JP3561721B2 - 画像再現装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機、プリンタなどのフルカラー画像再現装置における偽造防止技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のフルカラー複写機は、デジタル化とプロセス材料の改良により、画質が飛躍的に向上してきた。それに伴い、フルカラー複写機を使用した偽造犯罪が多発してきており、複写機製造メーカーとしても何らかの対策を迫られている。偽造防止のため、具体的には、認識技術(紙幣を判断して複写できなくすること)や追跡技術(複写に特殊な暗号を付加することにより複写機の特定を行うこと)の2方式の搭載が検討されている。
偽造を防止するため、全世界の紙幣、旅行小切手、小切手、切手、収入印紙、有価証券、公文書などの、偽造を防止したい原稿に対して、これらの特徴をすべて記憶して、パターンマッチングを行い、複写を禁止することが考えられるが、これは、記憶容量、処理時間、新札対応などの問題により不可能である。
そこで、複写そのものは禁止はできないが、複写されたコピーそのものに、通常では目に見えない特殊な暗号を打ち込む追跡技術の検討が進められている。すなわち、この追跡技術においては、違法複写された機械の商品名、シリアル番号などを特定するために、コピー中に人間の目には見えにくいパターンを打ち込む。たとえば、イエロートナーを用いて、小さなイエロードットを打ち込み、これにより、コピーを解析して、イエロードットの配置形状によってコピーに使用された機械のメーカー機種名、シリアル番号、コピーした日時、管理カード番号などや、その一部を特定することができ、偽造事件の解決に役立つ。また、この追跡による偽造防止対策機能が搭載されていることが広く一般に知らされていれば、犯罪に対する牽制効果も同時に期待できる。
【0003】
イエローのドットを打ち込む範囲としては、原稿が違法に複写される際に、原稿が複写においてコピー用紙のどの位置に置かれるか分からないことを考慮する必要がある。そこで、複写用紙の全面もしくは原稿サイズ検出によって得られた画像エリア全域にイエロードットを打ち込む。また、複写したものの一部分を切り取って使用することも考えられ、また、切手、収入印紙などの小さな原稿は、切り取って使用される。このような場合にも解析が可能なように、ドットの配置の1単位、つまり、機種名、シリアル番号などが特定できるブロックの面積をかなり小さく設定する必要がある。この小さいブロックサイズの中に、機種名、シリアル番号などを暗号化したドットが配置されており、また、前述したように、このブロックを複写用紙全面もしくは画像エリア全面に配置してイエロードットを打ち込むために、全体としては非常に多くのイエロードットが存在することになる。
【0004】
暗号化されたイエロードットは、人間の目に見えにくいものではあるが、ある程度濃度が濃くなったりするし、全面にイエロードットが打ち込まれていると、ノイズや地肌の黄色っぽさが目立ってしまう。また、イエロードット単独では見にくくても、減法混色によって他の色のトナーと混ざり合えば可視化されてしまうことがある。しかし、ノイズが目立ってしまうからといって、打ち込むドットの数をむやみに少なくすることは、本来の目的(複写されたコピーからシリアル番号などを特定し、偽造事件の解決を図る)である社会的責任からいって、検出能力の低下を招くために好ましくない。これらのことから、イエロードットパターンの大きさ、配置密度、および、濃度レベルの設定は、解析が確実にでき、かつ、目視ではノイズとならないようにかなり精密に設定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
印字モードや環境によって最適な画質が得られるように、近年の複写装置では画像安定化のためのさまざまな補正がなされている。たとえば、電子写真方式を用いた複写機、プリンタなどにおいては、静電気現象を利用しているため、環境や耐久枚数などによって、画像特性(階調特性など)が大きく影響を受ける。特に感光体、現像剤などは、温度湿度などによって特性が変化したり、耐久によって特性が変化してしまう。さらに、デジタル複写機においては、階調再現方式として多数の方式が検討、採用されている。その中でも、各モードによって同じ方式でも画像再現条件の定数を変化させて対応している場合が多い。たとえば、強度変調方式を採用し、写真画像の滑らかさと文字再現の両立を図るものや、さらに強度変調方式において、周期的に発光しない期間を設け、さらに画像の粒状性(滑らかさ)を高めたものがある。たとえば、特開平2−74365号公報では、文字モード/写真モードに応じてレーザ発光の基準信号の周波数を変えることが開示されている。また、本出願人も、写真モードにおいて最適なレーザ強度変調方式を提案している(特開平5−124260号公報)。また、色調整に応じて階調特性を切り換える方式も提案されている(特開平2−81594号公報)。
【0006】
しかし、最適な画質を得るためのこれらの画像安定化制御や画像再現方式を追跡用のドットパターンの打ち込み時にもそのまま適用するわけにはいかない。上述の画像安定化制御などは、いかにして画像を向上するかという点に主目的があるのに対して、追跡技術は、いかにしてノイズにならずかつ解析が確実にできるデータを書き込むかに主目的がある。先に説明したように、イエローのドットパターンの大きさ、配置密度、および、濃度レベルは、精密に設定されている。しかし、複写機において、用紙上に画像を作成する条件は、常に一定とは限らない。すなわち、画像安定化などのための各種補正を行うと、同じレベルでイエローパターンを打ち込んでも、処理のため、濃度が変化してしまう場合があり、したがって、画像安定化制御などをドット打ち込み時にも行うと、ドットの大小や濃淡レベルが変動し、複写用紙上でノイズとなって現れるか、解析不可となってしまうおそれがあった。そこで、打ち込みパターンをいつも安定して打ち込み、確実に解析ができ、かつ、画像ノイズを感じさせないようにすることが望まれる。
【0007】
本発明の目的は、再現される画像の画質を向上させるとともに、解析不可やノイズとなることのないように常に一定のレベルで追跡データを書き込むことのできるカラー画像再現装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の画像再現装置は、画像データに基づき感光体上に静電潜像を形成し、現像剤でトナー像を形成し、用紙にトナー像を転写する画像再現部と、オペレータの希望する画像再現条件に画像再現部の画像再現条件を変更する変更手段と、追跡用パターンを再現された画像に付加するために、追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、前記変更手段によって変更された画像再現条件で画像データが再現されるように画像再現部を制御するとともに、追跡用データの画像再現に対して画像再現条件の変更にかかわらず追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるように追跡用パターンの感光体への書き込みレベルと階調補正データとを切り換える制御手段とを有する。
本発明に係る第2の画像再現装置は、画像データに基づき感光体上に静電潜像を形成し、現像剤でトナー像を形成し、用紙にトナー像を転写する画像再現部と、画像再現部での階調再現のための階調カーブを変更する変更手段と、追跡用パターンを再現された画像に付加するために、追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、前記変更手段によって変更された階調カーブで画像データが再現されるように画像再現部を制御するとともに、追跡用データの画像再現に対して階調再現条件の変更にかかわらず追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるように階調カーブに応じて階調補正データを切り換える制御手段とを有する。
本発明に係る第3の画像再現装置は、画像データに基づき感光体上に静電潜像を形成し、現像剤でトナー像を形成し、用紙にトナー像を転写する画像再現部と、画像再現部の現像バイアス電圧を変更する変更手段と、追跡用パターンを再現された画像に付加するために、追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、前記変更手段によって変更された現像バイアス電圧で画像データが再現されるように画像再現部を制御するとともに、現像バイアス電圧の変更に対応して追跡用データの感光体への書き込みレベルを切り換え、追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるように画像再現部を制御する制御手段とを有する。
本発明に係る第4の画像再現装置は、画像データに基づき画像を再現する画像再現部と、オペレータの希望する画像再現条件に画像再現部の再現条件を変更する変更手段と、画像に追跡用パターンを付加するための追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、前記変更手段によって変更された画像再現条件で画像データが再現されるように変更された画像再現条件を用いて画像再現部を制御するとともに、追跡用データの画像再現に対しては、追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるように、追跡用パターンの打ち込み前に追跡用データの画像再現条件の各種パラメータの補正を行う制御手段とを有する。
本発明に係る第5の画像再現装置は、画像データに基づき画像を再現する画像再現部と、画像再現部の階調再現のためのガンマ補正データを変更する変更手段と、画像に追跡用パターンを付加するための追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、前記変更手段によって変更された画像再現条件で画像データが再現されるように変更されたガンマ補正データを用いて画像再現部を制御するとともに、追跡用データの画像再現に対しては、階調再現条件の変更にかかわらず追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるようにガンマ補正データを制御する制御手段とを有する。
【0009】
【作用】
カラーデジタル複写機などにおける偽造防止対策として目に見えない暗号を打ち込む技術において、目に見えない暗号を構成するドットパターンなどをコピー中に打ち込む。このため、再現すべきデジタル画像データに、データ手段により発生された追跡用ドットパターンのデータを追加する。ここで、追跡ドットパターンは、微細なドットからなるため、べた画像部分とは各種パラメータに対する変動量が異なる。そこで、変動するパラメータに対応して打ち込みレベルなどを切り換える必要がある。各種の画像再現に影響するモード、たとえば、感光体を露光するパターンや階調カーブ、を選択し設定するときや、あるいは、各種の画像再現に影響するモード、たとえば、基準トナー濃度、ビーム形状、感光体耐久度、現像剤耐久度など、を検出して画像安定化処理を行うときにも、常に安定したドットパターンを打って、ノイズの発生や解析能力低下を防ぐ必要がある。そこで、これらの各種の画像再現において、ドットパターンの感光体上への打ち込みの前に、画像再現条件の各種パラメータの補正を行い、追跡用ドットパターンの打ち込みデータを切り換える。これにより、追跡用ドットパターンを常に一定のレベルで画像に書き込める。
【0010】
【実施例】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例について説明する。
(A)デジタルカラー複写機の構成
図1は、本発明の実施例に係るデジタルカラー複写機の全体構成を示す断面図である。デジタルカラー複写機は、原稿画像を読み取るイメージリーダ部100と、イメージリーダ部100で読み取った画像を再現する複写部200とに大きく分けられる。
イメージリーダ部100の構成は従来と同様である。ここに、スキャナ10は、原稿を照射する露光ランプ12と、原稿からの反射光を集光するロッドレンズアレー13、及び集光された光を電気信号に変換する密着型のCCDカラーイメージセンサ14を備えている。スキャナ10は、原稿読取時にはモータ11により駆動されて、矢印の方向(副走査方向)に移動し、プラテン15上に載置された原稿を走査する。露光ランプ12で照射された原稿面の画像は、イメージセンサ14で光電変換される。イメージセンサ14により得られたR,G,Bの3色の多値電気信号は、読取信号処理部20により、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のいずれかの8ビットの階調データに変換され、同期用バッファ(FIFOメモリ)30に記憶される。
【0011】
次いで、複写部200において、プリントヘッド部31は、入力される階調データに対して感光体の階調特性に応じた階調補正(γ補正)を行った後、補正後の画像データをD/A変換して半導体レーザ駆動信号を生成して、この駆動信号により半導体レーザを発光させる。
階調データに対応して発光強度を変調してプリントヘッド部31から発生されるレーザビームは、反射鏡39を介して、回転駆動される感光体ドラム41を露光する。感光体ドラム41は、1複写ごとに露光を受ける前にイレーサランプ42で照射され、帯電チャージャ43により一様に帯電されている。この状態で露光をうけると、感光体ドラム41上に原稿の静電潜像が形成される。シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー現像器45a〜45dのうちいずれか一つだけが選択され、感光体ドラム41上の静電潜像を現像する。現像されたトナー像は、転写チャージャ46により転写ドラム51上に巻きつけられた複写紙に転写される。
この印字過程は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色について繰り返して行われる。このとき、感光体ドラム41と転写ドラム51の動作に同期してスキャナ10はスキャン動作を繰り返す。その後、複写紙は、分離爪47を作動させることによって転写ドラム51から分離され、定着装置48を通って定着され、排紙トレー49に排紙される。なお、複写紙は用紙カセット50より給紙され、転写ドラム51上のチャッキング機構52によりその先端がチャッキングされ、転写時に位置ずれが生じないようにしている。
【0012】
(B)イエローパターンの打ち込み
次に、追跡用のイエローパターンの原稿画像への打ち込みを説明する。イメージリーダ部(IR)100からの読み取りデータに対して、打ち込みレベルや打ち抜きレベルを設定する。ここで、画像の低イエロー濃度部分は打ち込みによって追跡用のイエローパターンを形成し、高イエロー濃度部は、打ち込みを行っても見えないため、打ち抜きによって認識する。このイエローパターンは、本複写機の機械名、シリアル番号などを特定できる暗号である。機械名やシリアル番号の判別は、小さいマトリックスサイズの中に配置された打ち込みドットと打ち抜きドットとの2ドットペアの配置形態で行われるようになっている。
図2は、複写機の図を含む原稿のカラーコピー1の中に、破線で示す複数のマトリクスの中に所定の複数位置にイエロードット2の2ドットペアのパターンが配置された様子を示す。図2の右上の図は、左側のカラーコピー1の一部を拡大したものであり、図中の点が小さなイエロードット2を示す。さらに図2の右下の図は、イエロードットの2ドットペアを拡大して示したものである。
【0013】
図3は、打ち込み時と打ち抜き時の露光データの補正を説明するための図である。上側に示す打ち抜き(イエローデータ強調)の場合は、左側に示すイメージリーダーからの画像データ(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K))に対して、中央に示す所定の打ち込みレベルのイエロー(Y)データが加算され、左側に示すように、レーザーダイオードを駆動するための出力画像データが得られる。なお、この例では、イエローの画像データ(80)と打ち込みレベル(180)の和が最大値255を越えるため、イエローの出力画像データは最大値255をとる。一方、下側に示す打ち抜き(イエローデータ削除)の場合は、左側に示すイメージリーダーからの画像データ(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K))に対して、中央に示す所定の打ち込みレベルのイエロー(Y)データが減算され、左側に示す出力画像データが得られる。なお、この例では、イエローの画像データ(80)と打ち込みレベル(180)の差が最小値0より小さいため、イエローの出力画像データは最小値0をとる。
ここで、イエロードットの打ち込みと打ち抜きのレベルは、かなり精密に設定されているが、この状態は画像安定化処理においても維持する必要がある。すなわち、画像安定化のため各種の処理が行われる場合にも、画像安定化を図りつつ打ち込みパターンをいつも安定して打ち込み、確実に打ち込みパターンの解析ができ、かつ、打ち込みパターンを画像ノイズとして感じさせないようにする必要がある。
【0014】
(C)画像安定化処理に対する補正
以下の実施例においては、ドットの打ち込みについて説明しているが、逆にドットの打ち抜きを行う場合も同様に処理すればよい。
(a)階調再現切り換えによる補正
デジタル複写機においては、階調再現方式として多数の方式が検討、採用されている。その中でも、各モードによって同じ方式でも定数を変化させて対応している場合が多い。たとえば、本実施例では、強度変調方式において、スムーズレベル(N,X)(ここに、N:発光期間のドット数、X:デューティ比(%))を設定可能であり、写真画像の滑らかさと文字再現の両立を図る標準モード(N=1,X=100%)や、さらに強度変調方式において、周期的に発光しない期間を設けた写真モードがある。N≠1の場合は、Nドットからなる1周期において発光信号が処理され、たとえばNドットの平均値が出力される。周期的に発光しない期間を設けると、人の目には周期的な縦状のパターンが強く感じられ、ランダムノイズが目立ちにくくなり、さらに画像の粒状性(滑らかさ)が高められる。これらの発光パターンを切り換えると、同じレベルでイエローパターンを打ち込んでも、処理上、濃度が変化してしまう場合があり、これらについても配慮が必要である。
【0015】
(a−1)強度変調と周期的発光とを組み合わせた方式の場合
本実施例では、強度変調方式の標準(文字)モード(N=1,X=100%)と写真モード(その他のスムーズレベル)とを選択でき、操作部で設定されたスムーズレベル(N,X)とゲインデータROM203のデータと該打ち込みデータレベルROM205のデータとによって発光強度が制御される。操作部202(図6参照)には、たとえばNとXをそれぞれ設定できるキーを設けてあり、ユーザがNとXを設定する。周期的に発光しない期間を設けると、トナーを付着させない部分ができるため、最高画像濃度が低下してしまう。そこで、低下分を補償し同じ濃度になるように、デューティー比Xに反比例してレーザパワーを大きくする。
【0016】
この構成を用いる場合、次の3つの問題が生じる。
(1)レーザパワーが強いことによる影響
偽造防止用のイエローパターンを打ち込んだ場合、標準モードによって設定された画像再現条件を、写真モードに採用すると、レーザパワーが強いために、イエローパターンが目立ってしまうことがある。
(2)より小さい面積に対して、レーザの発光エネルギーを集中しているために、階調再現特性の観点では、立ち上がりが早く、濃度飽和が遅くなる。そのため必然的に階調補正カーブ(テーブル)を切り換える必要がある。図4は、同じ階調補正テーブルを用いた場合の階調再現特性を示す。ここに、デューティ比が100%でない場合の階調再現特性51は、デューティ比が100%の場合の階調再現特性52に比べて、リニアな特性に近くなる。すなわち、同じ発光データを出力しても、再現濃度が変化してしまう。
(3)画素サイズが異なることによる影響
写真モードでは、イメージリーダからのデータは、周期Nによる平均値が送られて来ており、プリンタのレーザ駆動部もNドットを1単位として処理しているため、イエローパターンがNの整数倍でない場合は、狙いのサイズよりも大きく打ち込むか、または、小さく打ち込んでしまうことになる。これにより、イエローパターンは、先に説明したようにかなり精密に設定しなくてはならないのに、問題が生じてしまう。
【0017】
そこで、(1)に対処するために、イエローパターン打ち込み時(打ち込みドット時)に、リアルタイムにレーザパワーを切り換える。また、レーザパワー切り換えにより、イエローパターンが最高濃度ならば問題がなくなるが、中間調画像では中間濃度では階調特性の変化により打ち込みパターン濃度が変化する。そこで、(2)に対処するために、γデータROM204に標準モード用と写真モード(複数)用の階調補正データを格納し、階調補正データも同時に切り換える。
また、(3)に対応するために、写真モード時に、イエローパターンを打ち込む時は、打ち込み部分の単位は、標準モード画素単位(1例では1画素)に切り換え、打ち込む。これにより同一サイズで打ち込める。
【0018】
図5は、発光レベルの1例を示す。最も上に示すようなデータ(a)が階調補正部27から出力されたとする。イエロー以外の場合、このときの発光レベルD1,D2,D3,D4,…は、標準モード(N=1、X=100%)(b1)では、そのまま、半導体レーザの発光レベルとなるが、写真モード(ここではN=2、X=75%の設定)では(b2)、2ドット周期で、各周期での平均レベルが、75%のデューティ比で出力される。イエローの場合は、発光レベルは、標準モード(c1)では、所定ドットにおいて打ち込みデータレベルROM205(図6参照)からの打ち込みレベル100が加算される。また、写真モード(N=2、X=75%)(c2)ではデューティ比が100%ではないが、1画素単位で打ち込みレベルが加算される。
【0019】
図6は、本実施例における画像信号処理部20とプリントヘッド部31の画像信号処理系とプリンタ制御系のブロック図を示す。画像読取部(IR)において、原稿は、CCDセンサ14により読み取られ、光電変換により電気信号に変換される。この電気信号は、A/D変換器21により多値デジタル値に変換された後、カラー画像処理部22においてシェーディング補正、マスキング処理、濃度補正処理などがなされる。この読取データは、編集処理部23で各種編集処理がなされ、第1FIFOメモリ24に記憶される。次に、第1FIFOメモリ24から読み出されたデータは、MTF処理部25で平滑化やエッジ強調などの公知の空間フィルタ処理がなされ、第2FIFOメモリ26に記憶される。第2FIFOメモリ26から読み出されたデータは、γ補正部28において、プリンタ制御部201がγデータROM204から読み出したγ補正データに基づき、各画像濃度データに応じた画像出力データに変換される。なお、γデータROM204は、文字モードと写真モード(各スムーズレベル(N,X))のそれぞれに対応してγ補正データを記憶していて、γ補正データは、入力画像データを発光レベルに変換するデータである。
一方、プリンタ制御部201には、打ち込みパターンROM206が接続されており、イエローパターンを打ち込む場合には、打ち込みパターンROM206に格納されているパターンを読み出して、打ち込みパターン発生部30にて打ち込み用のパターンを発生する。また、打ち込み時の発光強度を示す打ち込みレベルが、打ち込みデータレベルROM206に格納されているが、この打ち込みレベルも、文字モードと写真モード(各スムーズレベル(N,X))のそれぞれに対応して記憶される。写真モード時には、スムーズレベル(N,X)、ゲインデータROM203のデータ、および、打ち込みデータレベルROM205のデータによって半導体レーザ37が発光され、感光体ドラム41がレーザビームで走査される。
【0020】
γ補正されたデータ(および打ち込みパターンが発生された場合には打ち込みパターンデータが加算されたデータ)は、次にデジタルアナログ変換回路33において、アナログ電圧に変換される。このアナログ電圧は、ゲイン切換回路34において設定ゲイン値で増幅され、ドライブI/O回路35を介して半導体レーザ駆動回路36に送られる。ゲイン切換回路34においては、入力電圧をスイッチを切換えて分割することによりゲインが変換できる。そこで、ゲイン設定回路34でのゲインの設定は、プリンタ制御部201から出力されるゲイン切換信号に対応してゲイン切換信号発生回路206がゲイン設定回路34のスイッチSW1、SW2、…を切換えることにより行われる。レーザ光の発光については、強度変調方式を用い、レーザ光の発光時間は一定であるが、発光強度が変調される。半導体レーザ駆動部36は、ドライブI/O回路35を介して入力される電圧に比例した強度で半導体レーザ37を発光させる。従って、ゲイン設定回路34のゲインは半導体レーザ37の発光強度P1、P2、…に対応する。
【0021】
プリンタ部200において、操作部202は、文字モードと写真モードを選択する選択キーを備え、写真モードの場合は、さらにパターンのスムーズレベル(N,X)がプリンタ制御部201に入力される。プリンタ制御部201は、γデータROM204のデータを用いて、γ補正部28に階調補正データを送る。この階調補正データは、文字モードと写真モードに対応して個別に設定される。さらに、スムーズレベル(N,X)とゲインデータROM203のデータにより、半導体レーザ34の発光強度Pを制御するゲイン切換信号をゲイン切換信号発生回路206に送り、発光強度を切り換え、また発光信号の周期Nとデューティ比Xを制御するクロック切換信号を発光信号発生回路207に送り、発光信号のタイミングを変える。これにより、イメージリーダ部100からの画像データは、所定のレーザ強度および発光時間の変調を用いて、感光体上に露光される。
イエロードット打ち込み時には、さらに、プリンタ制御部201は、打ち込みパターンROM206に格納した打ち込みパターンを用いてパターンを発生するが、イエロードットの発光強度は、打ち込みデータレベルROM205のレベルに基づいて変えられる。
【0022】
プリンタ制御部201は、発光信号発生回路207に、操作部202から入力されるスムーズレベル(N,X)(ここに、N:発光期間のドット数、X:デューティ比(%))に対応した切換信号を送る。このスムーズレベルは、1画素の基本周期(N=1)のN倍の周期で発光がなされ、また、Xの期間に発光がなされることを意味する。強度変調法において、周期的に発光しない期間を設け、画像の粒状性(滑らかさ)を高めている。
発光信号発生回路207は、パラレルI/O回路を介して、スムーズレベル(N,X)に対応したクロック切換信号により切換えたクロックに基づく発光信号を半導体レーザ駆動部36に送る。発光信号発生回路207の発生する発光信号は、クロック切換信号に対応したデューティ比を有するクロックに基づいて発生される。半導体レーザ駆動部36は、発光信号が入力されているときにのみ半導体レーザ37の駆動電流を発生する。従って、この発光信号(クロック)によりデューティ比Xと周期Nが切換えられる。半導体レーザ駆動部36は、スムーズレベル(N,X)に対応した発光信号が出力されているときに、ドライブI/O回路35から入力される画像信号を出力し、半導体レーザ37を駆動する。なお、先に説明したように、写真モード時には、スムーズレベル(N,X)とゲインデータROM203のデータと打ち込みデータレベルROM205のデータとによって発光強度が制御されるようになっている。
なお、図6では簡単のために具体的な図示を省略したが、各種センサ210、各種設定用スイッチ211などがプリンタ制御部201に入力される。また、イレーサランプ42のドライバ、帯電チャージャ43のグリッド電圧、トナー現像器45a〜45dの現像バイアス電圧、転写チャージャ46の転写電圧などを発生する高圧ユニットなどもプリンタ制御部201に接続される。
【0023】
図7は、プリンタ制御部201の複写制御のフローを示す。電源が投入されると、まず、初期設定がなされる(ステップS2)。次に、キー入力を受け付ける(ステップS2)。ここで、ユーザは、スムーズレベル(N,X)を設定できる。スタートキーのキー入力が受け付けられると(ステップS6でYES)、次に、各種センサ入力およびスイッチ入力を受け付ける(ステップS8、S10)。次に、ブラック、マゼンタ、ブルー、イエローの4色について順次複写を行う(ステップS12)。
【0024】
図8は、複写(図7S12)のフローを示す。まず写真モードか否か判定される(ステップS20)。写真モードでなければ(ステップS20でNO)、通常の画像作成処理を行い、イエロートナーについても通常のイエロードット打ち込み処理を行う(ステップS22)。一方、写真モードであれば(ステップS20でYES)、まず、現像色がイエローか否かが判定される(ステップS24)。ブラック、シアン、マゼンタである場合(ステップS24でNO)、次に、通常の画像作成処理がなされ(ステップS26)、現像が終了すると(ステップS28)、現像色が切り換えられる(ステップS30)。
現像色がイエローであると判定されるときは(ステップS24でYES)、次に、暗証番号打ち込みドットであるか否かが判定される(ステップS32)。暗証番号打ち込みドットでなければ(ステップS32でNO)、通常のイエロードット画像が作成される(ステップS34)。暗証番号打ち込みドットであれば(ステップS32でYES)、次に、γ補正部28からの読み取りデータと打ち込みパターン発生部30からのデータが加算される(ステップS36)。次に,半導体レーザ37のパワーゲインが切り換えられ(ステップS38)、イエロードットの打ち込みが行われる(ステップS40)。そして、イエロードットの現像が終了したかが判定され(ステップS42)、イエロードットの現像が終了していなければ、ステップS32に戻り、次のドットの処理を行う。イエロードットの現像が終了していれば、複写処理を終了する。
【0025】
また、別の方式では、モードによってパターン打ち込みサイズが異なった場合でも、人間の目で見た場合や、機械による解析能力が標準モードで設定したレベルと同じ程度となるように、各モードで定数を変更してもよい。この方法を用いると、(1)、(2)で述べたパワー切り換えも含めて統合的に設定することが可能になる。この方式によれば、γデータROM204に標準モードと各写真モードの階調補正データを格納するとともに、打ち込みレベルデータROM205中にも、標準モード用と各写真モード用の発光レベルデータを格納し、操作パネル202からの指示により発光レベルデータを切り換える。ここに、打ち込みサイズを変化させて、人間の目で見た場合や、機械による解析能力を一定にするためには、幅広い範囲での画像安定化が必要になり、その点に留意して打ち込みデータレベルを設定する必要がある。この方法では、写真モードの場合は、標準モードに比べてレーザパワーが強いため、発光レベルのデータを標準モードの場合に比べて変化させる。ここで、発光レベルのデータは、レーザパワーの増加分を比例的に減らして設定してもよいが、さらに、階調特性の変化分を見越して設定してもよい。
【0026】
(a−2)パルス幅変調と周期的発光を組み合わせた方式の場合
レーザ発光において、発光強度を一定に保ちパルス幅を変調するパルス幅変調方式の場合も、同様に対応できる。このパルス幅変調方式では、標準モードでは、一般的には2ドット周期のパルスを基準として用いており、この場合、グレーの文字部は縦線状に再現されるために、文字モードの場合には、1ドット周期のパルスを基準としている。パルス幅変調方式の場合は、べた部では発光しない部分を作っていないため、レーザパワーを切り換える必要はないが、階調再現特性は変化するため、それぞれに対応して階調補正テーブルが必要になり、また、周期も変化するために1画素サイズが変化する点は同様である。
【0027】
(b)階調カーブ切り換えによる打ち込みレベルの切り換え
カラー複写機においては、すべてのカラー原稿に対して、深い色合いや階調性を表現することは大変困難なことである。特に原稿が銀塩写真の場合には、画像濃度領域が、電子写真で得られる領域よりも広いために、電子写真では階調の圧縮を行う必要がある。階調の圧縮によってショートレンジの中にカラー階調情報を閉じ込めなくてはならない。そこで、一般的に原稿のハイライト部分とシャドー部分を設定し、これらが複写濃度再現範囲いっぱいに収まるように再現濃度域の設定を行っている。また、人間の目がハイライト部分から中間濃度にかけての変化に敏感であり、シャドー部分の変化に鈍いことから、ハイライト部分から中間濃度にかけてより多くの情報を割り当てて、視覚的に影響力の少ないシャドー部分を切り捨てている。このような制限の中で、より原稿に忠実な再現ができるような設定がなされている。
しかし、これらの設定は、数多くある原稿の平均値に対するものであり、原稿の種類によっては階調を変化させた方がよい場合が多くある。そこで、階調カーブを切り換えることが提案されている。階調カーブは、入力画像データと出力濃度データの関係を表すカーブである。本実施例では、操作パネル202から、図9に示すように、標準のリニア特性9aの他に、低濃度強調型9b、高濃度強調型9c、中間調強調型9d、中間調非強調型9eの4つの形状が設定できる。低濃度強調型9bの階調カーブは、ハイライト部から中間濃度までを強調させて、一般的に見栄えのよい画像を得ることができる。高濃度強調型9cの階調カーブは、シャドー部の再現性を十分確保して、かつ全体的に明るい感じを与えることができる。中間調強調型9dの階調カーブは、中間部を強調させ、ハイライト部とシャドー部を滑らかにして、めりはりのある画像にできる。中間調非強調型9eの階調カーブは、ハイライト部とシャドー部を強調し、中間部を滑らかに再現する。それぞれの階調カーブの形状において、リニア特性からの変化の大きさ(レベル)の異なる例えば3レベルの階調カーブが用意される。これらの階調カーブから希望の階調カーブを選択することにより、原稿に息づくニュアンスを、それにふさわしい質感で表現することが可能になる。
【0028】
そこで、偽造防止のために、この階調カーブの切り換えに対してもイエロードット打ち込みレベルを一定に保つことが必要である。本実施例では、階調カーブの切り換えに対応して、同時に偽造防止用のイエロードットパターンの打ち込みレベルを切り換える。図10は、本実施例のプリンタ制御系を示す。操作部202には、階調カーブ選択用のキーが設けられる。具体的には、標準リニア特性および4種の階調カーブを選択するキーと、3つのレベルを選択するキーが設けられる。4種のキーのいずれかが押された時には、次に、3つのいずれかのレベルの入力が受け付けられる。この階調カーブの形状とレベルを選択することにより、希望の階調カーブが選択できる。また、プリンタ制御部201には、AIDCセンサ201aが接続されるが、簡単のため、AIDCセンサ210a以外のセンサの図示は省略した。このプリンタ制御系では、データROM214、215、216には、表1、表2、表3に1例を示すAIDCテーブル、階調補正テーブル、イエロードット打ち込みゲインテーブルが格納される。データROM214のAIDCテーブルは、AIDCセンサ210aの検出値に対応したAIDCレベル、グリッド電位VGおよび現像バイアス電位VBが記憶される。データROM215の階調補正テーブルには、AIDCレベルと種々の階調カーブに対応した階調補正データ(γ00、γ01、γ02、・・・;γ10、γ11、γ12、・・・;γ20、γ21、γ22、・・・)が記憶される(簡単のために、3つの階調カーブA,B,Cについてのみ記載した)。また、データROM216のイエロードット打ち込みゲインテーブルには、AIDCレベルと各階調カーブに対応したイエロードット打ち込みゲインが記憶される。したがって、プリンタ制御部201は、AIDCセンサ210aの検出値を受け取ると、データROM214のAIDCテーブル(表1)を参照して、AIDCレベル(最左欄)、グリッド電位VG、現像バイアス電位VBを決定するとともに、AIDCレベルと階調カーブに対応して、データROM215、216(表2、表3)を参照して、階調補正データおよび打ち込みレベルを決定する。すなわち、AIDCセンサ210aの検出値と選択された階調カーブに応じてイエロードットパターンの打ち込みレベルと階調補正データが切り換えられる。なお、データROM216のイエロードット打ち込みゲインテーブルは、イエロートナーに対応するものであり、他の色のトナーの場合には、このデータは使用されない。
【0029】
【表1】
【表2】
【表3】
【0030】
図11は、プリンタ制御部201の複写制御のフローを示す。電源が投入されると、まず、初期設定がなされる(ステップS102)。次に、キー入力が受け付けられる(ステップS104)。ここで、オペレータが希望する階調カーブが選択される。本実施例では、操作パネル202において、まず、4種の階調カーブの形状から希望の形状が選択され、次に選択された形状における形状変化のレベル(1〜3)が選択される。スタートキーが押されると(ステップS106でYES)、次に、各種センサ入力およびスイッチ入力を受け付ける(ステップS108、S110)。次に、AIDC処理を行い(ステップS114、図12参照)、AIDCセンサ210aの検出値を求め、関連する画像再現条件の定数を定める。次に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色について順次複写を行う(S116)。
図12は、AIDC処理(図11ステップS112)のフローを示す。まず、AIDC動作を行う(ステップS120)。すなわち、感光体上に基準トナー像を形成し、AIDCセンサ210aによりトナー濃度検出値を求める。そして、各色の検出値に応じたグリッド電位VG、現像バイアス電位VBをAIDCテーブル(表1)より選択し(ステップS122)、階調補正テーブルをデータROM235(表2)より選択する(ステップS124)。また、イエロートナーの複写の場合には、イエロードットの打ち込みレベルをデータROM236のイエロードット打ち込みゲインテーブル(表3)より選択する(ステップS126)。このように、選択された階調カーブに応じて階調補正テーブルとイエロードット打ち込みレベルが選択される。複写処理(ステップS116)は、これらの選択された画像再現条件を用いて実行される。
【0031】
図13は、AIDC動作のフローを示す(図12ステップS120)。まず、トナーが付着していない状態の感光体上のトナー濃度をAIDCセンサ210aで検出する(ステップS140)。次に、最大のVG、VB、最大光量レベルで潜像パターンを感光体上に形成し、シアンのトナーで現像し、AIDCセンサ210aによりトナー濃度(べた濃度)を検出する(ステップS142)。この条件は、AIDCセンサ210aの検出値が飽和する条件である。これにより、センサ感度を求めることができる。次に、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの4色について、順次、最大露光レベルの1/2の光量で露光して潜像を形成し、トナーで現像し、得られた基準トナー像の濃度をAIDCセンサ210aで検出する(ステップS144〜S150)。これにより、各色での現在の現像能力が検出される。そして、メインフローに戻る。
【0032】
(B)電子写真特性の変動への対応
電子写真系のプロセスにおいては、複写機の各種電子写真特性のばらつきに対応して適正な複写を行うために、自動濃度調整(AIDC)、階調補正などが行われている。これらの画像安定化システムにおいては、主にべた画像部について条件設定がなされており、今回の偽造防止技術におけるイエローパターン打ち込みのように微小サイズの画像の濃度については必ずしも一定条件でよいとは限らない。
【0033】
(b−1)環境(AIDC)に対応した打ち込みレベルの切り換え
自動濃度調整(AIDC)では、所定条件で作成したトナー像の濃度をAIDCセンサで検出し、この検出値に応じて感光体を帯電するグリッド電位VGとトナーを帯電する現像バイアス電位VBを切り換え、最大画像濃度を一定に保つ。さらに、同時に階調補正テーブルを切り換え、常に安定した濃度階調再現ができるようにする。しかし、この自動濃度調整では、ミクロ的なドットに関しては、必ずしも狙いの濃度が再現できるとは限らない。
一般的なカラー原稿は、写真、グラフ、カタログなどの面積画像が主流である。ミクロ的な部分(文字部)に関しては、人間の目の感度が低いとともに、写真などのように色再現性に関しては厳しくはいわれない。そのため、AIDC制御による画像再現特性は、上記の理由により主に面積部分の再現に重点が置かれて設計されており、偽造防止用の打ち込みドットの濃度再現の安定性については、べた部(面積画像)とはかならずしも一定にはならない。その理由は、べた部は、レーザ露光したときの干渉部分が多く、独立部分が少ないため、レーザビームの裾の影響を受けにくいのに対し、ドット部は、干渉部分が少ないからである。図14は、1ドットの場合と、4連続ドット(べた部)の場合の潜像のパターンを図式的に示したものであるが、後者の面積は前者の面積の4倍ではなく、3倍に低下していて、べた部では干渉部分が多いことが分かる。このために、ドット部は、どうしてもべた部に比べて再現面積が多く、濃度的に濃く再現されてしまう。これらの理由により、同じ条件で画像を再現しても、ドット部とべた部とでは再現性が異なってしまうわけである。
画像部とドット部の再現性が異なっているため、偽造防止用のイエローパターンの打ち込みレベルを、打ち込みサイズに合わせて切り換えて、狙いの濃度を得ることができると考えられる。しかし、このように打ち込みレベルを打ち込みサイズに合わせて切り換えたとしても、ドットの再現は同じレベルでも変化してしまう。その理由は、自動濃度調整でグリッド電位VGと現像バイアス電位VBを切り換え、さらに階調補正テーブルを切り換えたとき、帯電チャージャにより帯電された感光体の表面電位と現像バイアス電位VBの差に対する現像バイアス電位VBと光減衰電位(最大レベルでの露光後の感光体の表面電位)の差の比率が変化するからである。そこで、本実施例では、AIDCセンサの検出値に応じてイエロードットパターンの打ち込みレベルを切り換える。
【0034】
図15は、本実施例のプリンタ制御系を示す。プリンタ制御部には、トナー濃度を検出するAIDCセンサ210aが接続される。図15では、簡単のため、他のセンサの図示は省略した。また、図6に示したプリンタ制御系におけるγデータROM204と打ち込みデータROM205の代わりにデータROM224を備え、データROM224には、表4に1例を示すAIDCテーブルが格納される。このAIDCテーブルは、AIDCセンサ210aの検出値に対応したAIDCレベル、グリッド電位VG、現像バイアス電位VB、階調補正データ(γ1、γ2、・・・)および打ち込みレベルが記憶される。したがって、プリンタ制御部201は、AIDCセンサ210aの検出値を受け取ると、データROM224のAIDCテーブルを参照して、AIDCレベル(最左欄)、グリッド電位VG、現像バイアス電位VB、階調補正データおよび打ち込みレベルを決定する。すなわち、AIDCセンサ210aの検出値に応じてイエロードットパターンの打ち込みレベルを切り換えられる。なお、このAIDCテーブルは、イエロートナーに対応するものであり、他の色のトナーの場合には、打ち込みレベルは含まれない。
【0035】
【表4】
【0036】
図16は、プリンタ制御部201の複写制御のフローを示す。電源が投入されると、まず、初期設定がなされる(ステップS202)。次に、スタートキーのキー入力が受け付けられるの待つ(ステップS204、S206)。次に、各種センサ入力およびスイッチ入力を受け付ける(ステップS208、S210)。次に、AIDC処理を行い(ステップS212)、AIDCセンサ210aの検出値を求め、関連する定数を定める。次に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色について順次複写を行う(ステップS214)。
図17は、AIDC処理のフローを示す。まず、AIDC動作を行う(ステップS220)。すなわち、感光体上に基準トナー像を形成し、AIDCセンサ210aによりトナー濃度検出値を求める。このAIDC動作は、図13と同様に行われる。次ぎに、各色の検出値に応じたグリッド電位VG、現像バイアス電位VB、階調補正テーブルをAIDCテーブル(表4)より選択する(ステップS222)。また、イエロートナーの複写の場合には、イエロードットの打ち込みレベルをAIDCテーブルより選択する(ステップS224)。複写処理(図15ステップS214)は、トナー濃度検出値に応じて選択された画像再現条件を用いて行われる。
【0037】
(b−2)ビーム形状に対応したドット打ち込みレベルの切り換え
レーザのビーム形状(ビーム径など)は、使用するレーザダイオードの型により異なることがある。このレーザのビーム形状(ビーム径)の変化によってドットの打ち込み濃度が変化する。すなわち、同じ光エネルギを感光体に照射しても、露光レベルが0から増加するときの現像の立ち上がり特性がビーム形状の変化により変化してしまう。この現象は、特に強度変調法を用いたときによく観察される。これに対応するために、本実施例では、レーザビーム径を設定するビーム径スイッチを設け、ビーム径によって階調補正データを切り換えて、濃度再現の安定化を図る。この方式以外にも、微小表面電位計を用いた潜像解析により、ビーム径を予測して、階調補正データを切り換えることなども考えられるが、これらの方式では、(b−1)で先に説明したAIDCテーブルだけではドット部において狙いの濃度が得られないことがわかる。
【0038】
図18は、本実施例のプリンタ制御系を示す。ビーム径は、大、中、小に分類される。プリンタ制御部201には、トナー濃度を検出するAIDCセンサ210aとビーム径スイッチ211aが接続される。図18では、簡単のため、他のセンサやスイッチの図示は省略した。このプリンタ制御系では、図10に示したプリンタ制御系と同様に、データROM234、235、236には、表5、表6、表7に1例を示すAIDCテーブル、階調補正テーブル、イエロードット打ち込みゲインテーブルが格納される。データROM234のAIDCテーブルは、AIDCセンサ210aの検出値に対応したAIDCレベル、グリッド電位VGおよび現像バイアス電位VBが記憶される。データROM235の階調補正テーブルには、AIDCレベルと大、中、小のビーム径に対応した階調補正データ(γ1、γ2、・・・)が記憶される。データROM236のイエロードット打ち込みゲインテーブルには、AIDCレベルと大、中、小のビーム径に対応したイエロードット打ち込みゲインが記憶される。したがって、プリンタ制御部201は、AIDCセンサ210aの検出値を受け取ると、データROM234のAIDCテーブルを参照して、AIDCレベル(最左欄)、グリッド電位VG、現像バイアス電位VBを決定するとともに、AIDCレベルとビーム径に対応して、データROM235、236を参照して、階調補正データおよび打ち込みレベルを決定する。すなわち、AIDCセンサ210aの検出値とビーム径に応じてイエロードットパターンの打ち込みレベルと階調補正データが切り換えられる。なお、データROM236のイエロードット打ち込みゲインテーブルは、イエロートナーに対応するものであり、他の色のトナーの場合には、このデータは使用されない。
【0039】
【表5】
【表6】
【表7】
【0040】
図19は、プリンタ制御部201の複写制御のフローを示す。電源が投入されると、まず、初期設定がなされる(ステップS302)。次に、スタートキーのキー入力が受け付けられるの待つ(ステップS304、S306)。次に、各種センサ入力およびスイッチ入力を受け付ける(ステップS308、S310)。ここで、スイッチ入力(ステップS310)において、ビーム径設定スイッチ211aよりビーム径データを入力する。次に、AIDC処理を行い(ステップS312)、AIDCセンサ210aの検出値を求め、関連する定数を定める。次に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色について順次複写を行う(ステップS314)。
AIDC処理(ステップS312)は、図12と同様に処理される。ただし、上に説明したように、ビーム径に応じて階調補正テーブルとイエロードット打ち込みレベルが選択される点が異なる。AIDC動作は同様に行われる(ステップS120)。すなわち、感光体上に基準トナー像を形成し、AIDCセンサ210aによりトナー濃度検出値を求める。そして、各色の検出値に応じたグリッド電位VG、現像バイアス電位VB、階調補正テーブルをデータROM234、235のAIDCテーブル(表5)と階調補正テーブル(表6)より選択する(ステップS122、S124)。また、イエロートナーの複写の場合には、イエロードットの打ち込みレベルをデータROM236のイエロードット打ち込みゲインテーブル(表7)より選択する(ステップS126)。複写処理(ステップS314)は、これらの選択された画像再現条件を用いて実行される。
【0041】
(c)感光体耐久枚数と現像剤耐久枚数による切り換え
電子写真方式を用いた複写機、プリンタなどにおいては、静電気現象を利用しているため、環境、耐久枚数などによって特性が変化したり、現像剤耐久度によって特性が変化してしまい、画像部とドット部へのトナー付着状況が異なることがある。そこで、本実施例においては、感光体ライフカウンタ値に応じて、イエロードットパターンの打ち込みレベルを切り換える。図20は、本実施例のプリンタ制御系を示す。このプリンタ制御系は、感光体ライフカウンタ212と現像剤ライフカウンタ213を備える。また、データROM244、245には、表8、表9に1例を示すAIDCテーブルとイエロードット打ち込みレベルテーブルが格納される。データROM254のAIDCテーブルは、表4と同様に、AIDCセンサ210aの検出値に対応したAIDCレベル、グリッド電位VG、現像バイアス電位VB、階調補正データおよび打ち込みレベルが記憶される。また、データROM255のイエロードット打ち込みレベルテーブルには、感光体のプリント枚数を示すカウンタ値に対応したイエロードット打ち込みレベルの係数が記憶される。したがって、プリンタ制御部201は、AIDCセンサ210aの検出値を受け取ると、データROM244のAIDCテーブルを参照して、AIDCレベル(最左欄)、グリッド電位VG、現像バイアス電位VB、階調カーブおよび打ち込みレベルを決定するとともに、データROM245より、カウンタ値に対応した打ち込みレベルの係数を決定する。打ち込みレベルは、データROM244から読み出した打ち込みレベルに、データROM255から読み出した係数を乗算したものである。なお、データROM245のイエロードット打ち込みゲインテーブルは、イエロートナーに対応するものであり、他の色のトナーの場合には、このデータは使用されない。
【0042】
【表8】
【表9】
【0043】
図21は、プリンタ制御部201の複写制御のフローを示す。電源が投入されると、まず、初期設定がなされる(ステップS402)。次に、スタートキーのキー入力が受け付けられるの待つ(ステップS404、S406)。次に、各種センサ入力およびスイッチ入力を受け付ける(ステップS408、S410)。次に、感光体ライフカウンタ213から感光体のプリント枚数が入力される(ステップS412)。次に、AIDC動作を行い、AIDCセンサの検出値を求める(ステップS414)。次に、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色について順次複写を行う(ステップS416)。
AIDC処理(ステップS412)では、図12と同様の処理が行われる。ただし、本実施例では、上に説明したように、感光体の耐久変化に応じて階調補正テーブルとイエロードット打ち込みレベルが選択される点が異なる。AIDC動作は同様に行われる(ステップS120)。すなわち、感光体上に基準トナー像を形成し、AIDCセンサ210aによりトナー濃度検出値を求める。そして、各色の検出値と、選択された階調補正カーブとに応じたグリッド電位VG、現像バイアス電位VB、階調補正カーブおよび打ち込みレベルをデータROM244のAIDCテーブル(表8)より選択する(ステップS122、S124)。また、イエロートナーの複写の場合には、イエロードットの打ち込みレベルをデータROM245のイエロードット打ち込みゲインテーブル(表9)より選択する(ステップS126)。複写処理(ステップS416)は、これらの選択された画像再現条件を用いて実行される。
【0044】
次に、現像剤耐久枚数による切り換えについて説明する。現像剤の耐久により、キャリアへのトナースペントなどにより画像部とドット部への付着状態が異なることがある。キャリアへのトナースペント現象が起こると、現像剤帯電量の低下を引き起こすため、かぶりが発生しやすくなるが、キャリア自身の帯電量も変化するため、カウンターチャージが現象し、中間調部の掻き取りが減少する。また、ドット部は、もともとエッジ効果のためあまり変化していない。この現象以外にも、耐久により現像剤の流動性が変化することにより、現像部への搬送量が変化し、中間調部のがさつきが発生し、画像濃度が低下する。しかし、ドット部は、エッジ効果のため、ほとんど低下しない。このように、べた部とドット部とでは、再現が異なるため、自動濃度制御では、べた部の濃度は合うが、ドット部が合わない。そのため、設定されたイエローパターンレベルでは、目標に対してずれが生じる。
そこで、本実施例では、現像剤ライフカウンタ値に応じて、イエロードットパターンの打ち込みレベルを切り換える。本実施例のプリンタ制御系は、図20に示したプリンタ制御系と同様である。ただし、このプリンタ制御系では、データROM244には、表8と同様なAIDCテーブルが記憶されるが、データROM245のイエロードット打ち込みレベルテーブルには、現像剤耐久枚数を示すカウンタ値に対応したイエロードット打ち込みレベルの係数が記憶される。したがって、プリンタ制御部201は、AIDCセンサ210aの検出値を受け取ると、データROM244のAIDCテーブルを参照して、AIDCレベル(最左欄)、グリッド電位VG、現像バイアス電位VB、階調カーブおよび打ち込みレベルを決定するとともに、データROM245より、現像剤ライフカウンタ値に対応した打ち込みレベルの係数を決定する。打ち込みレベルは、データROM244から読み出した打ち込みレベルに、データROM245から読み出した係数を乗算したものである。なお、データROM245のイエロードット打ち込みゲインテーブルは、イエロートナーに対応するものであり、他の色のトナーの場合には、このデータは使用されない。
【0045】
この場合の制御のフローも図21の場合とほとんど同様であるが、ただし、感光体ライフカウンタ212の代わりに現像剤ライフカウンタ213の値が画像再現条件の定数を決めるために用いられる点が異なる。
【0046】
なお、本実施例では、イエロートナーを用いて追跡用パターンを打ち込んでいるが、イエロートナーの代わりにホワイトトナーを用いてもよい。また人間の目に見えにくい特殊な赤外トナーや紫外トナーを用いてもよい。
また、追跡用パターンは、ドットの配置により解析を行っているが、直接S/Nを書き込むタイプでもよい。この場合は、イエロートナーは使用できないため、赤外トナーや紫外トナーを使用する。
【0047】
【発明の効果】
複写機メーカの社会的責任である偽造防止(追跡)技術において、偽造されたハードコピーから確実に追跡ができるように、安定して追跡用パターンを打ち込むことが可能になった。また、パターンがユーザクレームとならない範囲にもパターンを打ち込むことが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカラー複写機の全体構成を示す断面図である。
【図2】複写機の図を含むカラーコピーの中にイエロードットの2ドットペアが配置された様子を示す図式的な図である。
【図3】打ち込み時と打ち抜き時の露光データの補正を説明するための図である。
【図4】デューティ比が異なるが同じ階調補正テーブルを用いた場合の階調再現特性を示す図である。
【図5】発光レベルの1例を示す図である。
【図6】プリンタ制御系のブロック図である。
【図7】プリンタ制御部の複写制御のフローチャートである。
【図8】複写のフローチャートである。
【図9】低濃度強調型、高濃度強調型、中間調強調型、中間調非強調型の4つの型の階調カーブを示す図である。
【図10】本実施例のプリンタ制御系を示すブロック図である。
【図11】プリンタ制御部の複写制御のフローチャートである。
【図12】AIDC処理のフローチャートである。
【図13】AIDC動作のフローチャートである。
【図14】1ドットの場合と、4連続ドット(べた部)の場合の潜像のパターンを図式的に示した図である。
【図15】画像信号処理部とプリントヘッド部を制御するプリンタ制御系のブロック図である。
【図16】プリンタ制御部の複写制御のフローチャートである。
【図17】AIDC処理のフローチャートである。
【図18】本実施例のプリンタ制御系を示すブロック図である。
【図19】プリンタ制御部の複写制御のフローチャートである。
【図20】本実施例のプリンタ制御系を示すブロック図である。
【図21】プリンタ制御部の複写制御のフローチャートである。
【符号の説明】
28: γ補正部、 30:打ち込みパターン発生部、
201: プリンタ制御部、 204: γデータROM、
205: 打ち込みデータレベルROM,
206: 打ち込みパターンROM、
210a: AIDCセンサ、 211a: ビ−ム径スイッチ、
214〜216、224: データROM、
244: γデータROM、
245: 打ち込みデータレベルROM。
Claims (5)
- 画像データに基づき感光体上に静電潜像を形成し、現像剤でトナー像を形成し、用紙にトナー像を転写する画像再現部と、
オペレータの希望する画像再現条件に画像再現部の画像再現条件を変更する変更手段と、
追跡用パターンを再現された画像に付加するために、追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、
前記変更手段によって変更された画像再現条件で画像データが再現されるように画像再現部を制御するとともに、追跡用データの画像再現に対して画像再現条件の変更にかかわらず追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるように追跡用パターンの感光体への書き込みレベルと階調補正データとを切り換える制御手段とを有することを特徴とする画像再現装置。 - 画像データに基づき感光体上に静電潜像を形成し、現像剤でトナー像を形成し、用紙にトナー像を転写する画像再現部と、
画像再現部での階調再現のための階調カーブを変更する変更手段と、
追跡用パターンを再現された画像に付加するために、追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、
前記変更手段によって変更された階調カーブで画像データが再現されるように画像再現部を制御するとともに、追跡用データの画像再現に対して階調再現条件の変更にかかわらず追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるように階調カーブに応じて階調補正データを切り換える制御手段とを有することを特徴とする画像再現装置。 - 画像データに基づき感光体上に静電潜像を形成し、現像剤でトナー像を形成し、用紙にトナー像を転写する画像再現部と、
画像再現部の現像バイアス電圧を変更する変更手段と、
追跡用パターンを再現された画像に付加するために、追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、
前記変更手段によって変更された現像バイアス電圧で画像データが再現されるように画像再現部を制御するとともに、現像バイアス電圧の変更に対応して追跡用データの感光体への書き込みレベルを切り換え、追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるように画像再現部を制御する制御手段とを有することを特徴とする画像再現装置。 - 画像データに基づき画像を再現する画像再現部と、
オペレータの希望する画像再現条件に画像再現部の再現条件を変更する変更手段と、
画像に追跡用パターンを付加するための追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、
前記変更手段によって変更された画像再現条件で画像データが再現されるように変更された画像再現条件を用いて画像再現部を制御するとともに、追跡用データの画像再現に対しては、追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるように、追跡用パターンの打ち込み前に追跡用データの画像再現条件の各種パラメータの補正を行う制御手段とを有することを特徴とする画像再現装置。 - 画像データに基づき画像を再現する画像再現部と、
画像再現部の階調再現のためのガンマ補正データを変更する変更手段と、
画像に追跡用パターンを付加するための追跡用データを画像データに付加するデータ発生手段と、
前記変更手段によって変更された画像再現条件で画像データが再現されるように変更されたガンマ補正データを用いて画像再現部を制御するとともに、追跡用データの画像再現に対しては、階調再現条件の変更にかかわらず追跡用パターンが常に一定のレベルで再現されるようにガンマ補正データを制御する制御手段とを有することを特徴とする画像再現装置。
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