JP3565506B2 - アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法及び欠陥検出装置 - Google Patents

アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法及び欠陥検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶等の表示媒体と組み合わせて表示装置を構成するアクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法及び欠陥検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
絶縁基板上に絵素電極をマトリクス状態に配置し、該絵素電極を能動素子により独立して駆動するアクティブマトリクス液晶パネルは、液晶テレビジョン、ワードプロセッサ、コンピュータ等の表示素子としてブラウン管に代わり実用されている。上記の絵素電極を選択駆動するスイッチング素子としては、TFT(薄膜トランジスタ)、MIM(金属−絶縁膜−金属)、MOSトランジスタ、ダイオード、バリスタ等が知られている。
【0003】
図1は、スイッチング素子としてTFTを用いたアクティブマトリクス表示装置の概略回路図を示し、図2は図1の一部拡大図を示す。この表示装置は、液晶層を挟んで対向配置されたアクティブマトリクス基板と対向基板とからなる。アクティブマトリクス基板は、走査線として機能するゲートバスライン1が複数平行に配線され、該ゲートバスライン1に直交させて信号線として機能するソースバスライン2が複数平行に配線されている。両バスライン1,2の交差する位置近傍には、TFT3が配置され、このTFT3には両バスライン1,2で囲まれた領域に配設されている絵素電極4が接続されている。ソースバスライン2の冗長配線として機能する予備配線13がソースバスライン2と直交して配線されている。この予備配線13は数個、又は数10個に複数分割して形成してもよい。(以下の実施例も同様)
一方、このアクティブマトリクス基板に対向する対向基板には、液晶層側に対向電極5が形成されており、絵素電極4と対向電極5との間で絵素容量(Clc)6が形成される。この絵素容量(Clc)6とは並列に補助容量(Cs)7が形成され、補助容量(Cs)7の一方は絵素電極4に、他方は該絵素電極を挟んで近接する別のゲートバスライン1に接続されている。即ち、上述したアクティブマトリクス基板は所謂Cs−on−Gate構造となっている。
【0004】
このように構成されたCs−on−Gate構造の基板を有するアクティブマトリクス液晶表示装置においては、欠陥検査のために図21に示す信号A1が、図1に示すフレキシブル配線基板、又はTAB(Tape AutomatedBonding、以下タブと言う。)8を介して奇数番目のゲートバスライン1に与えられ、信号A2がタブ8を介して偶数番目のゲートバスラインに与えられる。更に、信号Bがタブ9aを介してソースバスライン2に与えられ、信号Cが対向電極5に与えられる。上記信号A1とA2はTFT3のゲート電極を順次走査してオン・オフ制御する信号であり、信号BはTFT3で各絵素に画像に応じた信号電圧を書き込み、その後次のフレームの書き込みまで変わらない信号であり、信号Cはゲートバスライン1に印加されるTFT3のオン電圧とオフ電圧の間で可変させる信号である。両側の予備配線13、13には信号Dがタブ9a、9bを介して与えられる。
【0005】
図10は、スイッチング素子としてTFTを用いた別構造のアクティブマトリクス表示装置の概略回路図を示し、図11は図10の一部拡大図を示す。この表示装置は、液晶層を挟んで対向配置されたアクティブマトリクス基板と対向基板とからなる。アクティブマトリクス基板は、走査線として機能するゲートバスライン1が複数平行に配線され、該ゲートバスライン1に直交させて信号線として機能するソースバスライン2が複数平行に配線されている。両バスライン1,2の交差する位置近傍には、TFT3が配置され、このTFT3には両バスライン1,2で囲まれた領域に配設されている絵素電極4が接続されている。ソースバスライン2の冗長配線として機能する予備配線13がソースバスライン2と直交して配線されている。
【0006】
一方、このアクティブマトリクス基板に対向する対向基板には、液晶層側に対向電極5が形成されており、絵素電極4と対向電極5との間で絵素容量(Clc)6が形成される。この絵素容量(Clc)6とは並列に補助容量(Cs)7が形成され、補助容量(Cs)7の一方は絵素電極4に、他方はゲートバスラインと平行に設けた補助容量用共通配線10に接続されている。即ち、この構造のアクティブマトリクス基板は所謂Cs−on−Common構造となっている。
【0007】
このように構成されたCs−on−Common構造の基板を有するアクティブマトリクス液晶表示装置においては、欠陥検査のために図22に示す信号A3が、図10に示すタブ11を介してゲートバスライン1に与えられ、同時に信号Eが共通線10に与えられる。更に、信号Bがタブ12aを介してソースバスライン2に与えられ、信号Fが予備配線13に与えられる。また、信号Cが対向電極5に与えられる。上記信号A3はTFT3のゲート電極を順次走査してオン・オフ制御する信号であり、信号BはTFT3で各絵素に画像に応じた信号電圧を書き込み、その後次のフレームの書き込みまで変わらない信号であり、信号Cはゲートバスライン1に印加されるTFT3のオン電圧とオフ電圧の間で可変させる信号である。予備配線13には信号Gがタブ12bを介して与えられる。
【0008】
アクティブマトリクス基板には多数の絵素電極やTFTとともに、例えばゲートバスライン1とソースバスライン2、予備配線13とソースバスライン2、補助容量用共通配線10とソースバスライン2など異なるバスラインが絶縁され、立体的に配線されており、バスラインの交差部が多数形成される。アクティブマトリクス基板は半導体素子と同様にフォトリソ工程などにより微細なパターンにより形成されるため、ダストなどが原因でパターン異常等の欠陥を生じやすく、バスラインの交差部でピンホールなどによりリークが生じると、表示不良となる。表示装置では小さな欠陥でも目立ちやすく、不良品とされるので、生産の歩留まりを向上させるためには、欠陥の有無を検出し、欠陥を修正し、不良品は排除することが重要となる。そして、欠陥を修正するためには、欠陥の位置を特定し、欠陥の発生部位に応じた修正を行わなければならない。
【0009】
特開昭63−123093は、アクティブマトリクス液晶パネルの点灯検査によるTFTのゲート−ドレインおよびソース−ドレインの電極間のショートによる点欠陥の検査方法を開示しているが、更にゲートバスラインと絵素電極、又はソースバスラインと絵素電極が直接短絡状態にある場合も同様に検査可能であることが記述されている。また、ゲート電極とソース電極が短絡した場合は短絡部分を含むゲート線とソース線に接続されている全絵素が点灯しなくなる線欠陥となることも記載されている。
【0010】
ゲートバスライン1とソースバスライン2との間に短絡等の原因によりリークが生じた場合、上記と同様にリークが生じているゲートバスライン1に接続されている横一列に並ぶ絵素電極と、リークが生じているソースバスライン2に接続されている縦一列に並ぶ絵素電極とに表示不良が発生し、十字状の線欠陥として表示される。十字の中心の絵素電極の接続されているゲートバスライン1とソースバスライン2の交差部にリークが発生していることが判る。
【0011】
特開平2−64615は、補助容量がMOS型容量である補助容量用共通配線とソースバスライン、又はゲートバスラインとの間の短絡に関するアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥修正方法が開示されている。例えばMOS容量がN型の場合、液晶パネルを点灯すると、短絡が生じているソースバスラインと正常なソースバスラインとの間に表示状態の差異が認められるので、短絡が生じているソースバスラインを接地すると短絡箇所のある共通線のみが接地レベルに引かれ、反転閾値電圧以下になるため、その共通線でつくるMOS容量が本来の容量より小さくなり、短絡箇所のある共通線を含む横ラインがネガ型(2枚の偏光板が平行状態にある)の中間調表示状態で他の横ラインよりもやや黒くなって表れ、縦ラインとの交点に短絡箇所があることが分かる。欠陥修正方法としてソースバスラインまたは補助容量用共通配線の短絡部の両端をレーザにより切断し、切断により浮いた信号線は外部端子により周辺を回して配線接続することが記述されている。
【0012】
予備配線13とソースバスライン2との間のリークは従来は基板に駆動回路が実装されるまで確認することができなかった。ソースバスライン2が切断した場合、ソースバスライン2の断線により浮いた部分は線欠陥となる。予備配線13はソースバスライン2が切断した場合、該ソースバスライン2と予備配線13との交差部をレーザにより接続し、該ソースバスライン2へ両側から信号を与えることにより、線欠陥を修正するために使用される。上記の修正ができたかどうかを確認するため、予備配線13にはソースバスライン2と同じ信号が与えられ、他の正常なソースバスラインと同様に点灯するかどうか検査される。このため予備配線を使用した修正箇所以外で予備配線13とソースバスライン2にリークが生じていてもリークが生じているソースバスライン2の信号に変化が生じないので、表示に差異がなく、リークの有無の判別ができない。そのため予備配線13とソースバスライン2との間のリーク不良は基板に駆動回路を実装するまで確認することができず、モジュールを作る実装工程で検出し、選別していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
バスラインの交差部など絶縁された電極間の絶縁部にピンホールや膜残りなどにより絶縁性の劣化しているところがあると、長期間使用しているうちにそのストレスにより絶縁性の劣化が進行し、欠陥となる場合があるが、従来の検査では表示装置として通常使用される電圧が使用され、検査時にすでに不良となっている欠陥は検出できるが、将来長期間使用した時、そのストレスにより欠陥となる恐れのある絶縁性の劣化した箇所の検出はできず、信頼性に欠けるという問題がある。
【0014】
また、予備配線13は、ソースバスライン2の断線の修正に用いられるが、従来の検査では修正ができたかどうか確認するため、ソースバスライン2と同じ信号Bを与えて他の正常なソースバスライン2と同様に正常に点灯するかどうか検査していたので、予備配線を使用した修正箇所以外で予備配線13とソースバスライン2との間リークが生じていても信号に変化が生じないため識別できず、基板に駆動回路が実装されるまで、確認できなかった。そのためモジュールをつくる実装工程の歩留まりが低下するという問題点があった。
【0015】
本発明は、このような従来技術の問題点を解決するものであり、今まで検出できなかった欠陥(将来欠陥となる恐れのあるモード)、或いは次の実装工程(モジュール状態)で確認される欠陥モードを検出するものである。Cs−on−Gate構造、Cs−on−Common構造、または冗長構造を備えたアクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法及び欠陥検出装置の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、絶縁性基板上に相互に交差して形成され、かつ互いに絶縁されている電極を備えた基板の欠陥検出方法において、該電極間に通常使用電圧より大きい、例えば数倍の電圧を印加することで、上記目的が達成される。
【0017】
また、本発明は、絶縁性基板上に相互に交差して形成され、かつ互いに絶縁されている電極を備えた基板の欠陥の検出装置において、該電極間に通常使用電圧より大きい、例えば数倍の電圧を印加する手段を備えた構成となっているので、そのことにより上記目的が達成される。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明のアクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法は、絶縁性基板上に複数の絵素電極と、各絵素電極を駆動するためのスイッチング素子とがマトリクス状に配置され、該スイッチング素子と各々接続し、かつ相互に交差して形成された走査線及び信号線が形成されたアクティブマトリクス基板、又は該アクティブマトリクス基板と該アクティブマトリクス基板に対向配設させる対向電極を有する対向基板との間に液晶層を配置してなるアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法において、上記走査線及び信号線又は対向電極にそれぞれ接続するための接続端子及び駆動信号を印加するための駆動信号印加手段を備える検査装置を使用し、上記アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルに対して上記検査装置を対向配設するとともに、該接続端子を走査線及び信号線又は対向電極のそれぞれに接続する工程と、アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの走査線と信号線との間に通常使用される電圧より大きい駆動電圧信号を、ある一定の期間に自動または手動で与え、該走査線と信号線との交差部の絶縁性が劣化している箇所での劣化を進行させてリークさせることで欠陥を検出する工程とを行うので、そのことにより上記目的が達成される。
【0019】
また、本発明の欠陥検出装置は、絶縁性基板上に複数の絵素電極と、各絵素電極を駆動するためのスイッチング素子とがマトリクス状に配置され、該スイッチング素子と各々接続し、かつ相互に交差して形成された走査線及び信号線が形成されたアクティブマトリクス基板、又は該アクティブマトリクス基板と該アクティブマトリクス基板に対向配設させる対向電極を有する対向基板との間に液晶層を配置してなるアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出装置において、上記走査線及び信号線又は対向電極にそれぞれ接続するための接続端子と、駆動信号を印加するための駆動信号印加手段とを備え、上記駆動信号印加手段によって、アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶表示装置の走査線と信号線との間に、該走査線と信号線との交差部の絶縁性が劣化している箇所での劣化を進行させてリークさせるように、通常使用される電圧より大きい駆動電圧信号、ある一定の期間に自動または手動で与えられて欠陥が検出されるので、そのことにより上記目的が達成される。
【0021】
本発明の上記欠陥検出方法、欠陥検出装置は、絵素電極に関連して形成された補助容量が、該絵素電極が接続されている走査線とは絵素電極を挟んで近接する別の走査線に接続されているアクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルにも適用可能であり、また、上記絵素電極に関連して形成された補助容量が、共通配線に接続されているアクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルにも適用可能であり、更に、上記信号線に絶縁され交差して形成された予備配線を備えているアクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルに適用可能である。そして、上記信号線に絶縁され交差して形成された予備配線を備えているアクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルの検査を行う場合、走査線に与えたのと同様の検査用走査信号を予備配線に与えて欠陥を検出し、その後、予備配線に対向電極信号を与えて欠陥を検査する。
【0022】
本発明は、例えば絶縁性基板上に複数の絵素電極と各絵素電極を駆動するためのTFTとがマトリクス状に配置され、該TFTと各々接続し、かつ相互に交差して形成された走査線及び信号線に、該TFTを介して各絵素電極が接続され、該絵素電極に関連して形成された補助容量が、該絵素電極が接続されている走査線とは絵素電極を挟んで近接する別の走査線に接続されているアクティブマトリクス基板に対して以下のように検出が行われる。まず、検査装置とアクティブマトリクス基板を対向配設するとともに、検査装置の接続端子を走査線、信号線のそれぞれに接続した状態となし、その状態で該アクティブマトリクス基板の走査線と信号線間に、例えば1フレームの期間を定めるオン信号と該オン信号に後続するオフ信号とを交互に与えている通常使用の駆動電圧より大きい電圧、例えば数倍の信号に変換し、ある一定の期間に自動または手動で与える。これにより、バスラインの交差部の絶縁性が劣化している箇所で劣化が進行しリークが生じるため、将来ストレスによるリーク不良が発生する恐れのある箇所が予め欠陥として検出される。ここで検査のために印加される電圧は、通常使用される電圧の1.5倍〜3倍程度が適当であり、印加時間は1秒程度である。一般的には、印加電圧と印加時間は、正常なTFTの接続不良が発生しない値の電圧、時間が設定される。
【0023】
更に、検出しようとする欠陥モードの対象を広げる場合は次のようにする。即ち、アクティブマトリクス基板と対向基板を対向させ、その間に液晶を充填したアクティブマトリクス液晶パネルを検査する場合、検査装置の接続端子を走査線、信号線、予備配線及び該対向電極のそれぞれに接続した状態となし、その状態で該アクティブマトリクス液晶パネルの走査線と信号線間に液晶表示装置の1フレームの期間を定めるオン信号と該オン信号に後続するオフ信号とを交互に与えている該信号の電圧を数倍の信号に変換し、走査線と信号線の間に通常使用される電圧より大きな電圧をある一定の期間に自動または手動で与え、かつ予備配線に該走査線と同様の該走査信号を与え、次に予備配線に対向電極信号を与える。これにより次の実装工程で発生する予備配線の欠陥モードが予め検出される。また、検出された欠陥箇所を修正することにより欠陥修正がなされる。
【0024】
本発明は、絶縁性基板上に複数の絵素電極と各絵素電極を駆動するためのTFTとがマトリクス状に配置され、該TFTと各々接続し、かつ相互に交差して形成された走査線及び信号線に、該TFTを介して各絵素電極が接続され、該絵素電極に関連して形成された補助容量が、共通配線に接続されているアクティブマトリクス基板、あるいは該信号線と絶縁され交差して形成された予備配線を備えているアクティブマトリクス基板に対しては以下のように検出が行われる。まず、検査装置をアクティブマトリクス基板に対向配設するとともに、検査装置の接続端子を走査線、信号線及び共通電極のそれぞれに接続した状態となし、その状態で該アクティブマトリクス基板の走査線に1フレームの期間を定めるオン信号と該オン信号に後続するオフ信号とを交互に与えている該信号として、通常使用される電圧より大きい電圧、例えば数倍の信号に変換し、ある一定の期間に自動または手動で与える。これにより、バスラインの交差部の絶縁性が劣化している箇所で劣化が進行しリークが生じるため、将来ストレスによるリーク不良が発生する恐れがある箇所が予め欠陥として検出される。ここで検査のために印加される電圧は、通常使用される電圧の1.5倍〜3倍程度が適当であり、印加時間は1秒程度である。印加電圧と印加時間は、正常なTFTの特性不良が発生しないような値の電圧、時間が設定される。
【0025】
更に、検出しようとする欠陥モードの対象を広げる場合は次のようにする。即ち、アクティブマトリクス基板と対向基板を対向させ、その間に液晶を充填したアクティブマトリクス液晶パネルを検査する場合、検査装置の接続端子を走査線、信号線、予備配線及び該対向電極のそれぞれに接続した状態となし、その状態で該アクティブマトリクス液晶パネルの走査線と信号線間に液晶表示装置の1フレームの期間を定めるオン信号と該オン信号に後続するオフ信号とを交互に与えている該信号の電圧を数倍の信号に変換し、ある一定の期間に自動または手動で与え、かつ予備配線に該走査線と同様の該走査信号を与え、また次に該アクティブマトリクス液晶パネルの走査線と信号線間に1フレームの期間を定めるオン信号と該オン信号に後続するオフ信号とを交互に与えている該信号の電圧を与え、かつ予備配線に対向電極信号を与える。これにより次の実装工程で発生する予備配線の欠陥モードが予め検出される。
【0026】
また、該アクティブマトリクス液晶パネルの走査線と信号線間に1フレームの期間を定めるオン信号と該オン信号に後続するオフ信号とを交互に与えている該信号の電圧を数倍の信号に変換し、ある一定の期間に自動または手動で与え、かつ共通配線に該走査線と同様の該走査信号を与える。これにより将来ストレスによるリーク不良が発生する恐れのある箇所を予め欠陥として検出される。
【0027】
また、検出された欠陥箇所を修正することにより欠陥修正がなされる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0029】
(実施例1)
図1は、スイッチング素子としてTFTを用いたアクティブマトリクス基板の全体構成を示し、図2はその一部拡大図を示す。この基板は走査線として機能するゲートバスライン1が複数平行に配線され、該ゲートバスライン1に直交させて信号線として機能するソースバスライン2が多数平行に互いに絶縁して配線されている。両バスライン1,2の交差する位置の近傍にはTFT3が配設され、このTFT3には絵素電極4が接続されている。上記ゲートバスライン1及びソースバスライン2は絵素電極4の周縁に沿って設けられている。上記TFT3のドレイン電極と、このTFTが接続されたゲートバスライン1とは1つ位置がずれて近接するゲートバスライン1との間に、補助容量(Cs)7が設けられている。つまりこのアクティブマトリクス基板は、所謂Cs−on−Gate構造となっている。ソースバスライン2の冗長配線として機能する予備配線13がソースバスライン2と直交して互いに絶縁して配線されている。
【0030】
かかる構成のアクティブマトリクス基板に、対向電極が予め形成された対向基板を、液晶層をアクティブマトリクス基板側にして対向配設してアクティブマトリクス液晶パネルを構成すると、対向基板の液晶層側に予め形成してある対向電極5と絵素電極4との間において絵素容量(Clc)6が形成される。
【0031】
次に、このようなアクテイブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルを検査対象とする本発明の検査装置について説明する。本発明の検査装置は、図1に示すように、上記ゲートバスライン1の奇数番目のもの同士を端子A1に接続し、また、偶数番目のもの同士を端子A2に接続するタブ8を備えている。また、ソースバスライン2を共通配線を介して端子Bに接続するとともに、一方の予備配線13を端子Dに接続するタブ9を備える。更に、他方の予備配線13を端子Dに接続するタブ9を備える。
【0032】
上記端子A1,A2,B,C,Dにそれぞれ検査用信号を供給する回路図を図3に示す。図3は基準信号発生回路14と、この基準信号発生回路14からの出力信号を分周する分周回路15と、この分周回路15からの出力信号を入力する9つの信号発生回路16〜24と、5つのスイッチ25〜29と、5つの検査用端子30〜34とを備える。
【0033】
上記B1信号発生回路16は図4(a)に示す信号B1を発生し、B2信号発生回路17は図4(b)の信号B2を発生し、B3信号発生回路18は図4(c)の信号B3を発生して、スイッチ25の切替えにより選択的にソースバスライン2に与える。また、スイッチ26の選択により上記信号B1〜B3が検査用端子31を介して予備配線13に与えられる。上記信号B1は、TFT3で各絵素に書き込んだ後も次のフレームの書き込みまで一定レベルのまま変わらない信号である。信号B2は各絵素に書き込み信号を印加した後、次のフレームの書き込み信号を印加するまでの間で、信号の電圧を書き込んだ時の信号電圧とは異なる電圧に変化する信号である。信号B3は各絵素に書き込み信号を印加した後、次のフレームの書き込み信号を印加するまでの間で、信号の電圧を書き込んだ時の信号電圧とは異なる電圧に変化する信号である。
【0034】
奇数ゲートライン信号発生回路20は、図4(a)(b)(c)に示すゲートバスラインのオン・オフ制御用信号A1を発生し、検査用端子32を介して奇数番目のゲートバスライン1に与える。偶数ゲートライン信号発生回路21は図4(a)(b)(c)に示すゲートバスラインのオン・オフ制御用信号A2を発生し、検査用端子33を介して偶数番目のゲートバスライン1に与える。奇数検出信号発生回路19は、図5(a)(b)(c)に示すゲートバスラインのオン・オフ制御用信号A1’を発生し、検査用端子32を介して奇数番目のゲートバスライン1に与える。偶数検出信号発生回路22は、図5(a)(b)(c)に示すゲートバスラインのオン・オフ制御用信号A2’を発生し、検査用端子33を介して偶数番目のゲートバスライン1に与える。また、スイッチ26の選択により上記信号A1’は検査用端子31を介して予備配線13に与える。なお、上述した奇数番目のゲートバスライン1に与えられるオン・オフ制御用信号A1及びA1′と、偶数番目のゲートバスライン1に与えられるオン・オフ制御用信号A2及びA2′とは、波形は同一としてあるが、タイミング的には少しずれて該ゲートバスライン1に与えられる。このことは後述する図5、図7、及び図9の実施例においても同様である。
【0035】
アクテイブマトリクス液晶パネルを検査する場合、対向電極用信号発生回路23は、図4(a)(b)(c)に示すように、フリッカーのないように最適に合わせた対向電圧値に固定した信号C1を発生し、スイッチ29の切替え選択により検査用端子34を介して対向電極5に与える。対向電極用信号発生回路24はTFTをオンさせる電圧からオフさせる電圧までの間で変化する図示しない信号(以下この信号をC2とする)を発生し、スイッチ29の切替え選択により検査用端子34を介して対向電極5に与える。
【0036】
上記B1信号発生回路16からの信号B1と、B2信号発生回路17からの信号B2と、B3信号発生回路18からの信号B3とは、スイッチ25の3つの端子25a,25b,25cに出力される。スイッチ25は3つの端子25a,25b,25cの端子の1つを選択して検査用端子30に与える。検査用端子30はタブ9を介してソースバスライン2に接続される。
【0037】
奇数ゲートライン信号発生回路20からのオン・オフ制御用信号A1または奇数検出信号発生回路19からのオン・オフ制御用信号A1’は、スイッチ27の3つの端子27a,27b,27cの2端子27a,27bに出力され、残り1つの端子27cには対向電極用信号発生回路24からの信号C2が出力される。スイッチ27は3つの端子27a,27b,27cの1つを選択して検査用端子32に与える。この検査用端子32はタブ8を介して奇数番目のゲートバスライン1に接続される。偶数ゲートライン信号発生回路21からのオン・オフ制御用信号A2または偶数検出信号発生回路22からのオン・オフ制御用信号A2’はスイッチ28の3つの端子28a,28b,28cの2端子28a,28cに出力され、残りの1つの端子28bには対向電極用信号発生回路24からの信号C2が出力される。スイッチ28は3つの端子28a,28b,28cの1つを選択して検査用端子33に与える。この検査用端子33はタブ8を介して偶数番目のゲートバスライン1に接続される。
【0038】
対向電極用信号発生回路23からの信号C1と、対向電極用信号発生回路24からの信号C2とは、スイッチ29の2つの端子29a、29bに出力され、スイッチ29は、2つの端子29a、29bの1つを選択して検査用端子34に与える。この検査用端子34は、タブ9a,9bを介して対向電極5の端子(図示せず)に接続される。
【0039】
スイッチ26からの出力信号B1〜B3と、奇数ゲートライン信号発生回路20からのオン・オフ制御用信号A1または、奇数検出信号発生回路19からのオン・オフ制御用信号A1′は、スイッチ26の3つの端子26a、26b、26cの2端子の26a、26bに出力され、残りの1つの端子26cにはスイッチ29からの出力信号C1または、C2が出力される。スイッチ26は、3つの端子26a、26b、26cの1つを選択して検査用端子31に与える。この検査用端子31は、タブ9a及び9bを介して両側の予備配線13に接続される。なお、スイッチ25〜29の制御は、図示しない制御回路にて行われ、その内、スイッチ27と28とは連動して作動する。
【0040】
次に、上記検査装置による前述のアクテイブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法及び検査方法について説明する。先ず、欠陥検出のため、被検査対象であるアクテイブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルを検査装置の検査位置に正確に載置するとともに、アクテイブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルの端子位置に合わせてパネルの外周にタブ8,9が配置され、アクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルの端子とタブ8,9の端子の位置合わせをして接触させる。この接触状態を安定に保つため、バネ、クリップ等により圧力を加えてもよい。上記検査タブ8をゲートバスライン1に、検査タブ9をソースバスライン2、予備配線13及び液晶パネルを検査する場合は対向電極の端子(図示せず)にそれぞれ接続させる。そして、スイッチ26は、端子26bを選択し、奇数検出信号発生回路19からの信号A1′を予備配線13に供給し、スイッチ27は、端子27aを選択して、奇数検出信号発生回路19からの信号A1′を奇数ゲートバスライン1に供給し、スイッチ28は、端子28aを選択して偶数検出信号発生回路22からの信号A2′を偶数ゲートバスライン1に供給する。スイッチ25とスイッチ29は、どの端子に接続してもよい。この状態で、ある一定の時間それぞれの信号を与える。検査信号としてはこの実施例ではアクティブマトリクス液晶表示装置の通常の使用電圧の1.5〜3倍、印加時間1秒である。この印加電圧と時間は良品のTFTが特性不良を発生しないで、不良TFTが欠陥となる値に定めればよい。これにより、バスラインの交差部の絶縁性が劣化している箇所で劣化が進行し、リークが発生するため、アクテイブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルのゲートバスライン1とソースバスライン2との交差部の絶縁性に対する検出と、ソースバスライン2と予備配線13との交差部の絶縁性に対する検出が実施される。
【0041】
次に、欠陥検査のため、スイッチ26は、端子26cを選択し、対向電極用信号発生回路23または、24からの信号C1、またはC2を予備配線13に供給し、スイッチ27は、端子27aを選択して、奇数ゲートライン信号発生回路20からの信号A1を奇数ゲートバスライン1に供給し、スイッチ28は、端子28aを選択して偶数ゲートライン信号発生回路21からの信号A2を偶数ゲートバスライン1に供給し、スイッチ25とスイッチ29は、どの端子に接続してもよい。この状態で、ソースバスライン2と予備配線13との交差部の絶縁不良部を検査する。その後、スイッチ26は、端子26aを選択し、B1〜B3信号発生回路16〜18からの信号B1〜B3を予備配線13に供給し、スイッチ27〜29とスイッチ25を切り換えて、ゲートバスラインとソースバスラインとの間のリーク検査、及びその他のそれぞれの点欠陥や線欠陥の検査を行う。
【0042】
以上の検査が終了すると、各部の信号の供給は停止され、タブ8,9の接続が解除され、アクテイブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルが検査装置から取り出される。アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルは欠陥の有無により選別され、修正不能のものは排除され、修正可能のものは修正される。
【0043】
(1)ゲートバスラインとソースバスラインとの間のリークによる線欠陥の検出、検査は次の手順により実施される。
【0044】
この欠陥は、図6(a)に示すように、ゲートバスライン1に信号A1′またはA2′を印加することにより、絶縁性の劣化している部分のゲートバスライン1とソースバスライン2との間でのリークにより生じ、このリークが生じているゲートバスライン1に接続された横一列に並ぶ絵素電極と、リークが生じているソースバスライン2に接続された縦一列に並ぶ絵素電極とに表示不良が発生し、つまり十字状の線欠陥として表示される。上記欠陥が生じている場合は、ソースバスライン2の信号の影響で正常時に比べてTFT3をオフさせるゲート電圧からオンさせるゲート電圧の振幅が小さくなってしまうため、TFT3のオン抵抗もオフ抵抗も十分に維持できなくなる。従って、ソースバスライン2とリークしているゲートバスライン1とに接続されているTFT3は、見掛け上、オフ特性不良のTFT3と同じような挙動を示す。よって、この欠陥の検出は、図7(b)、(c)の信号を印加して行う。この時、図7(b)の場合より、図7(c)の場合の方が、線欠陥として表示されている横方向の線が明瞭に目視観察されることとなる。このとき、ソースバスライン2に接続された絵素電極に基づく縦方向の線も明瞭に見えている。よって、明瞭に現れた十字状のクロス部分に基づいて欠陥箇所が判別される。
【0045】
この場合の修正は、図6(b)に示すように、ソースバスライン2におけるリーク発生箇所の両側をレーザー等により切断すると共に、該ソースバスライン2と予備配線13との交差部をレーザー等により接続し、該ソースバスライン2へ両側から信号を与えるようにする。なお、ゲートバスライン1とソースバスライン2との間のリーク時のゲート信号波形Eでの電位が、図7(a)、(b)、(c)に示すように異なっているため、その電位を電気的に測定することにより、目視検査に代えて検査することができる。
【0046】
(2)予備配線とソースバスラインとの間のリークによる線欠陥の検出、検査は次の手順により実施される。
【0047】
この欠陥は、図8(a)に示すように、予備配線13に信号A1′またはA2′を印加することにより、絶縁性の劣化している部分の予備配線13とソースバスライン2との間でのリークにより生じる。この欠陥が生じている場合は、予備配線13に信号B1〜B3を与えることによっては、該欠陥を検出できず、予備配線13に信号C1を与えることにより、リークが生じているソースバスライン2に接続された縦一列に並ぶ絵素電極に表示不良が発生する。上記欠陥が生じている場合は、予備配線13に対向電極信号C1を与えると、その影響で正常部に比べてソース電圧の振幅が小さくなってしまうため、絵素電極4に与える電圧が小さくなる。従って、該欠陥部に接続された縦一列に並ぶ絵素電極には、電圧がかからない状態となり、輝線となる(ノーマリィーホワイトモードの場合)。よって、この欠陥の検出は、図9(a)、(b)、(c)の信号を印加して行う。この場合の修正は、図8(b)に示すように、予備配線13におけるリーク発生箇所の両側をレーザー等により、切断する。なお、予備配線13に信号C1を与えることにより、予備配線13とソースバスライン2との間のリーク時のソース信号波形Fでの電位が、図9(a)、(b)、(c)に示すように異なっているため、その電位を電気的に測定することにより、目視検査に代えて検査することができる。
【0048】
(実施例2)
図10は、スイッチング素子としてTFTを用いたアクティブマトリクス基板の全体構成を示し、図11は、その一部を示す。この基板は、走査線として機能するゲートバスライン1が複数平行に配線され、該ゲートバスライン1に直交させて信号線として機能するソースバスライン2が多数平行に互いに絶縁して配線されている。両バスライン1、2の交差する位置の近傍にはTFT3が配設され、このTFT3には、絵素電極4が接続されている。上記ゲートバスライン1及びソースバスライン2は絵素電極4の周縁に沿って設けられている。上記TFT3のドレイン電極と、このTFT3が接続されたゲートバスライン1と平行に設けた補助容量用共通配線10との間に補助容量(Cs)6が設けられている。つまり、このアクティブマトリクス基板は、所謂Cs−On−Common構造となっている。ソースバスライン2の冗長配線として機能する予備配線13がソースバスライン2と直交して互いに絶縁して配線されている。
【0049】
かかる構成のアクティブマトリクス基板に、液晶層と対向電極が予め形成された対向基板を、液晶層をアクティブマトリクス基板側にして対向配設してアクティブマトリクス液晶パネルを構成すると、対向基板の液晶層側に予め形成してある対向電極5と絵素電極4との間において絵素容量(Clc)4が形成される。
【0050】
次に、このようなアクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルを検査対象とする本発明の検査装置について説明する。この検査装置は、図10に示すように、上記ゲートバスライン1の一端側を共通配線を介して端子A3に接続するとともに、補助容量用共通配線10を端子Eに接続するタブ11を備えている。また、ソースバスライン2の一端側を共通配線を介して端子Bに接続するとともに、一方の予備配線13を端子Fに接続するタブ12aを備えている。更に、他方の予備配線13を端子Gに接続するタブ12bを備える。上記端子A3,E,F,Gにそれぞれ検査用信号を供給する信号回路図を図12に示す。図12に示すように信号回路図は、基準信号発生回路35と、この基準信号発生回路35からの出力信号を分周する分周回路36と、この分周回路36からの出力信号を入力する8つの信号発生回路37〜44と、5つのスイッチ45〜49と、5つの検査用端子50〜54とを備える。
【0051】
上記B1信号発生回路37は図13に示す信号B1を発生し、B2信号発生回路38は信号B2を発生し、B3信号発生回路39は信号B3を発生して、スイッチ45の切替えにより選択的にソースバスライン2に与える。また、スイッチ46の選択より、上記信号B1〜B3を検査用端子51を介して予備配線13に与える。上記信号B1は、TFT3で各絵素に書き込んだ後も次のフレームの書き込みまで一定レベルのまま変わらない信号であり、信号B2は、各絵素に書き込み信号を印加した後、次のフレームの書き込み信号を印加するまでの間で、信号の電圧を書き込んだ時の信号電圧とは異なる電圧に変化する信号であり、信号B3は、各絵素に書き込み信号を印加した後、次のフレームの書き込み信号を印加するまでの間で、信号の電圧を書き込んだ時の信号電圧とは異なる電圧に変化する信号である。
【0052】
ゲートライン信号発生回路41は、ゲートバスラインのオン・オフ制御用信号A3を発生し、検査用端子52を介してゲートバスライン1に与える。検出信号発生回路40は、図14に示す検出信号A3′を発生し、検査用端子52を介してゲートバスライン1に与える。ゲートオフ電圧信号発生回路42は、ゲートバスラインのオフ制御用信号A4(図示せず)を発生し、スイッチ48を切り換えた時に検査用端子53を介して補助容量用共通配線10に与える。また、スイッチ46の選択より、上記信号A3′は、検査用端子51を介して予備配線13に与える。対向電極用信号発生回路43は、フリッカーの無いように最適に合わせた対向電圧値に固定した信号C1を発生し、検査用端子54を介して対向電極5に与える。対向電極用信号発生回路44は、TFT3をオンさせる電圧からオフさせる電圧までの間で変化する図示しない信号(以下この信号をC2とする)を発生し、対向電極5に与える。
【0053】
上記B1信号発生回路37からの信号B1と、B2信号発生回路38からの信号B2と、B3信号発生回路39からの信号B3とは、スイッチ45の3つの端子45a、45b、45cに出力される。スイッチ45は、3つの端子45a、45b、45cの端子の1つを選択して検査用端子50に与えられる。検査端子50は、タブ12aを介してソースバスライン2に接続される。
【0054】
ゲートライン信号発生回路41からのオン・オフ制御用信号A3または、検出信号発生回路40からの検出信号A3′は、検査用端子52に与えられる。この検査用端子52は、タブ11を介してゲートバスライン1に接続される。ゲートオフ電圧信号発生回路42からのオフ制御用信号A4は、スイッチ48の3つの端子48a、48b、48cの1端子の48bに出力される。残りの2つの端子48a、48cとには、対向電極用信号発生回路43からの信号C1と、対向電極用信号発生回路44からの信号C2とが与えられる。スイッチ48は、3つの端子48a、48b、48cの1つを選択して検査用端子53に与える。この検査用端子53は、タブ11を介して共通補助容量用の端子10に接続される。
【0055】
また、上述した信号C1と信号C2とは、スイッチ49の3つの端子49a、49b、49cに出力される。スイッチ49は、3つの端子49a、49b、49cの1つを選択して該当する信号を検査用端子54に与える。この検査検査用端子54は、対向電極に設けた端子(図示せず)に接続されている。なお、スイッチ45〜49の制御は、図示しない制御回路にて行われ、その内、スイッチ48と49とは連動して作動する。
【0056】
次に、上記検査装置による前述のアクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法及び欠陥検査方法について説明する。先ず、欠陥検出は、被検査対象であるアクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルを検査装置の検査位置に正確に載置するとともに、アクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルの端子位置に合わせてパネルの外周にタブ11,12a,12bが配置され、アクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルの端子とタブ11,12a,12bの端子の位置合わせをして接触させる。この接触状態を安定に保つため、バネ、クリップ等により圧力を加えてもよい。上記検査タブ11をゲートバスライン1に、検査タブ12a,12bをソースバスライン2、予備配線13及びアクティブマトリクス液晶パネルを検査する場合は対向電極の端子(図示せず)にそれぞれ接続させる。そして、スイッチ46は、端子46bを選択し、検出信号発生回路40からの検出信号A3′を予備配線13に供給し、スイッチ47は、端子47aを選択して検出信号発生回路40からの検出信号A3′を補助容量用共通配線10に供給し、スイッチ48と49は、それぞれ端子48aと端子49aを選択して、対向電極用信号発生回路43からの信号C1を補助容量用共通配線10に供給する。スイッチ45は、どの端子に接続してもよい。この状態で、ある一定の時間それぞれの信号を与える。検査信号としてはこの実施例ではアクティブマトリクス液晶パネルの通常の使用電圧の1.5〜3倍、印加時間1秒である。この印加電圧と時間は良品のTFTが特性不良を発生しない値に定めればよい。これにより、バスラインの交差部の絶縁性が劣化している箇所で劣化が進行し、リークが発生するため、アクティブマトリクス液晶パネルのゲートバスライン1とソースバスライン2との交差部の絶縁性に対する検査と、ソースバスライン2と予備配線13との交差部の絶縁性に対する検出及び、補助容量用共通配線10とソースバスライン2との交差部の絶縁性に対する検出が実施される。
【0057】
次に、欠陥検査のため、スイッチ46は端子46cを選択し、対向電極用信号発生回路43からの信号C1を予備配線13に供給し、スイッチ47は、端子47bを選択して、検出信号発生回路40からの信号A3′を補助容量用共通配線10から切断し、スイッチ45は、どの端子に接続してもよい。この状態で、ソースバスライン2と予備配線13との交差部の絶縁不良箇所を検出する。その後、スイッチ46は、端子46aを選択し、B1〜B3信号発生回路37〜39からの信号B1〜B3を予備配線13に供給し、スイッチ48とスイッチ49を切り換えて、ゲートバスライン1とソースバスライン2との交差部の絶縁不良箇所や、補助容量用共通配線10とソースバスライン2との交差部の絶縁不良箇所など、それぞれの点欠陥や線欠陥の検査を行う。
【0058】
以上の検査が終了すると、各部の信号の供給は停止され、タブ8,9の接続がが解除され、アクティブマトリクス液晶パネルが検査装置から取り出される。アクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルは欠陥の有無により選別され修正不能のものは排除され、修正可能のものは修正される。
【0059】
(1)ゲートバスラインとソースバスラインとの間のリークによる線欠陥検出及び検査は次の手順により実施される。
【0060】
この欠陥は、図15(a)に示すように、ゲートバスライン1に信号A3′を印加することにより、絶縁性の劣化している部分のゲートバスライン1とソースバスライン2との間でのリークにより生じ、このリークが生じているゲートバスライン1に接続された横一列に並ぶ絵素電極と、リークが生じているソースバスライン2に接続された縦一列に並ぶ絵素電極とに表示不良が発生し、つまり十字状の線欠陥として表示される。
【0061】
上記欠陥が生じている場合は、ソースバスライン2の信号の影響で正常時に比べてTFT3をオフさせるゲート電圧からオンさせるゲート電圧の振幅が小さくなってしまうため、TFT3のオン抵抗もオフ抵抗も十分に維持できなくなる。従って、ソースバスライン2とリークしているゲートバスライン1とに接続されているTFT3は、見掛け上、オフ特性不良のTFT3と同じような挙動を示す。よって、この欠陥の検出は、図16(b)、(c)により行う。この時、(b)の場合より、(c)の場合の方が、線欠陥として表示されている横方向の線が明瞭に目視観察されることとなる。このとき、ソースバスライン2に接続された絵素電極に基づく縦方向の線も明瞭に見えている。よって、明瞭に現れた十字状のクロス部分に基づいて欠陥箇所が判別される。
【0062】
この場合の修正は、図15(b)に示すように、ソースバスライン2におけるリーク発生箇所の両側をレーザー等により切断すると共に、該ソースバスライン2と予備配線13との交差部をレーザー等により接続し、該ソースバスライン2へ両側から信号を与えるようにする。
【0063】
なお、ゲートバスライン1とソースバスライン2との間のリーク時のゲート信号波形Eでの電位が、図16(a)、(b)、(c)に示すように異なっているため、その電位を電気的に測定することにより、目視検査に代えて検査することができる。
【0064】
(2)予備配線とソースバスラインとの間のリークによる線欠陥検出及び検査は次の手順により実施される。
【0065】
この欠陥は、図17(a)に示すように、予備配線13に信号A3′を印加することにより、絶縁性の劣化している部分の予備配線13とソースバスライン2との間でのリークにより生じる。この欠陥が生じている場合は、予備配線13に信号B1〜B3を印加しても該欠陥を検出できず、予備配線13に信号C1を与えることにより、リークが生じているソースバスライン2に接続された縦一列に並ぶ絵素電極に表示不良が発生する。
【0066】
上記欠陥が生じている場合は、予備配線13に対向電極信号C1を与えると、その影響で正常部に比べてソース電圧の振幅が小さくなってしまうため、絵素電極4に与える電圧が小さくなる。従って、該欠陥部に接続された縦一列に並ぶ絵素電極には、電圧がかからない状態となり、輝線となる(ノーマリーホワイトモードの場合)。よって、この欠陥の検出は、図18(a)、(b)、(c)により行う。
【0067】
この場合の修正は、図17(b)に示すように、予備配線13におけるリーク発生箇所の両側をレーザー等により切断する。
【0068】
なお、予備配線13に信号C1を与えることにより、予備配線13とソースバスライン2との間のリーク時のソース信号波形Fでの電位が、図18(a)、(b)、(c)に示すように異なっているため、その電位を電気的に測定することにより、目視検査に代えて検査することができる。
【0069】
補助容量用共通配線とソースバスラインとの間のリークによる線欠陥検出及び検査は次の手順により実施される。
【0070】
この欠陥は、図19(a)に示すように、補助容量用共通配線10に信号A3′を印加することにより、絶縁性の劣化している部分の補助容量用共通配線10とソースバスライン2との間でのリークにより生じ、このリークが生じているソースバスライン2に接続された縦一列に並ぶ絵素電極に表示不良が発生し、線欠陥として表示される。リークを生じている補助容量用共通配線10に接続されている横一列に並んだ絵素電極に表示不良が発生し、十字状の表示不良となる。また線状の表示不良がソースバスライン2の途中から発生する場合もある。この場合は表示不良が消える位置の近傍をソースバスライン2に沿って調べるとよい。
【0071】
上記欠陥が生じている場合は、補助容量用共通配線10の信号C1の影響で正常部に比べてソース電圧の振幅が小さくなってしまうため、絵素電極4に与える電圧が小さくなる。従って、該欠陥部に接続された縦一列に並ぶ絵素電極には、電圧がかからない状態となり、輝線となる(ノーマリーホワイトモードの場合)。よって、この欠陥の検出は、図20(a)、(b)、(c)により行う。
【0072】
この場合の修正は、図19(b)に示すように、補助容量用共通配線10とソースバスライン2とにおけるリーク発生箇所のソースバスライン2側の両側をレーザー等により切断するとともに、該ソースバスライン2と予備配線13との交差部をレーザー等により接続し、該ソースバスライン2へ両側から信号を与えるようにする。
【0073】
なお、補助容量用共通配線10に信号C1を与えることにより、補助容量用共通配線10とソースバスライン2との間のリーク時のソース信号波形Gでの電位が、図20(a)、(b)、(c)に示すように異なっているため、その電位を電気的に測定することにより、目視検査に代えて検査することができる。
【0074】
【発明の効果】
アクティブマトリクス基板、又はアクティブマトリクス液晶パネルにおいて、互いに交差する電極間の絶縁部でピンホールや膜残りなどにより絶縁性の劣化をした箇所があると、表示装置として長期間使用しているうちに、そのストレスにより欠陥となることがあるが、従来の検査方法ではこのような将来欠陥となる恐れのある絶縁性の劣化箇所を検出することはできなかったが、本発明による欠陥検出方法及び装置ではでは、例えばゲートバスラインとソースバスライン間、予備配線とソースバスライン間、補助容量用共通線とソースバスライン間など互いに交差するバスライン間に、表示装置として通常使用される電圧より大きい電圧を印加することにより、絶縁性の劣化している箇所でリークが生じ、欠陥として予め検出することができる。上記の欠陥は目視、光学的方法またはその他の方法で検査することができる。
【0075】
本発明の修正方法によれば、将来欠陥が発生する恐れのある箇所を予め修正することができ、歩留まりの向上を図ることができ、また将来欠陥となる恐れのある不良品を排除することができるので、信頼性が向上する。
【0076】
従来アクティブマトリクス基板の予備配線とソースバスラインとの間のリークは基板に駆動回路を実装するまで確認できなかったが、本発明の検査方法によれば、点灯検査において予備配線に対向電極と同じ信号を与えることにより、予備配線にリークしているソースバスラインが線欠陥として識別できるという効果が得られる。駆動回路を実装する前に本発明の修正方法により欠陥の修正ができ、実装工程における歩留まりの向上を図ることができる。また不良品を後工程で加工する無駄が省けコストダウンと生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にかかるアクティブマトリクス基板の検査方法を適用するアクティブマトリクス基板の全体を示す平面図である。
【図2】図1のアクティブマトリクス基板の一部を示す平面図である。
【図3】実施例1のアクティブマトリクス基板の検査装置を示すブロック図である。
【図4】実施例1のアクティブマトリクス基板の検査方法において使用する信号波形図である。
【図5】実施例1のアクティブマトリクス基板の検査方法において使用する検出信号波形図である。
【図6】(a)は実施例1により検出するゲートバスラインとソースバスラインとの間のリークによる線欠陥の場合の欠陥状態を示す模式図、(b)は修正箇所を示す模式図である。
【図7】ゲートバスラインとソースバスラインとの間のリークによる線欠陥を検出する際の電圧を示しており、(a)は検査信号B1による場合のゲートバスラインとソースバスラインとの間のリーク時のゲート信号波形Eを示す図、(b)は検査信号B2による場合のゲートバスラインとソースバスラインとの間のリーク時のゲート信号波形Eを示す図、(c)は検査信号B3による場合のゲートバスラインとソースバスラインとの間のリーク時のゲート信号波形Eを示す図である。
【図8】(a)は実施例1により検出する予備配線とソースバスラインとの間のリークによる線欠陥の場合の欠陥状態を示す模式図、(b)は修正箇所を示す模式図である。
【図9】予備配線とソースバスラインとの間のリークによる線欠陥を検出する際の電圧を示しており、(a)は検査信号B1による場合の予備配線とソースバスラインとの間のリーク時の予備配線に対向電極用信号C1を与えた時のソース信号波形Fを示す図、(b)は検査信号B2による場合の予備配線とソースバスラインとの間のリーク時の予備配線に対向電極用信号C1を与えた時のソース信号波形Fを示す図、(c)は検査信号B3による場合の予備配線とソースバスラインとの間のリーク時の予備配線に対向電極用信号C1を与えた時のソース信号波形Fを示す図である。
【図10】実施例2にかかるアクティブマトリクス基板の検査方法を適用するアクティブマトリクス基板の全体を示す平面図である。
【図11】図10のアクティブマトリクス基板の一部を示す平面図である。
【図12】実施例2のアクティブマトリクス基板の検査装置を示すブロック図である。
【図13】実施例2のアクティブマトリクス基板の検査方法において使用する信号波形図である。
【図14】実施例2のアクティブマトリクス基板の検査方法において使用する検出信号波形図である。
【図15】(a)は実施例2により検出するゲートバスラインとソースバスラインとの間のリークによる線欠陥の場合の欠陥状態を示す模式図、(b)は修正箇所を示す模式図である。
【図16】ゲートバスラインとソースバスラインとの間のリークによる線欠陥を検出する際の電圧を示しており、(a)は検査信号B1による場合のゲートバスラインとソースバスラインとの間のリーク時のゲート信号波形Eを示す図、(b)は検査信号B2による場合のゲートバスラインとソースバスラインとの間のリーク時のゲート信号波形Eを示す図、(c)は検査信号B3による場合のゲートバスラインとソースバスラインとの間のリーク時のゲート信号波形Eを示す図である。
【図17】(a)は実施例2により検出する予備配線とソースバスラインとの間のリークによる線欠陥の場合の欠陥状態を示す模式図、(b)は修正箇所を示す模式図である。
【図18】予備配線とソースバスラインとの間のリークによる線欠陥を検出する際の電圧を示しており、(a)は検査信号B1による場合の予備配線とソースバスラインとの間のリーク時の予備配線に対向電極用信号C1を与えた時のソース信号波形Fを示す図、(b)は検査信号B2による場合の予備配線とソースバスラインとの間のリーク時の予備配線に対向電極用信号C1を与えた時のソース信号波形Fを示す図、(c)は検査信号B3による場合の予備配線とソースバスラインとの間のリーク時の予備配線に対向電極用信号C1を与えた時のソース信号波形Fを示す図である。
【図19】(a)は実施例2により検出する補助容量用共通配線とソースバスラインとの間のリークによる線欠陥の場合の欠陥状態を示す模式図、(b)は修正箇所を示す模式図である。
【図20】補助容量用共通配線とソースバスラインとの間のリークによる線欠陥を検出する際の電圧を示しており、(a)は検査信号B1による場合の補助容量用共通配線とソースバスラインとの間のリーク時の補助容量用共通配線に対向電極用信号C1を与えた時のソース信号波形Gを示す図、(b)は検査信号B2による場合の補助容量用共通配線とソースバスラインとの間のリーク時の補助容量用共通配線に対向電極用信号C1を与えた時のソース信号波形Gを示す図、(c)は検査信号B3による場合の補助容量用共通配線とソースバスラインとの間のリーク時の補助容量用共通配線に対向電極用信号C1を与えた時のソース信号波形Gを示す図である。
【図21】Cs−On−Gate構造のアクティブマトリクス基板に対して行う、従来の検査方法で用いた信号波形図である。
【図22】Cs−On−Common構造のアクティブマトリクス基板に対して行う、従来の検査方法で用いた信号波形図である。
【符号の説明】
1 ゲートバスライン
2 ソースバスライン
3 TFT
4 絵素電極
5 対向電極
6 絵素容量
7 補助容量
8 ゲートタブ
9 ソースタブ
10 補助容量用共通配線
11 ゲートタブ
12 ソースタブ
13 予備配線
14 基準信号発生回路
15 分周回路
16 B1信号発生回路
17 B2信号発生回路
18 B3信号発生回路
19 奇数検出信号発生回路
20 奇数ゲートライン信号発生回路
21 偶数ゲートライン信号発生回路
22 偶数検出信号発生回路
23 対向電極用信号発生回路
24 対向電極用信号発生回路
25 スイッチ
26 スイッチ
27 スイッチ
28 スイッチ
29 スイッチ
30 検査用端子
31 検査用端子
32 検査用端子
33 検査用端子
34 検査用端子
35 基準信号発生回路
36 分周回路
37 B1信号発生回路
38 B2信号発生回路
39 B3信号発生回路
40 検出信号発生回路
41 ゲートライン信号発生回路
42 ゲートオフ電圧信号発生回路
43 対向電極用信号発生回路
44 対向電極用信号発生回路
45 スイッチ
46 スイッチ
47 スイッチ
48 スイッチ
49 スイッチ
50 検査用端子
51 検査用端子
52 検査用端子
53 検査用端子
54 検査用端子

Claims (6)

  1. 絶縁性基板上に複数の絵素電極と、各絵素電極を駆動するためのスイッチング素子とがマトリクス状に配置され、該スイッチング素子と各々接続し、かつ相互に交差して形成された走査線及び信号線が形成されたアクティブマトリクス基板、又は該アクティブマトリクス基板と該アクティブマトリクス基板に対向配設させる対向電極を有する対向基板との間に液晶層を配置してなるアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法において、
    上記走査線及び信号線又は対向電極にそれぞれ接続するための接続端子及び駆動信号を印加するための駆動信号印加手段を備える検査装置を使用し、上記アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルに対して上記検査装置を対向配設するとともに、該接続端子を走査線及び信号線又は対向電極のそれぞれに接続する工程と、
    アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの走査線と信号線との間に通常使用される電圧より大きい駆動電圧信号を、ある一定の期間に自動または手動で与え、該走査線と信号線との交差部の絶縁性が劣化している箇所での劣化を進行させてリークさせることで欠陥を検出する工程と
    を行うアクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法。
  2. 請求項1の方法に加えて、
    上記絵素電極に関連して形成された補助容量が、共通配線に接続されており、
    上記検査装置が、該共通配線と接続される接続端子をさらに備え、
    該共通配線と上記信号線との間に、上記駆動電圧信号を与えて、該共通配線と信号線との交差部の絶縁性が劣化している箇所での劣化を進行させてリークさせることにより欠陥を検出する工程をさらに含む、アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法。
  3. 請求項1の方法に加えて、
    上記信号線に絶縁され交差して形成された予備配線を備え、
    上記検査装置が、該予備配線と接続される接続端子をさらに備え、
    該予備配線と上記信号線との間に、上記駆動電圧信号を与え、該予備配線と信号線との交差部の絶縁性が劣化している箇所での劣化を進行させてリークさせることにより欠陥を検出する工程をさらに含む、アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出方法。
  4. 絶縁性基板上に複数の絵素電極と、各絵素電極を駆動するためのスイッチング素子とがマトリクス状に配置され、該スイッチング素子と各々接続し、かつ相互に交差して形成された走査線及び信号線が形成されたアクティブマトリクス基板、又は該アクティブマトリクス基板と該アクティブマトリクス基板に対向配設させる対向電極を有する対向基板との間に液晶層を配置してなるアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出装置において、
    上記走査線及び信号線又は対向電極にそれぞれ接続するための接続端子と、駆動信号を印加するための駆動信号印加手段とを備え、
    上記駆動信号印加手段が、アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶表示装置の走査線と信号線との間に、該走査線と信号線との交差部の絶縁性が劣化している箇所での劣化を進行させてリークさせるように、通常使用される電圧より大きい駆動電圧信号を、ある一定の期間に自動または手動で与える構成であるアクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出装置。
  5. 請求項4の構成に加えて、
    上記絵素電極に関連して形成された補助容量が、共通配線に接続されており、
    該共通配線と接続される接続端子をさらに備え、
    上記駆動信号印加手段が、該共通配線と信号線との間に、該共通配線と信号線との交差部の絶縁性が劣化している箇所での劣化を進行させてリークさせるように、上記駆動電圧信号を与える、アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出装置。
  6. 請求項4の構成に加えて、
    上記信号線に絶縁され交差して形成された予備配線を備え、
    該予備配線と接続される接続端子をさらに備え、
    上記駆動信号印加手段が、該予備配線と信号線との間に、該予備配線と信号線との交差部の絶縁性が劣化している箇所での劣化を進行させてリークさせるように、上記駆動電圧信号を与える、アクティブマトリクス基板又はアクティブマトリクス液晶パネルの欠陥検出装置。
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