JP3553630B2 - 脳波誘導装置 - Google Patents

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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、人間の脳波を所望の周波数帯域に誘導する脳波誘導装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人間の脳波とその生理的・心理的状態との間には密接な関係があることが知られている。人間の脳波は、例えばリラックス状態にあるときはα波(約8〜13Hz)が多く発生し、活動状態にあるときはβ波(約14〜30Hz)が多く発生し、また、眠気を感じているときなどはθ波(約4〜7Hz)が多く発生する。一方、人間の脳波には外部からの刺激に同調する引き込み現象がみられるので、逆に所定の脳波が多く発生するように外部から刺激を与えて脳波を所望の周波数帯域に誘導してやれば、人間の生理的・心理的状態を所望の状態に導くことができる。
【0003】
従って、このような脳波とその生理的・心理的状態との間の相互作用を利用し、外部から身体に刺激を与えて例えばα波を誘導して人間をリラックス状態に導き、ストレスの軽減や精神統一などを図る脳波誘導装置が開発されている。
上記脳波誘導装置では、例えばセンサにて検出した被験者の脳波信号をフィルタを通過させてから光信号に変換し、この光信号を被験者にフィードバックして脳波を誘導している。さらに、所望の脳波に効率よく誘導するために、被験者の安静時の加重平均周波数または所定周波数で脳波を掃引したときの加重平均周波数f を求めて脳波誘導に最適な誘導中心周波数Fを算出し、この誘導中心周波数Fを中心とする所定の周波数帯域の信号のみを用いて脳波を刺激している。
【0004】
しかしながら、上記脳波誘導装置では、脳波の安静後または掃引後に脳波の誘導を開始するが、脳波誘導中の被験者の脳波が誘導中心周波数Fから外れると脳波誘導効率が低下することとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点に鑑みなされたもので、脳波を誘導する際の脳波誘導効率が高い構造の脳波誘導装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の脳波誘導装置は、被験者の脳波信号を生体刺激信号に変換して前記被験者に供給することにより前記被験者の前記脳波信号を所望の周波数帯域に誘導する脳波誘導装置であって、前記脳波信号の誘導中に前記被験者の前記脳波信号を継続して検出する検出手段と、前記脳波信号に基づいて脳波の誘導に最適な誘導中心周波数を継続して算出する制御手段と、前記誘導中心周波数に応じて変動する変動信号を前記生体刺激信号として生成する信号生成手段と、を有するものである。
【0007】
【作用】
本発明の脳波誘導装置によれば、脳波信号の誘導中に被験者の脳波信号を検出手段にて検出し、更新手段にて検出手段の検出出力に基づいて生体刺激信号を更新しながら脳波信号を誘導して、脳波信号の誘導中の生体刺激信号と被験者の脳波信号とに差が生じることを防止する。
【0008】
【実施例】
本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明による脳波誘導装置の一実施例の構成図である。この脳波誘導装置は、電極などの脳波センサ1が被験者Hの頭部の所定位置に取り付けられ、この脳波センサ1から順に生体アンプ2、バンドパスフィルタ3、自動利得制御回路(AGC)4、生体刺激駆動回路5、及び被験者を刺激する刺激手段6が接続され、制御手段7にて制御される。
【0009】
脳波センサ1は被験者Hの脳波を検出する検出手段となっている。生体アンプ2は脳波センサ1にて検出された脳波信号を適度な信号レベルに増幅するものである。バンドパスフィルタ3は可変帯域型であり、例えばクロックCLKの周波数を変えることによってその帯域中心周波数が変えられるスイッチト・キャパシタ・フィルタ(SCF)が用いられている。自動利得制御回路4はバンドパスフィルタ3から出力された脳波信号を一定レベルに自動制御する。さらに、生体刺激駆動回路5は、自動利得制御回路4から出力される脳波信号に基づいて刺激手段6を駆動する。この刺激手段6は例えば発光ダイオード(LED)からなり、このLEDは生体刺激駆動回路5により点滅される。そして、LEDが発する点滅光は所望の脳波を誘導するための生体刺激信号として被験者Hに供給されるようになっている。なお、本実施例では、具体的には生体刺激信号として光を用いた場合について説明を行うが、本発明は、光に替えて音を生体刺激信号として用いることもできる。また、光と音とを併用しても良い。音を生体刺激信号とする場合、刺激手段6はスピーカを含むものとする。
【0010】
制御手段7は、例えばマイクロコンピュータからなり、脳波振幅算出手段8、最適誘導中心周波数算出手段9、及び中心周波数可変手段10がCPU,ROM,RAMなどにて構成されている。中心周波数可変手段10はクロックCLKの周波数を変えることによりバンドパスフィルタ3の中心周波数を可変制御する。脳波振幅算出手段8は、バンドパスフィルタ3から出力される脳波信号中の掃引中心周波数の振幅レベルを求める。最適誘導中心周波数算出手段9は、脳波振幅算出手段8で得られた各中心周波数の振幅レベルに基づいて所望の脳波の誘導に最適な誘導中心周波数Fを算出し、バンドパスフィルタ3の中心周波数が最適誘導中心周波数Fと一致するように中心周波数可変手段10を制御する。11はアナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータである。
【0011】
上記脳波誘導装置の動作方法は、一義的なものではなく数種の方法があるので、各方法を以下に説明する。各方法に共通する動作の特徴は、脳波の誘導時においても少なくとも所定間隔毎に被験者の脳波の周波数を計測し、誘導中に計測された脳波に応じて誘導中心周波数Fを更新し更新された誘導中心周波数Fにより脳波の誘導を継続することである。
【0012】
第1の例を例えばα波の誘導を例に図2及び図3に基づいて説明する。この動作は、脳波の誘導開始後も誘導中の脳波の加重平均周波数f’を計測し、更新周期ごとに検出された加重平均周波数f’に基づき誘導中心周波数Fを更新するものである。図2を参照しながら具体的な処理を以下に説明する。
図2において、ステップS1にて誘導開始時の誘導中心周波数Fを設定する。誘導開始時の誘導中心周波数Fは、例えば誘導開始前の掃引動作にて誘導初期の加重平均周波数f を求めて決定する。
【0013】
この掃引動作では、掃引開始指令が与えられると、中心周波数可変手段10は中心周波数を周波数可変範囲の上限周波数f を例えば13Hzに設定して、バンドパスフィルタ3に対して中心周波数f=13Hzを与えるクロックを送る。これによりバンドパスフィルタ3の掃引開始周波数は図3に示すようにf=13Hzに設定される。脳波振幅算出手段は、f=13Hz時にてバンドパスフィルタ3から出力された脳波信号から掃引周波数f=13Hzの振幅レベルを検出して制御手段7の内部メモリに記録する。次に、中心周波数可変手段10は、中心周波数をf =13Hzから下限周波数f =8Hzまで順次所定の周波数Δfづつ小さくし、Δf減少させる度にその時の周波数に対する振幅レベルを検出して記録する。そして、f =13Hzからf =8Hzまでの掃引が終了すると、最適誘導周波数算出手段9は脳波振幅算出手段8に記録されている各掃引中心周波数とその振幅レベルを読みだして(1)式に基づき脳波の誘導に最適な所望の誘導中心周波数Fを算出する。
【0014】
【数1】
F=(ΣA /ΣA )±f ・・・(1)
但し、 f は第i番目の掃引中心周波数、
は第i番目の掃引中心周波数f の振幅レベル、
はバイアス周波数である。
【0015】
(1)式において、右辺第1項は掃引した周波数帯域(f 〜f )における誘導前の脳波の加重平均周波数f であり、右辺第2項は所望の脳波をさらに効率良く誘導するためのバイアス周波数である。前述したように脳波には引き込み現象があるが、リラックス状態に導くときは誘導すべき脳波周波数よりも僅かに低い周波数で誘導した方が誘導が効率良く行われ、一方覚醒状態に導くときは誘導すべき脳波周波数よりも僅かに高い周波数で誘導した方が誘導が効率良く行われる。従って、(1)式はこのような引き込み効果を考慮して誘導中心周波数Fを算出するようにしたものである。なお、バイアス周波数f が不要な場合には、(1)式の右辺の第1項のみを用いて誘導中心周波数Fを算出する。
【0016】
次に、ステップS2にて、脳波の誘導を開始する時間tをt=0に設定する。次のステップS3では、先のステップS1にて設定された誘導中心周波数Fにて脳波の誘導を開始し、並行して脳波センサ1にて脳波の加重平均周波数f’を計測する。
次に、ステップS4にて脳波の誘導時間tが例えば更新周期としての所定時間tpを経過したか否かを判定する。誘導時間tが所定時間tpを経過した場合、ステップS5において、時刻tpに測定された脳波の加重平均周波数f’に基づいて新たな誘導中心周波数Fを導出して誘導中心周波数Fを更新し、ステップS6に移行する。
【0017】
ステップS6にて更新周期tpを変更する場合はステップS7に移行し、ステップS7にて(2)式に基づき更新周期tpを算出してステップS2に戻る。
【0018】
【数2】
tp = tp + t’(t’≠0) ・・・(2)一方、ステップS6にて更新周期tpを変更しない場合はステップS2に戻る。
【0019】
このようにして、脳波の誘導中は少なくとも上記ステップS2乃至ステップS6を繰り返し実行する。すなわち、更新周期tp毎に計測された加重平均周波数f’に基づいて更新周期tpごとに誘導中心周波数Fを更新し更新された誘導中心周波数Fにより脳波の誘導を継続し、誘導中心周波数Fに基づいてLEDを点滅させて脳波を誘導する。すなわち、図3に示すように、誘導中心周波数Fの更新により誘導中心周波数Fを被験者Hの脳波の加重平均周波数f’に接近させて脳波誘導効率の低下を防止している。
【0020】
次に、上記脳波誘導装置の動作の第2の例を図4に基づいて説明する。この動作では、誘導中心周波数Fに対して上限及び下限を設定し、更新周期毎に計測された脳波の加重平均周波数f’と誘導中心周波数Fの上限及び下限にて制限された設定範囲との比較により、次の誘導に用いられる誘導中心周波数Fを設定するものである。図4を参照しながら以下に具体的に説明する。
【0021】
この動作においても、ステップS1乃至ステップS4は上述の動作と同様な動作を行い、ステップS4の次にステップS10に移行する。
ステップS10において、更新周期tp毎に計測された脳波の加重平均周波数f’と設定範囲の上限(F+a )とを比較する。この比較により加重平均周波数f’が上限(F+a )を越えた場合(すなわち、f’>F+a )はステップS11に移行し、このステップS11にて誘導中心周波数Fを先の設定範囲の上限、すなわち(F+a )に更新してステップS14に移行する。一方、比較により加重平均周波数f’が上限(F+a )を越えない場合(すなわち、f’≦F+a )はステップS12に移行する。
【0022】
ステップS12では、加重平均周波数f’と設定範囲の下限(F−a )とを比較する。この比較により加重平均周波数が下限を下回る場合(すなわち、f’<F−a )はステップS13に移行し、このステップS13にて次の誘導中心周波数Fを先の設定範囲の下限、すなわち(F−a )に更新してステップS14に移行する。一方、加重平均周波数f’が下限を下回らない場合(すなわち、f’≧F−a )は次のステップS14に移行する。
【0023】
ステップS14にて、図2に示すステップS6,S7と同様に、更新周期tpを変更する場合はステップS15に移行して更新周期tpを(2)式に基づき変更してステップS2に戻る。一方、ステップS14にて更新周期tpを変更しない場合は直接ステップS2に戻る。
このように、少なくともステップS2乃至ステップS4及びステップS10、ならびに加重平均周波数f’と誘導中心周波数Fとの比較に応じて選択されるステップS11,12,13、さらにステップS14を繰り返し実行する。すなわち、更新周期tpごとに算出される加重平均周波数f’に基づいて少なくとも更新周期tpごとに誘導中心周波数Fを更新し更新された誘導中心周波数Fを用いて脳波の誘導を継続し、更新された誘導中心周波数Fに基づいてLEDを点滅させて脳波を誘導する。
【0024】
なお、誘導中心周波数Fに対して設定される上限(F+a )と下限(F−a )とは誘導中心周波数Fに対して対称でなくても良く、脳波の引き込み効果を考慮して誘導中心周波数Fに対して遍倚していても、すなわちa ≠a でも良い。
さらに、上記脳波誘導装置の動作の第3の例を図5に基づいて説明する。この動作では、所定間隔毎に被験者の脳波誘導状態を評価し、評価成績に基づいて次の所定時間における誘導中心周波数Fを更新するものである。図5を参照しながら以下にその詳細を説明する。
【0025】
本動作では、ステップ20にて上記各実施例のステップ1と同一の処理を行い、脳波誘導開始時の誘導中心周波数Fを設定する。次に、ステップ21にて誘導中心周波数Fによる脳波の誘導を開始し、ステップ22にて時間tをt=0に設定する。ステップ23にて脳波の誘導と並行して脳波センサ1にて被験者の加重平均周波数f’の測定する。ステップ24にて誘導時間tが一定時間tcだけ経過した後、ステップ26 にて時間tcで測定された被験者の脳波の加重平均周波数f’を1つのサンプリング値として制御手段7のメモリに保存する。そして、メモリに保存されるサンプリング値のサンプル数Nが所定数Nc(Nc≧2)に達するまでにステップ23乃至ステップ27の行程を繰り返す。ステップ27にてサンプル数Nが所定数Ncに達した場合、被験者の脳波誘導状態を評価するステップ28に移行する。
【0026】
本実施例では、脳波誘導状態を評価するために、以下に示す(3)式で定義された誘導度Gを導入する。
【0027】
【数3】
誘導度G=(<F>に含まれたサンプル数)/(全サンプル数 Nc)・・・(3)この誘導度Gは、全サンプル数Ncに対し、時間tc毎にサンプルされる加重平均周波数f’が誘導中心周波数Fを基準として画定された所定周波数範囲<F>に含まれた割合を示す値である。従って、被験者の脳波誘導状態は、誘導度Gと基準値Rとの比較により判断される。この場合、基準値Rは、脳波誘導の是非を分ける評価基準であり、任意に設定可能である。なお、所定周波数範囲<F>の設定には、現在の誘導中心周波数Fの他に、被験者の安静時や脳波誘導開始前の掃引動作にて算出された加重平均周波数f を用いても良い。故に、所定周波数範囲<F>は、被験者や誘導時の被験者の状態によって異なり、また、脳波が最終的に誘導される生理的・心理的状態、すなわちリラックス状態であるかまたは覚醒状態であるかに応じて異なるものである。
【0028】
ステップ28では誘導度Gが算出される。次に、ステップ29にて誘導度Gと基準値Rとが比較されて脳波の誘導状態が評価される。基準値Rに対し、誘導度Gが基準値R以上であれば脳波が所望の周波数、すなわち現在の誘導中心周波数Fに誘導されたと判断される。一方、誘導度Gが基準値R未満であれば脳波が現在の誘導中心周波数Fに誘導されなかったと判断される。そして、脳波誘導状態の評価に応じてステップ30にて誘導中心周波数Fが更新される。次に、ステップ31にてメモリ内の全サンプル値をクリアしてステップ22に移行し、更新された誘導中心周波数Fを用いて脳波の誘導を継続する。
【0029】
なお、誘導中心周波数Fの更新方法は、被験者の脳波が誘導される目的の生理的・心理的状態に応じて異なる。
例えば、被験者をリラックス状態に導く場合、図6に示すように、ステップ40にて誘導度Gと基準値Rとを比較し、その結果、誘導度Gが基準値R以上、すなわち脳波が誘導されたと判断された場合、ステップ41にて誘導中心周波数Fを周波数f (f >0)だけ低減して更新する。但し、周波数f は適切に選択された値であり、更新される誘導中心周波数Fは、別に設定された下限値以下にはならないものとする。一方、ステップ40にて誘導度Gが基準値R未満、すなわち脳波が誘導されなかったと判断された場合、例えば誘導度Gに応じて誘導中心周波数Fを次に示す2通りに分類して誘導中心周波数Fを更新する。誘導度Gが基準値Rに近接していて例えば(1/2)R≦G<Rとなる場合、ステップ42にて現在の誘導中心周波数Fをそのまま次の誘導中心周波数Fとして更新する。一方、誘導度Gが基準値Rとはかなり離れていてG<(1/2)Rとなる場合、ステップ43にて誘導中心周波数Fを周波数f (f >0)だけ増加して更新する。但し、周波数f は適切に選択された値である。
【0030】
なお、誘導が達成されない場合の誘導度Gをさらに分類する値(本動作例では1/2)は、誘導時の状況に応じて適切な値が選択されるものである。また、本動作例では、誘導が達成されないときの誘導度Gをさらに分類し各場合に応じて誘導中心周波数Fの更新方法を変えたが、これに限らず誘導が達成されない場合の更新方法は一義的に定めても良い。
【0031】
また、被験者を覚醒状態に誘導する場合、脳波が現在の誘導中心周波数Fに誘導されたときは、周波数を増加させて誘導中心周波数Fを更新して次の誘導中心周波数Fとする。脳波が現在の誘導中心周波数Fに誘導されなかったときは、誘導が達成されなかった程度に応じて誘導中心周波数Fを変更せずに更新したり、または誘導中心周波数Fを減少したりして次の誘導中心周波数Fとする。
【0032】
上述のように、脳波の誘導状況を所定間隔毎に評価しその結果に基づいて誘導中心周波数Fを更新するものである。
上記脳波誘導装置のいずれの動作例においても、被験者に供給される生体刺激信号の強度は、誘導の開始から終了までの全行程に亘って一様である必要はなく、誘導時の被験者の状態や誘導される最終的な被験者の生理的・心理的状態に応じて変化させることもできる。
【0033】
例えば、誘導中心周波数Fの更新に連動して生体刺激信号となる光の輝度や音の音量を変化させることもできる。この場合、誘導中心周波数Fを低下させて更新した場合は、輝度を低下させたり、音量を小さくする。逆に、誘導中心周波数Fを増加させて更新した場合は、輝度を増やしたり、音量を大きくする。
また、例えば誘導の開始時には輝度または音量を最小レベルから開始して徐々に増大させ、誘導の終了時には輝度または音量のレベルを徐々に低下させてから脳波の誘導を終了させても良い。
【0034】
上述のように上記各実施例の脳波誘導装置においては、脳波の誘導時に、誘導中の被験者の脳波に応じて誘導中心周波数Fが更新されて、誘導中心周波数Fを誘導中の被験者の脳波の加重平均周波数f’に近づけることができるので、脳波の引き込み現象が効率良く生じ、脳波の誘導効率が向上する。すなわち、誘導中の被験者の脳波に応じたきめ細かな誘導を行うことができる。
【0035】
なお、上記各動作のステップS1及びステップ20における誘導開始時の誘導中心周波数は、脳波誘導開始前の脳波の掃引動作の結果に基づき設定したが、本発明はこれに限らず、例えば被験者の安静時における脳波の加重平均周波数を誘導開始時の誘導中心周波数Fと設定するなど適切な手段にて誘導開始時の誘導中心周波数Fを設定することができる。
【0036】
また、上記各実施例では脳波の誘導中は連続して被験者の脳波の加重平均周波数f を計測する構成としたが、これに替えて、例えば上述の所定時間間隔tp毎、または所定時間間隔tc毎など、被験者の脳波の加重平均周波数f を必要とする時のみに限り被験者の脳波の加重平均周波数f を計測する構成でも良い。
【0037】
なお、上記実施例としてα波を誘導する場合について説明したが、本発明は上記実施例に限らずθ波やβ波の誘導においても同様に用いることができ、同様の効果を奉ずる。従って、例えばθ波を誘導する場合には掃引周期数範囲をθ波帯域となる4〜7Hz程度に設定し、β波を誘導する場合にはβ波帯域となる14〜30Hz程度に設定すれば良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、被験者の脳波を誘導しているときの被験者の脳波信号を継続して検出する検出手段と、脳波信号に基づいて脳波の誘導に最適な誘導中心周波数を継続して算出する制御手段と、前記誘導中心周波数に応じて変動する変動信号を生体刺激信号として生成する信号生成手段とを有し、少なくとも所定間隔にて更新される生体刺激信号にて脳波を誘導しているので、被験者に供給される生体刺激信号の周波数が被験者の脳波信号に近接するために脳波の誘導効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による脳波誘導装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1に示す脳波誘導装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】図2に示すフローチャートにより誘導される脳波を説明する図である。
【図4】図1に示す脳波誘導装置の動作の第2の例を示すフローチャートである。
【図5】図1に示す脳波誘導装置の動作の第3の例を示すフローチャートである。
【図6】図5のフローチャートにて行われる誘導中心周波数Fの更新方法を説明するフローチャートである。
【主要部分の符号の説明】
1 検出手段としての脳波センサ
7 更新手段としての制御手段

Claims (6)

  1. 被験者の脳波信号を生体刺激信号に変換して前記被験者に供給することにより前記被験者の前記脳波信号を所望の周波数帯域に誘導する脳波誘導装置であって、
    前記脳波信号の誘導中に前記被験者の前記脳波信号を継続して検出する検出手段と、
    前記脳波信号に基づいて脳波の誘導に最適な誘導中心周波数を継続して算出する制御手段と、
    前記誘導中心周波数に応じて変動する変動信号を前記生体刺激信号として生成する信号生成手段と、
    を有することを特徴とする脳波誘導装置。
  2. 前記制御手段は、前記誘導中心周波数信号を算出する周期を変更する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の脳波誘導装置。
  3. 前記制御手段は、前記脳波信号のレベルに基づいて前記誘導中心周波数を算出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の脳波誘導装置。
  4. 前記信号生成手段は、前記誘導中心周波数に基づいて帯域中心周波数を変化させるバンドパスフィルタを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の脳波誘導装置。
  5. 前記制御手段は、前記脳波信号の周波数と誘導中の前記誘導中心周波数との差が所定の値を超えたときに前記誘導中心周波数を変化させることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の脳波誘導装置。
  6. 前記制御手段は、前記誘導中心周波数を基準とした所定の周波数範囲内に前記脳波信号の周波数が含まれる割合と所定の基準値とを比較し、その結果に応じて前記誘導中心周波数を変化させることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の脳波誘導装置。
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