JP3558859B2 - バイポーラトランジスタ、信号合成回路及び振幅変調回路 - Google Patents

バイポーラトランジスタ、信号合成回路及び振幅変調回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トランジスタの構造の改良に係り、特に、アナログ信号の加算や振幅変調に好適なトランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】
アナログ信号の加算は、アナログ信号の処理を要する様々な分野で使用されており、また、振幅変調は、通信技術の様々な分野で使用されている。
しかし、アナログ信号の加算のために従来より用いられている加算回路は、演算増幅器を含む構成を有するものであり、結果として構成が複雑になり、コストも高くなるという問題がある。また、振幅変調波を得るために従来より用いられている振幅変調回路の構成も複雑であり、結果として、コストが高くなるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、低コストで製造できる信号合成回路及び振幅変調回路を提供することを目的とし、また、このような信号合成回路及び振幅変調回路の製造を容易にするバイポーラトランジスタを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の第1の観点によるバイポーラトランジスタは、第1導電型のコレクタと、前記コレクタに共通に接合され、絶縁分離された第2導電型の複数のベースと、前記複数のベースに共通に接合された第1導電型のエミッタと、から構成されていることを特徴とする。
【0005】
この構成によれば、絶縁分離された複数のベースが配置されているので、各々のベースに、振幅を加算する対象の複数の信号を印加すれば、これら複数の信号の両方により、コレクタとエミッタ間に流れる電流を制御することができる。従って、このバイポーラトランジスタを用いれば、信号の振幅の加算を1つのバイポーラトランジスタで行うことができる。
また、絶縁分離された複数のベースの1つに搬送波、他の1つに信号波が印加された場合にコレクタとエミッタ間に流れる電流を用いて振幅変調波を生成すれば、振幅変調を容易に行うことができる。
【0006】
前記絶縁分離された複数のベースの少なくとも一つと前記エミッタとが接合されている部分の面積は、該ベースと前記コレクタとが接合されている部分の面積より小さいものとすれば、該ベース及び該エミッタが接合されている部分が形成するコンデンサが有する接合容量も小さくなる。このため、このようなバイポーラトランジスタでは、良好な周波数特性を得ることができる。
また、このようなバイポーラトランジスタでは、前記コレクタに注入する多数キャリアの量は、前記ベースを流れるわずかなベース電流により制御することができる。すなわち、このバイポーラトランジスタの入力インピーダンスは大きくなり、また電流増幅率が大きくなる。
更に、入力インピーダンス及び電流増幅率が大きくなる結果、このようなバイポーラトランジスタは、大電力用であっても小電力用並に制御が容易となるので、電力制御用として幅広く使用することができる。
【0007】
また、この発明の第2の観点による信号合成回路は、上記第1の観点によるバイポーラトランジスタと、前バイポーラトランジスタの前記コレクタと前記エミッタに接続され、前記複数のベースに供給された各前記信号の振幅を合成した結果を表す信号を生成する出力回路と、を具備することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、信号源からバイポーラトランジスタの各ベースに、振幅を合成する対象の複数の信号が印加され、コレクタとエミッタ間に流れる電流がこれら複数の信号の両方により制御される。そして、出力回路が、該電流の量に基づいて、各信号の振幅を合成した結果を表す信号を生成することにより、アナログ信号の合成が行われる。
【0009】
また、この発明の第3の観点による振幅変調回路は、上記第1の観点によるバイポーラトランジスタと、前バイポーラトランジスタの前記コレクタと前記エミッタに接続され、前記2つのベースの一方に印加された前記搬送波を前記2つのベースの他方に印加された前記信号波で振幅変調したものを表す信号を生成する出力回路と、を具備することを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、信号源からバイポーラトランジスタの各ベースに搬送波及び信号波が印加され、コレクタとエミッタ間に流れる電流が搬送波及び信号波により制御される。そして、出力回路が、該電流の量に基づいて振幅変調波を生成することにより、振幅変調が行われる。
【0011】
前記振幅変調回路は、例えば、前記バイポーラトランジスタ、前記搬送波及び前記信号波を加算した信号のうち瞬時値が所定の範囲内である部分を抽出したものを表す半波信号を生成し、該半波信号を前記出力回路に供給する手段を備え、前記出力回路、前記バイポーラトランジスタから供給された前記半波信号の交流部分を表す信号を生成することにより、前記搬送波を前記信号波で振幅変調したものを表す前記信号を生成する手段を備えることによって、振幅変調波を生成する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2を参照して、この発明の第1の実施の形態に係るバイポーラトランジスタを説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、この発明の第1の実施の形態に係るバイポーラトランジスタの構成を模式的に示す図である。
【0013】
図示するように、このトランジスタは、コレクタ11、第1のベース12、第2のベース13及びエミッタ14を備えている。
【0014】
コレクタ11は、n型半導体領域(以下、n型領域と呼ぶ)からなる。コレクタ11には、外部接続用のコレクタ端子Cが接続されている。
【0015】
第1のベース12及び第2のベース13は、いずれもp型半導体領域(以下、p型領域と呼ぶ)からなり、互いが直接に接することなく(例えば図1に示すように任意の絶縁体により隔てられて)、各々コレクタ11に接合されている。第1のベース12には、外部接続用の第1のベース端子B1が接続され、第2のベース13には、外部接続用の第2のベース端子B2が接続されている。
【0016】
エミッタ14はn型領域からなり、第1のベース12及び第2のベース13に接合されており、外部接続用のエミッタ端子Eが接続されている。
【0017】
図1に示す構成のトランジスタにおいては、エミッタ14と、第1のベース12及び第2のベース13の少なくとも一方との間に順方向のバイアスが加えられると、エミッタ14から、第1のベース12及び第2のベース13のうち該バイアスが加えられているものへと、少数キャリアが導かれる。
【0018】
この結果、エミッタ14からコレクタ11へは、エミッタ14から第1のベース12へと導かれた少数キャリアの量にほぼ比例する量の多数キャリアと、エミッタ14から第2のベース13へと導かれた少数キャリアの量にほぼ比例する量の多数キャリアとが注入される。
【0019】
この結果、コレクタ11には、第1のベース12に流れる電流が一定の電流増幅率で増幅されたものに相当する電流と第2のベース13に流れる電流が一定の電流増幅率で増幅されたものに相当する電流との和に相当する電流が流れる。
【0020】
なお、このトランジスタの構成は上述のものに限られない。
例えば、コレクタ11、第1のベース12、第2のベース13及びエミッタ14の導電型(不純物型)は、それぞれn型、p型、p型及びn型である必要はなく、それぞれ、p型、n型、n型及びp型としてもよい。
この場合におけるこのトランジスタの動作は、コレクタ11、第1のベース12、第2のベース13及びエミッタ14と外部との間に流れる電流の向きが逆になる点を除き、コレクタ11、第1のベース12、第2のベース13及びエミッタ14の導電型がそれぞれn型、p型、p型及びn型である上述の構成のトランジスタの動作と実質的に同一である。
【0021】
また、このトランジスタにおいては、例えば図2に示すように、第1のベース12とエミッタ14とが接合されている部分の面積が、第1のベース12とコレクタ11とが接合されている部分の面積より小さくなっていてもよい。また、第2のベース13とエミッタ14とが接合されている部分の面積が、第2のベース13とコレクタ11とが接合されている部分の面積より小さくてもよい。
【0022】
これにより、エミッタ14から第1のベース12や第2のベース13を介してコレクタ11に注入する多数キャリアの量は、わずかなベース電流により制御することができる。すなわち、このトランジスタの第1のベース12や第2のベース13の入力インピーダンスは大きくなり、また電流増幅率が大きくなる。
なお、エミッタ14から第1のベース12や第2のベース13に流れ込んだ少数キャリアは第1のベース12や第2のベース13に幅広く拡散し、コレクタ11に流れるコレクタ電流として吸収される。
【0023】
また、第1のベース12とエミッタ14とが接合されている部分の面積や、第2のベース13とエミッタ14とが接合されている部分の面積を小さくすることにより、これらの部分が形成するコンデンサが有する接合容量も小さくなる。このため、このトランジスタでは、良好な周波数特性を得ること(すなわち、高いトランジション周波数を得ること)もできる。
従来の大電力用トランジスタは、電流増幅率が小さく周波数特性も悪いという欠点があった。これに対し、図2に示すトランジスタは、大電力用であっても小電力用並に制御が容易であるので、電力制御用として幅広く使用することができる。
【0024】
(第2の実施の形態)
次に、この発明の第2の実施の形態に係る振幅変調回路を、図3〜図5を参照して説明する。
【0025】
図3は、この振幅変調回路の構成を示す回路図である。
図示するように、この振幅変調回路は、トランジスタQと、抵抗器R1〜R3と、コンデンサC1〜C4と、変成器Tと、ダイオードDと、搬送波発生源CSと、信号発生源SSとより構成される。
【0026】
トランジスタQは、第1の実施の形態にかかるトランジスタと実質的に同一のものであり、n型領域からなるコレクタ11及びこれに接続されたコレクタ端子Cと、p型領域からなる第1のベース12及びこれに接続された第1のベース端子B1と、第2のベース13及びこれに接続された第2のベース端子B2と、n型領域からなるエミッタ14及びこれに接続されたエミッタ端子Eとを備えている。
【0027】
搬送波発生源CSは、生成する対象の振幅変調波の搬送波を発生するものであり、発信器等からなる。
信号発生源SSは、搬送波を振幅変調する対象の信号波を発生するものであり、マイクロフォン及びオーディオ信号増幅器等からなる。
コンデンサC1、C2は、生成する対象の振幅変調波の搬送波と信号波とから直流成分を除去してトランジスタQの第1のベース12及び第2のベース13に入力するためのカップリングコンデンサである。コンデンサC1は、搬送波発生源CSと第1のベース端子B1との間に接続され、コンデンサC2は、信号発生源SSと第2のベース端子B2との間に接続されている。
【0028】
抵抗器R1、R2は、トランジスタQの第1のベース12及び第2のベース13にベース電流を供給するためのものである。抵抗器R1は、第1のベース端子B1と外部の直流電源の正極との間に接続され、抵抗器R2は、第2のベース端子B2と外部の直流電源の正極との間に接続されている。
トランジスタQのコレクタ端子Cは、変成器Tの一次巻線の一端及びコンデンサC3の一端に接続されている。第1のベース端子B1は、抵抗器R1の一端及びコンデンサC1の一端に接続されている。第2のベース端子B2は、抵抗器R2の一端及びコンデンサC2の一端に接続されている。エミッタ端子Eは、外部の直流電源の負極に接続されている。
【0029】
抵抗器R1、R2の抵抗値は、トランジスタQが実質的にA級動作をするような値に設定されている。
すなわち、抵抗器R1の値は、搬送波発生源CSから第1のベース12に供給される信号がない場合において、コレクタ11から第1のベース12を介してエミッタ14に至る電流路に、当該電流路に流れ得る電流のほぼ半分の電流が流れるように選ばれている。同様に、抵抗器R2の値は、信号発生源SSから第2のベース13に供給される信号がない場合において、コレクタ11から第2のベース13を介してエミッタ14に至る電流路に、当該電流路に流れ得る電流のほぼ半分の電流が流れるように選ばれている。
【0030】
抵抗器R3は、トランジスタQのコレクタ11にコレクタ電流を供給するための負荷抵抗である。抵抗器R3は、トランジスタQのコレクタ端子Cと外部の直流電源の正極との間に接続される。
【0031】
コンデンサC3は、トランジスタQのコレクタ11に発生した電圧のうちの交流成分を通過させるためのものであり、コレクタ11と、ダイオードDのカソードとの間に接続される。
【0032】
ダイオードDは、コンデンサC3を通過した電圧のうち、電圧が正極性である部分を取り出すためのものである。ダイオードDのアノードは外部の直流電源の負極に接続され、カソードは、コンデンサC3の両端のうちコレクタ端子Cに接続されていない側の端に接続される。
【0033】
変成器Tは、コンデンサC4と相まって所望の周波数成分を有する変調波を出力するためのものであり、互いに誘導結合された一次巻線及び二次巻線からなる。
一次巻線は、ダイオードDのカソードとコンデンサC3との接続点と、外部の直流電源の負極との間に接続され、二次巻線の両端は、振幅変調波を供給する対象の任意の装置に接続される。
【0034】
コンデンサC4は、変成器Tの一次巻線と共に並列共振回路を形成して、振幅変調波のうちの所望の周波数成分を変成器Tの二次巻線に出力させるためのものである。コンデンサC4は変成器Tの一次巻線の両端間に接続され、コンデンサC4と変成器Tの一次巻線とが形成する並列共振回路の共振周波数は、生成する対象の変調波の周波数にほぼ合致する。
【0035】
次に、この振幅変調回路の動作を説明する。
この振幅変調回路において、搬送波は、搬送波発生源CSから、コンデンサC1及び第1のベース端子B1を介して第1のベース12に入力され、信号波は、信号発生源SSから、コンデンサC2及び第2のベース端子B2を介して第2のベース13に入力される。
【0036】
搬送波が第1のベース12に入力され、信号波が第2のベース13に入力されると、コレクタ11には、第1のベース12に流れ込む搬送波の電流が一定の電流増幅率で振幅されたものと、第2のベース13に流れ込む信号波の電流が一定の電流増幅率で振幅されたものとの和に相当する電流が流れる。
具体的には、例えば第1のベース12に図4(A)に示す波形を有する搬送波が入力され、第2のベース13に図4(B)に示す波形を有する信号波が入力されると、コレクタ11には、図4(C)に示す波形を有する電流が流れる。
【0037】
そして、コレクタ11に電流が流れる結果コレクタ11に発生した電圧のうちの交流成分はコンデンサC3を通過し、コンデンサC3を通過した当該交流成分は、ダイオードDのカソードに印加される。
ダイオードDは、自らのカソードに印加された電圧(すなわち、コレクタ11に発生した電圧の交流成分)が、直流電源の負極の電圧を基準として正極性であるときは、その電圧をコンデンサC4及び変成器Tの一次巻線の両端に印加し、負極性である場合は、実質的に短絡する。従って、コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線の両端には、コレクタ11に発生した電圧の交流成分の各サイクルのうち極性が正極性である部分に相当する電圧が印加される。
【0038】
具体的には、例えばコレクタ11に図4(C)に示す波形を有する電流が流れた場合、コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線の両端には、図5(A)に示す波形を有する電圧が印加される。
【0039】
コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線が形成する並列共振回路の両端に、コレクタ11に発生した電圧の交流成分のうち極性が正極性である部分に相当する電圧が印加されると、変成器Tの二次巻線には、この並列共振回路の両端に印加された電圧にほぼ比例した電圧が誘起される。
【0040】
そして、コレクタ11に発生した電圧がこの並列共振回路の両端に印加されない期間、この並列共振回路は、この期間が来る直前に印加されていた半サイクル分の電圧の極性を反転させた電圧にほぼ等しい自己誘導電圧を発生する。その結果、変成器Tの二次巻線には、当該自己誘導電圧に比例した電圧が発生する。
【0041】
以上の動作の結果、変成器Tの二次巻線の両端には、第1のベース12に入力された搬送波を第2のベース13に入力された信号波により振幅変調したものである振幅変調波が発生する。
具体的には、例えば、コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線の両端に図5(A)に示す波形を有する電圧が印加された場合、変成器Tの二次巻線の両端には、図5(B)に示す波形を有する電圧が発生する。そして、変成器Tの二次巻線の両端に発生した当該電圧は、第1のベース12に入力された、図4(A)に示す波形を有する搬送波が、第2のベース13に入力された、図4(B)に示す波形を有する信号波により振幅変調されたもの(すなわち振幅変調波)にあたる。
【0042】
なお、この振幅変調回路においては、搬送波が第2のベース13に入力され、信号波が第1のベース12に入力されてもよい。
また、ダイオードDの接続は、図に示す接続と逆になっていてもよい。すなわち、ダイオードDのアノードがコンデンサC3、C4及び変成器Tの一次巻線のそれぞれの一端に接続され、カソードが外部の直流電源の負極に接続されていてもよい。
【0043】
また、図6に示す回路(すなわち、図3に示す回路から、コンデンサC3及びC4と、ダイオードDと、変成器Tとを除き、搬送波発生源CS及び信号発生源SSを、任意の電気信号を出力する第1及び第2の信号源に置き換えた回路)を、加算回路として用いてもよい。
具体的には、第1の信号源から第1のベース12に第1の信号を入力し、第2の信号源から第2のベース13に第2の信号を入力した場合にコレクタ11に発生する電圧を、第1及び第2の信号の振幅を加算した結果を表すものとして、コレクタ11に接続された出力端から出力するようにしてもよい。
【0044】
また、この振幅変調回路の構成は、図7に示す通りであってもよい。すなわち、図3に示す回路より、コンデンサC3、抵抗器R3及びダイオードDを除き、コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線が形成する並列共振回路を、トランジスタQのコレクタ端子Cと外部の直流電源の正極との間に接続するようにしてもよい。
【0045】
この場合、搬送波発生源CSから第1のベース12に入力される搬送波の振幅は、信号波発生源SSから第2のベース13に入力される信号がない場合に、コレクタ11を流れる電流がほぼフルスイングする値に設定される。
【0046】
すなわち、該搬送波の振幅は、信号波発生源SSから第2のベース13に入力される信号がない場合において、該搬送波の瞬時値が最高値に達する時点で、コレクタ11を流れる電流がほぼ飽和状態に至り、該搬送波の瞬時値が最低値に達する時点で、コレクタ11を流れる電流がほぼ遮断状態に至るよう設定される。なお、飽和状態においてコレクタ11を流れる電流の値は、外部の直流電源の電圧を、コンデンサC4と変成器Tの一次巻線とからなる並列共振回路のインピーダンスで除した値にほぼ等しい。
【0047】
そして、第2のベース13に入力される信号がない場合にコレクタ11を流れる電流がほぼフルスイングする振幅に設定された上述の搬送波が第1のベース12に入力され、第2のベース13に信号波が入力されると、コレクタ11には、搬送波及び信号波をそれぞれ一定の電流増幅率で増幅したものの和にあたるコレクタ電流が流れる。
該コレクタ電流が流れる結果、コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線からなる並列共振回路の両端には、該コレクタ電流の値に比例した値の電圧が発生する。ただし、該電圧の値の上限は、直流電源の電圧の値にほぼ等しい。
【0048】
具体的には、例えば、図8(A)に示す波形を有する搬送波が第1のベース12に入力され、第2のベース13に図8(B)に示す波形を有する信号波が入力されたとする。この場合、図8(A)に示す搬送波の振幅が、第2のベース13に入力される信号がない場合にコレクタ11を流れる電流がほぼフルスイングするような振幅であれば、コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線からなる並列共振回路の両端には、図8(C)に示す波形を有する電圧が発生する。
【0049】
この並列共振回路の両端に発生する電圧は、第1のベース12に入力された搬送波を第2のベース13に入力された信号波により振幅変調したものである振幅変調波の各サイクルのうち、極性が負極性である部分に、外部の直流電源の電圧を加算したものを表す。
【0050】
そして、この並列共振回路の両端に発生する電圧の交流成分により、この並列共振回路は励起され、この並列共振回路には、該交流成分の振幅にほぼ比例した量の電流が流れる。このとき、変成器Tの二次巻線には、この電流に比例した電圧(すなわち、コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線の両端に発生する電圧に比例した電圧)が誘起される。
また、この並列共振回路の両端に発生する電圧がほぼ0である期間、この並列共振回路は、この期間が来る直前に流れた、振幅変調波の半サイクル分の電流の向きを逆転させたものにほぼ等しい自己誘導電流を流す。その結果、変成器Tの二次巻線には、この自己誘導電流に比例した電圧が誘起される。
【0051】
以上の動作の結果、変成器Tの二次巻線の両端に発生する電圧は、第1のベース12に入力された搬送波を第2のベース13に入力された信号波により振幅変調したものである振幅変調波を表す。
具体的には、例えば、コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線の両端に図8(C)に示す波形を有する電圧が印加された場合、コンデンサC4及び変成器Tの一次巻線からなる並列共振回路には、図8(D)に示す波形を有する電流が流れる。そして、変成器Tの二次巻線の両端に誘起される電圧の値は、該電流の値にほぼ比例した値となり、この電圧は、図8(A)に示す波形を有する搬送波が、図8(B)に示す波形を有する信号波により振幅変調されたものである振幅変調波にあたる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、簡単な構成で、低コストで製造できる信号合成回路及び振幅変調回路が実現され、また、このような信号合成回路及び振幅変調回路の製造を容易にするバイポーラトランジスタが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るトランジスタの構成を示す模式的断面図である。
【図2】図1のトランジスタの変形例を示す模式的断面図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態に係る振幅変調回路の構成を示す回路図である。
【図4】(A)は搬送波の波形を表すグラフ、(B)は信号波の波形を表すグラフ、(C)はコレクタに流れる電流の波形を表すグラフである。
【図5】(A)はダイオードのカソードに発生する電圧の波形を表すグラフ、(B)は振幅変調波の波形を表すグラフである。
【図6】加算回路の構成を示す回路図である。
【図7】図3の振幅変調回路の変形例を示す回路図である。
【図8】(A)は搬送波の波形を表すグラフ、(B)は信号波の波形を表すグラフ、(C)はコレクタに流れる電流の波形を表すグラフ、(D)は並列共振回路に流れる電流の波形を表すグラフである。
【符号の説明】
11 コレクタ
12 第1のベース
13 第2のベース
14 エミッタ
C コレクタ端子
B1 第1のベース端子
B2 第2のベース端子
E エミッタ端子
C1〜C4 コンデンサ
D ダイオード
T 変成器
R1〜R3 抵抗器
CS 搬送波発生源
SS 信号発生源

Claims (5)

  1. 第1導電型のコレクタと、
    前記コレクタに共通に接合され、絶縁分離された第2導電型の複数のベースと、
    前記複数のベースに共通に接合された第1導電型のエミッタと、
    から構成されていることを特徴とするバイポーラトランジスタ。
  2. 前記複数のベースの少なくとも一つと前記エミッタとが接合されている部分の面積は、該ベースと前記コレクタとが接合されている部分の面積より小さい、ことを特徴とする請求項1に記載のバイポーラトランジスタ。
  3. 請求項1または2に記載のバイポーラトランジスタと、
    バイポーラトランジスタの前記コレクタと前記エミッタに接続され、前記複数のベースに供給された各前記信号の振幅を合成した結果を表す信号を生成する出力回路と、
    を具備することを特徴とする信号合成回路。
  4. 請求項1または2に記載のバイポーラトランジスタと、
    バイポーラトランジスタの前記コレクタと前記エミッタに接続され、前記2つのベースの一方に印加された前記搬送波を前記2つのベースの他方に印加された前記信号波で振幅変調したものを表す信号を生成する出力回路と、
    を具備することを特徴とする振幅変調回路。
  5. 前記バイポーラトランジスタは、前記搬送波及び前記信号波を加算した信号のうち瞬時値が所定の範囲内である部分を抽出したものを表す半波信号を生成し、該半波信号を前記出力回路に供給する手段を備え、
    前記出力回路は、前記バイポーラトランジスタから供給された前記半波信号の交流部分を表す信号を生成することにより、前記搬送波を前記信号波で振幅変調したものを表す前記信号を生成する手段を備える、
    ことを特徴とする請求項4に記載の振幅変調回路。
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