JP3549691B2 - きのこの人工培養基およびその製法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材となる鋸屑の含有量が少なくても、好適な空隙率を維持した培養基とすることができ、かつ基材の分散が均一であるきのこの人工培養基およびその製法に関する。
【0002】
従来、きのこ類の人工栽培には鋸屑とふすま等の栄養成分とを主体とし、これを加水調整して瓶や袋等に詰め、種菌を接種して培養した人工培養基が用いられている。この人工培養基に用いる鋸屑は、リグニン、セルロース、ヘミセルロース等のきのこ菌糸の成長(資化)に利用される木材成分を含有しているため、人工培養基の原料として不可欠である。また鋸屑は、その形状から、人工培養基中に適度な空隙を形成し、これが菌糸の成長、培養基内の空気交換等に好適な条件を作りだしている。
【0003】
しかしながら、鋸屑の原料である木材は、昨今の森林資源保護の観点から多量の伐採が問題視されており、また特にきのこに適した広葉樹の鋸屑は入手が困難な状況にある。
【0004】
この鋸屑の不足を補うために、代替物質が種々探索されており、その中でも綿実油製造の際の副産物(産業廃棄物)である綿実殻が、リグニン,セルロース,ヘミセルロース等の鋸屑成分を含有し、また鋸屑同様の空隙を保持できる形状であるという点で有望である。
【0005】
ところが、この綿実殻は、他の培地原料と一括混合すると、混合時に栄養成分と鋸屑とが付着し易く、綿実殻だけが遊離・浮上し、均一な混合状態とならないという欠点を有している。
【0006】
綿実殻が鋸屑と遊離すると、きのこ菌糸にとって、栄養状態に偏りが生じ、菌糸の育成が阻害され、培養期間の短縮が望めない。また、鋸屑と綿実殻の形状の違いにより、鋸屑層と綿実殻層とで空隙率に差ができ、菌糸の成長速度に差がでて、均一な菌糸蔓延状態になりにくい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らが鋭意検討を行った結果、綿実殻と共に油脂を用いれば、綿実殻を培養基原料中に均一分散することができることを見いだし本発明に到達したものであって、その目的とするところは、きのこの人工培養基の基材に、鋸屑の一部代替物質としての綿実殻を、均一に分散させるにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、鋸屑を含有するきのこの人工培養基であって、油脂と栄養成分とを一次混合したのち、この一次混合物と綿実殻とを二次混合し、次いで鋸屑と混合したものであることを特徴とするきのこの人工培養基、及び鋸屑を含有するきのこの人工培養基を製造するに際し、油脂と栄養成分とを一次混合したのち、この一時混合物と綿実殻とを二次混合し、次いで鋸屑と混合することを特徴とするきのこの人工培養基の製法によって達成される。
【0009】
次に本発明を詳しく説明する。
まず、本発明に用いる鋸屑は、特に限定するものではないが、好適にはクヌギ、ナラ材を粉砕した鋸屑が用いられる。これらは単独でも数種組み合わせてもよい。また、用いる量としては、きのこ人工培養基調整時の初期全体重量中、15〜35重量%以上(以下「%」と記す)に設定する事が栄養原および培養基の形成等の点で望ましい。
【0010】
なお、鋸屑の一部代替としてもみ殻、わら、バーミキュライト、天然軽石、パーライト等を用いてもよい。これらは人工培養基全体重量中10%以下とすることが培養基形成の点で望ましい。
【0011】
本発明で用いられる綿実殻は、綿の種子から搾油したあとの残渣である。この綿実殻は外種皮、内種皮、果肉粕等が混在していてもよい。
【0012】
綿実殻は培養基全体重量中の3〜15%程度に設定する事が望ましい。3%以上だと、菌糸成長が均一で培養期間短縮ができ、15%以下が、他の培地原料と均一混合し易いという点で、好ましい。
【0013】
本発明で用いられる油脂としては、特に限定するものではなく、動物性油脂、植物性油脂や、中鎖トリグリセライド、カカオ代替脂等の加工油脂等適宜選択して用いればよい。また、その形態も固体油脂、液体油脂等適宜選択して用いればよいが、簡便性の点で液体油の方が好適である。これらの中でも米油、ひまわり油、大豆油、菜種油が、一般普及原料であること、経日安定性等の点で好適である。
これらは単独で用いても数種組み合わせてもよい。
【0014】
油脂は、栄養成分中に油脂が含まれない場合等は、別途添加する必要があるが、後述する栄養成分に既に含有されている場合は、別途添加しなくてもよい。
【0015】
また、栄養成分中に油脂が含まれる場合、油脂を別に添加する場合、いずれの場合でも、油脂としての含有量は、きのこ人工培養基調整時の初期全体重量中、0.5〜4.5重量%(以下「%」と記す)に設定する事が望ましい。
【0016】
油脂が0.5%以上であると、培養基の栄養状態が良好であり、菌糸の成長が早く、4.5%以下であると、培養段階で菌糸塊原基様の発生が生じる心配もないので好ましい。
【0017】
また、この油脂に、シュガーエステル,グリセリン脂肪酸エステル,ポリグリセリンエステル,レシチン等のHLBの高い親油性液状界面活性剤を混合すると、綿実殻がいっそう分散し易くなるため好ましい。
【0018】
また、本発明のきのこの人工培養基には、栄養成分を含有させることもできる。栄養成分としては、ふすま、脱脂米糠、生米糠等が挙げられる。これらは単独でも数種併用してもよい。
【0019】
栄養剤の添加量は、通常人工培養基全体重量中の5〜15%程度である。5%以上の場合には、菌糸成長も早く、15%以下だと培養中の菌糸塊原基様の発生もほとんどないという点で好ましい。
【0020】
次に、上記培地原料を用いて、本発明のきのこ人工培養基は例えば次のようにして製造することができる。
【0021】
上記栄養成分中に油脂を含有する場合は、油脂含有栄養成分と綿実殻とを混合したのち、鋸屑等の他の原料と混合すればよい。
【0022】
また、油脂を別に添加する場合は、次のようにして行うのが好ましい。
【0023】
まず、上記栄養成分と油脂とを一次混合する。混合の程度は、栄養成分と油脂とが略均一になる程度でよい。また、混合の手段は羽根付き横型又は縦型などの通常の混合機等を用いれば良いが、栄養成分の量が多い場合は、油脂を霧状に噴霧する等して混合することが均一混合の点で好ましい。
なお、次の二次混合に先立って、この一次混合を行うことにより、綿実殻が均一な混合状態となるので好ましい。
【0024】
次いで、この一次混合物に綿実殻を添加し二次混合する。混合の程度は、糸様に絡み合った綿実殻がほぐれだし、分散されるまで行えばよい。
また、混合の手段は羽根付き横型又は縦型などの通常の混合機を用いればよい。鋸屑、水の添加に先立って、この二次混合を行うことが、綿実殻の浮遊の防止が可能となり、均一な混合物となるという点で好ましい。
【0025】
次にこの二次混合物に鋸屑を添加し、加水して培養基含水率を55〜60%程度に調整する。そして、これを瓶、袋等の培養容器に適宜充填し、加熱殺菌して冷却後に種菌を培養基表面に接種すれば、本発明のきのこ人工培養基となる。
【0026】
加水に先立って、水に固形の界面活性剤を加熱しながら加えるか、あるいは、液状の界面活性剤を水に乳化混合すると、綿実殻の分散性が向上するため好ましい。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本発明のきのこ人工培養基は、培地原料基材の一部に綿実殻を用いているので、鋸屑の含有量が少なくても、鋸屑を主体とするきのこ培養基と同等の効果を得ることができる。
【0028】
また油脂を用いることにより、栄養成分の比重を綿実殻と同等に調製することができる。
【0029】
また、培地原料を調整する際に、予め油脂と栄養成分とを混合したのち綿実殻と混合し、鋸屑、水を添加すれば、綿実殻が培地原料中に均一に分散し、適度な空隙率を維持できる。従って、特に種菌用の培養基に適しており、菌糸成長が早く培養期間を短縮することができ、また均一な菌糸蔓延状態となる。
【0030】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
【0031】
〈実施例1〜7〉
表1に示す組成で栄養成分と油脂とを一次混合した後、これに綿実殻を二次混合し、次いで鋸屑と水とを順次最終混合し培地を得た。
得られた培地を、容積800cc(底径62mm、口径55mm、高さ162mm)のポリプロピレン製容器に530g充填成形し、フィルタ付きキャップをしたのち、オートクレーブで121℃70分加圧殺菌し、室温冷却後別途培養された原菌を摂取し、24℃で培養容器内に蔓延するまで培養し、その期間と菌糸白度の状態を調べた。
【0032】
〈比較例1〉
油脂を用いない他は、実施例1と同様にした。
【0033】
〈比較例2〉
原料を一括混合する他は、実施例1と同様にした。
【0034】
以上の結果を表1に合わせて示す。
【0035】
【表1】
【0036】
表1の結果から、実施例はいずれも培地原料が均一に混合され、培養基内の空隙率も好適に保持され、菌糸蔓延が短期間で達成され、また菌糸白度も良好であった。これに対し、比較例は培地原料が混合性、培養基内の空隙率、菌糸蔓延期間、菌糸白度のいずれかが悪く好ましくなかった。
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材となる鋸屑の含有量が少なくても、好適な空隙率を維持した培養基とすることができ、かつ基材の分散が均一であるきのこの人工培養基およびその製法に関する。
【0002】
従来、きのこ類の人工栽培には鋸屑とふすま等の栄養成分とを主体とし、これを加水調整して瓶や袋等に詰め、種菌を接種して培養した人工培養基が用いられている。この人工培養基に用いる鋸屑は、リグニン、セルロース、ヘミセルロース等のきのこ菌糸の成長(資化)に利用される木材成分を含有しているため、人工培養基の原料として不可欠である。また鋸屑は、その形状から、人工培養基中に適度な空隙を形成し、これが菌糸の成長、培養基内の空気交換等に好適な条件を作りだしている。
【0003】
しかしながら、鋸屑の原料である木材は、昨今の森林資源保護の観点から多量の伐採が問題視されており、また特にきのこに適した広葉樹の鋸屑は入手が困難な状況にある。
【0004】
この鋸屑の不足を補うために、代替物質が種々探索されており、その中でも綿実油製造の際の副産物(産業廃棄物)である綿実殻が、リグニン,セルロース,ヘミセルロース等の鋸屑成分を含有し、また鋸屑同様の空隙を保持できる形状であるという点で有望である。
【0005】
ところが、この綿実殻は、他の培地原料と一括混合すると、混合時に栄養成分と鋸屑とが付着し易く、綿実殻だけが遊離・浮上し、均一な混合状態とならないという欠点を有している。
【0006】
綿実殻が鋸屑と遊離すると、きのこ菌糸にとって、栄養状態に偏りが生じ、菌糸の育成が阻害され、培養期間の短縮が望めない。また、鋸屑と綿実殻の形状の違いにより、鋸屑層と綿実殻層とで空隙率に差ができ、菌糸の成長速度に差がでて、均一な菌糸蔓延状態になりにくい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らが鋭意検討を行った結果、綿実殻と共に油脂を用いれば、綿実殻を培養基原料中に均一分散することができることを見いだし本発明に到達したものであって、その目的とするところは、きのこの人工培養基の基材に、鋸屑の一部代替物質としての綿実殻を、均一に分散させるにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、鋸屑を含有するきのこの人工培養基であって、油脂と栄養成分とを一次混合したのち、この一次混合物と綿実殻とを二次混合し、次いで鋸屑と混合したものであることを特徴とするきのこの人工培養基、及び鋸屑を含有するきのこの人工培養基を製造するに際し、油脂と栄養成分とを一次混合したのち、この一時混合物と綿実殻とを二次混合し、次いで鋸屑と混合することを特徴とするきのこの人工培養基の製法によって達成される。
【0009】
次に本発明を詳しく説明する。
まず、本発明に用いる鋸屑は、特に限定するものではないが、好適にはクヌギ、ナラ材を粉砕した鋸屑が用いられる。これらは単独でも数種組み合わせてもよい。また、用いる量としては、きのこ人工培養基調整時の初期全体重量中、15〜35重量%以上(以下「%」と記す)に設定する事が栄養原および培養基の形成等の点で望ましい。
【0010】
なお、鋸屑の一部代替としてもみ殻、わら、バーミキュライト、天然軽石、パーライト等を用いてもよい。これらは人工培養基全体重量中10%以下とすることが培養基形成の点で望ましい。
【0011】
本発明で用いられる綿実殻は、綿の種子から搾油したあとの残渣である。この綿実殻は外種皮、内種皮、果肉粕等が混在していてもよい。
【0012】
綿実殻は培養基全体重量中の3〜15%程度に設定する事が望ましい。3%以上だと、菌糸成長が均一で培養期間短縮ができ、15%以下が、他の培地原料と均一混合し易いという点で、好ましい。
【0013】
本発明で用いられる油脂としては、特に限定するものではなく、動物性油脂、植物性油脂や、中鎖トリグリセライド、カカオ代替脂等の加工油脂等適宜選択して用いればよい。また、その形態も固体油脂、液体油脂等適宜選択して用いればよいが、簡便性の点で液体油の方が好適である。これらの中でも米油、ひまわり油、大豆油、菜種油が、一般普及原料であること、経日安定性等の点で好適である。
これらは単独で用いても数種組み合わせてもよい。
【0014】
油脂は、栄養成分中に油脂が含まれない場合等は、別途添加する必要があるが、後述する栄養成分に既に含有されている場合は、別途添加しなくてもよい。
【0015】
また、栄養成分中に油脂が含まれる場合、油脂を別に添加する場合、いずれの場合でも、油脂としての含有量は、きのこ人工培養基調整時の初期全体重量中、0.5〜4.5重量%(以下「%」と記す)に設定する事が望ましい。
【0016】
油脂が0.5%以上であると、培養基の栄養状態が良好であり、菌糸の成長が早く、4.5%以下であると、培養段階で菌糸塊原基様の発生が生じる心配もないので好ましい。
【0017】
また、この油脂に、シュガーエステル,グリセリン脂肪酸エステル,ポリグリセリンエステル,レシチン等のHLBの高い親油性液状界面活性剤を混合すると、綿実殻がいっそう分散し易くなるため好ましい。
【0018】
また、本発明のきのこの人工培養基には、栄養成分を含有させることもできる。栄養成分としては、ふすま、脱脂米糠、生米糠等が挙げられる。これらは単独でも数種併用してもよい。
【0019】
栄養剤の添加量は、通常人工培養基全体重量中の5〜15%程度である。5%以上の場合には、菌糸成長も早く、15%以下だと培養中の菌糸塊原基様の発生もほとんどないという点で好ましい。
【0020】
次に、上記培地原料を用いて、本発明のきのこ人工培養基は例えば次のようにして製造することができる。
【0021】
上記栄養成分中に油脂を含有する場合は、油脂含有栄養成分と綿実殻とを混合したのち、鋸屑等の他の原料と混合すればよい。
【0022】
また、油脂を別に添加する場合は、次のようにして行うのが好ましい。
【0023】
まず、上記栄養成分と油脂とを一次混合する。混合の程度は、栄養成分と油脂とが略均一になる程度でよい。また、混合の手段は羽根付き横型又は縦型などの通常の混合機等を用いれば良いが、栄養成分の量が多い場合は、油脂を霧状に噴霧する等して混合することが均一混合の点で好ましい。
なお、次の二次混合に先立って、この一次混合を行うことにより、綿実殻が均一な混合状態となるので好ましい。
【0024】
次いで、この一次混合物に綿実殻を添加し二次混合する。混合の程度は、糸様に絡み合った綿実殻がほぐれだし、分散されるまで行えばよい。
また、混合の手段は羽根付き横型又は縦型などの通常の混合機を用いればよい。鋸屑、水の添加に先立って、この二次混合を行うことが、綿実殻の浮遊の防止が可能となり、均一な混合物となるという点で好ましい。
【0025】
次にこの二次混合物に鋸屑を添加し、加水して培養基含水率を55〜60%程度に調整する。そして、これを瓶、袋等の培養容器に適宜充填し、加熱殺菌して冷却後に種菌を培養基表面に接種すれば、本発明のきのこ人工培養基となる。
【0026】
加水に先立って、水に固形の界面活性剤を加熱しながら加えるか、あるいは、液状の界面活性剤を水に乳化混合すると、綿実殻の分散性が向上するため好ましい。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本発明のきのこ人工培養基は、培地原料基材の一部に綿実殻を用いているので、鋸屑の含有量が少なくても、鋸屑を主体とするきのこ培養基と同等の効果を得ることができる。
【0028】
また油脂を用いることにより、栄養成分の比重を綿実殻と同等に調製することができる。
【0029】
また、培地原料を調整する際に、予め油脂と栄養成分とを混合したのち綿実殻と混合し、鋸屑、水を添加すれば、綿実殻が培地原料中に均一に分散し、適度な空隙率を維持できる。従って、特に種菌用の培養基に適しており、菌糸成長が早く培養期間を短縮することができ、また均一な菌糸蔓延状態となる。
【0030】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
【0031】
〈実施例1〜7〉
表1に示す組成で栄養成分と油脂とを一次混合した後、これに綿実殻を二次混合し、次いで鋸屑と水とを順次最終混合し培地を得た。
得られた培地を、容積800cc(底径62mm、口径55mm、高さ162mm)のポリプロピレン製容器に530g充填成形し、フィルタ付きキャップをしたのち、オートクレーブで121℃70分加圧殺菌し、室温冷却後別途培養された原菌を摂取し、24℃で培養容器内に蔓延するまで培養し、その期間と菌糸白度の状態を調べた。
【0032】
〈比較例1〉
油脂を用いない他は、実施例1と同様にした。
【0033】
〈比較例2〉
原料を一括混合する他は、実施例1と同様にした。
【0034】
以上の結果を表1に合わせて示す。
【0035】
【表1】
【0036】
表1の結果から、実施例はいずれも培地原料が均一に混合され、培養基内の空隙率も好適に保持され、菌糸蔓延が短期間で達成され、また菌糸白度も良好であった。これに対し、比較例は培地原料が混合性、培養基内の空隙率、菌糸蔓延期間、菌糸白度のいずれかが悪く好ましくなかった。
Claims (2)
- 鋸屑を含有するきのこの人工培養基であって、油脂と栄養成分とを一次混合したのち、この一次混合物と綿実殻とを二次混合し、次いで鋸屑と混合したものであることを特徴とするきのこの人工培養基。
- 鋸屑を含有するきのこの人工培養基を製造するに際し、油脂と栄養成分とを一次混合したのち、この一時混合物と綿実殻とを二次混合し、次いで鋸屑と混合することを特徴とするきのこの人工培養基の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30399096A JP3549691B2 (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | きのこの人工培養基およびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30399096A JP3549691B2 (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | きのこの人工培養基およびその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10127163A JPH10127163A (ja) | 1998-05-19 |
JP3549691B2 true JP3549691B2 (ja) | 2004-08-04 |
Family
ID=17927725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30399096A Expired - Fee Related JP3549691B2 (ja) | 1996-10-29 | 1996-10-29 | きのこの人工培養基およびその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3549691B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012090625A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-05-17 | Chikuno Shokuhin Kogyo Kk | キノコ栽培用培地組成物 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007267690A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Tsukiyono Kinokoen:Kk | ベントナイトなどの層状珪酸塩系鉱物を含有するきのこの人工栽培用培地、およびそれを用いるきのこの人工栽培方法 |
CN104272976A (zh) * | 2014-08-28 | 2015-01-14 | 鹤壁泰润达生物油脂有限责任公司 | 一种以蓖麻饼粕为主要氮源的平菇栽培方法 |
-
1996
- 1996-10-29 JP JP30399096A patent/JP3549691B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012090625A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-05-17 | Chikuno Shokuhin Kogyo Kk | キノコ栽培用培地組成物 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10127163A (ja) | 1998-05-19 |
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TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
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