JP3559966B2 - 注腸造影法に用いる造影剤容器 - Google Patents
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【技術分野】
本発明は、注腸造影法に用いる造影剤の容器に関する。詳しくは造影剤の出荷、貯蔵のみならず、造影剤の注腸にも使用することができるそのような容器に関する。
【0002】
【背景技術】
注腸造影法は大腸ポリーブ、大腸がんなどの診断に使用される医学的操作である。この方法は肛門から造影剤すなわち硫酸バリウム懸濁液を大腸に注入し、X線造影によって行われる。現在では造影剤を所定量注入し、その後空気を注入して大腸粘膜の二重造影を行う方法が一般的である。
【0003】
この方法に使用する造影剤(硫酸バリウム懸濁液)は濃厚な原液として大型容器に収容して出荷し、使用時取り出して所定濃度に希釈してイルリガートルを使用して注入されていた。近年原液を静脈輸液用バッグに似た可撓性のプラスチックバッグに収容した形でも出荷されている。しかしながらバッグはその底に取付けたハンガーによってポールもしくはスタンドに吊るし、ポートを注腸チューブへ接続してバッグから直接患者へ造影剤を注入することができる便利さを提供するものの、原液の所定濃度への調合、大腸内への空気の注入などの操作に使用するためには手間のかかる人手による操作を必要とする。
【0004】
【本発明の課題】
そこで本発明は、出荷当時の造影剤容器をそのまま、原液の希釈、造影剤の注腸、空気の注入、一旦注入した造影剤の回収などを含む注腸造影法の少なくとも主要な操作に使用することができる便利さを備えた造影剤容器を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の注腸造影法に用いる造影剤容器は、内部に造影剤を収容するための本体と、本体の口部へ着脱自在に取付けることができる投与キャップを備える。
【0006】
前記容器本体は、その底部に口部を下にした倒立位置に容器を懸吊するための格納式ハンガー部材と、口部を上にした直立位置に容器を立てるための自立手段を備えている。容器本体は半剛直なプラスチック壁で形成されており、そのため倒立位置にある容器から造影剤が出て行く時発生する負圧によって扁平に潰れることができるが、他方内部が大気圧になった時自然に元の形状へ復帰することができる。
【0007】
使用時口部へ取付けられる投与キャップは、患者の肛門へ挿入される造影剤注入チューブへ接続することができる第1のノズルと、空気ポンプのチューブへ接続することができる第2のノズルを備えている。
【0008】
【好ましい具体例の説明】
図1ないし3は、本発明の造影剤容器の本体のそれぞれ正面図、側面図および底面図である。本体1は頂部に開口した口2を有し、そのまわりには雄ねじ3が設けられている。本体1は一般にボトル形状であるが、底には容器を直立位置に安定して立てるための自立手段として僅かに外側へ張出した4個の脚4を備える。底の中央には蝶番式のハンガー5と、ハンガーを倒した時ハンガー開口6の縁と摩擦係合するリテーナー7とからなる格納式のハンガー部材が本体と一体成形して取付けられている。
【0009】
本体はこのためハンガー5を起こし、その開口6をスタンドもしくはポールのフックに引掛け、倒立位置に懸垂することができる。
【0010】
本体は、後で記載するように投与キャップを口2へ取付け、倒立位置で注入チューブを通って造影剤を容器から患者の大腸へ注入するにつれ扁平に潰れるように、半剛直なプラスチック壁で形成される。硫酸バリウムは高い比重(4.47)を有するので、比重の小さい液体が出て行く時十分に潰れないような半剛直プラスチック壁の容器でも内部に発生した負圧によって扁平に潰れることができる。本体の潰れを容易にするため、本体は内側へくぼんだくぼみ部分8をその両側面に備えるのが好ましい。しかしながら容器本体は半剛直なプラスチック壁で形成されているため、内部が大気圧に等しくなった時は元の形状へ自然に復帰することができる。この性質は後で記載する空気の注入にとって肝要である。
【0011】
図4は投与キャップ10の一部断面正面図である。キャップ10の円筒壁の内側には本体口部2のまわりの雄ねじ3と係合する雌ねじ11が設けられている。頂壁からは大径の第1のノズル12が突出している。第1のノズル12はその先端をはさみ等で切り取って造影剤注入チューブへ接続される。そのためチューブがノズル12から容易に外れないように環状リブ13がノズル外周に設けられてある。キャップ10の頂壁からは小径の第2のノズル14も突出して設けられる。第2のノズル14はやはりはさみによって先端の一部を切り取り、空気ポンプからのチューブへ接続される。
【0012】
今から本発明の造影剤容器の使用方法を図面を参照して説明しよう。容器は図示しない密閉式キャップによって閉鎖された状態で出荷され、使用直前までその状態で貯蔵される。
【0013】
使用前にこの閉鎖キャップを外し、口2から水を注入して中味の造影剤原液を所望の濃度に希釈する。このとき目盛9の存在は希釈水を計量カップを用いて計量する必要をなくす。
【0014】
次に図5に示すように第1および第2のノズル12,14の先端の一部を切り取り、本体口部2へ装着し、図6に示すように開口した第1のノズル12へ肛門挿入チップおよびカフを有する造影剤チューブを差込み、第2のノズル14へは空気ポンプチューブを差し込み、それぞれクランプで閉鎖する。
【0015】
次に図7に示すように容器を倒立位置で懸吊し、空気ポンプチューブは閉鎖したまま造影剤注入チューブを肛門へ差込み、クランプを外して所定量の造影剤を大腸に注入する。
【0016】
注入が終ったならばハンガーを格納し、容器を図8のように直立位置に立て、クランプを操作して空気ポンプチューブを開いてポンプを操作する。この時空気は元の形状へ復元した容器および造影剤チューブを通って大腸内に注入される。X線による二重造影はこのようにして実施される。
【0017】
造影が終った後腸内の造影剤は、容器を直立位置に保ったまま低い位置に立て、空気ポンプチューブを第2のノズル14から取外し、注入チューブのクランプをゆるめることにより、造影剤は重力により容器へ戻り、回収される。
【0018】
もし容器壁が半剛直でなく完全に可撓性であったならば、図8のように容器内に空気通路の一部となる空胴が自然に形成されることはなく、潰れたバッグを一旦空気でふくらまし、人手で空胴が空気ポンプチューブおよび造影剤チューブの両方に連通する位置に来るように操作する手間を要するであろう。またそのような可撓性バッグでは計量カップを使用することなくバッグ内で原液を所望濃度へ希釈することは不可能であろう。本発明の造影剤容器にはこのような不便さはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】容器本体の正面図。
【図2】容器本体の側面図。
【図3】容器本体の底面図。
【図4】投与キャップの一部断面正面図
【図5】本発明の造影剤容器の注腸造影法における使用方法の説明図。
【図6】本発明の造影剤容器の注腸造影法における使用方法の説明図。
【図7】本発明の造影剤容器の注腸造影法における使用方法の説明図。
【図8】本発明の造影剤容器の注腸造影法における使用方法の説明図。
【図9】本発明の造影剤容器の注腸造影法における使用方法の説明図。
【符号の説明】
1・・・容器本体
2・・・口部
5・・・格納式ハンガー
7・・・ハンガーリテーナー
8・・・くぼみ部
10・・・投与キャップ
12・・・第1のノズル
14・・・第2のノズル
Claims (4)
- 口部を有し内部に造影剤を収容するため本体と、口部へ着脱自在に取付けることができる投与キャップを備え、
前記容器本体はその底部に口部を下にした倒立位置に容器を懸吊するための格納式ハンガー部材と、口部を上にした直立位置に容器を立てるための自立手段を備え、前記容器本体は倒立位置にある容器から造影剤が出て行く時発生する負圧によって扁平に潰れることができるが、他方内部が大気圧になった時自然に元の形状へ復帰する半剛直で、かつ胴部水平断面において略楕円形状を有するプラスチック壁で形成されており、
前記投与キャップは造影剤注入チューブへ接続可能な第1のノズルと、空気ポンプチューブへ接続可能な第2のノズルを備えていることを特徴とする注腸造影法に用いる造影剤容器。 - 前記容器本体は、その潰れを容易にするため内側へくぼんだくぼみ部分を持っている請求項1の造影剤容器。
- 前記ハンガー部材はフックを受入れる開口を備えた蝶番部材と、格納時前記開口の縁と摩擦係合するリテーナー部材よりなり、蝶番部材およびリテーナー部材は容器本体と一体に成形されている請求項1または2の造影剤容器。
- 前記容器本体は収容された造影剤の容積を指示するための目盛を備えている請求項1ないし3のいずれかの造影剤容器。
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