JP3553056B1 - 自動車用ボディカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車への装着が容易な装着容易性、および、いかなるホイールが装着されていても自動車への完全装着が可能となる汎用性の両方が確保される自動車用のボディカバーの提供。
【解決手段】カバー本体210Aの端縁部分に着脱可能に係合するとともに中間部がタイヤ 206の裏面206Aに係合する係合具 230を設け、開口が全くないホイールでも、カバー本体210Aを装着できるようにし、その汎用性を確保する。さらに、タイヤ 206に応じた長さを有するとともにタイヤ 206の裏側から表側へ湾曲可能な可撓性を有する可撓性筒状部材 231を係合具 230に設け、タイヤ 206の裏側への挿通を容易にし、カバー本体210Aの完全装着を容易に行えるようにする。
【選択図】 図21

Description

防水性を有する表面コートを基布に施したシート地を備えた自動車用のボディカバーに関する。
従来から、乗り物に被せる自動車用のボディカバーが使用されている。そして、自動車用のボディカバーは、乗り物に被せておけば、雨風による汚れから乗り物を保護することができ、特に、露天駐車場に長時間駐車する場合に、落としにくい水垢等の汚れの付着から乗り物を保護するのに便利である。
自動車用のボディカバーとしては、乗り物の立体的な形状に対応するように立体裁断した複数の基布を縫製し、下面が開口された乗り物型の袋を形成したものが一般的である。ここで、自動車用のボディカバー用の基布としては、ナイロンやポリエステル等の薄手で丈夫な布地に合成樹脂をコーティングし、防水性及び耐候性の両方を確保したものが採用されている。
また、自動車用のボディカバーとして、強風時にさらされても自動車から外れないように、紐やバンド等の連結具で、ボディカバーの互いに対向する裾部分を連結するものがある。ここで、連結具としては、自動車と地面との隙間を通って、自動車の両サイドに垂れ下がったボディカバーの裾部分を相互に連結するものが一般的である。
このようなボディカバーでは、ボディカバーを自動車に留めるにあたり、自動車の片側において、ボディカバーの裾部分に連結具の一端を係止しておき、体をかがめて、連結具の他端を自動車と地面との隙間に投げ込む。この後、自動車の反対側へ回って、自動車と地面との隙間に手をいれ、先ほど投げ込んだ連結具の他端を、手探りで探して引き出して、ボディカバーの反対側の裾部分に係止し、これにより、裾部分同士を連結しなければならないので、ボディカバーを自動車に装着する作業が非常に煩雑となっている。
このような煩雑さを解消したボディカバーとして、自動車のホイールに設けられた開口に掛止される係止具を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなボディカバーでは、ゴムバンド等の弾性線形部材を介して係止具がボディカバーに取り付けられており、弾性線形部材を伸張させた状態でホイールの開口に係止具を掛止させれば、強風にあおられても、弾性線形部材の弾性力により、係止具がホイールから外れず、強風時にさらされてもボディカバーが自動車から外れなくなる。
特開2001−270334号公報(第2−4頁、図1−4)
このような自動車用のボディカバーでは、係止具を掛止できる開口がホイールに設けられていないと、強風時にも外れない完全装着が行えない。一方、市販されているホイールには様々なものがあり、係止具を掛止可能な開口を有するホイールだけでなく、そのような開口がないものもある。そして、係止具を掛止可能な開口を備えていないホイールには、係止具が掛止できないので、ボディカバーの装着が不完全になってしまい、汎用性に欠けるという問題がある。
本発明の目的は、自動車への装着が容易な装着容易性、および、いかなるホイールが装着されていても自動車への完全装着が可能となる汎用性の両方が確保される自動車用のボディカバーを提供することにある。
以下に説明する各発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
(請求項1)
(特徴点) 請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、防水性を有するシート地から形成されるとともに自動車のボディ全体を覆う形状にされた車両用ボディカバーであって、ボディカバーからタイヤの裏面を通る細長い係合具でボディカバーを車両に固定可能に形成し、且つ、前記タイヤの裏側から表側へ湾曲可能な可撓性を有する棒状に形成された可撓性棒状部を前記係合具に設けたことを特徴とする。
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記係合具の端部にボディカバーに着脱可能に係合する係合部が設けられていることを特徴とする。
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、前述した請求項2記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記係合部とボディカバーとの係合位置が変更可能となっていることを特徴とする。
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、前述した請求項2又は3記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項4記載の発明は、前記係合具に、前記係合部として鉤状に曲がったフックが設けられていることを特徴とする。
(請求項5)
(特徴点)
請求項5記載の発明は、前述した請求項4記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項5記載の発明は、ボディカバーに、前記係合部のフックを係止するために、当該ボディカバーを貫通する係止孔が設けられていることを特徴とする請求項4記載の自動車用ボディカバー。
(請求項6)
(特徴点)
請求項6記載の発明は、前述した請求項4に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項6記載の発明は、ボディカバーに、細長い紐状部材が取り付けられ、この紐状部材には、その長手方向に間隔を置いて、ボディカバーに固定される固定部が複数設けられ、これらの固定部の間に前記フックが係止可能とされていることを特徴とする。
(請求項7)
(特徴点)
請求項7記載の発明は、前述した請求項2から請求項6までのいずれかに記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項7記載の発明は、前記係合具の前記可撓性棒状部が前記タイヤに応じた長さを有することを特徴とする。
(請求項8)
(特徴点)
請求項8記載の発明は、前述した請求項7記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項8記載の発明は、前記係合具に、前記可撓性棒状部として、合成樹脂製のパイプからなる可撓性筒状部材と、この可撓性筒状部材の内部に挿通されるとともに、両端が当該可撓性筒状部材の外側に露出している細長い線条部材とが設けられ、前記線条部材の両端にそれぞれ前記係合部が設けられていることを特徴とする。
(請求項9)
(特徴点)
請求項9記載の発明は、前述した請求項1記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項9記載の発明は、前記係合具の端部がボディカバーに固定され、前記係合具の中間部分には、当該中間部分同士の分離及び連結が任意に行える連結手段と、当該中間部分の長さを調節するための長さ寸法調節手段とが設けられていることを特徴とする。
(請求項10)
(特徴点)
請求項10記載の発明は、前述した請求項1から請求項9までのいずれかに記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項10記載の発明は、ボディカバーの裾部分に、伸縮性を有する伸縮性シート地が採用され、それ以外の部分には、伸縮性のない非伸縮性シート地が採用されていることを特徴とする。
本発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1の効果)
請求項1記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、タイヤの裏面を通る係合具でボディカバーを自動車に固定することができるので、開口が全くないホイールでも、ボディカバーを自動車に確実に装着でき、優れた汎用性を確保することができるうえ、強風時にも外れない完全装着を行うことができる。
また、可撓性棒状部の一端を把持して、当該係合具をタイヤの裏側に通せば、可撓性棒状部の他端をタイヤの表側まで容易に到達させることができる。これにより、係合具をタイヤの裏側に通すようにしても、タイヤの表側に配置されたボディカバーに係合具の両端を容易に係止でき、ボディカバーの完全装着が容易に行えるようになる。
(請求項2の効果)
請求項2記載の発明によれば、前述した請求項1に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、係合具の一方の端部をボディカバーに係合させた後、係合具をタイヤの裏面に通して、他方の端部をボディカバーに係合させれば、係合具でボディカバーを自動車に容易に固定することができるうえ、係合具の端部とボディカバーとの係合を解除すれば、ボディカバーを自動車から容易に取り外すことができ、強風時にも外れない完全装着が行えるようにしても、ボディカバーの着脱を容易に行うことができる。
(請求項3の効果)
請求項3記載の発明によれば、前述した請求項2に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、ボディカバーを自動車に装着する際に、自動車に対してボディカバーの位置がずれてしまっても、位置ずれに応じた係合位置で係合部を係合させれば、ボディカバーの位置を修正しなくとも、係合部のボディカバーへの係合が確実に行えるようになるので、ボディカバーの装着を容易に行うことができる。
(請求項4の効果)
請求項4記載の発明によれば、前述した請求項2又は3記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項4記載の発明によれば、ボディカバーに、当該ボディカバーを貫通する係止孔等の係止部を設ければ、鉤状に曲がったフックが容易に係止できるようになり、これにより、係合具のボディカバーへの係合が容易に行えるうえ、フックは、係止部から容易に取り外せるので、係合具のボディカバーからの取り外しも容易となり、以上により、ボディカバーの着脱を容易にすることができる。
(請求項5の効果)
請求項5記載の発明によれば、前述した請求項4記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項5記載の発明によれば、前述のように、フックの係止孔への係止は容易なので、係合具のボディカバーへの係合が容易となるうえ、フックは、係止孔から容易に取り外せるので、係合具をボディカバーから容易に取り外せるようにもなり、ボディカバーの着脱を容易に行うことができる。
(請求項6の効果)
請求項6記載の発明によれば、前述した請求項4記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項6記載の発明によれば、ボディカバーを自動車に装着する際に、自動車に対してボディカバーの位置がずれてしまっても、位置ずれに応じた固定部を選択し、選択した固定部にフック等の係合部を係合させれば、ボディカバーの位置を修正しなくとも、係合部のボディカバーへの係合が確実に行えるようになるので、ボディカバーの装着を容易に行うことができる。
(請求項7の効果)
請求項7記載の発明によれば、前述した請求項2から6までのいずれかに記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項7記載の発明によれば、湾曲状態を維持するように可撓性棒状部を躾れば、何ら力を加えなくとも、タイヤの裏側に中間部分が配置された可撓性棒状部の両端がタイヤの表側に現れるようになるので、ボディカバーの装着作業が更に一層容易に行えるようになる。
(請求項8の効果)
請求項8記載の発明によれば、前述した請求項7記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項8記載の発明によれば、タイヤの裏側に通した係合具でボディカバーを自動車に固定するにあたり、パイプからなる可撓性筒状部材が摩擦の大きいタイヤの裏面に密着するので、その内部の線条部材は、タイヤと擦れたりせずに、比較的自由に可撓性筒状部材の内部を移動できるようになる。このため、係合具でボディカバーを固定した状態で、自動車に対してボディカバーを比較的容易にずらすことができ、ボディカバーの微妙な位置調整が容易に行えるようになるので、ボディカバーの装着作業が容易に行えるようになる。
(請求項9の効果)
請求項9記載の発明によれば、前述した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項9記載の発明によれば、連結手段を分離させた状態で、分離した一方の連結手段を有する係合具の一部をタイヤの裏面に通して、他方の連結手段に連結すれば、係合具でボディカバーを自動車に容易に固定することができるうえ、連結手段を再度分離すれば、ボディカバーを自動車から容易に取り外すことができ、強風時にも外れない完全装着が行えるようにしても、ボディカバーの着脱を容易に行うことができる。
また、ボディカバーを自動車に装着する際に、自動車に対してボディカバーの位置がずれてしまっても、位置ずれに応じて係合具の長さを調節すれば、ボディカバーの位置を修正しなくとも、分離した連結手段同士の再係合が容易且つ確実に行えるようになるので、ボディカバーの装着を容易に行うことができる。
(請求項10の効果)
請求項10記載の発明によれば、前述した請求項1から9までのいずれかに記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項10記載の発明によれば、ボディカバーに係合具の端部を係止するにあたり、伸縮性シート地からなる裾部分を伸張させることができるので、ボディカバーを自動車にピッタリのフィットするサイズにしても、前記ボディカバーを自動車に対して着脱するにあたり、伸縮性シート地からなる裾部分を伸張すれば、ボディカバー側に係合具の端部を容易に係止させることができ、ボディカバーの着脱が容易に行える。そのうえ、ボディカバーが自動車にピッタリとフィットするサイズであるので、強風に煽られても、ボディカバーが大きくバタつくことがなくなる。また、高価な伸縮性シート地を部分的に使用するので、ボディカバーのコストが低減される。
以下、本発明を実施するための最良の形態である実施形態について説明するに前に、当該実施形態の理解のために、まず参考形態について説明する
(参考形態)
まず、本参考形態について図1〜図9を参照しながら説明する。
図1は、本参考形態の全体を示す斜視図、図2は、図1のII−II線における断面図、図3は、図1のIII−III線における断面図、図4及び図5は、本参考形態の要部の詳細を示す拡大断面図、並びに、図6及び図7は、本参考形態の異なる要部の詳細を示す拡大側面図及び拡大平面図、図8及び図9は、本参考形態の通風口を示す部分斜視図及び拡大断面図である。
図1において、本参考形態における車両である自動車 101には、車両用ボディカバーとしての自動車用のボディカバー 110が被せられている。このボディカバー 110は、下面が開口された袋状に形成されたものである。更に具体的に説明すると、ボディカバー 110は、自動車 101の立体的な形状に対応するように、立体裁断した複数のシート地 111を縫い合わすことにより、形成されたものである。
ここで、シート地 111は、防水性を有する表面コートを基布の表側にコーティングすることにより、優れた防水性及び耐候性が確保されたものである。なお、シート地 111の裏側は、自動車 101のボディ表面を傷から保護するために、起毛処理により毛羽立たせることが望ましい。
基布としては、ナイロンやポリエステル等の合成繊維からなる、薄手で丈夫な布地が採用できる。例えば、従来から利用されている伸縮性のない織布だけでなく、トリコットやメリヤス等の伸縮性に富んだ織布も採用できる。
表面コートとしては、ハイパロン(デュポン社の登録商標)、シリコーンゴムやエチレンプロピレンジエンゴム等の合成ゴム、あるいは、ウレタン樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマが採用できる。
ボディカバー 110の下端縁近傍における部分のうち、自動車 101の前後に相当する部分には、自動車 101の底部に沿うように折れ曲がった折り返し部 113が設けられている。この折り返し部 113の端縁には、紐状の弾性部材である帯状ゴム 114が縫い込まれている。この帯状ゴム 114の収縮力により、折り返し部 113の端縁は、収縮可能となっており、自動車 101への着脱の際等には、折り返し部 113を大きく伸張させることも可能となっている。
ボディカバー 110には、シート地 111の他に、自動車 101の前後方向に間隔をあけて配列され、この状態でシート地 111に縫い付けられている複数の肋骨部材 120と、強風に煽られてもボディカバー 110が自動車 101から外れないようにする係止部材 130と、ボディカバー 110内部の湿度の上昇を抑制するための湿度抑制機構 140とが設けられている。
このうち、肋骨部材 120は、自動車 101の幅方向に延びる棒状に形成された硬い剛性桁部 121と、細長い紐状に形成された柔らかい可撓性紐状部 122とを有するものとなっている。なお、図1においては、説明の便宜上、可撓性紐状部 122を剛性桁部 121よりも太い線で記して、両者を区別できるようにしてあるが、実際には、可撓性紐状部 122および剛性桁部 121は、同じ直径にすることが望ましい。
剛性桁部 121は、アクリル等の合成樹脂あるいはアルミ等の軽い材料からなる軽量部材である。そして、剛性桁部 121は、図2にも示されるように、自動車 101の屋根 102の幅Wに応じた、具体的には、幅Wよりも若干短い長さ寸法Lを有している。この剛性桁部 121は、自動車の屋根の上に載置されるようになっている。
また、自動車 101のボンネット 103の上に載置される剛性桁部 121は、図3にも示されるように、屋根 102の上に載置された剛性桁部 121と同じ長さ寸法Lを有したものとなっている。更に、トランクリッド 104の上に載置される剛性桁部 121は、ボンネット 103の上に載置されたものと同様に、屋根 102の上に載置された剛性桁部 121と同じ長さ寸法Lを有したものとなっている。
可撓性紐状部 122は、シリコーンゴム等の合成ゴムからなる軽量弾性部材である。そして、可撓性紐状部 122は、図2及び図3の如く、その端部122Aが、剛性桁部 121の端部121Aの近傍に配置されるとともに、剛性桁部 121の端部121Aと突き合わされ、自動車 101の側面 105に沿って垂れ下がるように配置されている。
このような剛性桁部 121及び可撓性紐状部 122を有する肋骨部材 120は、剛性桁部 121の両端近傍で可撓性紐状部 122が折れ曲がり、その形が自動車 101の幅方向に沿った断面形状に応じたものとなっている。
剛性桁部 121及び可撓性紐状部 122は、図4及び図5に示すように、内部が中空となった筒状となっている。
ここで、シート地 111には、肋骨部材 120を内部に収納する筒状の挿通部 115が設けられている。この挿通部 115は、図5の如く、シート地 111の表側に配置された肋骨部材 120を包むように、当該シート地 111を弛ませて筒状に形成し、この状態で筒状の継ぎ目 116の両側に相当するシート地 111の部分を互いに縫い合わすことにより、形成されたものである。
このようにシート地 111の挿通部 115内に収納された肋骨部材 120を自動車 101のボディ表面101Aに沿って配置することにより、肋骨部材 120の付近のシート地 111と自動車 101のボディ表面101Aとの間には、図5の如く、連通空隙 117が形成されるようになっている。
係止部材 130は、図1の如く、自動車 101のタイヤ 106と係合することにより、ボディカバー 110が自動車 101から外れないようにするものとなっている。
すなわち、係止部材 130には、図6及び図7に示すように、タイヤ 106の裏面106Aと係合する係合具としてのバンド 131と、このバンド 131の端部に取り付けられたフック 132と、ボディカバー 110のシート地 111を貫通する係止孔としての掛止孔 133と、この掛止孔 133の周縁を補強する鳩目状リング部材 134と、掛止孔 133の周囲に位置するシート地
111を補強する補強パッチ 135とが設けられている。
このうち、バンド 131は、ナイロン繊維等の合成繊維からなる丈夫な帯状部材である。なお、バンド 131としては、細長い弾性部材、例えば、帯状の合成ゴム部材から形成され、適度な収縮力の発生が可能となったものも採用できる。自動車 101に被せたボディカバー 110にバンド 131を装着するにあたり、バンド 131をタイヤ 106の裏面106Aに通して、当該裏面106Aに係合させることにより、バンド 131がタイヤ 106周辺のボディカバー 110を自動車 101側に引き寄せ、強風に煽られてもボディカバー 110が自動車 101から外れないようになっている。
湿度抑制機構 140は、ボディカバー 110の内部空気を外部の空気と入れ替えることにより、内部の湿度上昇を抑制するものとなっている。
すなわち、湿度抑制機構 140には、図8及び図9に示すように、自動車 101に設けられた窓であるサイド・ウィンドウ 107の上端縁に沿って延びるように開口された通風口 141と、この通風口 141の全開口部分を覆うように設けられた網状面材 142と、通風口 141の上端縁から下方へ垂れ下がって通風口 141を覆うように設けられたフラップ面材 143とが設けられている。
このうち、通風口 141は、肋骨部材 120により、シート地 111と自動車 101のボディ表面101Aとの間に形成された連通空隙 117と連通している。これにより、自動車 101の屋根
102の高さレベルにおける気温と、地面近傍の高さレベルにおける気温との間に、温度差が生じると、この温度差により、ボディカバー 110の内部に形成された連通空隙 117内において、空気が上下に移動し、通風口 141及び連通空隙 117を通じて、ボディカバー 110の内部空気が外部の空気と入れ替わり、内部湿度の上昇が抑制されるようになっている。
網状面材 142は、通風口 141の大きさが拡大しないように、通風口 141の内周縁における互いに対向する部分を連結するものとなっている。この網状面材 142により、通風口 141の大きさが常に所定の寸法に維持され、強風に煽られて、ボディカバー 110に通風口 141を拡張する力が加わっても、ボディカバー 110の破損が防止されるようになっている。
フラップ面材 143は、図9の如く、短尺に形成された連結バンド 144を介して、その下端縁部分がシート地 111に連結されている。この連結バンド 144により、フラップ面材 143は、強風に煽られても、捲れないようになっており、強風を伴う降雨によっても、通風口 141からボディカバー 110内部への雨水の進入を防止するようになっている。
前述のような本参考形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、自動車 101の前後方向に間隔をあけて複数の肋骨部材 120を配列し、自動車101のボディ表面101Aとの間に通気用の連通空隙 117を形成し、風圧により、通気用の連通空隙 117に気流が流れるようにしたので、ボディカバー 110の表裏における差圧を低減することができる。
このため、ボディカバー 110を装着した状態で自動車 101に強い風があたっても、ボディカバー 110が大きくバタつくことがなく、バタついたボディカバー 110が、自動車 101のボディ表面101Aを強く擦ることがなく、ボディ表面101Aに傷が付くことを未然に防止できる。
また、肋骨部材 120によって、自動車 101のボディ表面101Aとボディカバー 110との間に通気用の連通空隙 117を形成し、かつ、ボディカバー 110に通風口 141を設けたので、基布からなるシート地 111が充分な透湿性を備えていなくとも、無風状態においてもボディカバー 110内外の空気が容易に入れ替わるようになり、内部に湿気がこもることがない。このため、ボディカバー 110内が蒸れることがなくなり、湿気による、自動車 101のボディの錆び、及び、電気系統、特に、イグニッション系統の不具合等の発生を未然に防止できる。
更に、屋根 102の上に剛性桁部 121を載置するとともに、剛性桁部 121の両端にそれぞれ可撓性紐状部 122を配置し、自動車 101の屋根 102の両側から可撓性紐状部 122が垂れ下がるようにしたので、肋骨部材 120の形が自動車 101の幅方向に沿った断面形状に応じたものとなり、ボディカバー 110の構成部品として、硬い剛性桁部 121を設けても、自動車 101にフィットするボディカバー 110を得ることができる。
また、ボディカバー 110を自動車 101から取り外す際に、複数の肋骨部材 120をたぐり寄せて束ねれば、自動車 101の前後方向に対して、ボディカバー 110を容易に折り畳むことができる。この後、剛性桁部 121と可撓性紐状部 122との切れ目を折り曲げることにより、自動車 101の幅方向に対して、ボディカバー 110を容易且つきれいに折り畳むことができる。これにより、ボディカバー 110を小さく折り畳む作業を容易に行うことができる。
そして、ボディカバー 110は、小さくコンパクトに折り畳めるので、嵩張ることがなく、収納にあたり便宜が図れるようになり、使い勝手を著しく向上することができる。
更に、間隔をあけて複数の肋骨部材 120を、ボディカバー 110に配列したので、ボディカバー 110は、表裏が捩れた状態になりにくくなるうえ、折り畳んだボディカバー 110は、肋骨部材 120を手掛かりにし、束ねた複数の肋骨部材 120を順にたぐり出すことで、自動車 101に沿って容易に展開できるようになる。このため、自動車 101へのボディカバー
110の装着を容易に行うことができる。
また、剛性桁部 121及び可撓性紐状部 122として、内部が中空となった筒状のものを採用したので、その径を太くして強度を確保しても、重量が過大となることがない。このため、ボディカバー 110と自動車 101のボディ表面101Aとの間に肋骨部材 120を介装して、その間に通気用の連通空隙 117を形成するにあたり、肋骨部材 120を太くしても、ボディカバー 110の重量の著しい増加を防止することができる。従って、ボディカバー 110と自動車 101のボディ表面101Aとの間隔を充分広くして、通気量を充分確保しても、ボディカバー 110の重量が過大となることがなく、その軽量化を図ることができる。そのうえ、肋骨部材 120を太くすることにより、充分な強度を確保することもできる。
更に、自動車 101の屋根 102の上に載置される剛性桁部 121の両端にそれぞれ可撓性紐状部 122を配置し、剛性桁部 121と可撓性紐状部 122との切れ目を折り曲げると、肋骨部材 120の形が自動車 101の幅方向に沿った断面形状に応じたものとなるようにしたので、この点からも、ボディカバー 110の構成部品として、硬い剛性桁部 121を設けても、自動車 101にフィットするボディカバー 110を得ることができる。
そのうえ、屋根 102の上に硬い剛性桁部 121が載置されるので、ボディカバー 110のシート地 111のうち、当該屋根 102を覆う部分は、剛性桁部 121により押さえつけられて、動きが抑制されるので、この点からも、強い風によるボディカバー 110の大きなバタつきを解消することができる。
また、ボディカバー 110の下端縁近傍の部分に、自動車 101の底部に沿うように折れ曲がった折り返し部 113を設け、この折り返し部 113の端縁に、紐状の弾性部材である帯状ゴム 114を縫い込み、この帯状ゴム 114の収縮力により、折り返し部 113の端縁を収縮可能としたので、ボディカバー 110を自動車 101に対して着脱するにあたり、折り返し部 113を大きく伸張させれば、着脱を容易に行うことができる。しかも、完全に自動車 101に装着してしまえば、収縮力により、強風に煽られても、ボディカバー 110が自動車 101から容易に外れないものにすることができる。
更に、シート地 111の表側に配置された肋骨部材 120を包むように、当該シート地 111を弛ませて筒状に形成し、この状態で筒状の継ぎ目 116の両側に相当するシート地 111の部分を互いに縫い合わせ、肋骨部材 120を自動車 101のボディ表面101Aに沿って配置することにより、肋骨部材 120の付近のシート地 111と自動車 101のボディ表面101Aとの間に連通空隙 117が形成されるようにしたので、連通空隙 117を形成する肋骨部材 120が、シート地 111に覆われ、自動車 101のボディ表面101Aに直接触れることがなくなり、肋骨部材 120を形成する硬い剛性桁部 121もボディ表面101Aに直接触れることがなくなる。このため、風等により、肋骨部材 120が自動車 101のボディ表面101Aに向かって押圧されても、柔らかいシート地 111がボディ表面101Aに接触するので、自動車 101のボディ表面101Aが傷つくことを未然に防止できる。
また、自動車 101のタイヤ 106と係合することにより、ボディカバー 110が自動車 101から外れないようにする係止部材 130をボディカバー 110に設け、自動車 101にボディカバー 110を装着するにあたり、バンド 131をタイヤ 106の裏面106Aに通し、当該裏面106Aに係合させるようにしたので、バンド 131がタイヤ 106周辺のボディカバー 110を自動車
101側に引き寄せるようになり、強風に煽られてもボディカバー 110が自動車 101から外れないようにすることができる。
なお、本参考形態においては、次のような変形及び改良が可能となっている。
例えば、肋骨部材としては、屋根の上に載置された一本の剛性桁部 121と、この剛性桁部の両端側にそれぞれ配置された一対の可撓性紐状部 122とを備えた肋骨部材 120に限らず、図10及び図11に示すように、自動車 101のサイド・ウィンドウ 107の高さに応じた長さ寸法M(図11参照)を有するとともに、サイド・ウィンドウ 107に設けられた窓ガラスに沿って配置される剛性桁部 123を備えた肋骨部材120Aでもよい。
このような肋骨部材120Aを採用すれば、ボディカバー 110のシート地 111のうち、自動車 101のサイド・ウィンドウ 107を覆う部分は、剛性桁部 123に動きが抑制されるので、強い風によるボディカバー 110の大きなバタつきを、更に一層解消することができる。
あるいは、肋骨部材としては、硬い剛性桁部及び柔らかい可撓性紐状部の両方を備えたものに限らず、硬い剛性桁部が省略され、柔らかい可撓性紐状部のみからなる肋骨部材でもよい。
このように柔らかい可撓性紐状部のみからなる肋骨部材を採用すれば、折り畳む際において、折り曲げられない剛性桁部が存在しないので、任意の位置で折り曲げることができ、剛性桁部を含む肋骨部材よりも、さらにコンパクトに折り畳むことができる。
また、剛性桁部及び可撓性紐状部としては、内部が中空となった筒状のものに限らず、内部に中空部分が存在しない、いわゆる中実となった単なる棒状のものでもよい。
さらに、ボディカバーとしては、一種類のシート地を備えたものに限らず、二種類以上のシート地を備えたものでもよい。例えば、図12に示すように、自動車 101の幅方向に延びる帯状に形成されるとともに伸縮性に富んだ伸縮性シート地111Aと、自動車 101の幅方向に延びるとともに伸縮性がない非伸縮性シート地111Bとを自動車 101の前後方向に交互に継ぎ足したシート地111Cでもよい。
このようなシート地111Cを採用すれば、伸縮性シート地111Aが非伸縮性シート地111Bよりも重く且つ高価なものであっても、帯状に形成された伸縮性シート地111Aの幅寸法、換言すると、自動車 101の前後方向に相当する方向における伸縮性シート地111Aの寸法は、短く設定できるので、ボディカバー 110全体の重量及び価格を嵩ませることなく、当該ボディカバー 110に充分な伸縮性を付与することができる。そして、この伸縮性の付与により、ボディカバー 110を、自動車 101にぴったりフィットする装着性に優れたものにすることができる。
ここで、伸縮性シート地111Aに、肋骨部材 120を包むように弛ませて筒状に形成された部分を設ければ、前述のように、伸縮性シート地111Aの幅寸法を短く設定することにより、縫製の際に伸縮性シート地111Aの取り扱いが容易となり、肋骨部材 120を包んだ状態で、筒状の継ぎ目 116の両側に相当するシート地 111の部分を縫い合わせる作業が容易に行えるようになり、この点からも、ボディカバー 110の価格を低減することができる。
フラップ面材としては、その下端縁部分が短尺に形成された連結バンドを介してシート地に連結されるものに限らず、図13及び図14に示すように、その下端縁に沿って点状に設定された複数の部位 145が直接シート地 111に縫い付けられたフラップ面材143Aでもよい。
このようなフラップ面材143Aを採用する場合、図13に示すように、肋骨部材 120をシート地 111に縫い付けるにあたり、フラップ面材143Aも肋骨部材 120とともにシート地 111に縫い付け、そして、これらの肋骨部材 120同士の間に複数箇所、例えば、3〜4箇所の部位 145を設定し、このように設定された部位 145を直接シート地 111に縫い付けることが望ましい。この際、シート地 111に通風口 141を形成するにあたり、肋骨部材 120が通る部分で、通風口 141を複数の部分に分割してもよい。
また、車両としては、四個の車輪を有する乗用車等の自動車に限らず、六個以上の車輪を有する貨物自動車やトレーラー等の自動車でもよい。
(第実施形態)
次に、本発明の第実施形態を図15〜図24に基づいて説明する。
図15は、本第1実施形態の全体を示す側面図、図16は、本第実施形態に係るカバー本体となる縫製前のシート地を示す展開図、図17は、図15のXVII−XVII線における断面図、図18は、図15のXVIII −XVIII 線における断面図、図19及び図20は、本第実施形態に係る軟質パイプを示す拡大側面図及び拡大断面図、図21及び図22は、本第実施形態に係る係合具を示す拡大側面図及び拡大平面図、並びに、図23は、本第実施形態に係るファスナーを示す拡大断面図である。図24は、本第実施形態に係る収納部の使用状態を示す拡大側面図である。
図15において、自動車 201には、当該自動車 201全体を覆うボディカバー 210が被せられている。このボディカバー 210は、下面が開口された袋状に形成されたカバー本体210Aを備えている。このカバー本体210Aは、自動車 201の立体的な形状に対応するように、図16に示すように、複数のシート地211A〜211Gを縫い合わすことにより、形成されたものである。
すなわち、カバー本体210Aは、自動車 201のフロントバンパーからキャビン上方を経てリアバンパーまでを覆う天井シート地211A、自動車 201の左側面及び右側面をそれぞれ覆う左側面シート地211B及び右側面シート地211C、天井シート地211Aと左側面シート地211Bとの間に介装される左マチシート地211D、天井シート地211Aと右側面シート地211Cとの間に介装される右マチシート地211E、フロントバンパーの下方を覆う前方下部シート地211F、並びに、リアバンパーの下方を覆う後方下部シート地211Gを縫い合わせたものとなっている。
これらのシート地211A〜211Gは、防水性を有する表面コートを基布の表側にコーティングすることにより、優れた防水性及び耐候性が確保されたものである。なお、シート地211A〜211Gの裏側は、自動車 201のボディ表面を傷から保護するために、起毛処理により毛羽立たせることが望ましい。
基布としては、ナイロンやポリエステル等の合成繊維からなる、薄手で丈夫な布地が採用できる。
ここで、カバー本体210Aの裾部分212 (図15参照)、具体的には、天井シート地211Aの前方及び後方の端部212A、左マチシート地211Dの前方及び後方の端部212D、右マチシート地211Eの前方及び後方の端部212E、左側面シート地211Bの裾部212B、右側面シート地211Cの裾部212C、並びに、前方下部シート地211F及び後方下部シート地211Gの全体は、伸縮性に富んだシート地となっている。
これらの伸縮性に富んだシート地としては、例えば、トリコットやメリヤス等の伸縮性に富んだ織布に、ハイパロン(デュポン社の登録商標)、シリコーンゴムやエチレンプロピレンジエンゴム等の合成ゴム、あるいは、ウレタン樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマからなる表面コートがコーティングされたものが採用できる。カバー本体210Aの裾部分以外は、自動車のボディカバーとして一般的に採用されている、伸縮性のないシート地が採用されている。
また、前方下部シート地211F及び後方下部シート地211Gは、自動車 201の底部に沿うように折れ曲がった折り返し部分となっている。これらの前方下部シート地211F及び後方下部シート地211Gの互いに対向する端縁213F, 213G(図16中では互いに反対向き)、並びに、左側面シート地211B及び右側面シート地211Cの下側の端縁213B, 213Cには、図示しない帯状ゴムが縫い込まれている。この帯状ゴムの収縮力により、これらの端縁213B, 213C, 213F, 213Gには、充分な収縮力が付与されている。これにより、自動車 201への着脱の際等に、前方下部シート地211F、後方下部シート地211G、左側面シート地211B及び右側面シート地211Cを大きく伸張させても、元の状態に速やかに復帰するようになっている。
図15に戻って、ボディカバー 210には、自動車 201の前後方向に間隔をあけて配列され、この状態でカバー本体210Aに取り付けられている複数の軟質パイプ 220と、強風に煽られてもボディカバー 210が自動車 201から外れないようにする係合具 230と、未使用時にカバー本体210Aを内部に収納する収納袋 240と、突出部品であるルーフスポイラーを収納する収納部 250とが設けられている。
このうち、軟質パイプ 220は、自動車 201の幅方向に延びるとともに、自動車 201の表面に沿って変形自在となった柔らかいチューブ状部材である。軟質パイプ 220の材質としては、シリコーンゴムやクロロプレンゴム等の合成ゴムが採用できる。そして、軟質パイプ 220は、図17及び図18の如く、中央部分 221が自動車 201の屋根204A又はボンネット204Bの上に載せられ、両端部分 222が自動車 201の側面 205に沿って垂れ下がるように配置されている。
また、軟質パイプ 220は、図19及び図20に示すように、内部が中空となった筒状となっている。ここで、軟質パイプ 220は、シート地211A〜211Gからなるカバー本体210Aの内側に配置され、熱溶着テープ 214でカバー本体210Aに固着されている。すなわち、軟質パイプ 220は、図20の如く、熱溶着テープ 214とカバー本体210Aとの間に介装されている。そして、熱溶着テープ 214は、軟質パイプ 220の両側に配置された両端縁部分214Aが超音波溶着装置でカバー本体210Aに溶着され、これにより、熱溶着テープ 214がカバー本体210Aに取り付けられている。これにより、軟質パイプ 220の付近のカバー本体210Aと自動車 201のボディ表面201Aとの間には、図20の如く、連通空隙 217が形成されるようになっている。
係合具 230は、図15の如く、自動車 201の側面 205と係合することにより、ボディカバー 210が自動車 201から外れないようにするものとなっている。
すなわち、係合具 230には、図21及び図22に示すように、タイヤ 206の裏面206Aに係合する合成樹脂製のパイプからなる可撓性棒状部である可撓性筒状部材 231と、この可撓性筒状部材 231の内部に挿通されるとともに、両端部が可撓性筒状部材 231の外側に露出している線条部材としての紐部材 232と、カバー本体210Aの端縁部分に係止可能とされるとともに、紐部材 232の両端部にそれぞれ取り付けられた係止部としてのフック 233とが設けられている。
可撓性筒状部材 231は、タイヤ 206に応じた長さを有するとともにタイヤ 206の裏側から表側へ湾曲可能な可撓性を有する筒状部材である。また、可撓性筒状部材 231は、中間部がタイヤ 206の裏面206Aに係合させると、両端部がタイヤ 206の裏面206Aよりも表側に配置されるように、その形状が弓形に躾られている。
ここで、カバー本体210Aの端縁部分、換言すると、裾部分212 には、係合具 230の端部に設けられたフック 233を係止するための係止孔 234を有するタブ 235が取り付けられている。このタブ 235には、係止孔 234の周縁を補強する鳩目状リング部材 236が設けられている。そして、係合具 230のフック 233は、タブ 235の係止孔 234に係止される鉤状のものとなっている。なお、紐部材 232は、ナイロン繊維等の合成繊維からなる丈夫なものである。
自動車 201にカバー本体210Aを被せた状態で、係合具 230をタイヤ 206の裏面206Aに通して、当該裏面206Aに係合させた状態で、係合具 230の両端をカバー本体210Aに係止させることにより、係合具 230がカバー本体210Aをタイヤ 206に繋ぎ留め、強風に煽られてもカバー本体210Aが自動車 201から外れないようになっている。
図18に戻って、収納袋 240は、横長に形成された長方形の正面形状を有し、図18中上辺が開口されたトートバッグ状の鞄である。収納袋 240の開口の周囲には、フック状とパイル状の二枚の布製テープの噛み合いにより着脱可能となった図示しないファスナーが設けられ、このファスナーにより、収納袋 240の開口が閉鎖可能となっている。
また、収納袋 240は、カバー本体210Aの内側面に固着されている。この収納袋 240には、ボディ表面201Aから突出するドアミラー 207に係止されるとともに当該収納袋 240と係合する一対の係止部材 241が設けられている。
係止部材 241について、さらに具体的に説明すると、係止部材 241の各々は、ゴム紐等の紐状部材からなり、両端がまとめて収納袋 240の図18における上辺の角隅に縫い付けられ、これにより、全体がリング状に形成されている。このリング状の係止部材 241を、収納袋 240の両側に配置されているドアミラー 207にそれぞれ係止することにより、収納袋 240が自動車 201のボディ表面201Aの所定位置、具体的には、自動車 201のフロントウィンドウ204Cとボンネット204Bとが交差している入隅部分に仮止めされるようになっている。
自動車 201からカバー本体210Aを剥ぎ取って折り畳むと、入隅部分に仮止めされた収納袋 240が露出し、これにより、カバー本体210Aは、収納袋 240の内部に容易に収納可能となっている。なお、カバー本体210Aの内部には、係止部材 241も収納可能となっている。
図15に戻って、収納部 250は、自動車 201の純正オプション部品であるルーフスポイラーを収納するためのものである。更に詳しく説明すると、カバー本体210Aには、自動車201の後部上辺に沿って開口 251が設けられている。この開口 251は、後述するファスナー 252により閉鎖可能とされ、開口 251は、ルーフスポイラーを挿通させる挿通口であって、図15においては、閉じられた状態で示されている。開口 251を開けて、収納部 250をカバー本体210Aの外部へ取り出すことにより、袋状の収納部 250の内部にルーフスポイラーが収納可能となっている。
すなわち、図23に示すように、収納部 250は、カバー本体210Aの開口 251に応じた開口 253を有するものとなっている。これらの開口251,253同士を重ね合わせた状態で、収納部 250がカバー本体210Aに固着されている。
前述のファスナー 252は、食品冷蔵用の合成樹脂袋に多用されている合成樹脂製のものであって、蟻溝と突条との凹凸嵌合を利用している。
ファスナー 252についてさらに詳細に説明すると、ファスナー 252には、互いに凹凸嵌合するとともに帯状に形成された嵌合帯体254, 255が設けられている。その一方である嵌合帯体 254は、その長手方向に延びるとともに、開口側よりも底側の方が幅広となった蟻溝 256を有する雌型嵌合帯体となっている。他方の嵌合帯体 255は、雌型嵌合帯体 254の蟻溝 256と嵌合するために、当該蟻溝 256に応じた断面形状の突条 257を有する雄型嵌合帯体となっている。
ここで、蟻溝 256及び突条 257からなる凹凸嵌合部分を、開口 251の内外方向に沿って二重に設けたので、ファスナー 252を閉じると、当該ファスナー 252には、優れた防水性(水密性)が確保されるようになっている。
図24には、収納部 250の使用状態が示されている。図24において、ファスナー 252(図示略)は、閉鎖状態が解除され、これにより、開口251,253が開放状態となっている。開口 251の内部を通って、収納部 250がカバー本体210Aに外部に取り出され、カバー本体210Aと連続する袋となっている。そして、自動車のボディ表面から突出する突出部品であるルーフスポイラー 258は、開口251,253に挿通され、カバー本体210Aと連続する袋となった収納部 250の内部に収納されている。
次に、本第実施形態に係るボディカバー 210の自動車 201への装着手順について、図25乃至図29を参照しながら説明する。なお、ボディカバー 210を使用していない時には、カバー本体210A及び係止部材 241を収納袋 240の内部に収納した状態で、ボディカバー 210の保管を行うものとする。
まず、図25に示すように、収納袋 240の中から係止部材 241を取り出しておく。そして、収納袋 240がフロントウィンドウ204Cに接するように、ボンネット204Bの上面に収納袋 240を置く。この際、収納袋 240の「FRONT」と印刷された面を正面に向けておく。この状態で、図26に示すように、収納袋 240の係止部材 241をドアミラー 207にそれぞれ係止し、これにより、収納袋 240をフロントウィンドウ204Cとボンネット204Bとが交差している入隅部分に仮止めする。
収納袋 240の仮止めが完了したら、図27に示すように、収納袋 240の中からカバー本体210Aを取り出した後、図28に示すように、自動車 201の後部を先にカバー本体210Aで覆う。この際、軟質パイプ 220を手掛かりにすれば、自動車 201の後方に向かってカバー本体210Aを容易に展開できる。
自動車 201の後部がカバー本体210Aで覆われたら、図29に示すように、自動車 201の前部をカバー本体210Aで覆う。この場合にも、軟質パイプ 220を手掛かりにすれば、カバー本体210Aを自動車 201に前方へ容易に展開できる。なお、カバー本体210Aで自動車 201の前部を先に覆ってから、カバー本体210Aで自動車 201の後部を覆うこともできる。
この後、係合具 230でカバー本体210Aの裾部分212 をタイヤ 206に留めれば、ボディカバー 210の自動車 201への装着が完了する。なお、ボディカバー 210を自動車 201から取り外すには、上述の手順を逆に行えばよい。
前述のような本第実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、カバー本体210Aを収納する収納袋 240を設けるとともに、ドアミラー 207に係止される係止部材 241をカバー本体210Aに設け、ドアミラー 207に係止部材 241を係止すると、収納袋 240がボディ表面201Aの所定位置に仮止めされ、この収納袋 240が固着されたカバー本体210Aもボディ表面201Aの所定位置に仮止めされるようにしたので、ドアミラー 207に係止部材 241を係止した後、カバー本体210Aを収納袋 240から出して展開すれば、当該カバー本体210Aを展開している途中に強風が発生しても、カバー本体210Aが自動車 201から外れることがないので、強風時においても容易に装着を行うことができる。
また、自動車 201のフロントウィンドウ204Cとボンネット204Bとが交差する入隅部分の近傍に配置されるドアミラー 207に係止部材 241を係止するようにしたので、収納袋 240が入隅部分に配置されて、この入隅部分に形成される隙間を解消することができる。しかも、収納袋 240及び係止部材 241を介してカバー本体210Aがドアミラー 207に連結されるうえ、収納袋 240がバタつきを抑制するための錘となるので、強風が発生しても、カバー本体210Aが大きくバタつくことがなく、バタつきによるボディ表面201Aの擦り傷を未然に防止することができる。
さらに、カバー本体210Aを自動車 201に装着するにあたり、軟質パイプ 220を手掛かりにすれば、自動車 201のボディ表面201Aに沿ってカバー本体210Aを容易に展開できるようになり、自動車 201への装着を容易に行うことができる。
しかも、カバー本体210Aを収納袋 240の内部に折り畳んで収納する際に、軟質パイプ 220の方向が自然と揃い、収納袋 240の内部に収納したカバー本体210Aが乱雑な状態になることがなくなるので、収納袋 240から取り出したカバー本体210Aを、そのまま自動車 201のボディ表面201Aに沿って展開でき、この点からも、自動車 201への装着を容易に行うことができる。
また、熱溶着テープ 214で軟質パイプ 220をカバー本体210Aに取り付けるようにしたので、縫い付ける場合と異なり、シート地211A〜211Gに孔が開くことがなく、軟質パイプ 220を多数設けても、カバー本体210Aの防水性能が何ら損なわれることがない。しかも、熱溶着テープ 214による軟質パイプ 220の取り付けをカバー本体210Aの内側に施したので、軟質パイプ 220を多数取り付けても、カバー本体210Aの表面に継ぎ目や縫い目が形成されず、その外観が良好なものとできる。
さらに、カバー本体210Aの裾部分212 に、伸縮性を有する伸縮性シート地を採用したので、カバー本体210Aを自動車 201にピッタリのフィットするサイズにしても、カバー本体210Aを自動車 201に対して着脱するにあたり、伸縮性シート地からなる裾部分212 を伸張すれば、カバー本体210Aの着脱が容易に行える一方、完全に自動車 201に装着してしまえば、カバー本体210Aが自動車 201にフィットするので、強風に煽られても、カバー本体210Aが大きくバタつくことがなくなるうえ、カバー本体210Aが自動車から容易に外れることがない。また、高価な伸縮性シート地を部分的に使用するので、カバー本体210Aのコストを低減することができる。
しかも、カバー本体210A側に係合具 230の端部を係止するにあたり、伸縮性シート地からなる裾部分212 を伸張させることができるので、カバー本体210Aを自動車 201にピッタリのフィットするサイズにしても、カバー本体210Aを自動車 201に対して着脱するにあたり、伸縮性シート地からなる裾部分212 を伸張すれば、カバー本体210A側に係合具 230の端部を容易に係止させることができ、カバー本体210Aの着脱を容易に行うことができるうえ、カバー本体210Aが自動車 201にピッタリのフィットするサイズであるので、強風に煽られても、カバー本体210Aが大きくバタつくことがなくなる。
そのうえ、カバー本体210Aの裾部分212 が伸縮自在となるので、自動車 201の下部外周部に配置されるフロントバンパースポイラー、サイドスポイラー、及び、リアバンパースポイラー等のエアロパーツに密着する部分が伸縮自在なので、エアロパーツが装着されている自動車 201にも容易に装着することができる。
また、タイヤ 206の裏側に係合する係合具 230で、カバー本体210Aの端縁部分を自動車201に留めるようにしたので、開口が全くないホイールでも、カバー本体210Aを自動車 201に確実に装着でき、ボディカバー 210の汎用性を確保することができるうえ、強風時にも外れない完全装着を行うことができる。
さらに、カバー本体210Aの端縁部分を自動車 201に留めるにあたり、可撓性筒状部材 231の一端を把持して、当該係合具 230をタイヤ 206の裏側に通すようにしたので、可撓性筒状部材 231の他端を、タイヤ 206の裏側から表側に容易に到達させることができる。これにより、係合具 230をタイヤ 206の裏側に通すようにしても、タイヤ 206の表側に配置されたカバー本体210Aの端縁部分に、係合具 230の両端を容易に係止でき、ボディカバー210の完全装着を容易に行うことができる。
しかも、湾曲状態を維持するように可撓性筒状部材 231を躾たので、湾曲を利用することにより、何ら力を加えなくとも、タイヤ 206の裏側に中間部分が配置された可撓性筒状部材 231の両端をタイヤ 206の表側に出すことができ、ボディカバー 210の装着作業を更に一層容易に行うことができる。
また、合成樹脂製のパイプからなる可撓性筒状部材 231の内部に紐部材 232を挿通し、この紐部材 232の両端部にカバー本体210Aの端縁部分に係止可能とされたフック 233を設け、タイヤ 206の裏側に通した係合具 230でカバー本体210Aを留めるにあたり、パイプからなる可撓性筒状部材 231が、摩擦の大きいタイヤ 206の裏面に密着するようにしたので、その内部の紐部材 232は、タイヤ 206と擦れたりせずに、比較的自由に可撓性筒状部材231の内部を移動することができる。このため、係合具 230でカバー本体210Aを留めた状態でも、自動車 201に対してカバー本体210Aを比較的容易にずらすことができ、カバー本体210Aの微妙な位置調整が容易に行え、この点からも、ボディカバー 210の装着作業を容易に行うことができる。
さらに、カバー本体210Aの端縁部分に、係合具 230の端部を係止するための係止孔 234を有するタブ 235を設け、係合具 230に、タブ 235の係止孔 234に係止される鉤状のフック 233を設けたので、カバー本体210A側の係止孔 234に係合具 230側のフック 233の先端部分を挿通する、逆に、係止孔 234からフック 233を抜くことで、カバー本体210Aに係合具 230を着脱できるようになり、非常に構造が簡単でありながら容易に着脱が行えるフック 233を得ることができる。そして、前述のような可撓性筒状部材 231及び紐部材 232を採用したことと相まって、係合具 230の軽量化が実現でき、係合具 230の取扱が極めて容易となり、この点からも、ボディカバー 210の装着作業を容易に行うことができる。
また、ルーフスポイラー 258に応じた挿通口である開口251,253及び収納部 250をカバー本体210Aに設け、ルーフスポイラー 258を備えていない自動車 201に装着する際には、開口 251から収納部 250をカバー本体210Aの裏側へ収納した状態で、ファスナー 252を締めて開口 251を閉鎖しておけば、収納部 250が設けられていない通常のボディカバーと同様に、自動車 201に装着することができる。そのうえ、外観的にも収納部 250が目立つことがないので、通常のボディカバーと同様の外観を有するボディカバー 210を得ることができる。
一方、ルーフスポイラー 258を備えている自動車に装着する際には、ファスナー 252を開けて、開口 251から収納部 250をカバー本体210Aの表側に出し、ルーフスポイラー 258を収納部 250に納めることができ、カバー本体210Aを自動車 201にピッタリとフィットさせた状態で装着することができる。そのうえ、ボディ表面201Aから突出するルーフスポイラー 258等の突出部品の有無にかかわらず、自動車 201への装着が容易に行え、その汎用性を確保することができる。
さらに、開口 251を閉鎖するファスナーとして防水ファスナー 252を採用したので、突出部品を備えていない自動車 201に装着するにあたり、ファスナー 252を締めておけば、開口 251から収納部 250の内部への水の浸入を防止でき、収納部 250の内部に水が溜まることを未然に防止することができる。
従って、収納部 250内への水の浸入によるカバー本体210Aの重量増大や、重量増大によるカバー本体210Aの取扱困難化が未然に防止されるので、この点からも、突出部品を備えていない自動車 201に装着するにあたり、収納部 250が設けられていない通常のボディカバーと同様に、自動車 201に容易に装着することができる。
また、開口 251を閉鎖するファスナーとして、食品冷蔵用の合成樹脂袋に多用されている、蟻溝と突条との凹凸嵌合を利用したファスナー 252を採用したので、ファスナー 252が軽量で薄く、しかも、簡単な構造となり、ファスナー 252を取り付けても、カバー本体210Aが厚くなったり重くなったりせず、ファスナー 252ひいてはカバー本体210Aの取扱が極めて容易となり、この点からも、ボディカバー 210の装着作業を容易に行うことができる。
なお、本発明は、前記第実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
例えば、突出部品としては、ルーフスポイラーに限らず、自動車のトランクリッドの上に立設されるリアスポイラーでもよく、また、エアロパーツに限らず、自動車の屋根面に突設されるルーフレール及びサンルーフバイザー、並びに、ボディ表面から突出する各種アンテナでもよい。
また、バックミラーとしては、自動車のドアに取り付けられたドアミラーに限らず、ボンネットの両サイドに取り付けられるフェンダーミラーでもよい。
さらに、突出部品を収納する収納部の開口を閉鎖するファスナーとしては、図23に示すように、蟻溝 256及び突条 257からなる凹凸嵌合部分の脇に設けられたテープ部254A, 255Aに、シート地211Aのみが固着されるものに限らず、図30及び図31に示すように、互いに凹凸嵌合する凹凸嵌合部256A, 257Aの脇に設けられたテープ部254A, 255Aに、シート地211A及び収納部 250の両方が固着されるファスナー252Aでもよい。
(第実施形態)
次に、本発明の第実施形態を図面に基づいて説明する。
図32は、本第実施形態に係る係合具を示す拡大側面図、図33は、本第実施形態に係る係合具の要部を示す拡大側面図である。
ここで、本第実施形態は、前記第実施形態における、フック 233を係止するための係止孔 234を、フックを係止するため係止部を複数有する係止部材に置換したものである。
すなわち、ボディカバー 310を構成するカバー本体310Aは、図32に示すように、自動車 301のタイヤ 306に応じた位置に、帯状に延びる係止部材 334を備えたものとなっている。さらに詳しく説明すると、カバー本体310Aには、図32におけるタイヤ 306の左右にそれぞれ1つずつの係止部材 334が設けられている。これらの係止部材 334には、タイヤ306の裏側に通された係合具 330両端のフック 333がそれぞれ係止されるようになっている。
係止部材 334は、カバー本体310Aに縫い付けられた補強ベース334Aと、この補強ベース334Aに固定された細長い紐状部材334Bとを備えたものである。この紐状部材334Bには、その長手方向に間隔を置いて、補強ベース334Aを介してボディカバー 310に固定される固定部 341が複数設けられている。これらの固定部 341の間には、係合具 330のフック 333がそれぞれ係止可能となった係合部 342が設けられている。換言すると、係合具 330のフック 333は、カバー本体310Aに対する係合位置が変更可能となっている。
このような本第実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の作用、効果を
奏する他、次のような効果を付加できる。
すなわち、ボディカバー 310を自動車 301に装着する際に、自動車 301に対してボディカバー 310の位置がずれてしまっても、複数設けた固定部 342のうち、位置ずれに応じた固定部 342を選択し、選択した固定部 342にフック 333を係合することが可能なので、ボディカバー 310の位置を修正しなくとも、係合具 330のボディカバー 310への係合が確実に行えるようになり、ボディカバー 310の装着を容易に行うことができる。
なお、本発明は、前記第実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
例えば、係合具としては、両端がともに係合部とされ、これらの係合部がボディカバーに着脱可能に係合し、全体がボディカバーから分離可能なものに限らず、一方の端部に係合部が設けられ、他方の端部がボディカバーに固定されているものでもよい。
例えば、図34に示すように、係合具330Aの一方の端部351Aは、ボディカバー310Eに固定されている。係合具330Aの一方の端部352Aは、フック状とパイル状の一対の布製テープ353A, 354Aの噛み合いにより着脱可能となった面状ファスナーにより、ボディカバー310Eに着脱可能とされ、且つ、係合位置の変更も可能となっている。
すなわち、係合具330Aの端部352Aには、フック状及びパイル状の一方の布製テープ353Aが取り付けられている。ボディカバー310Eには、フック状及びパイル状の他方の布製テープ354Aが取り付けられている。ここで、布製テープ354Aは、布製テープ353Aよりも長くされている。
これにより、係合具330Aの端部352Aは、ボディカバー310Eに着脱可能とされ、且つ、係合位置の変更も可能となっている。
また、係合具としては、ボディカバーに対する係合位置が変更可能となったものに限らず、係合具の端部がボディカバーに固定されたものでもよい。
この場合、係合具は、その中間部分が分離され、当該中間部分同士を分離可能に連結する連結手段と、当該中間部分の長さを調節するための長さ寸法調節手段とを有するものを採用するのが好ましい。
例えば、図35に示すように、端部351B, 352Bが両方ともボディカバー310Bに固定され、その中間部分が長尺部360B及び短尺部361Bの二つに分離され、当該中間部分同士、換言すると、長尺部360B及び短尺部361Bを分離可能に相互に連結する連結手段として、二つのDリング362Bが短尺部361Bに設けられ、これらのDリング362Bが、当該中間部分の長さを調節する長さ寸法調節手段を兼用する係合具330Bを採用することができる。
また、図36に示すように、端部351C, 352Cが両方ともボディカバー310Cに固定され、その中間部分が長尺部360C及び短尺部361Cの二つに分離され、当該中間部分同士、換言すると、長尺部360C及び短尺部361Cを分離可能に相互に連結する連結手段として、一対のバックル362C,363Cを備え、これらのバックル362C,363Cのうち、バックル362Cに当該中間部分の長さを調節する長さ寸法調節手段である調節機構364Cが設けられている係合具330Cを採用することもできる。
さらに、図37に示すように、端部351D, 352Dが両方ともボディカバー310Dに固定され、その中間部分が長尺部360D及び短尺部361Dの二つに分離され、長尺部360D及び短尺部361Dのうち、短尺部361Dがループ状にされ、短尺部361Dの中に通した状態で、長尺部360Dの適宜な位置を短尺部361Dに結ぶことにより、中間部分同士の分離及び連結が任意に行える連結手段と、当該中間部分の長さを調節するための長さ寸法調節手段とが形成された係合具330Dを採用することもできる。
なお、図37に示される長尺部360Dの先端には、錘362Dが取り付けられている。
また、係合具としては、細長い紐あるいはバンドでボディカバーを自動車に固定するものに限らず、チェーンあるいはワイヤでボディカバーを自動車に固定するものでもよい。
参考形態の全体を示す斜視図である。 図1のII−II線における断面図である。 図1のIII−III線における断面図である。 前記参考形態の要部の詳細を示す拡大断面図である。 図4のV−V線における断面図である。 前記参考形態の異なる要部の詳細を示す拡大側面図である。 図6に示した要部の詳細を示す拡大平面図である。 前記参考形態の通風口を示す部分斜視図である。 図8のIX−IX線における断面図である。 参考形態の変形例全体を示す斜視図である。 図10のXI−XI線における断面図である。 参考形態の異なる変形例全体を示す斜視図である。 参考形態の通風口に係る変形例を示す部分斜視図である。 図13のXIV−XIV線における断面図である。 本発明に係る第実施形態の全体を示す側面図である。 前記第実施形態に係る縫製前のシート地を示す展開図である。 図15のXVII−XVII線における断面図である。 図15のXVIII −XVIII 線における断面図である。 前記第実施形態に係る軟質パイプを示す拡大側面図である。 図19のXX−XX線における断面図である。 前記第実施形態に係る係合具を示す拡大側面図である。 前記第実施形態に係る係合具を示す拡大平面図である。 前記第実施形態に係るファスナーを示す拡大断面図である。 前記第1施形態に係る収納部を示す拡大側面図である。 前記第実施形態の装着手順を説明するための図である。 図25の後の装着手順を説明するための図である。 図26の後の装着手順を説明するための図である。 図27の後の装着手順を説明するための図である。 図28の後の装着手順を説明するための図である。 本発明の変形例に係る収納部の開放状態を示す断面図である。 前記変形例に係る収納部の閉鎖状態を示す断面図である。 本発明の第実施形態に係る係合具を示す拡大側面図である。 前記第実施形態に係る係合具の要部を示す拡大側面図である。 本発明の変形例に係る分離式係合具を示す側面図である。 本発明の変形例に係る連結式係合具を示す側面図である。 本発明の変形例に係る異なる連結式係合具を示す側面図である。 本発明の変形例に係るさらに異なる連結式係合具を示す側面図である。
符号の説明
101 自動車 102 屋根
103 ボンネット 104 トランクリッド
105 側面 106 タイヤ
106A 裏面 101A ボディ表面
107 サイド・ウィンドウ 110 ボディカバー
111 シート地 111A 伸縮性シート地
111B 非伸縮性シート地 111C シート地
113 返し部 114 帯状ゴム
115 挿通部 116 継ぎ目
117 連通空隙 120 肋骨部材
120A 肋骨部材 121 剛性桁部
121 肋骨部材 121A 端部
122 可撓性紐状部 122A 端部
123 剛性桁部 130 係止部材
131 バンド 132 フック
133 掛止孔 134 鳩目状リング部材
135 補強パッチ 140 湿度抑制機構
141 通風口 142 網状面材
143 フラップ面材 143A フラップ面材
144 連結バンド 145 部位
201 自動車 201A ボディ表面
204A 屋根 204B ボンネット
204C フロントウィンドウ 205 側面
206 タイヤ 206A 裏面
207 ドアミラー 210 ボディカバー
210A カバー本体 211A 天井シート地
211B 左側面シート地 211C 右側面シート地
211D 左マチシート地 211E 右マチシート地
211F 前方下部シート地 211G 後方下部シート地
212 裾部分 212A 端部
212B 裾部 212C 裾部
212D 端部 212E 端部
213B 端縁 213F 端縁
214 熱溶着テープ 214A 両端縁部分
217 連通空隙 220 軟質パイプ
221 中央部分 222 両端部分
230 係合具 231 可撓性筒状部材
232 紐部材 233 係止部材
234 係止孔 335 タブ
236 鳩目状リング部材 240 収納袋
241 係止部材 250 収納部
251 開口 252 ファスナー
252A ファスナー 253 開口
254 雌型嵌合帯体 254A テープ部
255 嵌合帯体 256 蟻溝
256A 凹凸嵌合部 257 突条
258 ルーフスポイラー
301 自動車 306 タイヤ
310 ボディカバー 310A カバー本体
310B ボディカバー 310C ボディカバー
310D ボディカバー 310E ボディカバー
330 係合具 330A 係合具
330B 係合具 330C 係合具
330D 係合具 333 フック
334 係止部材 334A 補強ベース
334B 紐状部材 341 固定部
342 係合部 351A 端部
351B 端部 351C 端部
351D 端部 352A 端部
352B 端部 352C 端部
352D 端部 353A 布製テープ
354A 布製テープ 360B 長尺部
360C 長尺部 360D 長尺部
361B 短尺部 361C 短尺部
361D 短尺部 362B Dリング
362C バックル 362D 錘
363C バックル 364C 調節機構

Claims (10)

  1. 防水性を有するシート地から形成されるとともに自動車のボディ全体を覆う形状にされた車両用ボディカバーであって、
    ボディカバーからタイヤの裏面を通る細長い係合具でボディカバーを車両に固定可能に形成し、且つ、前記タイヤの裏側から表側へ湾曲可能な可撓性を有する棒状に形成された可撓性棒状部を前記係合具に設けたことを特徴とする自動車用ボディカバー。
  2. 前記係合具の端部にボディカバーに着脱可能に係合する係合部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の自動車用ボディカバー。
  3. 前記係合部とボディカバーとの係合位置が変更可能となっていることを特徴とする請求項2記載の自動車用ボディカバー。
  4. 前記係合具には、前記係合部として鉤状に曲がったフックが設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の自動車用ボディカバー。
  5. ボディカバーには、前記係合部のフックを係止するために、当該ボディカバーを貫通する係止孔が設けられていることを特徴とする請求項4記載の自動車用ボディカバー。
  6. ボディカバーには、細長い紐状部材が取り付けられ、この紐状部材には、その長手方向に間隔を置いて、ボディカバーに固定される固定部が複数設けられ、これらの固定部の間に前記フックが係止可能とされていることを特徴とする請求項4記載の自動車用ボディカバー。
  7. 前記係合具の前記可撓性棒状部が前記タイヤに応じた長さを有することを特徴とする請求項2ないし請求項6までのいずれかに記載の自動車用のボディカバー。
  8. 前記係合具には、前記可撓性棒状部として、合成樹脂製のパイプからなる可撓性筒状部材と、この可撓性筒状部材の内部に挿通されるとともに、両端が当該可撓性筒状部材の外側に露出している細長い線条部材とが設けられ、前記線条部材の両端にそれぞれ前記係合部が設けられていることを特徴とする請求項7記載の自動車用のボディカバー。
  9. 前記係合具の端部がボディカバーに固定され、前記係合具の中間部分には、当該中間部分同士の分離及び連結が任意に行える連結手段と、当該中間部分の長さを調節するための長さ寸法調節手段とが設けられていることを特徴とする請求項1記載の自動車用ボディカバー。
  10. ボディカバーの裾部分には、伸縮性を有する伸縮性シート地が採用され、それ以外の部分には、伸縮性のない非伸縮性シート地が採用されていることを特徴とする請求項1から9までのいずれかに記載の自動車用のボディカバー。
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