JP3554731B2 - 暗渠排水敷設装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、圃場等において心土耕を行って耕盤を粉砕し、圃場等の根の心土への侵入や、疎水材による通気性や透水性,保水性等を改善するための作業を簡単かつ確実に行うことができる暗渠排水敷設装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
茶園などの圃場の造成や、既存の圃場において、通気性や透水性,保水性等の土壌物性が低下した際、特に、重粘土壌等の水田の改善や、あるいは、これらの水田を畑圃場に転換する際には、これらの土壌の耕盤層を破壊し、更に、心土を膨軟にする、いわゆる、混層耕を行うことが必要であった。
【0003】
一方、圃場における土壌の管理には、該土壌に所定の排水能力と、所定の貯水能力が必要で、この対応策として、これら圃場に暗渠排水を間隔的に敷設し疎水材を設けることにより、高い土壌性を有する圃場の造成や既存圃場の改善を図ることができるものである。
したがって、本発明者は、既に、走行手段の一側と枠体とに牽引手段を取り付け、該枠体の下側へ土壌における心土層を前記走行手段の作動により切開して縦溝を形成させる破砕体を設けて、この破砕体へ沿わせて前記縦溝の底部へ敷設する排水管の供給手段と、前記縦溝へ疎水材を充填する充填手段を設ける土壌改良装置およびその方法(例えば、特許文献1参照)を提供し、その圃場の造成や改善に大きな効果を発揮した。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−217433公報
【0005】
しかし、前記排水管の地中への埋設にあっては、前記走行手段の牽引により土壌における心土層を切開して排水管と疎水材が埋まる縦溝を形成させなければならないため、前記破砕体を牽引するための走行手段の走行駆動能力は極めて大きなものを使用しなければならず、そのため、その走行手段が大型化し、全体総重量も大幅にかさむので、この暗渠排水の敷設を行った後に前記した混層耕の作業をしないと、折角、圃場全体の心土を膨軟にしても、前記総重量の大きい走行手段により、圃場が踏み締められて土壌が固くなってしまう欠点があった。
特に、前記したように、前記破砕体の牽引にあって、図14に示すように、走行手段100の進行方向後部100aが破砕体101の牽引に際して、同図において矢印pに示す方向へ、すなわち、下方へ遍荷重として掛かるので、一層、圃場がこの荷重によって沈み、踏み締められる現象が助長される。
【0006】
一方、前記した暗渠排水の敷設後の圃場に混層耕作業を行うと、この排水管と疎水材の充填層とを避けて耕作しなければならないので、一連的で効率的な機械作業がしにくく、円滑で十分な混層耕を行うことができない。
また、この混層耕作業機により行う混層耕作業中に、既に埋設した排水管や疎水材の充填層に該作業機が干渉し、折角構築した暗渠排水に悪影響を与えるおそれがあり、更には、排水管を工作機により引っ掛けて破壊させてしまう重大な問題点を有するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記した問題点を解決するためにされたもので、圃場における表土に対して混層耕を施した後、この混層耕を施した表土において定められた埋設深さに排水管を連続的に線状に敷設しつつ、この排水管の上部から地表付近まで該排水管に沿って連続的に疎水材を積層させて、前記地表近くから前記排水管までに通水・通気層を形成させることにより、圃場等において、十分に混層耕を施した後に排水管と疎水材層との暗渠排水を敷設を簡単かつ確実に行なうことができる暗渠排水敷設装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するための本発明は、
走行体と本体とからなる走行手段と、この走行手段の一側に取り付けて、圃場における地中に排水管と該排水管の上部へ疎水材を連続的に埋設する暗渠排水敷設手段と、前記走行手段の機体へ、その走行方向を挟んだ両側に設けた包装体に入った前記疎水材を載置する載置台と、この載置台上の前記包装体に入った疎水材か地上に置いた前記包装体に入った疎水材かを係脱自在に吊持する吊持手段とを備えさせた暗渠排水敷設装置の構成にある。
【0009】
走行体と本体とからなる走行手段と、この走行手段の一側に取り付けて、圃場における地中に排水管と該排水管の上部へ疎水材を連続的に埋設する暗渠排水敷設手段と、前記走行手段の機体へ、その走行方向を挟んだ両側に設けた包装体に入った前記疎水材を載置する載置台と、この載置台上の前記包装体に入った疎水材を係脱自在に吊持する吊持手段と、前記走行手段へ取り付けて前記包装体に入った疎水材を受け入れ、前記暗渠排水敷設手段における収容ホッパーへ前記疎水材を送り込む移送手段とを備えさせた暗渠排水敷設装置の構成にある。
【0010】
疎水材は、クリンカアッシュまたは木質系のチップのいずれかである。
【0011】
暗渠排水敷設手段における破砕体の供給路に、疎水材の供給を促進させる送り込み手段を設けてなり、
この送り込み手段は、収容ホッパーに取り付けた取付部材と、この取付部材へ回転自在に垂下させその下端部を前記収容ホッパーにおける通路内あるいは前記供給路内へその先端部等を臨ませた縦長状の回転軸と、この回転軸に周設した前記疎水材の撹拌および該疎水材の前記供給路への送り込みを行う送出部材と、前記回転軸へこの回転軸と略直交する方向に突設させた一個または複数個の撹拌部材と、前記回転軸を駆動する回転部材とを有する
【0017】
【実施例】
次に、本発明に関する暗渠排水敷設装置の実施の一例を図面に基づいて説明する。
図1,図5および図6,図10においてAは本発明実施例の暗渠排水敷設装置で、造成する圃場あるいは既存の圃場等の土壌eに対して、所定深さに排水管bとこの排水管bの上部に疎水材cを敷設して、通気性や透水性,保水性等の土壌の物性の改善を行う。
なお、前記した排水管bは、フレキシブル性を有する合成樹脂等により成形した長尺で所定径、例えば、50φ〜60φ程度の内部が空間部を有するパイプ状のもので、その周面部に、排水管b内部の空間部へつながる通孔b1を多数穿設してある。
【0018】
また、疎水材cは、土壌e中に埋設した排水管bへ速やかにあるいはゆっくりと水が流れ込むように、該排水管bの上(排水管bの上から地表まで、あるいは、作土層に至るまで)に水の通しやすい資材を入れるためのもので、更には、心土層を間隔的に仕切って、これら心土層において通水や通気を促進させるものであって、その資材として、例えば、籾殻や砂,砂利,木質系のチップ(特には、枝条チップ),パーライト,粒状ロックウール、更には、クリンカアッシュなどが用いられるもので、地中において層状に設けられたとき、通水と通気あるいは導水(気)層を形成すると共に、保水・保気が適宜行い得る層を形成するものである。木質系のチップを用いた疎水材cは、間伐材(バージン材も含む)や倒壊した樹木,ダム等に漂流した流木などが用いられる。
なお、疎水材cのうち、クリンカアッシュは、例えば、赤熱状態でボイラー等の底部の水槽に落下した石炭灰を、破砕機などで粉砕して得たもので、高い透水性や保水性を有する。また、石炭などを各種産業の燃料と用いたときに排出される産業廃棄物である。
【0019】
そして、図1,図5および図6においてAは第一実施例の暗渠排水敷設装置でもので、走行手段1と、暗渠排水敷設手段手段2とにより基本的に構成される。
前記した走行手段1は、走行体3と本体4とからなるもので、慣用のブルドーザーやトラクタ,掘削機等の重機や産業用大型車、あるいはこれらに類した車両などが用いられるものであって、既存の車両や、本発明実施例用に製作されたものである。
このうち、走行体3は、埋設される排水管bを挟んでその両側を走行する一対の無限軌道体が用いられるものであり、所定の接地長が得られるように支持部材4aへ地上に対して走行自在に取り付けてある。
なお、この無限軌道体を用いた場合には、タイヤ式などと比べて装置全体の重量をこの無限軌道体に分散することができ、接地圧をできるだけ低く抑えさせて、表土に対する沈下を少なくすることができる。
また、この無限軌道体である走行体3の履帯幅は、比較的幅広であって、例えば、800mm〜1200mm幅程度を有する。これにより、この走行体3の接地圧を可及的に低くすることができて、圃場におけるぼう軟工事が施された表土部に対して、暗渠排水敷設装置Aの自重による踏み締めをできるだけ与えないようにすることができる。
【0020】
また、前記した本体4は、走行体3を支承する支持部材4aと接続させてあって、主として、この走行体3を駆動する駆動源(エンジン)やその操作系,燃料タンク等の比較的大重量を有するものであり、該走行体3の走行方向へ向かってこの走行体3の前側部に据え付けてある。すなわち、該本体4自体の荷重が、後記する暗渠排水敷設手段2の荷重と支持部材4aにおいてバランスするように走行体3の走行へ向かって前側部側に偏って(後記する暗渠排水敷設手段2を支持部材4aへ据え付けていない場合の状態)掛かるようにしてある。
【0021】
前記した暗渠排水敷設手段2は、走行手段1の走行方向へ向かって一側、すなわち、本体4とは他側において支持部材4aへ取り付けてあって、圃場における地中に縦溝24を形成させつつ、連続した長さの排水管bと、該排水管bの上部へ疎水材cを連続的に埋設するもので、昇降手段6と、収容ホッパー7と、破砕体5と、供給手段9とからなる。
【0022】
また、前記したように、走行体3の走行方向へ向かって支持部材4aの前側部に本体4を据え付け、該走行体3の走行方向へ向かって支持部材4aの後側部に暗渠排水敷設手段2を据え付けて、暗渠排水敷設手段2による走行体3の後側に掛かる牽引抵抗力と、更に、走行体3の前側と後側とに掛かる重量のバランスを取り、走行体3に掛かる接地圧が、該走行体3の接地長L(図1参照)全体へ均等に掛かるように設けてある。
【0023】
そして、前記した昇降手段6は、走行手段1における支持部材4aに取り付けてあって、後記する収容ホッパー7および破砕体5を適宜昇降移動させるもので、特に、破砕体5は、地上位置から地中の所定位置への移動がなされるように設けられる。
この昇降手段6は、支持部材4aの取付体10へその一端部を軸11,12により回動自在に取り付けた一対の連係体13,14と、この一対の連係体13,14の他端部へ軸15,16により回動自在に取り付けた保持体17と、前記一対の連係体13,14のどちらか一方または両方へ設けた操作部材18とよりなる。
【0024】
なお、一対の連係体13,14は、平行リンク状に形成されているものであるが、その一方の連係体14は、油圧等の流体シリンダを用いることで、そのロッドの進退により、保持体17が軸15を中心として回動自在となって、後記する破砕体5の地中における埋入角度θ(図7参照)を任意に変換させることができると共に、地上にあっては、後記する破砕体5の下端部をできるだけ上方へ繰り上げさせることができるので、運搬時などの走行にあって、この破砕体5の下端部が地上物に干渉することがなく、特に、トラックなどの運搬車輌への搬入出にあって、走行手段1が傾斜状態に乗り入れしたとき有効となる。
前記した破砕体5の地中における埋入角度θは、後記する土切り部材20が後方へ向かうにしたがって下向き傾斜となるように取り付ければ、縦溝24の形成にあって土切り抵抗を減少させることができる。
【0025】
また、操作部材18は、一対の連係体13,14を任意に回動させるもので、油圧等の流体シリンダを用いる。
【0026】
前記した収容ホッパー7は、昇降手段6の保持体17へ取り付けて、多量の疎水材cを収容するもので、上部が大きく開口する漏斗状に形成され、底部には疎水材cが自重落下で送り出される通路7aが設けられている。
また、疎水材cは、上部に吊り下げ紐を有する包装体c1(トンパック等)内へ所定量が、例えば、1m程度が収容されているもので、後記する吊持手段34によって、収容ホッパー7の上部開口から包装体c1の全体または一部が挿入し得るように設けられていて、この包装体c1の底部に設けた結束部材c2を開放することで、閉じられていた包装体c1の底部が開き、この収容ホッパー7内に疎水材cが一度にあるいは順次適量ずつ供給される。
【0027】
前記した破砕体5は、保持体17および収容ホッパー7の底部における通路7aへ接続させてあって、特には、保持体17へ走行手段1の進行方向に対して加振手段30を介して移動自在に支承されているもので、土切り部材20と、掘進部材21と、供給路22とからなる。
このうち、前記した土切り部材20は、保持体17より垂下させて後方へ及ぶにしたがって垂直方向を挟んで両側へ広がる断面<型状に形成してあって、その後側に溝壁押え23,23をそれぞれ延設してあるもので、図3および図5に示すように、土壌eを押し開いて該土壌eへ縦溝24を連続的に形成させつつ、この土壌eに圧密を与えて、この縦溝24の崩落を防止させると共に、この溝壁押え23,23内に排水管bおよび疎水材cの供給路22を形成させる。
【0028】
前記した掘進部材21は、土切り部材20の下端部に設けて縦溝24における排水管埋設路25を形成させるもので、先端部が尖鋭となる砲弾状に形成してあって、掘進した地盤の押し広げを容易となるように設けてあり、形成された縦溝24の底部における埋設路25へ排水管bを略直線状で所定長さに敷設する。
【0029】
前記した供給路22は、内部が空間状に形成され、土切り体20の後側において収容ホッパー7の底部における通路7aへ連接させてあって、前記空間状の高さ方向へその全高に対して疎水材cを収容するもので、この供給路22の後側においてその高さ方向へその全高に対して疎水材cが順次排出される開口部26を設けてある。(図3および図4参照)
なお、排水管bの供給にあっては、破砕体5における供給路22の移動方向前側に設けられるもので、この供給路22内において疎水材cと同時に送られるようにしてもよいが、該破砕体5内に設けた仕切り体27bにより形成される挿嵌路27を設け、この挿嵌路27へその上部から排水管bを挿入し、該挿嵌路27の下部の送り出し口27aから排水管bの先端部を取り出す。
【0030】
この破砕体5には、該破砕体5に対して振動を与える加振手段30を付設させてあるもので、この振動により破砕体5と地中とに僅かな隙間を形成させることで、破砕体5の地中への掘進が促進されると共に、収容ホッパー7からのおよび供給路22への疎水材cの落下や挿入も促進され、更には、端水管bの供給も円滑となる。
この加振手段30は、所定ストロークで進退する油圧等による流体シリンダが用いられるもので、その一端部30aを保持体17に取り付け、他端部30bを破砕体5の適所に取り付けることで、該加振手段30の進退運動が所定サイクルの振動となって破砕体5に伝達される。
すなわち、破砕体5を保持体17に対して走行手段1の走行方向に対して同一方向へ移動自在となるように取り付けて、所定ストローク(所定ピッチ)で進退する加振手段30の操作により、この所定ストローク(所定ピッチ)に合わせて破砕体5が進退運動(進行方向に対して一定ピッチで戻る方向へ運動)するものである。
【0031】
また、排水管bの連続的な供給にあっては、図1に示すような、供給手段9が用いられるもので、該供給手段9は、破砕体5により形成された縦溝24の底部における埋設路24aに排水管bを供給するもので、走行手段1における本体4前部へ回転自在に支承したリール体31へ所定長さの該排水管bをロール状に巻き付けておくもので、このリール体31は本体4に対して着脱自在に設けられるものであって、敷設の進行に伴ってなくなった排水管bの交換供給をすることができる。
したがって、このリール体31の回転によって、該リール体31から繰り出される排水管bを、縦溝24における排水管埋設路25に導く。
また、一旦地中へこの排水管bが埋設され固定されれば、走行手段1の走行に伴って該埋められた排水管bを引っ張ることで、走行手段1の走行移動した分だけ排水管bが順次供給されるものである。
【0032】
なお、図1において32は、破砕体5の地中貫入深さを調整する高さ位置検出手段で、図示してないレーザ受光体とレーザ発光体とからなるもので、例えば、本体4の適所にレーザ受光体を取り付け、工作する圃場に隣接した適所にレーザ発光体を設置して、破砕体5の走行手段1が走行する地表において高さ変化を生ずると、あらかじめ設定した基準値を外れたとき、レーザ受光体の受光信号に基づいて操作部材18を作動することで、保持体17が上下し、それに伴って、破砕体5が土壌eに貫入する高さ位置を常に一定にさせることができる。
【0033】
更に、走行手段1の支持部材4aにおいて、その走行方向における両側に設けた包装体c1に入った疎水材cを載置する略水平の載置台33を、走行手段1による走行方向と平行してできるだけ長い距離が連れるように取り付けてある。
これにより、疎水材c入りの包装体c1が複数個、例えば、片側前後に2個ずつ、両側で4個が載置されるもので、後記する吊持手段34の操作により、暗渠排水を形成中に残り少なくなった疎水材cの収容ホッパー7への供給を、暗渠排水の形成作業を中断させることなく連続的に行うことができる。
【0034】
この疎水材c入りの包装体c1の移動にあっては、走行手段1における支持部材4aに据え付けた吊持手段34により行われるもので、該吊持手段34は、支持部材4aの取付体10へ支柱35を立設して、この支柱35の上部より側方へ張り出して支軸36を中心として上下方向へ回動自在に腕体37を取り付けてある。
更に、この腕体37と支柱35とにわたって、油圧等による流体シリンダからなる該腕体37を回動操作させる揺動手段38を取り付けてある。
また、腕体37には、包装体c1を吊持するフック39をその先端部に固着したワイヤ等の連係索40を、所定長さに巻き付けたドラム状の巻き上げ部材41に取り付けてある。なお、この巻き上げ部材41は、巻き上げアーム42を腕体37に取り付けてあって、この巻き上げアーム42の先端部に設けた滑車等の迂回部材43に連係索40を係合させてあるものであり、該巻き上げ部材41は油圧モータ等の回転部材44により駆動される。
更には、支柱35は、油圧モータ等の回動部材45により駆動されて、その腕体37および巻き上げアーム42が任意の回転角に旋回されることで、暗渠排水敷設装置Aにおける載置台33上の包装体c1に入った疎水材cに対する吊り上げ作業はもちろんのこと、圃場あるいは圃場近傍の地上に置いた包装体c1に入った疎水材cに対しても係脱自在に吊持することができる。
【0035】
前記のように構成される本発明の第一実施例の暗渠排水敷設装置Aは、以下に述べる作用を奏するもので、暗渠排水の敷設対象は茶園である圃場について説明する。
茶園における土壌eに埋設された排水暗渠が老朽化等により排水能力が低下したとき、あるいは、水田から畑に農地転換するときは、更には、新規に農地を造成するときなどにあって、これに先だってまず、土層を改善する必要がある。
【0036】
すなわち、この圃場における土壌eに対して深さが100cm〜150cm程度(圃場の物性等によって深さは任意に設定される)の表土に対して、例えば、図6に示すような、ロータバケット体50をバックホー等を有する重機において、そのアーム(図示せず)に取り付けて混層耕を行う。
また、前記既設の排水暗渠はこの時点で外部へ撤去する。
なお、ここでいう混層耕とは、例えば、前記した地中深さにおいて土壌eを掘り起こして、該土壌eの複数層(例えば、作土層や心土層など)にわたってこれら層を混合・撹拌することで、緊密化した土壌eをぼう軟し、その内部へ万遍なく酸素などの供給を行うものである。また、必要に応じて、この土に適宜な肥料や有機質資材を散布してこれらと共に混合・撹拌して、土および肥料や有機質資材を万遍なく混在させることで土壌改良が図れる。
【0037】
前記したロータバケット体50は、図6に示すように、アーム51の先端部に掘り起こし爪52を複数個付設したバケット53内に、油圧モータ等の回転部材54により回転駆動される撹拌羽根55を多数取り付けて、掘り起こした土壌eの土塊をバケット53内に溜め、内部の撹拌羽根55により破砕してほぐし、細かくなったものを、順次バケット53底部のスリット56から落として土壌eへ戻す。
【0038】
こうして、圃場全体にこの混層耕を万遍なく施した後、本発明実施例による暗渠排水敷設装置Aによって排水管bと疎水材cからなる暗渠排水dの敷設を行うもので、まず、圃場へ暗渠排水敷設装置Aを運搬し、排水管bの敷設形態があらかじめ設計された位置(土壌eの幅方向に対して、例えば、1500mm〜2000mmピッチ、好ましくは1800mmピッチ)に基づいて、この暗渠排水敷設装置Aを、図1に示すように、破砕体5を走行手段1に対して地上から所定高さに持ち上げた状態で、当該土壌eへ搬入する。
すなわち、この暗渠排水dは、前記茶園に栽培される茶樹の茶うねg方向に対して略平行に、かつ、前記茶樹の茶うねg間隔(例えば、1500mm〜2000mmピッチ、好ましくは1800mmピッチ)に合わせて敷設される。
しかし、該暗渠排水dは、茶うねg間隔ごと付設しない場合もあるもので、例えば、一うね間隔をあけたごとや二うね間隔をあけたごと等に設定されるものであるが、総じて、一うねの茶うねg間隔ごとに付設することが好ましい。
【0039】
そして、付設時にあって、暗渠排水敷設手段2による走行体3の走行方向に対する後側に掛かる牽引抵抗力(暗渠排水敷設手段2を牽引する際に走行体3へ反力として掛かる力)と、更に、該走行体3の走行方向に対する前側部と走行方向に対する後側部とに据え付けた本体4および暗渠排水敷設手段2の重量のバランスとを取るように設けられているため、走行手段1における走行体3に掛かる装置A全体重量による接地圧は、該走行体3の接地長L全体へ均等に掛かるので、この装置A全体の重量による土壌eの沈下が可及的に抑制され、前記混層耕工程によって良好にぼう軟化した表土は踏み固められることがない。
更に、走行体3の履帯は、800mm〜1200mmと比較的幅広のものを用いているため、履帯の単一当たりの表土に掛かる荷重が分散され、一層、土壌eの踏み締めが抑制される。
【0040】
また、収容ホッパー7に対して疎水材cを供給しておくもので、あらかじめ、走行手段1における載置台33に載置した、あるいは、圃場近傍に用意した疎水材c入りの包装体c1を吊持手段34により操作して吊り上げる。
そして、収容ホッパー7の開口部へ移動して収容ホッパー7の底部を対応させて、該包装体c1の結束部材c2をほどくことで内部の疎水材cが自重落下して収容ホッパー7に充填される。収容ホッパー7に入りきれない疎水材cは、収容ホッパー7から溢れることなく包装体c1内に納められて減少に伴う次の自重落下に備える。
【0041】
一方、高さ位置検出手段32におけるレーザ発光体をこの土壌eの近隣に設置し、レーザ光線を発信すると、略水平で横方向に幅広い光が収容体のレーザ受信体に対して照射される。
【0042】
この状態で、昇降手段6を操作して保持体17を降下させ、その破砕体5を土壌中へ貫入させると、高さ位置検出手段32におけるレーザ受信体がレーザ発光体のレーザ光線を設定した位置において受信したとき、昇降手段6の作動が停止し、破砕体5が土壌中において所定の深さ位置において位置決めされるものであって、例えば、図3に示すように、その貫入深さは400mm〜800mmに設定される。
なお、破砕体5の貫入深さは、高さ位置検出手段32を用いることなく、作業者の目視に行ってもよい。
作業開始時の破砕体5の土壌中への貫入にあっては、図8に示すように、圃場の一側(作業開始側)に破砕体5の貫入深さ程度に掘り起こした準備坑e1を形成しておけば容易にその作業が行える。
【0043】
そして、リール体31からその始端の排水管bを引き出して破砕体5における挿嵌路27へ挿入し、その下部の送り出し口27aから排水管bの始端部を引き出し、土壌eにおける準備坑e1へ敷設した主排水管60に設けた接続管61に連結する。この主排水管60の終端部60aは圃場における土壌eの外部へ臨ませて、各排水管bから集水して適宜外部へ排出できるようにしてある。
【0044】
これで暗渠排水dの敷設準備ができたもので、走行手段1を駆動させて保持体17、すなわち破砕体5を牽引すると、該破砕体5の土切り体20と掘進部材21とが、図3および図7に示すように、圃場における土壌中を推進して、所定幅、例えば60mm〜100mmの幅で、深さ400mm〜800mmの縦溝24および埋設路25を形成する。この縦溝24は、例えば、混層耕を施してない土壌eに対しては、土壌eの表土における作土層と心土層とを縦溝24幅で破壊し、心土層をぼう軟にする。
【0045】
更に、走行手段1の移動と同時に、排水管bがリール体31から引き出されて走行手段1の走行移動距離分が順次供給され、縦溝24の底部である埋設路25へ順次敷設される。
【0046】
また、収容ホッパー7の疎水材cは、通路7aを経て破砕体5の供給路22に落下し、該供給路22の高さ方向全体に充満するもので、走行手段1の移動に伴って、その高さ方向全体の開口部26から吐出され、前記敷設された排水管bの周りおよび縦溝24の幅並びに高さ方向の全体に対して、図5に示すように、疎水材cが万遍なく充填されるもので、この疎水材cが作土層と心土層とを接続し、一連の通気・通水等の導通層を形成するものであって、これらの作業が、走行手段1の移動に伴って、一連の連続状態で行なわれる。
更に、破砕体5に設けた加振手段30が、この破砕体5全体へ所定ピッチの振動を連続的に与えるために、地中にあって、該破砕体5における土切り部材20と掘進部材21の推進があまり土圧を受けることなく円滑に行われると共に、供給路22内に充填されている疎水材cの落下流動が促進されて、その開口部26からの疎水材cの吐出が円滑に行われる。
【0047】
このとき、破砕体5の供給路22への疎水材cの供給が円滑に行われないときは、図示してない送り込み手段や掻きだし手段を通路7aの近傍あるいは供給路22内に、更には送り出し口27a付近に設けることで、疎水材cの流動が促進される。この手段は、特に、疎水材cに湿った籾殻を用いたときに有効である。
包装体c1内の疎水材cが無くなり、収容ホッパー7内の疎水材cが残り少なくなったときは、事前に、吊持手段34を用いて載置台33上の新しい疎水材c入りの包装体c1に交換し、収容ホッパー7内へこの疎水材c入りの包装体c1を対応させれば、疎水材c供給に際して、排水管bと疎水材cとの敷設作業を停止することなく、いわゆる、走行手段1を停止させることなく連続した前記敷設工事を効率よく行える。
【0048】
そして、暗渠排水dの敷設作業が終了した箇所は、その溝が付けられた表面部を所定に均す。この暗渠排水dの敷設により、土壌eにあって、心土層が排水性や通気性が不良となることがなく、常に、作土層や心土層に停滞しようとする水分は、縦溝24におけるその疎水材c層の高さ方向のどの位置からも、疎水材cである導通層へ導かれて落下し、縦溝24の底部に敷設された排水管bの通孔b1を経て該排水管b内へ流入し、終端部の主排水管60へ集められて土壌e外部へ流れ出る。
【0049】
また、心土層や作土層の乾燥度合いに応じて、縦溝24にあってその疎水材c層の高さ方向のどの位置からも心土層へ流出して、その水分補給が行なわれる等の相互交流がなされる。
【0050】
更に、心土層に対して、疎水材cである導通層を介して、縦溝24にあって、その疎水材c層の高さ方向のどの位置からも保気してある気体の供給が行なわれ、土中の微生物の活性化や作物(茶樹)の根の育成を良好とさせる。
【0051】
そして、疎水材cにクリンカアッシュを用いたときは、クリンカアッシュに形成された細かい多数の空洞部によって、適度の保水性が図られて栽培される作物(茶樹)に対する吸水性が発揮されると共に、この空洞部に空気が介在して土壌の圧密化が抑制される。しかも、籾殻を使用した場合と比べて、経年使用等に起因する劣化が少なく耐久寿命が延長されて、長い期間の暗渠排水としての効果が維持される。
また、廃棄物として排出されるクリンカアッシュをリサイクルすることができるので、該廃棄物の効率的な処理が行えると共に、枯渇化にある籾殻に代わって資源の有効利用が図れる。更に、経年使用にあって、このクリンカアッシュは土壌に悪影響を与えない。
【0052】
また、図8および図9に示すように、前記した圃場が茶園であったときは、連続的で直線状に敷設される排水管b,b…および疎水材層c,c…からなる暗渠排水dは、前記茶園に栽培される茶樹の茶うねg,g…方向に対して略平行に、かつ、少なくとも、この茶園に栽培される多数条の茶うねg,g…のうね間h,h…を除いた位置において、前記茶樹の茶うねg,g…の間隔R1と略同一の間隔R2に合わせて敷設されるもので、この茶園に栽培される茶樹(茶うねg)の下方に位置するように、あるいは、茶樹(茶うねg)の下側の近傍(多少位置がずれても構わない)に位置する(いわゆる、うね間hの下方には暗渠排水dが設けられない状態であること)ように埋設させる。
【0053】
これにより、茶樹の根株には、敷設された暗渠排水dにより、常に新鮮な空気(酸素)と水分あるいは養分などが供給され、茶樹の生育や管理に良好な結果を与えることができる。あるいは、茶樹の根株付近や下方に停滞する過剰水分を暗渠排水dにより排除することができるので根腐れがなくなる。
更に、茶樹のうね間hには、定期的に、機械による施肥や前記したローターバケット50あるいは一般管理機等により混層耕などを施したり、更には、他の茶園管理や茶葉の摘採などのために、何度となくそれぞれの作業機械や作業者が往来する。
したがって、前記混層耕を施した場合には、このうね間hの下側に暗渠排水dが敷設されていると、その作業中に、ローターバケット50の爪52や掘削機などが干渉して、地下の該暗渠排水dを破壊してしまうおそれがあるが、本実施例にあっては、茶樹(茶うねg)の下方に位置するようにこの暗渠排水dを敷設してあるので、前記した様々な問題点が解消される。
【0054】
図10においてAは、第二の実施例を示す暗渠排水敷設装置で、走行手段1と、暗渠排水敷設手段2と、載置台33と、吊持手段34と、移送手段63とにより基本的に構成される。
この第二の実施例にあっては、第一の実施例において包装体c1に収容された疎水材cを暗渠排水敷設手段2における収容ホッパー7へ直接供給するのに対し、本実施例は、吊持手段34により吊持された包装体c1に入った疎水材cを一旦移送手段63へ投入し、この移送手段63から疎水材cの均しやほぐしなどを行って、所定量(移送量を調整させることができる)を収容ホッパー7内へ供給させる構成のものである。
【0055】
そして、前記した走行手段1は、走行体3と本体4とからなるもので、前記第一実施例において示した走行手段1が利用できるもので、その詳細な説明はこれを援用し省略する。
【0056】
前記した暗渠排水敷設手段2は、前記第一実施例と同様に、走行手段1の一側に取り付けて、圃場における地中に排水管bと該排水管bの上部へ疎水材cを連続的に埋設するもので、昇降手段6と、収容ホッパー7と、破砕体5と、供給手段9と、送り込み手段8とからなる。
このうち、前記した昇降手段6は、前記第一実施例において示す場合と同様に構成されるため、その詳細な説明はこれを援用し省略する。
【0057】
前記した収容ホッパー7は、昇降手段6の保持体17へ取り付けて、多量の疎水材cを収容するもので、上部が大きく開口する漏斗状に形成され、この収容ホッパー7の底部の開口には、疎水材cが自重落下で送り出される供給路22へ接続される通路7aが設けられている。
また、この収容ホッパー7の開口部には、後記する送り込み手段8が設けられている。
【0058】
前記した破砕手段5は、前記第一実施例において示す場合と同様に構成されるため、その詳細な説明はこれを援用し省略する。
【0059】
前記した供給手段9は、破砕体5により形成された縦溝24の底部における埋設路24aに排水管bを供給するもので、前記第一実施例において示す場合と同様に構成されるものであり、例えば、走行手段1における本体4前部へ回転自在に支承したリール体31へ、所定長さの該排水管bをロール状にかつ引き出し自在に巻き付けておく。
【0060】
また、送り込み手段8は、暗渠排水敷設手段2における破砕体5の供給路22に、疎水材cの供給を促進させるもので、図10〜図13に示すように、収容ホッパー7に取り付けた取付部材64と、この取付部材64へ回転自在に垂下させその下端部を収容ホッパー7における通路7a内あるいは供給路22内へその先端部等を臨ませた縦長状の回転軸65と、この回転軸65に周設した疎水材cの撹拌および該疎水材cの供給路22への送り込みを行う螺旋状に形成した送出部材66と、回転軸65へこの回転軸65と略直交する方向に突設させ、収容ホッパー7内に収容された疎水材cの塊や一方向に偏って溜まったものをほぐしたり均したりする一個または複数個の撹拌部材67と、回転軸65を駆動する電動や油圧等のモータを用いた回転部材68とからなる。
【0061】
なお、回転軸65に取り付けた送出部材66は、螺旋状でなくてもよく、図示してないが、この回転軸65へ間隔的に多数突設した棒や櫛部材などでもよく、通路7や供給路22内において回転運動でき、収容ホッパー7および通路7や供給路22内の疎水材cを円滑に送り出すことができる手段であれば任意のものが使用される。
【0062】
前記した載置台33は、走行手段1の本体4または機体4aへ、その走行方向を挟んだ両側に設けて、包装体c1に入った疎水材cを載置するもので、前記第一実施例において示す場合と同様に構成されるため、その詳細な説明はこれを援用し省略する。
【0063】
前記した吊持手段34は、載置台33上の包装体c1に入った疎水材cを係脱自在に吊持するもので、後記する移送手段63における収容框体70内へ吊持した疎水材c入りの包装体c1が対応するように構成されているもので、その基本的構成は、前記第一実施例において示す場合と同様に構成されるため、その詳細な説明はこれを援用し省略する。
【0064】
前記した移送手段63は、走行手段1における本体4へ取り付けて、包装体c1に入った疎水材cを受け入れ、一定量ずつ、暗渠排水敷設手段2における収容ホッパー7へ疎水材cを送り込む。
そしてその構成は、本体4に設けた受部材69へその基部(疎水材cの移送始端部側)の回動軸70により回動自在に取り付けた疎水材cの収容框体71と、この収容框体71の底部において、疎水材cを載置して一側から他側へ向かって走行する平ベルトやアタッチコンベア等の搬送部材72と、この搬送部材72を駆動する電動や油圧式のモータ等からなる駆動部材73と、前記搬送部材72の疎水材cの移送終端部において、送られてきた疎水材cを掻きほぐすように設けられたほぐし部材74とからなる。
【0065】
このうち、収容框体71は、包装体c1に入った疎水材cを受け入れることができる開口部を上部にもって、一定量(少なくとも、包装体c1一個分の容量)を収容することができる箱形状に形成されていて、疎水材cの移送終端部側は該疎水材cが排出される開口部が形成されている。この収容框体71における上部の開口部は覆いにより塞ぐこともでき、飛散や雨水等による疎水材cの濡れや劣化を防止することができる。
【0066】
搬送部材72は、収容框体71の底部面の略全体を覆う面積を有していて、該収容框体71の開口部を貫通するように支承されていて、疎水材cの重量によって下方へ凹みやたるみを生じさせない搬送部材受け75を、この搬送部材72の搬送往路側の裏面に設けてある。
【0067】
ほぐし部材74は、収容框体71における疎水材cの移送終端部側に付設した取付部材76へ、搬送部材72の搬送方向と直交する方向に横架した取付軸77と、この取付軸77へ、搬送部材72の送り幅における略全幅に対して放射状に突出させた羽根体78とからなるもので、取付軸77は電動や油圧等のモータによる駆動部材79により一方向へ連続または間欠に回転される。
また、羽根体78は、収容框体71の移送終端部側から延設された受体80上へ落下状に移送された疎水材cに対して、あるいは搬送部材72の搬送途中にある疎水材cに対して、ほぐしや撹拌あるいは均し作用を与えることができるものである。
更には、ほぐしや撹拌あるいは均し作用が充分に与えられた疎水材cは、該ほぐし部材74により収容ホッパー7内へ落とし込まれる。
なお、搬送部材72とほぐし部材74とは連動させるあるいはそれぞれを独立して駆動させるものであり、これら搬送部材72およびほぐし部材74と送り込み手段8とは、それぞれ疎水材cの移送速度を調整してあって、地中に対する排水管bおよび疎水材cの敷設速度に合わせて適宜設定される。
【0068】
この収容框体71の移送終端部と収容ホッパー7上部とは、可撓性(例えば、蛇腹形状)を有する筒状の接続部材81により、疎水材cの落下案内を促進させるもので、搬送部材72からの疎水材cを外部へ漏れ出さないように収容ホッパー7内へ誘導する。
この構成により、疎水材cが、例えば、枝条チップ等や乾燥した籾殻であって比較的軽量な場合は、風などの作用による飛散が防止される。
なお、この接続部材81は、昇降手段6により暗渠排水敷設手段2が昇降した際の収容ホッパー7の上下動を妨げない前記可撓性を持つことが好ましいもので、収容框体71の移送終端部の略全面およびこの移送終端部から収容ホッパー7上部略全面までの空間部を覆うものである。
【0069】
また、前記した収容框体71は、本体4に設けた受部材69へその基部(疎水材cの移送始端部側)の回動軸70により回動自在に取り付けているもので、半発明実施例の暗渠排水敷設装置Aの搬送等において、昇降手段6により暗渠排水敷設手段2を上昇させたとき、この暗渠排水敷設手段2の収容ホッパー7がこの収容框体71に干渉しないように、昇降手段6の上昇および降下作動に応じて追従できるようにしてある。
そしてその構成は、収容ホッパー7の底板82における底部に係合体83を取り付けて、昇降手段6の連係体13に設けた当接体84が係合体83を押し上げたとき、この連係体13の移動と共に収容ホッパー7が回動軸70を中心として移動するものである。
【0070】
なお、昇降手段6による暗渠排水敷設手段2の降下時は、収容ホッパー7は、本体4に設けた受部材69に取り付けた支持部材85に係合体83が当接することで略水平状態が保持される。
【0071】
前記のように構成される本発明の第二実施例の暗渠排水敷設装置Aは、以下に述べる作用を奏する。
本実施例の特徴である、吊持手段34により吊持された包装体c1に入った疎水材cを一旦移送手段63へ投入し、この移送手段63から所定量を収容ホッパー7内へ供給させる点を重点的に述べる。
【0072】
疎水材cが入った包装体c1は、吊持手段34により本体1において両側に設けた載置台33へ、複数個、例えば、片側4個、両側計8個が積み込まれる。
そして、暗渠排水敷設手段2における収容ホッパー7内へ疎水材cを供給するには、まず、前記包装体c1群の内の一個にフック39を掛け、吊持手段34を操作して移送手段63における収容框体71上にこの包装体c1を対応させる。
この状態で、包装体c1の結束部材c2をほどくと、内部の疎水材cが自重落下して、収容框体71内の収容ホッパー7へ向かって走行する搬送部材72上に次々と積み込まれる。このとき、包装体c1内において塊状となっていた疎水材cは落下の勢いおよび急激に外部への拘束開放に伴って、面積の広い搬送部材72上にバラけて広がる。
【0073】
すると、この搬送部材72上で層状となった疎水材cは該搬送部材72の移送終端部へ向かって移動するもので、その移送終端部において底板82から延設された受体80上へ該疎水材cが落下するもので、この落下位置において、ほぐし部材74における羽根体78が前記層状となった疎水材cに干渉して、まだ塊状となっているものやブリッジ状となったものに対してほぐし作用を与えつつ、取付部材76の空間部において羽根体78により掻き上げられたものが飛散して細かいバラけた状態となる。
【0074】
この細かい状態になった疎水材cは、接続部材81により誘導案内されて収容ホッパー7内に投下されるもので、該収容ホッパー7内に所定量(量の調整を行うことができる。)が溜まる。
すなわち、この疎水材cの投下量は、地中への埋入量に応じて適宜選定し得るもので、搬送部材72およびほぐし部材74の移送量を調整することで疎水材cの需要と供給のバランスが取られる。
【0075】
そして、収容ホッパー7内に溜められた疎水材cは、連続または間欠的に回転する撹拌部材67により更に撹拌・混合され、例え、漏斗状に形成され手先細りとなる収容ホッパー7内においても、疎水材cはブリッジ状となることがなく、再度ほぐされつつ円滑に通路7aへ送り込まれる。
更に、この撹拌部材67の下側に設けた送出部材66により、収容ホッパー7内の底部付近、および通路7a付近にある疎水材cをこの撹拌部材67の回転移動に連れて、この通路7aの移動先へ向かっておよび供給路22へ向かって一定量づつ確実に送り込む。
【0076】
送り込まれた疎水材cは、溝壁押さえ23,23の開口部26から、破砕体5によって形成され縦溝24内へ順次円滑に供給される。
【0077】
この実施例によれば、破砕体5から地中へ供給される疎水材cは、その収容ホッパー7へ送り込まれる前の工程において、移送手段63によって所定量が、例えば、包装体c1の1個分あるいは2個分が取り出されて載置し待機しているので、該包装体c1内の疎水材cが空になるまで吊持手段34によってこの包装体c1を吊持しなくてもよいため、該吊持手段34は直ちに次の疎水材c入りの包装体c1の吊持準備ができる。
【0078】
また、収容ホッパー7内に送り込まれる疎水材cは、移送手段63およびほぐし部材74によって塊状やブリッジ状態が解消されて、収容ホッパー7内や通路7a更には供給路22内においての流動性が向上する。
次に、収容ホッパー7内において、送り込み手段8における撹拌部材67および送出部材66により、前記ほぐされた疎水材cを、更にほぐし作用を与えるので、移送手段63から投入した際にできたブリッジ状態のものや、湿っていたため個々の流れやほぐれが悪く固まりやすいものも、再度ほぐされて円滑に地中の縦溝24へこの疎水材cが送られる。
【0079】
図10において90は補助掘削手段で、必要に応じて設けることができるものであって、破砕体5により形成される縦溝24および埋設路24aを形成する前に、あらかじめ、一部の縦溝24gおよび埋設路24agを形成しておく。これにより、破砕体5による縦溝24および埋設路24aの形成抵抗が大幅に軽減され、作業能率が向上する。
この補助掘削手段90は、暗渠排水敷設手段2より前方に設けるものであれば本体4の適所に取り付けられるもので、例えば、本体4の前部においてブラケット91へ、補助土切り部材20aと補助掘進部材21aとを枢軸93により揺動自在に設けて、油圧シリンダ等の揺動部材94によりこの補助土切り部材20aと補助掘進部材21aとを地上と地中とを選択的に位置させる。
【0080】
【発明の効果】
前述のように構成される本発明は、土壌中へ排水管の敷設と疎水材の充填とが連続作業に行えるため、短時間に大面積の土壌改良を行うことができ、土中の通気や通水性を大幅に向上させることができる効果を有する。
【0081】
走行手段において、その走行方向における両側に設けた包装体に入った疎水材を載置する略水平の載置台を設けることにより、疎水材入りの包装体が複数個載置されるもので、暗渠排水を形成中に疎水材が残り少なくなったときは、事前に、吊持手段を用いて載置台上の新しい包装体に交換することができて、この暗渠排水作業を中断させることなく連続的に行うことができる
【0082】
収容ホッパー内に送り込まれる疎水材は、移送手段によって塊やブリッジ状態が解消されて、収容ホッパー内や通路更には供給路内においての流動性が向上する。
【0084】
疎水材にクリンカアッシュを用いることにより、クリンカアッシュに形成された細かい多数の空洞部によって、適度の保水性が図られて栽培される作物に対する吸水性が発揮されると共に、この空洞部に空気が介在して土壌の圧密化が抑制される。しかも、籾殻を使用した場合と比べて、経年使用等に起因する劣化が少なく耐久寿命が延長されて、長い期間の暗渠排水としての効果が維持される。
また、廃棄物として排出されるクリンカアッシュをリサイクルすることができるので、該廃棄物の効率的な処理が行えると共に、枯渇化にある籾殻に代わって資源の有効利用が図れる。
更に、木質系チップを用いた場合は、今まで廃棄処分されていた木材を有効利用することができると共に、地中に埋設されたとき、経年、これが堆肥となって土壌に有効的となる。
【0085】
収容ホッパー内において、送り込み手段により、疎水材にほぐし作用を与えるので、移送手段から投入した際にできたブリッジ状態のものや、湿っていたため流れが悪く固まりやすいものも、再度ほぐされて円滑に地中の縦溝へこの疎水材を送ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する暗渠排水敷設装置の第一実施例を示す概略的な側面図である。
【図2】図1における要部を示す概略的な正面図である。
【図3】図2における暗渠排水敷設手段の一部を破断して示す側面図である。
【図4】図3における破砕体の横断平面図である。
【図5】図1における装置により施工された土壌の断面図である。
【図6】本発明に関する暗渠排水敷設装置において混層耕に用いるローターバケットを概略的に示す斜視図である。
【図7】図1における装置による暗渠排水の敷設状態を示す側面図である。
【図8】図7における装置による暗渠排水の敷設状態を示す平面図である。
【図9】図1における装置により暗渠排水が施工された茶園における土壌の断面図である。
【図10】本発明に関する暗渠排水敷設装置の第二実施例を示す概略的な側面図である。
【図11】図10における暗渠排水敷設手段および移送手段部を一部を破断して示す側面図である。
【図12】図11における収容ホッパー部の横断平面図である。
【図13】図2における移送手段の要部を破断して示す説明図である。
【図14】従来装置による暗渠排水の敷設状態を示す側面図である。
【符号の説明】
b…排水管.c…疎水材.c1…包装体.d…暗渠排水.g…茶うね.h…うね間.1…走行手段.2…暗渠排水敷設手段.3…走行体.4…本体.5…破砕体.6…昇降手段.7…収容ホッパー.8…送り込み手段.20…土切り体.21…掘進部材.22…供給路.30…加振手段.31…供給手段.34…吊持手段.36…移送手段

Claims (4)

  1. 走行体と本体とからなる走行手段と、この走行手段の一側に取り付けて、圃場における地中に排水管と該排水管の上部へ疎水材を連続的に埋設する暗渠排水敷設手段と、前記走行手段の機体へ、その走行方向を挟んだ両側に設けた包装体に入った前記疎水材を載置する載置台と、この載置台上の前記包装体に入った疎水材か地上に置いた前記包装体に入った疎水材かを係脱自在に吊持する吊持手段とを備えさせたことを特徴とする暗渠排水敷設装置。
  2. 走行体と本体とからなる走行手段と、この走行手段の一側に取り付けて、圃場における地中に排水管と該排水管の上部へ疎水材を連続的に埋設する暗渠排水敷設手段と、前記走行手段の機体へ、その走行方向を挟んだ両側に設けた包装体に入った前記疎水材を載置する載置台と、この載置台上の前記包装体に入った疎水材を係脱自在に吊持する吊持手段と、前記走行手段へ取り付けて前記包装体に入った疎水材を受け入れ、前記暗渠排水敷設手段における収容ホッパーへ前記疎水材を送り込む移送手段とを備えさせたことを特徴とする暗渠排水敷設装置。
  3. 疎水材は、クリンカアッシュまたは木質系のチップのいずれかであることを特徴とする請求項1または2記載の暗渠排水敷設装置。
  4. 暗渠排水敷設手段における破砕体の供給路に、疎水材の供給を促進させる送り込み手段を設けてなり、
    この送り込み手段は、収容ホッパーに取り付けた取付部材と、この取付部材へ回転自在に垂下させその下端部を前記収容ホッパーにおける通路内あるいは前記供給路内へその先端部等を臨ませた縦長状の回転軸と、この回転軸に周設した前記疎水材の撹拌および該疎水材の前記供給路への送り込みを行う送出部材と、前記回転軸へこの回転軸と略直交する方向に突設させた一個または複数個の撹拌部材と、前記回転軸を駆動する回転部材とを有することを特徴とする請求項1または2記載の暗渠排水敷設装置。
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