JP3550909B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両衝突時等における乗員の拘束性能を向上させることのできるエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアバッグ装置としては、例えば図24に示すようなものがある(特開平4−2545号公報)。即ち、図24ではエアバッグ装置1がステアリングホイール3の中央部に配設され、該エアバッグ装置1の展開されるエアバッグ体の内圧を設定する設定圧可変圧力弁5が設けられ、該弁5はコントローラ7によって制御されるようになっている。コントローラ7にはデータ入力装置9、シートスライド量検出センサ11、シートバック角度検出センサ13、レーザレーダ15からの信号が入力されるようになっている。
【0003】
従って、データ入力装置9により入力された乗員各部の長さ、重量、重心位置、慣性モーメント、関節特性などの乗員関係データ、シートスライド量検出センサ11、シートバック角度検出センサ13により計測されたシート位置、シートバック角度などの車両関係データ、レーザレーダ15より測定された車両衝突に関係するデータより、コントローラ9にて衝突時の乗員の挙動を予測し、これに基づき乗員の衝撃を低下させるエアバッグ内圧を求め、該特性に基づいてエアバッグ装置1の設定圧可変圧力弁5を制御することができる。これによって、車両の前面衝突時にエアバッグ装置1のエアバッグ体が衝突時の乗員挙動などに応じて展開され、乗員の拘束性能をより向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、自動車の前面衝突など、主たる衝突形態と、及びその時の乗員挙動に対して適した状態となるように設定圧可変圧力弁5をコントローラ7によって制御し、エアバッグ装置1を作動させるようにしているため、主たる衝突形態及び乗員挙動に付随して発生する乗員のリバウンドなど予測困難な乗員挙動など比較的小さな衝撃に対し、更には側面、後面衝突など他の衝突形態に対し、十分には対応した制御にはならず、種々の衝突状態に応じて乗員の拘束性能を向上させるためにはエアバッグ装置の数を増加する必要等があった。
【0005】
そこで、本発明は、エアバッグ装置の数を増加することなく、主たる衝突形態及び、それ以外の衝突形態など種々の衝突状態に応じて乗員の拘束性能をより向上させることのできるエアバッグ装置の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、展開により乗員を支えると共に乗員の運動エネルギを吸収する車室内前部、或いは前部と側部の双方に配置したエアバッグ体と、該エアバッグ体を展開させるインフレータと、該エアバッグ体から排気を行う排気手段と、車両の前面衝突若しくは側面、後面、ロールオーバ衝突のいずれかを判別するセンサと、該センサからの情報に基づき前記種々の衝突形態に対して前記インフレータ及び排気手段を制御するコントローラとを備え、前記コントローラは、前記センサからの信号により前記車室内前部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータの点火時間を側面、後面、ロールオーバ衝突の時に前面衝突時の点火時間に対して延長させる手段と、前記センサからの信号により前記車室内前部に配置したエアバッグ体の排気手段を前面衝突時に全開とし、側面、後面、ロールオーバ衝突時に全閉とする手段とを設け、前面衝突時には乗員を拘束しながら乗員の前方への運動エネルギを吸収し、側面、後面、ロールオーバ衝突の時には前記車室内前部に配置したエアバッグ体の全展開状態を長時間維持し乗員を拘束することを特徴とする。
【0007】
従って、車両の種々の衝突形態、衝突程度の衝突状態をセンサが検出し、コントローラがセンサからの情報に基づき種々の衝突形態に対してインフレータを作動させると共に、インフレータ又は排気手段の少なくとも一方を制御してエアバッグ体を衝突状態に応じて展開させることができる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載のエアバッグ装置であって、前記車室内前部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータを、該車室内前部に配置したエアバッグ体を略1気圧で展開させる第1火薬部及びα気圧を付加する第2火薬部で形成し、前記排気手段は、前記車室内前部に配置したエアバッグ体に設けられ、(1+α)気圧で破れる膜を備えた排気孔であり、前記コントローラは、車両の前面衝突時に前記第1,第2の火薬部を同時に点火させると共に、側面、後面、ロールオーバ衝突時に第1火薬部の点火後時間差をもって第2火薬部を点火させることを特徴とする。
【0009】
従って、車両の前面衝突時には第1,第2火薬部を同時に点火させ、エアバッグ体の内圧が(1+α)気圧となって排気手段が破れ、排気を行ないながら乗員の前方への運動エネルギを吸収することができる。又、側面、後面、ロールオーバ衝突時には第1火薬の点火後に時間差をもって第2火薬部を点火させるため、長時間エアバッグ体の展開状態を維持することができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1記載のエアバッグ装置であって、前記車室内前部に配置したエアバッグ体に、該車室内前部に配置したエアバッグ体が有する前記排気手段の破断圧力と同等の1気圧を上回る圧力で作動し該エアバッグ体の展開状態を可変とするヒューズ機構を設け、前記車室内前部に配置したエアバッグ体を展開するインフレータを、前記車室内前部に配置したエアバッグ体を略1気圧で展開させる第1火薬部及び、気圧を増加させる複数の第2火薬部で形成し、前記コントローラは、車両の前面衝突時に前記第1,第2火薬部を同時に点火させると共に、側面、後面、ロールオーバ衝突時に第1火薬部の点火後に時間差をもって複数段に第2火薬部を点火させることを特徴とする。
【0011】
従って、車両の前面衝突時に第1,第2火薬部を同時に点火させるとエアバッグ体の内圧が1気圧を上回り、ヒューズ機構が作動すると共に排気手段が破断する。従って、エアバッグ体を大きく展開して排気を行ないながら乗員の前方への運動エネルギを吸収することができる。又、側面、後面、ロールオーバ衝突時には第1火薬部の点火後に時間差をもって複数段に第2火薬部を点火するため、第1火薬部の点火によりヒューズ機構が作動しない比較的容量の小さな状態でエアバッグ体を展開させ、その後のガスの漏れなどに対して複数段のガスの補給によってエアバッグ体の前記展開状態をより長く維持することができる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項に記載のエアバッグ装置であって、前記コントローラは、乗員条件に応じて第1,第2の火薬部を点火することを特徴とする。
【0013】
従って、乗員の体格などに応じて第1,第2火薬部を点火し、体格の大きい場合には大きなバック反力で乗員を確実に拘束し、小さな体格の時には小さなバック反力で拘束するなど乗員条件に応じてエアバッグ体を展開することができる。
【0014】
請求項5の発明は、請求項記載のエアバッグ装置であって、前記コントローラは、乗員条件に応じて排気手段の開閉度を制御することを特徴とする。
【0015】
従って、乗員の体格などに応じて排気手段の開閉度を制御することにより、請求項5と同様な作用効果を奏することができる。
【0016】
請求項6の発明は、請求項に記載のエアバッグ装置であって、前記エアバッグ体は、前記車室内前部と側部の双方に配置され、前記コントローラは、車両の前面、後面、ロールオーバ衝突時に、前記車室内側部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータの点火時間を側面衝突時の点火時間に対して延長させることを特徴とする。
【0017】
従って、車両の前面、後面、ロールオーバ衝突時にコントローラはインフレータの点火時間を側面衝突時の点火時間に対して延長させ、エアバック体の形状を長時間保持することができる。
【0018】
請求項7の発明は、請求項記載のエアバッグ装置であって、前記エアバッグ体は、前記車室内前部と側部の双方に配置され、前記車室内側部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータを、該車室内側部に配置したエアバッグ体を略1気圧で展開させる第1火薬部及びα気圧を付加する第2火薬部で形成し、前記排気手段は、前記車室内側部に配置したエアバッグ体に設けられ(1+α)気圧で破れる膜を備えた排気孔であり、前記コントローラは、車両の側面衝突時に前記第1,第2火薬部を同時に点火させると共に、前面、後面、ロールオーバ衝突時に第1火薬部の点火後時間差をもって第2火薬部を点火させることを特徴とする。
【0019】
従って、車両の側面衝突時には第1,第2火薬部を同時に点火させ、エアバッグ体の内圧が(1+α)気圧となって、排気手段が破れ、排気を行ないながら乗員の側方への運動エネルギを吸収することができる。又、前面、後面、ロールオーバ衝突時には第1火薬の点火後に時間差をもって第2火薬部を点火させるため、長時間エアバッグ体の展開状態を維持することができる。
【0020】
請求項8の発明は、請求項記載のエアバッグ装置であって、前記エアバッグ体は、前記車室内前部と側部の双方に配置され、前記車室内側部に配置したエアバッグ体に展開状態を可変とするヒューズ機構を設け、前記車室内側部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータを、前記車室内側部に配置したエアバッグ体を略1気圧で展開させる第1火薬部及び、気圧を付加する複数の第2の火薬部で形成し、前記コントローラは、車両の側面衝突時に前記第1,第2の火薬部を同時に点火させると共に、前面、後面、ロールオーバ衝突時に第1火薬部の点火後に時間差をもって複数段に第2火薬部を点火させることを特徴とする。
【0021】
従って、車両の側面衝突時に第1,第2火薬部を同時に点火させるとエアバッグ体の内圧が1気圧を上回り、ヒューズ機構が作動すると共に排気手段が破断する。従って、エアバッグ体を大きく展開して排気を行ないながら乗員の側方への運動エネルギを吸収することができる。又、前面、後面、ロールオーバ衝突時には第1火薬部の点火後に時間差をもって複数段に第2火薬部を点火するため、第1火薬部の点火によりヒューズ機構が作動しない比較的容量の小さな状態でエアバッグ体を展開させ、その後のガスの漏れなどに対して複数段のガスの補給によってエアバッグ体の前記展開状態をより長く維持することができる。
【0034】
【発明の効果】
請求項1の発明では、車両の種々の衝突形態、衝突程度の衝突状態に応じてエアバッグ体を適切に展開させることができる。従って、車両の前面衝突時において乗員の前方への運動エネルギを吸収するように展開するエアバッグ体の場合には、側面、後面、ロールオーバ衝突時においても展開させることができ、また側面衝突時において乗員の側方への運動エネルギを吸収するように展開するエアバッグ体の場合には、前面、後面、ロールオーバ衝突時においても展開させることができ、安全性をより向上させることができる。
【0035】
請求項2の発明では、前面衝突時に同時に点火させる第1,第2火薬部を側面、後面、ロールオーバ衝突時に時間差をもって点火させることによって点火時間を確実に延長させることができる。従って、前面衝突時に対し車両の側面、後面、ロールオーバ衝突時のエアバッグ体の展開を確実に長時間保持することができる。
【0036】
請求項3の発明では、第1火薬部の点火後に時間差をもって複数段に第2火薬部を点火させることによってバッグ容量の相対的に小さな状態でエアバッグ体の展開状態を長時間確実に維持することができる。
【0037】
請求項4の発明では、乗員の体格など乗員条件に応じてエアバッグ体を適切に展開させることができ、体格に応じてより安全性を向上させることができる。
【0038】
請求項5の発明では、コントローラにより排気手段の開閉度を制御することにより乗員の体格などの乗員条件に応じてエアバッグ体を適切に展開させることができ、より安全性を向上させることができる。
【0039】
請求項6の発明では、インフレータの点火時間を側面衝突時の点火時間に対して延長させることにより、車両の前面、後面、ロールオーバ衝突時におけるエアバッグ体の展開時間を前面衝突時に対し長時間保持することができる。従って、主たる衝突形態である側面衝突時の乗員挙動に付随して発生する乗員のリバウンドなど予測困難な乗員挙動など比較的小さな衝撃に対してもこれに応じてエアバッグ体を適切に展開させることができ、より安全性を向上することができる。
【0040】
請求項7の発明では、側面衝突時に同時に点火させる第1,第2火薬部を前面、後面、ロールオーバ衝突時に時間差をもって点火させることによって点火時間を確実に延長させることができる。従って、側面衝突時に対し車両の前面、後面、ロールオーバ衝突時のエアバッグ体の展開を確実に長時間保持することができる。
【0041】
請求項8の発明では、第1火薬部の点火後に時間差をもって複数段に第2火薬部を点火させることによってバッグ容量の相対的に小さな状態でエアバッグ体の展開状態を長時間確実に維持することができる。
【0049】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るエアバッグ装置の全体概略構成図を示している。図1のエアバッグ装置はエアバッグ体17を車室内前部に備えたものである。エアバッグ体17はステアリングホイール3の中央部に設けられ、通常は中央のパッド内部に収納されている。又、エアバッグ体17は同じくパッド内部に収納されたインフレータ19の点火によって展開するようになっている。尚、エアバッグ体17はステアリングホイール3のパッドの易破断部を破断しながら展開する。そして、図1のように展開するとエアバッグ体17は乗員Pを支え、その運動エネルギを吸収する。
【0050】
前記エアバッグ体17にはエアバッグ体17から排気を行なう排気手段として(1+α)気圧で破れる膜21を備えた排気孔20が設けられている。前記インフレータ19はコントローラ23からの出力信号によって点火制御される。コントローラ23にはセンサ25からの信号が入力されるようになっている。センサ25は車両の前面、側面、後面、ロールオーバ衝突の衝突形態を識別して、コントローラ23に識別信号を入力するようになっている。
【0051】
前記インフレータ19は、図2のように第1火薬部27と第2火薬部29との2分割構造とされている。第1火薬部27はエアバッグ体17を1気圧(大気圧)で展開させるものである。第2火薬部29はエアバッグ体17に更にα気圧を付加するものである。従って、第1,第2火薬部27,29を同時に点火した時、前面衝突時のエネルギ吸収に必要な内圧となるように設定されている。そして、前記コントローラ23は車両の側面、後面、ロールオーバ衝突時にインフレータ19の点火時間を前面衝突時の点火時間に対して延長させるものである。即ち、車両の前面衝突時に前記第1,第2火薬部27,29を同時に点火させると共に、側面、後面、ロールオーバ衝突時に第1火薬部27の点火後時間差をもって第2火薬部29を点火させる構成となっている。
【0052】
なお、図1において31は乗員Pが着座するシート、32はヘッドレスト、33は3点式シートベルト、35は緊急ロック式シートベルトリトラクタである。
【0053】
次に図3のフローを用いて作用を説明する。
【0054】
車両衝突時にセンサ25が前面衝突であることを検知すると(ステップS1YES)、コントローラ23は第1,第2火薬部27,29を同時に点火してエアバッグ体17を(1+α)気圧の内圧で展開させる(ステップS2〜S6)。又、側面、後面、ロールオーバ衝突であることが検知された時には(ステップS1NO、ステップS7YES)、第1火薬部27の点火後(ステップS8〜S12)時間差をもって第2火薬部29を点火する(ステップS13〜S15)。
【0055】
更に具体的には、例えば、第1,第2火薬部27,29を同時に点火した時には70リットルのエアバッグ体17を1.2気圧まで高めることのできるガス発生量を有するものとする。第1火薬部27は1気圧でエアバッグ体17を展開するに必要なガスを発生するものとする。又、第2火薬部29は1気圧からさらに1.2気圧まで高めるのに必要なガス、即ち0.2気圧を発生させるものとする。1気圧の状態で考えると、第1火薬部27は70リットル、第2火薬部29は14リットルのガスを発生する能力があることになる。
【0056】
センサ25により前面衝突であると検知された時には(ステップS1YES)、第1,第2火薬部27,29を同時に点火するため(ステップS2)、エアバッグ体17の内圧波形は図4のラインLabに示すように、(1.0+α)気圧を越えることになる。この結果、排気孔20の膜21が破れ(ステップS4)、排気を行ないながら乗員の前方への運動エネルギを確実に吸収することができる(ステップS6)。
【0057】
一方、センサ25により側面、後面、ロールオーバ衝突であると検知された時には(ステップS1NO、ステップS7YES)、第1火薬部27のみを点火させるため(ステップS8)、エアバッグ体17の内圧は図4のラインLaに示すように1.0気圧付近のバッグ内圧となり、排気孔20の膜21は破れることなく排気孔20からのガスの排気を防止することができる(ステップS10)。
【0058】
エアバッグ体17の容量としては図5に示すように、第1火薬部27の点火のみにより70リットルとなり全展開状態となる。その後、排気孔20からのガスの排気が防止されてもエアバッグ体17内のガス温度の低下、エアバッグ体17の縫い目からのガスの逃げなどによりガス容量が全展開時よりラインVaのように減少する(ステップS13)。この時第2火薬部29の点火により(ステップS15)再び70リットルに復帰可能な略56リットルまで減少する前にバッグ内温度を上昇させると共にガス容量を補給してバッグ容量を再び増大させ、ラインVbのように展開させ、長時間全展開状態を維持することができる。
【0059】
次に、各衝突形態時の乗員の衝撃低減効果について説明する。
【0060】
車両の前面衝突時には乗員は前方への大きな運動エネルギをもっているため、これに起因する衝撃が最も大きい場合が多く、このためエアバッグ体17を直ちに全展開状態とし、排気を行ないながら乗員の運動エネルギを吸収する。
【0061】
一方、後面衝突時には後方からの乗員の衝撃が最も大きいため、シート31のヘッドレスト32などで乗員の衝撃を低下させるのが一般的であり、該乗員Pの前方にあるエアバッグ体17はこの後方衝撃に対しては必ずしも作用するものではない。しかし、この場合には、エアバッグ体17を上記制御により長時間全展開状態を維持させ、衝突状態によっては図6の乗員PのB状態に示すようにA状態からリバウンドなどにより前方に移動してきたときにはエアバッグ体17が乗員Pとステアリングホイール3などのインテリアなどとの干渉に対してクッションとして作用できる場合もある。この時は、乗員Pへの主たる衝撃ではないため、エネルギ吸収をする必要がなく、エアバッグ体17としては1気圧程度で形状を保持しているだけで充分である場合が多い。従って、かかる後面衝突時のエアバッグ体17の全展開状態の長時間維持によってエアバッグ体17を有効に作用させることができ、乗員の安全性を向上させることができる。
【0062】
又、ロールオーバ衝突時には上下左右の衝撃が大きく、これに起因する衝撃が主であると推定されるが、車両の挙動としては極めて不安定であり、乗員挙動も不安定であるため、この場合にもエアバッグ体17を上記制御により長時間全展開状態を維持させる。
【0063】
従って、図7に示すように、乗員Pが前方に移動してきたときには、エアバッグ体17がステアリングホイール3などのインテリアなどの干渉に対してクッションとして作用させることができ、ロールオーバ衝突時にも安全性を向上させることができる。
【0064】
同様に側面衝突時には側方からの衝撃が大きく、これに起因する衝撃が主であるため、車体等で衝撃を低下させることが一般的であるが、車両及び乗員の挙動としては不安定であるため、この場合にもエアバッグ体17を上記制御により長時間全展開状態を維持させる。
【0065】
従って、例えば図8のように助手席乗員P´が運転席側の斜前方に移動してきた時には、エアバッグ体17をステアリングホイール3などのインテリアなどと助手席乗員P´との干渉に対しクッション材として作用させることができ、安全性を著しく向上させることができる。
【0066】
要するに、車両の前面衝突時には第1,第2火薬部27,29を同時に点火して、排気を行ないながら乗員の前方への大きな運動エネルギを吸収し、後面、側面、ロールオーバ衝突時には第1火薬部27に対し、第2火薬部29を時間差をもって点火することによって、エアバッグ体の全展開状態を長時間維持することにより作用させることができる。即ち、種々の衝突状態に対してエアバッグ体17を適切に展開させ、安全性をより向上させることができる。
【0067】
(第2実施形態)
図9は第2実施形態に係るエアバッグ体17の説明図であり、(a)はバッグ容量の相対的に小さな展開状態、(b)はバッグ容量の相対的な大きな全展開状態を示している。図10は第2実施形態に係るインフレータ19を示している。
【0068】
本実施形態では、エアバッグ体17にヒューズ機構37を設け、エアバッグ体17の展開状態を可変としている。ヒューズ機構37は排気孔20に設けた膜21の破断圧力と同等の1気圧を上回る(1+α)気圧の圧力で作動するもので、吊り紐39で構成している。
【0069】
インフレータ19はエアバッグ体を略1気圧で展開させる第1火薬部27及び気圧を増加させる第2火薬部29で形成されている。第2火薬部29はさらに第1部41,第2部43,第3部45の複数に分割されている。尚、膜21は第1,第2火薬部27,29を同時に点火したときに破れ、第1火薬部27のみを点火した時には破れないものである。
【0070】
そして、図11のフローチャートのようにコントローラ23はセンサ25により前面衝突であると検知された時には(ステップS111YES)、第1,第2火薬部27,29を同時に点火させ(ステップS113〜S117)、側面、後面、ロールオーバ衝突であると検知された時には(ステップS111NO、ステップS118YES)第1火薬部27のみを点火させ(ステップS119〜S123)、その後時間差をもって第2火薬部29の第1部41,第2部43,第3部45を複数段に点火する(ステップS124〜S126)。
【0071】
ここで、第1,第2火薬部27,29を同時に点火した時には70リットルのエアバッグ体17を1.2気圧まで高めることのできるガス発生量を有するものとする。第1火薬部27は吊り紐39のヒューズ機構37が作用しない容量が相対的に小さなエアバッグ体17を1気圧で全展開にするに必要なガスを発生する。第2火薬部29は吊り紐39を破断し、容量が相対的に拡大したエアバッグ体17を全展開にし、更にバッグ内圧を1気圧から1.2気圧にまで高めるに必要なガスを発生するものとする。又、1気圧の状態で考えると、第1火薬部27は42リットル、第2火薬部29の第1部41,第2部43,第3部45はそれぞれ14リットルのガスを発生する能力があるものとする。
【0072】
センサ25により前面衝突であると検知された時には第1,第2火薬部27,29を同時に点火するため(ステップS111YES、ステップS112)、エアバッグ体17の内圧は図12のラインLhijkに示すように1.0+α気圧を越える。この結果、排気孔20の膜21が破れて排気を行ない(ステップS114)、同時にヒューズ機構37の吊り紐39が破断し(ステップS114)、図9(b)に示すようにエアバッグ体17の容量は大きくなり乗員の前方への運動エネルギを充分に吸収することができる(ステップS115〜S117)。
【0073】
一方、センサ25により側面、後面、ロールオーバ衝突であると検知された時には(ステップS111NO、ステップS118YES)、第1火薬部27のみを点火させるため(ステップS119)、ヒューズ機構37の吊り紐39は破断せず(ステップS121)、バッグ容量は図9(a)のように相対的に小さなものとなるが、バッグ内圧は図12ラインLh,Li,Lj,Lkに示すように1.0+α気圧を上回らないものとなり、この結果排気孔20の膜21が破れることがなく、排気孔20からのガスの排気を防止することができる。
【0074】
エアバッグ体17の容量としては、図13に示すように、第1火薬部27のみによる42リットルの全展開状態となる。その後、エアバッグ体17のバッグ内ガス温度の低下及びバッグ縫い目からのガスの逃げによりバッグ内のガス容量が全展開時より低減するため(ステップS124)、第1部41,第2部43,第3部45の点火により(ステップS126)再び42リットルに復帰可能な略28リットルまで減少する前に時間差で複数段に点火させて、バッグ内温度を上昇させると共にガス容量の補給を3回行なうことにより、より長時間バッグ全展開状態を維持することができる。
【0075】
従って、本実施形態においても第1実施形態と略同様な作用効果を奏することができる。又、本実施形態では側面、後面、ロールオーバ衝突時において不安定な乗員挙動に対してより長時間、インテリアとの干渉に対するクッション材として作用させることができるため、乗員の衝撃に対しより有効に作用する機会を増大させることができる。
【0076】
尚、エアバッグ体17の容量は第1実施形態のものより小さくなるが、車両の側面、後面、ロールオーバ衝突時には前面衝突時に対してエネルギ吸収量が少ないと考えられ、クッションとしての機能があれば良いため、問題はないと考えられる。
【0077】
又、図8(a)のようにエアバッグ体17の軸方向長が短く、その結果直径を容量70リットルの全展開時の(b)より大きくすることができ、ステアリングホイール3をより充分覆うことができるため、特に側面衝突時に助手席乗員の横方向からの干渉に対してより有効にクッション材として作用させることができる。
【0078】
(第3実施形態)
図14は第3実施形態に係る概略全体構成図を示している。
【0079】
本実施形態では、図14のように展開されているエアバッグ体17は通常はインストルメント47内に収納されている。又、インフレータ19はケーシング49で覆われた構成となっている。インフレータ19は特に複数に分割されることなく、また例えば、70リットルのエアバッグ体17を1.2気圧まで高めることのできるガス発生量を有する。更に、排気手段としては排気パイプ51と該排気パイプ51に介設した開閉自在なバルブ53とで構成している。バルブ53はコントローラ23によって開閉制御されるようになっている。
【0080】
そして、図15のフローチャートのように車両の前面衝突時(ステップS151YES)にはバルブ53が全開され(ステップS152)、ガスを排気しながら乗員の運動エネルギを吸収する(ステップS154、S155)。一方、側面、後面、ロールオーバ衝突時(ステップS151NO、ステップS156YES)にはバルブ53を閉じ(ステップS157)、ガスの排気を防止し、クッションとして長時間作用させるものである(ステップS159、S160、S161)。
【0081】
即ち、車両の前面衝突時(ステップS151YES)にはバルブ53を開いた状態(ステップS152)でインフレータ19を点火すると(ステップS152)、図16ラインLgのようにエアバッグ体17の内圧は1.2気圧まで上昇し、排気を行ないながら乗員の運動エネルギを吸収することができる(ステップS153〜S155)。又、側面、後面、ロールオーバ衝突時(ステップS151NO、ステップS156YES)にはバルブ53が閉じられるため(ステップS157)、ラインLpのようにエアバッグ体17の内圧は1.2気圧まで上昇するが、バッグのコーティングを充分行なって温度低下によるガス圧の減少のみとすると、バルブ53を開いた時のラインLgに対しバッグ内圧の低減は緩やかとなり、図17のラインVpに示すようにかなり長時間にわたりエアバッグ体17の全展開状態を維持することができる。
【0082】
従って、本実施形態においても第1実施形態と略同様な作用効果を奏することができる。又、本実施形態ではインフレータ19を特に複数に分割し、かつ時間差点火をしなくてもバルブ53の制御によって略同様の効果を得ることができ、構造が簡単となる。
【0083】
(第4実施形態)
図18は、第4実施形態に係る全体概略構成図を示している。
【0084】
本実施形態では、後面衝突時のリバウンドによる乗員の前方への移動など乗員とインテリアとの干渉時間が実験解析により推定でき、かつ安定しているものについて適用するものである。
【0085】
本実施形態において、インフレータ19は例えば70リットルのエアバッグ体17を1.2気圧まで高めることのできるガス発生量を有する。そして、インフレータ19の点火時間をコントローラ23によって延長制御させる構成となっている。即ち、センサ25によって後面衝突が検知された後、乗員Pがシート31で衝撃を抑えられた後、前方に移動してきたときにエアバッグ体17を全展開させる。
【0086】
これにより限定された衝突形態及び乗員挙動だけではあるが複雑なハードを必要とすることなくコントローラ23のソフト調整だけで衝突状態に応じた適切な展開を行ない、安全性を向上させることができる。
【0087】
(第5実施形態)
図19は第5実施形態に係る全体概略構成図を示している。本実施形態の全体的な構成は第2実施形態と同様である。但し、前面衝突時において常に第1,第2火薬部27,29のすべてを同時に点火させるのではなく、乗員体格などの乗員状態、衝突程度などに応じて点火を制御する構成としたものである。即ち、センサ25により計測される衝突時の衝撃が大きく、乗員Pの体格も極めて大きいとコントローラ23が判断した場合は、第1,第2火薬部27,29のすべてを点火し、バッグ内圧特性を図20ラインLbのように大きくし、大きなバッグ反力で確実に乗員を拘束する。一方、センサ25により計測される衝突時の衝撃が小さく、乗員Pの体格も極めて小さいと判断した場合には、第1火薬部27及び第2火薬部29の第1部41のみを点火してバッグ内圧特性を図20ラインLsと小さくし、小さなバッグ反力で柔らかく乗員を拘束する。又、いずれでもない場合には第1火薬部27及び第2火薬部29の第1部41,第2部43を点火し、図20ラインLmとし、乗員を適度に拘束する。
【0088】
このような制御により本実施形態においても、第2実施形態と略同様な作用効果を奏することができる他、より各状態に適した反力で乗員への衝撃をより優しくすることができる。又、本実施形態では第2実施形態のように側面、後面、ロールオーバ衝突時に時間差を設けて複数段に点火することもできるため、1つのエアバッグ装置を1つの衝突形態にのみ用いるのではなく、全衝突形態に合わせて最大限に活用することができる。
【0089】
尚、同様に第3実施形態の構造を用いてバルブ53を開閉面積制御構造とすることにより、バッグ反力を制御し、第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0090】
(第6実施形態)
図21は第6実施形態の概略構成図を示している。
【0091】
本実施形態では、例えば車室内側部にもエアバッグ体55を備えている。エアバッグ体55は通常はシート31のヘッドレスト32やシートバック31a内に収納され、インフレータ57の点火によりドア内面に沿って前方へ展開する構造となっている。インフレータ57はコントローラ23によって点火制御される。そして、エアバッグ体55は側面衝突時において乗員への側方からの衝撃を主たる衝撃として吸収するものであり、このエアバッグ体55を前面、後面、ロールオーバ衝突時にも展開させる構成としたものである。各エアバッグ体55及びインフレータ57の構成は第1実施形態に係るエアバッグ体17及びインフレータ19と同様なものである。
【0092】
従って、図22のように車両の側面衝突時にはインフレータ57を全て点火させ、側面衝突時の衝撃を低減するに充分なバッグ内圧で展開させることができる。又、前面、後面衝突時においてインフレータは第1,第2火薬部が時間差をもって点火されることによって長時間全展開状態を維持し、乗員Pが車幅方向外側斜前方に移動したような時、車両ドアなど側面インテリア59に対するクッションとして作用させることができる。
【0093】
一方、図23のようにロールオーバ衝突時においても全展開状態を長時間維持することによって乗員Pと側面インテリア59との間のクッションとして作用させることができ、更には車両ドアのウインドウパネルが下ろされているような時には、地面61との間のクッションとして作用させることもできる。
【0094】
従って、本実施形態においても第1実施形態と略同様な作用効果を奏することができる。又、本実施形態においては側面衝突を主たる衝突形態とし、その他の衝突である前面、後面、ロールオーバ衝突に対して有効に作用させることができる。又、車室内側部に備えられるエアバッグ体55に対し第2〜第5実施形態のような構造を適用することもできる。即ち、車室内側部に備えられるエアバッグ体55についても種々の衝突状態に対し適切な展開を行なわせることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る概略全体構成図である。
【図2】第1実施形態に係るインフレータの構成図である。
【図3】第1実施形態のフローチャートである。
【図4】バッグ内圧変化を示すグラフである。
【図5】バッグ容量変化を示すグラフである。
【図6】後面衝突の説明図である。
【図7】ロールオーバ衝突の説明図である。
【図8】側面衝突の説明図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るエアバッグ体の説明図であり、(a)はヒューズ機構の作動前の展開状態を示す説明図であり、(b)はヒューズ機構の作動後の展開状態を示す説明図である。
【図10】第2実施形態に係るインフレータの構成図である。
【図11】第2実施形態のフローチャートである。
【図12】バッグ内圧変化を示すグラフである。
【図13】バッグ容量変化を示すグラフである。
【図14】第3実施形態に係る概略全体構成図である。
【図15】第3実施形態のフローチャートである。
【図16】バッグ内圧変化を示すグラフである。
【図17】バッグ容量変化を示すグラフである。
【図18】第4実施形態に係る概略構成図である。
【図19】第5実施形態に係る概略構成図である。
【図20】バッグ内圧変化を示すグラフである。
【図21】第6実施形態に係る概略全体構成図である。
【図22】前面、後面衝突時の説明図である。
【図23】ロールオーバ衝突時の説明図である。
【図24】従来例に係る概略全体構成図である。
【符号の説明】
17,55 エアバッグ体
19,57 インフレータ
20 排気孔(排気手段)
21 膜(排気手段)
23 コントローラ
25 センサ
27 第1火薬部
29 第2火薬部
37 ヒューズ機構
53 バルブ
P 乗員
P´ 助手席乗員

Claims (8)

  1. 展開により乗員を支えると共に乗員の運動エネルギを吸収する車室内前部、或いは前部と側部の双方に配置したエアバッグ体と、
    該エアバッグ体を展開させるインフレータと、
    該エアバッグ体から排気を行う排気手段と、
    車両の前面衝突若しくは側面、後面、ロールオーバ衝突のいずれかを判別するセンサと、
    該センサからの情報に基づき前記種々の衝突形態に対して前記インフレータ及び排気手段を制御するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、
    前記センサからの信号により前記車室内前部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータの点火時間を側面、後面、ロールオーバ衝突の時に前面衝突時の点火時間に対して延長させる手段と、
    前記センサからの信号により前記車室内前部に配置したエアバッグ体の排気手段を前面衝突時に全開とし、側面、後面、ロールオーバ衝突時に全閉とする手段とを設け、
    前面衝突時には乗員を拘束しながら乗員の前方への運動エネルギを吸収し、側面、後面、ロールオーバ衝突の時には前記車室内前部に配置したエアバッグ体の全展開状態を長時間維持し乗員を拘束する
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  2. 請求項1記載のエアバッグ装置であって、
    前記車室内前部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータを、該車室内前部に配置したエアバッグ体を略1気圧で展開させる第1火薬部及びα気圧を付加する第2火薬部で形成し、
    前記排気手段は、前記車室内前部に配置したエアバッグ体に設けられ、(1+α)気圧で破れる膜を備えた排気孔であり、
    前記コントローラは、車両の前面衝突時に前記第1,第2の火薬部を同時に点火させると共に、側面、後面、ロールオーバ衝突時に第1火薬部の点火後時間差をもって第2火薬部を点火させることを特徴とするエアバッグ装置。
  3. 請求項1記載のエアバッグ装置であって、
    前記車室内前部に配置したエアバッグ体に、該車室内前部に配置したエアバッグ体が有する前記排気手段の破断圧力と同等の1気圧を上回る圧力で作動し該エアバッグ体の展開状態を可変とするヒューズ機構を設け、
    前記車室内前部に配置したエアバッグ体を展開するインフレータを、前記車室内前部に配置したエアバッグ体を略1気圧で展開させる第1火薬部及び、気圧を増加させる複数の第2火薬部で形成し、
    前記コントローラは、車両の前面衝突時に前記第1,第2火薬部を同時に点火させると共に、側面、後面、ロールオーバ衝突時に第1火薬部の点火後に時間差をもって複数段に第2火薬部を点火させることを特徴とするエアバッグ装置。
  4. 請求項に記載のエアバッグ装置であって、
    前記コントローラは、乗員条件に応じて第1,第2の火薬部を点火することを特徴とするエアバッグ装置。
  5. 請求項記載のエアバッグ装置であって、
    前記コントローラは、乗員条件に応じて排気手段の開閉度を制御することを特徴とするエアバッグ装置。
  6. 請求項に記載のエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグ体は、前記車室内前部と側部の双方に配置され、
    前記コントローラは、車両の前面、後面、ロールオーバ衝突時に、前記車室内側部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータの点火時間を側面衝突時の点火時間に対して延長させることを特徴とするエアバッグ装置。
  7. 請求項記載のエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグ体は、前記車室内前部と側部の双方に配置され、
    前記車室内側部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータを、該車室内側部に配置したエアバッグ体を略1気圧で展開させる第1火薬部及びα気圧を付加する第2火薬部で形成し、
    前記排気手段は、前記車室内側部に配置したエアバッグ体に設けられ(1+α)気圧で破れる膜を備えた排気孔であり、
    前記コントローラは、車両の側面衝突時に前記第1,第2火薬部を同時に点火させると共に、前面、後面、ロールオーバ衝突時に第1火薬部の点火後時間差をもって第2火薬部を点火させることを特徴とするエアバッグ装置。
  8. 請求項記載のエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグ体は、前記車室内前部と側部の双方に配置され、
    前記車室内側部に配置したエアバッグ体に展開状態を可変とするヒューズ機構を設け、
    前記車室内側部に配置したエアバッグ体を展開させるインフレータを、前記車室内側部に配置したエアバッグ体を略1気圧で展開させる第1火薬部及び、気圧を付加する複数の第2の火薬部で形成し、
    前記コントローラは、車両の側面衝突時に前記第1,第2の火薬部を同時に点火させると共に、前面、後面、ロールオーバ衝突時に第1火薬部の点火後に時間差をもって複数段に第2火薬部を点火させることを特徴とするエアバッグ装置。
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