JP3552239B2 - 圧縮データ記録装置及び方法、並びに圧縮データ再生方法 - Google Patents

圧縮データ記録装置及び方法、並びに圧縮データ再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ディジタルオーディオ信号等をビット圧縮した圧縮データの記録再生装置及び方法、並びに圧縮データ再生方法に関し、特に、複数のビットレートの圧縮モードで記録するような圧縮データの記録再生装置及び方法、並びに圧縮データ再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本件出願人は、先に、入力されたデジタルオーデイオ信号をビツト圧縮し、所定のデータ量を記録単位としてバースト的に記録するような技術を、例えば特願平2−221364号、特願平2−221365号、特願平2−222821号、特願平2−222823号の各明細書及び図面等において提案している。
【0003】
この技術は、記録媒体として光磁気デイスクを用い、いわゆるCD−I(CD−インタラクテイブ)やCD−ROM XAのオーデイオデータフオーマツトに規定されているAD(適応差分)PCMオーデイオデータを記録再生するものであり、このADPCMデータの例えば32セクタ分とインターリーブ処理のためのリンキング用の数セクタとを記録単位として、光磁気デイスクにバースト的に記録している。
【0004】
この光磁気デイスクを用いた記録再生装置におけるADPCMオーデイオにはいくつかのモードが選択可能になっており、例えば通常のCDの再生時間に比較して、2倍の圧縮率でサンプリング周波数が37.8kHz のレベルA、4倍の圧縮率でサンプリング周波数が37.8kHz のレベルB、8倍の圧縮率でサンプリング周波数が18.9kHz のレベルCが規定されている。すなわち、例えば上記レベルBの場合には、デジタルオーデイオデータが略々1/4に圧縮され、このレベルBのモードで記録されたデイスクの再生時間(プレイタイム)は、標準的なCDフオーマツト(CD−DAフオーマツト)の場合の4倍となる。これは、より小型のデイスクで標準12cmと同じ程度の記録再生時間が得られることから、装置の小型化が図れることになる。
【0005】
ただし、デイスクの回転速度は標準的なCDと同じであるため、例えば上記レベルBの場合、所定時間当たりその4倍の再生時間分の圧縮データが得られることになる。このため、例えばセクタやクラスタ等の時間単位で同じ圧縮データを重複して4回読み出すようにし、そのうちの1回分の圧縮データのみをオーデイオ再生にまわすようにしている。具体的には、スパイラル状の記録トラツクを走査(トラツキング)する際に、1回転毎に元のトラツク位置に戻るようなトラツクジヤンプを行って、同じトラツクを4回ずつ繰り返しトラツキングするような形態で再生動作を進めることになる。これは、例えば4回の重複読み取りの内、少なくとも1回だけ正常な圧縮データが得られればよいことになり、外乱等によるエラーに強く、特に携帯用小型機器に適用して好ましいものである。
【0006】
さらに将来的には、半導体メモリを記録媒体として用いることが考えられており、圧縮効率をさらに高めるためには、追加のビツト圧縮が行われる事が望ましい。具体的には、いわゆるICカードを用いてオーデイオ信号を記録再生するようなものであり、このICカードに対して、ビツト圧縮処理された圧縮データを記録し、再生する。
【0007】
このような半導体メモリを用いたICカード等は、半導体技術の進歩に伴って記録容量の増大や低価格化が実現されてゆくものであるが、市場に供給され始めた初期段階では容量が不足気味で、また高価であることが考えられる。従って、例えば上記光磁気デイスク等のような他の安価で大容量の記録媒体からICカード等に内容を転送して頻繁に書き換えて使用することが充分考えられる。具体的には、例えば上記光磁気デイスクに収録されている複数の曲の内、好みの曲をICカードにダビングするようにし、不要になれば他の曲と入れ換える。このようにして、ICカードの内容書換えを頻繁に行うことにより、少ない手持ち枚数のICカードで種々の曲を戸外等で楽しむことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、オーデイオ信号の記録再生に際しては、多種多様な用途に対して、必要な帯域幅、雑音対信号特性が異なっている。例えば高音質のオーデイオを必要とする場合には、帯域幅は15kHzから20kHzが要求され、信号対雑音特性も良いことが必要である。これを達成するためのビツトレートは割合高くても許容される。通常256kbpsから64kbps/チヤネル位のビツトレートとなる。これに対して音声信号を主に取り扱う場合には帯域幅は5kHzから7kHzでよく、信号対雑音特性もそれほど高い必要はない。しかしできるだけ記録再生時間を長くするために、ビツトレートは64kbpsから数kbpsくらいに下げることが要求される。このような要求水準の異なる複数の用途に対して満足でき、できるだけ経済的な負担を小さくした記録再生装置の提供を行なうことが必要である。しかし帯域幅の違う複数のモードを持たせようとすると、今までは複数のサンプリング周波数をサポートせざるをえず、サンプリング周波数信号発生回路の複雑化、ハードウエア規模の増大が避けられなかった。また各モードのサンプリング周波数が異なる場合には、各モード間の情報移動が困難であり、大容量光磁気デイスク上の高ビツトレートモード情報を小容量ICカードに低ビツトレートモードで書き込みを行ないたい時には、一度圧縮モードを完全に解いて時間軸上信号に戻し、それから再び低情報ビツレートモードで圧縮処理をする必要があったため、処理演算量が大きくてリアルタイムには難しかった。
【0009】
次に、ビツトレートの低いモードになるにしたがって、使えるビツト量の減少から音質の低下が起こる。帯域幅を狭めた場合、圧縮のための周波数分割幅が、周波数にかかわらず一定の場合には、20kHz帯域を32分割したくらいでは低域の臨界帯域幅100Hzにたいして分割帯域幅が700Hzくらいと大変広いものになり、中低域のほとんどで臨界帯域よりも広くなってしまい、圧縮効率の低下が著しい。またビツトレ−トを低くしたときには、高能率符号のメイン情報とサブ情報の内、片方にのみ片寄ったビツト量削減を行うと、音質の劣化が著しいものとなる。このためメイン情報のみの削減ではなく、サブ情報の削減を行う必要が生じる。
【0010】
本発明の目的は、このような実情に鑑みてなされたものであり、複数のビツトレートモードを持たせたいとき、サンプリング周波数信号発生回路の複雑化、ハードウエア規模の増大を防ぐことにある。また他の目的は、上記光磁気デイスク又は光デイスクなどの記録媒体からのビツト圧縮データを上記ICカードなどの他の記録媒体にダビングする場合、もしくは、上記ICカードなどの他の記録媒体からビツト圧縮データを再生する場合に少ない演算量で行なう事が可能な圧縮データ記録装置及び方法、圧縮データ再生方法、記録媒体を提供することにある。更に他の目的は、サブ情報の数を必要最低限に抑え、低ビツトレートモードでの音質低下をできるだけ防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る圧縮データ記録装置は、上述の課題を解決するために、1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ記録装置であって、ディジタル信号を複数の帯域信号に分割する手段と、帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得る手段と、上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックに分割する手段と、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定する手段と、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量予化して情報圧縮する手段と、上記情報圧縮された圧縮データ及び情報圧縮パラメータを記録する手段とを具備し、上記信号成分を得る手段は、上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では信号成分が時間軸上の信号成分であり、上記信号成分が時間軸上の信号成分である帯域は、高い周波数の帯域であることを特徴とする。
また、本発明に係る圧縮データ記録装置は、上述の課題を解決するために、1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ記録装置であって、ディジタル信号を複数の帯域信号に分割する手段と、帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得る手段と、上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックで分割する手段と、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定する手段と、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量子化して情報圧縮する手段と、上記情報圧縮された圧縮データ及び上記情報圧縮パラメータを記録する手段とを具備し、上記信号成分を得る手段は、上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では、信号成分が時間軸上の信号成分であるモードと信号成分が周波数軸上の信号成分であるモードを持ち、上記信号成分が時間軸上の信号成分であるモードと信号成分が周波数軸上の信号成分であるモードを持つ帯域において、上記信号成分を得る手段は、上記分割する手段で用いる上記二次元ブロックの時間軸上の長さに応じて上記モードを選択し、上記分割する手段で用いる上記二次元ブロックの時間軸上の長さが短い場合に、上記信号成分が時間軸上の信号成分であるモードを選択することを特徴とする。
また、本発明に係る圧縮データ記録方法は、上述の課題を解決するために、1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ記録方法において、ディジタル信号を複数の帯域信号に分割し、帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得、上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックに分割し、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定し、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量子化して情報圧縮し、上記情報圧縮された圧縮データ及び情報圧縮パラメータを記録するとともに、上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では、信号成分が時間軸上の信号成分であり、上記信号成分が時間軸上の信号成分である帯域は、高い周波数の帯域であることを特徴とする。
また、本発明に係る圧縮データ記録方法は、上述の課題を解決するために、1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ記録方法において、ディジタル信号を複数の帯域信号に分割し、帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得、上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックに分割し、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定し、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量子化して情報圧縮し、上記情報圧縮された圧縮データ及び情報圧縮パラメータを記録する圧縮データ記録方法において、上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では、信号成分が時間軸上の信号成分であるモードと信号成分が周波数軸上の信号成分であるモードとを持ち、上記信号成分が時間軸上の信号成分であるモードと信号成分が周波数軸上の信号成分であるモードを持つ帯域において、上記分割する手段で用いる上記二次元ブロックの時間軸上の長さに応じて上記モードを選択し、上記分割する手段で用いる上記二次元ブロックの時間軸上の長さが短い場合に、上記信号成分が時間軸上の信号成分であるモードを選択することを特徴とする。
また、本発明に係る圧縮データ再生方法は、上述の課題を解決するために、1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ再生方法であって、ディジタル信号を複数の帯域信号に分割し、帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得、上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックに分割し、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定し、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量子化して情報圧縮することにより生成された情報圧縮データと上記情報圧縮パラメータを受け取り、上記時間と周波数に関する複数の二次元ブロック内の信号成分から複数の帯域信号を得、それらを合成して元信号を復元するとともに、上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では、信号成分が時間軸上の信号成分であり、上記信号成分が時間軸上の信号成分である帯域は、高い周波数の帯域であることを特徴とする。
【0012】
また、各モードのサンプリング周波数が異なる場合には困難であった、各モード間の情報移動が簡便に行なえ、例えば、大容量光磁気デイスク上の高ビツトレートモード情報を小容量ICカードに低ビツレートモードで書き込みを行ないたい時には、圧縮モードを完全に解いて時間軸上信号に戻す必要はなく、追加の処理だけで低ビツレートモード圧縮処理をえることができ、処理演算量の増大は最小限で抑えられリアルタイム処理も可能となる。さらに低ビツトレートモードから少なくともそれより高いビツトレートモードへ変換する場合にはフォーマツト変換、要するに符号化データの並び変えを行うだけで変換することが出来る。
【0013】
本発明では、低ビツトレートモードになるほど、時間軸方向あるいは周波数軸方向で隣接する複数のブロツクフローテイングのためのブロツク及び又は量子化雑音発生ブロツクにおいて、サブ情報を共通化して表現することで、ブロツクフローテイングのためのブロツク及び又は量子化雑音発生ブロツク毎に必要となるいわゆるスケールフアクタ、ワードレングスなどのサブ情報量を削減している。
【0014】
一般に音響信号は時間軸方向、周波数軸方向共に高い相関を持っているので、上記ブロツクフローテイングのためのブロツク及び又は量子化雑音発生ブロツクを共通化しても音質への影響は少なく、時間的に非定常な信号の場合には直交変換ブロツクサイズを可変にすることで圧縮効率の低下を防いでいる。さらに、直交変換ブロツクサイズに応じて、共通化するべきサブ情報のグループを変えることにより、直交変換ブロツクサイズが変化し、ブロツクフローテイングのためのブロツク及び又は量子化雑音発生ブロツクの構成が変化しても最適な共通化を行う。削減されたサブ情報分のビツトはメイン情報へと追加することできる。
【0015】
また、非定常的な信号入力時において、周波数分解能より時間分解能を高めたい場合、直交変換処理をやめ、時間軸上の信号を直接符号化するもしくは帯域分割フイルタで帯域を分割して、その帯域分割フイルタ出力を直接符号化することにより、必要以上の処理演算量を削減し、いわゆる変換符号化で非定常的な信号入力時に問題となるいわゆるプリエコーの発生による音質劣化を緩和する。
【0016】
また、全てのモードにおいて、量子化雑音のコントロールの為の周波数分割幅が、周波数にかかわらず一定の場合には、20kHz帯域を32分割したくらいでは低域の臨界帯域幅100Hzに対して700Hzくらいと大変広いものになり、中低域で臨界帯域よりも狭くなってしまい、効率の低下が著しい。本発明では、量子化雑音のコントロールの為の周波数分割幅を、臨界帯域幅に近くなるように少なくともほとんどの周波数分割帯域で周波数が高くなるほど広くなるように選定する。
【0017】
上記光磁気デイスクなどの記録媒体からのビツト圧縮データを上記ICカードなどの他の記録媒体にダビングする場合、少なくとも完全にビツト伸張をおこなってしまわず、そのままもしくは追加圧縮処理を行なってダビングする。
【0018】
【作用】
本発明によれば、1種類のサンプリング周波数を用いることによって、複数のサンプリング周波数をもった場合に起こるサンプリング周波数信号発生回路の複雑化、ハードウエア規模の増大を防ぐことができる。また、ビツトレートの異なるビツトレートモード間での情報移動がサンプリング周波数変換などの複雑な操作無しで簡便に行なえ、大容量光磁気デイスク上の高ビツトレートモード情報を小容量ICカードに低ビツトレートモードで書き込みを行ないたい時には、追加の処理だけで低ビツトレートモード圧縮データを得ることができ、処理演算量の増大は最小限で抑えられリアルタイム処理も可能となる。また本発明によれば、相関の高いサブ情報を共通化して表現することにより、サブ情報量の削減が行え、サブ情報削減分のビツト数をメイン情報に割り振ることで、圧縮効率を上げ、ビツトレートの低いモードでの音質の低下を防ぐことができる。さらに、非定常信号入力時に必要以上の直交変換処理を省略することで、いわゆるプリエコーによる音質劣化を緩和する。
【0019】
【実施例】
先ず図1は、本発明に係る圧縮データ記録及び又は再生装置の一実施例の概略構成を示すブロツク回路図である。この図1の記録再生装置は、一の記録媒体である光磁気デイスク1の記録再生ユニツトと、他の記録媒体であるICカード2の記録ユニツトとの2つのユニツトを1つのシステムに組んで構成されている。この光磁気デイスク記録再生ユニツト側の再生系で再生された信号を前記ICカード記録ユニツトで記録する際には、前記再生系の光磁気デイスク1より光学ヘツド53にて読み取られ、デコーダ71に送られてEFM復調やデインターリーブ処理や誤り訂正処理等が施された再生圧縮データ(ATCオーデイオデータ)が、前記ICカード記録ユニツトのメモリ85に送られ、このメモリ85に対してエントロピ符号化等の追加処理を行う追加圧縮器84による可変ビツトレート符号化処理窓の追加処理が施され、ICカードインターフエース回路86を介してICカード2に記録される。このように、再生された圧縮データは、ATCデコーダ73による伸張処理を受ける前の圧縮状態のままで記録系に送られ、ICカード2に記録される。
【0020】
ところで、通常の(オーデイオ聴取のための)再生時には、記録媒体(光磁気デイスク1)から間歇的あるいはバースト的に所定データ量単位(例えば32セクタ+数セクタ)で圧縮データを読み出し、これを伸張して連続的なオーデイオ信号に変換しているが、前記いわゆるダビング時には、媒体上の圧縮データを連続的に読み取って記録系に送って記録している。これによって、データ圧縮率に応じた高速の(短時間の)ダビングが行える。
【0021】
以下、図1の具体的な構成について詳細に説明する。図1に示す圧縮データ記録及び又は再生装置の光磁気デイスク記録再生ユニツトにおいて、先ず記録媒体としては、スピンドルモータ51により回転駆動される光磁気デイスク1が用いられる。光磁気デイスク1に対するデータの記録時には、例えば光学ヘツド53によりレーザ光を照射した状態で記録データに応じた変調磁界を磁気ヘツド54により印加することによって、いわゆる磁界変調記録を行い、光磁気デイスク1の記録トラツクに沿ってデータを記録する。また再生時には、光磁気デイスク1の記録トラツクを光学ヘツド53によりレーザ光でトレースして磁気光学的に再生を行う。
【0022】
以下、前記記録再生機を主として説明する。光学ヘツド53は、例えば、レーザダイオード等のレーザ光源、コリメータレンズ、対物レンズ、偏光ビームスプリツタ、シリンドリカルレンズ等の光学部品及び所定パターンの受光部を有するフオトデイテクタ等から構成されている。この光学ヘツド53は、光磁気デイスク1を介して前記磁気ヘツド54と対向する位置に設けられている。光磁気デイスク1にデータを記録するときには、後述する記録系のヘツド駆動回路66により磁気ヘツド54を駆動して記録データに応じた変調磁界を印加すると共に、光学ヘツド53により光磁気デイスク1の目的トラツクにレーザ光を照射することによって、磁界変調方式により熱磁気記録を行う。またこの光学ヘツド53は、目的トラツクに照射したレーザ光の反射光を検出し、例えばいわゆる非点収差法によりフォーカスエラーを検出し、例えばいわゆるプツシユプル法によりトラツキングエラーを検出する。光磁気デイスク1からデータを再生するとき、光学ヘツド53は前記フォーカスエラーやトラツキングエラーを検出すると同時に、レーザ光の目的トラツクからの反射光の偏光角(カー回転角)の違いを検出して再生信号を生成する。
【0023】
光学ヘツド53の出力は、RF回路55に供給される。このRF回路55は、光学ヘツド53の出力から前記フォーカスエラー信号やトラツキングエラー信号を抽出してサーボ制御回路56に供給するとともに、再生信号を2値化して後述する再生系のデコーダ71に供給する。
サーボ制御回路56は、例えばフォーカスサーボ制御回路やトラツキングサーボ制御回路、スピンドルモータサーボ制御回路、スレツドサーボ制御回路等から構成される。前記フォーカスサーボ制御回路は、前記フォーカスエラー信号がゼロになるように、光学ヘツド53の光学系のフォーカス制御を行う。また前記トラツキングサーボ制御回路は、前記トラツキングエラー信号がゼロになるように光学ヘツド53の光学系のトラツキング制御を行う。さらに前記スピンドルモータサーボ制御回路は、光磁気デイスク1を所定の回転速度(例えば一定線速度)で回転駆動するようにスピンドルモータ51を制御する。また、前記スレツドサーボ制御回路は、システムコントローラ57により指定される光磁気デイスク1の目的トラツク位置に光学ヘツド53及び磁気ヘツド54を移動させる。このような各種制御動作を行うサーボ制御回路56は、該サーボ制御回路56により制御される各部の動作状態を示す情報をシステムコントローラ57に送る。
【0024】
システムコントローラ57にはキー入力操作部58や表示部59が接続されている。このシステムコントローラ57は、キー入力操作部58による操作入力情報により指定される動作モードで記録系及び再生系の制御を行う。またシステムコントローラ7は、光磁気デイスク1の記録トラツクからヘツダータイムやサブコードのQデータ等により再生されるセクタ単位のアドレス情報に基づいて、光学ヘツド53及び磁気ヘツド54がトレースしている前記記録トラツク上の記録位置や再生位置を管理する。さらにシステムコントローラ57は、キー入力操作部58により切換選択された後述するATC(Adaptive Transform Coding) エンコーダ63でのビツト圧縮モード情報や、RF回路55から後述する再生系を介して得られる再生データ内のビツト圧縮モード情報に基づいて、このビツト圧縮モードを表示部59に表示させると共に、該ビツト圧縮モードにおけるデータ圧縮率と前記記録トラツク上の再生位置情報とに基づいて表示部59に再生時間を表示させる制御を行う。
【0025】
この再生時間表示は、光磁気デイスク1の記録トラツクからいわゆるヘツダータイムやいわゆるサブコードQデータ等により再生されるセクタ単位のアドレス情報(絶対時間情報)に対し、前記ビツト圧縮モードにおけるデータ圧縮率の逆数(例えば1/4圧縮のときには4)を乗算することにより、実際の時間情報を求め、これを表示部9に表示させるものである。なお、記録時においても、例えば光磁気デイスク等の記録トラツクに予め絶対時間情報が記録されている(プリフオーマツトされている)場合に、このプリフォーマツトされた絶対時間情報を読み取ってデータ圧縮率の逆数を乗算することにより、現在位置を実際の記録時間で表示させることも可能である。
【0026】
次にこのデイスク記録再生装置の記録再生機の記録系において、入力端子60からのアナログオーデイオ入力信号AINがローパスフイルタ61を介してA/D変換器62に供給され、このA/D変換器62は前記アナログオーデイオ入力信号AINを量子化する。A/D変換器62から得られたデジタルオーデイオ信号は、ATCエンコーダ63に供給される。また、入力端子67からのデジタルオーデイオ入力信号DINがデジタル入力インターフエース回路68を介してATCエンコーダ63に供給される。ATCエンコーダ63は、前記入力信号AINを前記A/D変換器62により量子化した所定転送速度のデジタルオーデイオPCMデータについて、後述するATC方式における各種モードに対応するビツト圧縮(データ圧縮)処理を行うもので、前記システムコントローラ57により動作モードが指定されるようになっている。例えばBモードでは、サンプリング周波数が44.1kHzでビツトレートが64kbpsの圧縮データ(ATCデータ)とされ、メモリ64に供給される。このBモ−ドのステレオモードでのデータ転送速度は、前記標準のCD−DAのフォーマツトのデータ転送速度(75セクタ/秒)の1/8(9.375 セクタ/秒)に低減されている。
【0027】
ここで図1の実施例においては、A/D変換器62のサンプリング周波数が例えば前記標準的なCD−DAフォーマツトのサンプリング周波数である44.1kHzに固定されており、ATCエンコーダ13においてもサンプリング周波数は維持され、ビツト圧縮処理が施されるようなものを想定している。この時低ビツトレートモードになるほど、信号通過帯域は狭くして行くので、それに応じてローパスフイルタ61のカツトオフ周波数も切換制御する。すなわち、前記圧縮モードに応じてA/D変換器62のローパスフイルタ61のカツトオフ周波数を同時に切換制御するようにすればよい。
【0028】
次にメモリ64は、データの書き込み及び読み出しがシステムコントローラ57により制御され、ATCエンコーダ63から供給されるATCデータを一時的に記憶しておき、必要に応じてデイスク上に記録するためのバツフアメモリとして用いられている。すなわち、例えば前記Bモ−ドのステレオのモードにおいて、ATCエンコーダ63から供給される圧縮オーデイオデータは、そのデータ転送速度が、標準的なCD−DAフォーマツトのデータ転送速度(75セクタ/秒)の1/8、すなわち9.375セクタ/秒に低減されており、この圧縮データがメモリ64に連続的に書き込まれる。この圧縮データ(ATCデータ)は、前述したように8セクタにつき1セクタの記録を行えば足りるが、このような8セクタおきの記録は事実上不可能に近いため、後述するようなセクタ連続の記録を行うようにしている。
【0029】
この記録は、休止期間を介して、所定の複数セクタ(例えば32セクタ+数セクタ)から成るクラスタを記録単位として、標準的なCD−DAフォーマツトと同じデータ転送速度(75セクタ/秒)でバースト的に行われる。すなわちメモリ64においては、前記ビツト圧縮レートに応じた9.375(=75/8)セクタ/秒の低い転送速度で連続的に書き込まれたBモ−ドでステレオモードのATCオーデイオデータが、記録データとして前記75セクタ/秒の転送速度でバースト的に読み出される。この読み出されて記録されるデータについて、記録休止期間を含む全体的なデータ転送速度は、前記9.375セクタ/秒の低い速度となっているが、バースト的に行われる記録動作の時間内での瞬時的なデータ転送速度は前記標準的な75セクタ/秒となっている。従って、デイスク回転速度が標準的なCD−DAフォーマツトと同じ速度(一定線速度)のとき、該CD−DAフォーマツトと同じ記録密度、記憶パターンの記録が行われることになる。
【0030】
メモリ64から前記75セクタ/秒の(瞬時的な)転送速度でバースト的に読み出されたATCオーデイオデータすなわち記録データは、エンコーダ65に供給される。ここで、メモリ64からエンコーダ65に供給されるデータ列において、1回の記録で連続記録される単位は、複数セクタ(例えば32セクタ)から成るクラスタ及び該クラスタの前後位置に配されたクラスタ接続用の数セクタとしている。このクラスタ接続用セクタは、エンコーダ65でのインターリーブ長より長く設定しており、インターリーブされても他のクラスタのデータに影響を与えないようにしている。
【0031】
エンコーダ65は、メモリ64から上述したようにバースト的に供給される記録データについて、エラー訂正のための符号化処理(パリテイ付加及びインターリーブ処理)やEFM符号化処理などを施す。このエンコーダ65による符号化処理の施された記録データが磁気ヘツド駆動回路66に供給される。この磁気ヘツド駆動回路66は、磁気ヘツド54が接続されており、前記記録データに応じた変調磁界を光磁気デイスク1に印加するように磁気ヘツド54を駆動する。
【0032】
また、システムコントローラ57は、メモリ64に対する上述の如きメモリ制御を行うとともに、このメモリ制御によりメモリ64からバースト的に読み出される前記記録データを光磁気デイスク1の記録トラツクに連続的に記録するように記録位置の制御を行う。この記録位置の制御は、システムコントローラ57によりメモリ64からバースト的に読み出される前記記録データの記録位置を管理して、光磁気デイスク1の記録トラツク上の記録位置を指定する制御信号をサーボ制御回路56に供給することによって行われる。
【0033】
次に、この光磁気デイスク記録再生ユニツトの再生系について説明する。この再生系は、上述の記録系により光磁気デイスク1の記録トラツク上に連続的に記録された記録データを再生するためのものであり、光学ヘツド53によって光磁気デイスク1の記録トラツクをレーザ光でトレースすることにより得られる再生出力がRF回路55により2値化されて供給されるデコーダ71を備えている。この時光磁気デイスクのみではなく、コンパクトデイスクと同じ再生専用光デイスクの読み出しも行なうことができる。
【0034】
デコーダ71は、上述の記録系におけるエンコーダ65に対応するものであって、RF回路55により2値化された再生出力について、エラー訂正のための上述の如き復号化処理やEFM復号化処理などの処理を行い上述のBモ−ドのステレオモードATCオーデイオデータを、該Bモ−ドのステレオモードにおける正規の転送速度よりも早い75セクタ/秒の転送速度で再生する。このデコーダ71により得られる再生データは、メモリ72に供給される。
【0035】
メモリ72は、データの書き込み及び読み出しがシステムコントローラ57により制御され、デコーダ71から75セクタ/秒の転送速度で供給される再生データがその75セクタ/秒の転送速度でバースト的に書き込まれる。また、このメモリ72は、前記75セクタ/秒の転送速度でバースト的に書き込まれた前記再生データがBモ−ドのステレオモードの正規の9.375セクタ/秒の転送速度で連続的に読み出される。
【0036】
システムコントローラ57は、再生データをメモリ72に75セクタ/秒の転送速度で書き込むとともに、メモリ72から前記再生データを前記9.375セクタ/秒の転送速度で連続的に読み出すようなメモリ制御を行う。また、システムコントローラ57は、メモリ72に対する上述の如きメモリ制御を行うとともに、このメモリ制御によりメモリ72からバースト的に書き込まれる前記再生データを光磁気デイスク1の記録トラツクから連続的に再生するように再生位置の制御を行う。この再生位置の制御は、システムコントローラ57によりメモリ72からバースト的に読み出される前記再生データの再生位置を管理して、光磁気デイスク1もしくは光デイスク1の記録トラツク上の再生位置を指定する制御信号をサーボ制御回路56に供給することによって行われる。
【0037】
メモリ72から9.375セクタ/秒の転送速度で連続的に読み出された再生データとして得られるBモ−ドのステレオモードATCオーデイオデータは、ATCデコーダ73に供給される。このATCデコーダ73は、前記記録系のATCエンコーダ63に対応するもので、システムコントローラ57により動作モードが指定されて、例えば前記Bモ−ドのステレオモードATCデータを8倍にデータ伸張(ビツト伸張)することで16ビツトのデジタルオーデイオデータを再生する。このATCデコーダ73からのデジタルオーデイオデータは、D/A変換器74に供給される。
【0038】
D/A変換器74は、ATCデコーダ73から供給されるデジタルオーデイオデータをアナログ信号に変換して、アナログオーデイオ出力信号AOUT を形成する。このD/A変換器74により得られるアナログオーデイオ信号AOUT は、ローパスフイルタ75を介して出力端子76から出力される。
次に、この圧縮データ記録及び又は再生装置の前記ICカード記録ユニツトについて説明する。入力端子81からのアナログオーデイオ入力信号AINがローパスフイルタ82を介してA/D変換器83に供給されて量子化される。A/D変換器62から得られたデジタルオーデイオ信号は、可変ビツトレート符号化器の一種であるいわゆるエントロピ符号化等を行う追加圧縮器84に送られてエントロピ符号化等の処理をされる。この処理は、メモリ85に対するデータの読み書きを伴いながら実行される。エントロピ符号化等を行う追加圧縮器84からの可変ビツトレート圧縮符号化されたデータは、ICカードインターフエース回路86を介してICカード2に記録される。勿論、本発明においては、エントロピ符号等の可変ビツトレ−ト圧縮は行なわないが、直交変換サイズを大きくしたり、サブ情報を持つ周波数軸上のブロツクフロ−テイングの為のブロツク及び又は量子化雑音発生ブロツクの周波数幅を広げることで、より低いビツトレ−トの定ビツトレートでの記録を行っても良い。
【0039】
ここで、前記光磁気デイスク記録再生ユニツトの再生系のデコーダ71からの圧縮データ(ATCデータ)が、伸張されずにそのまま前記ICカード記録ユニツトのメモリ85に送られるようになっている。このデータ転送は、いわゆる高速ダビング時にシステムコントローラ57がメモリ85等を制御することによって行われる。なお、メモリ72からの圧縮データをメモリ85に送るようにしてもよい。ビツトレートモードを変えて、ビツトレートをさげて光磁気デイスクもしくは光デイスクからICカードに記録することは、記録容量当たりの価格が高いICカードへの記録に適している。このことはビツトレートモードの如何に拘わらずサンプリング周波数が同一であることが不必要なサンプリング周波数変換を伴わず、好都合となる。実際の追加圧縮は追加圧縮器84で行なうこととなる。
【0040】
次に、いわゆる高速デジタルダビング動作について説明する。先ず、いわゆる高速デジタルダビング時には、キー入力操作部8のダビング操作キー等を操作することにより、システムコントローラ7が所定の高速ダビング制御処理動作を実行する。具体的には、前記デコーダ71からの圧縮データをそのままICカード記録系のメモリ85に送り、エントロピ符号化等を行う追加圧縮器84により可変ビツトレート符号化を施して、ICカードインターフエース回路86を介してICカード2に記録する。ここで、光磁気デイスク1に例えば前記Bモ−ドのステレオモードATCデータが記録されている場合には、デコーダ71からは8倍の圧縮データが連続的に読み出されることになる。
【0041】
従って、前記高速ダビング時には、光磁気デイスク1から実時間で8倍(前記Bモ−ドのステレオモードの場合)の時間に相当する圧縮データが連続して得られることになり、これがそのままエントロピ符号化や低ビツトレートの一定ビツトレート化されてICカード2に記録されるから、8倍の高速ダビングが実現できる。なお圧縮モードが異なればダビング速度の倍率も異なってくる。また、圧縮の倍率以上の高速でダビングを行わせるようにしてもよい。この場合には、光磁気デイスク1を定常速度の何倍かの速度で高速回転駆動する。
【0042】
ところで前記光磁気デイスク1には、図2に示すように、一定ビツトレートでビツト圧縮符号化されたデータが記録されると同時に、該データを追加圧縮伸張ブロツク3で可変ビツト圧縮符号化した際のデータ量(すなわちICカード2内に記録するために必要とされるデータ記録容量)の情報が記録されている。こうすることによって、例えば光磁気デイスク1に記録されている曲の内、ICカード2に記録可能な曲数や曲の組合せ等を、これらのデータ量情報を読み取ることにより即座に知ることができる。もちろん可変ビツトレートモードではなく、固定ビツトレートのより低ビツトレートモードへの追加圧縮操作を追加圧縮伸張ブロツク84で行なうこともできる。
【0043】
また逆に、ICカード2内には、可変ビツトレートでビツト圧縮符号化されたデータのみならず、一定ビツトレートでビツト圧縮符号化したデータのデータ量情報も記録しておくことにより、ICカード2から光磁気デイスク1に曲等のデータを送って記録する際のデータ量を迅速に知ることができる。もちろん、ICカード2内には、可変ビツトレートでビツト圧縮符号化されたデータのみならず、一定ビツトレートでビツト圧縮符号化したデータを記録することもできる。
【0044】
ここで図3は、前記図1に示す構成の圧縮データ記録及び又は再生装置5の正面外観を示しており、光磁気デイスクまたは光デイスク挿入部6とICカード挿入スロツト7とが設けられている。もちろんデイスクとICカードとは別々のセツトになっていてその間をケーブルで信号伝送するようにしてもよい。
次に高能率圧縮符号化について詳述する。すなわち、オーデイオPCM信号等の入力デジタル信号を、帯域分割符号化(SBC)、適応変換符号化(ATC)及び適応ビツト割当ての各技術を用いて高能率符号化する技術について、図4以降を参照しながら説明する。
【0045】
図4に示す具体的な高能率符号化装置では、まず、入力デジタル信号を複数の周波数帯域に分割すると共に、最低域の隣接した2帯域の帯域幅は同じで、より高い周波数帯域では高い周波数帯域ほど帯域幅を広く選定し、各周波数帯域毎に直交変換を行って、得られた周波数軸のスペクトルデータを、低域では、後述する人間の聴覚特性を考慮したいわゆる臨界帯域幅(クリテイカルバンド)毎に、中高域ではブロツクフローテイグ効率を考慮して臨界帯域幅を細分化した帯域毎に、適応的にビツト割当して符号化している。通常このブロツクが量子化雑音発生ブロツクとなる。さらに、本発明実施例においては、直交変換の前に入力信号に応じて適応的にブロツクサイズ(ブロツク長)を変化させると共に、該ブロツク単位でフローテイング処理を行っている。
【0046】
すなわち、図4において、入力端子100には例えばサンプリング周波数が44.1kHzの時、0〜22kHzのオーデイオPCM信号が供給されている。この入力信号は、例えばいわゆるQMFフイルタ等の帯域分割フイルタ101により0〜11kHz帯域と11k〜22kHz帯域(高域)とに分割され、0〜11kHz帯域の信号は同じくいわゆるQMFフイルタ等の帯域分割フイルタ102により0〜5.5kHz帯域(低域)と5.5k〜11kHz帯域(中域)とに分割される。帯域分割フイルタ101、102からの各帯域の信号は直交変換ブロツクサイズ決定回路106に送られ、各帯域毎にブロツクサイズが決定される。ここで直交変換ブロツクサイズ決定回路106において、ブロツクサイズの長さは例えば11.6msの長さを基本とし、これが最大ブロツクサイズとなる。信号が時間的に準定常的である場合には直交変換ブロツクサイズを11.6msと最大に選択することによって、周波数分解能を高め、信号が時間的に非定常的である場合には、11kHz以下の帯域では直交変換ブロツクサイズをさらに4分割とし、11kHz以上の帯域では直交変換ブロツクサイズを8分割とすることにより、時間分解能を高める。
【0047】
ここで上述した入力デジタル信号を複数の周波数帯域に分割する手法として は、例えばQMFフイルターがあり、1976 R.E.Crochiere Digital coding of speech in subbands Bell Syst. Tech. J. Vol.55, No.8 1976 に、述べられている。またICASSP 83, BOSTON Polyphase Quadrature filters−A new subband coding technique Joseph H. Rothweilerには等帯域幅のフイルター分割手法が述べられている。
【0048】
再び図4において、帯域分割フイルタ101及び102の出力は各帯域の信号毎にそれぞれ各直交変換回路103、104、105に供給される。同時に前記直交変換サイズ決定回路106において決定されたブロツクサイズは各直交変換回路103、104、105に供給され、前記フイルタ出力はこのブロツクサイズに応じてブロツク化され、直交変換処理される。図5は直交変換ブロツクサイズを示したものであり、低域及び中域では11.6ms(ロングモード)か2.9ms(シヨートモード)のどちらかを選択し、高域では11.6ms(ロングモード)か1.45ms(シヨートモード)のどちらかを選択する。決定された直交変換ブロツクサイズ情報は端子111から取り出され、復号化回路へ送られる。ここで、上述した直交変換としては、例えば、入力オーデイオ信号を所定単位時間(フレーム)でブロツク化し、当該ブロツク毎に高速フーリエ変換(FFT)、離散コサイン変換(DCT)、変更離散コサイン変換(MDCT)等を行うことで時間軸を周波数軸に変換するような直交変換がある。MDCTについてはICASSP 1987 Subband/Transform Coding Using Filter Bank Designs Based on Time Domain Aliasing Cancellation J.P.Princen A. B. Bradley Univ. of Surrey Royal Melbourne Inst. of Tech.に述べられている。
【0049】
ビツト配分算出回路107は、前記クリテイカルバンド及びブロツクフローテイングを考慮して分割されたスペクトルデータに基づき、いわゆるマスキング効果等を考慮してクリテイカルバンド及びブロツクフローテイングを考慮した各分割帯域毎のマスキング量を求め、このマスキング量とクリテイカルバンド及びブロツクフローテイングを考慮した各分割帯域毎のエネルギあるいはピーク値等に基づいて、各帯域毎に割当ビツト数を求める。適応ビツト割当符号化回路108では、前記ビツト配分算出回路107で各帯域毎に割り当てられたビツト数に応じて各スペクトルデータ(あるいはMDCT係数データ)を再量子化するようにしている。このようにして符号化されたデータは、出力端子110を介して取り出される。
【0050】
次に、図6は前記ビツト配分算出回路107の一具体例の概略構成を示すブロツク回路図である。この図6において、入力端子21には、前記各直交変換回路103、104、105からの周波数軸上のスペクトルデータが供給されている。
この周波数軸上の入力データは、帯域毎のエネルギ算出回路22に送られて、前記マスキング量とクリテイカルバンド及びブロツクフローテイングを考慮した各分割帯域のエネルギが、例えば当該帯域内での各振幅値の総和を計算すること等により求められる。この各帯域毎のエネルギの代わりに、振幅値のピーク値、平均値等が用いられることもある。このエネルギ算出回路22からの出力として、例えば各帯域の総和値のスペクトルを図7にSBとして示している。ただし、この図7では、図示を簡略化するため、前記マスキング量とクリテイカルバンド及びブロツクフローテイングを考慮した分割帯域数を12帯域(B1 〜B12)で表現している。
【0051】
ここで、前記スペクトルSBのいわゆるマスキングに於ける影響を考慮するために、該スペクトルSBに所定の重み付け関数を掛けて加算するような畳込み(コンボリユーシヨン)処理を施す。このため、前記帯域毎のエネルギ算出回路22の出力すなわち該スペクトルSBの各値は、畳込みフイルタ回路23に送られる。該畳込みフイルタ回路23は、例えば、入力データを順次遅延させる複数の遅延素子と、これら遅延素子からの出力にフイルタ係数(重み付け関数)を乗算する複数の乗算器(例えば各帯域に対応する25個の乗算器)と、各乗算器出力の総和をとる総和加算器とから構成されるものである。この畳込み処理により、図7中点線で示す部分の総和がとられる。なお、前記マスキングとは、人間の聴覚上の特性により、ある信号によって他の信号がマスクされて聞こえなくなる現象をいうものであり、このマスキング効果には、時間軸上のオーデイオ信号による時間軸マスキング効果と、周波数軸上の信号による同時刻マスキング効果とがある。これらのマスキング効果により、マスキングされる部分にノイズがあったとしても、このノイズは聞こえないことになる。このため、実際のオーデイオ信号では、このマスキングされる範囲内のノイズは許容可能なノイズとされる。
【0052】
ここで、前記畳込みフイルタ回路23の各乗算器の乗算係数(フイルタ係数)の一具体例を示すと、任意の帯域に対応する乗算器Mの係数を1とするとき、乗算器M−1で係数0.15を、乗算器M−2で係数0.0019を、乗算器M−3で係数0.0000086を、乗算器M+1で係数0.4を、乗算器M+2で係数0.06を、乗算器M+3で係数0.007を各遅延素子の出力に乗算することにより、前記スペクトルSBの畳込み処理が行われる。ただし、Mは1〜25の任意の整数である。
【0053】
次に、前記畳込みフイルタ回路23の出力は引算器24に送られる。該引算器24は、前記畳込んだ領域での後述する許容可能なノイズレベルに対応するレベルαを求めるものである。なお、当該許容可能なノイズレベル(許容ノイズレベル)に対応するレベルαは、後述するように、逆コンボリユーシヨン処理を行うことによって、クリテイカルバンドの各帯域毎の許容ノイズレベルとなるようなレベルである。ここで、前記引算器24には、前記レベルαを求めるための許容関数(マスキングレベルを表現する関数)が供給される。この許容関数を増減させることで前記レベルαの制御を行っている。当該許容関数は、次に説明するような(n−ai)関数発生回路25から供給されているものである。
【0054】
すなわち、許容ノイズレベルに対応するレベルαは、クリテイカルバンドの低域から順に与えられる番号をiとすると、次の(1)式で求めることができる。
α=S−(n−ai) ・・・(1)
この(1)式において、n,aは定数でa>0、Sは畳込み処理されたバークスペクトルの強度であり、(1)式中(n−ai)が許容関数となる。本実施例ではn=38,a=1としており、この時の音質劣化はなく、良好な符号化が行えた。
【0055】
このようにして、前記レベルαが求められ、このデータは、割算器26に伝送される。当該割算器26では、前記畳込みされた領域での前記レベルαを逆コンボリユーシヨンするためのものである。したがって、この逆コンボリユーシヨン処理を行うことにより、前記レベルαからマスキングスペクトルが得られるようになる。すなわち、このマスキングスペクトルが許容ノイズスペクトルとなる。なお、前記逆コンボリユーシヨン処理は、複雑な演算を必要とするが、本実施例では簡略化した割算器26を用いて逆コンボリユーシヨンを行っている。
【0056】
次に、前記マスキングスペクトルは、合成回路27を介して減算器28に伝送される。ここで、当該減算器28には、前記帯域毎のエネルギ算出回路22からの出力、すなわち前述したスペクトルSBが、遅延回路29を介して供給されている。したがって、この減算器28で前記マスキングスペクトルとスペクトルSBとの減算演算が行われることで、図8に示すように、前記スペクトルSBは、該マスキングスペクトルMSのレベルで示すレベル以下がマスキングされることになる。
【0057】
当該減算器28からの出力は、許容雑音補正回路30を介し、出力端子31を介して取り出され、例えば割当てビツト数情報が予め記憶されたROM等(図示せず)に送られる。このROM等は、前記減算回路28から許容雑音補正回路30を介して得られた出力(前記各帯域のエネルギと前記ノイズレベル設定手段の出力との差分のレベル)に応じ、各帯域毎の割当ビツト数情報を出力する。この割当ビツト数情報が前記適応ビツト割当符号化回路108に送られることで、直交変換回路103、104、105からの周波数軸上の各スペクトルデータがそれぞれの帯域毎に割り当てられたビツト数で量子化されるわけである。
【0058】
すなわち要約すれば、適応ビツト割当符号化回路108では、前記マスキング量とクリテイカルバンド及びブロツクフローテイングを考慮した各分割帯域のエネルギと前記ノイズレベル設定手段の出力との差分のレベルに応じて割当てられたビツト数で前記各帯域毎のスペクトルデータを量子化することになる。なお、遅延回路29は前記合成回路27以前の各回路での遅延量を考慮してエネルギ検出回路22からのスペクトルSBを遅延させるために設けられている。
【0059】
ところで、上述した合成回路27での合成の際には、最小可聴カーブ発生回路32から供給される図9に示すような人間の聴覚特性であるいわゆる最小可聴カーブRCを示すデータと、前記マスキングスペクトルMSとを合成することができる。この最小可聴カーブにおいて、雑音絶対レベルがこの最小可聴カーブ以下ならば該雑音は聞こえないことになる。この最小可聴カーブは、符号化が同じであっても例えば再生時の再生ボリユームの違いで異なるものとなるが、現実的なデジタルシステムでは、例えば16ビツトダイナミツクレンジへの音楽のはいり方にはさほど違いがないので、例えば4kHz付近の最も耳に聞こえやすい周波数帯域の量子化雑音が聞こえないとすれば、他の周波数帯域ではこの最小可聴カーブのレベル以下の量子化雑音は聞こえないと考えられる。したがって、このように例えばシステムの持つワードレングスの4kHz付近の雑音が聞こえない使い方をすると仮定し、この最小可聴カーブRCとマスキングスペクトルMSとを共に合成することで許容ノイズレベルを得るようにすると、この場合の許容ノイズレベルは、図9中の斜線で示す部分までとすることができるようになる。なお、本実施例では、前記最小可聴カーブの4kHzのレベルを、例えば20ビツト相当の最低レベルに合わせている。また、この図9は、信号スペクトルSSも同時に示している。
【0060】
また、前記許容雑音補正回路30では、補正情報出力回路33から送られてくる例えば等ラウドネスカーブの情報に基づいて、前記減算器28からの出力における許容雑音レベルを補正している。ここで、等ラウドネスカーブとは、人間の聴覚特性に関する特性曲線であり、例えば1kHzの純音と同じ大きさに聞こえる各周波数での音の音圧を求めて曲線で結んだもので、ラウドネスの等感度曲線とも呼ばれる。またこの等ラウドネス曲線は、図9に示した最小可聴カーブRCと略同じ曲線を描くものである。この等ラウドネス曲線においては、例えば4kHz付近では1kHzのところより音圧が8〜10dB下がっても1kHzと同じ大きさに聞こえ、逆に、50Hz付近では1kHzでの音圧よりも約15dB高くないと同じ大きさに聞こえない。このため、前記最小可聴カーブのレベルを越えた雑音(許容ノイズレベル)は、該等ラウドネス曲線に応じたカーブで与えられる周波数特性を持つようにするのが良いことがわかる。このようなことから、前記等ラウドネス曲線を考慮して前記許容ノイズレベルを補正することは、人間の聴覚特性に適合していることがわかる。
【0061】
ここで、補正情報出力回路33として、前記符号化回路18での量子化の際の出力情報量(データ量)の検出出力と、最終符号化データのビツトレート目標値との間の誤差の情報に基づいて、前記許容ノイズレベルを補正するようにしてもよい。これは、全てのビツト割当単位ブロツクに対して予め一時的な適応ビツト割当を行って得られた総ビツト数が、最終的な符号化出力データのビツトレートによって定まる一定のビツト数(目標値)に対して誤差を持つことがあり、その誤差分を0とするように再度ビツト割当をするものである。すなわち、目標値よりも総割当ビツト数が少ないときには、差のビツト数を各単位ブロツクに割り振って付加するようにし、目標値よりも総割当ビツト数が多いときには、差のビツト数を各単位ブロツクに割り振って削るようにするわけである。
【0062】
このようなことを行うため、前記総割当ビツト数の前記目標値からの誤差を検出し、この誤差データに応じて補正情報出力回路33が各割当ビツト数を補正するための補正データを出力する。ここで、前記誤差データがビツト数不足を示す場合は、前記単位ブロツク当たり多くのビツト数が使われることで前記データ量が前記目標値よりも多くなっている場合を考えることができる。また、前記誤差データが、ビツト数余りを示すデータとなる場合は、前記単位ブロツク当たり少ないビツト数で済み、前記データ量が前記目標値よりも少なくなっている場合を考えることができる。したがって、前記補正情報出力回路33からは、この誤差データに応じて、前記減算器28からの出力における許容ノイズレベルを、例えば前記等ラウドネス曲線の情報データに基づいて補正させるための前記補正値のデータが出力されるようになる。上述のような補正値が、前記許容雑音補正回路30に伝送されることで、前記減算器28からの許容ノイズレベルが補正されるようになる。以上説明したようなシステムでは、メイン情報として直交変換出力スペクトルをサブ情報により処理したデ−タとサブ情報としてブロツクフロ−テイングの状態を示すスケ−ルフアクタ−、語長を示すワ−ドレングスが得られ、エンコ−ダ−からデコ−ダ−に送られる。
【0063】
以上に述べたビツト配分手法とは異なる次のような有効なビツト配分手法について述べる。
適応ビツト割当回路の動作を図10で説明すると、直交変換出力、例えばMDCT出力が端子300に供給されており、このMDCT出力は臨界帯域又は高域ではさらに臨界帯域を複数個に分割した帯域、いわゆるブロツクフローテイングユニツト毎に帯域毎のエネルギー算出回路301において、分割帯域毎のエネルギーが算出される。この各帯域のエネルギーの代わりに振幅のピーク値、平均値などが用いられることもある。
【0064】
ところで、今直交変換出力であるMDCT係数を表現して伝送叉は記録に使えるビツト数を、1kビツト/ブロツクとすると、実施例では、その1kビツトを用いた固定ビツト配分パターン307を作成する。固定ビツト配分のためのビツト割当パターンは複数個用意されており、信号性質により、種々の選択をすることが出来る。実施例では、1kビツトに対応する短い時間のブロツクのビツト量を、各周波数に分布させた、種々のパターンを持つ。とくに本実施例では、中低域と高域とのビツト配分率を違えたパターンを複数個用意している。そして、信号の大きさが、小さいほど、高域への割当量が少ないパターンを選択するようにする。このようにして、小さい信号の時ほど高域の感度が低下するラウドネス効果を生かせる。このときの信号の大きさとしては、全帯域の信号の大きさを使用することも出来るが、さらにはフイルタなどが用いられている、非ブロツキング周波数分割回路の出力、もしくは直交変換出力例えばMDCT出力を利用する。また、帯域毎のエネルギーからエネルギー依存のビツト配分パターン306が決定される。このエネルギー依存のビツトパターンは例えば、該帯域のエネルギーが大きいほど、多くのビツトが割り当てられるように配分する。
【0065】
固定ビツト配分パターンのビツト配分と各帯域毎のスペクトルに依存したビツト配分との分割率は、信号スペクトルの滑らかさを表す指標(トーナリテイー)により決定される。本実施例では、スペクトルの滑らかさ算出回路302において、信号スペクトルの隣接値間の差の絶対値の和を、信号スペクトルの和で割った値を算出し、この値を指標(トーナリテイー)として用いている。トーナリテイーが決定されるとビツト分割率決定回路304において、前記分割率が決定される。分割率とは固定ビツト配分とエネルギー依存のビツト配分との重み付けを変えるための値である。
【0066】
そして固定ビツト配分と帯域毎(臨界帯域、又は高域では臨界帯域をさらに複数個に細分化した帯域)のエネルギーに依存したビツト配分の値にそれぞれ前記分割率を乗じて、それら二つの値が加算回路308で加えられて、端子309から取り出され、量子化及び符号化の際に使用される。
このときのビツト割当の様子を図11(a)、図12(a)に示し、これに対応する量子化雑音の様子を図11(b)、図12(b)に示す。図11は、信号のスペクトルが、割合平坦である場合を示しており、多量の固定ビツト割当分によるビツト割当は、全帯域に渡り大きい信号雑音比を取るために役立つ。しかし低域及び高域では比較的少ないビツト割当が使用されている。これは聴覚的にこの帯域の重要度が小さいためである。同時に若干の信号レベル依存のビツト配分を行なう分により、信号の大きさが大きい帯域の雑音レベルが選択的に低下させられる。しかし信号のスペクトルがが割合平坦である場合には、この選択性も割合広い帯域に渡って働くことになる。これに対して図12に示すように、信号スペクトルが高いトーナリテイーを示す場合には、多量の信号レベル依存のビツト配分を行なう分による量子化雑音の低下は極めて狭い帯域の雑音を低減するために使用される。これにより孤立スペクトル入力信号での特性の向上が達成される。同時に若干の固定ビツト割当分によるビツト配分を行なう分により、広い帯域の雑音レベルが非選択的に低下させられる。
【0067】
再び、図6において、適応ビツト割当符号化回路108について説明する。本実施例では、例えば、二種類のビツトレートのモードを持ち、例えば、Aモードを128kbpsとし、BモードはAモードの半分の64kbpsとする。また、本実施例では二種類のモードに限らず、複数のモードを持つことが可能である。
【0068】
まず、Aモードにおける符号化方法について説明する。図13、図14はAモードにおけるブロツクフローテイングユニツトの分割の一具体例を示している。図13は直交変換ブロツクサイズが11.6msの場合であり、図14は直交変換ブロツクサイズが低中域で4分割、高域では8分割されている場合であるが、どちらの場合でも全体のブロツクフローテイングユニツトの数は同じであり、52個のユニツトに分割されている。さらに帯域分割フイルターの出力である各帯域毎に見ると、低域では20個、中高域ではそれぞれ16個のブロツクフローテイングユニツトがあり、この個数は直交変換ブロツクサイズに関係なく決まっているので、直交変換ブロツクサイズが帯域毎に独立に変化しても問題はない。例えば、低域だけ11.6msを4分割したブロツクサイズで、中高域は11.6msのブロツクサイズである場合、ブロツクフローテイングユニツトを低域は図14、中高域は図13のように分割すれば、ユニツト数は全体として52個となる。適応ビツト割当符号化回路には、この52個のブロツクフローテイングユニツト毎にスケールフアクタ、ワードレングスの情報が与えられており、スペクトルデータは与えられたスケールフアクタ及びワードレングスに応じて、量子化され、符号化される。符号化データは端子110から取り出され、記録又は伝送される。
【0069】
次にBモードの符号化方法について説明する。BモードはビツトレートがAモードに対して半分になるため、Aモードと同じ方法で符号化すると、サブ情報(スケールフアクタ、ワードレングス等)の量は変わらず、メイン情報(スペクトルデータ)の量だけ減少することになり、Aモードに比較すると、全情報量の中のサブ情報の占める割合が増大し、符号化効率が低下する。ビツトレートを半減する場合は、メイン情報量だけでなく、サブ情報量も半減、もしくはそれ以下に削減することが望ましい。本実施例においてはBモードにおけるサブ情報量を、Aモードに対して半減させるために、時間的に隣接する二つのブロツクフローテイングユニツト間でサブ情報の値を共通に持つことで、サブ情報量削減を達成している。すなわち、Aモードにおけるサブ情報量は基本的にブロツクフローテイングユニツト数と等しいため、52個/11.6msであるが、Bモードにおいてはブロツクフローテイングユニツトの時間軸方向を拡張することになるため、52個/23.2msとなり、同一時間内におけるサブ情報量を比較すると、Aモードに対して半分の量となっている。図15、図16、図17はBモードにおけるブロツクフローテイングユニツトの分割の一具体例を示している。
【0070】
図15は時間的に隣接する二つのブロツクの直交変換ブロツクサイズが共にロングモードの場合を示しており、実線で囲まれている領域が直交変換ブロツク、斜線表示されている領域が一つの同一のサブ情報で表される範囲を表している。すなわち、図13におけるAモードのブロツクフローテイングユニツトで、時間的に隣接する二つのブロツクフローテイングユニツトに設定されるサブ情報を共通化しており、二つの該ブロツクフローテイングユニツトで同一のサブ情報が設定される。周波数軸方向のみで見ると、ブロツクフローテイングユニツトとサブ情報の関係は図13と全く同じである。
【0071】
図16は時間的に隣接する二つのブロツクの直交変換ブロツクサイズが共にシヨートモードの場合を示しており、図15と同様に実線で囲まれている領域が直交変換ブロツク、斜線表示されている領域が一つの同一のサブ情報で表される範囲を表している。すなわち、図14におけるAモードのブロツクフローテイングユニツトで、時間的に隣接する二つのブロツクフローテイングユニツトに設定されるサブ情報を共通化しており、二つの該ブロツクフローテイングユニツトで同一のサブ情報が設定される。周波数軸方向のみで見ると、ブロツクフローテイングユニツトとサブ情報の関係は図14と全く同じである。
【0072】
図17は時間的に隣接する二つのブロツクの直交変換ブロツクサイズが違い、すなわちシヨートモードとロングモードの組合せである場合を示しており、同様に実線で囲まれている領域が直交変換ブロツク、斜線表示されている領域が一つの同一のサブ情報で表される範囲を表している。
直交変換ブロツクサイズがシヨートモードであるブロツク(図17における0〜11.6msの中域と11.6〜23.2msの低域、高域)については、前記共にシヨートモードの場合(図16)と同じである。すなわち、図14におけるAモードのブロツクフローテイングユニツトで、時間的に隣接する二つのブロツクフローテイングユニツトに設定されるサブ情報を共通化しており、二つの該ブロツクフローテイングユニツトで同一のサブ情報が設定される。周波数軸方向のみで見ると、ブロツクフローテイングユニツトとサブ情報の関係は図14と全く同じである。
【0073】
逆に直交変換ブロツクサイズがロングモードであるブロツク(図17における0〜11.6msの低域、高域と11.6〜23.2msの中域)については、該ブロツク内でブロツクフローテイングユニツトの時間軸方向の分割がなく、時間軸方向で隣接する二つのブロツクフローテイングユニツト間でサブ情報を共通化できないために、例外的に周波数軸方向で隣接する二つのブロツクフローテイングユニツトに設定されるサブ情報を共通化しており、二つの該ブロツクフローテイングユニツトで同一のサブ情報が設定される。時間軸方向のみで見ると、ブロツクフローテイングユニツトとサブ情報の関係は図13と全く同じである。
【0074】
このように、Bモードにおいてはサブ情報の数をAモードに比べて半減させるために、時間軸方向あるいは周波数軸方向で隣接する二つのブロツクフローテイングユニツトに設定されるサブ情報を共通化し、二つの該ブロツクフローテイングユニツトで同一のサブ情報を設定することにより、結果的にビツトレート減少に伴うメイン情報の極端な減少を防ぎ、符号化効率を向上させている。
【0075】
ここで、図18はBモードの場合の適応ビツト割当符号化回路の一具合例を示しており、端子401には直交変換ブロツクサイズ情報、端子402には該二ブロツク分のスペクトルデータ(MDCT係数)がそれぞれ与えられている。
Aモード用のブロツクフローテイングユニツト分割で各ユニツト毎に設定されたスケールフアクタA(403)はスケールフアクタの再設定回路405において、上述したように共通化すべき二つのブロツクフローテイングユニツトの値がまとめられ、Bモード用のスケールフアクタBが再設定される。通常は二つのスケールフアクタAの大きい方を選択し、共通のスケールフアクタとする。同様にAモード用のブロツクフローテイングユニツト分割で各ユニツト毎に設定されたワードレングスA(404)はワードレングス再設定回路406において、Bモード用のワードレングスBが再設定される。ワードレングスの共通化の際には、例えば二つのワードレングスAの大きい方が選択される。他には二つのワードレングスAの平均値等の用いても良い。
【0076】
スケールフアクタA及びワードレングスAはそれぞれ二ブロツク分(23.3ms)の情報を一単位にして405、406に送られている。ワードレングス再設定回路406において、再設定されたワードレングスは総ビツト数の補正回路407において、再設定により生じた総ビツト数の誤差の補正が行われる。再設定されたスケールフアクタB、ワードレングスBは共に量子化器408及び符号化器409に送られ、スペクトルデータの量子化の際に用いられる。量子化及び符号化されたスペクトルデータは符号化データBとして、端子410から取り出される。
【0077】
ここまで、時系列のPCM信号を符号化する符号化装置の機能について説明したが、次にAモードの符号化データからBモードの符号化データへ変換する場合、及びBモードの符号化データからAモードの符号化データへ変換する場合について、図16の一具体例を参照しながら説明する。
まず、AモードからBモードへの変換する場合は、図19において、入力端子501にはAモードで符号化された符号化データAが与えられており、入力端子503にはコード化された直交変換ブロツクサイズ情報が与えられている。直交変換ブロツクサイズ情報はコード変換器508において、Aモードの直交変換ブロツクサイズを表すコードからBモードのそれへと変換され、ビツト配分算出回路507へ送られ、また出力端子513から取り出される。このコード変換器508の機能は、二ブロツク分のコード化されたAモード直交変換ブロツクサイズ情報をまとめて、Bモード用のコードで表現するだけであり、双方の意味する内容に変化はない。前記符号化データAはAモードの適応ビツト割当復号化回路505に送られ、復号化及び逆量子化されて、スペクトルデータに復元される。得られたスペクトルデータはビツト配分算出回路507に送られ、ビツトの割当が行われる。このビツト配分算出回路507は前述したビツト配分算出回路107と基本的に同じ機能を持つ。ここで、復元されたスペクトルデータはBモードの適応ビツト割当符号化回路506に送られ、前述したBモードの符号化が行われる。量子化及び符号化された符号化データBは出力端子511から取り出される。このように、AモードからBモードへの変換はAモードの復号化回路とBモードの符号化回路を組み合わせた簡単な回路で行うことができ、高速変換が可能である。
【0078】
次に、BモードからAモードへ変換する場合は、同じく図19において、入力端子512にはBモードで符号化された符号化データBが与えられており、入力端子514にはコード化された直交変換ブロツクサイズ情報が与えられている。直交変換ブロツクサイズ情報はコード変換器509において、Bモードの直交変換ブロツクサイズを表すコードからAモードのそれへと変換され、フォーマツト変換回路510へ送られ、また出力端子504から取り出される。このコード変換器509の機能は、コード変換器508と全く逆の動作をするものであり、コード化されたBモード直交変換ブロツクサイズ情報をAモード用の二ブロツク分のコードへ分割するだけである。前記符号化データBはフォーマツト変換回路510に送られ、符号化データのまま、直接Aモードのフォーマツトに変換され、出力端子502から取り出される。この場合、二つのモード間で実質的なビツトレートの変化はなく、Aモードのフォーマツト上ではメイン情報は約半分しか使われていないことになる。また、前記AモードからBモードへの変換のように、復号化して再度ビツト配分をやり直して、符号化する方法も可能であるが、実質的な情報量が増えても、再量子化により音質は劣化する。このように、BモードからAモードへの変換はフォーマツト変換、要するに符号化コードの簡単な並び変えのみの処理を施すだけで良いので、さらなる高速変換が可能である。
【0079】
次に復号化装置について説明すると、図20において、入力端子210には図4の出力端子110から得られる周波数軸上の符号化データが供給されており、この符号化データは、まず適応ビツト割当の復号化回路230に送られて復号処理され、周波数軸上のスペクトルデータに復元される。
入力端子211には、前記符号化装置からの直交変換ブロツクサイズ情報が与えられており、各帯域毎の逆直交変換回路203、204、205に供給される。ここで、前記スペクトルデータの内、0〜5.5kHz帯域のデータは逆直交変換回路203、5.5〜11kHz帯域のデータは逆直交変換回路204、11〜22kHz帯域のデータは逆直交変換回路205にそれぞれ送られ、前記直交変換ブロツクサイズ情報に応じて、各帯域毎に逆直交変換処理される。
【0080】
さらに、前記逆直交変換回路204、205の出力は帯域合成フイルタ202で合成され、前記逆直交変換回路203と合成フイルタ202に出力は合成フイルタ201で合成されて、再生信号となり、出力端子200より取り出される。
ここまで述べてきた方法は、何れの場合も直交変換出力である例えばMDCT係数を符号化するものであったが、高域の直交変換ブロツクサイズがシヨートモードである場合、図14、図16、図17から明らかなように、高域(11k〜22kHz)のブロツクフローテイングユニツトは周波数軸方向に見ると二分割しかされていない。直交変換等で細かな周波数分析をする必要はない。本来、時間軸成分から周波数軸成分への変換を行ういわゆる直交変換は細かな周波数分析を行うための手法であるため、このように細かな周波数分析が必要でない場合は直交変換処理を施さなくてもよい。高域の直交変換ブロツクサイズがシヨートモードの場合、例えば、図21に示すように、高域のいわゆる中心周波数である16.5kHzを境に分割されたブロツクフローテイングユニツトを用いて、符号化処理を行うとすると、高域では直交変換処理をやめ、帯域分割フイルターで該帯域を半分に分割し、分割された時系列信号を直接符号化することも出来る。
【0081】
高域の直交変換ブロツクサイズがシヨートモードの場合、高域での直交変換をやめ、帯域分割フイルターなどで帯域を分割して符号化する装置及び方法、言い換えると、低中域ではいわゆる適応変換符号化、高域では帯域分割符号化と適応変換符号化を直交変換ブロツクサイズに応じて使い分ける装置及び方法について説明する。この方法は図4の高域の直交変換回路103を除けば、基本的には前述の符号化装置及び方法と同じである。
【0082】
すなわち、図22において、入力端子601には、図4における帯域分割フイルター101の出力である11k〜22kHz帯域の高域信号が与えられており、入力端子602には、同じく図4の直交変換ブロツクサイズ決定回路106で決定された直交変換ブロツクサイズ情報が与えられている。高域の直交変換ブロツクサイズがロングモードの場合は、入力の高域信号は直交変換回路604へ送られ、前述のように直交変換処理が施され、以降の処理は前に述べた通りである。高域の直交変換ブロツクサイズがシヨートモードの場合は、入力の高域信号は帯域分割フイルタ605へ送られ、11k〜16.5kHz帯域の信号成分と16.5k〜22kHz帯域の信号成分に分割される。この処理の切り替えはスイツチ603を直交変換サイズ情報で制御することにより行われる。
【0083】
直交変換回路604で直交変換されたスペクトルデータ又は、帯域分割フイルタ605で帯域分割された信号成分は信号成分分割回路606へ送られ、図15又は図19に示すブロツクフローテイングユニツトの分割に応じて、それぞれのユニツト毎に分割され、ユニツト毎に分割された信号成分は図4の適応ビツト割当符号化回路108及びビツト配分算出回路107へと送られる。信号成分分割回路606においては、高域の直交変換ブロツクサイズがシヨートモードの場合、帯域分割された二つの信号成分は11.6msのブロツク内で、それぞれ時間軸方向で8等分されることになる。適応ビツト割当符号化回路108では、各ブロツクフローテイングユニツト毎に設定されたスケールフアクタ及びワードレングスに応じて、量子化され、符号化される。
【0084】
以上、高域での処理に帯域分割符号化を追加した符号化装置及び方法について説明したが、この装置及び方法についても複数の情報ビツトレートモードを持つことが可能であり、例えば、前述のAモード、Bモードに対応させて、128kbpsをA’モード、64kbpsをB’モードとする。A’モードの場合は、前述した図21のブロツクフローテイングユニツトの分割に応じて、量子化及び符号化処理が施され、B’モードの場合は図23に示すように、図21におけるAモードのブロツクフローテイングユニツトで、時間的に隣接する二つのブロツクフローテイングユニツトに設定されるサブ情報を共通化して、量子化及び符号化処理が施され、いわゆるサブ情報量の削減が達成される。また、例えばB’モードの様に情報ビツトレートの低いモードにおいては、前記帯域分割フイルタ605で帯域分割分割された信号成分のうち、11k〜16.5kHz帯域の信号成分だけを取りだし、16.5k〜22kHz帯域の信号成分は捨てることにより、信号通過帯域を16.5kHzで制限し、圧縮効率を向上させることも可能である。
【0085】
AモードとA’モードとの処理及びBモードとB’モードとの処理に相違が生じるのは、高域のブロツクサイズがシヨートモードの場合のみであり、高域のブロツクサイズモードがロングモードの場合と低域及び中域の場合は全く同じである。
次にA’モード及びB’モードにおける復号化装置について説明する。復号化装置も符号化装置と同様、図20の高域の逆直交変換回路203を除けば、基本的には前述した復号化装置及び方法と基本的には同じである。
【0086】
すなわち、図24において、入力端子707には図20における適応ビツト割当復号化回路208の出力の一部である復元された高域の各ブロツクフローテイングユニツト毎の信号成分が与えられており、入力端子702には図20の入力端子211から得られる直交変換ブロツクサイズ情報が与えられている。高域の直交変換ブロツクサイズがロングモードの場合、各ブロツクフローテイングユニツト毎に分割されているの信号成分は信号成分合成回路706において、逆直交変換入力となるスペクトルデータに合成され、前述のように逆直交変換回路704で逆直交変換処理が施され、11k〜22kHz帯域の高域信号が得られる。高域の直交変換ブロツクサイズがシヨートモードの場合、各ブロツクフローテイングユニツト毎に分割されているの信号成分は信号成分合成回路706において、11k〜16.5kHz帯域の信号成分と16.5k〜22kHz帯域の信号成分とにそれぞれ合成され、帯域合成フイルタ705で合成され、11k〜22kHz帯域の高域信号が得られる。さらにスイツチ703を直交変換ブロツクサイズ情報で制御することにより、逆直交変換出力あるいは帯域合成フイルタ出力が出力端子701から取り出され、図20の帯域合成フイルタ201へと送られる。
【0087】
次に、異なるモード間の符号化データ変換処理について、A’モードからBモードへ変換する場合、及び、BモードからA’モードへ変換する場合を例にとり、図25を参照しながら説明する。
A’モードからBモードへ変換する場合、入力端子801にはA’モードで符号化された符号化データA’が与えられており、入力端子803にはコード化された直交変換ブロツクサイズ情報が与えられている。このとき、高域の直交変換ブロツクサイズはシヨートモードとする。直交変換ブロツクサイズ情報はコード変換器801において、A’モードの直交変換ブロツクサイズを表すコードからBモードのそれへと変換され、ビツト配分算出回路809へ送られ、また出力端子822から取り出される。このコード変換器810の機能は、二ブロツク分のコード化されたA’モード直交変換ブロツクサイズ情報をまとめて、Bモード用のコードで表現するだけであり、双方の意味する内容に変化はない。
【0088】
前記符号化データA’はAモードの適応ビツト割当復号化回路505に送られ、復号化及び逆量子化されて、低域中域のスペクトルデータ及び高域の信号成分に復元される。得られた高域の信号成分は帯域合成フイルタ807で帯域合成され、さらに直交変換回路808で直交変換処理が施されて、高域のスペクトルデータに変換される。得られた低中域のスペクトルデータ及び高域のスペクトルデータはビツト配分算出回路809に送られ、ビツトの割当が行われる。このビツト配分算出回路809は前述したビツト配分算出回路107と基本的に同じ機能を持つ。さらに、低域中域及び高域のスペクトルデータはBモードの適応ビツト割当符号化回路806に送られ、前述したBモードの符号化が行われる。量子化及び符号化された符号化データBは出力端子820から取り出される。このように、A’モードからBモードへの変換は基本的にAモードからBモードへの変換と同じであり、高域の直交変換ブロツクサイズがシヨートモードの場合に限り、帯域合成フイルタ及び直交変換処理が追加される。
【0089】
BモードからA’モードへ変換する場合は、入力端子821にはBモードで符号化された符号化データBが与えられており、入力端子823にはコード化された直交変換ブロツクサイズ情報が与えられている。このとき、高域の直交変換ブロツクサイズはシヨートモードとする。直交変換ブロツクサイズ情報はコード変換器811において、Bモードの直交変換ブロツクサイズを表すコードからA’モードのそれへと変換され、フォーマツト変換回路812及びビツト配分算出817へ送られ、また出力端子804から取り出される。このコード変換器811の機能は、コード変換器810と全く逆の動作をするものであり、コード化されたBモード直交変換ブロツクサイズ情報をA’モード用の二ブロツク分のコードへ分割するだけである。前記符号化データBは分割回路814へ送られ、低域中域の符号化データBと高域の符号化データBとに分割される。低域中域の符号化データBはフォーマツト変換回路812に送られ、符号化データのまま、直接A’モードのフォーマツトに変換され、合成回路813へ送られる。
【0090】
高域の符号化データBはBモードの適応ビツト復号化回路816へ送られ、復号化及び逆量子化されて、高域のスペクトルデータに復元される。高域のスペクトルデータは逆直交変換回路819及び帯域分割フイルタ818を経て、A’モードの適応ビツト符号化回路815及びビツト配分算出回路817へ送られる。ビツト配分算出回路817は基本的にビツト配分算出回路107と同じ機能を持ち、ここでは高域のみについてビツト配分が行われ、高域のビツト割当情報すなわちワードレングスがA’モードの適応ビツト割当符号化回路815へ送られ、量子化及び符号化の際に用いられる。帯域分割フイルタ818の出力はA’モードの適応ビツト割当符号化回路815で量子化及び符号化されて、符号化された高域符号化データA’は合成回路813へ送られる。低域中域符号化データA’と高域符号化データA’とは合成回路813で合成されて、出力端子802から取り出される。このように、BモードからA’モードへの変換についても基本的にBモードからAモードへの変換と同じであり、高域の直交変換ブロツクサイズがシヨートモードの場合に限り、Bモードの適応ビツト割当復号化、A’モードの適応ビツト割当符号化、帯域分割フイルタ及び逆直交変換処理が追加される。
【0091】
なお、本発明は前記実施例のみに限定されるものではなく、例えば、前記一の記録再生媒体と前記他の記録再生媒体とは一体化されている必要はなくその間をデータ転送用ケーブルで結ぶ事も可能である。更に例えば、オーデイオPCM信号のみならず、デジタル音声(スピーチ)信号やデジタルビデオ信号等の信号処理装置にも適用可能である。また、前述した最小可聴カーブの合成処理を行わない構成としてもよい。この場合には、最小可聴カーブ発生回路32、合成回路27が不要となり、前記引算器24からの出力は、割算器26で逆コンボリユーシヨンされた後、直ちに減算器28に伝送されることになる。叉ビツト配分手法は多種多様であり、最も簡単には固定のビツト配分もしくは信号の各帯域エネルギーによる簡単なビツト配分もしくは固定分と可変分を組み合わせたビツト配分など使うことができる。また、前述した高域のみ帯域分割符号化を行う手法は、高域のみに限らず、低域及び又は中域にも適応可能であり、帯域分割フイルタ605を省略して、例えば11k〜22kHzの信号を直接符号化しても良く、さらに帯域分割フイルタを追加して、帯域をさらに細かくした信号を符号化しても良い。
【0092】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、複数のモードが持つビツトレートの違いに関わらず、同じサンプリング周波数を用いることによって、複数のサンプリング周波数をもった場合に起こるサンプリング周波数信号発生回路等の複雑化、ハードウエア規模の増大を防ぐことができる。
【0093】
また、低ビツトレートでの符号化の場合は、時間軸方向で隣接した複数のブロツクフローテイングユニツト、もしくは同一時間ブロツク内の周波数軸方向で隣接した複数のブロツクフローテイングユニツトでいわゆるサブ情報を共通化して、記録又は伝送し、さらに直交変換ブロツクサイズの構成に応じて、サブ情報を共通化するブロツクフローテイングユニツトの組合せを変えることにより、量子化及び符号化効率に与える影響を極力小さくしつつ、サブ情報の量を削減することができ、そのサブ情報の削減分をメイン情報に割り振ることで、量子化及び符号化効率を向上させることが出来る。
【0094】
また、高ビツトレートモードの圧縮信号をより長時間記録するために低ビツトレートモードに変換して記録したいときには、元の圧縮信号を完全に時間軸の信号に復元する必要がなく、追加の処理だけで異なるモードの圧縮信号をできるので、高速な圧縮信号変換を行うことが出来る。
また、直交変換の不要な帯域の信号について、直交変換処理を完全にやめ、時間軸信号のまま符号化することにより、処理演算量を削減することができると同時に、適応変換符号化で問題となるいわゆるプリエコーの発生を当該帯域で抑制することができ、圧縮による音質劣化を緩和する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる圧縮データの記録再生装置の一実施例としての記録再生装置の構成例を示すブロツク回路図である。
【図2】光磁気デイスク1、ICカードの記録内容を示す図である。
【図3】該実施例装置の外観の一例を示す概略正面図である。
【図4】本実施例のオーデイオ高能率符号化手法を実現する符号化装置の一具体例を示すブロツク回路図である。
【図5】本実施例の直交変換ブロツクサイズを説明する図である。
【図6】ビツト配分演算機能の例を示すブロツクダイアグラムである。
【図7】各臨界帯域及びブロツクフロ−テイングを考慮して分割された帯域のスペクトルを示す図である。
【図8】マスキングスペクトルを示す図である。
【図9】最小可聴カーブ、マスキングスペクトルを合成した図である。
【図10】第2のビツト配分法を示すブロツクダイアグラムである。
【図11】第2のビツト配分法において、信号スペクトルが平坦なときのノイズスペクトル、及びビツト割当を示す図である。
【図12】第2のビツト配分法において、信号スペクトルのトーナリテイーが高いときのノイズスペクトル、及びビツト割当を示す図である。
【図13】Aモードにおける11.6msの処理ブロツク中の臨界帯域及びブロツクフローテイングを考慮した52分割のブロツクフローテイングユニツトを示す周波数と時間に関する図である(直交変換ブロツクサイズがロングモード)。
【図14】Aモードにおける11.6msの処理ブロツク中の臨界帯域及びブロツクフローテイングを考慮した52分割のブロツクフローテイングユニツトを示す周波数と時間に関する図である(直交変換ブロツクサイズがシヨートモード)。
【図15】Bモードにおける23.2msの処理ブロツク中の臨界帯域及びブロツクフローテイングを考慮した52分割/11.6msのブロツクフローテイングユニツト、及びサブ情報をグループ化する領域を示す周波数と時間に関する図である(直交変換ブロツクサイズが共にロングモード)。
【図16】Bモードにおける23.2msの処理ブロツク中の臨界帯域及びブロツクフローテイングを考慮した52分割/11.6msのブロツクフローテイングユニツト、及びサブ情報をグループ化する領域を示す周波数と時間に関する図である(直交変換ブロツクサイズが共にシヨートモード)。
【図17】Bモードにおける23.2msの処理ブロツク中の臨界帯域及びブロツクフローテイングを考慮した52分割/11.6msのブロツクフローテイングユニツト、及びサブ情報をグループ化する領域を示す周波数と時間に関する図である(直交変換ブロツクサイズがロングモードとシヨートモードの組合せ)。
【図18】Bモードにおける適応ビツト割当符号化回路の一具体例を示すブロツク図である。
【図19】Aモードの符号化データとBモードの符号化データとの相互変換の流れを示すブロツク図である。
【図20】本実施例のオーデイオ高能率符号化手法を実現する復号化装置の一具体例を示すブロツク回路図である。
【図21】A’モードにおける11.6msの処理ブロツク中の臨界帯域及びブロツクフローテイングを考慮した52分割のブロツクフローテイングユニツト、及びサブ情報をグループ化する領域を示す周波数と時間に関する図である(直交変換ブロツクサイズがシヨートモード)。
【図22】高域信号の信号分析を直交変換又は帯域分割フイルタで切り替える手法を実現するブロツク図である。
【図23】B’モードにおける23.2msの処理ブロツク中の臨界帯域及びブロツクフローテイングを考慮した52分割/11.6msのブロツクフローテイングユニツト、及びサブ情報をグループ化する領域を示す周波数と時間に関する図である(直交変換ブロツクサイズがシヨートモード)。
【図24】高域信号の信号合成を逆直交変換又は帯域合成フイルタで切り替える手法を実現するブロツク図である。
【図25】A’モードの符号化データとBモードの符号化データとの相互変換の流れを示すブロツク図である。
【符号の説明】
1 光磁気デイスク
2 ICカード
3 追加圧縮伸長機能
5 録音再生装置
6 光デイスクスロツト
7 ICカードスロツト
21 許容雑音レベル算出機能入力端子
22 帯域毎のエネルギ検出回路
23 畳込みフイルタ回路
24 引算器
25 (n−ai)関数発生回路
26 割算器
27 合成回路
28 減算器
30 許容雑音補正回路
31 許容雑音レベル算出機能出力端子
32 最小可聴カーブ発生回路
33 補正情報出力回路
53 光学ヘツド
54 磁気ヘツド
56 サーボ制御回路
57 システムコントローラ
62、83 A/D変換器
63 ATCエンコーダ
64、72、85 メモリ
65 エンコーダ
66 磁気ヘツド駆動回路
71 デコーダ
73 ATCデコーダ
74 D/A変換器
100 音響信号入力端子
101、102 帯域分割フイルタ
103 高域直交変換回路(MDCT)
104 中域直交変換回路(MDCT)
105 低域直交変換回路(MDCT)
106 直交変換ブロツクサイズ決定回路
107 ビツト配分算出回路
108 適応ビツト割当符号化回路
110 符号化出力端子
111 直交変換ブロツクサイズ情報出力端子
200 音響信号出力端子
201、202 帯域合成フイルター
203 高域逆直交変換回路
204 中域逆直交変換回路
205 低域逆直交変換回路
208 適応ビツト割当復号化回路
210 符号化データ入力端子
211 直交変換ブロツクサイズ情報入力端子
300 直交変換出力(MDCT係数)入力端子
301 帯域毎のエネルギー算出回路
302 スペクトルの滑らかさ算出回路
304 ビツト分割率決定回路
305 使用可能な総ビツト数
306 エネルギー依存のビツト配分回路
307 固定のビツト配分回路
308 ビツトの和演算回路
309 各帯域のビツト割当量出力端子
401 直交変換ブロツクサイズ情報入力端子
402 スペクトルデータ入力端子
403 Aモードで設定されたスケールフアクタA
404 Aモードで設定されたワードレングスA
405 スケールフアクタの再設定回路
406 ワードレングスの再設定回路
407 総ビツト数補正回路
408 量子化器
409 符号化器
410 符号化データ
501 Aモードの符号化データ入力端子
502 Aモードの符号化データ出力端子
503 Aモード直交変換ブロツクサイズ情報入力端子
504 Aモード直交変換ブロツクサイズ情報出力端子
505 Aモードの適応ビツト割当復号化回路
506 Bモードの適応ビツト割当符号化回路
507 ビツト配分算出回路
508 コード変換器
509 コード変換器
510 フォーマツト変換回路
511 Bモードの符号化データ出力端子
512 Bモードの符号化データ入力端子
513 直交変換ブロツクサイズ出力端子
514 直交変換ブロツクサイズ入力端子
601 高域信号入力端子
602 直交変換ブロツクサイズ情報入力端子
603 処理切替えスイツチ
604 直交変換回路
605 帯域分割フイルタ
606 信号成分分割回路
607 高域信号成分出力端子
701 高域信号出力端子
702 直交変換ブロツクサイズ情報入力端子
703 出力切替えスイツチ
704 逆直交変換回路
705 帯域合成フイルタ
706 信号成分合成回路
707 高域信号成分入力端子
801 A’モードの符号化データ入力端子
802 A’モードの符号化データ出力端子
803 直交変換ブロツクサイズ情報入力端子
804 直交変換ブロツクサイズ情報出力端子
805 A’モードの適応ビツト割当復号化回路
806 Bモードの適応ビツト割当符号化回路
807 帯域合成フイルタ
808 直交変換回路
809 ビツト配分算出回路
810 コード変換器
811 コード変換器
812 フォーマツト変換回路
813 合成回路
814 分割回路
815 A’モードの適応ビツト割当符号化回路
816 Bモードの適応ビツト割当復号化回路
817 ビツト配分算出回路
818 帯域分割フイルタ
819 逆直交変換回路
820 Bモードの符号化データ出力端子
821 Bモードの符号化データ入力端子
822 直交変換ブロツクサイズ情報出力端子
823 直交変換ブロツクサイズ情報入力端子

Claims (5)

  1. 1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ記録装置であって、
    ディジタル信号を複数の帯域信号に分割する手段と、
    帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得る手段と、
    上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックに分割する手段と、
    上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定する手段と、
    上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量予化して情報圧縮する手段と、
    上記情報圧縮された圧縮データ及び情報圧縮パラメータを記録する手段とを具備し、
    上記信号成分を得る手段は、上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では信号成分が時間軸上の信号成分であり、
    上記信号成分が時間軸上の信号成分である帯域は、高い周波数の帯域である
    ことを特徴とする圧縮データ記録装置。
  2. 1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ記録装置であって、
    ディジタル信号を複数の帯域信号に分割する手段と、
    帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得る手段と、
    上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックで分割する手段と、
    上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定する手段と、
    上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量子化して情報圧縮する手段と、
    上記情報圧縮された圧縮データ及び上記情報圧縮パラメータを記録する手段とを具備し、
    上記信号成分を得る手段は、上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では、信号成分が時間軸上の信号成分であるモードと信号成分が周波数軸上の信号成分であるモードを持ち、
    上記信号成分が時間軸上の信号成分であるモードと信号成分が周波数軸上の信号成分であるモードを持つ帯域において、
    上記信号成分を得る手段は、上記分割する手段で用いる上記二次元ブロックの時間軸上の長さに応じて上記モードを選択し、上記分割する手段で用いる上記二次元ブロックの時間軸上の長さが短い場合に、上記信号成分が時間軸上の信号成分であるモードを選択する
    ことを特徴とする圧縮データ記録装置。
  3. 1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ記録方法において、
    ディジタル信号を複数の帯域信号に分割し、
    帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得、
    上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックに分割し、
    上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定し、
    上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量子化して情報圧縮し、
    上記情報圧縮された圧縮データ及び情報圧縮パラメータを記録するとともに、
    上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では、信号成分が時間軸上の信号成分であり、
    上記信号成分が時間軸上の信号成分である帯域は、高い周波数の帯域である
    ことを特徴とする圧縮データ記録方法。
  4. 1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ記録方法において、
    ディジタル信号を複数の帯域信号に分割し、
    帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得、
    上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックに分割し、
    上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定し、
    上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量子化して情報圧縮し、
    上記情報圧縮された圧縮データ及び情報圧縮パラメータを記録する圧縮データ記録方法において、
    上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では、信号成分が時間軸上の信号成分であるモードと信号成分が周波数軸上の信号成分であるモードとを持ち、
    上記信号成分が時間軸上の信号成分であるモードと信号成分が周波数軸上の信号成分であるモードを持つ帯域において、
    上記分割する手段で用いる上記二次元ブロックの時間軸上の長さに応じて上記モードを選択し、上記分割する手段で用いる上記二次元ブロックの時間軸上の長さが短い場合に、上記信号成分が時間軸上の信号成分であるモードを選択する
    ことを特徴とする圧縮データ記録方法。
  5. 1種類のサンプリング周波数で複数のビットレートモードに対応する圧縮データ再生方法であって、
    ディジタル信号を複数の帯域信号に分割し、帯域分割された各帯域信号毎に信号分析して信号成分を得、上記信号成分を時間と周波数に関する複数の二次元ブロックに分割し、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に情報圧縮パラメータを設定し、上記時間と周波数に関する二次元ブロック毎に量子化して情報圧縮することにより生成された情報圧縮データと上記情報圧縮パラメータを受け取り、
    上記時間と周波数に関する複数の二次元ブロック内の信号成分から複数の帯域信号を得、
    それらを合成して元信号を復元するとともに、
    上記帯域分割された少なくとも一つの帯域では、信号成分が時間軸上の信号成分であり、
    上記信号成分が時間軸上の信号成分である帯域は、高い周波数の帯域である
    ことを特徴とする圧縮データ再生方法。
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