴とするクリーニング装置。 - 上記トナー掻き取り手段の上記像担持体外周に当接する軸方向の領域が、上記像担持体外周に担持される画像の領域をすべて含むことを特徴とする請求項1記載のクリーニング装置
- 上記トナー掻き取り手段が、上記像担持体の外周と当接する面で同じ方向に回転することを特徴とする請求項1または2記載のクリーニング装置。
- 上記シール部材は、上記クリーニングハウジングの両側壁内側に形成され上記像担持体の外周面に沿った外面を有するリブを覆うように貼設されている請求項1記載のクリーニング装置。
- 上記請求項1乃至4のいずれかの請求項記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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2001
- 2001-04-27 JP JP2001130485A patent/JP3568489B2/ja not_active Expired - Fee Related
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