JP3560320B2 - 水系樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱硬化性の水系樹脂組成物、その製造方法及び該水系樹脂組成物を含有する成形材料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車内装材や建築材料等に用いられる成形体として、繊維、木材等の基材をフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等の接着剤(特開平7−1666号公報)で成形したものが多く使用されているが、ホルマリンが発生する問題がある。また、スチレン等の重合性単量体に不飽和ポリエステル樹脂、有機過酸化物を溶解したもの(特開平10−36653号公報)、不飽和ポリエステル樹脂と有機過酸化物を単に混合したもの(特開昭52−63286号公報)等を用い成形加工されているが、単量体の臭気があったり、均一な硬化反応が起こりにくい等の問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、環境問題が改善され、かつ均一な硬化反応が生じる成形材料組成物、該成形材料組成物を得るのに適した水系樹脂組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、
〔1〕 ラジカル重合可能な不飽和結合を有する不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を構成モノマーの少なくとも一種とする、酸価が3〜100mgKOH/gの縮重合系樹脂中に、1分半減期温度が90〜270℃の油溶性開始剤とラジカル重合可能な不飽和結合を2つ以上有する化合物とを含有する熱硬化性の水系樹脂組成物(以下、水系樹脂組成物ともいう)、
〔2〕 ラジカル重合可能な不飽和結合を有する不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を構成モノマーの少なくとも一種とする、酸価が3〜100mgKOH/gの縮重合系樹脂(以下、樹脂ともいう)、1分半減期温度が90〜270℃の油溶性開始剤、ラジカル重合可能な不飽和結合を2つ以上有する化合物、有機溶剤、中和剤及び水を含有する組成物から有機溶剤を留去する工程を有する熱硬化性の水系樹脂組成物の製造方法、並びに
〔3〕 前記〔1〕記載の水系樹脂組成物を含有する成形材料組成物、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の水系樹脂組成物は、水媒体中に樹脂粒子が分散している系であり、水分散している縮重合系樹脂微粒子中に1分半減期温度が90〜270℃の油溶性開始剤とラジカル重合可能な不飽和結合を2つ以上有する化合物(以下、不飽和結合化合物ともいう)とを含有している点に大きな特徴がある。かかる油溶性開始剤及び不飽和結合化合物を含有する水系樹脂組成物を成形材料組成物に用いた場合、樹脂微粒子は成形基材に均一に含浸、塗布、混合、付着することができるので、該成形材料組成物を成形(熱プレス)すると、縮重合系樹脂微粒子中の油溶性開始剤からラジカルが発生し、樹脂及び不飽和結合化合物の不飽和結合と重合反応することによって、成形材料組成物全体で効率よく均一な熱硬化反応が起こり、均一な強度の成形体が得られるという優れた効果が発現される。また、不飽和結合化合物を含有していることで、熱硬化後の樹脂の架橋密度が高くなり、強度が高く、耐熱性や耐水性に優れた水系樹脂組成物が得られるという効果が発現される。
【0006】
なお、本発明の水系樹脂組成物は、ホルムアルデヒド等を発生する材料を一切使用せず、さらに水系であるので環境問題も生じない。また、本明細書において「油溶性開始剤」とは、製造工程で使用される有機溶剤に室温で1重量%以上溶解する開始剤を意味する。また、「1分半減期温度」とは、ベンゼン中で活性酸素量が1分で半分になる温度である。
【0007】
油溶性開始剤としては、1分半減期温度が90〜270℃、好ましくは90〜200℃である開始剤であれば特に限定はなく、有機過酸化物、アゾ系重合開始剤等が挙げられるが、高い反応性を有する有機過酸化物が好ましい。
【0008】
有機過酸化物としては、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシエステル類等が挙げられ、活性酸素量が多く、活性化エネルギーの小さいものが好ましい。好ましい具体例は、ラウロイルパーオキサイド〔1分半減期温度(以下、同じ):116.4℃〕、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン〔147.1℃〕、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン〔149.0℃〕、t−ブチルパーオキシラウレート〔159.4℃〕、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート〔158.8℃〕、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート〔161.4℃〕、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート〔142.0℃〕、ジクミルパーオキサイド〔175.2℃〕、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン〔179.8℃〕、ジ−t−ブチルパーオキサイド〔185.9℃〕、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート〔134.0℃〕、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート〔92.1℃〕、t−アミルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘイキサノエート〔130.0℃〕、1,1−ジ(t−アミルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン〔151.0℃〕等である。
【0009】
アゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル〔1分半減期温度(以下、同じ):116.0℃〕、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル〔119.0℃〕、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル〔104.0℃〕、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカーボニトリル〔141.0℃〕、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート〔119.0℃〕、1,1’−アゾビス−(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)〔111.0℃〕等が挙げられる。
【0010】
これらの油溶性開始剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0011】
油溶性開始剤の含有量は、成形する材料に要求される硬化速度及び成形体の強度と水系樹脂組成物の保存安定性とのバランスの観点から、樹脂100重量部に対し、好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは0.5〜20重量部である。
【0012】
本発明の不飽和結合化合物としては、両末端(メタ)アクリル基を有する化合物、アリル基を有する化合物及びジビニル基を有する化合物からなる群より選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。これらの中では、水系樹脂組成物を含有する成形材料組成物を加熱硬化する際、硬化前の加熱された状態では、縮重合系樹脂と相溶し、樹脂の融点を降下させる作用を有し、且つ、樹脂の融点降下に伴う高反応性及び不飽和結合量アップに伴う架橋密度アップによる硬化後の成形体の強度向上、水系樹脂組成物の保存安定性、成形時の臭気等の観点から、アリル基を含有する化合物が好ましい。具体的には、フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、イタコン酸ジアリル、ヘキサヒドロフタル酸ジアリル、ジアリルフタレートプレポリマー、ジアリルイソフタレートプレポリマー等のジアリル化合物及び1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリアリル等のトリアリル化合物がより好ましい。
【0013】
また、両末端(メタ)アクリル基を有する化合物としては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート等が挙げられ、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート等が好ましい。ジビニル基を有する化合物としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等が好ましい。
【0014】
これらの不飽和結合化合物は、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
【0015】
不飽和結合化合物の含有量は、成形体への高強度化、及び耐熱性、耐水性の向上の観点から、樹脂100重量部に対し、好ましくは5〜80重量部、より好ましくは10〜60重量部である。
【0016】
本発明に用いられる樹脂(縮重合系樹脂)は、ラジカル重合可能な不飽和結合を有する不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を構成モノマーの少なくとも一種とする、酸価が3〜100mgKOH/gのものであればよく、具体的には、水系分散体である水系樹脂組成物の製造の容易度、各種基材との接着性、ホルマリンを原料として用いないという観点より、ポリエステル及びポリエステルポリアミドが好ましい。
【0017】
本発明に用いられるポリエステルは、例えば、酸成分をポリオール成分と縮重合させることにより製造することができる。
【0018】
酸成分としてのラジカル重合可能な不飽和結合を有する不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物としては、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びそれらの酸無水物が挙げられ、好ましくはマレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸及び無水テトラヒドロフタル酸であり、その含有量は酸成分の20〜100モル%が好ましく、50〜100モル%がより好ましい。
【0019】
本発明に用いられる他の酸成分としては、特に限定はなく、例えば、下記の多価カルボン酸又はその誘導体を用いることができる。
【0020】
多価カルボン酸又はその誘導体としては、特に限定はないが、好ましくは炭素数4〜40の二価及び三価の非ラジカル反応性カルボン酸が用いられ、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、ダイマー酸、アルケニルコハク酸(C〜C20)、シクロヘキサンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸等の二価カルボン酸、及び1,2,4−ベンゼントリカルボン酸等の三価カルボン酸、その酸無水物、その低級アルキルエステル(C〜C)が挙げられる。
【0021】
ポリオール成分としては、特に限定はなく、好ましくはエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール等の炭素数2〜10の脂肪族ポリオール又はビスフェノールA、水素化ビスフェノールA等の芳香族系ポリオール及びそれらのアルキレン(C〜C)オキサイド付加物(n=2〜10)が挙げられ、特には耐熱性の点よりビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物が好ましい。
【0022】
ポリオール成分と酸成分との縮重合は、公知の方法、例えば、ポリオール成分と酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて180〜250℃の温度で行えばよく、その終点は分子量の参考となる軟化点(Tm)、酸価(AV)等の追跡により決定すればよい。
【0023】
なお、ポリオール成分と酸成分とのモル比は、該ポリエステルのAV、数平均分子量及びガラス転移点(Tg)等の値により適宜決定すればよいが、1:0.6〜1:1.5(ポリオール成分:酸成分)であることが好ましい。
【0024】
また、この縮重合の際に、酸化ジブチル錫等のエステル化触媒、ハイドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁止剤等の添加剤を適宜使用できる。
【0025】
本発明に用いられるポリエステルポリアミドは、公知の方法、例えば、前記ポリエステルの製造に用いた酸成分及び前記ポリオールを含む成分中に、アミン誘導体を添加して縮重合することにより、製造することができる。アミン誘導体としては、特に限定はなく、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、キシリレンジアミン等のポリアミン;メチルグリシン、トリメチルグリシン、6−アミノカプロン酸、δ−アミノカプリル酸、ε−カプロラクタム等のアミノカルボン酸;並びにプロパノールアミン等のアミノアルコールが挙げられ、有機溶剤への溶解性の点よりメチルグリシン、トリメチルグリシン及び6−アミノカプロン酸が好ましい。
【0026】
ポリエステルポリアミド中における、ポリオール成分、酸成分及びアミン誘導体のモル比は、前記ポリエステルの場合と同様に、該ポリエステルポリアミドのAV、数平均分子量及びTg等の値により、適宜決定すればよい。
【0027】
かかる方法で得られる樹脂のJIS K 0070に基づくAVは、3〜100mgKOH/g、好ましくは10〜70mgKOH/gである。AVが3mgKOH/g未満では安定な水系分散体が得られず、100mgKOH/gを越えると樹脂が水溶性となり、油溶性開始剤との相溶性も低下する。なお、このAVの調整は、原料の多価カルボン酸/多価アルコールのモル比、反応時間等を調整することにより行うことができる。
【0028】
また、JIS K 0070に基づく水酸基価(OHV) は、好ましくは1〜50mgKOH/gである。また、該樹脂のTg(示差走査熱量計による測定)は0〜100℃、Tm(フローテスター法による測定)は30〜180℃及び数平均分子量(GPC法によりポリスチレン換算した値)は1000〜50000であることが好ましい。また、該樹脂がポリエステルポリアミドである場合、該樹脂のASTM D2073に基づくアミン価は10mgKOH/g以下であることが望ましい。
【0029】
また、樹脂のカルボキシル基は、少なくとも一部が中和されている必要があり、例えば、該樹脂の溶液に中和剤を添加し中和物とする。
【0030】
中和剤は、カルボキシル基をイオン化するものであれば特に限定がないが、好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の水酸化物及び各種アミン類、特にはアルカリ金属の水酸化物であり、その使用量は、該樹脂中のカルボキシル基1当量に対して、0.8〜1.4当量が好ましい。尚、中和剤は、そのまま使用してもよいが、極少量の水に希釈、溶解して使用してもよい。
【0031】
樹脂の水系樹脂組成物中における含有量は、成形加工方法により異なるが、必要とする強度と分散体の安定性のバランスから、5〜60重量%が好ましく、15〜60重量%がより好ましく、25〜60重量%が更に好ましい。
【0032】
次に、本発明の水系樹脂組成物の製造方法について説明する。本発明の水系樹脂組成物は、いわゆる転相乳化等により製造される。その例としては、前記樹脂、前記油溶性開始剤、前記不飽和結合化合物、有機溶剤、前記中和剤及び水を含有する組成物から有機溶剤を留去する工程を有する製造方法が挙げられる。具体的には、樹脂、油溶性開始剤、不飽和結合化合物を有機溶剤に溶解させ、さらに水、中和剤、要すれば界面活性剤等を加えた後、有機溶剤を留去して水系に転相することが好ましい。転相は、水を加えた時に起こってもよいが、安定な分散液を得る観点から、有機溶剤の留去中に起こるようにすることがより好ましい。
【0033】
本発明において、かかる製造方法を用いることで、水媒体中に平均粒径が好ましくは5μm以下、より好ましくは2μm以下、特に好ましくは1μm以下の微粒子状の縮重合系樹脂粒子が分散し、且つ、縮重合系樹脂中に油溶性開始剤及び不飽和結合化合物が含有された水系樹脂組成物を容易に得ることができるという優れた効果が発現される。
【0034】
なお、本発明に用いられる有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等の炭素数3〜8のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン(THF)等の炭素数4〜8のエーテル系溶剤等が好ましく、アセトン、メチルエチルケトン及びTHFが更に好ましい。有機溶剤の使用量としては、樹脂100重量部に対し有機溶剤100〜600重量部であることが好ましい。
【0035】
また、水の使用量としては、樹脂100重量部に対し100〜1000重量部であることが好ましい。この場合、水に各種アニオン、ノニオン等の界面活性剤、特には高級アルコール硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩等を樹脂100重量部に対し1〜20重量部程度さらに添加すると、微粒子の平均粒径を小さくすることができ、かつ樹脂濃度を高めることができるので好ましい。また、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性の過硫酸化物や2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2−アゾビスイソブチルアミド二水和物等の水溶性アゾ化合物を添加すると、熱硬化反応をより促進するので好ましい。
【0036】
また、有機溶剤の留去は、例えば、減圧下30〜70℃で行うことが好ましく、有機溶剤の含有量を好ましくは1重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下に調整することが望ましい。また、得られた処理液のpHを6〜10となるように調整することがさらに好ましい。pHの調整には、前述の中和剤等を用いることができる。
【0037】
かかる方法で得られた水系樹脂組成物の微粒子の平均粒径は、成形体を均一に硬化させるため、好ましくは0.5〜5000nm、より好ましくは1〜2000nm、特に好ましくは1〜1000nmである。なお、その平均粒径は、例えば前記樹脂の分子量、AV、中和度、転相乳化の条件等を変えることによって適宜調整することができる。
【0038】
本発明の水系樹脂組成物には、前記成分の他に、従来公知の各種添加剤、例えば、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、クロロメチルフェノール系等の防黴剤、EDTA等のキレート剤、亜硫酸塩等の酸素吸収剤等を配合してもよい。
【0039】
該水系樹脂組成物は、自己分散型であることが好ましいが、界面活性剤を添加してホモミキサー、フィルミックス等の強制攪拌分散機及びアトライター等の乳化機により分散することにより形成したものでもよい。
【0040】
本発明の水系樹脂組成物は、熱硬化性に優れるのみならず、保存安定性、耐熱性、耐水性等に優れたものであり、成形体の原料として有用である。本発明の水系樹脂組成物を基材等に塗布、含浸、スプレーコーティング、フォームコーティング等することにより、成形材料組成物を得ることができる。
【0041】
基材としては、特に限定はなく、ガラス繊維やカーボン繊維等の無機繊維や合成繊維、天然繊維等の有機繊維、シリカ、アルミナ、クレー、炭酸カルシウム、タルク等の無機粉末、パルプ粉、木粉、木片チップ等を使用することができる。
【0042】
また、必要に応じて、触媒、硬化剤、不飽和結合を有するオリゴマーやプレポリマー等の常温個体で低臭気の硬化助剤、架橋促進剤、アミドワックス、合成ワックス、合成ラテックス、脂肪酸金属塩等の離型剤及びタルク、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、水酸化アルミニウム等のフィラー、公知の添加剤、充填剤、増量剤を用いてもよい。これら上記の剤は、基材と水系樹脂組成物との混合時に添加してもよい。
【0043】
基材の成形材料組成物中における含有量は、成形体の比重及び成形体の強度の観点から、好ましくは1〜99.5重量%、さらに好ましくは20〜98重量%である。
【0044】
水系樹脂組成物の成形材料組成物中における含有量は、成形体の強度及び成形体の比重の観点から、好ましくは0.5〜99重量%、さらに好ましくは2〜80重量%である。
【0045】
かかる構成を有する本発明の成形材料組成物を成形する方法としては特に限定はなく、加熱しながらの押圧成形、圧縮成形、積層成形、射出成形、押出成形等の公知の方法を用いることができる。また、成形材料組成物を予熱した後に成形に供しても良い。また、一度成形した後、さらにもう一度成形(2次成形)してもよい。
【0046】
このような方法で得られた成形体は、環境問題を生じずかつ十分な強度を有しているため、自動車内装材、建築材料等に好適に使用することができる。
【0047】
【実施例】
樹脂製造例1
ビスフェノールA(PO)2.2モル付加物1050g、無水マレイン酸320g(酸成分中100モル%)、ハイドロキノン0.35gを窒素気流下にて210℃で攪拌し、AVが23.7mgKOH/gに達した時、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂は淡黄色の固体であり、OHVは32.5mgKOH/g、Tgは52.4℃、Tmは93.1℃、数平均分子量は2860であった。これを樹脂aとする。
【0048】
樹脂製造例2
ビスフェノールA(PO)2.2モル付加物1050g、フマル酸313g(酸成分中81.8モル%)、6−アミノ−n−カプロン酸20g、酸化ジブチル錫1.3g及びハイドロキノン0.4gを樹脂製造例1と同様にして反応させた。次いで、無水トリメリット酸87gを添加し、AVが46.3mgKOH/gに達した時、反応を終了した。得られたポリエステルポリアミド樹脂は淡黄色の固体であり、OHVは43.8mgKOH/g、アミン価は0.1mgKOH/g未満、Tgは54.7℃、Tmは97.8℃、数平均分子量は2530であった。これを樹脂bとする。
【0049】
樹脂製造例3
プロピレングリコール138g、水素化ビスフェノールA290g、無水マレイン酸273g(酸成分中86.1モル%)、無水トリメリット酸83g、ハイドロキノン0.4g及び酸化ジブチル錫1.0gを樹脂製造例1と同様にして反応させ、AVが28.4mgKOH/gに達した時、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂は淡黄色の固体であり、OHVは25.1mgKOH/g、Tgは42.7℃、Tmは101.3℃、数平均分子量は3500であった。これを樹脂cとする。
【0050】
実施例1
樹脂製造例1で得られた樹脂a300g及びジ−t−ブチルパーオキサイド12g、イソフタル酸ジアリル70g、ジアリルフタレートプレポリマー100gをメチルエチルケトン500gに溶解させた後、水酸化ナトリウム6.1gを含むイオン交換水20gを添加して中和し、攪拌下でイオン交換水800g及びポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(25重量%水溶液)80gを加えた後、減圧下40℃でメチルエチルケトンを留去し水分調整をして、熱硬化性の自己分散型水系ポリエステル樹脂(数平均粒径:380nm、固形分:50重量%)を得た。
【0051】
実施例2〜3
表1に示す組成を用いた以外は実施例1と同様にして、熱硬化性の水系樹脂組成物を得た。
実施例1〜3で得られた水系樹脂組成物の保存安定性及び熱硬化特性を、以下の方法に基づいて評価した。その結果を表1に示す。なお、臭気評価について、いずれの場合も成形前後で、ホルムアルデヒドは検知されず、また刺激臭はなかった。
【0052】
評価方法
〔水系樹脂組成物の保存安定性〕
水系樹脂組成物の保存安定性は、水系樹脂組成物の作製直後、20℃で3ヵ月間及び40℃で1ヵ月間保存した後の樹脂の粒径変化の状態及び外観の状態変化の評価から判断した。また、粒径分布はコールターカウンター(COULTER ELECTRONICS 社製:製品名:COULTER MODEL N4) で測定した。なお、表中の「◎」は粒径分布の変化がなく、外観変化もないこと、「○」は粒径分布の変化があるが、外観変化がないこと、「△」は粒径分布が顕著に変化し、液底に沈降物が発生するが、振るともとの状態にもどること、及び「×」は液底に凝集沈殿物が発生し、振ってももとの状態にもどらないことを示す。
【0053】
〔成形体の作製条件〕
綿を基材として、基材100gに対して上記水系樹脂組成物を固形分として100gとり、基材にスプレー塗布、混合して調製した成形材料組成物をステンレス型枠(3cm×12cm)に、固形分として15g入れて、熱圧成形機にて、荷重18kgf/cm、温度190℃、時間90秒の条件下で成形し、厚さ5mmの成形体を得た。この成形体を用いて、以下の熱硬化特性評価を行い、その結果を表1にまとめた。
【0054】
〔成形体特性〕
成形体特性として、作製した成形体の曲げ強度及び外観評価を行った。
曲げ強度は、JIS K 6911に基づき、試験数5点(表中▲1▼〜▲5▼で表す)のそれぞれの強度及び平均値を表1にまとめた。表中、外観評価について、「○」は成形体表面に不均一な樹脂のかたまりがない、「△」は成形体表面に不均一な樹脂のかたまりが数カ所ある、「×」は成形体表面に不均一な樹脂のかたまりがあり、樹脂のついていない基材のみの部分もあることを示す。
【0055】
〔成形体の耐熱性〕
作製した成形体を110℃のオーブンに1時間入れた直後の成形体の硬さを評価した。表中、「○」は成形体が入れる前と同様に硬いままの状態、「△」は成形体が少し柔らかくなった状態、「×」は成形体が完全に柔らかくなった状態を示す。
【0056】
〔成形体の耐水性〕
作製した成形体を50℃の水に6時間、浸漬後の成形体の外観の状態変化を評価した。表中、「○」は成形体に変化なし、「△」は成形体が部分的に膨潤、又は成形体表面が部分的にスポンジ状になる、「×」は成形体が全体的に膨潤し、スポンジ状になることを示す。
【0057】
〔臭気評価〕
・成形時
成形時のホルムアルデヒドのガス発生の有無をガス検知管を用いて測定した。
・成形後
得られた成形体をデシケーターに入れ、24時間放置後、デシケーター内のホルムアルデヒドのガスの有無をガス検知管を用いて測定した。
【0058】
比較例1
フラスコに樹脂a300g、イソフタル酸ジアリル70g及びジアリルフタレートプレポリマー100gを加えて、160℃に加熱して溶解、混合した後、冷却固化した後、平均粒径150μmに粉砕した。この粉砕品の半分量235gにジ−t−ブチルパーオキサイド6gをスプレー塗布及びブレンダーで攪拌を行い、熱硬化性樹脂粉体とした。
【0059】
〔成形体の作製条件〕
綿を基材として、基材100gに対して、上記熱硬化性樹脂粉体を100gとり、基材と樹脂粉体とをブレンダーで攪拌、混合して、成形材料組成物とした。この組成物15gを用いて、実施例1と同様に成形体を作製し、その熱硬化特性の評価を行い、その結果を表1にまとめた。なお、臭気評価について、成形前後でホルムアルデヒドは検知されず、また刺激臭はなかった。
【0060】
【表1】
Figure 0003560320
【0061】
表1の結果から、実施例1〜3で得られた水系樹脂組成物はいずれも、刺激臭がなく、保存安定性に優れたものであり、さらに、比較例1に比べ、熱硬化における成形体の均一な強度、耐熱性及び耐水性に優れたものであることがわかる。
【0062】
実施例4
ラワン木片を解砕し、ラワンの木粉にしたものを成形用基材とし、ラワン木粉1kgに対して、実施例1の水系樹脂組成物(固形分50重量%)300gをスプレー塗布しながら混合し、成形用木粉とした。
次に、縦10cm×横25cmの型枠に成形用木粉120gを入れて型押しして、成形前駆体を形成し、190℃に加熱したホットプレス機にて、荷重25kgf/cm、温度190℃、時間120秒の条件下で成形し、厚さ6mmの木質ボード(中質繊維板(MDF)タイプ)サンプルを作製した。このボードサンプルを、JIS A5905 に準じて評価したところ、曲げ強さが45N/mmであり、十分な強度を有していた。
【0063】
実施例5
衣類、織物の布キレを解砕して糸くず状にし、これを成形用基材とし、糸くず1kgに対して、実施例3の水系樹脂組成物(固形分42重量%)714gを用いた以外は実施例4と同様にして布繊維ボードサンプルを作製し、評価したところ、曲げ強さが43N/mmであり、十分な強度を有していた。
【0064】
【発明の効果】
本発明の水系樹脂組成物を用いることにより、環境問題が改善され、かつ均一な硬化反応が生じる成形材料組成物を得ることができるという優れた効果が奏される。

Claims (5)

  1. ラジカル重合可能な不飽和結合を有する不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を構成モノマーの少なくとも一種とする、酸価が3〜100mgKOH/gの縮重合系樹脂中に、1分半減期温度が90〜270℃の油溶性開始剤とラジカル重合可能な不飽和結合を2つ以上有する化合物とを含有する熱硬化性の水系樹脂組成物。
  2. 縮重合系樹脂が、ポリエステル又はポリエステルポリアミドである請求項1記載の水系樹脂組成物。
  3. ラジカル重合可能な不飽和結合を2つ以上有する化合物が両末端(メタ)アクリル基を有する化合物、アリル基を有する化合物及びジビニル基を有する化合物からなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項1又は2記載の水系樹脂組成物。
  4. ラジカル重合可能な不飽和結合を有する不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を構成モノマーの少なくとも一種とする、酸価が3〜100mgKOH/gの縮重合系樹脂、1分半減期温度が90〜270℃の油溶性開始剤、ラジカル重合可能な不飽和結合を2つ以上有する化合物、有機溶剤、中和剤及び水を含有する組成物から有機溶剤を留去する工程を有する熱硬化性の水系樹脂組成物の製造方法。
  5. 請求項1〜3いずれか記載の水系樹脂組成物を含有する成形材料組成物。
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