JP3549534B2 - 化学的方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化学的方法、より詳細にはオルト−ヒドロキシ置換芳香族ニトリル類の製造方法に関するものである。
対応するアルドオキシム類に脱水剤の作用を施すことにより芳香族ニトリル類を製造することは十分に立証された反応であり、多数の適切な脱水剤が先行技術において述べられている。アルドオキシム類自体は常法により、対応する芳香族アルデヒド類をヒドロキシルアミンと反応させることにより得られる。実際にはヒドロキシルアミンは通常は塩、たとえば硫酸−または塩化ヒドロキシルアンモニウムの形で使用され、この反応は放出された酸と反応する酸結合剤、たとえば炭酸ナトリウムの存在下で実施され、これにより硫酸−または塩化ナトリウム(これらは廃棄されなければならない)および二酸化炭素が形成される。この反応は一般に2相の水性および有機溶媒中で実施されるので、二酸化炭素の発生は有機溶剤の損失をもたらし、適切な、かつしばしば経費のかかる予防措置をとらない限り、経済上および環境上の問題を生じる可能性がある。
ニトリル類を対応するアルデヒド類から直接に製造することも知られている。ヒドロキシルアミンまたはその場でヒドロキシルアミンを発生しうる物質は一般に反応体の1つとして用いられ、反応は中間にアルドオキシムを経て進行すると推定されるが、それらの単離は行わなくてよい。たとえばガンボアおよびパロマ(Ganboa,Paloma)(Synthetic Communications,13(3),219−224,1983)は、アルデヒド類、塩酸ヒドロキシルアミン、硫酸マグネシウム(恐らく脱水剤として機能する)、および触媒としてのp−トルエンスルホン酸からワンポット法により芳香族ニトリル類を製造することにつき記載している。同著者ら(Synthetic Communications,13(12),999−1006,1983)は、アルデヒド類、塩酸ヒドロキシルアミンまたはニトロメタンから酢酸媒質中で、脱水剤としてのポリリン酸を用いて芳香族ニトリル類を製造するためのワンポット法についても記載している。
アルドオキシム類の脱水により、または直接にアルデヒド類から製造された芳香族ニトリル類には、2−ヒドロキシベンゾニトリル、すなわち農業用化学薬品の製造に有用な中間体が含まれる。この化合物を無水酢酸中でサリチルアルドオキシムの加熱により製造することはビクター・マイヤー(Victor Meyer)(Chem.Ber.,26,1254,1893)により記載され、蟻酸のサリチルアルデヒド溶液を塩酸ヒドロキシルアミンおよび蟻酸ナトリウムと共に還流することにより同化合物を製造することはフェンエス(van Es)(J.Chem,Soc.,1965,1564)により報告されている。
オルト−ヒドロキシ置換された芳香族ニトリル類(以下2−ヒドロキシアリールニトリル類と称する)は2−ヒドロキシアリールアルデヒド類から、後記のように後者を少なくとも部分的に特定の金属の塩および/または錯体の形で用いる場合、円滑かつ経済的に製造しうることが今回見出された。場合によっては、常法において起こるよりはるかに速やかなオキシム化反応が起こり、さらにオキシム化反応とアルデヒド製造のためのホルミル化を統合するとさらに操作上の節約が可能となる。
従って本発明は、2−ヒドロキシアリールニトリル類の製造方法であって、ヒドロキシルアミンを、少なくとも部分的に周期表のII族、III族、IVA族またはVIA族金属の塩および/または錯体の形である2−ヒドロキシアリールアルデヒドと反応させ、こうして生成した2−ヒドロキシアリールアルドオキシムを脱水することを含む方法を提供する。
本明細書において述べる周期表は、CRCプレスにより発行された“Handbook of Chemistry and Physics"、第74版の前裏表紙に“previous IUPAC form"として示されたものである。
本発明方法に使用しうる2−ヒドロキシアリールアルデヒドの例としては、サリチルアルデヒド、ならびに芳香環がヒドロキシ基およびホルミル基のほかに1−4個の置換基を保有しうる環置換サリチルアルデヒドが挙げられる。適切な置換基の例には、ハロゲン原子およびアルキル、シクロアルキル、アルアルキル、アリール、アルカリール、アルコキシ、アリールオキシ、アシルまたはヒドロキシ基が含まれる。
本発明によれば、2−ヒドロキシアリールアルデヒドは少なくとも部分的に周期表のII族、III族、IVA族またはVIA族金属の塩、すなわちアリールオキシド、および/または錯体の形で用いられる。特に適切な金属の例としては、マグネシウム(IIA族)、アルミニウム(IIIB族)、チタンおよびジルコニウム(IVA族)、ならびにクロム(VIA族)が挙げられる。金属塩または錯体は予め形成するか、または反応混合物中で、恐らくごく一時的に、かつ場合により金属の他の1種または2種以上の誘導体と平衡状態で生成させてもよい。
マグネシウム塩の形の2−ヒドロキシアリールアルデヒドの製造に適した反応条件は、本発明者らの欧州特許出願公開第0529870号明細書に記載されている。
アルミニウム、チタン、ジルコニウムおよびクロムの化合物の存在下で2−ヒドロキシアリールアルデヒドを製造しうる条件は、欧州特許出願公開第0077279号、欧州特許出願公開第0106653号、および米国特許出願第4231967号明細書に記載されており、これらの条件は少なくとも部分的に前記金属の塩および/または錯体の形である2−ヒドロキシアリールアルデヒドの形成をもたらすと予想しうる。2−ヒドロキシアリールアルデヒドの製造に使用しうるチタン化合物にはチタン(IV)誘導体が含まれる。適切なチタン(IV)誘導体には次式の化合物が含まれる:
Figure 0003549534
式中のW、X、YおよびZはそれぞれ独立して、ハロゲン原子、またはアルコキシ、アリールオキシ、アルカリールオキシ、アルアルコキシ、アシルオキシもしくはシクロペンタジエニル基、またはβ−ジケトン、ヒドロキシキノリン、もしくは所望により置換された2−ヒドロキシベンズアルデヒドの残基を表し、あるいはW、X、YおよびZのうち2個が一緒になって酸素を表し、残りの2個がそれぞれ独立してハロゲン原子、またはアルコキシ、アリールオキシ、アルアルコキシ、アルカリールオキシもしくはアシルオキシもしくはシクロペンタジエニル基、またはβ−ジケトン、ヒドロキシキノリン、もしくは所望により置換された2−ヒドロキシベンズアルデヒドの残基を表す。一般に基W、X、YまたはZのアルキルまたはアシル部分は最高22個の炭素原子を含み、アリール部分はフェニルであろう。チタン(IV)誘導体の具体例には、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシドおよびチタンテトラフェノキシドが含まれる。
本発明方法を実施するに際しては、ヒドロキシルアミンは塩、たとえば塩の水溶液の形で用いるのが有利である。適切な塩類には、臭化−、リン酸−、硝酸−および酢酸ヒドロキシルアンモニウム、特に硫酸塩が含まれる。
ヒドロキシルアミンを塩の形で使用し、かつヒドロキシアリールアルデヒドを部分塩の形で使用し、金属がヒドロキシアリールアルデヒドに対して化学的当量未満の量で存在する場合(たとえば触媒量のチタン)、通常は塩基の存在下でオキシム化反応を行う必要があろう。適切な塩基には、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩、酢酸塩など、および窒素塩基類(nitrogenous base)が含まれる。金属、たとえばマグネシウムをヒドロキシアリールアルデヒドに対して少なくとも化学的当量で用いる場合、酸結合剤としてさらに塩基を添加することは通常は不必要である。
オキシム化反応は適切な溶剤中で30−150℃の温度において実施するのが好都合であるが、所望によりこれより若干低いか、または高い温度を採用しうる。適切な溶剤には、たとえばヒドロキシアリールアルデヒドおよびヒドロキシルアミンの両方が有意の程度に溶解しうる有機溶剤、たとえばアルコール類が含まれる。しかしヒドロキシルアミンまたはその塩を水溶液の形で用いることが好ましい。少なくとも部分的に前記金属の塩および/または錯体の形である2−ヒドロキシアルデヒド類は、その構造およびイオン化の程度に応じて、そのままで、あるいは水中の、または水混和性もしくは水−非混和性有機溶剤中の溶液もしくは分散液の形で使用しうる。好ましい溶剤系には、水と芳香族炭化水素、たとえばトルエンまたはキシレンの混合物が含まれる。
2−ヒドロキシアリールアルドオキシムはそれが製造された反応混合物から、後続の2−ヒドロキシアリールニトリル類への脱水に好都合ないかなる方法によっても採集しうる。
脱水工程は、−CH=NOH基を−CNへ変換することにつき先行技術において十分に述べられている条件を用いて実施しうる。適切な脱水剤の例については、“Comprehensive Organic Chemistry"(バートンおよびオリス(Barton,Ollis)),Vol.2,533頁(パーガモン・プレス発行)、および“Advanced Organic Chemistry"(ジェリー・マーチ(Jerry March)),第4版,1038および1039頁(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ発行)が参照される。好ましい脱水剤には、無水酢酸、塩化チオニル/ジメチルホルムアミド、および蟻酸ナトリウム/蟻酸が含まれる。脱水は、酸触媒、たとえばp−トルエンスルホン酸、硫酸、または固体担持された酸、たとえば酸性ポリマーもしくは酸性白土の存在下で、水を共沸除去することによっても実施しうる。2−ヒドロキシアリールアルドオキシムはオキシム化反応混合物から脱水のために単離しうるが、単離せずに粗製のオキシム化反応混合物から、たとえば簡単な分離または共沸蒸留により水を物理的に除去したのち、それを脱水することが好ましい。
あるいは本発明方法は、少なくとも部分的に塩および/または錯体の形であるアルデヒド類を、たとえばこのような変換に関して先行技術に述べられた条件を用いて、アルドオキシム中間体を経て直接にニトリル類に変換するワンポット法として操作することができる。
2−ヒドロキシアリールニトリル類はそれが製造された(かつ必要ならば精製された)反応混合物から、常法により採集しうる。
所望により置換されたフェノールを各種の金属誘導体の存在下でオルト−ホルミル化することにより2−ヒドロキシアリールアルデヒドを製造する方法は、前記の欧州特許出願公開第0529870号、欧州特許出願公開第0077279号、欧州特許出願公開第0106653号、および米国特許出願第4231967号明細書に記載されている。これらの方法によれば2−ヒドロキシアリールアルデヒドは少なくとも部分的に金属塩および/または錯体の形で得られると考えられ、これらからアルデヒド自体が常法により、たとえば酸性化および抽出により採集される。このホルミル化法において得られる2−ヒドロキシアリールアルデヒド金属塩または錯体を、これらのヒドロキシアリールアルデヒド自体を単離する必要なしにそのまま出発原料として使用しうることは、本発明の特に有利な特色である。
従って本発明の他の観点は、2−ヒドロキシアリールニトリル類の製造方法であって、ヒドロキシルアミンを2−ヒドロキシアリールアルデヒド−−少なくとも部分的に周期表のII族、III族、IVA族またはVIA族金属の塩および/または錯体の形であり、かつ少なくとも1つのオルト位が空いているフェノール類とホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物とを、実質的に無水条件下で周期表のII族、III族、IVA族またはVIA族金属の化合物の存在下に、および/またはフェノール類が少なくとも部分的に周期表のII族、III族、IVA族またはVIA族金属の塩および/または錯体の形である条件下で反応させた直接生成物である−−と反応させ、こうして生成した2−ヒドロキシアリールアルドオキシムを脱水することを含む方法を提供する。
本明細書において用いる“直接生成物”という表現は、それが形成された反応混合物から単離されていない生成物を意味する。
本発明のこの観点の好ましい態様においては、ヒドロキシルアミンまたはヒドロキシルアミン塩を、マグネシウム2−ホルミルアリールオキシド−−ヒドロキシル基に対してオルト位に少なくとも1つの空いた位置を有するヒドロキシ芳香族化合物から少なくとも部分的に誘導されたマグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドと、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物とを、実質的に無水条件下で反応させることにより得られるもの−−と反応させる。
本発明のこの観点の特に好ましい態様においては、ヒドロキシルアミンまたはヒドロキシルアミン塩を、マグネシウムビス(2−ホルミルフェノキシド類)−−少なくとも1つのオルト位が空いているフェノール類から少なくとも部分的に誘導されたマグネシウムビス−フェノキシド類と、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物とを、実質的に無水条件下で反応させることにより得られるもの−−と反応させる。
マグネシウムビス(2−ホルミルフェノキシド類)を製造するためのホルミル化反応に必要な実質的に無水の条件は、実質的に無水の反応体を、外来水分(advantitious moisture)除去のための常法、たとえば蒸留と共に用いることにより得るのが好都合である。通常この反応は実質的に無水の溶剤系の存在下に実施するのが有利である。適切な溶剤系は一般に、マグネシウム原子に対してリガンドとして作用しうる不活性の非極性または低極性有機溶剤および/または極性有機溶剤を含む。
適切な不活性の非極性または低極性有機溶剤は、反応温度で液体であり、マグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドに対する溶剤として作用するであろう。好ましくはそれらは1種または2種以上の揮発性副生物を蒸留により除去することを可能にする。適切な不活性溶剤の例には、芳香族化水素、たとえばキシレン、メシチレン、クメン、シメン、テトラリン、および特にトルエン、ならびに塩素化芳香族炭化水素、たとえばクロロベンゼンおよびo−ジクロロベンゼンが含まれる。不活性溶剤の混合物も使用しうる。
適切な極性溶剤は反応温度で液体であり、非極性または低極性溶剤と併用した場合、補助溶剤とみなすことができる。適切な極性補助溶剤の例としては、極性芳香族溶剤、たとえばジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルアセトアミド、N−ホルミルピペラジン、N−メチルピロリジノン、テトラメチル尿素、および特にジメチルホルムアミド、第三塩基、たとえばトリエチルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンおよびピリジン、エーテル類、たとえばジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、グリム(glyme)、ジグリム(diglyme)、トリグリム(triglyme)、トリス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]アミンおよびクラウンエーテル類、ならびに他の極性溶剤、たとえば“ポリメグ(Polymeg)"1000および“セロソルブ(Cellosolve)”などが挙げられる。特に有用な補助溶剤には、低級アルカノール、たとえばエタノール、および特にメタノールが含まれる。補助溶剤の混合物も使用しうる。補助溶剤は反応混合物にそのままで、または既にビス−ヒドロカルビルオキシドのマグネシウム原子と錯体形成した形で含有させることができる。
ある種の溶剤はホルミル化反応において“溶剤”および“補助溶剤”の両方として機能する能力をもつことができる。たとえばテトラヒドロフランなどの物質は、溶剤として極性がより高い補助溶剤と併用するか、または補助溶剤として極性がより低い溶剤と併用するか、またはそれを唯一の溶剤/補助溶剤として使用しうる。
マグネシウムビス(2−ホルミルフェノキシド類)の製造に用いられるホルミル化反応は、約60−約130℃の還流温度で実施するのが適切であり、反応の副生物、たとえばメタノール、蟻酸メチルおよびメチラールはそれらが生成するのに伴って反応混合物から除去されることが好ましい。還流温度は個々のいずれの場合においても、溶剤系の組成および反応帯域に付与される圧力に依存するであろう。ホルミル化は大気圧またはそれより高い圧力で十分に実施しうるが、場合によりホルミル化を減圧で、すなわち普通の大気圧より低い圧力、たとえば50−700mmHg(絶対)で実施することが好ましい。反応を減圧で(従って、より低い温度で)実施した場合、同じ反応を同一溶剤系中で大気圧において実施した場合と比較して、特に揮発性反応副生物の除去が促進されるほか、アルデヒド類の収率および/または純度が有意に改良され、副生物の生成がかなり減少するのをしばしば観察しうることが見出された。
場合により、この反応を約70−約80℃、たとえば約75℃の還流温度で実施することが好ましく、反応圧力は反応副生物の蒸留を維持するように選ばれる。約50−約500mmHg(絶対)の圧力が一般に好ましい還流温度を与えるであろう。
ホルミル化反応に使用しうるマグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドは、マグネシウム原子当たり2個のヒドロカルビルオキシ残基を含有し、それらのヒドロカルビルオキシ残基のうち少なくとも1個は、酸素原子に対してオルト位に少なくとも1つの空いた位置をもつアリールオキシ、たとえばフェノキシまたはナフチルオキシである化合物である。特に適切なものはマグネシウムビス−フェノキシド類であって、それらのフェノキシド残基が置換されていないか、または2−および6−位の両方以外のいずれか、またはすべての位置において、反応経過を妨害せず、かつ好ましくは電子供与性または弱い電子吸引性である置換基で置換されたものである。
特に有用なマグネシウムビス−フェノキシド類は、次式のフェノール類の誘導体である:
Figure 0003549534
式中のR1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素もしくはハロゲン原子、またはアルキル、シクロアルキル、アルアルキル、アリール、アルカリール、アルコキシ、アリールオキシ、アシルもしくはヒドロキシ基を表す。R1、R2、R3およびR4で表される種々のヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシおよびアシル基は、それぞれ最高36個、たとえば1−6個の炭素原子を含有することが適切である。
式2のフェノール類から誘導されるマグネシウムビス−フェノキシド類は、式3の構造体、およびこれに関連するが、分子当たり2個以上のマグネシウム原子を含有する、より複雑な構造体を含む組成物であると考えられる。
式3の構造:
Figure 0003549534
において、R1、R2、R3およびR4は前記に定めたものであり、Lはホルミル化反応混合物の他の成分から誘導されるリガンド分子を表し、nは1−6の整数を表す。
リガンド分子Lを供給しうるホルミル化反応混合物の成分には、補助溶剤、ホルムアルデヒドおよびメタノール副生物、ならびにそれらの混合物が含まれる。
しかし、その製造方法によって既に適宜なリガンド分子を含有するマグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドを使用するのが特に好都合である。
たとえばラミレツ(Ramirez)らがSynthesis,1979,71に記載した方法により、すなわち次式のマグネシウムアルコキシド:
Mg(OR5 (4)
(式中のR5はアルキル、たとえばC1-4−アルキル基、特にメチルを表す)を、フェノール性ヒドロキシル基の隣に少なくとも1つの置換されていない位置を有するフェノール類、たとえば式2のフェノール類、最高2モルと反応させることにより製造されたマグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドを使用することが好ましい。好ましい比率はマグネシウムアルコキシドのモル当たり0.9−2モル、特に1.5−2モル、一般に約1.66モルのフェノール類である。
マグネシウムビス−アリールオキシドがホルミル化反応に用いられる場合、それらはマグネシウム原子当たり2個のアリールオキシ残基を含有し、かつ1個または2個以上のリガンド分子または基、たとえばメタノール分子をも含有すると考えられ、従ってそれらは構造的に式3に対応するか、または類似する。しかし本発明はマグネシウムビス−アリールオキシドの厳密な構造に関していずれかの仮説に基づくものではなく、式3の錯体の形であるか、またはそうでないビス−アリールオキシドの使用に関するものであると考えるべきであることを理解すべきである。
本発明方法に使用しうる他のマグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドには、マグネシウム原子当たり1個のアリールオキシ残基、および他の1個のヒドロカルビルオキシ残基、たとえばアルコキシ残基を含有する化合物が含まれる。それらのビス−ヒドロカルビルオキシドは、たとえば式4のマグネシウムアルコキシド1モルを、フェノール性ヒドロキシル基の隣に少なくとも1つの置換されていない位置を有するフェノール類1モルと反応させることにより得られ、所望により単独で、または前記のビス−アリールオキシドとの混合物として使用しうる。
ホルミル化反応に用いられるホルムアルデヒドは遊離のガス状ホルムアルデヒドもしくは無水溶剤中における溶液、またはホルムアルデヒド放出化合物、すなわち本発明方法に用いられる条件下でホルムアルデヒドを放出しうる化合物の形であってもよい。適切なホルムアルデヒド放出化合物には、ポリマー状のホルムアルデヒド、たとえばパラホルムアルデヒドが含まれる。ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物を徐々に(連続的または非連続的に)、溶剤系中のビス−アリールオキシドに添加することが好ましい。
ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物は一般に、ビス−ヒドロカルビルオキシド中に存在するフェノール類のモル当たり、ホルムアルデヒド(HCHO)として表して少なくとも2モルの量で本発明方法に用いられる。好ましい比率は、ビス−ヒドロカルビルオキシド中のフェノールのモル当たり、ホルムアルデヒド2−3モル、一般に約2.75モルである。補助溶剤はビス−ヒドロカルビルオキシドのモル当たり5モルを越えない量で用いるのが適切であり、好ましい量はビス−ヒドロカルビルオキシドのモル当たり1−2モルの量である。これらの量には、ビス−ヒドロカルビルオキシド中に既にリガンドとして存在する補助溶剤も含まれる。メタノールは反応の副生物であるので、このメタノールおよび他のいずれかの揮発性副生物を反応経過中に蒸留により除去して、補助溶剤/ビス−ヒドロカルビルオキシドの比率を最適水準に保持することにより、転化率および収率を最大限にすることができる。
本発明の他の有用な態様においては、ヒドロキシルアミンまたはその塩と、欧州特許出願公開第0077279号、欧州特許出願公開第0106653号、および米国特許出願第4231967号明細書に記載されるホルミル化反応において得られる2−ヒドロキシアリールアルデヒドのアルミニウム、チタン、ジルコニウムまたはクロム誘導体とを、これらのヒドロキシアリールアルデヒド自体をそれらが製造された反応混合物から単離する必要なしにそのまま反応させ、こうして形成されたオキシムを脱水することができる。
本発明方法は、2−ヒドロキシベンゾニトリル類自体を特に下記工程の統合された方法により製造するために特に有用である:
1)マグネシウムビス−フェノキシド類とホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物とを実質的に無水の条件下で反応させて、サリチルアルデヒド類のマグネシウム塩を形成する;該マグネシウムビス−フェノキシドはフェノール類を式4のマグネシウムアルコキシドと反応させることにより得られたものである;
2)サリチルアルデヒド類のマグネシウム塩をヒドロキシルアミンまたはその塩と反応させて、これによりサリチルアルドオキシム類を形成する;そして
3)サリチルアルドオキシム類を脱水する。
好ましくはこの統合された方法は、サリチルアルデヒド類のマグネシウム塩またはサリチルアルドオキシム類をいずれも単離せずに操作される。
本発明は以下の実施例により説明されるが、これらにより限定されない。
実施例1
メタノール(256ml)、トルエン(112ml)、金属マグネシウム(0.6g)およびマグネシウムメトキシド(メタノール中の8%溶液10ml)を2lの反応器に装填し、62−64℃に加熱し、この温度に窒素下で2時間保持した。
その間にトルエン(100ml)中におけるフェノール(94g)の溶液を調製し、反応混合物に添加し、次いでこれを64℃でさらに1時間撹拌した。次いで装置を蒸留用に設定し、67℃におけるメタノールの蒸留が可能となるように反応フラスコの内容物を90℃に加熱した。混合物が固体になるのを阻止するために、余分なトルエン(300ml)を徐々に添加する必要があった。大部分のメタノール(約300ml)が留出した時点で、トルエンスラリー(140ml)中のパラホルムアルデヒド(90g)を90℃で1時間にわたって添加し、次いでトルエン(100ml)で洗浄した。生成したメタノールは添加に際して留去された。次いで、すべてのメタノールが確実に除去されるように、反応物をさらに1時間蒸留し続けた。次いでトルエン(100ml)中における硫酸ヒドロキシルアミン(172.2g)の溶液を45℃で1時間にわたって添加し、45℃で3時間撹拌した。G.C.分析は、反応が完了し、88.9%のオキシムおよび2%のフェノールが存在することを示した。
次いで反応混合物を水(300ml)中における1モル当量の硫酸(98g)の溶液で洗浄したのち、水(150mlで4回)で洗浄して、酸を含有しない溶液を得た。次いでトルエンを50℃/20mmHgにおいて除去して、黄色固体を得た。
オキシムの重量=126.2g
G.C.濃度−対標準品=88.9%
装填した初期フェノールを基準とするサリチルアルドオキシムの収率=81.9%
反応したフェノールを基準とするサリチルアルドオキシムの収率=85.3%
オキシム(13.7g)および蟻酸(150ml)を周囲温度で窒素下に10分間撹拌し、次いで蟻酸ナトリウム(13.8g)を2分間にわたって添加し、反応混合物を徐々に加熱還流し(110℃)、この温度に4時間保持した。G.C.分析は、反応が完了し、87%の2−シアノフェノールおよび2.7%のオキシムが存在することを示した。
次いで装置を蒸留用に設定し、蟻酸を43℃/20mmHgで留去した。反応混合物を凝固させなかった。約80mlの蟻酸が除去されたのち、反応混合物を室温に冷却し、次いで水(150ml)を添加したのち、ジクロロメタン(150ml)を添加し、さらに1時間撹拌した。次いでこの不均質な溶液を水(100mlで2回)で洗浄し、水相を合わせてジクロロメタン(100mlで2回)で洗浄した。ジクロロメタン相を合わせてジクロロメタンを40℃/20mmHgで除去して、油を得た。
オキシムの重量=9.42g
G.C.−対標準品=94.2%
オキシムを基準とする2−シアノフェノールの収率=82.8%
消費したフェノールを基準とする2−シアノフェノールの収率=86.4%
実施例2
メタノール(128ml)、トルエン(56ml)、マグネシウム(7.3g)およびマグネシウムメチラート(メタノール中の8%溶液10ml)を、乾燥した窒素パージされたフラスコに装填し、加熱還流した。水素の発生が停止し、すべてのマグネシウムが反応してマグネシウムメチラートの白色懸濁液が得られるまで、混合物を還流状態に保持した。トルエン(200ml)に溶解したフェノール(47g)を滴下漏斗に装填し、撹拌された反応スラリーに速やかに2分間にわたって添加して固体を溶解し、淡黄色の溶液を得た。
次いで反応フラスコを蒸留用に調整し、フラスコ内容物を徐々に加熱して、内部温度95℃まで蒸留した。この期間中にメタノールが除去されるのに伴ってマグネシウムフェニラートが溶液から沈殿した。
次いで予め調製した、トルエン(100ml)中におけるパラホルムアルデヒド(45g)のスラリーを、95−100℃での蒸留を維持しながら52分間にわたって徐々に添加して、低沸点成分(メタノールおよび蟻酸メチル)を除去した。スラリーの色はこの添加に際して白色から黄色に急速に変化した。添加が終了した時点でスラリーをさらに1時間撹拌した。
反応素材を周囲温度に冷却し、濃硫酸(15.34g)を滴下漏斗から滴加したところ、赤色の液滴および縦すじ(striation)が生じた。周囲温度でさらに2時間撹拌すると、黄色固体がある程度溶解した。次いでフラスコを共沸蒸留用に調整し、硫酸ヒロドキシルアミン(98.4g)およびメタンスルホン酸(24.0g)を添加した。得られた混合物を加熱還流した。反応により生成した水(7.1ml)を約10時間にわたって留去した。2相反応素材の色はこの期間中に徐々に濃くなり、濃赤褐色となった。
反応素材に水(200ml)を添加し、周囲温度で2時間撹拌したのち、混合物をスクリーン処理して黒色の油相を除去した。トルエン溶液を濾液から分離し、真空ストリッピングして生成物を得た。不溶性の油/タール相から追加量の生成物が得られた。種々の画分を内部標準品に対する定量的G.C.によって分析して、装填フェノールを基準として全単離収率50.0%が得られることが認められた。
実施例3
メタノール(128ml)、トルエン(56ml)、マグネシウム(7.3g)およびマグネシウムメチラート(メタノール中の8%溶液10ml)を、乾燥した窒素パージされたフラスコに装填し、加熱還流した。水素の発生が停止し、すべてのマグネシウムが反応してマグネシウムメチラートの白色懸濁液が得られるまで、混合物を還流状態に保持した。トルエン(200ml)に溶解したフェノール(47g)を滴下漏斗に装填し、撹拌された反応スラリーに速やかに2分間にわたって添加して固体を溶解し、淡黄色の溶液を得た。
次いで反応フラスコを蒸留用に調整し、フラスコ内容物を徐々に加熱して、内部温度95℃まで蒸留した。この期間中にメタノールが除去されるのに伴ってマグネシウムフェニラートが溶液から沈殿した。
次いで予め調製した、トルエン(100ml)中におけるパラホルムアルデヒド(45g)のスラリーを、95−100℃での蒸留を維持しながら1時間にわたって徐々に添加して、低沸点成分(メタノールおよび蟻酸メチル)を除去した。スラリーの色はこの添加に際して白色から黄色に急速に変化した。添加が終了した時点で、反応の完了(G.C.分析により判定)を保証するためにスラリーをさらに1時間撹拌した。
反応素材を45℃に冷却し、水(300ml)中における硫酸ヒドロキシルアミン(98.4g)および硫酸(15.34g)の溶液を、滴下漏斗から10分間にわたって温度を45−50℃に維持しながら添加した。次いで2相混合物をオキシム化が完了するまで(G.C.分析により判定)2時間、急速に撹拌した。次いで混合物を分液漏斗に移し、下側の水相を分離除去した。有機相を5%硫酸(100ml)で洗浄し、次いで反応フラスコに戻した。
フラスコを蒸留用に調整し、トルエン溶液を加熱還流し、存在する水を共沸により除去した。次いで溶液を95℃に冷却し、p−トルエンスルホン酸(4.36g)を添加した。反応溶液を反応が完了するまで(G.C.分析により判定)2−3時間、再度加熱還流し、この脱水反応により生成した水を共沸除去した。
反応混合物を周囲温度に冷却した。水(200ml)を添加し、周囲温度で2時間撹拌したのち、混合物をスクリーン処理して界面相を除去し、トルエン相を濾液から分離し、次いで真空ストリッピングして生成物を得た。
粗製物質の重量=23.1g
濃度(G.C.−対内部標準品)=40.3%
収率(フェノールを基準とする)=31.3%
実施例4
機械的撹拌機、温度計および還流冷却器を備えた1.0Lの丸底フラスコに、乾燥メタノール(150.0ml)、乾燥トルエン(50.0ml)、およびメタノール(5.0ml)中の8%マグネシウムメトキシド溶液を装填した。これにマグネシウム削片(rasping)(5.85g)を添加し、次いで反応混合物を加熱還流した。数分後に水素の発生が認められた。次いで混合物をすべてのマグネシウムが溶解するまで60分間還流状態に維持すると、混濁した白色の溶液/懸濁液が得られ,それ以上水素は発生しなかった。フェノール(37.6g)を添加し、得られたスラリーを1時間加熱還流した。トルエン(240.0ml)を装填し、装置を分別蒸留用に再調整した。内部温度が95℃に達するまで混合物を加熱してメタノールをトルエンとの共沸混合物として除去した。蒸留に際して(約88℃)スラリーは著しく粘稠になり、トルエンの追加が必要であった(50.0ml)。トルエン(80ml)中におけるパラホルムアルデヒド(36.0g)のスラリーを95℃で1時間にわたって少量ずつ添加し、同時に溶剤および低沸点副生物(62.0ml)を留去した。反応物を1 1/2時間、95℃に保持したのち、窒素下に一夜にわたって室温にまで冷却させた。次いで装置をオキシム反応のための還流用に変更し、55℃に加熱した。水(120.0ml)中における硫酸ヒドロキシルアミン(39.4g)の溶液を40−50℃において調製し、30分間にわたって急速に撹拌しながら装置に添加した。反応を55℃で2時間継続し、次いで30−40℃に冷却し、撹拌機を停止した。
次いで反応器の内容物を分液漏斗に移した。水層を除去し、紫/黒色の有機層を反応器に戻した。水(180.0ml)中における硫酸(13.8g)の低温希溶液を反応器に装填し、10℃で5−10分間撹拌した。最初の1分間で黄色への急速な色の変化が起こった。この酸処理後にフラスコ内容物を分液漏斗に再度移し、酸性水溶液を除去した。次いで有機層を酸が含有されなくなるまで水(100mlで2回)で洗浄した。水層を合わせてpHを2−3に調整したのち、ジクロロメタン(100mlで2回)で抽出した。次いで最初のトルエン層とジクロロメタン抽出液を合わせて回転蒸発により溶剤を除去し、57.5gのベージュ色固体を得た。これは既知濃度のサリチルアルドオキシム試料を標準品として用いるG.C.分析により86.8%濃度であることが認められた。これにより90.9%の収率が得られた。生成物中の主な不純物は3.2%濃度の2−シアノフェノールであることが示され、さらに有用収率3.85%が得られた(すなわち全有用収率94.75%)。
次いで前記で得たサリチルアルドオキシムを下記の方法で脱水して、目的とする2−シアノフェノールを得た。
乾燥した500mlの多口フラスコ(気密撹拌機、温度計、均圧滴下漏斗、およびジクロロメタン/ドリコールド(Drikold)冷却式還流冷却器を備えたもの、苛性ソーダ−スクラバー付き)に前段階からの粗製サリチルアルドオキシム(15.82g;サリチルアルドオキシム、86.6%濃度、および2−シアノフェノール、0.51g)およびトルエン(100ml)を装填して溶液となし、これを93−95℃に加熱し、この温度に30分間保持した。次いでホスゲン/トルエン溶液(20%溶液74.1g)を滴加漏斗により45分間にわたって温度を93−95℃に維持しながら添加した。添加に際して淡黄色/緑色の懸濁液が生成し、これは添加終了に伴い溶解して、黄色溶液が得られた。反応混合物を93−95℃でさらに1時間撹拌し続けた。G.C.分析はサリチルアルドオキシムの存在を示さなかったので、反応混合物を70℃に冷却し、この時点で水(50ml)を30分間にわたって滴加し、その間、温度を70−72℃に保持した。水の添加後に不均質な系をさらに30分間撹拌し続けて、未反応ホスゲンを破壊した。この段階での試験はホスゲンが存在しないことを示した。室温に冷却した時点で固体がこの不均質系から沈殿するのが認められた。この固体(1.45g)を生成物の単離前に濾別した。
水相とトルエン相を分離し、水相をジクロロメタン(50mlで4回)で抽出した。次いでトルエン相およびジクロロメタン抽出液を合わせて回転蒸発により溶剤を除去して、11.9gの固体を得た。これをG.C.により分析して、濃度91.2%、およびフェノール出発原料からの全収率82.9%が得られた。
実施例5
気密撹拌機、温度計、冷却器および窒素ブランケットを備えた乾燥した500mlの多口フラスコに、実施例4の記載に従って製造したサリチルアルドオキシム(15.82g)および酢酸(150ml)を装填した。混合物を周囲温度で窒素下に10分間撹拌して、透明な溶液を得た。酢酸ナトリウム(8.35g)を2分間にわたって添加して(添加に際して4℃のわずかな発熱があった)懸濁液となし、次いでこれを徐々に加熱還流し(118−119゜)、この温度に10時間保持した。この時点でのG.C.はサリチルアルドオキシムから生成物への95%の転化があったことを示した。次いで反応混合物を室温に冷却し、次いで装置を真空蒸留用に設定した。大部分の酢酸(80ml)が除去されたのち、水(150ml)およびジクロロメタン(150ml)を添加し、この不均質混合物を周囲温度で窒素下に1時間撹拌した。
分液漏斗を用いて水相とジクロロメタン相を分離し、水相をジクロロメタン(25mlで4回)で抽出した。次いで溶剤をトッピングして18gの固体を得た。これをG.C.により定量分析して濃度67%、従って実施例4で用いたフェノールを基準として全収率93%を得た。
実施例6
気密撹拌機、温度計、冷却器、ディーン・アンド・スターク(Dean & Stark)サイドアーム、および窒素ブランケットを備えた乾燥した250mlの多口フラスコに、実施例4の記載に従って製造したサリチルアルドオキシム(15.82g)およびトルエン(100ml)を装填した。溶液を加熱還流し(110−111℃)、さらに1時間撹拌し続けて、溶液中に存在する水を共沸除去した。その間に、トルエン(34ml)、ジメチルホルムアミド(11ml)および塩化チオニル(7ml)を滴加漏斗に装填することにより、脱水剤を調製した。5分後に不均質な溶液が生成し、脱水剤SOCl2−DMFを含有する底部層を取り出し、他の滴加漏斗に装填し、次いでそれを反応混合物に還流下に滴加して、黄色懸濁液を得た。2時間の還流後になお5%のサリチルアルドオキシムが存在することが明らかになり、従ってさらに他のバッチの脱水剤(前記に従って調製)を反応混合物に添加し、さらに1時間、還流下に撹拌した。G.C.分析はサリチルアルドオキシムから、71%(面積%)の2−シアノフェノールを含む生成物への100%の転化率を示した。
実施例7
気密撹拌機、温度計、冷却器、ディーン・アンド・スタークサイドアーム、および窒素ブランケットを備えた乾燥した250mlの多口フラスコに、実施例4の記載に従って製造したサリチルアルドオキシム(15.82g)およびトルエン(100ml)を装填した。溶液を加熱還流し(110−111℃)、さらに1時間撹拌し続けて、溶液中に存在する水を共沸除去した。次いでp−トルエンスルホン酸(19.00g)を装填し、さらに4時間、還流下に撹拌したのち、G.C.分析はサリチルアルドオキシムから生成物への79%の転化率において平衡に達したことを示した。次いで反応物を室温に冷却した。次いで反応混合物に水(50ml)を添加し、濃硫酸によりpHを1となし、周囲温度で15分間撹拌した。
分液漏斗を用いて水相とトルエン相を分離し、水相を新鮮なトルエン(25mlで4回)で抽出した。次いで溶剤をトッピングして31gの固体を得た。これをG.C.により定量分析して濃度27%、従ってフェノールを基準として全収率64%を得た(実施例4参照)。
実施例8
気密撹拌機、温度計、冷却器、ディーン・アンド・スタークサイドアーム、および窒素ブランケットを備えた乾燥した250mlの多口フラスコに、実施例4の記載に従って製造したサリチルアルドオキシム(15.82g)およびトルエン(100ml)を装填した。溶液を加熱還流し(110−111℃)、さらに1時間撹拌し続けて、溶液中に存在する水を共沸除去した。次いで濃硫酸(5g)を滴加し、反応物を2時間撹拌し続けた。G.C.分析はサリチルアルドオキシムから生成物への100%の転化率を示した。次いで反応混合物を室温に冷却した。反応混合物に水(50ml)を添加し、次いでこれを周囲温度で1時間撹拌した。
反応混合物を分液漏斗に移し、水相とトルエン相を分離した。水相をジクロロメタン(25mlで4回)で抽出した。次いで溶剤をトッピングして13gの固体を得た。これをG.C.により定量分析して濃度89%、従ってフェノールを基準として全収率88%を得た(実施例4参照)。
実施例9
気密撹拌機、温度計、均圧滴下漏斗、およびジクロロメタン/ドリコールド冷却式還流冷却器(苛性アルカリ水溶液−スクラバーに接続)を備えた乾燥した250mlの多口フラスコに、実施例4の記載に従って製造したサリチルアルドオキシム(15.82g)およびトルエン(100ml)を装填し、溶液を得た。これを93−95℃に加熱し、この温度で0.5時間撹拌した。次いでトルエン中のホスゲン(20% ww溶液89.1g)を滴加漏斗により0.75時間にわたって温度を93−95℃に保持しながら滴加して、淡黄色の懸濁液を得た。この温度を2時間保持したのち、G.C.分析は反応が完了したことを示した。装置を慎重に大気圧蒸留用に設定し(装置がなお苛性アルカリ−スクラバーに接続していることを確認する)、内部温度120℃までトルエンを留去し、実施例4で用いたフェノールを基準として92.5%の収率で2−シアノフェノールを得た。

Claims (18)

  1. 2−ヒドロキシアリールニトリル類の製造方法であって、ヒドロキシルアミンを、少なくとも部分的にマグネシウムの塩および/または錯体の形である2−ヒドロキシアリールアルデヒドと反応させ、こうして生成した2−ヒドロキシアリールアルドオキシムを脱水することを含む方法。
  2. ヒドロキシルアミンと2−ヒドロキシアリールアルデヒドの反応、および2−ヒドロキシアリールアルドオキシムの脱水が、単一反応工程で実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 2−ヒドロキシアリールアルデヒドが、少なくとも1つのオルト位が空いているフェノール類とホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物とを、実質的に無水条件下でマグネシウム化合物の存在下に、および/または該フェノール類が少なくとも部分的にマグネシウムの塩および/または錯体の形である条件下で、反応させた直接生成物である、請求項1または2に記載の方法。
  4. ヒドロキシルアミンまたはヒドロキシルアミン塩を、ヒドロキシル基に対してオルト位に少なくとも1つの空いた位置を有するヒドロキシ芳香族化合物から少なくとも部分的に誘導されたマグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドとホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物とを実質的に無水条件下で反応させることにより得られるマグネシウム2−ホルミルアリールオキシド類と、反応させることを含む、請求項3に記載の方法。
  5. マグネシウム2−ホルミルアリールオキシド類が、少なくとも1つのオルト位が空いているフェノール類から誘導されたマグネシウムビス−フェノキシド類と、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物とを、実質的に無水条件下で反応させることにより得られるマグネシウムビス(2−ホルミルフェノキシド)類である、請求項4に記載の方法。
  6. マグネシウム2−ホルミルアリールオキシド類が、マグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドとホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物とを、不活性の非極性または低極性有機溶剤および極性有機溶剤を含む実質的に無水の溶剤系の存在下で反応させることにより得られる生成物である、請求項4または5に記載の方法。
  7. 不活性有機溶剤が芳香族炭化水素または塩素化芳香族炭化水素を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 芳香族炭化水素がトルエンまたはキシレンを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 極性有機溶剤が極性非プロトン溶剤または低級アルカノールを含む、請求項6−8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 低級アルカノールがメタノールを含む、請求項9に記載の方法。
  11. マグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドがマグネシウムビス−フェノキシド類であって、該フェノキシド残基が置換されていないか、あるいは、2−および6−位の両方以外のいずれかまたはすべての位置において、ホルミル化反応経過を妨害しない置換基で置換されたものである、請求項4−10のいずれか1項に記載の方法。
  12. マグネシウムビス−フェノキシドが、次式のフェノール類:
    Figure 0003549534
    (式中のR1、R2、R3およびR4はそれぞれ独立して水素もしくはハロゲン原子、またはアルキル、シクロアルキル、アルアルキル、アリール、アルカリール、アルコキシ、アリールオキシ、アシルもしくはヒドロキシ基を表す)から誘導される、請求項11に記載の方法。
  13. R1、R2、R3およびR4で表されるアルキル、シクロアルキル、アルアルキル、アリール、アルカリール、アルコキシ、アリールオキシまたはアシル基がそれぞれ1−36個の炭素原子を含有する、請求項12に記載の方法。
  14. マグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドが、次式のマグネシウムアルコキシド:
    Mg(OR5 (4)
    (式中のR5はアルキル基を表す)を、ヒドロキシル基に対してオルト位に少なくとも1つの置換されていない位置を有するフェノール類、最高2モルと反応させた生成物である、請求項4−13のいずれか1項に記載の方法。
  15. マグネシウムビス−ヒドロカルビルオキシドが、マグネシウムアルコキシドをマグネシウムアルコキシドのモル当たり0.9−2モルのフェノール類と反応させた生成物である、請求項14に記載の方法。
  16. マグネシウムアルコキシドがマグネシウムメトキシドである、請求項14または15に記載の方法。
  17. 2−ヒドロキシアリールアルデヒドがサリチルアルデヒド類である、請求項1−16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 下記の工程:
    1.マグネシウムビス−フェノキシド類とホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出化合物とを実質的に無水の条件下で反応させて、サリチルアルデヒド類のマグネシウム塩を形成する;該マグネシウムビス−フェノキシド類はフェノール類を、下記の式4のマグネシウムアルコキシドと反応させることにより得られたものである;
    Mg(OR5 (4)
    (式中のR5はアルキル基を表す)
    2.サリチルアルデヒド類のマグネシウム塩をヒドロキルアミンまたはその塩と反応させて、これによりサリチルアルドオキシム類を形成する;そして
    3.該サリチルアルドオキシム類を脱水する
    を含む、請求項17に記載の方法。
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