JP3558844B2 - センスアンプ回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3値以上の多値情報を1つのメモリセルに記憶する多値メモリに使用されるカレントミラー型センスアンプ回路に有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1つのメモリセルに3値以上の情報を記憶する多値メモリが提案されている。マスクROMにおいては、メモリセルのチャネル領域に注入する不物量等を変え、また、フラッシュメモリでは、フローティングゲートの蓄積電荷量を変えることによって、メモリセルの閾値電位を複数設定することにより実現する。これら、閾値電位の判定は、ビット線電位を、メモリセルの閾値電位に対応して設定された複数の参照電位と比較することによって行う。
【0003】
例えば、1つのメモリセルに4値情報を記憶する場合、各閾値電位に対応するビット線電位を、それぞれ、VTH1、VTH2、VTH3、及びVTH4とすると、第1の参照電位VREF1を、VTH1とVTH2の間の電位に設定し、第2の参照電位VREF2を、VTH2とVTH3の間の電位に設定し、第3の参照電位VREF3を、VTH3とVTH4の間の電位に設定し、それらを、図10に示すように、カレントミラー型の各副センスアンプSN1、SN2、及びSN3の参照電位とすると、比較すべきビット線電位VBITがVTH1、VTH2、VTH3、及びVTH4の何れかであるので、ビット線電位に応じた出力信号SA1、SA2、及びSA3が得られる。図11は、ビット線電位と各参照電位との関係を示した図である。なお、図10において、CEはセンスアンプ活性化信号である。上記出力信号SA1、SA2、及びSA3に基づき、図12の回路によって、図13に示す2ビットの情報(D1、D2)を読み出すことができる。
【0004】
更に、特開平5−217385号公報に、マスクROMに用いられるセンスアンプ回路について開示されている。この特開平5−217385号公報の発明では、1つのメモリセルに4値情報を記憶する場合に、図14に示すように、それぞれの閾値のメモリセルに対する4つのビット線電位VTH1、VTH2、VTH3及びVTH4を、参照電位として用い、カレントミラー回路から成る3つの副センスアンプSL1、SL2、及びSL3を備え、第1の副センスアンプSL1には、第1のビット線電位VTH1と第2のビット線電位VTH2とを、参照電位として与え、第2の副センスアンプSL2には、第2のビット線電位VTH2と第3のビット線電位VTH3とを、参照電位として与え、更に、第3の副センスアンプSL3には、第3のビット線電位VTH3と第4のビット線電位VTH4とを、参照電位として与える構成とすることにより、参照電位の発生に、各閾値のメモリセルを有するビット線と同一構成の参照ビット線を用いる構成として、安定な読み出しを実現している。
【0005】
次に、図15及び図16によって、カレントミラー型センスアンプについて説明する。
【0006】
図15に於いて、N型MOSFETQN1とP型MOSFETQP1により、第1のスタティックインバータを構成し、N型MOSFETQN2とP型MOSFETQP2により、第2のスタティックインバータを構成し、それらは、並列に、N型MOSFETQN3を介して、接地電位(GND)に接続される。各スタティックインバータの他端は電源電位(Vcc)に接続される。N型MOSFETQN3は、カレントミラー型センスアンプを活性化する活性化スイッチであり、センスアンプ活性化信号CEにより導通し、本センスアンプを動作可能とする。P型MOSFETQP1及びQP2は、カレントミラーの負荷側を構成している。N型MOSFETQN1及びQN2には、それぞれ、比較すべき電位が入力される。すなわち、N型MOSFETQN1のゲートには、参照電位VREFが入力され、N型MOSFETQN2のゲートには、ビット線電位VBITが入力され、それらの電位差を検出して、出力信号VOUTを出力する。
【0007】
第1のスタティックインバータのP型MOSFETQP1は飽和領域で動作するので、その負荷特性は、図16のa1となり、また、N型MOSFETQN1のドライブ特性はb1となり、特性曲線a1とb1とは、V1=A1で交わる。一方、第2のスタティックインバータのP型MOSFETQP2のゲート電位は、第1のスタティックインバータのP型MOSFETQP1のゲート電位と同じV1であるので、その負荷曲線はc1となり、VREF=VBITのときは、第2のスタティックインバータのN型MOSFETQN2のドライブ特性はb1と同じとなり、b1とc1とは、VOUT=A1で交わる。曲線b1とc1は、共に、飽和領域で交わるので、ビット線電位のわずかな変化で、第2のスタティックインバータのN型MOSFETQN2のドライブ特性は、曲線d1、e1のように変化し、負荷曲線c1との交点も、VOUT=B1からVOUT=C1に大きく変動し、微小信号電圧を高速かつ高感度に検知し、増幅することができる(特性1)。
【0008】
以下、図10に示す多値メモリ用センスアンプ回路の動作について説明する。初期状態、通常は、ビット線(VBIT)、参照ビット線(VREF)のプリチャージにより、それらは、読み出し前に、初期電位V0(図11)に設定される。その後、メモリセルによる放電により、ビット線(VBIT)は、メモリセルの閾値により、何れかのビット線電位(VTH1、VTH2、VTH3、VTH4)に遷移する。一方、参照電位は、各ビット線電位の中間値(VREF1、VREF2、VREF3)になるように遷移する。例えば、読み出す対象となるメモリセルの閾値により、ビット線電位VBITがVTH2の場合は、副センスアンプSN1においては、VBIT>VREF1となり、副センスアンプSN2では、VBIT<VREF2、副センスアンプSN3では、VBIT<VREF3となり、副センスアンプSN1、SN2、SN3の出力信号は、(SA1、SA2、SA3)=(0、1、1)となり、図12の回路により、出力情報(D1、D2)=(0、1)が得られる。ビット線電位が、VTH1、VTH3、VTH4の場合も同様に図13に示す出力情報が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
カレントミラー型センスアンプは、ビット線電位と参照電位との差が小さい程、出力SAの遷移が遅いので、参照電位とビット線電位との差(ΔV=|VBIT−VREF|)が小さい副センスアンプの遅延が大きくなり、これによって、センスアンプ回路の遅延が決まる。したがって、図10の構成のセンスアンプ回路では、アクセスタイムは、ビット線電位がVTH1のときは、ΔVの最も小さいSN1により決まり、ビット線電位がVTH2のときは、SN1又はSN2により決まり、ビット線電位がVTH3のときは、SN2又はSN3により決まり、ビット線電位がVTH4のときは、SN3により決まる。
【0010】
また、多値メモリに用いられるセンスアンプ回路は、複数の参照電位に対する複数の副センスアンプを備えるが、各副センスアンプを全て同じ構成とすると、それらは、ΔVが同じであっても、入力信号の電位により感度(利得)が異なる。副センスアンプの利得特性を図19に示す。
【0011】
すなわち、参照電位がより高い場合には、図17に示す動作特性(特性2)を持ち、ドライブ特性のA2で交差するために、ドライブ特性の飽和領域から外れる。したがって、ビット線電位VBITの変動に対して、第2のスタティックインバータのN型MOSFETQN2のドライブ特性は曲線d2、e2のように変化し、第2のスタティックインバータの負荷曲線c2との交点は、VOUT=B2からVOUT=C2に変動し、同一のビット線電位の変動に対して、|B2−C2|<|B1−C1|となり、感度が低くなり、更に、Id2>Id1より、ドレイン電流が増加する。
【0012】
一方、参照電位がより低い場合には、図18の動作特性(特性3)を持ち、ドライブ特性のA3で交差するために、ドライブ特性の飽和領域から外れ、同一のビット線電位の変動に対して、|B3−C3|<|B1−C1|となり、感度が低くなり、更に、Id3<Id1より、ドレイン電流が減少するため、副センスアンプの遅延が増大する。更に、参照電位が、N型MOSFETの閾値(Vtn)以下では、N型MOSFETは、非導通となり、正しい出力が得られない。
【0013】
多値メモリのアクセスタイムを速くするためには、各副センスアンプを図16の動作特性(特性1)、または、それに近い特性で動作させることが望ましいが、そのためには、各参照電位間の差を小さくすることが必要である。しかしながら、各参照電位の差を小さくすると、参照電位とビット線電位の差を大きくすることができず、センスアンプの感度が低下するという矛盾を生じる。
【0014】
多値メモリのセンスアンプ回路を複数の副センスアンプにより構成する方法では、各々の比較結果が確定する時間は相違し、最終的には、最も遅い副センスアンプの出力が確定する時間に依存し、最も遅い副センスアンプは、図18の特性(特性3)で動作している。
【0015】
本発明は、上記従来の問題点を解決すべくなされたものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
図20の構成のメモリにおいては、メモリセルの閾値が高くなるとビット線電位VBITは高くなり、図10のセンスアンプ回路において、より低い閾値のメモリセルに対する参照電位から順に、VREF1、VREF2、VREF3とすると、副センスアンプSN1、SN2、SN3は、順に、特性3、特性1、特性2(図19)の各特性を取る。以下、この構成の副センスアンプをN型極性の副センスアンプ(N型センスアンプ)という。
【0017】
一方、上記N型センスアンプの全てのMOSFETの導電型を反転させた構成(図21)を採用すると、同様に、より低い閾値のメモリセルに対する参照電位から順に、VREF1、VREF2、VREF3とすると、副センスアンプSP1、SP2、SP3は、上記N型センスアンプの場合とは逆に、順に、特性2、特性1、特性3(図19)の各特性を取る。以下、この構成の副センスアンプをP型極性の副センスアンプ(P型センスアンプ)という。
【0018】
したがって、特性3を避けるためには、参照電位のレベルが最も低い参照電位VREF1に対する副センスアンプとしては、P型極性の副センスアンプを採用し、また、参照電位のレベルが最も高い参照電位VREF3に対する副センスアンプとしては、N型極性の副センスアンプを採用することで、実現することができる。なお、参照電位VREF2に対する副センスアンプは、N型、P型、何れの極性の副センスアンプを採用してもよい。これにより、副センスアンプの特性は、全て、特性1または特性2の何れかとなり、アクセスタイムの短縮化を図ることができる。
【0019】
すなわち、本発明のセンスアンプ回路(請求項1)は、複数レベルの参照電位それぞれに対るカレントミラー型の副センスアンプを複数備えて成るセンスアンプ回路に於いて、各該副センスアンプに入力される前記参照電位のレベルに応じN型又はP型のいずれかに対応する極性の異なる副センスアンプを混在させて構成して成ることを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明のセンスアンプ回路(請求項2,3)は、複数レベルの参照電位それぞれに対るカレントミラー型の副センスアンプを複数備えて成るセンスアンプ回路に於いて、入力される前記参照電位のレベルが最も高い副センスアンプの極性はN型とし、入力される前記参照電位のレベルが最も低い副センスアンプの極性はP型として成ることを特徴とし、また、実際のメモリセルからの出力レベルの評価結果に基づいて、予め設定される所定の選択信号に応じて、各前記副センスアンプの極性を可変とした副センスアンプを備えて成ることを特徴とするものである。
【0021】
更に、上記特性2の副センスアンプの電流を制限することにより、特性1と同レベルの電流及び電圧で動作させることが可能である。すなわち、本発明のセンスアンプ回路(請求項4,5)は、各前記副センスアンプを活性化信号CE又はCEバー信号によりそれぞれ活性化する活性化スイッチとして、入力される前記参照電位のレベルが最も高い副センスアンプ又は前記参照電位のレベルが最も低い副センスアンプの電流を制限する電流制限手段を備えて成ることを特徴とし、また、各前記副センスアンプをそれぞれ活性化する活性化スイッチとして、複数の各副センスアンプの電流を同程度に制限する電流制限手段を備えて成ることを特徴としている。例えば、図15のN型センスアンプでは、MOSFETQN3のゲート電位を、該QN3のソース/ドレイン電圧(Vsd)と閾値電圧(Vth)の和以下の所定の中間電位に設定することによって、飽和領域で動作させることにより、定電流源とすることができ、上記中間電位を最適化することにより、特性1と同程度の電流値にすることによって、同程度の感度にすることができる。すなわち、図9に示すように、N型MOSFETQN3の電流制限手段を設ける構成とすることによって、特性1と同程度の特性4をもつセンスアンプとすることができるものである。
【0022】
図9によって、特性4のセンスアンプの動作について詳細に説明する。
【0023】
スイッチ素子を構成するN型MOSFETQN3のドレイン電位をVsとする。所定の制御入力(N型MOSFETQN3のゲート電位)VXにより、VREF、VBITの平衡点としてVsが定まり、N型MOSFETQN1、QN2のソース/ゲート電圧VsgがVsだけ低下することにより、副センスアンプは、同図(下図)に示す特性(特性4)になり、平衡状態(VBIT=VREF)では、V1=VOUT=A22で交わる。これにより、当該センスアンプの感度は、ビット線電位VBITの変化に対して、出力VOUTは、図9の上図のB2−C2から、図9の下図のB22−C22に拡大し、消費電流もId2からId1に減少する。上記制御入力VXは、N型MOSFETQN3が定電流源として動作する飽和領域で動作するように、(ソース/ゲート電圧Vsg−閾値Vth)<(ソース/ドレイン電圧Vsd)にすることが望ましい。なお、上記は、N型センスアンプについての説明であるが、P型センスアンプについても同様である。
【0024】
以上のように、本発明によれば、多値メモリに使用されるセンスアンプ回路を構成する各副センスアンプの構成を、各副センスアンプ毎に最適化する(極性、電流値の最適化)ことにより、読み出し速度の高速化を図ることができるものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の第1の実施形態のセンスアンプ回路の構成図である。本実施形態のセンスアンプ回路は、上記従来技術の項で説明したセンスアンプ回路と同様に、4値メモリに於いて使用されるものである。
【0027】
図10に示した従来のセンスアンプ回路との相違点は、最も低い参照電位VREF1に対する副センスアンプとしてP型センスアンプSP1を採用している点である。また、これに応じて、該P型センスアンプSP1の活性化信号は、CE信号と逆極性のCEバー信号としている。これにより、各副センスアンプSP1、SN2、及びSN3の特性は、それぞれ、特性2、特性1、及び特性2(図19)とすることができ、高速化を図ることができるものである。
【0028】
このように、センスアンプ回路の各副センスアンプの参照電位が明らかな場合は、最適な構成(P型またはN型)の副センスアンプを配置しておくことにより、アクセスタイムの高速化可能となるものである。
【0029】
なお、場合によっては、図1に於ける、参照電位VREF2に対する副センスアンプSN2も、P型の副センスアンプに置き換える構成としてもよい。すなわち、参照電位VREF2に対する特性が、N型よりもP型の方が優れている場合は、第2の参照電位VREF2に対する副センスアンプもP型センスアンプSP2とすることができる。
【0030】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0031】
第2の実施形態は、所定の選択信号により、その極性を可変とした副センスアンプを用いる構成としたことを特徴とするものである。ビット線電位はメモリセルの閾値等により変動するが、これは、メモリの製造プロセスのばらつき等により変動するので、予め、最適な副センスアンプを決められない場合がある。したがって、製品の完成後に、その製品の特性をテストし、その結果に基づいて選択信号を設定することで、副センスアンプの極性を何れかに設定するものである。なお、選択信号は、レーザヒューズの切断や、特定端子からの入力信号等により設定することができる。製造プロセスが安定した場合には、製造工程に於いて、選択信号を何れかに固定することにより、各チップ毎に、テスト−設定を行う必要は無くなる。
【0032】
本実施形態に係る副センスアンプの構成例を図2及び図3に示す。
【0033】
選択回路SLCの構成が図4の構成であるとすると、選択信号SLが、”H”レベルのときは、N型センスアンプSNの出力信号が選択出力され、選択信号SLが、”L”レベルのときは、P型センスアンプSPの出力信号が選択出力される。これにより、選択信号SLにより、副センスアンプの極性を可変設定することができるものである。
【0034】
また、図3の構成では、非選択のセンスアンプが非導通となるので、図2の構成に比べて、消費電流の低減を図ることができるものである。
【0035】
なお、以上に説明した極性可変型副センスアンプは、例えば、図1に示すセンスアンプ回路では、第2の参照電位VREF2に対する副センスアンプSN2に代えて用いることができるが、センスアンプ回路を構成する全ての副センスアンプに、上記極性可変型センスアンプを用いる構成とすることもできる。
【0036】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0037】
第3の実施形態は、複数の副センスアンプのうち、特性2で動作する副センスアンプ、すなわち、参照電位が最も高い副センスアンプ及び参照電位が最も低い副センスアンプの電流を所定の定電流に制限することにより、当該副センスアンプの消費電流を低減するとともに、感度の向上を図り、センスアンプ回路全体として、アクセスタイムの向上を図ることができる構成としたことを特徴とするものである。
【0038】
電流の制限は、上述した通り、当該副センスアンプのMOSFET(QN3、QP3)のゲートに所定の中間電位を与えることで実現できる。
【0039】
本実施形態のセンスアンプ回路のブロック構成を図5に示す。所定レベルの中間電位を発生する中間電位発生回路VXC1及びVXC2を設けている点が特徴であり、P型の副センスアンプSP1用の中間電位発生回路VXC1としては、例えば、図6に示す構成の中間電位発生回路を用いることができ、また、N型の副センスアンプSN3用の中間電位発生回路VXC2としては、例えば、図7に示す構成の中間電位発生回路を用いることができる。両中間電位は、当該副センスアンプの電流が、特性1の動作点電流と同程度になるように設定する事が望ましい。
【0040】
なお、本実施形態の構成と上記第2の実施形態の構成とを併用する構成としてもよいものである。
【0041】
最後に、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0042】
本実施形態は、構成の簡単化を優先させたものであり、複数の副センスアンプの電流を全て同程度の電流に制限する構成とすることにより、簡単な構成で、上記各実施形態と同程度の高速化を図ったことを特徴とするものである。
【0043】
本実施形態のセンスアンプ回路のブロック構成を図8に示す。所定レベルの中間電位を発生する、各副センスアンプに共通の中間電位発生回路VXCを設けている点が特徴であり、中間電位発生回路VXCとしては、上記第3の実施形態と同様に、図6に示す構成の中間電位発生回路、又は、図7に示す構成の中間電位発生回路を用いることができる。中間電位発生回路VXCより出力される中間電位の値を適当なレベルに設定することにより、各副センスアンプSP1、SN2、SN3を、特性1または4に近い特性で動作させることができる。
【0044】
なお、本実施形態の構成と上記第2の実施形態の構成とを併用する構成としてもよいものである。
【0045】
以上の説明では、4値メモリに使用されるセンスアンプ回路を例にとって本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明は、他の多値メモリ、すなわち、3値、或いは5値以上のメモリに於けるセンスアンプ回路においても有効に実施できるものであることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、多値メモリに使用されるセンスアンプ回路の高速化を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の回路構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に於いて用いられる極性可変型センスアンプの第1の構成例を示す回路構成図である。
【図3】同第2の構成例を示す回路構成図である。
【図4】図2及び図3に示す極性可変型センスアンプにおいて用いられる選択回路の構成例を示す回路構成図である。
【図5】本発明の第3の実施形態のブロック構成図である。
【図6】第3の実施形態において用いられるP型副センスアンプ用中間電位発生回路VXC1の構成例を示す回路構成図である。
【図7】同N型副センスアンプ用中間電位発生回路VXC2の構成例を示す回路構成図である。
【図8】本発明の第4の実施形態のブロック構成図である。
【図9】電流制限手段を備えたN型センスアンプの特性図である。
【図10】N型の副センスアンプを使用した従来のセンスアンプ回路の回路構成図である。
【図11】ビット線電位と参照電位の説明に供する図である。
【図12】センスアンプ回路出力信号のデコード回路の構成を示す回路構成図である。
【図13】ビット線電位VBITと、センスアンプ回路出力信号SA及び出力情報Dとの関係を示す図である。
【図14】特開平5−217385号公報に示されるセンスアンプ回路の回路構成図である。
【図15】N型センスアンプの構成例を示す回路構成図である。
【図16】参照電位が中レベルである場合のN型センスアンプの特性図である。
【図17】参照電位が高レベルである場合のN型センスアンプの特性図である。
【図18】参照電位が低レベルである場合のN型センスアンプの特性図である。
【図19】N型センスアンプの利得特性図である。
【図20】メモリの構成例を示す回路構成図である。
【図21】P型の副センスアンプを使用した従来のセンスアンプ回路の回路構成図である。
【符号の説明】
SP1 P型副センスアンプ
SN2、SN3 N型副センスアンプ
VBIT ビット線電位
VREF1、VREF2、VREF3 参照電位
SP P型センスアンプ
SN N型センスアンプ
SLC 選択回路
SL 選択信号
VXC1、VXC2、VXC 中間電位発生回路

Claims (5)

  1. 複数レベルの参照電位それぞれに対るカレントミラー型の副センスアンプを複数備えて成るセンスアンプ回路に於いて、各該副センスアンプに入力される前記参照電位のレベルに応じN型又はP型のいずれかに対応する極性の異なる副センスアンプを混在させて構成して成ることを特徴とするセンスアンプ回路。
  2. 入力される前記参照電位のレベルが最も高い副センスアンプの極性はN型とし、入力される前記参照電位のレベルが最も低い副センスアンプの極性はP型として成ることを特徴とする、請求項1に記載のセンスアンプ回路。
  3. 予め設定される所定の選択信号に応じて、各前記副センスアンプの極性を可変とした副センスアンプを備えて成ることを特徴とする、請求項1に記載のセンスアンプ回路。
  4. 各前記副センスアンプをそれぞれ活性化する活性化スイッチとして、入力される前記参照電位のレベルが最も高い副センスアンプ又は前記参照電位のレベルが最も低い副センスアンプの電流を制限する電流制限手段を備えて成ることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載のセンスアンプ回路。
  5. 各前記副センスアンプをそれぞれ活性化する活性化スイッチとして、複数の各副センスアンプの電流を同程度に制限する電流制限手段を備えて成ることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載のセンスアンプ回路。
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