JP3565849B2 - 外科用器具 - Google Patents

Description

導入
本発明は外科用器具に関し、更に詳細には、内視鏡的外科手術（腹腔鏡を用いた手術を含むがこれに限定されない）で使用するための器具に関する。
発明の背景
人間や動物の手術では、外科医の手元から所定の距離のところにある組織又は他の臓器を把持し、操作し、又は切断する必要がしばしばある。こうした場合には、内視鏡的外科手術法が一般的に用いられ、これによって、手術を受ける人間又は動物の最初の切開箇所からかなり離れたところに手術場所がある場合でも巧みで正確な手術を行うことができる。内視鏡的外科手術は、関節鏡的外科技術及び腹腔鏡的外科技術の両方を含む。内視鏡的手術では、手術を受ける人間又は動物の外面に小さな切開部を形成し、手術を行う外科医は、人間又は動物に小さな切開部を通して挿入された内視鏡として周知の光学的装置によって、行われる作業を観察する。内視鏡的外科技術は、多くの手術で従来の開腹外科技術に代わりつつあり、従ってこうした手術を行うための改良された器具が必要とされている。
関節鏡的外科手術及び腹腔鏡的外科手術で使用するための種々の外科用器具が発明されてきた。こうした器具には、手術中に身体組織等を把持し、切断し、又は他の遠隔操作を行うグラスパー、鉗子、及び鋏等の器具が含まれる。
内視鏡的手術で使用される代表的な器具には、関節連結された一対のジョー、及び一方を他方に関して移動できる二つの部材からなるハンドル機構があり、このハンドル機構は、便利にはジョーを開閉させるように操作できる。ぎざぎざ、ブレード、切断縁、又は他の特徴により、ジョーは（工具の初期の用途に応じて）、把持又は切断のような種々の手術機構を果たすことができる。関節連結されたジョーは、ハンドル機構の比較的長い延長部の先端に配置される。延長部の長さは手術場所の深さで決まり、その断面寸法は、切開部の最大可能な大きさで決まる。
器具のハンドル端での外科医の手動操作を工具のジョーの開閉に変換するための多くの巧妙なリンクが発明された。最も一般的には、外科用工具は、中空外シャフトにしっかりと接合された定置のハンドル部材と、外シャフトに対して軸線方向往復運動可能なチューブ又は中実ロッドの形態の同心の内シャフトに枢着された可動ハンドル部材とを有し、ジョーが、外シャフト及び内シャフトの軸線方向相対移動に従って開閉するように、中空外シャフトと内シャフト部材との間に作動的に連結されている。外科医が手を握って定置のハンドル部材及び可動ハンドル部材を互いに向かって移動させると外シャフト及び内シャフトは、ジョーを閉じるように協働する。外科医が手を開いて定置のハンドル部材及び可動ハンドル部材を離すと逆の移動が起こり、ジョーが開く。従来技術を例示する文献には、本願中で引用した米国特許第3,404,677号、並びに米国特許第4,836,205号、米国特許第4,258,716号、米国特許第4,084,594号、米国特許第4,393,872号、米国特許第5,026,375号、米国特許第4,712,545号、及び米国特許第5,026,370号が含まれる。
発明の目的及び概要
本発明の開発で必要とされる要因は、入れ子になった二つのシャフトを持つ外科用鋏の場合に、中空外シャフトが可動であり且つ内シャフトが定置のハンドル部材に対して固定されているのでなく、中空外シャフトを定置のハンドル部材に固定するということである。これは、器具を操作したときに外シャフトの動きが見えるため外科医が患者の手術場所に関する深さの感覚を過ち、これによって手術過誤の可能性が大きくなるという可能性をなくすという点で有利である。
本発明の開発で必要とされる更に別の要因は、外科用器具を別個の副組立体からなるように設計することで得られる利点であり、こうした利点には、（１）製造を容易にし、（２）交換可能な構成要素の使用を容易にし、（３）選択された構成要素又は副組立体を安定させるという利点が含まれる。本発明で考慮される別の要因は、焼灼力を随意に含む器具設計が所望であるということである。
従って、本発明の主な目的は、内視鏡的外科手術、例えば腹腔鏡的外科手術で使用するための改良外科用工具を提供することである。
本発明の別の目的は、製造及び最終組み立てを容易にする複数の別個の副組立体で形成された上述の種類の改良外科用器具を提供することである。
本発明の更に別の目的は、新規なハンドル組立体を持つ外科用器具を提供することである。
本発明の他の目的は、工具ヘッド及び該工具ヘッドが接触した組織の焼灼を行うように工具ヘッドに電力を供給するための手段を有する外科用器具即ち工具を提供することである。
更に他の目的は、取り外し自在の鋏型切断ヘッドを持つことを特徴とする上述の種類の精度の高い外科用器具を提供することである。
本発明の別の目的は、外科医が器具を軸線方向に移動しようという意思を持たずに器具を操作しているときに器具が軸線方向に移動していると外科医が誤認しないようにする、組織を切断するようになった外科用器具を提供することである。
本発明の別の目的は、（１）ハンドル組立体及び（２）ハンドル組立体に連結され且つハンドル組立体によって作動される、互いに関して閉鎖関係に及び閉鎖関係から移動できる協働ジョーを備えた工具ヘッドを有し、前記ジョーは、ハンドル組立体に固定されたロッドとこのロッドを摺動自在に取り囲む中空シャフトからなる同軸の構成に連結され且つこれによって作動される種類の改良外科用器具を提供することであり、この改良外科用器具はハンドル組立体に対するチューブの軸線方向移動を隠すための手段を有することを特徴とする。
本発明の別の特定の目的は、移動自在のチューブ及びこのチューブの軸線方向移動を隠すシースを持つことを特徴とする外科用器具を提供することである。
本発明の更に別の特定の目的は、関節鏡的手術及び腹腔鏡的手術を行うための内視鏡的手術を含むがこれに限定されない種々の外科手術で使用するための外科用工具を提供することであり、この外科用工具は、作動工具組立体に分離可能に連結されたハンドル−トリガー組立体を有し、前記作動工具組立体は、互いに入れ子に取り付けられた中空シャフト及びロッドと、ロッドをハンドル組立体に取り付けるための手段と、中空シャフトをトリガー組立体に連結する手段とを有し、これによって、トリガーを操作することによってシャフトをロッドに対して軸線方向に移動させる。
本発明の更に別の特定の目的は、手術場所で焼灼を行うように単極電力供給を行うようになった新規な外科用器具を提供することである。
以上の目的は、少なくとも、互いに対して移動するように移動自在に連結された第１及び第２のハンドル部材を持つハンドル組立体と、第１ハンドル部材の固定延長部を形成するように第１ハンドル部材に取り外し自在に取り付けられた細長いロッドと、互いに向かって及び互いから遠ざかるように移動自在の第１及び第２の部材を持つ、ロッドに連結された工具ヘッドと、ハンドル組立体に摺動自在に受入れられた第１端部、及び前記工具ヘッドの第１及び第２の部材と重なり関係に及びこれから外れるような所定位置の第２端部を有する、前記ロッドを同心に且つ摺動自在に取り囲むチューブ（中空シャフト）と、前記チューブを、（１）前記一方のハンドル部材を他方のハンドル部材に対して第１位置まで移動させたときの第１引込み位置と、（２）前記一方のハンドル部材を前記他方のハンドル部材に対して第２位置まで移動させたときの第２延長位置との間で前記ロッドに対して軸線方向に移動させるため、前記中空チューブと前記ハンドル部材の一方とを連結する駆動手段とを有し、前記工具ヘッドの前記第１及び第２の部材は、前記一方のハンドル部材が前記第２位置にあるとき、互いに対して第１の開放位置にあり、前記一方のハンドル部材を前記第１位置まで移動させたとき、前記チューブによって押圧されて互いに閉じられる、外科用器具を提供することによって達成される。本発明の好ましい実施例では、（１）工具ヘッドは上述のロッドから取り外し自在であり且つ他の同様の又は異なる工具ヘッドと交換自在であり、（２）工具ヘッドはハンドル組立体に対して回転自在であり、（３）ロッド、工具ヘッド、及び中空チューブが、ハンドル組立体から容易に取り外すことのできる副組立体を形成し、（４）単極焼灼を行うため、工具ヘッドに電力を供給することができる。
他の必要及び随意の特徴は、添付図面とともに考慮されるべき以下の詳細な説明に開示されており、この説明によって明らかにされる。
図面
第１図は、腹腔鏡を用いた手術について設計された外科用鋏を構成する本発明の好ましい実施例の側面図であり、
第２図は、ハンドルハウジングの左側半部の側面図であり、
第３図は、ハンドルハウジングの右側半部の側面図であり、
第４図は、第３図に示すハンドル部分の正面図であり、
第５図は、絶縁体ハウジングの側面図であり、
第６図は、絶縁体ハウジングの中心線に沿った側断面図であり、
第７図は、絶縁体ハウジングの後面図であり、
第８図は、絶縁体ハウジングのキャップの正面図であり、
第９図は、第８図の端キャップの側面図であり、
第10図は、ハンドルハウジングの右半部を外したハンドル組立体を示す長手方向概略断面図であり、
第11図は、工具ヘッドが連結されるロッドの平面図であり、
第12図は、第11図のロッドをその軸線を中心として90゜回転させた側面図であり、
第13図は、第11図のロッドに取り付けられた斜歯歯車の側面図であり、
第14図は、第13図の歯車の端面図であり、
第15図は、第１図の15−15線に沿った断面図であり、
第16図は、第１図の16−16線に沿った断面図であり、
第17図は、第１図の17−17線に沿った断面図であり、
第18図は、チューブハウジングの側面図であり、
第19図は、チューブハウジングの長手方向断面図であり、
第20図は、チューブハウジングの底面図であり、
第21図は、チューブハウジングの正面図であり、
第22図は、工具ヘッド駆動組立体の一部の拡大断面図であり、
第23図は、第22図の23−23線に沿った断面図であり、
第24図は、第22図の24−24線に沿った断面図であり、
第25図は、作動トリガー部材の側面図であり、
第26図は、第25図のトリガー部材の正面図であり、
第27図は、回転トリガー部材の側面図であり、
第28図は、工具ヘッドがその支持ロッドからどのように外されるのかを示す分解図であり、
第29図は、鋏ブレード部材の一方の平面図であり、
第30図は、開放位置の工具（鋏）ヘッドの平面図であり、
第31図は、トリガー部材をその前方位置に保持するためのばねが設けられていることを示す概略図である。
これらの図のうちの幾つかは、図示及び説明を容易にするため異なったスケールで描かれているということは理解されよう。更に、同じ部品及び特徴は、図中の同じ参照番号によって特定してある。
実施例
次に、第１図を参照すると、好ましい形態において、腹腔鏡的手術で使用されるように設計された鋏である外科用器具が示してある。この器具は、ハンドル組立体２、駆動組立体４、鋏ヘッドの形態の工具ヘッド６、及び電気端子ピン７を有する。ハンドル組立体は、種々の形態をとることができる。本発明のこの好ましい実施例では、ハンドル組立体は、固定された即ち定置のハンドル８、鋏ヘッドを作動するためのトリガー10の形態の可動ハンドル部材、及びハンドル組立体に対する鋏ヘッドの制御された回転を行うため、ハンドル組立体が支持する駆動手段と協働する回転トリガー部材12を有する。
第２図乃至第４を参照すると、固定ハンドル８は、左右の相補的なハンドピース16L及び16Rからなり、これらのハンドピースは、好ましくは、ポリスルホン又はポリカーボネートのようなプラスチック材料でできている。これらのハンドピースは、これらが部材８の噛み合い半部であるという意味で相補的であり、以下の特別に言及してある場合を除き、ハンドピース16L及び16Rは互いに鏡像対称をなしている。ハンドピース16L及び16Rは、円をなして湾曲した軸線方向に延びる同様の細長いキャビティ20L及び20Rを互いに向き合う側に有する。更に、ハンドピース16L及び16Rは、側部の平らな軸線方向に延びる溝22L及び22Rを有し、これらの溝は、12時の位置（第４図参照）でキャビティ20L及び20Rと夫々交差する。溝22L及び22Rは、互いに協働して、以下に説明する絶縁体ハウジング42（図５乃至図７参照）用のキー溝を形成する。絶縁体ハウジング42は、駆動組立体４の部分を形成する。ハンドピース16L及び16Rは、半円形のキャビティ24L及び24Rを更に有し、これらのキャビティは、縮径半円形キャビティ26L及び26Rと夫々連通している。キャビティ24L及び24Rは、別の半円形キャビティ28L及び28Rと交差し、これらのキャビティもまたキャビティ20L及び20Rと夫々直角に交差する。キャビティ20L、20R、24L、24R、26L、26R、28L、及び28Rは、これらが半円筒形断面を持つという意味で半円形である。左ハンドピース16Lには、円形断面の三つの突起即ちピン32A、34A、及び36Aが設けられ、これらのピンは、右ハンドピース16Rに設けられた同様に間隔を隔てられたキャビティ即ち窪み32B、34B、及び36Bにぴったりと嵌まるような大きさになっている。ピン32A、34A、及び36Aは、以下に説明する別の目的で設けられているけれども、ハンドピース16L及び16R用の位置合わせピンとしても役立つ。
必要ではないが、好ましくは、一方のハンドピース（16L）は二つ又はそれ以上の位置決めピン37Aを有し、これらのピンは、二つのハンドピースを互いに係合させてハンドル８を形成するときにこれらのハンドピースを容易に且つ確実に位置合わせできるように、他方のハンドピース（16R）に設けられた浅い窪み即ちキャビティ37Bとぴったり噛み合うような大きさになっており且つそのように配置されている。ハンドピース16L及び16Rは、好ましくは、エポキシ樹脂のような適当な接着剤で、又は超音波溶接によって互いに固定されている。
外科医が容易に使用できるようにするため、ハンドルユニットが容易に把持できるように、左右のハンドピースの夫々の後面に刻みを備えた形体を38L及び38Rで示すように付けるのが好ましい。しかしながら、これは本質的な事項ではない。更に、外科医の親指を受入れるための相補的なフィンガ穴40L及び40Rをハンドピースに設けるのが好ましい。しかしながら、これは本質的な事項ではない。
駆動組立体４は、絶縁体ハウジング42及びチューブハウジング106（第10図、及び第５図乃至第７図、及び第18図乃至第21図参照）、及びハウジング42及び106に取り付けられた付加的構成要素（工具ヘッド６以外）からなる。
二つのハンドピースのキャビティ20L及び20Rは、互いに協働して、絶縁体ハウジング42を受入れる円筒形チャンバを形成する。好ましくはハンドピース16と同じ材料でできた絶縁体ハウジング42は、左右のハンドピースの前端面050L及び50Rと係合する肩部48を構成するように周囲フランジ46を前端即ち先端に備えた円筒形形状の細長い区分44を有する。管状区分44には、長手方向に延びる矩形の外リブ52が12時の位置（第７図で見て）に形成されており、このリブは、左右のハンドピース16L及び16Rの夫々の溝22L及び22Rが形成するキー溝にぴったりと滑り嵌めするような大きさになっている。更に、管状区分44は、６時の位置（第７図で見て）を中心として対称に形成された軸線方向に延びるスロット56（第７図参照）を有し、このスロットは、トリガー部材10及び12の部分へのアクセス穴として、及びチューブハウジング106の部分への摺動穴として役立つ。第７図に示すように、スロット56は側縁面84A及び84Bで終端する。スロット56を持つ部分での区分44の周囲、即ち側縁面84A及び84Bの外縁間で計測した周囲は円周角度260゜であり、スロット56は約100゜の円周角に亘って（６時の位置の両側に50゜づつ）延びている。第５図乃至第７図に示すように、スロット56は区分44の基端（後端）で始まり、ハウジング42の中間点近くで終わり、鋭角の端面即ち肩部57を残す（第６図参照）。
絶縁体ハウジング42は中央ボア60を有し、このボアは、（１）その先端（前端）において、参照番号62で示すようにテーパし、次いで小径の穴64及びこの穴64よりも僅かに大径で環状肩部65を形成するボア66と連通しており、（２）軸線方向に延びる矩形の内リブ78が６時の位置（第７図でわかるように）形成されていることを除き、その長さに亘って一定直径である。好ましくは、リブ78の基端（後端）は、参照番号79で示すように面取りが施してある。絶縁体ハウジング42の基端（後端）には、好ましくハンドピース16と同じ材料でできた端キャップ（第８図及び第９参照）が取り付けられる。端キャップ80は、平らな底面82A及び82Bを構成するように周囲が360゜に足らないということを除き、全体に円形断面である。好ましくは、面82A及び82Bの外縁間で計測したその周囲は（第８図に示すように）、円周角約240゜である。従って、キャップ80をその面82A及び82Bが底縁面84A及び84Bと平行に延びるようにハウジング42に取り付けたとき、ハウジング42の後端面58の、６時の位置の領域にある部分はキャップ80によって覆われておらず、そのため、駆動組立体をハンドル組立体から引き出そうとする場合、キャップとトリガー10との間に隙間を形成することができる。
キャップ80には、半径方向に延びる通しスロット88が設けられており、このスロットは、キャップの中央軸線と同心の円をなして湾曲した穴90でキャップの中央で終端する。更に、キャップ80は、縮径本体区分92及び周囲フランジ94を有する。本体区分92は、絶縁体ハウジングの基端にぴったりと嵌まるような大きさになっており、フランジの外径は管状区分44と同じである。キャップは、円をなして湾曲した穴90がハウジング42の穴64と同心の状態で、ハウジング42の基端面58に超音波溶接されているか或いは、例えばエポキシ樹脂で接着されている。
第10図に示すように、絶縁体ハウジング42は、ハンドピース16の互いに噛み合ったキャビティ20L及び20Rが形成する円筒形チャンバ内に、肩部48がハンドピース16の前端面50L及び50Rと係合し且つ溝22L及び22Rが形成するキー溝内とリブ52が相互係止した状態で配置されている。リブ52と、溝22L及び22Rが形成するキー溝内との相互係止は、ハンドル区分に対するハウジング42の配向を指示するのに役立つ。ハウジング42は、以下に説明する端子ピン７とロッド100との間の係止作用によってハンドル区分２に取り外し自在に取り付けられる。
次に、第10図乃至第14図、及び第18図乃至第27図を参照すると、駆動組立体４は、絶縁体ハウジング42の他に、工具ヘッド６用の支持ロッド100、外作動管即ちスリーブ102、チューブ104の形態の外シース、及びチューブハウジング106を有する。外シース104は円筒形であり、その基端（後端）が軸線方向ボア66内に延びて肩部65と係合し、絶縁体ハウジングにプレス嵌め、又は互いに固定される材料が許容する他の適当な方法、例えばエポキシ接着剤を使用する方法、で固定されている。この好ましい実施例では、シース104は、適当な電気絶縁材料、例えばテフロンのような弗素化炭化水素でつくられており、これに対し、チューブ102は、導電性の金属又は導電性プラスチックでつくられているのがよい。チューブ102の外径は、外シース104内にぴったりと滑り嵌めするような大きさになっており、縮径穴64に嵌まっている。
次に第18図乃至第21図を参照すると、チューブハウジング106は、好ましくは、潤滑性のあるプラスチック材料、例えば成形デルリンでつくられている。ハウジング106は、矩形の開口部110が形成された中空部材であり、この開口部は、中心が約６時の位置にあり、ハウジングの周囲の円周角約100゜に亘って貫通している。開口部110は、トリガー部材10の枢着部の部分として役立つ垂下ラグ区分112を形成するように、ハウジングの基端即ち後端から僅かのところに配置されている。更に、ハウジング106には、軸線方向に延びるスロット114が設けられており、このスロットは、開口部110と交差し、ラグ区分112を二つの同様の部分112A及び112B（第20図参照）に分割する。更に、ハウジング106は、約６時の位置に配置された軸線方向に延びる外浅溝116を有する。溝116は、スロット114と整合し、スロットとほぼ同じ幅を有する。溝116は、絶縁体ハウジング42の内面に設けられた細長いリブ78と摺動自在に組み合う。溝116とリブ78との摺動相互係合により、チューブハウジングが絶縁体ハウジング42に対して回転しないようにし、更に、開口部110をスロット56と整合させる。
第19図を参照すると、チューブハウジング106の軸線方向ボアは、比較的大径の第１区分122、テーパ区分124、比較的小さな中間区分126、及び直径が中程度の区分128を有することを特徴とする。軸線方向ボア区分126は、支持体100とぴったりと滑り嵌めするような大きさにつくられている。中程度の大きさのボアを持つ区分128は、チューブ102の基端（後端）をぴったりと収容するような大きさになっている。チューブ102は、チューブハウジング106にプレス嵌めによって、又は接合される材料について実際的であると考えられる他の適当な手段、例えば接着剤によって、又はハンダ付け、蝋付け、又は溶接によって固定されている。
次に、第11図及び第12図を参照すると、ロッド100は、その長さの大部分について、参照番号134で示すように、比較的大きな一定の直径を有する。ロッド100の基端には、丸味を付けたヘッド区分136が設けられ、このヘッド区分は、互いに噛み合うキャビティ28L及び28Rが形成するチャンバの丸味のある後端にぴったりと嵌まるような大きさになっている。ロッド100のロッド区分134とヘッド区分136との間には、中間フランジ区分142で分離された二つの縮径区分138及び140が設けられ、中間フランジ区分は、好ましくは、ロッド区分134とほぼ同じ直径を有する。ロッドの縮径区分138には環状肩部141が形成される。ロッド100の反対側の端部即ち先端は、工具ヘッド６を受入れるように形成されている。支持ロッド100の前端即ち先端の構造は、以下に詳細に説明してある。
ロッド100の基端（後端）は、チューブハウジング106のボア区分126を摺動自在に貫通し、ロッド100の中間区分即ち縮径区分138は、キャップ80の円をなして湾曲した穴90に収容され、この穴にぴったりと嵌まる。キャップ80の穴90の半径は、駆動ロッドのフランジ区分142の半径よりも小さいが、ロッド区分138の長さは、キャップ80の全厚よりも僅かに大きい。その結果、肩部141及びフランジ142がキャップ80の両側と係合し、これによって、ロッド100がキャップ80に対して、及びキャップがロッドに対して軸線方向に移動しないようにする。従って、ロッド100をチューブハウジング106及びチューブ102に挿入し、結果的に得られた副組立体を絶縁体ハウジングにその開放端を介して挿入し、その後、キャップ80の縮径プラグ区分92を絶縁体ハウジング42の円をなして湾曲した区分44に固定すると、ロッド100が絶縁体ハウジングに対して固定され、チューブハウジング106及びチューブ102は、端キャップ80とボア区分60及び62の接合部との間の距離とチューブハウジング106の長さとの差が許容する程度まで、ロッド及び絶縁体ハウジングに対して軸線方向に自由に移動できる。
次に第10図乃至第14図、及び第17図を参照すると、ロッド100は、ロッド区分134よりも僅かに大径の刻み付き区分146を有し、この刻み付き区分は、中央穴149を持つ斜歯歯車148を収容するような大きさになっている。斜歯歯車148は、刻み付き表面146にプレス嵌めすることによって、或いは適当な接着剤又は他の固定剤、例えばエポキシ接着剤を用いてロッド100に取り付けられるのがよい。歯車148は、金属製であってもよいしプラスチック製であってもよい。ロッド100は、好ましくは、電気を伝導する目的のため、金属製であるのがよい。斜歯歯車148の駆動ロッドへの好ましい取り付け態様は、適当な接着剤によって強められた摩擦嵌めによる。歯車148は、均等に成形された斜め方向に差し向けられた歯150を有する。歯車148は、その歯150を回転トリガー部材12（第10図、第17図、及び第27図参照）と係合させるため、その周囲の一部がチューブハウジング106の開口部110を通って突出するような大きさになっている。トリガー部材12は、枢動ピン36Aを受入れるための細長い穴154を有する。更に、回転トリガーの一端には、歯車148の歯150と協働するような形状及び大きさを持つ複数の螺旋ピッチ歯156が設けられている。回転トリガー部材とこのトリガー部材を作動するのに使用される外科医の指との間でスリップが起こらないようにするため、トリガー部材の反対側の端部には、好ましくは、刻み又は溝160が形成されている。更に、トリガー部材12は、引っ張りコイルばね166の一端を受入れるような大きさの小さな開口部164を備えた延長部162を有する。ばねの反対側の端部には、左ハンドピース16Lのピン34Aに嵌まるような大きさの円形の延長部が形成されている。回転トリガーの動作を容易にするように、枢動穴154は細長くなっている。回転トリガーのピン36Aに取り付けると、回転トリガーは、ばね166が及ぼす力により、通常は、その歯156が歯車148から外れたその前下位置（第10図参照）に保持される。外科医がトリガーを指で引き戻すと、トリガーは枢動ピン36Aを中心として上方に移動し、前記ピンを中心として更に回転させるとその歯156が斜歯歯車148と係合してこれを回転させ、これによって、駆動ロッド100を回転させる。トリガー12の回転は、絶縁体ハウジング42のスロット56の前端を構成する表面57との係合により、一方の方向で制限され、ハンドピース16L及び16Rが形成する肩部170L及び170R（第２図及び第３図参照）との係合により他方の方向で制限される。
次に、第10図、第16図、第25図、及び第26図を参照すると、トリガー部材10には、好ましくは、外科医の指を収容するための細長い開口部180が形成されている。更に、このトリガー部材は、左ハンドピースに設けられた枢動ピン32Aを受入れるための穴182を有する。トリガー部材は、薄くなった端部190を有し、ここには、トリガー部材の上端を二つのフィンガ193及び195に分割する矩形のノッチ192が設けられている。ノッチ及びフィンガは、チューブハウジング106のラグ112に枢着するような大きさになっている。ハンドピース16L及び16Rには、トリガー部材の薄くなった端部190を受入れるための凹部17L及び17Rが設けられているということに着目されたい。トリガー部材10は、そのノッチ192がラグ112と係合するように枢着されている。トリガー部材を定置ハンドル８に向かって又はこれから遠ざかるように移動させると、トリガー10の枢動によりチューブハウジング106及びチューブ102が軸線方向に移動する。定置ハンドル８に対するトリガー10の枢動運動を第１図に矢印で示す。トリガー10を枢動させることによって、チューブハウジングを絶縁体ハウジング42内で、端部キャップ80との係合によりチューブハウジング106を停止する第１後方限度位置（第１図参照）と絶縁体ハウジングのテーパボア区分62でチューブハウジングの先端（前端）と衝合する第２前方限度位置との間で移動する。
次に第10図及び第15図を参照すると、電気端子ピン７は金属製であり、丸味のあるピン区分210及び拡大ヘッド区分212を有する。好ましくは、ピン区分210は、対をなす雌コネクタに接続するときに容易に圧縮できるように、スロット214により二叉になっている。ヘッド区分212は、キャビティ24L及び24Rの平らな表面部分25A及び25B（第２図参照）と協働する直径方向に向き合った平らな表面を持っているということを除き、全体に丸味を帯びた断面になっている。更に、ピン７は、その平らな表面に垂直に伸びる拡径区分216及び縮径区分218からなる鍵穴を有する。縮径区分の曲率半径は区分140よりも大きいが、ロッド100のフランジ142及び丸味のある端部136よりも小さい。拡径区分216の曲率半径は、ロッド100の丸味のある端部136よりも大きい。キャビティ24L及び24Rが形成する穴の中でピン区分210を取り囲むばね222は、ヘッド区分212と、キャビティ26L及び26Rとキャビティ24L及び24Rとの交差部が形成する肩部との間に捕捉されている。ばね222は、ロッド区分140を鍵穴区分218に係止するように、端子ピンを常に内方に押圧する。
次に第13図乃至第15図、及び第22図を参照すると、工具ヘッド６は種々の形態をとることができる。本発明のこの好ましい実施例では、取り外し自在の鋏型ヘッドの形態をとる。
これに関し、外チューブ即ちスリーブ102に周囲フランジ232を持つ管状スリーブ型ベアリング230（第22図及び第24図参照）を設けるのが好ましいということは理解されよう。ベアリング230は、チューブ102の内側に嵌まっており且つこのチューブに接着されており、チューブの先端は、第22図に示すように、周囲フランジ232と係合している。ベアリング230は、摩擦係数が比較的低く、工具ヘッドとの繰り返し摺動接触による磨耗に耐えるのに必要な硬さを持つテフロン又は任意の他の商業的に入手できる材料でつくられている。ベアリング230の内径は、ロッド100の外径、及び以下に説明する鋏ブレード部材246A及び246Bの本体区分250の外径よりも僅かに大きい。
次に第１図、第22図乃至第24図、及び第28図乃至第30図を参照すると、工具ヘッド６は、回転したり軸線方向に移動したりしないようにロッド100に対して係止されるように、ロッドに取り外し自在に取り付けられる。この目的のため、ロッド100には拡大ヘッド242を持つ舌部240が設けられている。舌部及びヘッドの両方には一対の向き合った平らな表面241及び243が夫々設けられている。工具ヘッド６は、好ましくは、ばねのような品質を持つステンレス鋼製の二つの同じ鋏ブレード部材246A及び246Bで形成されている。各ブレード部材は、平らな面252を持つように断面が半円形の本体区分250を有する。更に、各本体区分にはノッチが設けられ、即ち、その平らな面252には参照番号260及び262で示すように凹所が設けられており、そのため、二つの面を互いに対面させたとき、第28図に示すように装着スロット264が形成される。スロット264は、第22図に示すように、ロッド100の舌部240と協働するような大きさになっている。
第22図乃至第25図を更に参照すると、ブレード部材246A及び146Bには、ばねアーム268が形成されている。これらのばねアームは、本体区分250と一体であり、一体の鋏ブレード270を支持する。アーム268は、通常の状態において、鋏ブレードが本体区分250（第28図参照）の長手方向軸線方向に対して所定の傾斜角度で延びるように形成されている。各鋏ブレードの縁部は、参照番号272で示すように、顕微鏡的に研磨した平らな鋏面を提供するように研ぎ出してあり、鋭い縁部274で終端する。各鋏ブレード270は、その前端即ち先端が、関連した本体区分の中央軸線と交差するように、第30図で見て長手方向に曲がっているように形成されている。従って、装着スロット264を形成するように二つの鋏ブレード部材を溶接又は他の手段でそれらの平らな面252（第28図参照）のところで互いに固定すると、鋏面272は基端即ち後端のところで互いに係合し（第30図参照）、この際、鋏面の前端は、互いに分離され（間隔を隔てられ）ているが、工具ヘッドの中央軸線と交差しており、即ち面252の平面と交差して横方向に延びている。従って、半径方向に差し向けられた絞り力を面252に垂直に（第28図で互いに向き合った矢印が示すように）ブレード270に加えると、ブレードが互いに押付けられ、これが起こったとき、ブレードが互いに交差していることにより生じる干渉により、ブレードを、鋏様切断作業で鋭い縁部274を互いに閉じることができるのに十分な程度まで、互いから離れるように後方に変形される。
第22図でわかるように、鋏ヘッド６は、その本体区分250がベアリングスリーブ230内で摺動できるような大きさになっている。更に、ブレード270は、これらのブレードを互いに一杯に閉じたときにベアリング230内に装着でき、ベアリング230に対して摺動できるような大きさになっている。
工具の組み立てには、別々に行われる幾つかの副組み立て工程を必要とする。工具ヘッド６は、ブレード部材246A及び246Bを互いに溶接するか或いは蝋付けすることによって組み立てられる。別の工程では、斜歯歯車148をロッド100上に取り付けてこれに固定する。その後、ロッド100の舌部240を装着スロット264に挿入することによって工具ヘッド６をロッド100に取り付ける。
上述の工程と同時に、又は前に、又は後に、チューブ102をチューブハウジング106に取り付け、管状シース104を絶縁体ハウジング42に取り付ける。その後、工具ヘッド６が取り付けられたロッド100をチューブハウジング106の基端（後端）に挿入し、工具ヘッドをチューブ102及びベアリング230に通すのに十分な程度、鋏ブレード270を互いに閉じるのに十分な程度鋏ブレード268を撓ませ、歯車148をボア区分122に配置するようにロッドを前方に押す。ボア区分122の直径は、その内部で歯車を回転させることができるように、斜歯歯車148に関して僅かに大きくなっている。ロッド100をチューブハウジングに挿入した後、又は挿入前に、上文中に説明したように、端キャップ80をロッド100に取り付ける。これに関し、キャップ80の半円形の穴90は、ロッド区分138の直径よりも僅かに大きく、好ましくは、キャップ80のスロット88の幅はロッド区分138の直径よりも僅かに小さく、その結果、端キャップ80は駆動ロッドとスナップ嵌めする。成形キャップ80は、スロット88を通してロッド100を穴90に押し込むことができるのに十分なだけ撓むことができる可撓性を有する。
その後、絶縁体ハウジングの内リブ78をチューブハウジングの溝116及びスロット114と整合させて配置した状態でチューブ102、チューブハウジング106、歯車148を備えたロッド100、及び工具ヘッド６からなる副組立体を絶縁体歯車42の基端（後端）に滑り込ませる。この工程は、ブレード270がシースの前端（先端）から突出できるようにチューブ102をシース104に挿入する工程を含む。チューブ102、チューブハウジング106、等からなる副組立体を絶縁体ハウジングに挿入するとき、スリーブベアリング230が鋏ブレード270を取り囲み、これによって、ブレードを閉鎖位置に保持する半径方向に差し向けられた圧縮力がこれらのブレードに加えられるように、ロッド100のチューブハウジング106内に（第10図及び第22図に示すように）十分に引っ込めておくのが好ましい。ベアリング230で鋏ブレードを閉じておくことによって、ブレード及びチューブのシース104内への挿入を容易にする。その後、端キャップ80の絶縁体ハウジングの後端に着座させることができるように、ロッド100を軸線方向に移動させ、上文中に説明したように、適当な接着剤によって又は超音波溶接によって端キャップ80をハウジングに固定する。絶縁体ハウジング42の内リブ78は、溝116及びスロット114と協働し、その後、結果的に得られた組立体をハンドル組立体に取り付けたとき、チューブハウジングの開口部110がトリガー部材10と向き合ってこれと整合するようにする。
絶縁体ハウジング42及びこのハウジングに取り付けられたシース104、及びチューブハウジング106及び関連した部品からなる、上文中に説明した組み合わせた副組立体を、次いで、ハンドル組立体と組み合わせる。ハンドル組立体は、左ハンドピース16Lで始め、先ず最初にトリガー部材10を枢動ピン32Aに取り付けることによって予め組み立てられる。これと同時に、又はその前又は後に、回転トリガー12をその歯が斜歯歯車148と係合した状態でポスト36Aに配置し、回転トリガーに取り付けられたばね166を、次いでポスト34Aに取り付ける。次いで、圧縮ばね222が取り付けられた端子ピン７を、ピン７を内方に（第10図で見て下方に）押圧する力を提供するようにばね222を圧縮した状態で、キャビティ24L及び26Lに配置する。次いで、右ハンドピース16Rを上述の組立体の上に配置し、左ハンドピース16Lと係合させ、二つのハンドピースを適当な接着剤によって、又は超音波溶接によって互いに固定する。
ハンドル組立体は、キャビティ20L及び20Rが形成するチャンバの前端に絶縁体ハウジングを挿入するだけで、絶縁体ハウジング42及びチューブハウジング106、等からなる組立体に取り付けられる。これを行ったとき、ロッド100の丸味のある後端が小径鍵穴区分218と係合し、拡大鍵穴区分216とロッドとを整合させるのに十分な程度ピン７をカム作用で外方に移動させるようにこの鍵穴区分の縁部と協働し、これによって、ロッド区分140をピンと強制的に整合させる。このとき、ばね222は、ピンを再び内方に押圧し、ロッド100を端子ピンと係止させ、絶縁体ハウジングをハンドル組立体に係止する。
絶縁体ハウジングをハンドル組立体に挿入するとき、絶縁体ハウジング42及びキャップ80がトリガーのフィンガ区分193を越えることができるように、トリガー10を第10図に示すようにその後方限度位置まで後方に引っ込めておかなければならないということに着目されたい。しかし、フィンガ区分195は、十分大きく上方に突出しており、ラグに当たる。その後、絶縁体ハウジングがハンドル区分に係止された状態で、トリガーを第１図の位置まで後方に戻す逆の移動を行うと、フィンガ区分193がラグと係合し、これによって、チューブハウジングを絶縁体ハウジング内で後方に移動させる。
上述のように、回転トリガーの細長い枢動穴154は、ばね166がこれを下前方位置（第10図参照）に保持するような大きさになっており、この位置では、トリガーの歯156は、絶縁体ハウジング及びチューブハウジング106からなる工具組立体をハンドル組立体に挿入するとき、又はハンドル組立体から引き出すときに歯車148と係合し、及びかくしてその軸線方向移動と干渉する程大きくは絶縁体ハウジング内に突出していない。工具組立体のハンドル組立体からの取り外しを更に容易にするため、チューブハウジング106のスロット114は、ハウジングをハンドルハウジング16L、16Rに挿入するとき又はこれから取り出すときにトリガーの歯156との間に隙間を構成するような大きさになっている。
工具の作動を以下に説明する。
トリガー部材10がその前方限度位置（第１図参照）にあるとき、チューブハウジング106及びチューブ102は引込み位置にあり、この位置では、ベアリング230は、工具ヘッド６のブレード270との係合箇所から僅かのところで終端しており、そのため、ブレードは分離位置即ち開放位置（第１図、第22図、及び第28図参照）にある。トリガー部材10を固定ハンドル８に向かってその他方の限度位置（第10図参照）まで引くと、トリガー部材とチューブハウジング106のラグ112が枢着されているため、チューブハウジングのラグがハウジング42内で前方に移動し、チューブ102を入れ子式に前方に移動させ、ベアリング部材230を摺動させ、鋏ブレード270を圧縮して閉鎖位置にする。
鋏ブレード270のハンドル組立体に対する角度配向は、回転トリガー部材12を操作することによって変化させることができる。トリガー部材12を後方に引くとトリガー部材の歯が斜歯歯車148を回転させ、これによってロッド100及び工具ヘッドを固定ハンドル部材８に対して（第17図で見て）反時計廻り方向に回転させる。トリガー部材12には、限られた数の歯しか設けられていないため、工具ヘッドを360゜回転させるためには、トリガー部材を引いて放す作業を数回行わなければならない。限定でなく例として述べると、回転トリガー12に設けられた歯の数と斜歯歯車148に設けられた歯の数及びピッチは、工具ヘッドを360゜回転させるためにトリガー12を引いて放す作業を約８回行わなければならないように設定されるのがよい。
上述の設計の工具には多くの利点がある。１つには、上述の工具は幾つかの別個の下位の副組立体及び二つの別個の上位の即ち主要な副組立体からなり、主要な副組立体の一方は多数の構成要素からなるハンドル組立体であり、他方は、絶縁体ハウジング42、シース104、キャップ80、チューブハウジング106、チューブ102、ロッド100、斜歯歯車148、及び工具ヘッド６からなり、この他方の副組立体がハンドル組立体に取り外し自在に取り付けられる。この上位の即ち主要な副組立体のハンドル組立体からの取り外しは、端子ピンを外方に（第10図で見て上方に）引いてこの端子ピンの鍵穴の拡大部分26をロッド100の丸味のあるヘッド136と整合させ、これによって、ハンドル組立体を引っ張ってロッド100から自由にすることによって行われる。その結果、絶縁体ハウジング42、シース104、キャップ80、チューブハウジング106、チューブ102、ロッド100、斜歯歯車148、及び工具ヘッド６からなる主要な副組立体を新たな同様の代替副組立体と交換できる。換言すると、ハンドル組立体は、種々の代替工具組立体で再使用できる。
第２の利点は、添付図面に示す鋏ヘッドがロッド100から取り外し自在であるということである。第３の利点は、添付図面に示す鋏ヘッドの代わりに種々の工具ヘッドを使用できるということである。かくして、例えば、工具ヘッドは、ぎざぎざを備えた対面した表面を持つ一対のジョーからなる把握ヘッド即ちグラスパーヘッドであってもよく、これらのジョーは、チューブ102を前方へ移動させることによって互いに押し付け、外科場所にある組織に関して把持関係にすることができる。更に、工具ヘッドは、二つの対面した面の一方が切断ブレードを持つグラスパー／カッター組み合わせであってもよく、切断ブレードは、他方のジョーに設けられたノッチに受入れられる。別の可能性は、縫糸又は針を保持するための協働部材を持つ工具ヘッドである。
第４の利点は、キャップ80を絶縁体ハウジングに接着剤で固定する必要がないということである。その代わりに、第９図に破線で示すように、キャップの縮径区分92に周溝93を設け、絶縁体ハウジングに溝93とスナップ嵌めするような大きさの周方向に延びる内リブ（図示せず）を設け、これによって、キャップを絶縁体ハウジングと取り外し自在に相互係止させるのがよい。このような構成を採用した場合には、ロッド100を外した絶縁体ハウジングからキャップを容易に外すことができ、これによって、ロッド及びこのロッドに取り付けられた工具ヘッドを後方に引っ込めてチューブ102及び絶縁体ハウジング42から外すことができる。この変形例は、ロッド100、斜歯歯車148、及び工具ヘッド６からなる副組立体の取り外し及び交換、又は簡単には工具ヘッド６の交換を容易にする。
別の利点は、回転トリガーにより、外科医は、鋏ブレードをハンドル組立体に対して正確に回転させることができ、これによって、鋏ブレードの特定の切断配向を得るのにハンドル組立体を回転させる必要がないということである。この利点は、操作が快適で且つ容易であり作動が容易であるという観点から、外科医にとって有利である。
更に別の利点は、ベアリングスリーブ230により二つの鋏アーム268の各々に同じ力が加えられるということにある。この力は、鋏アーム268の湾曲した外面の周囲に亘って均等に分配される。ベアリング230は、鋏アーム268に力を加えてこれらを互いに閉じるときに、鋏アームと協働してブレードを互いに向かって押圧する。
本発明の特に大きな利点は、ロッド100が静止しており、トリガー部材10を操作することによってロッドを取り囲むチューブ102を往復動させるということにある。本発明は、外科医は、外科用鋏を外科手術を行う場所に対して移動させる場合に決定を行うため、基準点を必要とするということを認識している。外科医には理解されようが、シース104がない場合には、外チューブ102の移動は、外科医を混乱させて工具が患者に対して軸線方向に移動していると思わせる傾向がある。シース104は、このような混乱が起こる可能性をなくすために設けられている。シース104は、チューブ102に関して少なくとも同延（及び、好ましくは、チューブ102をロッド100に対してその最も前方の位置まで移動させたときでも僅かにチューブの前方に突出している）であり、従って、ハンドル組立体２に対するチューブの軸線方向移動を隠すため、ハンドル部材８及び10の作動によるジョーの開閉を、チューブ102の実際の軸線方向移動を外科医に認識されることなく行われる。その代わりに、外科医はシース104が動かないことを知り、その結果、外科医は、鋏ブレード230の実際の位置に注意を集中させることができる（外科医が工具を実際に患者に対して移動させない限り、ジョーの開閉時に鋏ブレードが患者に向かって及び患者から遠ざかるように移動するようには見えない）。
更に別の大きな利点は、単極焼灼術を行うのに適しているということであるが、電力供給なしで使用できる。工具が焼灼以外の用途に対してつくられている場合には、ピン７は導電要素である必要はなく、その代わりに、上述のように、ロッド100用の単なる係止装置として機能するのがよい。
他の利点は、当業者には明らかである。
発明の変更
本発明を種々に変更することができるということは、当業者には理解されよう。かくして、上述のように、本発明を実施する上で、種々の形態の工具ヘッドを使用できる。更に、工具ヘッド６は、ロッド100に永久的に固定されていてもよい。更に、種々の構成要素の連結方法を変えてもよい。かくして、チューブ102の基端（後端）に雄ねじを設け、これをチューブハウジング106のボア区分128に形成した雌ねじと噛み合わせるのがよい。更に、絶縁体シース104をこれに雄ねじを形成するのに十分剛性の材料で形成し、これによって、絶縁体ハウジング42のボア66に形成した協働する雌ねじと絶縁体シース104の雄ねじとを噛み合わせることができる。別の可能な変更は、種々の工具ヘッドを作動ロッド100に取り付けることができるということにある。例えば、工具ヘッドはグラスパー装置、例えば、1968年10月８日にH.A.スプリンガーに賦与された「生検及び組織取り出し装置」という標題の米国特許第3,404,677号に記載されたグラスパー装置からなるのがよい。
第31図は、本発明の別の変形例を示し、この変形例では、圧縮ばね290がロッド100上にチューブハウジング106の前端と絶縁体ハウジング42のテーパボア区分162との間に取り付けられている。ばね290は、チューブハウジングがキャップ80によって捕捉されるようにチューブハウジング106を絶縁体ハウジング内で後方に押圧する。この位置では、チューブハウジングは、第１図に示すように、トリガー部材10をその前方（開放）位置に保持する。
更に別の可能な変形は、トリガー10とチューブハウジング106との間の枢着部の形態を変えることである。かくして、例えば、枢動穴を備えた半径方向に延びる外突出部をチューブハウジング106に設け、チューブハウジングの外突出部に設けられた枢動穴と協働するように設計された枢動穴をトリガー部材10に設け、互いに協働する枢動穴に別体の枢動ピンを挿入し、トリガーをチューブハウジングの延長部に枢着するように所定位置に固定する。
更に別の可能な変更は、電気端子ピンを駆動ロッド100に接続することである。ロッド100の基端（後端）に軸動方向に延びる雌ねじ穴を設け、端子ピンに雄ねじを備えた前端を設けてこれをロッドの端部にタップ穴にねじ込むことによって、端子ピンをロッド100に取り付けるのがよい。こうした場合には、端子ピンは絶縁体ハウジングの長手方向軸線に対して直角でなく平行に延びる。別の可能性は、導電端子ピンをロッド100の後端の軸線方向に延びる雌ねじ穴に固定するのに別体の導電ねじを使用することである。
別の考えられる変更は、二つのブレード部材246A及び246Bが溶接又は蝋付けで互いに永久的に固定されているのでなく、その代わりにロッド100の前端と噛み合うように設計されたアダプタ部材（図示せず）に取り外し自在に又は永久的に取り付けられた鋏ヘッドを提供することである。アダプタは、ロッドに取り外し自在に又は永久的に取り付けられているのがよい。
本装置には、本発明の範囲から逸脱することなく更に他の変更を加えることができるため、上文中に説明し、添付図面に示した全ての事項は例示であって限定を行うものではない。

Claims (19)

1. ハンドル組立体（２）、工具ヘッド（６）及び駆動組立体（４）を備える外科用器具であり、
   前記ハンドル組立体が、一端で開口しているチャンバ（20L、20R）を有するハンドル（８）と、第１位置と第２位置との間で枢動時に可動であるように前記ハンドルに枢動可能に取り付けられるトリガー部材（10）とを少なくとも備え、
   前記工具ヘッドが、第１開放位置と第２閉鎖位置との間で互いに対して移動自在の第１及び第２の協働工具部材（246A、246B、270）からなり、該第１及び第２の工具部材は、通常は、前記第１開放位置にあり、
   前記駆動組立体が、中空のハウジング（42）と、長い中実のロッド（100）と、作動用のチューブ（102）とを備え、これらはいずれも先端と基端とを備え、前記ハウジング（42）の基端は前記チャンバ（20L、20R）内にあり、前記ハウジング（42）の先端は前記ハンドルから突出しており、前記ロッド（100）の基端は前記ハウジング（42）内に延び、ロッド（100）の先端は前記ハンドル及び前記ハウジングの先端から離れて突出しており、前記チューブ（102）は前記ロッド（100）を取り囲み且つロッドに対して軸線方向に摺動可能であり、前記駆動組立体は更に、前記工具ヘッド（６）にチューブ（102）の先端を固定するための手段（240,243,260、262）と、前記ロッド（100）に前記ハウジングを固定するためのハウジング（42）内に設けられる手段（80）と、前記ハンドルに前記ロッド（100）の基端を脱着可能に固定し、ロッドが軸線方向に固定されるようにする固定手段（７）と、チューブ（102）を、（１）前記トリガー部材が前記第１位置にある場合の第１引込み位置と、（２）前記トリガー部材が前記第２位置にある場合の第２延長位置との間で前記ロッドに対して軸線方向に移動させるため、前記チューブ（102）と前記トリガー部材（10）とを連結する力伝達手段（106、112、193、195）とを有し、前記チューブが第１引込み位置にあるとき、前記第１及び第２の工具部材が前記第１開放位置にあり且つ前記チューブの前記先端が前記工具ヘッドに対して非押圧位置にあり、前記チューブを第２延長位置まで移動させたとき、前記チューブの前記先端は前記第１及び第２の工具部材を前記第２閉鎖位置に移動させるように配置される、外科用器具。
2. 請求項１において、前記力伝達手段（106、112、193、195）が、前記ロッドの軸線の軸線方向での移動のため、前記ハウジング（42）内に配置された基端及び先端を有するチューブハウジング（106）を有し、前記チューブ（102）の基端が前記チューブハウジング（106）の先端に固定され、前記ロッド（100）が前記チューブハウジング（106）の基端を通って延び、該基端から突出しており、前記チューブハウジング（106）が、前記トリガー部材（10）が前記第１位置及び第２位置の一方から他方へ移動するとき、前記チューブハウジングと前記チューブとを前記ロッドに対して軸線方向に移動させるために前記トリガー部材（10）により係合される手段を有する、外科用器具。
3. 請求項１または２において、前記ロッドを前記ハンドルに固定するための固定手段（７）は、前記駆動組立体（４）を前記ハンドル組立体から解放するように可動である、外科用器具。
4. 請求項１〜３のいずれか１項において、前記ロッド、前記工具ヘッド及び前記ロッドを前記ハンドルにロッドを固定するための固定手段（７）は、全て導電性である、外科用器具。
5. 請求項１〜４のいずれか１項において、前記ハンドルにロッドを固定するための固定手段（７）は電気端子ピンである、外科用器具。
6. 請求項５において、前記電気端子ピンが前記ハンドルの穴を通って延び、前記ロッドに連結された第１内部分及び前記ハンドルの外側に突出した第２外部分を有する、外科用器具。
7. 請求項６において、前記電気端子ピンを前記ロッドの基端に固定接続させるばね手段を更に備える、外科用器具。
8. 請求項１において、前記ハンドルに前記ロッドを固定する固定手段は、前記ハンドルの穴内に延び且つ該穴内に軸線方向に摺動可能な電気端子ピン（７）を有し、該電気端子ピンは、前記ハンドル組立体から突出する外部分（210、214）と、比較的小径の第１部分（218）と、該第１部分と連通する比較的大径の第２部分（216）とを有することを特徴とする鍵穴形状開口部を持つ内部分（212）とを有し、前記ロッドの基端は、（ａ）前記開口部の前記比較的大径の部分に嵌合するような大きさであるが前記開口部の前記比較的小径の部分に関しては大き過ぎる比較的大径のヘッド区分（136）と、（ｂ）前記開口部の前記比較的小径の部分よりも小径の周溝とを有し、前記端子ピン及び前記ロッドは、前記溝が前記開口部の前記小径部分と整合した状態で位置決めされるように前記ハンドルに位置決めされ、更に、前記ロッドのヘッド区分を捕捉して、前記ロッドが前記ハンドルに対して軸線方向に移動しないように固定するように、軸線方向に前記端子ピンを付勢するばね手段を備える、外科用器具。
9. 請求項２において、前記トリガー手段は、前記チューブハウジングと枢動係合する二叉になった端部（192、193、195）を有する、外科用器具。
10. 請求項１において、前記工具ヘッドは前記ロッドの先端に取り外し自在に取り付けられている、外科用器具。
11. 請求項10において、前記工具ヘッドは舌部及び溝からなる連結部により前記ロッドに取り外し自在に取り付けられている、外科用器具。
12. 請求項11において、前記舌部及び溝からなる連結部は、前記チューブが第１引込み位置にあるとき、前記チューブ（102）によって取り囲まれている、外科用器具。
13. 請求項１〜12のいずれか１項において、前記工具ヘッドは鋏ヘッドであり、前記第１及び第２の工具部材は鋏ブレードである、外科用器具。
14. 請求項１〜13のいずれか１項において、前記固定手段（７）は、前記ロッド（100）が回転しないように固定し、また前記ハンドル及びチューブに対して前記ロッド及び工具ヘッドを回転させるための工具回転手段（12、148、156）を備える、外科用器具。
15. 請求項14において、前記工具回転手段（12、148、156）は、前記ハンドルに枢着された第２トリガー部材（12）と、前記第２トリガー部材をその枢軸を中心として移動させたときに前記ロッド及び工具ヘッドを回転させるため前記ロッドと前記第２トリガー部材とを連結する手段（148、156）とを有する、外科用器具。
16. 請求項15において、前記工具回転手段は、前記ロッドに取り付けられた斜歯歯車（148）を有し、前記第２トリガー部材は、該第２トリガー部材が枢動すると前記ロッド及び前記工具ヘッドが回転するように前記斜歯歯車と係合する歯車の歯（156）を有する、外科用器具。
17. 請求項２において、前記ハウジング（42）及びチューブハウジング（106）は、整合した開口部（56、110）を有し、更にロッド及び工具ヘッドを前記ハンドル及びチューブに対して回転させる工具回転手段を有し、該工具回転手段は、ハンドルに枢着された第２トリガー部材（12）と、前記ハウジング（42）内で前記ロッドに取り付けられ、前記整合した開口部（56、110）により露出する斜歯歯車（148）と、前記第２トリガー部材の枢動に応答して前記ロッドと工具ヘッドが回転するように、前記整合した開口部を介して斜歯歯車（148）と係合する、前記第２トリガー部材上の歯車の歯（156）とを有する、外科用器具。
18. 請求項１〜17のいずれか１項において、更に、前記チューブを取り囲み、第１引込み位置と第２延長位置との間で移動するとき、前記チューブ（102）の動きを隠すのに十分な長さである、チューブ（104）の形態のシースを有する、外科用器具。
19. ハンドル組立体（２）、工具ヘッド（６）及び駆動組立体（４）を備える外科用器具であり、
    前記ハンドル組立体が、一端で開口しているチャンバ（20L、20R）を有するハンドル（８）と、第１位置と第２位置との間で枢動時に可動であるように前記ハンドルに枢動可能に取り付けられるトリガー部材（10）とを少なくとも備え、
    前記工具ヘッドが、第１開放位置と第２閉鎖位置との間で互いに対して移動自在の第１及び第２の協働工具部材（246A、246B、270）からなり、該第１及び第２の工具部材は、通常は、前記第１開放位置にあり、
    前記駆動組立体が、
    先端と基端とを有する中空のハウジング（42）であって、基端が前記チャンバ（20L、20R）内にあり、先端が前記チャンバから突出しているハウジング（42）と、
    先端と基端とを有するロッド（100）であって、基端が前記ハウジング（42）内に延び、先端が前記ハウジングの先端から外へ突出しているロッド（100）と、
    前記工具ヘッド（６）にロッド（102）の先端を固定するための手段（240）と、
    前記ロッド（100）を取り囲み且つロッド（100）に対して軸線方向に摺動可能であり、先端と基端とを有するチューブ（102）と、
    前記ハウジング（42）内に配置され、前記チューブ（102）の基端に固定されるチューブハウジング（106）であって、前記ロッド（100）が該チューブハウジング（106）の基端内に延び且つ該基端から突出しており、前記ハウジング（42）と前記ロッド（100）に対して軸線方向に摺動可能なチューブハウジング（106）と、
    前記ハウジング（42）に前記ロッド（100）を取り外し自在に固定する手段（80）と、
    前記ハンドル組立体に前記ロッド（100）の基端を固定する手段（７）と、
    前記チューブハウジング（106）及び前記チューブ（102）を、（１）前記トリガー部材が前記第１位置にある場合の第１引込み位置と、（２）前記トリガー部材が前記第２位置にある場合の第２延長位置との間で前記ロッドに対して軸線方向に移動させるため、前記チューブハウジング（106）と前記トリガー部材（10）とを連結する力伝達手段（112、193、195）とを有し、
    前記チューブが第１引込み位置にあるとき、前記第１及び第２の工具部材が前記第１開放位置にあり且つ前記チューブの前記先端が前記工具ヘッドに対して非押圧位置にあり、前記チューブを第２延長位置まで移動させたとき、前記チューブの前記先端は前記第１及び第２の工具部材を前記第２閉鎖位置に移動させるように配置される、外科用器具。

Images