JP3563401B2 - デュアル・システム・セルラ・コードレス無線電話の装置および方法 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明は、一般に携帯電話に関し、さらに詳しくは、コードレス電話システムとセルラ電話システムの両方で呼を受信する改良された携帯電話に関する。
発明の背景
コードレス電話システムには、通常、携帯用のコードレス・ハンドセットと、電話地上回線により電話会社の電話システム(TELCO)に接続されるコードレス基地局とが含まれる。コードレス基地局には地上回線電話番号が割り当てられており、これによって使用者は、家庭内などのコードレス基地局の限られた範囲内でコードレス携帯ハンドセットを用いて、呼を発信および受信することができる。しかし、範囲が限られているために、コードレス携帯ハンドセットは、使用者に対して相対的に局所的な無線電話通信を提供する。
コードレス電話システムの範囲外の無線電話通話も、セルラ電話システムを介して使用者に提供される。セルラ電話システムは、通常は、セルラ加入者ユニット(可動または携帯用)と、1つ以上のセルラ交換ネットワークを介してTELCOに接続されたセルラ基地局とを含む。それぞれのセルラ加入者ユニットには、セルラ電話番号が割り当てられており、それによって使用者は、都市全体などのセルラ基地局の広い範囲内で、呼を発信および受信することができる。しかし、セルラ電話サービスを用いるためのコストは、コードレス電話サービスよりもはるかに高い。
コードレス電話システムとセルラ電話システムとの間で頻繁に場所を変える使用者に関して問題が起こる。使用者がいないシステムに宛てられた着信呼が失われることである。従来の技術では、地上回線およびセルラ電話会社は、無応答転送(No Answer Transfer),呼の再送(Call Forwarding)または三方向呼び出し(Three Way Calling)として知られる機能によりこの問題を解決してきた。無応答転送により、使用者は呼び出された使用者の電話がオンになっていない、応答がない、あるいは基地局の範囲外にあるときに、セルラ電話システムからの着信呼をコードレス電話システムに送るか、あるいはその反対に送るようにシステムをプログラミングすることができる。これによって、使用者は、コードレス電話システムまたはセルラ電話システムのいずれか一方に送られた着信呼を受信することができる。
無応答転送機能には、いくつか問題がある。使用者は、無応答転送機能を作動させるか、あるいは作動を無効にする必要があるたびに、システムのプログラミングを手動で行わねばならない。システムを手動でプログラミングすることは、使用者にとっては煩わしい作業であり、使用者がうっかりすると、着信呼が失われたり誤って送られることになる。使用者はまた、コードレス電話システムとセルラ電話システムの両方に関して独自の無線電話装置を購入して操作しなければならないので、コストが増大し不便も大きくなる。
さらに、セルラおよびコードレス・システムの両方で呼を送受信する携帯用無線電話は、どちらのシステムで動作するかを選択するための機能を持たねばならない。自動システム選択は、使用者に有利なパラメータに関して作られなければならない。使用者は、自動選択を解除して、手動でシステムを選択することもできなければならない。
従って、使用者に不便や費用をかけずに、使用者にコードレスおよびセルラ電話システムの両方を介して着信呼を受信することを可能にする無線電話システムの必要がある。
発明の概要
セルラ・コードレス電話は、セルラ電話システムのセルラ無線チャンネルを介してセルラ電話の呼を発信および受信する第1の動作モードと、コードレス基地局により用いられるセルラ無線チャンネル上でコードレス電話の呼を発信および受信する第2の動作モードとを有する。セルラ・コードレス電話は、第1モードと第2モードとの間で自動的に選択を行い、第1モードおよび第2モードの両方で動作しているときは、セルラ無線チャンネルから受信する。セルラ・コードレス電話は、第1モードで動作しているときは、所定の組の電力強度を有する出力電力でセルラ無線チャンネル上で送信を行い、第2モードで動作しているときは、前記の所定の組の電力の最低段階の電力強度より小さくなるように選択された電力レベルでセルラ無線チャンネル上で送信を行う。
【図面の簡単な説明】
第1図は、セルラ・システムとコードレス・システムの両方を含むいくつかのシステムが、同じ携帯無線電話によりアクセスされる携帯無線電話の動作構成のブロック図である。
第2図は、コードレス,マイクロセルラおよびセルラ・システムの送受信可能地域の典型的な配置を示す概略的な地図である。
第3図は、本発明を採用するコードレス基地局のブロック図である。
第4図は、本発明を採用する携帯無線電話のブロック図である。
第5−1図および第5−2図は、携帯無線電話が通話中でないときに第4図の携帯無線電話により用いられる過程の流れ図である。
第6−1図は、携帯無線電話が通話中でないときに第3図のコードレス基地局により用いられる過程の流れ図である。
第6−2図は、携帯無線電話が通話中のときに第3図のコードレス基地局により用いられる過程の、第6−1図の流れ図の続きである。
第7−1図および第7−2図は、携帯無線電話が通話中のときに第4図の携帯無線電話により用いられる過程の流れ図である。
第8図は、第3図のコードレス基地局から送信されるメッセージ・ストリーム・フォーマットである。
第9図は、第8図のメッセージ・ストリーム・フォーマットの一部を構成する命令メッセージおよびチャンネル変更メッセージのフォーマット図である。
第10図は、第4図の携帯無線電話内で採用されるシステム走査過程のタイミング図である。
第11−1図,第11−2図および第11−3図は共に、第4図の携帯無線電話内で採用されるシステム優先度選択の過程を図示する流れ図である。
発明の実施例
第1図に、本発明の応用例の一般的なブロック図を示す。従来のセルラ無線電話システム103と通信する機能をもつ携帯用セルラ・コードレス(PCC)無線電話101が示され、システム103は、地理的には別々の場所にあるが、広い地域上に無線電話の送受信可能範囲(coverage)をもつ複数のセルラ基地局105,107を有する。セルラ基地局は、制御ターミナル109に結合され、ターミナル109により、使用者のセルラ可動および携帯装置の通話切り替え(ハンドオフ)を含む複数のセルラ基地局の間の調整が行われ、呼の交換と公衆切り替え電話ネットワーク(以下TELCOと呼ぶ)111に対する相互接続を行う。
PCC101はさらに、マイクロセルラ基地局113との通信機能を有し、この基地局113は低電力と限られた能力を有するが、ショッピング・モールや空港などの別々の地域に公衆無線電話サービスを行うセルラ補助セルである。マイクロセルラ基地局113は、TELCO111の地上回線電話システムに結合されて、呼をTELCOに発することができる。
PCC101はさらに、コードレス基地局115との通信を行い、コードレス基地局115を介して無線電話の呼を発する機能を有する。この基地局115は、PCC101の使用者のためにTELCO111に個人電話回線を相互接続する。前述のように、コードレス基地局115とPCC101とは共に、コードレス電話サービスとして従来知られている限られた無線範囲のサービスを行う。このようなサービスは、従来はHF(高周波)無線帯域の数少ない無線周波数チャンネルを用いて普及してきた。
無線電話の使用者は、米国内での旅行中にはどこでも無線電話のサービスを受けることができ、このサービスが最小のコストで提供されることを期待するであろう。また、無線電話サービスができるだけ小型で安価な携帯ユニット内に提供されることも期待される。PCC101は、この目標を満たすために独自に構成されている。さらにコードレス基地局115は、使用者がコードレス基地局115の無線範囲内にPCC101を有する場合は、使用者の家庭用電話回線に電話を相互接続できるように独自に設計されている。
第2図は、コードレス,マイクロセルラおよびセルラシステムの送受信可能地域の典型的な配置図である。コードレス・システムの送受信可能地域が最も小さく、マイクロセルラ・システムの中にある。マイクロセルラ・システムは、中間の送受信可能地域を有し、セルラ・システムの中にある。各システムの送受信可能地域は、各システム内の基地局の数と、各基地局のアンテナの高さと、各システムにより用いられる電力レベルとに依存するが、これだけに限定されない。携帯無線電話の使用者は、様々な送受信可能地域間で移動することがある。携帯無線電話は、携帯無線電話の位置,システムの使用可能性および使用者の選択などに基づき、またそれだけに限定されずに、システム間で変わることがある。
システムの送受信可能地域は、第2図に示される特定の配置に限定されない。送受信可能地域は、他の送受信可能地域とは独立していることも、特に1つ以上の他の送受信可能地域と重複することもある。
コードレス基地局115は、概念上は、単独の信号化チャンネルを提供する超小型のセルラ・システムであり、この信号化チャンネルは、従来のセルラ発信信号化チャンネルと同様の方法で発信データ・メッセージを送信し、PCC101などの遠隔ユニットからのサービス・リクエストを受信する。適切なサービス・リクエストには、PCC101がその電話の呼に同調するように指示されたのと同じ周波数または第2の無線周波数上で音声チャンネル(制御チャンネルを介して設けられる)の割当を受けている。
コードレス基地局の基本的な実行例を第3図に示す。それぞれ869ないし894MHzと824ないし849MHzの周波数帯域で用いられるのに適しており、従来のセルラ・サービスで用いられている、従来の送信機301と従来の受信機303とは、デュプレクサ307を介して共通のアンテナ305に結合されている。送信機301の電力出力は、約6ミリワットに制限されているので、他のサービスおよび他のコードレス電話局に対する干渉が最小限に抑えられる。チャンネル周波数の選択は、論理ユニット311により制御される周波数シンセサイザ309により実行される。論理回路311内にはモトローラ社製の68HC11または同様のマイクロプロセッサであるマイクロプロセッサ313があり、従来のメモリ装置315に結合されている。メモリ装置315には、マイクロプロセッサの動作プログラム,基地の識別(BID:base identification)およびカスタマイジング・パーソナリティ、その他の機能を記憶している。被受信および被送信データは、符号化/解読され、受信機303と、送信機301とマイクロプロセッサ313との間で、信号化インターフェース・ハードウェア317により結合されている。マイクロプロセッサの命令は、制御ハードウェア319により伝達および実行される。使用者の家庭用地上回線電話回線とのインターフェースは、従来の方法でTELCOインターフェース321を介して実行される。電力は、従来のAC主電源から供給され、バッテリ備蓄(すべて電源323として図示される)によりバックアップされる。
PCC101は、第4図にブロック図で示される携帯無線電話トランシーバである。869ないし894MHzの周波数帯域を受信することができる携帯無線受信機401と、824ないし849MHzの周波数上で低電力(好適な実施例では約6ミリワット)で送信することができる携帯送信機403とは、デュプレクサ407を介してPCC101のアンテナ405に結合されている。送信機403および受信機401により用いられる無線周波数の特定のチャンネルは、マイクロプロセッサ409により決定され、インターフェース回路413を介して周波数シンセサイザ441に伝えられる。受信機410により受信されたデータ信号は解読されて、インターフェース回路413によりマイクロプロセッサ409に結合され、送信機403により送信されるデータ信号がマイクロプロセッサ409により生成され、インターフェース413によってフォーマットされてから、送信機403により送信される。送信機403と受信機401の動作状況は、インターフェース413により動作可能または動作不能になる。インターフェースはまた、発光ダイオード415,417をも制御し、これらのダイオードは、PCC101がどのシステムを受信しているかを使用者に知らせるために用いられる。使用者の音声の制御と、マイクロホンの出力と、スピーカの入力とは、音声処理回路構成419により制御される。
好適な実施例においては、マイクロプロセッサ409は、モトローラ社製の68HC11マイクロプロセッサであり、従来のROM421に記憶されたプログラムの制御のもとで必要な処理機能を実行する。PCC101を特徴付ける機能は、EEPROM423(これもマイクロプロセッサのオンボードEEPROMに記憶することができる)に記憶され、これには従来のセルラ・システムの動作に必要な番号割当(NAM:number assignment)と、使用者自身のコードレス基地の動作に必要な基地の識別(BID)とが含まれる。
PCC101の送信機403は、従来のセルラ・システムでの動作に必要とされる出力電力の全範囲による送信機能を有する。この出力電力の範囲は、約600ミリワットの高出力電力レベルから6ミリワットの低出力電力レベルまでの6組の出力電力強度で構成される。この6組の出力電力範囲は、PCC101がセルラ・システム・モードにある時に動作可能になる。
本発明の好適な実施例により、コードレスおよびセルラ電話システム103の両方に同一のPCC101が互換性を持つ。これは、PCC101がセルラ電話周波数のみを用いてコードレスおよびセルラ電話システム103の両方で動作することを可能にすることにより実行される。
無線電話の配置は、使用者にとって望ましい利点を有する。第1に、PCC101は、コードレス基地局115と組み合わせられると、使用者に不便を与えることなく自動的に着信呼をPCC101が位置する電話システムに送る。第2に、PCC101はコードレス基地局115と組み合わせられると、PCC101がコードレス電話システムとセルラ電話システムとの間で位置を移動するときに、PCC101で処理中の呼をそれらの間で自動的に送る。
第5−1図および第5−2図は、第4図のPCC101により用いられる過程の流れ図である。第6−1図は、第3図のコードレス基地局115により用いられる過程の流れ図である。本発明のある実施例においては、PCC101とコードレス基地局115とは、第5−1図,第5−2図および第6−1図の流れ図にそれぞれ説明されるように共同して動作し、PCC101の位置により、着信呼をコードレス電話システムまたはセルラ電話システム103に送る。
第5−1図に示されるように、PCC101は、ブロック501のセルラ電話システム103またはブロック503のコードレス電話システムのいずれかでアイドル状態にある。いずれのアイドル状態にあっても、PCC101は着信呼を受信する状態にある。ディスカッションのために、PCC101がブロック501のセルラ電話システム103でのアイドル状態にあるとする。PCC101は、ブロック505で、ブロック501に戻ってセルラ電話システム103でのアイドル状態のままになるか、あるいは、ブロック507で受け入れ可能なコードレス基地局を走査することによりコードレス電話システムに移るかを決定する。ブロック509で決定されるように、走査の過程で受け入れ可能なコードレス基地局115の位置が特定されると、PCC101は、ブロック511でコードレス基地局115に対して登録メッセージ(PCCによる、コードレス基地局に対する登録の試み)を送る。そうでない場合は、PCC101はブロック501のコードレス電話システムでのアイドル状態に戻る。
第6−1図では、コードレス基地局115は、普通はブロック601のアイドル状態で待機する。ブロック603で登録メッセージを受信すると、コードレス基地局115は、PCC101が受け入れ可能か否かをブロック607で判定する。ブロック603で登録メッセージが受信されないと、コードレス基地局115はブロック601のアイドル状態に戻る。PCC101が受け入れ可能である場合は、コードレス基地局115は、ブロック605でPCC101に受け入れメッセージを送り、ブロック611で自身の地上回線電話番号をPCC101に送り、ブロック601のアイドル状態に戻る。ブロック607で、PCC101がコードレス基地局115に受け入れられない場合は、コードレス基地局115はブロック609でPCC101に拒否メッセージ(コードレス基地局によるPCCの非登録)を送り、ブロック601のアイドル状態に戻る。
第5−1図のブロック513で、PCC101は、受け入れられた(PCC登録)メッセージが受信されたか否かを判定する。受け入れられたメッセージが受信された場合は、PCC101は、ブロック515でコードレス基地局115の地上回線電話番号を受信する。そうでない場合は、PCC101は、ブロック501のセルラ電話システム103でのアイドル状態に戻る。このように、コードレス基地局115には、コードレス電話システムへの変更を行うというPCC101の決定が通知され、コードレス基地局115は、PCC101に自分の地上回線電話番号を与えることにより応答する。
第5−1図では、PCC101はブロック517で使用者のセルラまたは地上回線電話番号のいずれが、呼の経路決定の優先権を持つかを判定する。呼の経路決定の優先権とは、PCC101がない場合に、第2のシステムに転送する前に第1のシステムに着信呼を送ろうとする使用者のシステムの選択(セルラまたは地上回線)を指す。使用者には、セルラ電話番号を介しても地上回線電話番号を介してもつなぐことができるので、相手側には1つの電話番号のみを与えて、着信呼を使用者に発するほうが便利である。そのため、セルラ電話システムにおいてもコードレス電話システムにおいても、使用者のPCC101に相手側が到達するためには1つの電話番号が用いられる。
セルラ電話番号が呼の経路決定の優先権を有する場合は、PCC101は、ブロック519でセルラ電話番号をコードレス基地ユニットの地上回線電話番号に送り、ブロック503でコードレス電話システムにおけるアイドル状態で待機する。このため、使用者のセルラ電話番号に送られた着信呼は、PCC101がコードレス電話システムにある場合は、自動的にコードレス基地局115の地上回線電話番号に再送される。
使用者の地上回線電話番号が呼の経路決定の優先権をもつ場合は、PCC101はコードレス基地ユニットに呼の再送メッセージを送り、ブロック521で使用者の地上回線電話番号(コードレス基地局に送られた)をコードレス基地ユニットの地上回線電話番号に再送するように命令して、ブロック503ではコードレス電話システムにおけるアイドル状態で待機する。第6−1図では、ブロック613で呼の再送メッセージがコードレス基地局115により受信されると、コードレス基地局115は、ブロック615で使用者の地上回線電話番号をコードレス基地局115の地上回線電話番号に再送する遠隔呼再送を実行し、ブロック601のアイドル状態に戻る。このため、使用者の地上回線電話番号に宛てられた着信呼は、PCC101がコードレス・システム内にあるときは、自動的にコードレス基地局115の地上回線電話番号に再送される。PCC101がオフになると、使用者は基地局の電話番号に関する電話を介して、そのまま着信呼を受信することができる。
第5−2図では、PCC101がブロック523で、ブロック503に戻ってコードレス電話システム内のアイドル状態に留まるか、あるいはブロック525に進んでセルラ電話システム103に移るかを決定する。ブロック525でPCC101は、PCC101のセルラ電話番号または使用者の地上回線電話番号のいずれが呼の経路決定の優先権を持つかを判定する。セルラ電話番号が呼の経路決定の優先権を持つ場合は、PCC101はセルラ・システムに対して呼の再送取り消しメッセージを送り、PCC101はブロック501のセルラ・システムのアイドル状態での待機に戻る。これにより、使用者のセルラ電話番号に宛てられた着信呼が、セルラ電話システム103にあるPCC101を直接呼び出す。
使用者の地上回線電話番号が呼の経路決定の優先権を持つ場合は、PCC101はコードレス基地局115に対して呼の再送メッセージを送り、ブロック531でPCC101のセルラ電話番号のために使用者の地上回線電話番号を再送する。コードレス基地局115との通信を行うためにPCC101を用いることができない場合は、PCC101は、セルラ番号の呼を発信することにより、呼の再送を行うことができる。このため、使用者の地上回線電話番号に送られた着信呼は、セルラ電話システム103内にあるPCC101のセルラ電話番号に再送される。
第7−1図および第7−2図は、第4図のPCC101により用いられる代替の過程の流れ図である。第6−2図は、第3図のコードレス基地局115により用いられる過程に関して第6−1図の続きである。本発明の代替の実施例においては、PCC101とコードレス基地局115とは、それぞれ第7−1図,第7−2図および第6−2図の流れ図で説明されたように共同して動作し、PCC101の位置がコードレス電話システムの範囲外に移動したときと、セルラ電話システム103の送受信可能地域にあるときには、それぞれコードレス電話システムとセルラ電話システム103との間で進行中の呼の経路を自動的に決定する(すなわち呼を切り替える)。使用者にとって自動通話切り替え動作の利点は、PCC101が通話中のときに、PCC101の動作がコードレス電話システムとセルラ電話システムとの間で透明になることである。使用者にとって自動通話切り替え動作の別の利点は、コードレス電話サービスの動作のコストが低いことである。PCC101が受け入れ可能なコードレス基地局115の範囲内にあるときは、PCC101はセルラ電話システム103からコードレス電話システムに移行する。
第7−1図に示されるように、PCC101は、ブロック701のセルラ電話システム103での通話状態またはブロック703のコードレス電話システムでの通話状態にある。ディスカッションのために、PCC101がブロック701のセルラ電話システム103での通話状態にあるとする。PCC101は、ブロック705で、ブロック701に戻ってセルラ電話システム103でのアイドル状態に留まるか、ブロック707で受け入れ可能なコードレス基地局115を走査することによりコードレス電話システムに移るかを決定する。ブロック709で判定されるように、走査の過程により受け入れ可能なコードレス基地局115の位置が決定されると、PCC101はブロック711でコードレス基地局115に登録メッセージを送る。そうでない場合は、PCC101は、ブロック701のコードレス電話システムでの通話状態に戻る。
第6−1図では、コードレス基地局115は、通常はブロック601のアイドル状態で待機する。ブロック603で登録メッセージを受信すると、コードレス基地局115は、ブロック607でPCC101が受け入れ可能か否かを判定する。ブロック603で登録メッセージが受信されないと、コードレス基地局115はブロック601のアイドル状態に戻る。PCC101が受け入れ可能である場合は、コードレス基地局115はブロック605でPCC101に受け入れメッセージを送り、ブロック611で自分の地上回線電話番号をPCC101に送り、ブロック601のアイドル状態に戻る。PCC101がブロック607でコードレス基地局115により受け入れられない場合は、コードレス基地局115はブロック609でPCC101に拒否メッセージを送り、ブロック601のアイドル状態に戻る。
第7−1図では、PCC101は、受け入れられたメッセージが受信されたか否かをブロック713で判定する。受け入れられたメッセージが受信された場合は、PCC101はブロック715でコードレス基地局115の地上回線電話番号を受信する。そうでない場合は、PCC101はブロック701のセルラ電話システム103での通話状態に戻る。これにより、コードレス基地局115には、PCC101がコードレス電話システムに移るという決定が通知され、コードレス基地局115は、その地上回線電話番号をPCC101に与えることにより応答する。
本発明の好適な実施例により、セルラ電話システム103で動作しているPCC101と発呼者との間で進行中の呼が、セルラ電話システム103からコードレス電話システムに対して切り替えられるが、これは、ブロック716においてPCC101と、相手側と、コードレス基地局115の地上回線電話番号との間でセルラ電話システム103を通じた三方向の通話を生成することにより実行される。
第6−2図では、コードレス基地局115がブロック617でセルラからコードレスへのリクエストの通話切り替えを受信して、ブロック617で三方向通話の地上回線レッグ(landline leg)を応答して、相手側とコードレス基地局115との間の通信を開く。PCC101は、ブロック621で発呼者とのコードレス電話通話の状態にある。第7−1図では、セルラ電話システム103で動作しているPCC101は、ブロック718で三方向のセルラ・レッグを終わり、PCC101と相手側との間のセルラ・システム通信を終了する。このため、PCC101がセルラ電話システム103からコードレス電話システムに場所を変えると、進行中の通話は、セルラ電話システム103からコードレス電話システムに切り替えられる。
第7−2図では、PCC101はブロック723で、ブロック703に戻ってコードレス電話システムの通話状態に留まるか、あるいはブロック725に進んでセルラ電話システム103に移るかを決定する。ブロック725では、コードレス電話システムで動作をしているPCC101により、コードレス基地局115が、コードレスからセルラ電話システム103への通話切り替えを実行することが要求されるが、これはPCC101と、相手側と、使用者のセルラ電話番号との間の三方向通話を生成することにより実行される。
第6−2図では、コードレス基地ユニットが、ブロック623でコードレスからセルラ電話システム103への通話切り替えを行うためのPCC101からのリクエストが受信されたか否かを判定する。ブロック623でリクエストが受信されると、コードレス基地ユニットは、ブロック625でセルラ電話システム103で動作しているPCC101と、相手側と、コードレス基地局115の地上回線電話番号との間で三方向通話を実行する。そうでない場合は、コードレス基地局115はブロック621に戻り、コードレス電話システム内の呼に留まる。第7−2図では、PCC101は、ブロック727で三方向通話のセルラ・レッグを応答して、セルラ電話システム103で動作しているPCC101と相手側との間の通信を開く。これにより、PCC101は、ブロック701でセルラ電話通話状態に入る。第6−2図では、コードレス基地局115は、ブロック627で三方向通話の地上回線レッグを終り、発呼者とコードレス基地局115との間の通信を終了して、ブロック601のアイドル状態に戻る。
ブロック505,523,705,723で行うコードレス電話システムとセルラ電話システムとの間の変更の決定は、手動で決定された使用者の選択,自動システム走査の選択または無線機の被受信信号の質などを含み、これだけに限定されない種々の要素に基づき行われる。PCC101もまたブロック509,709でPCC101に受け入れられることがわかっているいくつかのコードレス基地局115を走査する。
本発明の2つの実施例を説明してきた。第1実施例では、着信呼をセルラ電話システムまたはコードレス電話システム内に位置するPCC101に送ることのできる無線電話の構造を説明した。別の実施例では、PCC101がセルラ電話システムとコードレス電話システムとの間で移動しているときに、PCC101で処理されている呼をそれらのシステムの間で切り換えることができる無線電話の構造を説明した。無線電話構造に本発明の両方の実施例を入れることが企図される。
2つの実施例を組み合わせると、三方向通話を行う前に、呼の再送を変更または取り消さねばならない場合がいくつかある。1つの例は、使用者の地上回線電話番号が呼の経路決定の優先権を持つ場合である。PCC101は、セルラ電話通話状態にあり、PCC101は使用者の地上回線電話番号に接続されたコードレス基地局115に移ることを決定する。使用者の地上回線電話番号上での呼の再送は、三方向通話が行われてコードレス基地局115が入れられる前に取り消されねばならない。別の例は、使用者のセルラ電話番号が呼の経路決定の優先権を持つ場合である。PCC101はコードレス電話通話状態にあり、PCC101は、セルラ電話システム103に移ることを決定する。使用者のセルラ電話番号上での呼の再送は、三方向通話が行われてセルラ電話システム103が入れられる前に取り消さねばならない。さらに、進行中の呼が終ると、呼の経路決定は更新される。このため、1台のPCC101が、セルラおよびコードレス電話システム内で様々に動作することができる。
無線電話の構造は、セルラ電話システムおよびコードレス電話システムだけに限られない。無線電話の構造は、PCC101がシステム間で切り替わることが望ましい少なくとも2つの無線電話システム内で動作することができる。このような望ましい理由としては、送受信可能地域,サービスのコストまたはサービスの質などがあるが、それだけに限定されない。
少なくとも2つのシステムが共存し(従来のセルラ・システムとコードレス・システム)、重複する無線送受信可能地域を有するので、優先順位の階層が設定されることが重要である。コードレス・システムは、従来のセルラ・システムよりも低いコストであることが期待されるが、これは、コードレス・システムが使用者の家庭用地上回線接続を介して、従来のワイヤによりTELCO公衆交換電話ネットワークに付属しているためである。PCC101がコードレス基地局115の送受信可能地域内にあるときには、コードレス・システムが好適なシステムである可能性が大きい。そのため、好適な実施例においては、優先権はコードレス基地サービスに与えられる。しかし、使用者は希望により、他の優先順位の階層を選択してもよい。
コードレス基地局115は、地域のセルラ・システム103で使用されている無線チャンネルを干渉しないように選択された無線チャンネル上で発信信号メッセージを送信する。このメッセージは、その目的がコードレス・システムの存在性を示し、PCC101がその使用可能性を判定する際の助けとなることが目的であるという点で、従来のシステムで送信されるメッセージと類似している。信号化チャンネル上でコードレス基地局115から発信されるメッセージのフォーマットが第8図に示される。情報はNRZフォーマットで送信され、ここでは20ビットの同期データ・ビット(SYNCA)の次に30ビットのメッセージ語(メッセージ全体の120NRZビットの1/4を構成する)が続き、この後に18ビットの同期データ・ビット(SYNCB)が続き、さらに30ビットのメッセージ語が続く。このフォーマットは、送信される4語セグメントの間続く。好適な実施例においては、次のメッセージ語の送信は、SYNCA同期をもつメッセージ語の第4番目の四半分に続く。代替の実施例では、メッセージ語とそれに挿入された同期ビットとの間に中断部があり、それによって信号化チャンネル送信を不連続なものとしている。
メッセージ語のフォーマットに関する2つの例を第9図に示す。各メッセージ語は、マンチェスタ・フォーマット(Manchester format)で送信される。1マンチェスタ・ビットは、相反する状態の2つのNRZビットで構成されるので、60マンチェスタ・メッセージ・ビットは、120NRZビットに符号化される。最初のメッセージ語の例は、32ビットのベース識別(ID)フィールド901と、呼状態フィールド903と、命令フィールド905と、命令修飾フィールド907と、将来のために予約されたフィールド909と、パリティ・チェック・フィールド911とを含む命令メッセージである。第2のメッセージ語のフォーマットの例は、これも60ビットを含むチャンネル変更(切り替え)メッセージである。このメッセージ語も、ベース識別(ID)フィールド913と、呼状態915と、命令917と、行先チャンネル識別919と、12ビットのパリティ921とで始まる。語メッセージのそれぞれには、先頭のベース識別(BID)フィールドをもち、これはセルラ・システムで用いられている従来のシステム識別(SID)と同様の方法で動作する。しかしBIDには、セルラ・システムが15ビットであるのに対して、32ビットが含まれる。BIDは、各コードレス基地局に特有の番号として、コードレス基地局メモリ315内にプログラミングされる。この独自のBIDにより、各コードレス基地局の特殊な特徴付けがなされるので、使用者のPCC101とコードレス基地局115とは、認可されていない使用者にアクセスを得ることを許さずに、共働する。
好適な実施例においては、呼状態のフィールドの2ビットは、以下のように指定される:すなわち「00」−アイドル,コードレス基地局では初期化不可能;「01」−アイドル,初期化可能;「10」−呼び出し中;および「11」−通話である。2ビットの命令フィールドは、以下の情報を運ぶ:すなわち「00」−拡張命令および「01」−チャンネル変更または通話切り替えである。命令メッセージ語の命令修飾フィールドは以下のように定義される:すなわち「00000」−オーバーヘッドおよび「00001」−呼び出されるアドレスの送出である。好適な実施例で採用される2個の同期フィールドは、SYNCA=「0100 1001 0101 0110 1101」と、SYNCB=「01 0010 0101 0110 1101」である。もちろん充分な相互相関性を持つ限り、他の同期パターンを用いることができる。
よりよい機密性と干渉保護を行うために、命令メッセージ語のあるBIDが、音声チャンネル上で可聴下で連続して送信される。PCC101は、BIDを受信および解読して、可聴下で送信されたBIDと関連のコードレス基地局115のBIDとの一致をチェックする。BIDが一致する限り、音声チャンネル上の通話は継続する。不一致が検出されると、PCC101で受信された音声は無音化され、PCC送信機403のキーが解除(unkey)される。PCC101により不適当なBIDが受信されてから所定の期間が過ぎ、その後PCC101からコードレス基地局115に対する送信が受信されない状態があった後に呼は終了する。
PCC101に関して設定された優先権が、コードレス基地局115が使用者の電話の呼に対して最初に所望された経路であり、従来のセルラ(またはマイクロセル・システム)が2番目の選択であるようにした場合の優先順位実行の過程を第10図に示す。第10図の説明は、セルラ・システム,コードレス基地およびマイクロ・セルラ・システムから送信された発信信号化チャンネルまたは1組の信号化チャンネルがPCCの受信機401で受信されたものを時間に関して示したものである。この図は、本発明の独自の走査優先度の特徴を理解する助けとなる。
PCC受信機401は、発信メッセージ・ストリームがセルラ・システムの信号化チャンネル(従来の方法で複数のセルラ信号化チャンネルから選択された)から送信されるのを監視1001することができる。適当なときに、PCC受信機401は、マイクロプロセッサ409により、コードレス基地局115が信号化チャンネルとして用いる周波数または周波数の1つに同調するように命令される。PCC受信機401は、ある時間間隔t2の間、コードレス基地発信信号化チャンネルまたはチャンネル群を走査1003する。信号化データ・ストリームが充分な品質で受信されない場合は、PCC受信機401はセルラ・システム103の以前選択された信号化チャンネルに再同調される。受信機401は、ある時間間隔t1の間この信号化チャンネルに同調したままになり1005、その後で代替のシステムのうちの1つの信号化チャンネルの走査を再度試みる。t1とt2との関係は、従来は5秒の休止をおいて反復されるセルラ・ページ・メッセージ(すなわち無線電話の呼または他の被送信要件)が、両方のセルラ・ページ・メッセージ送信時の間に、PCC401の代替システムの走査によって失われないような関係である。時間t1は、2つのページ間の休止と、2ページを送信するために通常かかる時間との和よりも大きくなければならない。時間t2は、この2ページ間の時間よりも小さくなければならない。休止時間が5秒で、1ページを送信するために通常かかる時間が185.2ミリ秒である場合は、t1は5.3704秒よりも大きく、t2は5秒より小さくなければならない。セルラ・システム信号化チャンネルを時間t1の間監視した後で、PCC受信機401は、1007で図示されるようにマイクロセル・システムの信号化チャンネル、または信号化チャンネル群に順次、同調するように命令される。所定の信号化チャンネル周波数の走査中に充分なマイクロセル信号化チャンネルが見つからない場合は、PCC受信機401は1009に示されるようにセルラ・システムの信号化チャンネルに再同調する。
コードレス基地局115の信号化チャンネルを走査1011として、適切な品質要件を満たす信号化データ・ストリームを発見すると、PCC受信機401はコードレス信号化チャンネルの監視を続ける。PCC受信機401は、PCC101が連続して5秒間の間コードレス基地で送信された信号を受信できなくなるまで、他のシステムに対する再走査を行うことなくコードレス信号化チャンネル上に留まる。
この優先度の過程の効果は、PCC101のコードレス基地局115に優先権を与えることである。コードレス基地局115の信号化チャンネルが発見されると、PCC101はこのチャンネルに同調されたままになる。そのため、PCC101が最初にセルラ・システムに同調されると、コードレス基地局にアクセスできるようになったときに自動的にコードレス基地局に切り替わる。PCC受信機401がコードレス基地信号化チャンネルを発見すると、そのチャンネルに同調されたままになる。PCCトランシーバが最初にオンになったとき、信号化チャンネルの最初の走査は、コードレス基地局115のあらかじめ設定された信号化チャンネルまたはチャンネル群である。もちろん、使用者は、PCC101に取り消しコードを入力することにより、自動的な優先順位走査階層を取り消すこともできる。このように、使用者はセルラ・システムの信号化チャンネルのみ、コードレス基地の信号化チャンネルのみ、マイクロセルラ・システムの信号化チャンネルのみの走査を行うことも、これらのシステムの組合せを走査することもできる。使用者はまた、自分の選択したシステムを一回取り消して呼を発することもできる。
システムの信号化チャンネルが監視されると、PCCトランシーバの使用者に対して視覚的な表示が与えられる。好適な実施例においては、この指標は1組の発光ダイオード(LED)415,417であり、これらのうちどちらかが特に点灯してPCCトランシーバがどちらのシステムに同調しているかを示す。同じ情報を運ぶために他の指標を代替に用いてもよい。たとえば、PCC101の番号ディスプレイにシステムの識別子を表示するか、あるいは点滅符号(異なる点滅速度を有する)を用いてもよい。いずれにしても、この指示により使用者は、自分がどのシステムにいるのか判定して、指示されたシステム内で無線電話の呼を終了するか否かを決定することができる。
第11−1図,第11−2図および第11−3図には、走査の優先度を実現する際にPCC101が行う過程が流れ図に示される。この過程は、マイクロプロセッサ409によって、ROMメモリ421に記憶された動作プログラムから実行される。1101で電源がオンになると、無線機は、セルラ走査カウンタを0にセットする。この変数は、セルラの過剰な再走査に関して、過剰な語同期損失やその他の理由により、PCC101がコードレス基地局115のチャンネルを走査しないようにするために利用される。セルラ走査カウンタをリセットした後で、コードレス基地局115の所定の信号化チャンネル(または信号群)が1103で走査されて、PCC101がコードレス基地局の範囲内にあるか否か、受信された信号化チャンネルが正しいBIDを有するか否か、また信号化チャンネルが充分な信号品質を有するか否かも判定される。PCC101は、1105ですべての基準が満たされているか否かを決定する。基準が満たされている場合は、コードレス動作モードに入り、1107でコードレス・モードに関わるLEDの点灯により使用者に通知がなされる。PCCトランシーバは1109で、コードレス機能の処理モードに留まり、これにはコードレス基地信号化チャンネルの監視,無線電話の呼の発信と受信およびPCCトランシーバとコードレス基地との間のチャンネル変更(通話切り替え)が含まれ、PCC101トランシーバとコードレス基地局115との間で同期またはBIDが失われる(1111で検出)までこのモードに留まる。
同期またはBIDの一致が失われると、過程は、1113のPCC101が無線電話の呼に関わっているか否かのチェックに進む。PCC101が通話中でない場合は、過程はセルラ・システム信号化チャンネルの走査に進み、PCC101が通話中である場合は、呼をコードレス・モードに入れるために何回かの試行が行われる。1115でコードレス基地走査カウンタがリセットされ、1117でチェックされて、カウンタがコードレス基地走査の最大数(好適な実施例においては、最大=2)を越えたか否かの判定がなされる。1103に関して説明されたのと同様に、1119でコードレス・チャンネルが走査され、その結果が1121でチェックされる。コードレス基地局115からの信号化チャンネルが発見されると、コードレス電話の呼が再開される。そうでない場合は、コードレス基地走査カウンタは1123で増分され、1117で最大数を越えたか否かのチェックが再度行われる。コードレス基地走査カウンタが最大数を超えている場合は、PCC101はコードレス・モードを中断して、セルラ・システム103の信号化チャンネルの走査を試みる。
セルラ走査は過程1125で始まり、これも試験1105から入る。まず、コードレス基地再走査タイマが1125でリセットされ(ゼロに設定され)、最後のコードレス通信の終了時をマークする。セルラ走査が開始されるので、セルラ走査カウンタは1127で増分され(1が加えられ)る。PCC101は、従来の使用者の設定値に応じて、1129でセルラ・システム信号化チャンネルを走査する。
1131で試験が実行されて、PCC101により走査されたセルラ信号化チャンネル周波数のリストに充分な信号化チャンネルがあるか否かが判定される。受け入れられるチャンネルがない場合は、1133「no svc(機能なし)」LEDが点灯して、過程は1101のコードレス信号化チャンネルの走査に戻る。セルラ・システム信号化チャンネルが受け入れ可能であることが発見されると、サービス・モードにあることを示すLEDが点灯し、他のすべてのサービスを行うLEDは1135で消える。セルラ再走査タイマが1137でリセットされて、最後の再走査が完了した時刻を判定する。次に過程は、修正されたセルラ・システム「アイドル・タスク」1138に進む。
アイドル・タスク1138は、まず、1139で強制コードレス再走査の時であるか否かを判定する。コードレス基地再走査タイマがCBRTよりも大きいときに強制コードレス再走査が行われる。CBRTとはコードレス基地再走査タイムアウトであり、好適な実施例においては60秒に設定される。強制コードレス再走査を行うには、セルラ走査カウンタが、好適な実施例においては6に設定される連続セルラ走査の最大数を越えなければならない。チェックが行われず、無線機がセルラ・チャンネルを連続的に得て、語同期を失った場合にPCC101がエンドレス・ループに入り込むので、再走査の強制が行われる。強制コードレス再走査が必要でない場合は、PCC101は1141の試験に進み、セルラ語同期が存在するか否かを判定する。語同期がないと、PCC101は1127で開始することによりセルラ・システムを再走査する。コードレス基地が走査されなかったので、1125のコードレス基地再走査タイマのをリセットは省略される。
語同期がある場合は、システム・アクセス(すなわち発呼,呼のページ応答またはその他の指示されたセルラ・システム・アクセス)が必要か否かの判定が1143で行われる。システム・アクセスが必要な場合は、1146において従来の方法でセルラ・システムにアクセスする試みがなされる。アクセスが成功すると、電源がオンになった後過程に戻る。1148で、ページ・リクエストは受信されたが応答に失敗した場合など、アクセスが失敗したと判定された場合は、セルラ・システム信号化チャンネルの走査に戻る。
1143でシステム・アクセスが必要でないと判断されると、1145で試験が実行されて、セルラ再走査を行うか否かが判定される。セルラ再走査タイマが300秒を越え、コードレス再走査タイマが最小再走査時間を越えている場合は、セルラの再走査が行われる。最小再走査時間は、t1の最小値であり、前述の例では、5.3704秒であった。コードレス再走査タイマの試験を実行することにより、PCC101には、同じページの2回の可能性のある送信のうちの1回を受信する機会が与えられる。セルラ再走査が行われると、PCC101は1127に進み、そのために1125のコードレス基地再走査タイマのリセットは省略される。
セルラ再走査が必要でない場合は、1147で試験が行われ、コードレス基地再走査を行うか否かの判定がなされる。コードレス基地再走査タイマがCBRTを越えて、セルラ再走査タイマが最小再走査時間よりも大きいときに、コードレス基地再走査が行われる。最小再走査時間は、5.3704秒である。セルラ再走査タイマの試験を行うことにより、PCC101には、同じページの2回の可能性のある送信のうち1回を受信する機会が与えられる。CBRT(コードレス基地再走査タイマ)の値はt1よりも大きくなければならず、この値は5.3704秒である。好適な実施例では60秒の値がCBRTとして選択されている。コードレス基地再走査が必要でない場合は、過程はアイドル・タスク1138の開始から始まる。これは1139の試験である。
コードレス再走査が必要な場合は、過程は1149でセルラ走査カウンタをリセットすることにより開始する。これも、1139で決定された強制セルラ再走査の第1状態である。セルラ走査カウンタは、1149でリセットされ、1139で、強制コードレス走査が不必要に決定されないようにする。セルラ走査カウンタのリセット後に、コードレス基地局115の信号化チャンネルが、1103で説明されたのと同様に、1151で走査される。1153の試験で基地が見つかったことが判定されると、コードレス・モードに入り、使用者には1107で通知される。コードレス基地が見つからない場合は、PCC101は1155で以前の制御チャンネルに戻らなければならない。次に1157で語同期を獲得するために遅延する。コードレス基地再走査タイマが1159でリセットされて、最後のコードレス基地再走査が行われた時を知らせる。最後に、過程は試験1139において、アイドル・タスク1138の最初で再開される。

Claims (4)

  1. 第1高電力無線電話システムにおいて呼を発信および受信する第1動作モードと、第2低電力無線電話システムにおいて呼を発信および受信する第2動作モードとを有する無線電話装置であって:
    前記第1動作モードと第2動作モードとの間で自動的に選択を行う選択器;
    前記第1動作モードおよび第2動作モードの両方で動作しているときに、前記第1高電力無線電話システムのチャンネル上の呼を受信する受信機;および
    前記第1高電力無線システムのチャンネル上の呼を送信する送信機であって、前記第1動作モードで動作しているときに前記第1高電力無線電話システムに関連する電力レベル範囲内で信号を生成し、前記第2動作モードで動作しているときに前記第2低電力無線電話システムに関連する電力レベルで信号を生成し、前記第2低電力無線電話システムに関連する前記電力レベルが前記第1高電力無線電話システムに関連する前記電力レベル範囲の最低電力レベルである、ところの送信機;
    から成り、前記第1高電力無線電話システムと前記第2低電力無線電話システムとの間でのスイッチングを容易にした無線電話装置。
  2. 請求項1に記載された無線電話装置であって、前記第1高電力無線電話システムがセルラ無線電話システムであり、前記第2低電力無線電話システムがコードレス電話システムである、ところの無線電話装置。
  3. 第1高電力無線電話システムにおいて呼を発信および受信する第1動作モードと、第2低電力無線電話システムにおいて呼を発信および受信する第2動作モードとを有する無線電話装置を動作させる方法であって:
    前記第1動作モードと第2動作モードとの間で自動的に選択をする段階;
    前記第1動作モードおよび第2動作モードの両方で動作しているときに、呼を受信する段階;
    前記第1動作モードで動作しているときに、前記第1高電力無線電話システムに関連する電力レベル範囲内で信号を生成することにより、前記第1高電力無線システムのチャンネル上の呼を送信する段階;および
    前記第2動作モードで動作しているときに、前記第2低電力無線電話システムに関連する電力レベルで信号を生成することにより、前記第1高電力無線システムのチャンネル上の呼を送信する段階であって、前記第2低電力無線電話システムに関連する前記電力レベルが前記第1高電力無線電話システムに関連する前記電力レベル範囲の最低電力レベルである、ところの段階;
    から成り、前記無線電話装置の前記第1高電力無線電話システムと前記第2低電力無線電話システムとの間でのスイッチングを容易にする、ところの方法。
  4. 請求項3に記載された方法であって、前記の第2動作モードでの呼を送信する段階が、前記第1高電力無線電話システムに関連する電力レベル範囲の最低電力レベルで信号を生成する段階を含む、ところの方法。
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