JP3556030B2 - 給水設備の運転制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポンプの吸込側に設けた受水槽に貯留された水を、ポンプで給排水する給水設備に係り、特に受水槽に設置した水位検知器による運転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13は、給水設備の運転制御装置の概略を示す。受水槽1には、ポンプ2が備えられ、受水槽1に貯えられた水を給水する。受水槽1には、その水位を検出するための電極棒3が設けられており、この電極棒間が水の存在により導通することで、水位を検出し、ポンプ2の運転を制御し、各種警報を発令し、又流入電磁弁4、水位調整弁5を開閉制御して受水槽1への市水の流入を調整する。
【0003】
従来、ポンプ2吸込側の受水槽1に設置された、例えば電極棒のような水位検知器3は、異常増水警報と、渇水警報によるポンプの空運転防止を行う場合、図9のように電極棒4本で構成されている。また、図9に加えるに、渇水位でポンプが停止する前の事前警報として減水位警報を取る場合、図10のように電極棒5本で構成されている。また、図9に市水流入電磁弁制御を付加すると、図11のように電極棒6本で構成されている。
【0004】
ここでいう市水流入電磁弁とは、図13のように水位調整弁の子弁として使用され、受水槽1の水位がある一定値まで低下したら受水槽流入口の電磁弁4を開くことにより水位調整弁5が開き、受水槽に水を補給してやるための弁である。水位が再び上昇してある一定値まで達したら、電磁弁4を閉じることにより水位調整弁5が閉じ、受水槽1への水の補給を停止するものである。
【0005】
さらに図9の装置に減水警報と市水流入電磁弁制御を付加すると、図12のように電極棒7本で構成される。いずれも一番長い電磁棒はその他の電極棒の共通アースである。
以上のように、例えば図12の制御を行う場合、電極棒が7本必要となり電極用配線も7本必要となり、図11の制御を行う場合、電極棒が6本必要となり電極用配線も6本必要となる。
【0006】
また、一般に電極棒を固定する電極保持器は、1個で最大5本まで電極棒を取り付けることができるため6本以上の電極を使う場合、電極保持器が2個必要となる。
したがって、各種水位制御を行う場合、使用する電極の本数や配線数および電極保持器の数が増え、また電極保持器を2個以上使用しなければならないため受水槽に電極保持器取り付け穴を2個以上開けなければならなかった。
また、従来の制御装置では、電極棒を5本以内とすると、異常増水や減水、渇水の警報または流入電磁弁の開閉等のいずれかの制御ができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の事情に鑑みなされたもので、より少ない水位検出器を用いて、受水槽の水位制御を行うことができる給水設備の運転制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の給水設備の運転制御装置は、市水の流入を制御する電磁弁を備えた受水槽と、該受水槽に貯留された水をポンプで給水する給水設備の運転制御装置において、前記受水槽内部に複数の異なる水位を検出する水位検出器を備え、前記電磁弁の開閉制御と、前記ポンプの空運転防止用強制停止信号の解除に少なくとも一本の水位検出器を兼用すると共に、減水または渇水検出用の水位検出器を前記ポンプの空運転防止用強制停止信号の出力に用いる水位検出器と兼用したことを特徴とする。
【0009】
又、水位が、減水を検知する水位検知器未満でその状態が予め設定された時限タイマの設定時間以上継続した場合、減水位状態と判断することを特徴とする。
【0010】
又、ポンプの吸込側に設けた受水槽には、水位が下位から一番目と二番目の水位検出器によりポンプの空運転防止用強制停止信号の出力および解除を行うと共に、水位が下位から二番目と三番目の水位検出器により前記電磁弁の開閉制御を行うことを特徴とする。又、水位が下位から一番目と二番目の水位検出器によりポンプの空運転防止用強制停止信号の出力および解除を行うと共に、前記電磁弁の開閉制御を行うことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の態様】
本発明は図1に示すように、ポンプの吸込側に設けた受水槽の水位を検知する水位検知器として、各々検知水位の異なる4個の水位検知器L1,L2,L3,L4を具備し、水位が、一番上位の第1の水位検知器L1以上で異常増水位状態と判断し、水位が、第1の水位検知器L1未満で非異常増水位状態と判断する。水位が上位から三番目(下位から二番目)の第3の水位検知器L3未満で流入電磁弁の開信号を出力し、かつ減水位状態と判断し、水位が、第3の水位検知器L3以上で非減水位状態と判断する。また水位が、上位から二番目(下位から三番目)の第2の水位検知器L2以上に復帰したら流入電磁弁の閉信号を出力して市水の流入を停止する。水位が上位から四番目(下位から一番目)の第4の水位検知器L4未満で渇水位状態と判断し、同時にポンプ空運転防止用強制停止信号を出力し、また水位が、第3の水位検知器L3以上に復帰したら非渇水位状態と判断し、同時にポンプ空運転防止用強制停止信号を解除している。
【0012】
図4及び図5は、この運転制御装置の第1実施態様の制御フローを示す。まず図4(A)のフローで、受水槽水位が第1の水位検知器L1以上であるか否かが判断される。“YES”である場合は、異常増水位状態と判断され、異常増水位を知らせるランプが点灯する。“NO”である場合は、異常増水位状態ではないと判断される。図4(B)のフローでは、受水槽水位が第3の水位検知器L3未満であるか否かが判断される。“YES”である場合は、減水位状態であると判断され、減水位を知らせるランプが点灯する。“NO”である場合は、検知された水位が第3の水位以上であり、非減水位状態と判断される。
【0013】
図5(A)は、市水流入電磁弁の開閉フローを示す。受水槽水位が第2の水位検知器L2以上であるか否かが判断される。そして、”YES”である場合は電磁弁が閉じられ、“NO”である場合は、受水槽水位が第3の水位検知器L3未満であるか否かが判断される。“YES”である場合は電磁弁が開かれ、”NO”である場合は、▲1▼第2の水位検知器L2以上の水位から下降してきた場合は電磁弁が閉じられる。そして、▲2▼第3の水位L3未満から上昇してきた場合は電磁弁が開かれる。
【0014】
図5(B)は、渇水位状態の制御フローを示す。これは、受水槽水位が第4の水位検知器L4未満に達したときに、渇水位と判断してポンプの空運転防止のため、ポンプを停止すると共に渇水警報を出力する動作である。まず、受水槽水位が第3の水位検知器L3以上であるか否かが判断され、次に受水槽水位が第4の水位検知器L4未満であるか否かが判断される。そして、第3の水位検知器L3以上の水位から第4の水位検知器L4未満に下降してきたときに、ポンプの運転が停止され、同時に渇水警報が出される。そして、第4の水位検知器L4未満の水位から第3の水位検知器L3以上の水位に上昇してきたときに、ポンプが自動復帰し、その運転が可能となると共に渇水警報が解除される。
【0015】
上記のようにポンプの吸込側に設けた受水槽の水位検出器L1,L2,L3,L4によって、第1の水位検知器L1を異常増水位検知用とし、第2の水位検知器L2を流入電磁弁閉信号出力用とする。第3の水位検知器L3を流入電磁弁開信号出力用および減水位検知用および渇水位によるポンプ空運転防止復帰出力用とし、第4の水位検知器L4を渇水位によるポンプ空運転防止出力用とする。これにより従来6個の水位検知器を必要とした水位制御を、4個の水位検知器で行うことができる。
【0016】
図2は、本発明の第2の実施態様を示す。水位が、第3の水位検知器L 3未満でその状態が予め設定された時限タイマの設定時間以上継続した場合、減水位状態と判断して減水位警報を出力するようにしている。図4(C)は、この制御フローを示す。
【0017】
図4(C)のフローでは、受水槽水位が第3の水位検知器L3未満であることを検知した場合に、時限タイマがスタートする動作を示している。尚、電磁弁は図5(A)のフローによりすぐに開く。まず、受水槽水位が第3の水位検知器L3未満であるか否かが判断される。“YES”である場合には、時限タイマがスタートし、そして時限タイマがタイムアップしたか否かが判断される。時限タイマがタイムアップしていない場合は、受水槽水位が第3の水位検知器L3以上であるか否かが再び判断され、“YES”である場合は、時限タイマがリセットされる。即ち、水位がL3以上に回復した場合には、減水位状態ではないと判断され、減水警報は出力されない。“NO”である場合は、時限タイマのカウントが継続され、タイムアップ時に水位がL3未満である場合は、減水位状態であると判断され、減水警報が出力される。
【0018】
水位が第3の水位検知器L3未満で流入電磁弁が開き、徐々に水位が上昇していく場合は、正常動作のため一般的に流入電磁弁が開いた瞬間に同時に減水警報を出力する必要がない。また第3の水位検知器L 3付近における水面の波立ち等で、水位が一定しない場合の減水警報のチャタリング防止ということもある。このため、水位が第3の水位検知器L 3以下となり予め設定された時限タイマの設定時間内に水位が第3の水位検知器L 3以上に上昇した場合は減水警報を出力せず、なんらかの原因で時限タイマの設定時間以上連続して水位が第3の水位検知器L3未満の場合に、初めて減水警報を出力することにしている。これにより、正常に水位が上昇した場合に不要な減水警報の出力をさせないことができる。
【0019】
図3は、本発明の第3の実施態様を示す。ポンプの吸込側に設けた受水槽の水位を検知する水位検知器として、各々検知水位の異なる3個の水位検知器S1、S2,S3を具備する。水位が、一番上位(下位から三番目)の第1の水位検知器S1以上で異常増水位状態と判断し、水位が、第1の水位検知器S1未満で非異常増水位状態と判断する。水位が上位から三番目(下位から一番目)の第3の水位検知器S3未満で流入電磁弁の開信号を出力し、また水位が、上位から二番目(下位から二番目)の第2の水位検知器S2以上に復帰したら流入電磁弁の閉信号を出力し、かつ水位が、第3の水位検知器S3未満でその状態が予め設定された時限タイマの設定時間以上継続した場合、渇水位状態と判断し警報を出力すると共に、同時にポンプ空運転防止用強制停止信号を出力する。また水位が、第2の水位検知器S2以上に復帰したら非渇水位状態と判断し警報を解除すると共に、同時にポンプ空運転防止用強制停止信号を解除している。
【0020】
図6は、第3の実施態様を示すフローチャートである。図6(A)に示すように、受水槽水位が第1の水位検知器S1以上である場合には、異常増水位と判断し、異常増水位であることを示すランプを点灯する。
【0021】
図6(B)は、市水流入電磁弁の開閉フローを示す。受水槽水位が第2の水位検知器S2以上であるか否かが判断される。そして、“NO”である場合は、受水槽水位が第3の水位検知器S3未満であるか否かが判断される。“NO”である場合は、▲1▼第2の水位検知器S2以上の水位から下降してきた場合は電磁弁が閉じられる。そして、▲2▼第3の水位S3未満から上昇してきた場合は電磁弁が開かれる。
【0022】
図6(C)は、渇水位状態の制御フローを示す。これは、受水槽水位が第3の水位検知器S3未満に達したときに、渇水位と判断してポンプの空運転防止のため、ポンプを停止すると共に警報を出力する動作である。まず、受水槽水位が第2の水位検知器S2以上であるか否かが判断され、次に受水槽水位が第3の水位検知器S3未満であるか否かが判断される。そして、第2の水位検知器S2以上の水位から第3の水位検知器S3未満に下降してきたときに、ポンプの運転が停止され、同時に渇水警報が出される。そして、第3の水位検知器S3未満の水位から第2の水位検知器S2以上の水位に上昇してきたときに、ポンプが自動復帰してその運転が可能となると共に警報が解除される。
【0023】
この制御フローにおいても、第3の水位検知器S3未満に達したか否かは、時限タイマにより一定時間内に水位が回復したか否かを確認して行うようになっている。即ち、時限タイマのカウント中に受水槽水位がS3以上に回復したら、渇水警報の出力及びポンプ停止は行なわれない。時限タイマがカウントアップして、尚、受水槽水位がS3未満である場合にのみ、渇水警報の出力及びポンプ停止が行なわれる。
【0024】
このように、第1の水位検知器S1を異常増水位検知用とし、第2の水位検知器S2を流入電磁弁閉信号出力用および渇水位によるポンプ空運転防止復帰出力用とする。第3の水位検知器S3を流入電磁弁開信号出力用および渇水位によるポンプ空運転防止(停止信号)出力用とする。水位が第3の水位検知器S3未満で流入電磁弁が開き、徐々に水位が上昇していく場合は、正常動作のため一般的に流入電磁弁が開いた瞬間に同時に渇水警報およびポンプ空運転防止用強制停止信号を出力する必要がない。このため、水位が第3の水位検知器S3以下となり予め設定された時限タイマの設定時間内に水位が第3の水位以上に上昇した場合は渇水警報およびポンプ空運転防止用強制停止信号を出力せず、なんらかの原因で時限タイマの設定時間以上連続して水位が第3の水位未満の場合、初めて渇水警報およびポンプ空運転防止用強制停止信号を出力する。これにより、正常に水位が上昇した場合に不要な渇水警報およびポンプ空運転防止用強制停止信号を出力せず、従来5個の水位検知器を必要とした水位制御を3個の水位検知器S1,S2,S3で行うことができる。
【0025】
【実施例】
次に、図7乃至図8を参照して、本発明の実施例を説明する。
【0026】
図7は、本発明の第1実施例を示す。符号33Wは液面リレーで、33W内のリレーx1〜x4は、各々電極E1〜E5間、E2〜E5間、E3〜E5間、E4〜E5間が水を介しての導通がある場合、各々a接点が閉となり、b接点が開となる。一方、水がなく非導通の場合、各々a接点が開となり、b接点が閉となる。
【0027】
符号SWはポンプの運転スイッチ、52は動力回路の電磁接触器、Mは電動機、Pはポンプ、AVは水位調整弁、SVは水位調整弁AVの子弁である通電時開、非通電時閉となる市水流入電磁弁、LA1〜LA3はランプ、Y1〜Y2は補助リレー、Tは時限タイマを示す。
【0028】
▲1▼受水槽の水位が第1水位L1以上になるとE1〜E5間のリレーx1のa接点が閉となり、異常増水ランプLA1が通電され点灯する。水位が第1水位L1未満になるとリレーx1のa接点が開となり、異常増水ランプLA1が消灯する。
【0029】
▲2▼受水槽の水位が第3水位L3未満になると、E3〜E5間のリレーx3のb接点が閉となり、時限タイマTが作動する。時限タイマTの設定時間内に水位が第3水位L3以上になると時限タイマTのa接点が閉じる前にリレーx3のb接点が開となり、減水ランプLA2は点灯しない。
一方、時限タイマTの設定時間内に水位が第3水位L3以上にならない場合、リレーx3のb接点が閉じ、かつ時限タイマTのa接点が閉じて減水ランプLA2が通電され点灯する。その後水位が第3水位L3以上になるとリレーx3のb接点が開となり、時限タイマの動作が中止すると共に減水ランプLA2が消灯する。
【0030】
▲3▼受水槽の水位がL3未満になるとE3〜E5間のリレーx3のb接点が閉となり、さらに水位がL4未満になるとE4〜E5間のリレーx4のb接点が閉となり、渇水ランプLA3が導通し点灯するとともに補助リレーY1のコイルが励磁され、補助リレーY1のa接点がリレーx4のb接点と並列接続され自己保持回路を作る。
同時に電磁接触器52のコイルと直列に接続された補助リレーY1のb接点が開となり、電磁接触器52のコイルは非励磁となって動力回路の電磁接触器52の接点が開となるためポンプモータは停止し空運転防止動作を行う。
【0031】
一方、水位が上昇して第4水位L4以上になるとリレーx4のb接点は開となるが並列接続された補助リレーY1の自己保持a接点により補助リレーY1およびランプLA3は励磁および点灯を継続する。
さらに水位が上昇して第3水位L3以上になるとリレーx3のb接点が開となり、補助リレーY1が非励磁およびランプLA3が消灯し、同時に電磁接触器52のコイルと直列に接続された補助リレーY1のb接点が閉となり、電磁接触器52のコイルが励磁され、動力回路の電磁接触器52の接点が閉となり自動復帰となってポンプモータが運転再開される。
【0032】
▲4▼また、受水槽の水位が第2水位L2未満になるとE2〜E5間のリレーx2のb接点が閉となり、さらに水位が第3水位L3未満になるとE3〜E5間のリレーx3のb接点が閉となり、市水流入電磁弁SVが通電されて電磁弁開となるとともに補助リレーY2のコイルが励磁され補助リレーY2のa接点がリレーx3のb接点と並列接続され自己保持回路を作る。市水流入電磁弁SVが開いて水位調整弁AVから受水槽に水が補給され水位が上昇して第3水位L3以上になるとリレーx3のb接点が開となるが並列接続された補助リレーY2の自己保持a接点により補助リレーY2および市水流入電磁弁SVは励磁および通電による開状態を継続する。
さらに水位が上昇して第2水位L2以上になるとリレーx2のb接点が開となり、補助リレーY2が非励磁および市水流入電磁弁SVが無通電により閉となり、水位調整弁AVが閉となる。
【0033】
図8は、本発明の第2実施例を示す。符号33Wは液面リレーで、33W内のリレーx1〜x3は、各々電極E1〜E4間、E2〜E4間、E3〜E4間が水を介しての導通がある場合、各々a接点が閉となり、b接点が開となる。一方、水がなく非導通の場合、各々a接点が開となり、b接点が閉となる。
【0034】
符号SWはポンプの運転スイッチ、52は動力回路の電磁接触器、Mは電動機、Pはポンプ、AVは水位調整弁、SVは水位調整弁AVの子弁である通電時開、非通電時閉となる市水流入電磁弁、LA1〜LA2はランプ、Y1は補助リレー、Tは時限タイマを示す。
【0035】
▲1▼受水槽の水位が第1水位S1以上になるとE1〜E4間のリレーx1のa接点が閉となり、異常増水ランプLA1が通電され点灯する。水位がS1未満になるとリレーx1のa接点が開となり、異常増水ランプLA1が消灯する。
【0036】
▲2▼受水槽の水位が第3水位(ポンプ停止水位)S3未満になるとE3〜E4間のリレーx3のb接点が閉となり、時限タイマTが作動する。時限タイマTの設定時間内に水位が第3水位S3以上になると時限タイマTのa接点T2が閉じる前にリレーx3のb接点が開となり、渇水ランプLA2は点灯しない。
一方、時限タイマTの設定時間内に水位が第3水位S3以上にならない場合、リレーx2およびx3のb接点が閉じ、かつ時限タイマTのa接点T2が閉じて渇水ランプLA2が通電され点灯するとともに、タイマTのもう一方のa接点T1がリレーx3のb接点と並列接続され自己保持回路を作る。
【0037】
同時に電磁接触器52のコイルと直列に接続されたタイマTのb接点が開となり電磁接触器52のコイルは非励磁となって動力回路の電磁接触器52の接点が開となるためポンプモータは停止し空運転防止動作を行う。
一方、水位が上昇して第3水位S3以上になるとリレーx3のb接点は開となるが並列接続されたタイマTの自己保持a接点T1によりタイマTは励磁を、またもう一方のタイマTのa接点T2によりランプLA2は点灯を継続する。
さらに水位が上昇して第2水位S2以上になるとリレーx2のb接点が開となり、タイマTが非励磁およびランプLA2が消灯し、同時に電磁接触器52のコイルと直列に接続されたタイマTのb接点が閉となり、電磁接触器52のコイルが励磁され動力回路の電磁接触器52の接点が閉となり自動復帰となってポンプモータが運転再開される。
【0038】
▲3▼受水槽の水位が第2水位S2未満になるとE2〜E4間のリレーx2のb接点が閉となり、さらに水位が第3水位S3未満になるとE3〜E4間のリレーx3のb接点が閉となり、市水流入電磁弁SVが通電されて電磁弁開となるとともに補助リレーY1のコイルが励磁され補助リレーY1のa接点がリレーx3のb接点と並列接続され自己保持回路を作る。市水流入電磁弁SVが開いて水位調整弁AVから受水槽に水が補給される。水位が上昇して第3水位以上になるとリレーx3のb接点は開となるが並列接続された補助リレーY1の自己保持a接点により補助リレーY1および市水流入電磁弁SVは励磁および通電による開状態を継続する。
【0039】
さらに水位が上昇して第2水位S2以上になるとリレーx2のb接点が開となり、補助リレーY1が非励磁および市水流入電磁弁SVが無通電により閉となり、水位調整弁AVが閉となり、市水の流入が停止する。
【0040】
尚、上記実施例では水位検知器を電極棒として説明したが、水位検出器は電極棒に限られるものではなく、フロートスイッチ等の水位検知器でも同一の効果が得られることは言う迄もない。又、電極棒或いはフロートスイッチのように、検出する水位に対応した複数の装置を用いるのでなく、1個の例えば水圧計等を用い、そのアナログ的な出力から、第1、第2、第3等の水位を検出するようにしてもよい。又、本実施例では受水槽の水を加圧送水する例について説明したが、受水槽に貯えられた水を排水する場合にも、本発明の趣旨を同様に適用できるのは勿論のことである。さらに又、受水槽に流入する水を電磁弁の開閉と水位調整弁の開閉を用いた例を説明したが、電磁弁の開閉でこれを行っても勿論よく、又他の開閉手段を用いても勿論よい。
【0041】
また、上記液面リレー33W内のリレーx1〜x4等の接点動作および市水流入電磁弁の通電時開等の動作は、本実施例の動作のものに限られるものではなく、他の動作特性のものにおいても相当の回路構成にすれば同一の制御が行えること、並びにそれ以外の回路についても本実施例の回路構成に限られるものではないことは勿論のことである。このように本発明の趣旨を逸脱することなく、種々の変形実施例が可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、下記のような優れた効果がある。
ポンプの吸込側に設けた受水槽の水位検知器として、第1の水位検知器を異常増水位検知用とし、第2の水位検知器を流入電磁弁閉信号出力用とし、第3の水位検知器を流入電磁弁開信号出力用および減水位検知用および渇水位によるポンプ空運転防止復帰用とする。第4の水位検知器を渇水位によるポンプ空運転防止出力用とする。このことにより従来6個の水位検知器を必要とした水位制御を4個の水位検知器で行うことができる。
【0043】
また、上述した水位が第3の水位検知器未満で市水の流入電磁弁が開き、徐々に水位が上昇していく場合は、正常動作のため一般的に流入電磁弁が開いた瞬間に同時に減水警報を出力する必要がない。第3の水位検知器付近における水面の波立ち等で水位が一定しない場合の減水警報のチャタリング防止ということもあり、水位が第3の水位検知器以下となり予め設定された時限タイマの設定時間内に水位が第3の水位検知器以上に上昇した場合には、減水警報を出力しない。なんらかの原因で時限タイマの設定時間以上連続して水位が第3の水位検知器未満の場合、初めて減水警報を出力することにより、正常に水位が上昇した場合に不要な減水警報を出力させないことができる。
【0044】
また、第1の水位検知器を異常増水位検知用とし、第2の水位検知器を流入電磁弁閉信号出力用および渇水位によるポンプ空運転防止復帰出力用とする。第3の水位検知器を流入電磁弁開信号出力用および渇水位によるポンプ空運転防止出力用とする。渇水位によるポンプ空運転防止出力用は水位が第3の水位検知器未満で流入電磁弁が開き、徐々に水位が上昇していく場合は、正常動作のため一般的に流入電磁弁が開いた瞬間に同時に渇水警報およびポンプ空運転防止用強制停止信号を出力する必要がない。水位が第3の水位検知器以下となり、なんらかの原因で時限タイマの設定時間以上連続して水位が第3の水位検知器未満の場合、初めて渇水警報およびポンプ空運転防止用強制停止信号を出力する。このことにより、正常に水位が上昇した場合に不要な渇水警報およびポンプ空運転防止用強制停止信号を出力しない。そして、従来5個の水位検知器を必要とした水位制御を3個の水位検知器で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施態様の運転制御装置の説明図。
【図2】本発明の第2実施態様の運転制御装置の説明図。
【図3】本発明の第3実施態様の運転制御装置の説明図。
【図4】本発明の第1実施態様の運転制御装置の制御フロー図。
【図5】本発明の第2実施態様の運転制御装置の制御フロー図。
【図6】本発明の第3実施態様の運転制御装置の制御フロー図。
【図7】本発明の第1実施例の運転制御装置の回路図。
【図8】本発明の第2実施例の運転制御装置の回路図。
【図9】従来の運転制御装置の説明図であり、電極棒を4本用いた例を示す。
【図10】従来の運転制御装置の説明図であり、電極棒を5本用いた例を示す。
【図11】従来の運転制御装置の説明図であり、電極棒を6本用いた例を示す。
【図12】従来の運転制御装置の説明図であり、電極棒を7本用いた例を示す。
【図13】給水設備の概略を示す説明図。
【符号の説明】
1 受水槽
2 ポンプ
3 電極棒
4 流入電磁弁
5 水位調整弁
L1,L2,L3,L4 水位(検知器)
S1,S2,S3,S4 水位(検知器)
Claims (4)
- 市水の流入を制御する電磁弁を備えた受水槽と、該受水槽に貯留された水をポンプで給水する給水設備の運転制御装置において、
前記受水槽内部に複数の異なる水位を検出する水位検出器を備え、前記電磁弁の開閉制御と、前記ポンプの空運転防止用強制停止信号の解除に少なくとも一本の水位検出器を兼用すると共に、減水または渇水検出用の水位検出器を前記ポンプの空運転防止用強制停止信号の出力に用いる水位検出器と兼用したことを特徴とする給水設備の運転制御装置。 - 水位が、前記減水を検知する水位検知器未満でその状態が予め設定された時限タイマの設定時間以上継続した場合、減水位状態と判断することを特徴とする請求項1記載の給水設備の運転制御装置。
- 水位が下位から一番目と二番目の水位検出器によりポンプの空運転防止用強制停止信号の出力および解除を行うと共に、水位が下位から二番目と三番目の水位検出器により前記電磁弁の開閉制御を行うことを特徴とする請求項1記載の給水設備の運転制御装置。
- 水位が下位から一番目と二番目の水位検出器によりポンプの空運転防止用強制停止信号の出力および解除を行うと共に、前記電磁弁の開閉制御を行うことを特徴とする請求項1記載の給水設備の運転制御装置。
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