JP3556799B2 - 熱電発電装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱電変換を利用した発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を図3〜図4に示す。図3は、従来の熱電発電器を示す図。図4は、従来の熱電発電器の作動流体の温度分布を示す図である。
【0003】
熱電発電器は、p型とn型の熱電材料を組み合わせた熱電対を多数直列に接続し、高温端と低温端の温度差に比例して発生する熱起電力を電力として取り出す装置である。
【0004】
従来の技術は、図3に示すようにp型素子101とn型素子102を電極103を用いて接続した熱電対を、さらに電極で多数電気的に直列に接続して熱電モジュールを構成して伝熱面とする。
【0005】
高温流体105と低温流体106のシールおよびモジュールの強度的支持のため、モジュールは通常支持パネル104を持つ。高温流体105と低温流体106は、熱電モジュールの両面にそれぞれ供給され、モジュールを介して熱交換を行うため、モジュール内には厚み方向に温度差が発生する。
【0006】
モジュールは熱電素子からなる熱電対で構成されているため、起電力が発生し発電を行うことができる。電極は、熱電素子を接続して熱電対を構成すると同時に、電力を取り出す際に電流を取り出す役割も担っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術には、次のような問題がある。
【0008】
(1)従来の熱電発電器と作動流体の温度分布は、図4に示すように流体は伝熱面に沿って温度分布を持ち、高温流体と低温流体の入口温度差に比べて、熱電発電器の両面の温度差は小さく(斜線部)、発電器の効率は低い。
【0009】
(2)発電効率を高めるためには、モジュールの両面の温度差を大きくする必要がある。
【0010】
このとき、低温流体の出口温度が下がり低温流体のエクセルギが低下する。
【0011】
(3)モジュールの厚みを増して温度差を拡大すると、モジュールを通過する熱流束が低下し、伝熱面が広くなり、発電器が大型化する。本発明は、これらの問題を解決することができる装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る熱電発電装置は、密閉された胴と、
前記胴内に両端がその胴から外部に延出されるように交互に配置された、高温流体が流通するp型素子製伝熱管およびn型素子製伝熱管と、
前記胴内に低温流体を供給するための低温流体入口と、
前記胴内の前記各伝熱管の間を流通した後の流体を外部に排出するための低温流体出口と、
前記p型素子製伝熱管およびn型素子製伝熱管の両端にそれら伝熱管が直列接続するように交互に取付けられた電極と
を具備したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る別の熱電発電装置は、低温流体および高温流体を交互にかつ流れ方向が互いに逆になるように流通される複数の流路を有し、これら流路を区画する流路壁はp型熱電材料およびn型熱電材料から交互に形成され、かつ電極は前記各流路壁の両端にそれら流路壁が直列接続するように交互に取付けられていることを特徴とするものである。
【0014】
すなわち、本発明の熱電発電装置は、伝熱面を熱電材料で構成し、流体の流れ方向に生じる伝熱面の温度勾配による温度差を利用して熱起電力を発生させて発電を行う熱交換器により構成される。
【0015】
したがって、次のように作用する。
【0016】
(1)p型、n型それぞれの素子が伝熱面を形成するため、伝熱面の流れ方向の温度差がそのまま素子の温度差となり、素子の温度差は、伝熱面の厚み方向に配置する場合に比べて大きく、発電効率が高い。
【0017】
(2)伝熱面の厚み方向に温度差を維持する必要がないため、伝熱面の厚みを薄くすることが出来、発電器をコンパクトにすることが出来る。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施形態を図1に示す。図1は、シェルチューブ型熱交換器の形状に熱電発電装置を構成した例を示す。
【0019】
図1に於いて、1はp型素子製伝熱管、2はn型素子製伝熱管、3は電極、5は邪魔板、6は高温流体ヘッダ、7は胴、8は高温流体入口、9は高温流体出口、10は低温流体入口、11は低温流体出口である。
【0020】
前記胴7は密閉され、両端に壁12で区画された前記高温流体ヘッダ6がそれぞれ形成されている。この胴7の左上部には、低温流体105を供給される前記胴7内に供給するための前記低温流体入口10が設けられ、かつ前記胴7の右下部には前記胴7内の低温流体を排出するための前記低温流体出口11が設けられている。前記高温流体ヘッダ6は、高温流体106を前記各伝熱管1,2に供給する働きおよび各伝熱管1,2から排出された高温流体106を集める役割を担っている。前記各高温流体ヘッダ6のうち、一方(図1の右側)の高温流体ヘッダ6には高温流体106を供給するための前記高温流体入口8が、他方(図1の左側)の高温流体ヘッダ6には集められた高温流体106を排出するための前記高温流体出口9がそれぞれ設けられている。
前記p型素子製伝熱管1およびn型素子製伝熱管2は、前記胴7内にそれらの伝熱管1,2の両端が前記壁12を貫通してその胴7から外部(前記各高温流体ヘッダ6)に延出されるように交互に配置されている。
【0021】
前記電極3は、前記各高温流体ヘッダ6内に位置する前記p型素子製伝熱管1およびn型素子製伝熱管2の両端にそれら伝熱管1,2が直列接続するように交互に取付けられている。前記邪魔板5は、前記胴7内に供給される低温流体の流速を増大させて熱伝達率の向上を図っている。
【0022】
このような構成の熱電発電装置において、高温流体106は右側の高温流体入口8から高温流体ヘッダ6に供給され、ここから各伝熱管1、2の内部を左へ流れ、高温流体ヘッダ6を通して高温流体出口9から排出される。低温流体105は、低温流体入口10から胴7内の左端上部に供給され、各伝熱管1、2の間を左から右に流通し、胴7の右端下部で低温流体出口11から排出される。このように各伝熱管1,2内を流通する高温流体と各伝熱管1,2外面の一端から他端に流れる低温流体とによる前記p型素子製伝熱管1およびn型素子製伝熱管2における流体の流れ方向(つまり各伝熱管の長手方向)におおきな温度差が生じ、これに比例して大きな起電力が発生する。この起電力は、電極3から電力として取り出される。
なお、本実施形態において一般的な胴側複数パスの熱交換器の形状を模したもので、邪魔板は必ずしも必要はない。
【0023】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図2に示す。
【0024】
図2は、熱電発電器をコンパクトな熱交換器の形状に構成した例を示す。
【0025】
この熱電発電器は、図2に示すように矩形断面を有する複数、例えば3つの流路を備えている。これら流路を区画する流路壁はp型熱電材料およびn型熱電材料から交互に形成されている。すなわち、p型素子製流路壁21は、上段の流路の上壁として配置され、かつ中段の流路と下段の流路を区画している。n型素子製流路壁22は、上段の流路と中段の流路を区画すると共に、下段の流路の下壁として配置されている。このようなp型素子製流路壁21およびn型素子製流路壁22で伝熱面を構成し、コンパクト熱交換器を構成する。電極23は、前記p型素子製流路壁21およびn型素子製流路壁22をそれらの両端でそれらの流路壁21,22が直列接続されるように交互に取付けられている。
高温流体106は、前記上段および下段の流路に図2の右側から供給され、左へ流れる。低温流体105は、前記中段の流路に図2の左側から供給され、右へ流れる。すなわち、前記低温流体105および高温流体106は、前記3つの流路に交互にかつ流れ方向が互いに逆になるように流通される。これによって、上段および中段の流路において伝熱面(前記n型素子製流路壁22)を挟んで2つの流体が接し熱交換され、かつ中段および下段の流路において伝熱面(前記p型素子製流路壁21)を挟んで2つの流体が接し熱交換される。
【0026】
【発明の効果】
本発明は前述のように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0027】
(1)流体の熱交換により、p型素子製伝熱管1およびn型素子製伝熱管2(またはp型素子製流路壁21およびn型素子製流路壁22)には高温流体の流れ方向に流体の温度変化に相当する温度差が生じ、起電力が発生する。これを電力として取り出すことで伝熱管(または流路壁)の長手方向の熱伝導による損失から電力を回収することが出来る。
【0028】
(2)熱交換器は多数の伝熱管を用いて構成されるので、これらを直列に接続することで、熱電対を多数接続したと同様の熱電モジュールを構成することが出来る。
【0029】
(3)伝熱管は、1つの素子で構成されるため、異材接合部を最低限に抑えることが出来る。
【0030】
(4)伝熱面の裏表に温度差を与えるために、伝熱面を厚くする必要がなく、発電器をコンパクトに構成することが出来る。
【0031】
(5)素子の温度差は、流体の流れ方向の温度分布により維持されるため、素子の熱電物性の内、熱電導率の影響が低下し、熱伝導率が高く性能指数が低い熱電材料でも効率よく発電することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る熱電発電器を示す図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る熱電発電器を示す図。
【図3】従来の熱電発電器を示す図。
【図4】従来の熱電発電器の作動媒体の温度分布を示す図。
【符号の説明】
1…p型素子製伝熱管、2…n型素子製伝熱管、3…電極、5…邪魔板、6…高温流体ヘッダ、7…胴、8…高温流体入口、9…高温流体出口、10…低温流体入口、11…低温流体出口、12…壁、21…p型素子製流路壁、22…n型素子製流路壁、105…低温流体、106…高温流体。
【発明の属する技術分野】
本発明は熱電変換を利用した発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を図3〜図4に示す。図3は、従来の熱電発電器を示す図。図4は、従来の熱電発電器の作動流体の温度分布を示す図である。
【0003】
熱電発電器は、p型とn型の熱電材料を組み合わせた熱電対を多数直列に接続し、高温端と低温端の温度差に比例して発生する熱起電力を電力として取り出す装置である。
【0004】
従来の技術は、図3に示すようにp型素子101とn型素子102を電極103を用いて接続した熱電対を、さらに電極で多数電気的に直列に接続して熱電モジュールを構成して伝熱面とする。
【0005】
高温流体105と低温流体106のシールおよびモジュールの強度的支持のため、モジュールは通常支持パネル104を持つ。高温流体105と低温流体106は、熱電モジュールの両面にそれぞれ供給され、モジュールを介して熱交換を行うため、モジュール内には厚み方向に温度差が発生する。
【0006】
モジュールは熱電素子からなる熱電対で構成されているため、起電力が発生し発電を行うことができる。電極は、熱電素子を接続して熱電対を構成すると同時に、電力を取り出す際に電流を取り出す役割も担っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術には、次のような問題がある。
【0008】
(1)従来の熱電発電器と作動流体の温度分布は、図4に示すように流体は伝熱面に沿って温度分布を持ち、高温流体と低温流体の入口温度差に比べて、熱電発電器の両面の温度差は小さく(斜線部)、発電器の効率は低い。
【0009】
(2)発電効率を高めるためには、モジュールの両面の温度差を大きくする必要がある。
【0010】
このとき、低温流体の出口温度が下がり低温流体のエクセルギが低下する。
【0011】
(3)モジュールの厚みを増して温度差を拡大すると、モジュールを通過する熱流束が低下し、伝熱面が広くなり、発電器が大型化する。本発明は、これらの問題を解決することができる装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る熱電発電装置は、密閉された胴と、
前記胴内に両端がその胴から外部に延出されるように交互に配置された、高温流体が流通するp型素子製伝熱管およびn型素子製伝熱管と、
前記胴内に低温流体を供給するための低温流体入口と、
前記胴内の前記各伝熱管の間を流通した後の流体を外部に排出するための低温流体出口と、
前記p型素子製伝熱管およびn型素子製伝熱管の両端にそれら伝熱管が直列接続するように交互に取付けられた電極と
を具備したことを特徴とするものである。
【0013】
本発明に係る別の熱電発電装置は、低温流体および高温流体を交互にかつ流れ方向が互いに逆になるように流通される複数の流路を有し、これら流路を区画する流路壁はp型熱電材料およびn型熱電材料から交互に形成され、かつ電極は前記各流路壁の両端にそれら流路壁が直列接続するように交互に取付けられていることを特徴とするものである。
【0014】
すなわち、本発明の熱電発電装置は、伝熱面を熱電材料で構成し、流体の流れ方向に生じる伝熱面の温度勾配による温度差を利用して熱起電力を発生させて発電を行う熱交換器により構成される。
【0015】
したがって、次のように作用する。
【0016】
(1)p型、n型それぞれの素子が伝熱面を形成するため、伝熱面の流れ方向の温度差がそのまま素子の温度差となり、素子の温度差は、伝熱面の厚み方向に配置する場合に比べて大きく、発電効率が高い。
【0017】
(2)伝熱面の厚み方向に温度差を維持する必要がないため、伝熱面の厚みを薄くすることが出来、発電器をコンパクトにすることが出来る。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施形態を図1に示す。図1は、シェルチューブ型熱交換器の形状に熱電発電装置を構成した例を示す。
【0019】
図1に於いて、1はp型素子製伝熱管、2はn型素子製伝熱管、3は電極、5は邪魔板、6は高温流体ヘッダ、7は胴、8は高温流体入口、9は高温流体出口、10は低温流体入口、11は低温流体出口である。
【0020】
前記胴7は密閉され、両端に壁12で区画された前記高温流体ヘッダ6がそれぞれ形成されている。この胴7の左上部には、低温流体105を供給される前記胴7内に供給するための前記低温流体入口10が設けられ、かつ前記胴7の右下部には前記胴7内の低温流体を排出するための前記低温流体出口11が設けられている。前記高温流体ヘッダ6は、高温流体106を前記各伝熱管1,2に供給する働きおよび各伝熱管1,2から排出された高温流体106を集める役割を担っている。前記各高温流体ヘッダ6のうち、一方(図1の右側)の高温流体ヘッダ6には高温流体106を供給するための前記高温流体入口8が、他方(図1の左側)の高温流体ヘッダ6には集められた高温流体106を排出するための前記高温流体出口9がそれぞれ設けられている。
前記p型素子製伝熱管1およびn型素子製伝熱管2は、前記胴7内にそれらの伝熱管1,2の両端が前記壁12を貫通してその胴7から外部(前記各高温流体ヘッダ6)に延出されるように交互に配置されている。
【0021】
前記電極3は、前記各高温流体ヘッダ6内に位置する前記p型素子製伝熱管1およびn型素子製伝熱管2の両端にそれら伝熱管1,2が直列接続するように交互に取付けられている。前記邪魔板5は、前記胴7内に供給される低温流体の流速を増大させて熱伝達率の向上を図っている。
【0022】
このような構成の熱電発電装置において、高温流体106は右側の高温流体入口8から高温流体ヘッダ6に供給され、ここから各伝熱管1、2の内部を左へ流れ、高温流体ヘッダ6を通して高温流体出口9から排出される。低温流体105は、低温流体入口10から胴7内の左端上部に供給され、各伝熱管1、2の間を左から右に流通し、胴7の右端下部で低温流体出口11から排出される。このように各伝熱管1,2内を流通する高温流体と各伝熱管1,2外面の一端から他端に流れる低温流体とによる前記p型素子製伝熱管1およびn型素子製伝熱管2における流体の流れ方向(つまり各伝熱管の長手方向)におおきな温度差が生じ、これに比例して大きな起電力が発生する。この起電力は、電極3から電力として取り出される。
なお、本実施形態において一般的な胴側複数パスの熱交換器の形状を模したもので、邪魔板は必ずしも必要はない。
【0023】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図2に示す。
【0024】
図2は、熱電発電器をコンパクトな熱交換器の形状に構成した例を示す。
【0025】
この熱電発電器は、図2に示すように矩形断面を有する複数、例えば3つの流路を備えている。これら流路を区画する流路壁はp型熱電材料およびn型熱電材料から交互に形成されている。すなわち、p型素子製流路壁21は、上段の流路の上壁として配置され、かつ中段の流路と下段の流路を区画している。n型素子製流路壁22は、上段の流路と中段の流路を区画すると共に、下段の流路の下壁として配置されている。このようなp型素子製流路壁21およびn型素子製流路壁22で伝熱面を構成し、コンパクト熱交換器を構成する。電極23は、前記p型素子製流路壁21およびn型素子製流路壁22をそれらの両端でそれらの流路壁21,22が直列接続されるように交互に取付けられている。
高温流体106は、前記上段および下段の流路に図2の右側から供給され、左へ流れる。低温流体105は、前記中段の流路に図2の左側から供給され、右へ流れる。すなわち、前記低温流体105および高温流体106は、前記3つの流路に交互にかつ流れ方向が互いに逆になるように流通される。これによって、上段および中段の流路において伝熱面(前記n型素子製流路壁22)を挟んで2つの流体が接し熱交換され、かつ中段および下段の流路において伝熱面(前記p型素子製流路壁21)を挟んで2つの流体が接し熱交換される。
【0026】
【発明の効果】
本発明は前述のように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0027】
(1)流体の熱交換により、p型素子製伝熱管1およびn型素子製伝熱管2(またはp型素子製流路壁21およびn型素子製流路壁22)には高温流体の流れ方向に流体の温度変化に相当する温度差が生じ、起電力が発生する。これを電力として取り出すことで伝熱管(または流路壁)の長手方向の熱伝導による損失から電力を回収することが出来る。
【0028】
(2)熱交換器は多数の伝熱管を用いて構成されるので、これらを直列に接続することで、熱電対を多数接続したと同様の熱電モジュールを構成することが出来る。
【0029】
(3)伝熱管は、1つの素子で構成されるため、異材接合部を最低限に抑えることが出来る。
【0030】
(4)伝熱面の裏表に温度差を与えるために、伝熱面を厚くする必要がなく、発電器をコンパクトに構成することが出来る。
【0031】
(5)素子の温度差は、流体の流れ方向の温度分布により維持されるため、素子の熱電物性の内、熱電導率の影響が低下し、熱伝導率が高く性能指数が低い熱電材料でも効率よく発電することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る熱電発電器を示す図。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る熱電発電器を示す図。
【図3】従来の熱電発電器を示す図。
【図4】従来の熱電発電器の作動媒体の温度分布を示す図。
【符号の説明】
1…p型素子製伝熱管、2…n型素子製伝熱管、3…電極、5…邪魔板、6…高温流体ヘッダ、7…胴、8…高温流体入口、9…高温流体出口、10…低温流体入口、11…低温流体出口、12…壁、21…p型素子製流路壁、22…n型素子製流路壁、105…低温流体、106…高温流体。
Claims (2)
- 密閉された胴と、
前記胴内に両端がその胴から外部に延出されるように交互に配置された、高温流体が流通するp型素子製伝熱管およびn型素子製伝熱管と、
前記胴内に低温流体を供給するための低温流体入口と、
前記胴内の前記各伝熱管の間を流通した後の流体を外部に排出するための低温流体出口と、
前記p型素子製伝熱管およびn型素子製伝熱管の両端にそれら伝熱管が直列接続するように交互に取付けられた電極と
を具備したことを特徴とする熱電発電装置。 - 低温流体および高温流体を交互にかつ流れ方向が互いに逆になるように流通される複数の流路を有し、これら流路を区画する流路壁はp型熱電材料およびn型熱電材料から交互に形成され、かつ電極は前記各流路壁の両端にそれら流路壁が直列接続するように交互に取付けられていることを特徴とする熱電発電装置。
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