JP3559450B2 - 花茎の中心線を求める方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、枝,葉,棘がある菊,カーネーション,バラ等の花卉を自動選別するために用いられる花茎中心線を求める方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、菊,カーネーション,バラ等の花卉を選別する場合、重量等の階級要素については適宜の計測手段(例えば重量を計測する秤量手段)を用いて自動計測する方法が知られている。しかし、等級要素については作業者の目視検査に頼るのが従来普通であり、例えば、等級要素の一つである花茎の曲がりの程度を熟練作業者の目視検査でこれを判定評価する場合が多い。なお、曲がりには、一方向の曲がりや蛇行する曲がりなどがあり、通常は前者を単に「曲がり」といい、後者を「S曲がり」というので、本明細書においても以下にこれに従う。
【0003】
ところで、人間の感覚による検査・判定では作業者の個人差が避けられず、また一人の作業者であっても時間の経過と共に検査・判定の結果に変化が生ずる場合が多く、また作業が長時間に渡ると能率が低下するという問題がある。そこで本出願人は、花卉の曲がりに関する等級要素を画像処理により自動計測できる方法を提案した(特開平8−75416号公報)。
【0004】
上記の方法は、花卉をカメラ等の撮像手段で撮像して得た画像信号を2値化し、この2値化した画像の概ね花茎長尺方向をX方向としかつこれに直交する方向をY方向として、X方向の一端側から他端側に向かって、花茎と交叉するY方向の仮想計測線を一定間隔毎に引き、各仮想計測線上の花卉画像中心位置を花茎の中点として順次に結び、花茎の中心線とするものである。
【0005】
なお、各計測線上の画像の中点を求める上記特開平8−75416号公報の方法は、該計測線上のY方向の画像始まりから画像終わりまでの画素数を求め、その1/2の画素の点を中点とすることを原則としながら、この原則だけでは不適当な場合を考慮して、いくつかの場合に修正を行うようにしている。
【0006】
その第1の修正法として、一つの仮想計測線上に画像が一つの場合に、この画像が単純に花茎を示しているとは言えないと判断するための判断基準(三つ)が示されている。具体的には▲1▼:画像の幅が大きすぎる場合、▲2▼:一つ前の中点位置からの曲がり角度が急峻過ぎる場合、▲3▼:一つ前の中点位置からのY方向の距離が大き過ぎる場合の対処法が開示されている。
【0007】
第2の修正法としては、一つの仮想計測線上に二以上の画像が存在する場合の修正についてである。すなわち、花卉には葉や枝がついているため、一つの仮想計測線Kn(nは何番目かを表すための整数)上に二つ以上の画像(In1 ,In2 ,・・・)が別れて検出される場合がある。この場合に、各画像の中点(Pn1 ,Pn2 ,・・・)とその一つ前の仮想計測線K(n−1)上に求めた中点P(n−1)と結んだ距離Lが最も短い中点をその仮想計測線Kn上の花茎の中点Pnとして選択することが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記修正法により花茎中心線を求める方法は、比較的真っ直ぐな花茎を有する花卉の花茎中心線の検出には良好な計測結果をもたらすものの、花茎の曲がりが大きな花卉では必ずしも満足しない結果となることがある。例えば、仮想計測線上に別れて存在する二以上の画像に対する、その一つ前の仮想計測線上の中点からの距離が同じ場合に、いずれを正しいと判定するのかの基準がないという問題がある。また、花茎の曲がりの大きな花卉では、上記中点間距離の短い方が実際には葉や枝であって、距離の長い方が花茎の画像であることもあり得、誤検出の原因となってしまうからである。
【0009】
本発明は、以上のような花卉の曲がりに関する等級要素を画像処理により自動計測する際に、より実際に合致し、したがって精度良く花茎中心線を求めることができて、誤検出の虞をより一層低減することができる花卉の花茎の中心線を求めることができる方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本願請求項1の花卉花茎の中心線を求める方法の特徴は、花茎の中心線に沿った近似中心線を求めるために撮像した花卉の画像に対し、概ね花茎長尺方向をX方向としかつこれに直交する方向をY方向として、X方向の一端側から他端側に向かって所定間隔毎に花茎と交叉するY方向の仮想計測線を設定し、各仮想計測線上の花茎画像の中点を求めてこれらの花茎中点を順次に結んで花茎の中心線を決める方法であって、下記(1),(2)及び(3)によって検索した各仮想計測線上の点を花茎中点とする花茎の中心線を求める方法にある。
【0011】
(1):一つの仮想計測線上に連続した単一の画像のみが存在する場合に下記(2)の場合を除いて、当該画像のY方向中点を花茎中点とする。
【0012】
(2):一つの仮想計測線上に連続した単一の画像のみが存在し、かつ当該画像のY方向長さが対象花卉の花茎基準径寸法と比較して予め設定した許容寸法範囲を外れる場合に、当該仮想計測線のX方向の前後夫々で既に花茎中点が求められている最近接の一対の仮想計測線上の花茎中点に基づいて当該仮想計測線上の予測中点を定め、この予測中点を花茎中点とするか又は当該仮想計測線上の花茎中点の決定をキャンセルする。
【0013】
(3):一つの仮想計測線上に離間した二以上の画像が存在する場合に、以下の中点決定法のいずれかを選択して当該仮想計測線上の点を花茎中点とする。
【0014】
(3−1) :当該仮想計測線上に当該仮想計測線のX方向の前後夫々で既に花茎中点が求められている最近接の一対の仮想計測線上の花茎中点に基づいて予測中点を定め、この予測中点に最も近い画像の中点を当該仮想計測線上の花茎中点とする。
【0015】
(3−2) :上記(3−1) で求めた予測中点に最も近い画像のY方向長さが、対象花卉の上記花茎基準径寸法と比較して予め設定した許容寸法範囲内であることを条件として当該画像の中点を当該仮想計測線上の花茎中点とする。
【0016】
(3−3) :上記(3−1) で求めた予測中点から、Y方向に関して予め設定した許容距離範囲内に画像があり、かつ当該画像のY方向長さが対象花卉の上記花茎基準寸法径と比較して予め設定した許容寸法範囲内であること、を条件として当該画像の中点を当該仮想計測線上の花茎中点とする。
【0017】
この発明において上記構成を採用した理由は次のことによる。
【0018】
すなわち、上述した従来の花卉花茎の中心線を自動計測する方法においては、花卉の一端側(一般的には花茎端側)からY方向に設定した仮想計測線上の花茎中点を順次に決めるようにしているため、先に求めた花茎中点が正しくないと、これを起点として次に求める仮想計測線上の花茎中点の位置の精度についての信頼性は乏しく、順次に繰り返して求める次段以降の仮想計測線上の花茎中点の位置精度は累積的に低下する結果となる。
【0019】
ところで、各仮想計測線上毎に得られる花卉画像が一つである場合には、その画像内に花茎が存在することは当然であり、また、この画像が当該花卉の花茎の太さに概ね等しければ、まさにこの画像が花茎を示している可能性は極めて高いと考えることができる。
【0020】
これらのことから、この発明において、各仮想計測線上の花茎中点の確かさと不確かさの違いに注目して上記構成を採用したのであり、以下の説明においては、正確な花茎中点を示している確率が高い計測結果(つまり上記(1)の方法による計測結果)の点を「基準花茎中点」という場合があり、同様に(1)以外の方法で決めた花茎中点を「推定花茎中点」という場合がある。
【0021】
なお本発明を実施する場合には、多数の花卉を連続的に搬送するように、例えば多数の受皿を無端回動するコンベアと、このコンベア上の花卉を撮像するCCDカメラ等の撮像装置と、撮像された画像情報に基づいて所定の画像解析を行うコンピュータ等の演算制御装置が通常用いられる。また、本発明の選別対象の花卉は、このような無端回動コンベアにより搬送走行される受皿に対し、一般的にはその茎端(花側の端部とは反対側)から花端(花側の端部)に渡る方向が搬送横方向となるように受皿に載せるのが普通であり、したがってこの場合には、上記X方向が搬送横方向、Y方向が搬送方向となる。
【0022】
この発明において、上記(2)の許容寸法範囲を外れる場合の「予測中点を花茎中点とするか又は当該仮想計測線上の花茎中点の決定をキャンセルする」というのは、実質的に同じことを意味しており、花茎中点の決定をキャンセルした結果として予測中点が実質的に当該仮想計測線上の花茎中点位置となるからである。なお、上記(3)の(3−2) 及び(3−3) の条件が満足されなかった場合には、上記(2)と同様に当該仮想計測線上の花茎中点の決定はキャンセルすることがよい。
【0023】
この発明において、上記の(3)における一つの仮想計測線上に二つ以上の画像が存在する場合の(3−1) 〜(3−3) の中点決定法の選択のためには、これらの二つあるいは三つを上記コンピュータに所定のプログラムとして設定しておき、対象物等に応じて適当な中点決定法を選択するように用いることができるが、これに限定されず、上記(3−1) 〜(3−3) のいずれか一つだけの中点決定法をプログラムとして設定した専用の装置を用いる場合を排除するものではない。
【0024】
なお、上記において花卉の花茎中心線を決めるために用いられる仮想計測線の設定のX方向の離隔程度は、対象となる花卉の長さなどにもよるので一律には決められないが、花卉の通常の成育状況や市場等における曲がりに対する評価などから考えて、一般的には例えば20mm程度のような数十mm程度の間隔で設定するのが適当である場合が多い。
【0025】
上記構成において「花茎基準径寸法」というのは、花卉の種類等によって市場に出荷される花茎の径が概ね決まっていて、かつ葉や枝等が重複した画像はかなり大きなものとなる場合には、予め経験的に把握されている径寸法をこの花茎基準径寸法としてもよいし、選別場に集荷される花卉の花茎が必ずしも一定しないような場合、あるいは花茎の太さが重要な選別要素である種類の花卉である場合などにおいては、一つ一つの花卉毎に花茎基準径寸法を計測して決めるようにしてもよい。なおこれについては後述する。
【0026】
この花茎基準径寸法との関係で予め設定した上記の「許容寸法範囲」というのは、一般的には、一つの花卉の花茎は通常は急変しないのが普通であるという花卉特有の性質があるが、バラは花茎にトゲがあるために画像計測という手法では見かけ上花茎が急に太くなるという計測情報が得られることになる。したがって花卉の種類等に応じてこの許容寸法範囲(上限,下限)は、通常経験的に設定される。
【0027】
上記において、当該仮想計測線のX方向の前後夫々で既に花茎中点が求められている「最近接の一対」の仮想計測線上の各花茎中点というのは、通常は、上述した請求項1の発明の(2),(3)の条件によらずに求められた花茎中点であることが望ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、上記(1)の方法で決められない仮想計測線上の花茎中点を決めるのに、例えば花茎中点が既に求められている仮想計測線に対してX方向の前後夫々の仮想計測線の「最近接の一対」の情報を用いる場合、これらの既知情報を利用するのは、望ましくは上記(1)の方法で求められた仮想計測線についての基準花茎中点であることがよい。ただし、この(1)の方法由来の「基準花茎中点」情報を有する仮想計測線の位置が上記「推定花茎中点」を求める仮想計測線に対してあまり大きく離れている場合には、誤差が大きくなる可能性があるので、上記「最近接の一対」として利用できる仮想計測線についての制限(例えば仮想計測線の離間本数が2〜3本以内など)をしてもよいし、また上記した「推定花茎中点」が決められた仮想計測線を利用することを排除するものではない。
【0028】
更に又、上記(3−3) において、「推定花茎中点」を決める仮想計測線上の予測中点の画像が、Y方向に関して予め設定した「許容距離範囲内にある」というのは、このような仮想計測線上の花茎を示す画像は、通常は考えられないような極めて極端な場合を除いて、その前後の仮想計測線上で決められた花茎中点を結んだ線上の予測中点からY方向に大きく離間することはないという考えに基づき、あまりに大きく離間した画像は、その他の条件を満足しても推定花茎中点として決めないようにすることを意味している。これにより、通常は考えられない点を花茎中点として決めるという不具合が除かれる。
【0029】
この発明によれば、花茎中点の計測結果に不確定さが大きい仮想計測線については、計測結果の確かさが大きい仮想計測線の花茎中点情報に基づいて当該仮想計測線上の花茎中点を決めるという第1の特徴があり、また、不確定さが大きい仮想計測線の花茎中点を定めるのに、当該仮想計測線のX方向の両側に位置する計測結果の確かさが大きい仮想計測線の花茎中点情報を利用するという第2の特徴があるため、これらによって、一端側から順次に仮想計測線上の花茎中点を決める従来方式に比べて累積的に誤差が大きくなるという問題が解消され、枝や葉が少ない花卉品種等の花茎中心線の計測や、花茎の曲がりに一定の傾向がある花卉品種等の花茎中心線の計測を良好に、しかも比較的簡易な画像処理操作で迅速に処理できるという利点が得られる。
【0030】
また後述するように、花卉の曲がり程度を大まかに把握して個々の花卉についての判定処理方式の選択を行うようにすれば、より一層信頼性の高い曲がり判定を実現することができる。
【0031】
なお、上記(3)の(3−1) ,(3−2) は比較的曲がりが少ない直線性の高い花卉の自動計測に有効であり、他方(3)の(3−3) は、予測中点に対してY方向に大きな隔たりがなければ花茎中点決定対象から除外することなく、その他の条件を勘案して決定するため、特に、比較的小さな範囲で大きく曲がっている花卉の花茎中点の計測に有効である。
【0032】
請求項2の発明は、上記発明において、仮想計測線上に定める上記予測中点が、当該仮想計測線のX方向の前後夫々で既に花茎中点が求められている最近接の一対の仮想計測線上の各花茎中点を結ぶ直線線分と当該仮想計測線との交点として求めることを特徴とする。
【0033】
この発明によれば、予測中点を極めて単純に求めることができるという利点がある。
【0034】
請求項3の発明は、上記請求項1の発明において、仮想計測線上に二つ以上の画像が存在する場合に、当該仮想計測線とこれに隣接する仮想計測線との間に、一ないし複数のY方向の補助仮想計測線を設定し、この補助仮想計測線上に画像が一つしか存在しない場合には、前記仮想計測線上での中点検索をキャンセルして当該補助仮想計測線上で上記(3)により花茎中点を求めることを特徴とする。
【0035】
この発明によれば、一定の間隔で仮想計測線を設定するという機械的な方法の制約されることなく上記(1)の基準花茎中点を示す点を求めることができて、より精度の高い花卉花茎中心線の計測を実現することができる。
【0036】
請求項4の発明は、上記の各発明において、花茎中点が与えられた二つの仮想計測線上の該点を結んで基準花茎中心線を定め、この基準花茎中心線に直交する径の計測を上記仮想計測線の設定間隔より小さい間隔で繰り返し多数行い、これら計測した多数の部分太さを示す直交径寸法の計測値群に基づいて、対象とする花卉の花茎基準径寸法を定めることを特徴とする。
【0037】
この発明によれば、花卉の花茎基準径寸法を予め設定が難しい、あるいはより精度の高い等級選別を行う場合に、一つづつの花卉についての花茎基準径寸法を得ることができるという利点がある。なお、上記基準花茎中心線に直交する径の寸法を繰り返し計測するには種々の方法があるが、代表的には、上記基準花茎中心線を示す直線式、これに直交する直線式(径を示す直線)、及び画像上の点に基づいて与えられる2点の(X,Y)座標から径寸法が得られる。
【0038】
請求項5の発明は、上記請求項4の発明において、計測した多数の花茎の部分太さを示す花茎中心に対する直交径寸法の計測値群に基づく「花茎基準径寸法」を定める方法が、これらの計測値の平均値、最大値、最小値のいずれかを優先するものであることを特徴とする。
【0039】
花茎基準径寸法は、上述したようにバラ等の特殊な形態を有する花卉と、それ以外の花卉とは同じに取り扱うことができない面があるので、花卉の種類等に応じて「花茎基準径寸法」を定めるのに適した方式を採用することができる。
【0040】
請求項6の発明は、上記請求項4又は5の発明において、基準花茎径寸法は、花卉の茎端側の仮想計測線とこれに隣接した仮想計測線の間で計測した結果に基づいて行うことを特徴とする。
【0041】
「花茎基準径寸法」はすでに上述した種々の方法により設定することができるが、この発明によれば、一般に茎端(茎元)が太く花端側が細くなるのが普通である花卉の特質からして、茎端より太くなる画像は実際の花茎を示していないという傾向を単純に把握できる点で、その後の制御を容易化することができる。
【0042】
請求項7の発明は、上記の各発明において、一つの仮想計測線上における予測中点を求めるための当該仮想計測線に最近接の前後一対の仮想計測線上の花茎中点を、請求項1の(2)の条件を満足した仮想計測線を用いて求められたものとすることを特徴とする。
【0043】
この発明は、「推定花茎中点」を求める場合に、上記(1)の条件を満足する基準花茎中点だけでなく、上記(2)の場合に求めれる花茎中点もその点が実際の花卉の花茎中点を示す確率が高いと考えられることに基づいている。したがってこの発明は、比較的直線性を示す花卉の各中心線の計測に適している。
【0044】
請求項8の発明は、連続搬送される受皿の上に多数の花卉を各一個宛て載せて搬送しながら請求項1ないし7の発明のいずれかの方法により花茎の中心線を求める方法において、各花卉の花茎中心線を求めるのに用いられる請求項1の選択的な構成(3)のうちから(3−1) 〜(3−3) のいずれかを、作業者の選定により各受皿上の花卉毎に選定支持できるようにしたことを特徴とする。
【0045】
この発明は、上記(3)の各(3−1) 〜(3−3) の方法は、直線性がある花卉の計測に適している方式と、曲がりが大きな場合の計測に適している方式とがあるので、このような曲がり状態の異なるものが混在する可能性が大きい花卉については有効である。すなわち、上記(3)の(3−1) ,(3−2) は比較的曲がりが少ない直線性の高い花卉の自動計測に有効であるが、他方(3)の(3−3) は、予測中点に対してY方向に大きな隔たりがなければ花茎中点決定対象から除外することないので、比較的小さな範囲で大きく曲がっている花卉の花茎中点の自動計測を有効に行うことができる。
【0046】
そこで、個々の花卉についての評価選別を行うのに、いずれの計測方式が適しているかをコンベアの受皿に花卉を載せる作業者がごく大雑把に看取し、その結果を適宜の入力手段で入力して、当該花卉の撮像画像に基づく等級判定に際しての評価方式を選択するようにすれば、より一層、その花卉の適切な評価に合致した等級判定が可能になるという利点が得られる。
【0047】
なお、上述した場合の大雑把な個々の花卉の曲がり程度の情報入力や、この情報入力に基づく判定制御の切り替えなどは、適宜の手段,方式を用いて行うことができ、例えば、花卉の曲がり程度の大小を看取した作業者が、通常(直線性が高い場合)はなんら指示のための作業はせず、曲がりが大きい場合には、その情報を当該花卉を載せた受皿とリンクした形で情報入力し、当該花卉の曲がりに関する判定処理時に上記(3)の(3−1) 〜(3−3) のいずれかを選択(この場合は通常は(3−3) を選択)するようにして有効に利用される。作業者による上記花卉の「曲がり程度」の情報入力は、受皿に設けたバーコード等の識別標識やその他の標識を用いて当該受皿上の花卉とリンクして利用することができるが、利用の仕方などがこれに限定されるものではない。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0049】
実施形態1
本例の花卉を載せて搬送する受皿(バケット)、この受皿を無端回動させる選別コンベア装置、この選別コンベア装置の途中に配置されて受皿上の花卉を撮像する撮像装置、あるいは花卉の重量を秤量する秤量装置、計測した階級,等級の情報により判定した仕分区分に該当する花卉を排出する排出装置及び引出しコンベアを含む仕分装置等については、特開平8−75416号に開示した構成のものを用いることができるので、本例においては説明を省略する。
【0050】
本例の特徴は、図1のように撮像された花卉画像1の花茎中心線を得る方法に特徴があり、これを図1〜図10に基づいて説明する。
【0051】
まず、図示しない受皿上に載せられた花卉が選別コンベア装置の撮像位置に移入されて該花卉の撮像が行われ、この画像情報は図9のステップ101で図示しない演算装置に入力され、ステップ102の画像前処理工程で二値化されて図1の花卉画像1とされる。なお併せてこの画像情報についてのラベリングが行われて仕分区分の判定結果に基づく仕分排出に利用される。
【0052】
次に、ステップ103で花卉画像1の全体を囲み、その花卉の長尺方向に概ね一値する方向をX軸及びこれに直交する方向をY軸とした画像枠(フィレ座標)2が演算され(図1参照)、ステップ104において、この画像枠2上で仮想計測線K1〜K16を例えば20mmピッチで設定する。なお、本例では画像枠2の第1番目の仮想計測線K1の位置を、茎端(画像枠上)でなく、茎端から数ピクセルX軸方向に進んだ位置として実際の花卉茎端における形状の乱れの影響がでないようにしている。
【0053】
次に、ステップ105〜112で各仮想計測線毎に順次に、一つの画像が存在する場合、及び二つ以上の画像が存在する場合の花茎中点を決定する演算が行われる。
【0054】
すなわち、ステップ105では、まずKnについてその仮想計測線上に画像が一つのみであるか否かを調べ、Yesの場合にはステップ114に移行して該一つの画像が花卉花茎(以下「花茎」という)の太さの許容範囲にあるか否かについて判定し、Yesであればステップ115で花茎中点位置P1を計算(演算)して登録する。一つの画像が花茎の許容太さ範囲を外れる場合にはNoとしてこの仮想計測線上での花茎中点の判定をキャンセルする。すなわち、この場合には花茎中点は必ず該画像内に存在するものの、Y軸方向の1/2の点に存在するとは限らない。したがって花茎中点位置は決定不能としてその前後の花茎中点を結んで花茎中心線とする。この仮想計測線上の画像が一つであってかつ該画像が花茎の許容太さを外れる場合は図2により説明され、図1の花卉画像1についていえば、K8の場合がこれに該当する。
【0055】
上記ステップ105に戻って、Knの仮想計測線上に画像Inが二つ以上存在する場合にはNoが選択されてステップ106に進み、本例では、図4に示すように、X軸方向の仮想計測線の走査間隔(20mm)の1/2ピッチの位置に該仮想計測線と同じY軸方向の補助計測線Kn´を設定する(図1の場合で言えばK6,K10,K11,K13がこれに該当する)。
【0056】
ステップ107でこのように設定された補助計測線Kn´上において画像Inが一つだけであるか否かが判定され、一つだけである場合(K6が該当)にはステップ108で花茎が太さの許容範囲にあるか否かについて更に判定し、Yesの場合にはステップ115で花茎中点位置Pnを計算(演算)して登録する。太さが許容太さ範囲を外れる場合にはNoとしてステップ109に進み、この補助計測線Kn´による花茎中点の検索をキャンセルし、ステップ110で花茎中点位置不明を登録する。また、上記ステップ107で補助計測線上に二以上の画像が存在する場合にはNoとなってステップ109に進み、同様に補助計測線による花茎中点の検索をキャンセルし、ステップ110で花茎中点位置不明を登録する。
【0057】
花茎中点位置Pnの登録及び花茎中点位置不明の登録がされた後、フローはステップ111,112に進んで次の仮想計測線K(n+1)に進み、以後これを繰り返してK16まで行われ、K16まで終了した段階でステップ113に移行する。このステップ113以降の判定演算は、上記の図9のフローで花茎中点位置不明が登録された仮想計測線上の花茎中点Pnを求めるためのものであり、これについては図10に示され、その説明は後述する。
【0058】
以上の判定演算によって、図1に示した花卉画像1については、K1〜K5,K7,K9,K12,K14,K15は花茎中点位置Pnが演算されて登録され、K6は、後述するように補助計測線K6´により花茎中点位置Pnが決定されて登録される(なお、K6上の花茎中点は求めない)。K8は花茎中点位置の決定が不能であるので、キャンセルされる。残りの仮想計測線(K10,K11,K13,K16)については花茎中点位置不明が登録される。
【0059】
次に上述したように判定演算される個々の仮想計測線についての判定演算について説明する。
【0060】
図2は、仮想計測線K8を拡大して示したものであり、該仮想計測線K8上には画像Inが一つのみ存在するので、この画像内に花茎中点が存在することは明らかである。しかしながら、このK8上の画像は、花茎と葉を含んでいて花茎の許容太さ範囲を外れる画像であるから、単純にその画像のY軸方向の1/2の位置を花茎中点に決定すると、実際の花茎中点位置と演算判定した花茎中点位置のズレは大きい。そこで、後述する図10のフローで説明する方法により、実際の花茎中点に近い点を花茎中点位置として決めるように判定される。
【0061】
図3は、このような演算判定を行う場合の花茎基準径寸法を求める場合を説明するための図である。なおこの花茎基準径寸法は、花卉の種類等によっては経験的情報によって予め定めておくこともできることは既に述べた。本例においては、既に花茎中点位置が求められた隣接する二つの仮想計測線(K(n)〜K(n+1))の間において、これらの各花茎中点位置Pnを結んだ直線線分D(花茎中心線)に対し、仮想計測線設定ピッチよりも十分に小さい間隔で多数(図3の例では約10mmの間に7本)の直交線分L1 〜L7 を設定し、これらの各直交線分の両画像縁の(X,Y)座標を求めて両画像縁の座標(X1 ,Y1 ),(X2 ,Y2 )から直交線分L1 〜L7 の長さを演算し、例えば、これら多数の直交線分の長さの平均値を花茎基準径寸法とすることができる。なお、花卉がバラである場合にはトゲ部分があるとその直交線分の長さが他に比べて突出して大きくなるので、このような値については平均値の計算から除外するようにすることが好ましい。
【0062】
以上のようにして求めた花茎基準径寸法に対し、花茎太さの許容範囲は花茎基準径寸法±数%の範囲として定めることができ、具体的な数値は、花卉によって異なり、一般的には経験的にその許容範囲は定められる。
【0063】
図4は、仮想計測線K5〜K7の部分を拡大して示したものであり、仮想計測線K6上には画像Inが二つ存在する。そこで、上述した図9のフローにおいて説明したように、補助計測線K6´を設定し、ステップ105−106−107−108−115の順に判定演算を進めて、K6での花茎中点位置は決めずに、補助計測線K6´上で花茎中点P6´を決定するようにしている。
【0064】
図5,図6は、仮想計測線K9〜K12の部分を拡大して示したものであり、仮想計測線K10及びK11上には画像Inがそれぞれ二つ存在する。そしてこれらの仮想計測線については、上述した補助仮想計測線設定の方式でも適当な花茎中点位置を求めることができない。
【0065】
そこで後述する図10のフローで説明する方法により、実際の花茎中点に近い点を花茎中点位置として決めるように判定される。
【0066】
図10のフローを用いて行う花茎中点の決定法について説明すると、図9の判定演算が終了した段階で、花茎中点を求める判定演算は図10のフローに移行する。
【0067】
そして初めに、ステップ201で花茎中点位置不明の登録があるか否かが検索され、登録がなければステップ212に移行して花茎中点位置の計測・演算判定を終了する。
【0068】
登録があった場合には、ステップ202〜211により各仮想計測線Kn毎に順次演算判定が行われる。
【0069】
まず、ステップ202で、花茎中点位置不明が登録されている最初の仮想計測線(図1の例ではK10)のX軸方向の前後で、花茎中点位置Pnが決定されている最も近い仮想計測線を検索する。本例では図5,図6に示しているように、X軸方向の前側(花茎端側)に隣接する仮想計測線K9は花茎中点位置P9が既に決定されているが、後側(花端側)に隣接する仮想計測線K11は花茎中点位置不明が登録されているものであるので、仮想計測線K12が選択される。
【0070】
次にステップ203で、図5の方式では、上記により検索・選択された仮想計測線K9とK12の既知の花茎中点位置P9,P12を直線線分で結び、これと花茎中点P10を求める仮想計測線K10との交点(のY座標)を求めて、これを予測中点とする。図6の方式では、既知の花茎中点位置P9,P12のY座標の3等分点をもって予測中点としており、予測中点の演算は極めて簡単に行うことができる。なおいずれの場合もX座標は仮想計測線K10により与えられている。
【0071】
次いで、ステップ204〜207において、上記仮想計測線K10上の二つの画像I101 ,I102 のそれぞれについてこれが上記予測中点の位置から極端にずれた画像であるか否か(ステップ204)、及び花茎基準径寸法に比べて太さが許容範囲内にあるか否か(ステップ205)が判定され、これらの条件をいずれも満足するものが、ステップ206で花茎画像候補として登録される。
【0072】
次に、ステップ208〜211において、該仮想計測線K10について登録された花茎画像候補の有無が判定され、なければ、花茎中点の検索・演算判定はキャンセルされる。花茎画像候補が有る場合には、ステップ209で候補が一つであるか否かが判定され、一つである場合にはステップ211で花茎中点位置Pn(P10)を計算(演算)して登録する。候補が二以上ある場合にはステップ210で予測中点に最も近い点画像を検索・選定し、これの花茎中点位置Pn(P10)を計算(演算)して登録する。
【0073】
以上の演算判定を仮想計測線K11、K13の順に行い、花茎中点位置不明が登録されているすべての仮想計測線について演算判定が終了することでステップ212で、本例の花卉画像1の花茎中点の計測と終了し、仮想計測線K1〜K16までで決定された各花茎中点位置P1〜P16を順次につなげて花茎中心線とする。図1のDがこれによって得られた花茎中心線を示している。
【0074】
なお本例では、仮想計測線K16は花部であるので、本例ではその一つの画像のY軸方向の1/2の点を花部中点P16とした。
【0075】
図7,図8は、以上のようにして計測した花茎中心線Cにより、花卉の曲がり状態を示したものであり、図7では、茎端側(仮想計測線K1)の花茎中点P1と、仮想計測線K16の花部中点P16を直線で結び、この直線と花茎中心線Dの最大距離Cを曲がり最大値として等級判定の要素とした。等級判定の方法としては、例えば曲がり最大値Cをそのまま用いる場合、長さLの比率C/Lを用いる場合などを挙げることができる。
【0076】
また、図8はS曲がりの花卉画像1を示し、上記と同様に、茎端側の花茎中点P1と花部中点P16とを直線で結んで、この直線に対して上・下に振られた花茎中心線Dの間の最大幅C,Sの値を等級判定の要素とした。等級判定の方法としては、数値S,C,S+Cを用いる場合、比率S/L,(S+C)/L等を用いる場合などを挙げることができる。
【0077】
本例によれば、仮想計測線K8を除く全ての仮想計測線についての花茎中点位置Pnが求められ、特に比較的間借りの大きい花卉について、精度の高い計測が行えることが分かる。
【0078】
実施形態2
本例は、花茎中点位置不明の登録がされた仮想計測線Knについての花茎中点の決定方法が異なる他は、実施形態1と全く同じに構成されているものであり、この花茎中点位置不明の仮想計測線Knにつき花茎中点を求める方法は、図11に示される。
【0079】
すなわち、図1の花卉画像1の場合を例にすると、初めに、ステップ301で花茎中点位置不明の登録があるか否かが検索され、登録がなければステップ307に移行して花茎中点位置の計測・演算判定を終了する。
【0080】
登録があった場合には、ステップ302〜306により各仮想計測線Kn毎に順次演算判定が行われる。
【0081】
まず、ステップ302で、花茎中点位置不明が登録されている最初の仮想計測線(図1の例ではK10)のX軸方向の前後で、花茎中点位置Pnが決定されている最も近い仮想計測線を検索し、仮想計測線K9と仮想計測線K12が選択され、次にステップ303で、上記により検索・選択された仮想計測線K9とK12上の花茎中点位置P9,P12に基づいて該仮想計測線10上に予測中点が求められる。
【0082】
以上の演算手順は実施形態1と同じである。
【0083】
本例の特徴は、以上のようにして求めた予測中点を利用して、ステップ304で、該予測中点に最も近い画像を検索し、ステップ305でこの検索・選定した画像のY軸方向長さが、花茎基準径寸法に比べ太さが許容範囲内にあるか否かが判定され、Noであればこの仮想計測線について花茎中点を求めることをキャンセルし、Yes(太さが許容範囲内)の場合には、花茎中点位置Pを計算(演算)して登録する。この手順を、花茎中点が不明の各仮想計測線について順次に行い、全ての花茎中点を求めた後これらの花茎中点を順次に結んで花茎中心線Dを得る。
【0084】
本例の方法によれば、花茎が比較的直線的である花卉の場合には十分に精度の高い花茎中心線Dを求めることができる。
【0085】
本発明は、以上の実施形態1,2で説明した例に限定されるものではなく、種々の変更した態様で実施することができる。例えば、花卉を受皿に載せる際に、その花卉の曲がりの程度を目視で大雑把に判定し、曲がりが大きい花卉については上記図10で説明したフローによる判定演算を行う情報を撮像画像とリンクするように入力し、直線性が高い花卉については上記図11で説明したフローによる判定演算を行う情報を入力するようにすることもできる。これによれば、直線性の高い花卉については、図11の比較的簡単な演算判定で済むため迅速な判定演算を行うことが可能となる。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、本願の発明によれば、花茎中点の計測結果に不確定さが大きい仮想計測線については、計測結果の確かさが大きい仮想計測線の花茎中点情報に基づいて当該仮想計測線上の花茎中点を決めることができ、また、計測結果が不確かな仮想計測線上の花茎中点を定めるのに、当該仮想計測線のX方向の両側に位置する計測結果の確かさが大きい仮想計測線の花茎中点情報を利用するとものであるため、一端側から順次に仮想計測線上の花茎中点を決める従来方式に比べて、累積的に誤差が大きくなるという問題が解消され、枝や葉が少ない花卉品種等の花茎中心線の計測や、花茎の曲がりに一定の傾向がある花卉品種等の花茎中心線の計測を良好に、かつ比較的簡易な画像処理操作で迅速に処理できるという効果が奏される。
【0087】
以上の効果に加えて、各請求項の発明については以下の効果が奏される。
【0088】
請求項2の発明によれば、予測中点を極めて単純に求めることができる。
【0089】
請求項3の発明によれば、補助計測線を用いることで、精度の高い花卉花茎中心線の計測を実現できるという効果が奏される。
【0090】
請求項4の発明によれば、一つづつの花卉についての花茎基準径寸法を得ることができるので、花茎基準径寸法を容易に求めることができて精度の高い計測が実現されるという効果が奏される。
【0091】
請求項5の発明によれば、花卉の種類等に応じて花茎基準径寸法を定めるのに適した方式を採用することができる。
【0092】
請求項6の発明によれば、一般に茎端(茎元)が太く花端側が細くなるのが普通である花卉の特質からして、茎端より太くなる画像は実際の花茎を示していないという傾向を容易に把握でき、画像が花茎太さ許容範囲内にあるか否かを容易に判定することができる。
【0093】
請求項7の発明によれば、上記(1)の条件を満足する基準花茎中点を用いて予測中点を求めるので、予測中点の設定を容易にでき、かつ精度の高い計測を行うことができる。
【0094】
請求項8の発明によれば、上記(3)の各(3−1) 〜(3−3) の方法は、直線性が高い花卉の計測に適している方式((3−1) )と、曲がりが大きな場合の計測に適している方式((3−2) 〜(3−3) )とがあるので、このような曲がり状態の異なるものが混在する可能性が大きい花卉については、それぞれに適した花茎中点の演算判定を行うことができるという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】受皿上の花卉を撮像して得た画像枠内の画像と、X軸方向に定ピッチで設定した仮想計測線を示した図。
【図2】仮想計測線K8における花茎中点と画像の関係を示した図。
【図3】花茎中点を求める際に用いられる花茎基準径寸法を演算して求める方法を説明するための図。
【図4】仮想計測線K6における花茎中点と画像の関係を示した図。
【図5】仮想計測線K10,11の花茎中点を求める方法を説明するための図。
【図6】仮想計測線K10,11の花茎中点を求める他の方法を説明するための図。
【図7】花卉の花茎中心線と曲がり最大値との関係を示した図。
【図8】花卉の花茎中心線とS曲がりとの関係を示した図。
【図9】実施形態1の各仮想計測線の花茎中点を求めるためのフローの一部を示した図。
【図10】同実施形態1の花茎中点を求めるためのフローの他を示した図。
【図11】実施形態2の花茎中点を求めるためのフローの一部を示した図。
【符号の説明】
1・・・花卉画像
2・・・画像枠
D・・・花茎中心線
Kn・・・仮想計測線
PN・・・花茎中点位置
Claims (8)
- 花茎の中心線に沿った近似中心線を求めるために撮像した花卉の画像に対し、概ね花茎長尺方向をX方向としかつこれに直交する方向をY方向として、X方向の一端側から他端側に向かって所定間隔毎に花茎と交叉するY方向の仮想計測線を設定し、各仮想計測線上の花茎画像の中点を求めてこれらの花茎中点を順次に結んで花茎の中心線を決める方法であって、
下記(1),(2)及び(3)によって検索した各仮想計測線上の点を花茎中点とすることを特徴とする花茎の中心線を求める方法
(1):一つの仮想計測線上に連続した単一の画像のみが存在する場合に下記(2)の場合を除いて、当該画像のY方向中点を花茎中点とする
(2):一つの仮想計測線上に連続した単一の画像のみが存在し、かつ当該画像のY方向長さが対象花卉の花茎基準径寸法と比較して予め設定した許容寸法範囲を外れる場合に、当該仮想計測線のX方向の前後夫々で既に花茎中点が求められている最近接の一対の仮想計測線上の花茎中点に基づいて当該仮想計測線上の予測中点を定め、この予測中点を花茎中点とするか又は当該仮想計測線上の花茎中点の決定をキャンセルする
(3):一つの仮想計測線上に離間した二以上の画像が存在する場合に、以下の中点決定法のいずれかを選択して当該仮想計測線上の点を花茎中点とする
(3−1) :当該仮想計測線上に当該仮想計測線のX方向の前後夫々で既に花茎中点が求められている最近接の一対の仮想計測線上の花茎中点に基づいて予測中点を定め、この予測中点に最も近い画像の中点を当該仮想計測線上の花茎中点とする
(3−2) :上記(3−1) で求めた予測中点に最も近い画像のY方向長さが、対象花卉の上記花茎基準径寸法と比較して予め設定した許容寸法範囲内であることを条件として当該画像の中点を当該仮想計測線上の花茎中点とする
(3−3) :上記(3−1) で求めた予測中点から、Y方向に関して予め設定した許容距離範囲内に画像があり、かつ当該画像のY方向長さが対象花卉の上記花茎基準寸法径と比較して予め設定した許容寸法範囲内であること、を条件として当該画像の中点を当該仮想計測線上の花茎中点とする。 - 請求項1において、仮想計測線上に定める上記予測中点は、当該仮想計測線のX方向の前後夫々で既に花茎中点が求められている最近接の一対の仮想計測線上の各花茎中点を結ぶ直線線分と当該仮想計測線との交点として求めることを特徴とする花茎の中心線を求める方法。
- 請求項1において、仮想計測線上に二つ以上の画像が存在する場合に、当該仮想計測線とこれに隣接する仮想計測線との間に、一ないし複数のY方向の補助仮想計測線を設定し、この補助仮想計測線上に画像が一つしか存在しない場合には、前記仮想計測線上での中点検索をキャンセルして当該補助仮想計測線上で上記(3)により花茎中点を求めることを特徴とする花茎の中心線を求める方法。
- 請求項1ないし3のいずれかにおいて、花茎中点が与えられた二つの仮想計測線を結んで基準花茎中心線を定め、この基準花茎中心線に直交する径の計測を上記仮想計測線の設定間隔より小さい間隔で繰り返し多数行い、これら計測した多数の部分太さを示す直交径寸法の計測値群に基づいて、対象とする花卉の基準花茎径寸法を定めることを特徴とする花茎の中心線を求める方法。
- 請求項4において、計測した多数の花茎の部分太さを示す花茎中心に対する直交径寸法の計測値群に基づく花茎基準径寸法を定める方法が、これらの計測値の平均値、最大値、最小値のいずれかを優先するものであることを特徴とする花茎の中心線を求める方法。
- 請求項4又は5において、基準の花茎寸法は、花卉の茎端側の仮想計測線とこれに隣接する仮想計測線の間で計測した結果に基づいて行うことを特徴とする花茎の中心線を求める方法。
- 請求項1ないし6のいずれかにおいて、一つの仮想計測線上における予測中点を求めるための当該仮想計測線に最近接の前後一対の仮想計測線上の花茎中点は、請求項1の(2)の条件を満足した仮想計測線を用いて求められたものであることを特徴とする花茎の中心線を求める方法。
- 連続搬送される受皿の上に多数の花卉を各一個宛て載せて搬送しながら請求項1ないし7のいずれかの方法により花茎の中心線を求める方法において、各花卉の花茎中心線を求めるのに用いられる請求項1(3)のうちから選択可能な(3−1) 〜(3−3) を、作業者が各受皿上の花卉毎に選定支持できるようにしたことを特徴とする花茎の中心線を求める方法。
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