JP3551350B2 - 自硬性再生砂の混練調製方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋳造を済ませた自硬性砂の表面からフェノール樹脂等の硬化剤(硬化液が固まったもの)を剥離した再生砂を再び自硬性鋳型あるいは中子として造型できるように混練調製する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋳造を済ませて回収された自硬性砂は、再生処理をしても鋳造による砂の焼け具合により砂性状にバラツキがあり、そのバラツキを許容した硬化液(例えばフェノール樹脂)の添加量あるいは新砂の添加量で補うことにより混練調製していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の自硬性再生砂の混練調製においては、硬化液の添加量あるいは新砂の添加量が多くなりコスト高になると共に造型される鋳型あるいは中子の安定性にかける問題があった。
本発明は上記問題に鑑みて成されたもので、再生砂に添加する硬化液あるいは新砂の量を少なくできる自硬性再生砂の混練調製方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明における自硬性再生砂の混練調製方法は、付着した硬化剤を剥離処理した自硬性再生砂に新砂及び定量の硬化液を添加して自硬性再生砂を混練調製する方法であって、前記再生砂を連続的に切り出すと共に該切り出された再生砂に定量の光を当てて、予め設定した境界値で白と黒とに2値化して白または黒の面積を測定して再生砂の濃淡度合を測定する第1工程と、前記再生砂の濃淡度合と目標とする鋳型強度に必要な新砂添加量との偏差を演算する第2工程と、前記偏差に対応した量の新砂を混練前に前記再生砂に添加して混練を成す第3工程と、から成ることを特徴とする。また本発明における自硬性再生砂の混練調製装置は、基端部上方に配置した再生砂ホッパから再生砂を切り出すベルトフィーダと、該ベルトフィーダの先端部上方に配置した新砂供給ホッパと、該ベルトフィーダ先端下方に配置された連続混練機と、該連続混練機に対して硬化液を定量添加する硬化液供給機構と、で構成する自硬性再生砂の混練調製装置において、前記ベルトフィーダ上に切り出される再生砂に定量の光を当てて、該再生砂の濃淡度合を測定する濃淡測定センサーを配置すると共に前記新砂供給ホッパに新砂の添加量を制御できるサーボシリンダにより制御されるサーボ調節弁を取付け、前記濃淡測定センサーと新砂供給ホッパのサーボ調節弁とを、前記濃淡度合と記憶手段による記憶値とを比較演算処理して前記サーボ調節弁を制御する信号を出力するマイコン制御器および制御手段を介して電気的に接続したことを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施形態を図面に基づき詳しく説明する。図1において基端部上方に再生砂ホッパ1を配置したベルトフィーダ2が再生砂Sを定量切り出し可能にして設けられていて、該ベルトフィーダ2の先端下方には連続混練機3がホッパシュート4を介して配置されている。
該連続混練機3は硬化液タンク5内の硬化液6をポンプ7により汲み上げて添加する硬化液供給機構Tと連通されており、該硬化液供給機構Tには電磁調節弁8が設けられている。また前記ベルトフィーダ2の先端部上方には、再生砂Sに定量の光を当てて、予め設定した境界値で白と黒とに2値化して白または黒の面積を測定して再生砂の濃淡度合を測定する濃淡測定センサー9が配置されている。該濃淡測定センサー9は、前記再生砂Sおける濃淡度合と目標とする鋳型強度に必要な硬化液添加量を記憶する記憶手段10のデータを基にして目標濃淡度合との偏差を演算する演算手段11と、その偏差が出力手段12より出力されるようにしたマイコン制御器Mに電気的に接続されている。
また該マイコン制御器Mの出力手段12は、制御手段13を介して前記硬化液供給機構Tの電磁調節弁8及びポンプ7に電気的に接続されていて硬化液6は再生砂Sの再生度合(濃淡度合)に応じて連続混練機3(再生砂S)への添加量が変えられるようにされている。なお符号14は再生砂Sの上面を均す均し板である。
【0006】
上記のように構成されたものは、ベルトフィーダ2が作動して再生砂ホッパ1内の再生砂Sを連続して切り出してゆき、均し板14によりその上面を均した後濃淡測定センサー9により再生砂Sの濃淡度合(再生度合)が測定され、目標とする鋳型強度に必要な硬化液添加量が記憶手段10より読み出され演算手段11により再生砂Sの濃淡度合と記憶手段10のデータを基にして目標濃淡度合との偏差が演算され、その偏差が出力手段12により出力される。この出力された偏差に基づき制御手段13を介して硬化液供給機構Tの電磁調節弁8及びポンプ7が作動される。この間にベルトフィーダ2からは再生砂Sが連続して連続混練機3にホッパシュート4を介して投入されてゆき撹拌状態にある再生砂に対して硬化液供給機構Tから適量(目標とする鋳型強度に必要な量)の硬化液6が供給添加されて混練調製され、連続混練機3から排出され鋳型または中子の造型に使用される。
【0007】
次に第2の実施形態を図2により説明する。ここでは図1と異なる部分のみを説明することにする。前記ベルトフィーダ2の先端部上方には新砂供給ホッパ15が配置されていて該新砂供給ホッパ15はサーボシリンダ16により制御されるサーボ調節弁17が取付けられている。
記憶手段10は、目標とする鋳型強度に必要な新砂添加量を記憶していると共に制御手段13が前記サーボシリンダ16に電気的に接続されている。
また硬化液供給機構Tは連続混練機3(再生砂S)に対し硬化液6を定量添加するようになっている。その他は図1の構成と同じである。
このように構成されたものは、前記図1の場合と同様に濃淡測定センサー9により再生砂Sの濃淡度合(再生度合)が測定され、目標とする鋳型強度に必要な新砂添加量が記憶手段10により読み出され、演算手段11により再生砂濃淡度合と記憶手段10のデータを基にして目標濃淡度合との偏差が演算され、その偏差が出力手段12により出力される。この出力された偏差に基づき制御手段13を介してサーボ調節弁17のサーボシリンダ16が作動され、新砂供給ホッパ15から適量(目標とする鋳型強度に必要な量)の新砂が供給添加される。この再生砂Sと新砂とはベルトフィーダ2の先端からホッパシュート4を介して連続混練機3に落下投入され、ここで硬化液6が硬化液供給機構Tを介して定量添加されて混練調製される。
【0008】
【発明の効果】
本発明は上記の説明から明らかなように再生砂の再生度合(濃淡度合)に応じて必要な量の硬化液あるいは新砂を再生砂に添加して混練調製するものであるから添加する硬化液あるいは新砂の量を少なくして混練調製ができると共に余分な硬化液あるいは新砂を添加せずに調製されるため造型される鋳型を安定性のあるものにできその効果は著大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1の実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明装置の第2の実施形態を示す構成図である。
【符号の説明】
1 再生砂ホツパ
2 ベルトフィーダ
3 連続混練機
8 電磁調節弁
9 濃淡測定センサー
13 制御手段
15 新砂供給ホッパ
16 サーボシリンダ
17 サーボ調節弁
M マイコン制御器
S 再生砂
T 硬化液供給機構
Claims (2)
- 付着した硬化剤を剥離処理した自硬性再生砂に新砂及び定量の硬化液を添加して自硬性再生砂を混練調製する方法であって、前記再生砂を連続的に切り出すと共に該切り出された再生砂に定量の光を当てて、予め設定した境界値で白と黒とに2値化して白または黒の面積を測定して再生砂の濃淡度合を測定する第1工程と、前記再生砂の濃淡度合と目標とする鋳型強度に必要な新砂添加量との偏差を演算する第2工程と、前記偏差に対応した量の新砂を混練前に前記再生砂に添加して混練を成す第3工程と、から成ることを特徴とする自硬性再生砂の混練調製方法。
- 基端部上方に配置した再生砂ホッパ1から再生砂Sを切り出すベルトフィーダ2と、該ベルトフィーダ2の先端部上方に配置した新砂供給ホッパ15と、該ベルトフィーダ2先端下方に配置された連続混練機3と、該連続混練機3に対して硬化液6を定量添加する硬化液供給機構Tと、で構成する自硬性再生砂の混練調製装置において、前記ベルトフィーダ2上に切り出される再生砂Sに定量の光を当てて、該再生砂Sの濃淡度合を測定する濃淡測定センサー9を配置すると共に前記新砂供給ホッパ15に新砂の添加量を制御できるサーボシリンダ16により制御されるサーボ調節弁17を取付け、前記濃淡測定センサー9と新砂供給ホッパ15のサーボ調節弁17とを、前記濃淡度合と記憶手段による記憶値とを比較演算処理して前記サーボ調節弁17を制御する信号を出力するマイコン制御器Mおよび制御手段13を介して電気的に接続したことを特徴とする自硬性再生砂の混練調製装置。
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JP20963597A JP3551350B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 自硬性再生砂の混練調製方法及びその装置 |
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1997
- 1997-07-18 JP JP20963597A patent/JP3551350B2/ja not_active Expired - Fee Related
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