JP3566766B2 - 排ガスからアルケンを回収するための方法 - Google Patents

排ガスからアルケンを回収するための方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、炭化水素の分解、より詳細には接触分解操作により生じる排ガスからオレフィンを回収することに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
炭化水素分解ユニットからの排出物は多種多様な炭化水素を含有する。これらの炭化水素を回収するためには、排出物を冷却し、そして一連の分離工程、たとえば凝縮および蒸留を施して、重質および軽質の液体成分を回収する。これらの成分を除去したのち、残留する軽質ガス流を圧縮し、冷却し、これにより大部分の残留炭化水素をガス流から凝縮させる。軽質ガスの圧縮および凝縮工程ののち残留する非凝縮性ガス(一般に排ガスと呼ばれる)は実質的に水素および少量のC−C炭化水素、ならびに恐らく他の若干のガス状成分、たとえば窒素および二酸化炭素からなる。排ガスは通常はフレア flare :排気筒の頂部にあるバーナーの部分)へ送られるか、または燃料として用いられる。排ガス中に残留する炭化水素の量を最小限に抑えるためには、軽質ガス流を実施可能な限り高圧に圧縮し、かつ実施可能な限り低い温度に冷却する。その結果、凝縮性軽質ガスを冷却および圧縮する際に費やされるエネルギーは相当なものになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
分解した炭化水素生成物の回収の全経費を少なくし、かつ炭化水素分解ユニットの排ガスから回収される価値あるCおよびCアルケンの量を最大にすることが望ましい。この目的は、ガス流から低級アルケンを回収するための効果的な、かつ経費的に有効な方法が得られれば、達成されるであろう。本発明は、炭化水素分解のエネルギー要件を低く抑え、かつ分解ユニット排ガスに含有される低級アルケンを実質的に完全に回収する、アルケン吸着法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、炭化水素供給材料を分解して、より低級の炭化水素の混合物を含有する生成物を得る。容易に凝縮しうる炭化水素成分がまず分解生成物から分離され、残留するガス状流出物が圧縮および冷却され、これによりさらに炭化水素を含有する凝縮物が生じ、かつ主として水素およびC−C炭化水素、ならびに恐らく他のガス、たとえば窒素からなる排ガスが残される。この排ガスは高められた温度で、アルケンならびに1種または2種以上のアルカンを含有するガス流から優先的にアルケンを吸着する吸着剤床において、圧力スイング式吸着(PSA)法または温度スイング式吸着(TSA)法により処理される。この吸着法は、排ガスに含有されていた大部分の水素およびアルカン成分(および、存在する場合には、窒素)を含有する非吸着ガス成分、ならびにガス流に含有されていた大部分のアルケン成分を含有する吸着ガス成分を生じる条件下で操作される。本方法はガス流中の実質的に全部のアルケンを保持するように操作されることが好ましい。
【0005】
吸着工程は一般に約0−約250℃の温度で実施され、好ましくは約50℃を越える温度で実施される。吸着工程は一般に約0.2−100barの絶対圧で実施され、好ましくは約1−50barの絶対圧で実施される。
【0006】
本発明の好ましい態様においては吸着剤はA型ゼオライトであり、極めて好ましい態様においては吸着剤は4A型ゼオライトである。
【0007】
吸着工程がPSAである場合、再生工程での圧力は通常は約100−約5000mbarの絶対圧、好ましくは約100−約2000mbarの絶対圧に低下される。吸着工程がTSAである場合、吸着床の温度が通常は吸着床再生に際して約100−約350℃の数値にまで高められ、好ましくは約150−約300℃の数値にまで高められる。
【0008】
本発明の他の好ましい態様においては、吸着床再生工程は真空手段によって、または吸着床を1種または2種以上の不活性ガス、吸着システムからの非吸着ガス生成物、もしくは吸着システムからの吸着ガス生成物でパージすることによって、または真空再生とパージ再生の組み合わせによって行うことができ;吸着床の再加圧は少なくとも一部は吸着システムからのアルケンに富む脱着ガスを用いて行われる。
【0009】
本発明の第1観点においては、炭化水素流を分解し、これにより主として水素および多種多様な炭化水素を含むガス状生成物を生成させる。この生成物を冷却し、分別し、これにより生成物中の重質炭化水素および中間的炭化水素を分離する。この凝縮した炭化水素混合物を一般にさらに処理して、混合物流から各種の炭化水素留分および高純度炭化水素を回収する。凝縮工程ののち残留する、一般に水素およびC4以下の炭化水素を含有する気相を圧縮、冷却、および分別またはフラッシングして、ガス流から凝縮性ガスを分離する。主として水素、メタン、ならびに少量のC2およびC3炭化水素を含む非凝縮成分を圧力スイング式吸着法または温度スイング式吸着法により処理して、ガス流中に存在していたエチレンおよびプロピレンに富む吸着相、ならびに水素およびアルカン(および、存在する場合には、窒素)に富む非吸着相を生成させる。エチレン−プロピレン混合物は吸着システムから脱着されたのち、さらに精製するためにシステムから排出されるか、または凝縮性ガス流と混和される。
【0010】
本発明は添付の図面からより良く理解することができる。圧縮機、熱交換器および弁を含めた、本発明の理解に必要のない補助装置は、本発明の考察を簡単にするために図面から省略した。
【0011】
図面において、Aは炭化水素分解プラントであり、Bは分別装置であり、Cはガス圧縮機であり、Dは熱交換器であり、Eはメタン分離装置またはフラッシチャンバーであり、Fは吸着剤をベースとするガス分離システムである。
【0012】
プラントAは一般に精油操作に用いられるいかなる炭化水素分解システムであってもよい。本発明方法に用いられる具体的な分解法は本発明の一部をなすものではなく、本発明の実施に際しては一般に用いられる熱分解法および接触分解法をいずれも採用しうる。分解ユニットAは一般にその入口に炭化水素供給ライン2を備え、その分解ガス出口はライン4を経て分別装置Bの入口に接続されている。分別装置Bは、C以下の炭化水素からなるオーバーヘッド流、C以上の液体炭化水素からなるサイド流、および重質の残留成分からなる残留物流を生成するように設計された一般的な分別カラムである。オーバーヘッド流、C以上の生成物流、および残留生成物流はカラムBからそれぞれライン6、8および10を通って排出される。ライン10はライン12を通ってユニットAの入口に接続される。ライン6はカラムBのオーバーヘッド出口をユニットEの入口と連結する。圧縮機Cおよび冷却機Dは、炭化水素ガスを圧縮および冷却するために使用しうるいずれか一般的なガス圧縮機および熱交換器である。ユニットEは通常のフラッシチャンバーまたは分別カラムであり、それは非凝縮性の排ガスをこのユニットへの供給流に含有される軽質炭化水素成分から分離するように設計される。凝縮した軽質炭化水素はユニットEからライン14を通って排出される。ライン16がユニットEの排ガス出口を分離器Fの入口に接続する。
【0013】
分離器Fは、その主な機能がユニットEからの排ガスに含有されるアルケン(主としてエチレンまたはプロピレン)をこのガス流に含有される他のガスから分離することである吸着システムである。このユニットは一般に圧力スイング式吸着システムまたは温度スイング式吸着システムであり、一般に並行して配列され、かつ吸着と脱着からなる循環プロセスで操作されるように調整された2以上の静止床からなる。これらのシステムにおいて吸着床は、吸着システムからのアルケンに富むガスの疑似連続流を確保するために時期をずらして循環される。
【0014】
分離器Fの吸着床には、アルケンおよび1種または2種以上のアルカンを含有するガス混合物から選択的にアルケンを吸着する吸着剤が充填される。一般に吸着剤はアルミナ、シリカ、ゼオライト、カーボンモレキュラーシーブなどである。典型的な吸着剤にはアルミナ、シリカゲル、カーボンモレキュラーシーブ、ゼオライト、たとえばA型およびX型ゼオライト、Y型ゼオライトなどが含まれる。好ましい吸着剤はA型ゼオライトであり、極めて好ましい吸着剤は4A型ゼオライトである。
【0015】
4A型ゼオライト、すなわちナトリウム形のA型ゼオライトは見掛けのポアサイズ約3.6−4Å単位を有する。この吸着剤は、高められた温度においてエチレン−エタン混合物からエチレンを、プロピレン−プロパン混合物からプロピレンを吸着する高い選択性および能力を備えている。この吸着剤は改質されていない場合に、すなわちそれがその交換可能なカチオンとしてナトリウムのみを有する場合に、本発明に用いるのに最も有効である。しかし吸着剤の特定の性質、たとえば熱安定性および光安定性は、若干のナトリウムイオンを他のカチオンと部分的に交換することによって改良される場合がある。従って吸着剤に結合したナトリウムイオンのうち若干を他の金属イオンと交換した4A型ゼオライトを使用することは、吸着剤がその4A型特性を喪失するほど交換されたイオンの%が大きくない限り、本発明の好ましい態様の範囲に含まれる。4A型特性を定める特性には、吸着剤が高められた温度においてエチレン−エタン混合物からエチレンを、プロピレン−プロパンガス混合物からプロピレンを選択的に吸着する能力、および混合物中に存在するアルケンを著しくオリゴマー化または重合させることなくこの結果を達成する能力が含まれる。一般に4A型ゼオライト中のナトリウムイオンの最高約25%(当量基準で)を他のカチオンでイオン交換してもその4A型特性は剥奪されないと判定された。アルケン−アルカンの分離に用いられる4A型ゼオライトとイオン交換しうるカチオンには、特にカリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、亜鉛、コバルト、銀、銅、マンガン、カドミウム、アルミニウム、セリウムなどが含まれる。ナトリウムイオンを他のカチオンで交換する場合、約10%未満のナトリウムイオン(当量基準で)をこれら他のカチオンで交換することが好ましい。ナトリウムイオンを交換することにより、吸着剤の特性を改変しうる。たとえば、ナトリウムイオンを他のカチオンで交換することにより吸着剤の安定性を改良しうる。
【0016】
他の一群の好ましい吸着剤は、ある種の酸化性金属カチオンを含有するもの、たとえば銅を含有する吸着剤であり、これらは向上した吸着容量およびアルケン−アルカン混合物からのアルケンの優先的吸着に関する選択性を保有する。銅改質された吸着剤の製造のための適切な吸着剤基材には、シリカゲル、ならびにゼオライト、モレキュラーシーブ、たとえば4A型ゼオライト、5A型ゼオライト、X型ゼオライト、およびY型ゼオライトが含まれる。銅改質された吸着剤の製造および使用、ならびに適切な銅含有吸着剤の例は米国特許第4,917,711号明細書に提示されており、その記載を本明細書に参考として引用する。
【0017】
分離器Fは廃棄ガス排出ライン18、パージガスライン20、およびアルケン排出ライン22を備えている。パージガスライン20は、図面に示した態様においては凝縮した軽質炭化水素排出ライン14に接続している。パージガス再循環ライン24はライン20を分離器Fへの入口に接続する。
【0018】
図面に示したシステムにおいて実施される本発明方法によれば、炭化水素分解装置供給流、たとえばガスオイルが分解ユニットAへ導入される。炭化水素供給材料は一般に混合炭化水素、たとえば最高12個の炭素原子を含む炭化水素、および重質炭化水素残留物からなる高温のガス状生成物に分解される。この高温のガス状生成物はユニットAから排出され、次いで分別装置B内で下記に分離される:重質の残留物流、これはライン10を通って取り出され、システムから排出されるか、またはライン12を通ってユニットAへ再循環される;大部分が炭素原子5個以上の液体炭化水素からなる中間炭化水素流、これはライン8を通って取り出される;ならびに実質的に水素、最高4個の炭素原子を含む炭化水素、および恐らく窒素からなる軽質炭化水素ガス流、これはライン6を経てカラムBから排出される。ライン6内を通過する軽質炭化水素ガス流はユニットC内で目的圧力に圧縮され、熱交換器D内でガス流中の大部分のC−C炭化水素が凝縮する温度に冷却され、そしてユニットEへ導入される。ユニットEへの供給物のうち容易に凝縮しうる成分からなる生成物流はライン14を通ってこのユニットから取り出され、さらに炭化水素の分離のために下流の処理ユニットへ送られる。主として水素およびC−C炭化水素からなるガス流はライン16を通ってユニットEから取り出され、分離器Fへ導入される。
【0019】
排ガスが分離器Fの吸着床を通過するのに伴って、ガス流のアルケン成分は吸着剤に吸着され、一方、ガス流中の水素およびアルカン(および、存在する場合には、窒素)は吸着剤を通過し、ライン18を通って非吸着ガスとして分離器Fから排出される。分離器Fは、このユニットへの供給物中に存在する実質的にすべてのアルケンを吸着し、大部分の水素およびアルカンを排除する様式で操作されることが好ましい。
【0020】
吸着工程を実施する温度は多数の因子、たとえば使用する個々の吸着剤、たとえばアルケン−アルカン混合物からアルケンを選択的に吸着する未改質4Aゼオライト、特定の金属交換された4Aゼオライト、または他の吸着剤、および吸着を実施する圧力に依存する。一般に吸着工程は約0℃の最低温度で実施され、好ましくは約50℃の最低温度で実施され、極めて好ましくは少なくとも約70℃の温度で実施される。ユニット内で吸着工程が実施される上限温度は大部分は経済性により決定される。一般に吸着工程は、アルケンが化学反応、たとえば重合を行う温度より低い温度で実施される。吸着の上限温度は約250℃である。未改質4Aゼオライトを吸着剤として用いる場合、反応は一般に200℃以下の温度で実施され、好ましくは170℃以下の温度で実施される。酸化性金属を含有する吸着剤、たとえば銅改質吸着剤は、約100℃を越える温度、たとえば約100−250℃の温度で特に有効である。それらは好ましくは約110−200℃の温度で、極めて好ましくは約125−約175℃の温度で用いられる。
【0021】
吸着工程が実施される圧力は、圧力スイング式吸着サイクルについては一般に約0.2−約100bar、好ましくは約1−約50barであり、温度スイング式吸着サイクルについては通常はほぼ大気圧またはそれ以上である。
【0022】
吸着法がPSAである場合、再生工程は一般に吸着工程が実施された温度付近の温度、および吸着圧力より低い絶対圧で実施される。PSAサイクルの再生工程中の圧力は通常は約20−約5000mbar、好ましくは約100−約2000mbarである。吸着法がTSAである場合、吸着床の再生は吸着温度より高い温度、通常は約100−約350℃、好ましくは約150−約300℃で実施される。TSA態様の場合、圧力は一般に吸着工程中と再生工程中で等しく、両工程をほぼ大気圧またはそれ以上で実施することがしばしば好ましい。PSAとTSAの組み合わせを採用する場合、吸着床再生工程中の温度および圧力は吸着工程中に採用されたものよりそれぞれ高く、かつ低い。
【0023】
吸着工程が実施される分離器Fの容器(1または2以上)内を移動している吸着アルケン先端が容器内の目的地点に達した時点でこれらの容器における吸着処理を終了し、これらの容器は再生モードに入る。再生に際しては、吸着サイクルが圧力スイング式吸着である場合はアルケンを含んだこれらの容器を放圧し、または温度スイング式吸着サイクルを採用する場合は加熱する。再生が進行するのに伴って、アルケンに富むガスが分離器Fからライン20を通って排出される。このガス流は図面に示すようにライン14内の軽質炭化水素流と混和するか、または後続処理のためにこのシステムからライン26を介して排出することができる。
【0024】
吸着床の再生法は採用した吸着法に依存する。圧力スイング式吸着の場合は、再生期は一般に向流放圧工程を含み、その際吸着床は目的とする低圧に達するまで向流で通気される。所望により吸着床の圧力を真空誘導装置、たとえば真空ポンプ(図示されていない)により減圧にまで低下させてもよい。
【0025】
場合により、向流放圧工程(1または2以上)のほかに、不活性ガスまたは分離器Fから排出されるガス流のうちの1つで吸着床をパージすることが望ましい。この場合、パージ工程は通常は向流放圧工程の終了時付近、または終了後に開始される。パージ工程に際しては、ライン20を経て非吸着性のパージガスを分離器Fに導入し、吸着剤床に向流で導通し、これにより脱着したアルケンをライン22を通って分離器Fから押し出すことができる。パージガスはライン18を通って分離器Fから排出される非吸着生成物であってもよく、または異なる供給源から得られた非吸着性ガス、たとえば窒素などの不活性永久ガスであってもよい。
【0026】
図面のシステムの好ましい操作法においては、向流放圧工程(1または2以上)で分離器Fから脱着されたアルケンはライン14内へ排出され、パージガスおよびパージ工程で吸着床から脱着されたアルケンの全部または一部を、ライン24を通って再処理のために分離器Fへ再循環する。この態様の利点は、これによりライン14へ送られるパージガスの量を最小限に抑えうることである。
【0027】
吸着サイクルは吸着および再生という基本的工程以外の他の工程を含むことができる。たとえば吸着床を多工程で放圧し、最初の放圧生成物を吸着システムの他の吸着床の部分加圧に用いることが有利であろう。これによりライン14へ送られるガス状不純物の量がさらに減少する。吸着期と再生期の間に並流パージ工程を含めることも望ましいであろう。並流パージは分離器F内への供給ガス流を停止し、高純度アルケンを並流で吸着圧力において吸着床へ導通することにより行われる。これは分離器Fの空隙内にある非吸着ガスを非吸着ガス出口へ向けて押しやる効果をもち、これにより向流放圧に際して得られるアルケンが高純度のものになるであろう。向流パージに用いられる高純度アルケンは、分離器Fが単一吸着装置からなる場合はライン22内の中間貯蔵設備(図示されていない)から得られ;または分離器Fが並行して配列され、かつ時期をずらして操作される複数の吸着装置からなる場合は、吸着期にある他の分離器Fから得られる。
【0028】
このシステムを完全自動化して効果的に連続操作しうるように、システム内のガスの流れを監視し、かつ自動的に調節するための一般的な装置を利用することが本発明の範囲に含まれることは自明であろう。
【0029】
本発明の重要な利点は、炭化水素分解ユニットの排ガス流から、排ガス中に含有される価値の低いアルカン実質量取り出すことなく、価値あるアルケンを取り出しうることである。向上した選択性、従って分解操作からのアルケンの向上した全回収率を達成するシステムが極めて有用であることは自明であろう。
【0030】
【実施例】
本発明をさらに以下の実施例によって説明する。実施例において特に指示しない限り、部、%および比率は容量基準である。この実施例はガスオイルの接触分解に適用した本発明方法を説明するものである。
【0031】
実施例1
ガス状のガスオイル流を、Y型ゼオライトおよび他の活性成分を基礎とする触媒を収容した接触分解装置内で、約400℃の温度において処理し、これによりガス状生成物流を得る。このガス状生成物を下記に分別する:粘稠な残留物、これは接触分解ユニットへのガスオイル供給材料と混和される;大部分がC以上の炭化水素を含有する凝縮した混合炭化水素サイド流、これは液体生成物として取り出される;および大部分がC以下の炭化水素からなるガス状オーバーヘッド流。オーバーヘッド流は33barの圧力に圧縮され、15℃の温度に冷却され、そして軽質炭化水素分留ユニットへ導入され、ここでオーバーヘッド流は大部分の炭化水素からなる残留物流と表中に流れ1として挙げた濃度をもつオーバーヘッド非凝縮性ガス流に分離される。
【0032】
非凝縮性ガス流は、4A型ゼオライトを充填した1対の吸着容器からなる吸着システム内で2分サイクルの圧力スイング式吸着処理を施される。これらの吸着容器は並行して配列され、時期をずらして操作される。吸着工程中は吸着床は100℃の温度および8barの絶対圧に保持され、吸着床再生工程中は吸着床は1.2barの絶対圧に放圧される。表中にそれぞれ流れ2および3として挙げた組成をもつ脱着ガス流および非吸着ガス流が得られる。
【0033】
【表1】
Figure 0003566766
本発明を特に特定の実験に関して述べたが、この実験は本発明の例示にすぎず、変更が考慮される。たとえば本発明方法は図面に示したもの以外の装置配列で実施することができる。本発明の範囲は特許請求の範囲の記載のみによって限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭化水素を本発明の主要な態様に従って分解するためのシステムをブロック図で示す。
【符号の説明】
A 炭化水素分解プラント
B 分別装置
C ガス圧縮機
D 熱交換器
E フラッシチャンバー(分別カラム)
F ガス分離システム
2 炭化水素供給ライン
4 分解ガス排出ライン
6 オーバーヘッド流(C以下の炭化水素)
8 サイド流(C以上の液体炭化水素)
10 残留物流
12 残留物流再循環ライン
14 排出ライン(凝縮した軽質炭化水素)
16 排ガス排出ライン
18 廃棄ガス排出ライン
20 パージガスライン
22 アルケン排出ライン
24 パージガス再循環ライン

Claims (18)

  1. 分解された炭化水素流からエチレン、プロピレンおよびこれらの混合物から選ばれるアルケンを回収するための方法であって、下記の工程(a)〜(d)
    (a)分解された炭化水素生成物からガス流を分離し;
    (b)このガス流圧縮してから冷却し、これによって凝縮した炭化水素流14、ならびに主として水素およびメタンからなり、かつ少量のアルケンならびにエタン、プロパンおよびこれらの混合物から選ばれるアルカンを含有するガス流16を生成させ;
    (c)このガス流16に、選択的にアルケンを吸着する吸着剤床における循環吸着処理を施し、これによって吸着されていない水素およびアルカンに富む成分18、ならびに吸着されたアルケンに富む成分20を生成させ;そして
    (d)このアルケンに富む成分20を吸着剤から脱着させる;
    を含む方法
  2. 循環吸着処理が圧力スイング式吸着、温度スイング式吸着、またはこれらの組み合わせから選ばれる、請求項1に記載の方法。
  3. 吸着工程が50℃を越える温度で実施される、請求項1に記載の方法。
  4. 吸着工程が50〜250℃の温度で実施される、請求項に記載の方法。
  5. 吸着剤がアルミナ、4A型ゼオライト、5A型ゼオライト、13X型ゼオライト、Y型ゼオライトおよびこれらの混合物から選ばれる、請求項に記載の方法。
  6. 吸着剤が酸化性金属イオンを含有する、請求項に記載の方法。
  7. 酸化性金属イオンが銅イオンである、請求項に記載の方法。
  8. 吸着工程が100〜200℃の温度で実施される、請求項に記載の方法。
  9. 吸着剤が4A型ゼオライトである、請求項に記載の方法。
  10. 吸着剤がナトリウムイオン以外の交換可能なカチオンを、ただし吸着剤からそれの4A型特性を剥奪するのには不十分な水準で含有する、請求項に記載の方法。
  11. 吸着工程が50〜200℃の温度、および . 2〜100barの絶対圧で実施される、請求項に記載の方法。
  12. 循環吸着処理が圧力スイング式吸着であり、かつ吸着剤床20〜5000mbarの絶対圧で再生される、請求項1またはに記載の方法。
  13. 循環吸着処理が温度スイング式吸着であり、かつ吸着剤床100〜350℃の温度で再生される、請求項1またはに記載の方法。
  14. ガス流16が凝縮炭化水素流からフラッシング、蒸留またはこれらの組み合わせにより分離される、請求項1に記載の方法。
  15. 脱着したエチレンおよびプロピレンに富む成分20が凝縮炭化水素流14と混和される、請求項1に記載の方法。
  16. 4A型ゼオライトが銅イオンを含有し、かつ工程(d)が125〜250℃の温度で実施される、請求項に記載の方法。
  17. アルケンがプロピレンである、請求項1に記載の方法。
  18. アルカンがプロパンである、請求項17に記載の方法。
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