JP3554873B2 - 多重スクロール表示方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、ビデオゲーム機に最適な多重スクロール表示方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来のビデオゲーム機で、重なり（通常は上下の重なり）のある多重スクロールを行う場合には、同一スクリーン内に奥行の違うグラフィックを描いておく必要があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来の多重スクロール表示方法で、重なりのある多重スクロールを行う場合に、使用しているスクリーンの枚数以上の多重スクロールは出来ない点で改善余地があった。
【０００４】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、使用しているスクリーンメモリーの枚数以上の多重スクロールを実現することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項１の発明による多重スクロール表示方法は、第１スクリーンメモリー（４ｃ）に互いに重複の無い第１画像信号（Ａ１）および第２画像信号（Ａ２）をそれぞれ書き込み、第２スクリーンメモリー（４ｆ）に第１画像信号（Ａ１）および第２画像信号（Ａ２）とは独立した第３画像信号（Ｂ３）を書き込み、第１画像信号（Ａ１）、第２画像信号（Ａ２）および第３画像信号（Ｂ３）を重ねて表示すると共に、第１画像信号（Ａ１）、第２画像信号（Ａ２）および第３画像信号（Ｂ３）をそれぞれ異なる速度でスクロールすることを特徴とする。
請求項２の発明による多重スクロール表示方法は、請求項１において、第１画像信号（Ａ１）、第２画像信号（Ａ２）および第３画像信号（Ｂ３）を上下に重ねて表示し、第１画像信号（Ａ１）、第２画像信号（Ａ２）および第３画像信号（Ｂ３）を横クロールすることを特徴とする。
請求項３の発明による多重スクロール表示方法は、Ｎ（Ｎは整数）枚のスクリーンメモリー（４ｃ、４ｆ）に互いに重複の無いＮより多い複数の画像信号（Ａ１、Ａ２、Ｂ３）をそれぞれ書き込み、複数の画像信号（Ａ１、Ａ２、Ｂ３）を重ねて表示すると共に、複数の画像信号（Ａ１、Ａ２、Ｂ３）をそれぞれ異なる速度でスクロールすることを特徴とする。
【０００６】
【作用】
上記構成の多重スクロール表示方法においては、２枚のスクリーンメモリーで３枚数以上の多重スクロールを実現することが可能となる。
【０００７】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【０００８】
図１は、本発明による多重スクロール表示方法の一実施例を示すブロック結線図である。
【０００９】
図１において、ゲームプレイヤーによってボタン等を操作された結果が、操作部１で検出されて、ＣＰＵ回路２に供給される。ＣＰＵ回路２は、ＯＢＪ（オブショクト）回路３とＢＧ（バックグラウンド）回路４にコマンドを伝送して、表示する画像を生成する。生成された画像信号は合成部５で合成され、外部のＣＲＴ装置６に出力され、可視像として表示される。ゲームプレイヤーは、この可視像を見ながら操作部１のボタン等を操作してゲームを進行させる。なお、ＢＧ回路４内にはスクリーンメモリー４ｃおよび４ｆが設けられている。
【００１０】
上下の重なりがあり、左右にスクロールする多重スクロール画像は、図２に示すようにして行われる。即ち、スクリーンメモリー４ｃには、スクリーンＡ１とスクリーンＡ２とが書き込まれる（図２（ａ）参照）。スクリーンＡ１とスクリーンＡ２とは、互いに重なりの無い画像である。スクリーンメモリー４ｆには、スクリーンＢ３が書き込まれる。スクリーンＢ３は、スクリーンＡ１およびＡ２と、互いに重なりの有る画像である。ここで、左右のスクロール量は、スクリーンＡ１＞スクリーンＢ３＞スクリーンＡ２の関係に設定されている。
【００１１】
スクリーンメモリー４ｃとスクリーンメモリー４ｆに書き込まれた画像信号は、図２（ｃ）に示すようにして、合成部５で合成される。即ち、ＣＲＴ装置６の表示画面において、スクリーンＡ１（最上位）とスクリーンＡ２（最下位）との間に、スクリーンＢ３（中間）が位置するように画像合成される。また優先度においては、スクリーンＡ２を最優先、その次にスクリーンＢ３、更に次にスクリーンＡ１となるように表示する。このような位置関係と優先度を設定することにより、使用しているスクリーンメモリーが２枚であるのに対し、２枚以上（ここでは３枚）の多重スクロールを実現できる。例えば、スクリーンメモリー４ｃにスクリーンＡ１、Ａ２、およびＡ３を書き込んで、スクリーンメモリー４ｆにスクリーンＢ４およびＢ５を書き込むことにより、２枚のスクリーンメモリーで５重のスクロールが実現できる。このように、重なりの数を多くすることで従来にはない奥行のある画面が表現出来る。なお、実施例では横スクロールについて説明したが、縦スクロールに本発明を適用することもできる。
【００１２】
【発明の効果】
以上のように、本発明の多重スクロール表示方法によれば、第１スクリーンメモリー（４ｃ）に互いに重複の無い第１画像信号（Ａ１）および第２画像信号（Ａ２）をそれぞれ書き込み、第２スクリーンメモリー（４ｆ）に第１画像信号（Ａ１）および第２画像信号（Ａ２）とは独立した第３画像信号（Ｂ３）を書き込み、第１画像信号（Ａ１）、第２画像信号（Ａ２）および第３画像信号（Ｂ３）を重ねて表示すると共に、第１画像信号（Ａ１）、第２画像信号（Ａ２）および第３画像信号（Ｂ３）をそれぞれ異なる速度でスクロールするように構成したので、２枚のスクリーンメモリーで３枚数以上の多重スクロールを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による多重スクロール表示方法の一実施例を示すブロック結線図である。
【図２】本発明による多重スクロール表示方法の一実施例を示す概念図である。
【符号の説明】
１ 操作部
２ ＣＰＵ回路
３ ＯＢＪ（オブジェクト）回路
４ ＢＧ（バックグラウンド）回路
４ｃ スクリーンメモリー
４ｆ スクリーンメモリー
５ 合成部
６ ＣＲＴ装置

Claims (3)

1. 第１スクリーンメモリーに互いに重複の無い第１画像信号および第２画像信号をそれぞれ書き込み、第２スクリーンメモリーに前記第１画像信号および前記第２画像信号とは独立した第３画像信号を書き込み、前記第１画像信号、前記第２画像信号および前記第３画像信号を重ねて表示すると共に、前記第１画像信号、前記第２画像信号および前記第３画像信号をそれぞれ異なる速度でスクロールすることを特徴とする多重スクロール表示方法。
2. 請求項１において、
   前記第１画像信号、前記第２画像信号および前記第３画像信号を上下に重ねて表示し、前記第１画像信号、前記第２画像信号および前記第３画像信号を横クロールすることを特徴とする多重スクロール表示方法。
3. Ｎ（Ｎは整数）枚のスクリーンメモリーに互いに重複の無いＮより多い複数の画像信号をそれぞれ書き込み、前記複数の画像信号を重ねて表示すると共に、前記複数の画像信号をそれぞれ異なる速度でスクロールすることを特徴とする多重スクロール表示方法。

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