JP3549224B2 - Atmスイッチ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はATMスイッチ装置に関する。
近年、マルチメディア化と共に広帯域ISDN(B−ISDN)が急速に普及しつつある。この広帯域ISDNを実現するにあたって、ATM(非同期転送モード)セルのルーティングを行うATMスイッチはその根幹技術となる。本発明はこのATMスイッチの改良について述べる。
【0002】
1つの交換局舎内において、広帯域ISDNがある一都市との間でのみ展開されるときは、当該都市専属に割り当てられたスイッチモジュールを、その交換局舎内に設立すればよい。同様に、広帯域ISDNが他のある一都市との間でのみ展開されるときは、当該都市専属に割り当てられたスイッチモジュールを、その交換局舎内に設立すればよい。
【0003】
しかし広帯域ISDNのサービスエリアが拡大すると、上記スイッチモジュールを相互に独立して運用するのは不利であり、何らかの手段を用いて、上記交換局舎内における複数の上記スイッチモジュール相互間を接続して運用する必要がある。複数の上記スイッチモジュールをそれぞれ基本スイッチモジュールと称するとすれば、上記の手段として、接続スイッチモジュールと称すべきものが必要となる。ただし、これら基本スイッチモジュールと接続スイッチモジュールとの間には、ATMセルを転送するための入力バスおよび出力バスが布線される。
【0004】
【従来の技術】
上記の複数の基本スイッチモジュールと、入力および出力バスと、接続スイッチモジュールとからなるATMスイッチ装置は、一旦交換局舎内に設立された後は、その規模を自由に拡大することは困難である。
そこで、上記基本スイッチモジュールが後に増設されたとき、その増設に柔軟に対応できる構成を備えた接続スイッチモジュールの出現が要請される。
【0005】
これまでのスイッチ技術をもとに、上記の要請を満足させるとすれば、最も単純にはN×Nスイッチ構成で接続スイッチモジュールを実現すればよい。ここに、N×Nスイッチ構成とは、N本の入力ラインと、これに交差するN本の出力ラインとをマトリクス状に配置して、これら入出力ラインの各交点にバッファ(ATMセルを一旦保持するバッファメモリ)を設ける構成のことを意味し、上記NはN=k×Mであって、Mは前述した入力バスおよび出力バスをそれぞれ構成する入力ラインおよび出力ラインの各本数であり、kは上記の基本モジュールの総台数である。そして、このkとしては将来の増設を想定した最大の数に定められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記の手法で接続スイッチモジュールを構成したとすると、上記バッファの量、すなわち所要ハードウェア規模は膨大なものとなり実用にはならない、という問題がある。
したがって本発明は上記問題点に鑑み、将来の増設を想定した最大数の基本モジュールを接続スイッチモジュールが収容するに際し、ATMセルを一旦保持するためのバッファの総容量を減らすことができ、したがって小さいハードウェア規模で実現可能なATMスイッチ装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理構成を示すブロック図である。本図において、参照番号10はそれぞれ基本スイッチモジュールを表し、各基本スイッチモジュール10はATMセルの交換を行う。
参照番号20は、単一の接続スイッチモジュールであり、30は出力バス、40は入力バスである。接続スイッチモジュール20は、接続スイッチ21をその中心に有していて、複数の基本スイッチモジュール10間でATMセルの交換を行うため、これら基本スイッチモジュール10間を、入力バス40および出力バス30を介して、接続する。出力バス30は複数の出力ライン31からなり、入力バス40は複数の入力ライン41からなる。なお、インタフェース22は、光/電変換や、SDHフレームからのセルの抽出等を行う。
【0008】
ここで各出力バス30をなす複数の出力ライン31を、予め複数の出力ライン束32に分割しておく。例えば出力バス30がM(Mは例えばM=8等の自然数)本の出力ライン31からなるとき、m(M>m)本ずつの出力ライン31を束ねて、M/mの出力ライン束32に分割しておく。図1ではm=4の例を示しているが、m=2でも構わない。m=4のときは、図示のように2つの出力ライン束32に分割される。かくして、2つの(あるいは4つの)出力ライン束32に、出力ライン31がグルーピングされる。
【0009】
本発明は、上記のようにグルーピングされた複数の出力ライン束32の各々に対してさらにセル分配手段35を設ける。なお、図では理解し易いように、各セル分配手段35を、接続スイッチ21の出力側に配列して描いているが、その配置は接続スイッチ21の内部でも構わない(後述)。各セル分配手段35は、各グループ内に複数の出力ポート36のうちのいずれかの出力ポートを選択して、接続スイッチ21から出力されるATMセルを割り振る。
【0010】
【作用】
図1の構成を参照すると、グルーピングされた1つの出力ライン束32について見たとき、もしセル分配手段35がないとすれば、接続スイッチ21から4つの出力ポート36(36−1,36−2,36−3,36−4)にそれぞれルーティング(方路決め)された4つのATMセルは、それぞれ固定的に割り付けられた4つの出力ライン31(31−1,31−2,31−3,31−4)に出るルートしかない。
【0011】
ここで例えば第1の出力ポート(36−1)に出力されるべきATMセルが4つあったとする。この場合1つのATMセルの転送時間をTとすると、4つ分の転送が完了するのに4T時間がかかる。
このとき、仮に同一グルーピング内の他の3つの第2〜第4出力ポート(36−2〜36−4)が空きATMセル(有効データを含まないダミーセル)を流していたとすると、セル分配手段35は、これら第2〜第4出力ポートを一時的に借りて、これら出力ポートと共に上記4つのATMセルを転送するようにする。このとき、4つ分の転送が完了する時間はTである。したがって、このとき接続スイッチモジュール20の処理速度は、見かけ上、4倍(=4T/T)になる。
【0012】
処理速度が4倍になれば、接続スイッチ21内の各バッファの容量は単純に1/4に減らせることになる。ここに接続スイッチモジュール20のハードウェア規模を小さくすることが可能となる。
上記の例で、第2〜第4出力ポート(36−2〜36−4)が必ず空きATMセルを流しているとは限らないが、逆に、これら第2〜第4出力ポートの全てが常に、有効データを含むATMセルを流しているとは限らない。したがって、1つのグループ内で、トラフィックが混んでる出力ポートの負荷を他の出力ポートに分散できる確率は高く、仮に他の1つの出力ポートと共に並列転送できれば、上記の転送時間は単純に1/2となり、接続スイッチモジュール20の見かけ上の処理速度は2倍になる。かくしてバッファ量の削減が可能となり、ハードウェア規模を縮小できる。
【0013】
【実施例】
図2は本発明によるグルーピングを図解的に表す図である。本図は図1に示す接続スイッチモジュール20内の特に接続スイッチ21の部分を抽出して描いている。接続スイッチ21のスイッチ入力側は、図1に示す各入力バス40に接続しており、またそのスイッチ出力側は、図1に示す各出力バス30に接続している。この接続スイッチ21に入り、所定の出方路に出力される各ATMセルは、図中ATCで示される。
【0014】
また図示の例では40本の入方路43(#1,#2,#3…#40)と、40本の出方路33(#1,#2,#3…#40)とを示している。40(=8×5)本としたのは、出力バス30および入力バス40がそれぞれ8(M=8)本の出力ライン31および入力ライン41からなり、かつ、基本スイッチモジュール10が5台(10#1,10#2…10#5)設置されている場合を例にとっているからである。
【0015】
既に述べたように本発明は、ATMスイッチにおけるバッファ容量の削減ということに主眼をおいているが、そのバッファは図2において参照番号23で示されている。これらバッファ23の各出力はそれぞれ対応する出力ポート36に向けて、一旦保持したATMセルATCを送出するが、その際、分割された出力ライン束32(図1)に対応したグルーピングがなされる。図中、一点鎖線GRはそのグルーピングされたグループを表している。図1の例では4本の出力ライン31を1つの出力ライン束32にグルーピングしていたが、図2では簡単のために、2本の出力ライン31を1つの出力ライン束32にグルーピングした例を示す。したがって、図2では、#1と#2の出力ポート36のグループと、#3と#4の出力ポート36のグループと、#5と#6の出力ポート36のグループと、#7と#8の出力ポート36のグループが、図1に示す基本スイッチモジュールの10のうちの1番目のモジュール(10#1)に、対応する出力バス30を通して接続する。同様に、#33と#34の出力ポート36のグループと、#35と#36の出力ポート36のグループと、#37と#38の出力ポート36のグループと、図示する#39と#40の出力ポート36のグループが、図1に示す基本スイッチモジュールの10のうちの5番目のモジュール(10#5)に、対応する出力バス30を通して接続する。なお、#3〜#38に対応する部は図示を省略している。
【0016】
図2に図解したようにまずグルーピングを行っておく。そうすると、例えばスイッチ入力側の入方路43#1から入力されたATMセルATCは、従来であれば、どのようにトラフィックが混んできても、すなわち、対応するバッファ23が満杯になってきても、常に、固定的に割り当てられた出方路33#1につながる出力ポート36より基本スイッチモジュール10#1に転送されるが、本発明によれば、出方路33#1を含んでグルーピングされる他の出方路、すなわち出方路33#2に分散して転送するようにする。この結果、接続スイッチ21内の見かけ上の処理速度は単純に2倍となる。したがって、所要バッファ容量は半減する。また、接続スイッチ21内でのATMセルATCの滞留時間も同様に半減し、転送発信者から着信者までの転送遅延も半減する。
【0017】
図3は本発明に係るセル分配手段の一実現例を示す図である。ただし、図2において、点線Qで囲んだ部分内のみを代表して示す。他の同様の部分も、図3と同じよう構成される。
セル分配手段35は、特に、2×2スイッチ37およびセレクタ38▲1▼、38▲2▼によって実現される。
【0018】
バッファ23▲1▼には、本来、出方路33#39につながる出力ポ−ト36#39に出力すべきATMセルを順次格納し、バッファ23▲2▼も、本来、出方路33#40につながる出力ポ−ト36#40に出力すべきATMセルを順次格納する。
通常、これらバッファ(First−In First−Out Memoryからなる)には、バッファ内に収容したセル量を監視する手段が付帯しており、この監視手段により上記の2×2スイッチ37を制御する。バッファ23▲1▼内のセル収容量が増大すると、2×2スイッチ37は図中のルート▲2▼’を選択し、ATMセルを出力ポート36#40側へ分配する。同様に、バッファ23▲2▼内のセル収容量が増大すると、2×2スイッチ37は図中のルート▲1▼’を選択し、ATMセルを出力ポート36#39側へ分配する。
【0019】
セレクタ38▲1▼および38▲2▼は、バッファ23▲1▼および23▲2▼から2×2スイッチ37を経由して送られて来るATMセルを、それぞれの上流側から流れてくるATMセルのうちの空きセルのところを見つけて挿入する。
図4は図3に示すセレクタ38の機能を説明するための図である。図4の左側には、簡単のための3段分のスイッチ部#1,#2,および#3(入方路の43#1,43#2,および43#3に対応)を示す。なお、ここに言うスイッチ部とは、図3に示す1組のバッファ(23▲1▼および23▲2▼)、2×2スイッチ37およびセレクタ(38▲1▼または38▲2▼)を指称するものとする。
【0020】
図4の左側のラインLを上流から出力ポート36へ向って流れるセル列は、図4の右側に、“セル列”として示され、経時的に時刻t1,t2およびt3の各々におけるセル列が表されている。
各セル列のすぐ下側に示す“H”および“L”の波形は、識別フラグの変化を示す。“H”は有効セル、“L”は無効セルであることを示す。有効セル(“H”)とは、有効データを収容するATMセルのことであり、廃棄もしくは他のデータで上書きすることは許されない。一方、無効セル(“L”)とは、無効データを収容するATMセル、すなわちダミーセルのことである。この無効セル(“L”)が本発明において有効に活用される。各セレクタ38で、上流から流れてくる各ATMセルのヘッダを監視し、そのヘッダ内の一部に無効セル(“L”)を表示するフラグが立っているのを見つけると同時に、当該ATMセル(ダミーセル)の上から、今出力することを欲するATMセル(有効セル)を、そのセレクタ38より挿入する。この結果、時刻t3では、ラインL上を流れるセル列は#1,#1…#2,#1,#3,#2…の如くなる。#1は上記スイッチ部#1で出力ポート(出力ハイウェイ)36に読み出されるATMセル(有効セル)である。同様に、#2および#3は、上記スイッチ部#2および#3で出力ポート36に読み出されるATMセル(有効セル)である。
【0021】
図5は本発明を適用するに好ましい接続スイッチの構成を示す図である。概括的に表現すれば、接続スイッチモジュール20は、各々が、2以上の入力ライン41に接続する複数のスイッチ入力ポート44と2以上の出力ライン31に接続する複数のスイッチ出力ポート39とを備える共用バッファをマトリクス状に複数配列してなり、各該複数のスイッチ出力ポートによって各前記グループを形成する。
【0022】
かくの如く、セル分配手段35は、各グループ内の複数の出力ポート36のうち空きの出力ポートを選択してATMセルを割り振るように動作する。
図2に示したバッファ23の構成は、同図に示すとおり、各入方路43について、各グループGR内の2系統に対し2つのバッファ23を設けている。これでは本発明の意図するバッファ量の削減は望めない。そこで、図5に示すように、共用バッファ24を導入する。なお、図5は簡単化のため、8×8スイッチ構成のATMスイッチモジュールを例示しており、この8×8スイッチは、共用バッファ型の2×2スイッチをマトリクスの各クロスポイントに配置することにより、構成される。
【0023】
すなわち、図5によれば、2本の入力ライン(41)に接続する2つのスイッチ入力ポート44と2本の出力ライン(31)に接続する2つのスイッチ出力ポート39とを備える共用バッファ24を、マトリクス状に配列する。この場合、図5の下側に示すスイッチ出力ポート39の#1,#2と、#3,#4と、#5,#6と、#7,#8と、がそれぞれ前述のグルーピングの対象となる。つまり、例えば出力ポート39の#1,#2について見ると、#1が空きポートならば#2に流れるセルをこの#1側にも分配する。またこの逆も成り立つ。
【0024】
一般的に表現すると、S×Sスイッチ構成の共用バッファ24をマトリクス配置する場合、(M/S)2 個の共用バッファ24が必要である。ここに、Sは各共用バッファ24の入力および出力ポートの数(図5の例ではS=2)、Mは入方路の入力ラインおよび出方路の出力ラインのそれぞれの総本数(図5の例ではM=8)である。
【0025】
図5において、各共用バッファ24は、先入れ先出し(First−In First−Out)制御で各ATMセルを保持もするが、前記複数のスイッチ入力ポート44に複数のATMセルが競合して入力されたときは、若番のスイッチ入力ポートから古番のスイッチ入力ポートへ順に、これらスイッチ入力ポート44に入力されたATMセルを順次取り出して、若番のスイッチ出力ポート39から古番のスイッチ出力ポートへ順次分配するようにしなければならない。なぜなら、1つ1つの共用バッファ24において、複数のスイッチ入力ポート44に入力された複数のATMセルを、順序を定めずランダムにスイッチ出力ポート39に割り振ったとすると、当該共用バッファ24に先着のATMセルが、この共用バッファ24に後から到着したATMセルに追い越されて先に交換され、出力ポートに先に分配されてしまう、という事態が生じ得るからである。この場合、図4に示したセル列の流れの順序が逆転してしまい、受信側ではこれら逆転したATMセルのデータに関し、その順序を入れ替えて復調しない限り無意味なデータとなってしまう。
【0026】
図6は図5に示す共用バッファの詳細例を示す図であり、図5に示す2×2スイッチ構成の多数の共用バッファ24のうち、代表例としてブロック内に24と記したブロックに相当する共用バッファについて示している。したがって、その2つのスイッチ入力ポート44は、入方路43の#3および#4に接続し、またその2つのスイッチ出力ポート39は、出力ポート36の#5および#6に接続している。
【0027】
さらにまた、図6に示す共用バッファ24にはその中にセル分配手段35も内蔵している。なお、図6において、既に述べた構成要素と同様の構成要素には同一の参照番号または記号を付して示す。
ラインL’上を転送される各ATMセルのヘッダを監視して、どの出力ポートが指定されているか、出力ポート判定部53にて判定する。出力ポート#5または#6が指定されていれば、これらを多重部51を介して取り込み、バッファメモリ23に書き込む。その書込アドレスは書込制御部54より与えられる。書込制御部54はバッファメモリ23内の空き領域を順次選んで、その書込アドレスとする。
【0028】
一方、バッファメモリ23から読み出すATMセルのアドレスは、#5ポインタバッファ55または#6ポインタバッファ57で示されるアドレス情報によって指示される。これらバッファ55および57は、前述した書込アドレスを系統別(#5系または#6系)にストアしている。読出制御部56および58は、そのバッファ55および57内のアドレス情報をもとに、多重部59を介して、バッファメモリ23をアクセスする。バッファメモリ23より読み出されたATMセルは分離部52を介してセレクタ(SEL)38▲1▼または38▲2▼に与えられる。
【0029】
なお、読み出したATMセルがストアされていた領域は今空き領域となっているから、この情報を空き領域ポインタバッファ61に保持する。
読出制御部56および58は、図3に原理的に示した2×2スイッチ37の機能を果たし、またポインタバッファ55および57はその図3の説明で述べたセル量の監視手段に相当する。ラインLの#5および#6はグルーピングされており、#5向けのATMセルが多数、バッファメモリ23内に格納されているときは、当該ATMセルを#6側のセレクタ38▲2▼へ分配する。逆に、#6向けのATMセルが多数、バッファメモリ23内に、格納されているときは、当該ATMセルを#5側のセレクタ38▲1▼へ分配する。
【0030】
図7はセル分配手段の他の実現例を示す図である。このセル分配手法は、概括的に言えば、複数の入力バス40をなす入力ライン41を複数の入力ライン束42に予め分割し、各該入力ライン束42からのATMセル群を入力として、多重化された該ATMセルを対応する各スイッチ入力ポート44にそれぞれ入力する複数のセル多重部65を設ける。そして、各スイッチ出力ポート39より出力される、多重化されたATMセルを分離して、対応する各出力ライン束32内の出力ライン31にそれぞれ出力する複数のセル分離部66によって、セル分配手段35を形成する。
【0031】
各グループに対応するセル分離部66は、例えばm本の出力ラインを1つにグルーピングし、ATMセルの流れを各分離部66内で分配する。
この場合、接続スイッチ21はL×Lスイッチ構成になる。スイッチ入力側の入力ライン総数およびスイッチ出力側の出力ライン総数をそれぞれk×Mとすると、LはL=k×M/mとなる。Mやmは図1に示したものであり、kは基本スイッチモジュール10の台数である。
【0032】
したがってこの図7の構成によれば、バッファの総数を1/mに減らすことができる。図5の共用バッファを採用すればさらに減少する。
上記のように本発明は、所定本数の出力ライン31をグルーピングして複数のグループにまとめ、同一グループ内の出力ポートにATMセルを分配することにより、接続モジュール20の見かけ上の処理速度を増大させ、もってバッファのハードウェア量を減らすものである。
【0033】
しかしながら上記のグルーピングにより不都合な問題が生じ得る。それは、同一グループ内における出力ライン相互間の伝送遅延である。同一グループ内の各出力ラインは全て同一ライン長である、という保証があれば、そのような伝送遅延は生じない。しかしながら、例えば保守等に起因してケーブルの切断、引きまわし、再接続等があり、全ての出力ラインが常に同一ライン長となることを保証し得なくなることがあり、この結果、ATMセルの伝送時間のバラツキを生じ、最悪は先着のATMセルが後行のATMセルによって追い越されて相手加入者に至る、ということもあり得る。
【0034】
このような不都合を解消するため、何らかのタイミング整合手段を設けるのが望ましい。具体的には、セル分配手段35は、各グループ内の複数の出力ポート36よりそれぞれ出力される各ATMセルのデータ列中に同時にかつ一定の周期で特定セルCTを挿入する位相設定部71を有し、各基本スイッチモジュール10側において各該特定セルの出現位相を一致させて各該データ列の読出しを行うようにすればよい。
【0035】
図8は上記の位相設定部の一実施例を示す図であり、一例として、インタフェース22(図1)内に形成した場合を示す。図中の参照番号71がその位相設定部であり、例えば、特定セルパターンジェネレータ72と、バッファ73と、セレクタ74とから構成される。バッファ73には通常のATMセルのデータ列が順次入力され、所定のタイミングで基本スイッチモジュール10側に伝送されるがこのとき、各ATMセルのデータ列中に、制御回路75の制御のもとで、同時にかつ一定の同期で特定セルCTを挿入する。つまり、特定セルパターンジェネレータ72からの特定セルを、一定間隔で、セレクタ74内における図中上側点線のルートに切り替える。これにより、図中ハッチングを付したCTは、タイムマーカーとして機能する。
【0036】
一方、基本スイッチモジュール10側で、その特定セルの出現位相を相互に一致させるようにして、各データ列の読出しを行えば、上記の伝送時間のバラツキという問題を解消することができる。
図9は基本スイッチモジュール10側での位相整合手段を示す図である。図8のインタフェース22側から出力された、特定セル(CT)入りのデータ列は、まず特定セル判別回路81(例えばデコーダよりなる)に入力され、ここで特定セルCTを見出すと、これをバッファ82内の所定のアドレス位置(#Zとする)に書き込む。そして、その特定セルの直後のATMセルをバッファ82内のアドレス位置(#Z+P)に書き込む。そのまた後のATMセルをアドレス位置(#Z+2P)に書き込む。以下、同様である。ただし、Pは1つのATMセルのビット数に相当する。
【0037】
このように書き込んだ後、バッファ読出制御回路83の制御のもとで、各バッファ82に対し同一アドレスから順次アクセスし、ATMセルの読み出しを行えば、読出されたATMセル相互間には位相ずれを全く生じない。なお、この読出しでは特定セルを読出し対象から外す。
図9では、位相整合手段を、拡張入力インタフェース13内に形成している例を示すが、このインタフェース13の位置付けは図10で明らかにする。
【0038】
図10は図1における基本スイッチモジュール10を詳しく示す図である。本図において既述の拡張入力インタフェース13からの入力データ列は、セレクタ12を介してM×Mスイッチ構成の基本スイッチ11に接続される。また、ディストリビュータ14からの入力データ列もセレクタ12を介して基本スイッチ11に印加される。これら基本スイッチ11およびディストリビュータ14はインタフェース15を介して遠方の交換局舎に接続する。
【0039】
ディストリビュータ14は遠方の交換局舎からの入力データ列をセレクタ12側およびインタフェース22側に分配する。その入力データ列が、他の基本スイッチモジュール10との間で交換する必要のないものであれば、セレクタ12をディストリビュータ14側に切り替え、スイッチ11で交換した後折り返す。基本スイッチモジュール10間で交換すべきデータ列に対しては、セレクタ12は入力バス30側に切り替わる。あるいは、別方法として、基本スイッチモジュール10のみで使用する場合は、セレクタ12をディストリビュータ14側に設定し、接続スイッチモジュールと接続して使用する場合は、セレクタ12を、入力バス30側に設定する方法がある。
【0040】
図11は本発明による第1の効果を数値例で表すグラフ、図12は本発明による第2の効果を数値列で表すグラフである。図11は、本発明によりバッファ23の容量が大幅に減少せしめられる、という第1の効果を表すグラフである。また図12は、本発明によってバッファ23内の処理遅延を減少できる、という第2の効果を表すグラフである。
【0041】
図11のグラフは、横軸にセルの量を単位として表したバッファ長を、縦軸にセルの損失率をそれぞれとって示す。例えば、グルーピング制御なしのときは各バッファ23のバッファ長を95セル分(95×53×8ビット分)とらないと、10−11 というセル損失率を維持できなかったのが、本発明のグルーピング制御により、同一条件下でそのバッファ長を25セル分に減らせる。その低減比は1/4に及ぶ。なお、このグラフは図5のスイッチを用い、トラフィック率が90%、グルーピング数が2の場合を想定したときのシミュレーションである。グルーピング数が2とは、2本分を1グループにすること、つまり図2の例に相当する。
【0042】
図12のグラフは、横軸にトラフィック率を、縦軸にセル遅延量(各バッファ内に滞留するセルの個数)をそれぞれとって示す。例えば、トラフィック率が90%の場合、グルーピング制御なしのときには平均して19セル分が常にバッファ内に滞留していたのに、本発明のグルーピング制御により、同一条件下でその滞留セルの個数を9個に減らせる。その低減比は1/2に及ぶ。なお、このグラフは図5のスイッチを用い、グルーピング数が2の場合を想定したときのシミュレーションである。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、接続スイッチモジュールのハードウェア量を大規模化することなく、将来における基本スイッチモジュールの増設に柔軟に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るATMスイッチ装置の原理構成を示すブロック図である。
【図2】本発明によるグルーピングを図解的に表す図である。
【図3】本発明に係るセル分配手段の一実施例を示す図である。
【図4】図3に示すセレクタ38の機能を説明するための図である。
【図5】本発明を適用するに好ましい接続スイッチ構成を示す図である。
【図6】図5に示す共用バッファ24の詳細例を示す図である。
【図7】セル分配手段の他の実現例を示す図である。
【図8】位相設定部の一実施例を示す図である。
【図9】基本スイッチモジュール側での位相整合手段を示す図である。
【図10】図1における基本スイッチモジュールを詳しく示す図である。
【図11】本発明による第1の効果を数値例で表すグラフである。
【図12】本発明による第2の効果を数値例で表すグラフである。
【符号の説明】
10…基本スイッチモジュール
20…接続スイッチモジュール
21…接続スイッチ
22…インタフェース
23…バッファ
24…共用バッファ
30…出力バス
31…出力ライン
32…出力ライン束
33…出方路
35…セル分配手段
36…出力ポート
37…2×2スイッチ
38…セレクタ
39…スイッチ出力ポート
40…入力バス
41…入力ライン
42…入力ライン束
43…入方路
44…スイッチ入力ポート
65…セル多重部
66…セル分離部
71…位相設定部
【産業上の利用分野】
本発明はATMスイッチ装置に関する。
近年、マルチメディア化と共に広帯域ISDN(B−ISDN)が急速に普及しつつある。この広帯域ISDNを実現するにあたって、ATM(非同期転送モード)セルのルーティングを行うATMスイッチはその根幹技術となる。本発明はこのATMスイッチの改良について述べる。
【0002】
1つの交換局舎内において、広帯域ISDNがある一都市との間でのみ展開されるときは、当該都市専属に割り当てられたスイッチモジュールを、その交換局舎内に設立すればよい。同様に、広帯域ISDNが他のある一都市との間でのみ展開されるときは、当該都市専属に割り当てられたスイッチモジュールを、その交換局舎内に設立すればよい。
【0003】
しかし広帯域ISDNのサービスエリアが拡大すると、上記スイッチモジュールを相互に独立して運用するのは不利であり、何らかの手段を用いて、上記交換局舎内における複数の上記スイッチモジュール相互間を接続して運用する必要がある。複数の上記スイッチモジュールをそれぞれ基本スイッチモジュールと称するとすれば、上記の手段として、接続スイッチモジュールと称すべきものが必要となる。ただし、これら基本スイッチモジュールと接続スイッチモジュールとの間には、ATMセルを転送するための入力バスおよび出力バスが布線される。
【0004】
【従来の技術】
上記の複数の基本スイッチモジュールと、入力および出力バスと、接続スイッチモジュールとからなるATMスイッチ装置は、一旦交換局舎内に設立された後は、その規模を自由に拡大することは困難である。
そこで、上記基本スイッチモジュールが後に増設されたとき、その増設に柔軟に対応できる構成を備えた接続スイッチモジュールの出現が要請される。
【0005】
これまでのスイッチ技術をもとに、上記の要請を満足させるとすれば、最も単純にはN×Nスイッチ構成で接続スイッチモジュールを実現すればよい。ここに、N×Nスイッチ構成とは、N本の入力ラインと、これに交差するN本の出力ラインとをマトリクス状に配置して、これら入出力ラインの各交点にバッファ(ATMセルを一旦保持するバッファメモリ)を設ける構成のことを意味し、上記NはN=k×Mであって、Mは前述した入力バスおよび出力バスをそれぞれ構成する入力ラインおよび出力ラインの各本数であり、kは上記の基本モジュールの総台数である。そして、このkとしては将来の増設を想定した最大の数に定められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記の手法で接続スイッチモジュールを構成したとすると、上記バッファの量、すなわち所要ハードウェア規模は膨大なものとなり実用にはならない、という問題がある。
したがって本発明は上記問題点に鑑み、将来の増設を想定した最大数の基本モジュールを接続スイッチモジュールが収容するに際し、ATMセルを一旦保持するためのバッファの総容量を減らすことができ、したがって小さいハードウェア規模で実現可能なATMスイッチ装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理構成を示すブロック図である。本図において、参照番号10はそれぞれ基本スイッチモジュールを表し、各基本スイッチモジュール10はATMセルの交換を行う。
参照番号20は、単一の接続スイッチモジュールであり、30は出力バス、40は入力バスである。接続スイッチモジュール20は、接続スイッチ21をその中心に有していて、複数の基本スイッチモジュール10間でATMセルの交換を行うため、これら基本スイッチモジュール10間を、入力バス40および出力バス30を介して、接続する。出力バス30は複数の出力ライン31からなり、入力バス40は複数の入力ライン41からなる。なお、インタフェース22は、光/電変換や、SDHフレームからのセルの抽出等を行う。
【0008】
ここで各出力バス30をなす複数の出力ライン31を、予め複数の出力ライン束32に分割しておく。例えば出力バス30がM(Mは例えばM=8等の自然数)本の出力ライン31からなるとき、m(M>m)本ずつの出力ライン31を束ねて、M/mの出力ライン束32に分割しておく。図1ではm=4の例を示しているが、m=2でも構わない。m=4のときは、図示のように2つの出力ライン束32に分割される。かくして、2つの(あるいは4つの)出力ライン束32に、出力ライン31がグルーピングされる。
【0009】
本発明は、上記のようにグルーピングされた複数の出力ライン束32の各々に対してさらにセル分配手段35を設ける。なお、図では理解し易いように、各セル分配手段35を、接続スイッチ21の出力側に配列して描いているが、その配置は接続スイッチ21の内部でも構わない(後述)。各セル分配手段35は、各グループ内に複数の出力ポート36のうちのいずれかの出力ポートを選択して、接続スイッチ21から出力されるATMセルを割り振る。
【0010】
【作用】
図1の構成を参照すると、グルーピングされた1つの出力ライン束32について見たとき、もしセル分配手段35がないとすれば、接続スイッチ21から4つの出力ポート36(36−1,36−2,36−3,36−4)にそれぞれルーティング(方路決め)された4つのATMセルは、それぞれ固定的に割り付けられた4つの出力ライン31(31−1,31−2,31−3,31−4)に出るルートしかない。
【0011】
ここで例えば第1の出力ポート(36−1)に出力されるべきATMセルが4つあったとする。この場合1つのATMセルの転送時間をTとすると、4つ分の転送が完了するのに4T時間がかかる。
このとき、仮に同一グルーピング内の他の3つの第2〜第4出力ポート(36−2〜36−4)が空きATMセル(有効データを含まないダミーセル)を流していたとすると、セル分配手段35は、これら第2〜第4出力ポートを一時的に借りて、これら出力ポートと共に上記4つのATMセルを転送するようにする。このとき、4つ分の転送が完了する時間はTである。したがって、このとき接続スイッチモジュール20の処理速度は、見かけ上、4倍(=4T/T)になる。
【0012】
処理速度が4倍になれば、接続スイッチ21内の各バッファの容量は単純に1/4に減らせることになる。ここに接続スイッチモジュール20のハードウェア規模を小さくすることが可能となる。
上記の例で、第2〜第4出力ポート(36−2〜36−4)が必ず空きATMセルを流しているとは限らないが、逆に、これら第2〜第4出力ポートの全てが常に、有効データを含むATMセルを流しているとは限らない。したがって、1つのグループ内で、トラフィックが混んでる出力ポートの負荷を他の出力ポートに分散できる確率は高く、仮に他の1つの出力ポートと共に並列転送できれば、上記の転送時間は単純に1/2となり、接続スイッチモジュール20の見かけ上の処理速度は2倍になる。かくしてバッファ量の削減が可能となり、ハードウェア規模を縮小できる。
【0013】
【実施例】
図2は本発明によるグルーピングを図解的に表す図である。本図は図1に示す接続スイッチモジュール20内の特に接続スイッチ21の部分を抽出して描いている。接続スイッチ21のスイッチ入力側は、図1に示す各入力バス40に接続しており、またそのスイッチ出力側は、図1に示す各出力バス30に接続している。この接続スイッチ21に入り、所定の出方路に出力される各ATMセルは、図中ATCで示される。
【0014】
また図示の例では40本の入方路43(#1,#2,#3…#40)と、40本の出方路33(#1,#2,#3…#40)とを示している。40(=8×5)本としたのは、出力バス30および入力バス40がそれぞれ8(M=8)本の出力ライン31および入力ライン41からなり、かつ、基本スイッチモジュール10が5台(10#1,10#2…10#5)設置されている場合を例にとっているからである。
【0015】
既に述べたように本発明は、ATMスイッチにおけるバッファ容量の削減ということに主眼をおいているが、そのバッファは図2において参照番号23で示されている。これらバッファ23の各出力はそれぞれ対応する出力ポート36に向けて、一旦保持したATMセルATCを送出するが、その際、分割された出力ライン束32(図1)に対応したグルーピングがなされる。図中、一点鎖線GRはそのグルーピングされたグループを表している。図1の例では4本の出力ライン31を1つの出力ライン束32にグルーピングしていたが、図2では簡単のために、2本の出力ライン31を1つの出力ライン束32にグルーピングした例を示す。したがって、図2では、#1と#2の出力ポート36のグループと、#3と#4の出力ポート36のグループと、#5と#6の出力ポート36のグループと、#7と#8の出力ポート36のグループが、図1に示す基本スイッチモジュールの10のうちの1番目のモジュール(10#1)に、対応する出力バス30を通して接続する。同様に、#33と#34の出力ポート36のグループと、#35と#36の出力ポート36のグループと、#37と#38の出力ポート36のグループと、図示する#39と#40の出力ポート36のグループが、図1に示す基本スイッチモジュールの10のうちの5番目のモジュール(10#5)に、対応する出力バス30を通して接続する。なお、#3〜#38に対応する部は図示を省略している。
【0016】
図2に図解したようにまずグルーピングを行っておく。そうすると、例えばスイッチ入力側の入方路43#1から入力されたATMセルATCは、従来であれば、どのようにトラフィックが混んできても、すなわち、対応するバッファ23が満杯になってきても、常に、固定的に割り当てられた出方路33#1につながる出力ポート36より基本スイッチモジュール10#1に転送されるが、本発明によれば、出方路33#1を含んでグルーピングされる他の出方路、すなわち出方路33#2に分散して転送するようにする。この結果、接続スイッチ21内の見かけ上の処理速度は単純に2倍となる。したがって、所要バッファ容量は半減する。また、接続スイッチ21内でのATMセルATCの滞留時間も同様に半減し、転送発信者から着信者までの転送遅延も半減する。
【0017】
図3は本発明に係るセル分配手段の一実現例を示す図である。ただし、図2において、点線Qで囲んだ部分内のみを代表して示す。他の同様の部分も、図3と同じよう構成される。
セル分配手段35は、特に、2×2スイッチ37およびセレクタ38▲1▼、38▲2▼によって実現される。
【0018】
バッファ23▲1▼には、本来、出方路33#39につながる出力ポ−ト36#39に出力すべきATMセルを順次格納し、バッファ23▲2▼も、本来、出方路33#40につながる出力ポ−ト36#40に出力すべきATMセルを順次格納する。
通常、これらバッファ(First−In First−Out Memoryからなる)には、バッファ内に収容したセル量を監視する手段が付帯しており、この監視手段により上記の2×2スイッチ37を制御する。バッファ23▲1▼内のセル収容量が増大すると、2×2スイッチ37は図中のルート▲2▼’を選択し、ATMセルを出力ポート36#40側へ分配する。同様に、バッファ23▲2▼内のセル収容量が増大すると、2×2スイッチ37は図中のルート▲1▼’を選択し、ATMセルを出力ポート36#39側へ分配する。
【0019】
セレクタ38▲1▼および38▲2▼は、バッファ23▲1▼および23▲2▼から2×2スイッチ37を経由して送られて来るATMセルを、それぞれの上流側から流れてくるATMセルのうちの空きセルのところを見つけて挿入する。
図4は図3に示すセレクタ38の機能を説明するための図である。図4の左側には、簡単のための3段分のスイッチ部#1,#2,および#3(入方路の43#1,43#2,および43#3に対応)を示す。なお、ここに言うスイッチ部とは、図3に示す1組のバッファ(23▲1▼および23▲2▼)、2×2スイッチ37およびセレクタ(38▲1▼または38▲2▼)を指称するものとする。
【0020】
図4の左側のラインLを上流から出力ポート36へ向って流れるセル列は、図4の右側に、“セル列”として示され、経時的に時刻t1,t2およびt3の各々におけるセル列が表されている。
各セル列のすぐ下側に示す“H”および“L”の波形は、識別フラグの変化を示す。“H”は有効セル、“L”は無効セルであることを示す。有効セル(“H”)とは、有効データを収容するATMセルのことであり、廃棄もしくは他のデータで上書きすることは許されない。一方、無効セル(“L”)とは、無効データを収容するATMセル、すなわちダミーセルのことである。この無効セル(“L”)が本発明において有効に活用される。各セレクタ38で、上流から流れてくる各ATMセルのヘッダを監視し、そのヘッダ内の一部に無効セル(“L”)を表示するフラグが立っているのを見つけると同時に、当該ATMセル(ダミーセル)の上から、今出力することを欲するATMセル(有効セル)を、そのセレクタ38より挿入する。この結果、時刻t3では、ラインL上を流れるセル列は#1,#1…#2,#1,#3,#2…の如くなる。#1は上記スイッチ部#1で出力ポート(出力ハイウェイ)36に読み出されるATMセル(有効セル)である。同様に、#2および#3は、上記スイッチ部#2および#3で出力ポート36に読み出されるATMセル(有効セル)である。
【0021】
図5は本発明を適用するに好ましい接続スイッチの構成を示す図である。概括的に表現すれば、接続スイッチモジュール20は、各々が、2以上の入力ライン41に接続する複数のスイッチ入力ポート44と2以上の出力ライン31に接続する複数のスイッチ出力ポート39とを備える共用バッファをマトリクス状に複数配列してなり、各該複数のスイッチ出力ポートによって各前記グループを形成する。
【0022】
かくの如く、セル分配手段35は、各グループ内の複数の出力ポート36のうち空きの出力ポートを選択してATMセルを割り振るように動作する。
図2に示したバッファ23の構成は、同図に示すとおり、各入方路43について、各グループGR内の2系統に対し2つのバッファ23を設けている。これでは本発明の意図するバッファ量の削減は望めない。そこで、図5に示すように、共用バッファ24を導入する。なお、図5は簡単化のため、8×8スイッチ構成のATMスイッチモジュールを例示しており、この8×8スイッチは、共用バッファ型の2×2スイッチをマトリクスの各クロスポイントに配置することにより、構成される。
【0023】
すなわち、図5によれば、2本の入力ライン(41)に接続する2つのスイッチ入力ポート44と2本の出力ライン(31)に接続する2つのスイッチ出力ポート39とを備える共用バッファ24を、マトリクス状に配列する。この場合、図5の下側に示すスイッチ出力ポート39の#1,#2と、#3,#4と、#5,#6と、#7,#8と、がそれぞれ前述のグルーピングの対象となる。つまり、例えば出力ポート39の#1,#2について見ると、#1が空きポートならば#2に流れるセルをこの#1側にも分配する。またこの逆も成り立つ。
【0024】
一般的に表現すると、S×Sスイッチ構成の共用バッファ24をマトリクス配置する場合、(M/S)2 個の共用バッファ24が必要である。ここに、Sは各共用バッファ24の入力および出力ポートの数(図5の例ではS=2)、Mは入方路の入力ラインおよび出方路の出力ラインのそれぞれの総本数(図5の例ではM=8)である。
【0025】
図5において、各共用バッファ24は、先入れ先出し(First−In First−Out)制御で各ATMセルを保持もするが、前記複数のスイッチ入力ポート44に複数のATMセルが競合して入力されたときは、若番のスイッチ入力ポートから古番のスイッチ入力ポートへ順に、これらスイッチ入力ポート44に入力されたATMセルを順次取り出して、若番のスイッチ出力ポート39から古番のスイッチ出力ポートへ順次分配するようにしなければならない。なぜなら、1つ1つの共用バッファ24において、複数のスイッチ入力ポート44に入力された複数のATMセルを、順序を定めずランダムにスイッチ出力ポート39に割り振ったとすると、当該共用バッファ24に先着のATMセルが、この共用バッファ24に後から到着したATMセルに追い越されて先に交換され、出力ポートに先に分配されてしまう、という事態が生じ得るからである。この場合、図4に示したセル列の流れの順序が逆転してしまい、受信側ではこれら逆転したATMセルのデータに関し、その順序を入れ替えて復調しない限り無意味なデータとなってしまう。
【0026】
図6は図5に示す共用バッファの詳細例を示す図であり、図5に示す2×2スイッチ構成の多数の共用バッファ24のうち、代表例としてブロック内に24と記したブロックに相当する共用バッファについて示している。したがって、その2つのスイッチ入力ポート44は、入方路43の#3および#4に接続し、またその2つのスイッチ出力ポート39は、出力ポート36の#5および#6に接続している。
【0027】
さらにまた、図6に示す共用バッファ24にはその中にセル分配手段35も内蔵している。なお、図6において、既に述べた構成要素と同様の構成要素には同一の参照番号または記号を付して示す。
ラインL’上を転送される各ATMセルのヘッダを監視して、どの出力ポートが指定されているか、出力ポート判定部53にて判定する。出力ポート#5または#6が指定されていれば、これらを多重部51を介して取り込み、バッファメモリ23に書き込む。その書込アドレスは書込制御部54より与えられる。書込制御部54はバッファメモリ23内の空き領域を順次選んで、その書込アドレスとする。
【0028】
一方、バッファメモリ23から読み出すATMセルのアドレスは、#5ポインタバッファ55または#6ポインタバッファ57で示されるアドレス情報によって指示される。これらバッファ55および57は、前述した書込アドレスを系統別(#5系または#6系)にストアしている。読出制御部56および58は、そのバッファ55および57内のアドレス情報をもとに、多重部59を介して、バッファメモリ23をアクセスする。バッファメモリ23より読み出されたATMセルは分離部52を介してセレクタ(SEL)38▲1▼または38▲2▼に与えられる。
【0029】
なお、読み出したATMセルがストアされていた領域は今空き領域となっているから、この情報を空き領域ポインタバッファ61に保持する。
読出制御部56および58は、図3に原理的に示した2×2スイッチ37の機能を果たし、またポインタバッファ55および57はその図3の説明で述べたセル量の監視手段に相当する。ラインLの#5および#6はグルーピングされており、#5向けのATMセルが多数、バッファメモリ23内に格納されているときは、当該ATMセルを#6側のセレクタ38▲2▼へ分配する。逆に、#6向けのATMセルが多数、バッファメモリ23内に、格納されているときは、当該ATMセルを#5側のセレクタ38▲1▼へ分配する。
【0030】
図7はセル分配手段の他の実現例を示す図である。このセル分配手法は、概括的に言えば、複数の入力バス40をなす入力ライン41を複数の入力ライン束42に予め分割し、各該入力ライン束42からのATMセル群を入力として、多重化された該ATMセルを対応する各スイッチ入力ポート44にそれぞれ入力する複数のセル多重部65を設ける。そして、各スイッチ出力ポート39より出力される、多重化されたATMセルを分離して、対応する各出力ライン束32内の出力ライン31にそれぞれ出力する複数のセル分離部66によって、セル分配手段35を形成する。
【0031】
各グループに対応するセル分離部66は、例えばm本の出力ラインを1つにグルーピングし、ATMセルの流れを各分離部66内で分配する。
この場合、接続スイッチ21はL×Lスイッチ構成になる。スイッチ入力側の入力ライン総数およびスイッチ出力側の出力ライン総数をそれぞれk×Mとすると、LはL=k×M/mとなる。Mやmは図1に示したものであり、kは基本スイッチモジュール10の台数である。
【0032】
したがってこの図7の構成によれば、バッファの総数を1/mに減らすことができる。図5の共用バッファを採用すればさらに減少する。
上記のように本発明は、所定本数の出力ライン31をグルーピングして複数のグループにまとめ、同一グループ内の出力ポートにATMセルを分配することにより、接続モジュール20の見かけ上の処理速度を増大させ、もってバッファのハードウェア量を減らすものである。
【0033】
しかしながら上記のグルーピングにより不都合な問題が生じ得る。それは、同一グループ内における出力ライン相互間の伝送遅延である。同一グループ内の各出力ラインは全て同一ライン長である、という保証があれば、そのような伝送遅延は生じない。しかしながら、例えば保守等に起因してケーブルの切断、引きまわし、再接続等があり、全ての出力ラインが常に同一ライン長となることを保証し得なくなることがあり、この結果、ATMセルの伝送時間のバラツキを生じ、最悪は先着のATMセルが後行のATMセルによって追い越されて相手加入者に至る、ということもあり得る。
【0034】
このような不都合を解消するため、何らかのタイミング整合手段を設けるのが望ましい。具体的には、セル分配手段35は、各グループ内の複数の出力ポート36よりそれぞれ出力される各ATMセルのデータ列中に同時にかつ一定の周期で特定セルCTを挿入する位相設定部71を有し、各基本スイッチモジュール10側において各該特定セルの出現位相を一致させて各該データ列の読出しを行うようにすればよい。
【0035】
図8は上記の位相設定部の一実施例を示す図であり、一例として、インタフェース22(図1)内に形成した場合を示す。図中の参照番号71がその位相設定部であり、例えば、特定セルパターンジェネレータ72と、バッファ73と、セレクタ74とから構成される。バッファ73には通常のATMセルのデータ列が順次入力され、所定のタイミングで基本スイッチモジュール10側に伝送されるがこのとき、各ATMセルのデータ列中に、制御回路75の制御のもとで、同時にかつ一定の同期で特定セルCTを挿入する。つまり、特定セルパターンジェネレータ72からの特定セルを、一定間隔で、セレクタ74内における図中上側点線のルートに切り替える。これにより、図中ハッチングを付したCTは、タイムマーカーとして機能する。
【0036】
一方、基本スイッチモジュール10側で、その特定セルの出現位相を相互に一致させるようにして、各データ列の読出しを行えば、上記の伝送時間のバラツキという問題を解消することができる。
図9は基本スイッチモジュール10側での位相整合手段を示す図である。図8のインタフェース22側から出力された、特定セル(CT)入りのデータ列は、まず特定セル判別回路81(例えばデコーダよりなる)に入力され、ここで特定セルCTを見出すと、これをバッファ82内の所定のアドレス位置(#Zとする)に書き込む。そして、その特定セルの直後のATMセルをバッファ82内のアドレス位置(#Z+P)に書き込む。そのまた後のATMセルをアドレス位置(#Z+2P)に書き込む。以下、同様である。ただし、Pは1つのATMセルのビット数に相当する。
【0037】
このように書き込んだ後、バッファ読出制御回路83の制御のもとで、各バッファ82に対し同一アドレスから順次アクセスし、ATMセルの読み出しを行えば、読出されたATMセル相互間には位相ずれを全く生じない。なお、この読出しでは特定セルを読出し対象から外す。
図9では、位相整合手段を、拡張入力インタフェース13内に形成している例を示すが、このインタフェース13の位置付けは図10で明らかにする。
【0038】
図10は図1における基本スイッチモジュール10を詳しく示す図である。本図において既述の拡張入力インタフェース13からの入力データ列は、セレクタ12を介してM×Mスイッチ構成の基本スイッチ11に接続される。また、ディストリビュータ14からの入力データ列もセレクタ12を介して基本スイッチ11に印加される。これら基本スイッチ11およびディストリビュータ14はインタフェース15を介して遠方の交換局舎に接続する。
【0039】
ディストリビュータ14は遠方の交換局舎からの入力データ列をセレクタ12側およびインタフェース22側に分配する。その入力データ列が、他の基本スイッチモジュール10との間で交換する必要のないものであれば、セレクタ12をディストリビュータ14側に切り替え、スイッチ11で交換した後折り返す。基本スイッチモジュール10間で交換すべきデータ列に対しては、セレクタ12は入力バス30側に切り替わる。あるいは、別方法として、基本スイッチモジュール10のみで使用する場合は、セレクタ12をディストリビュータ14側に設定し、接続スイッチモジュールと接続して使用する場合は、セレクタ12を、入力バス30側に設定する方法がある。
【0040】
図11は本発明による第1の効果を数値例で表すグラフ、図12は本発明による第2の効果を数値列で表すグラフである。図11は、本発明によりバッファ23の容量が大幅に減少せしめられる、という第1の効果を表すグラフである。また図12は、本発明によってバッファ23内の処理遅延を減少できる、という第2の効果を表すグラフである。
【0041】
図11のグラフは、横軸にセルの量を単位として表したバッファ長を、縦軸にセルの損失率をそれぞれとって示す。例えば、グルーピング制御なしのときは各バッファ23のバッファ長を95セル分(95×53×8ビット分)とらないと、10−11 というセル損失率を維持できなかったのが、本発明のグルーピング制御により、同一条件下でそのバッファ長を25セル分に減らせる。その低減比は1/4に及ぶ。なお、このグラフは図5のスイッチを用い、トラフィック率が90%、グルーピング数が2の場合を想定したときのシミュレーションである。グルーピング数が2とは、2本分を1グループにすること、つまり図2の例に相当する。
【0042】
図12のグラフは、横軸にトラフィック率を、縦軸にセル遅延量(各バッファ内に滞留するセルの個数)をそれぞれとって示す。例えば、トラフィック率が90%の場合、グルーピング制御なしのときには平均して19セル分が常にバッファ内に滞留していたのに、本発明のグルーピング制御により、同一条件下でその滞留セルの個数を9個に減らせる。その低減比は1/2に及ぶ。なお、このグラフは図5のスイッチを用い、グルーピング数が2の場合を想定したときのシミュレーションである。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、接続スイッチモジュールのハードウェア量を大規模化することなく、将来における基本スイッチモジュールの増設に柔軟に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るATMスイッチ装置の原理構成を示すブロック図である。
【図2】本発明によるグルーピングを図解的に表す図である。
【図3】本発明に係るセル分配手段の一実施例を示す図である。
【図4】図3に示すセレクタ38の機能を説明するための図である。
【図5】本発明を適用するに好ましい接続スイッチ構成を示す図である。
【図6】図5に示す共用バッファ24の詳細例を示す図である。
【図7】セル分配手段の他の実現例を示す図である。
【図8】位相設定部の一実施例を示す図である。
【図9】基本スイッチモジュール側での位相整合手段を示す図である。
【図10】図1における基本スイッチモジュールを詳しく示す図である。
【図11】本発明による第1の効果を数値例で表すグラフである。
【図12】本発明による第2の効果を数値例で表すグラフである。
【符号の説明】
10…基本スイッチモジュール
20…接続スイッチモジュール
21…接続スイッチ
22…インタフェース
23…バッファ
24…共用バッファ
30…出力バス
31…出力ライン
32…出力ライン束
33…出方路
35…セル分配手段
36…出力ポート
37…2×2スイッチ
38…セレクタ
39…スイッチ出力ポート
40…入力バス
41…入力ライン
42…入力ライン束
43…入方路
44…スイッチ入力ポート
65…セル多重部
66…セル分離部
71…位相設定部
Claims (6)
- それぞれがATMセルの交換を行う複数の基本スイッチモジュール(10)と、
該複数の基本スイッチモジュール間で前記ATMセルの交換を行うためこれら基本スイッチモジュール間を、それぞれ複数の入力ライン(41)および複数の出力ライン(31)からなるバスであって各該基本スイッチモジュールに対応する入力バス(40)および出力バス(30)を介して、接続する単一の接続スイッチモジュール(20)と、からなるATMスイッチ装置において、
各前記出力バスをなす前記複数の出力ラインを、複数の出力ライン束(32)に分割して該複数の出力ラインの本数より少ない個数のグループに分けると共に、各該グループ内の複数の出力ポート(36)のうちのいずれかの出力ポートを選択して前記ATMセルを割り振るセル分配手段(35)を、各前記グループ毎に設けることを特徴とするATMスイッチ装置。 - 前記セル分配手段(35)は、各前記グループ内の複数の前記出力ポート(36)のうち空きの出力ポートを選択して前記ATMセルを割り振る請求項1に記載のATMスイッチ装置。
- 前記接続スイッチモジュール(20)は、各々が、2以上の前記入力ライン(41)に接続する複数のスイッチ入力ポート(44)と2以上の前記出力ライン(31)に接続する複数のスイッチ出力ポート(39)とを備える共用バッファ(24)をマトリクス状に複数配列してなり、各該複数のスイッチ出力ポートによって各前記グループを形成する請求項1に記載のATMスイッチ装置。
- 各前記共用バッファ(24)は、先入れ先出し制御で各前記ATMセルを保持し、前記複数のスイッチ入力ポート(44)に複数のATMセルが競合して入力されたときは、若番の該スイッチ入力ポートから古番のスイッチ入力ポートへの順に、これらスイッチ入力ポートに入力されたATMセルを順次取り出して、若番の前記スイッチ出力ポート(39)から古番のスイッチ出力ポートへ順次分配する請求項3に記載のATMスイッチ装置。
- 複数の前記入力バス(40)をなす前記入力ライン(41)を複数の入力ライン束(42)に予め分割し、各該入力ライン束からの前記ATMセル群を入力として、多重化された該ATMセルを対応する各前記スイッチ入力ポート(44)にそれぞれ入力する複数のセル多重部(65)を設け、
各前記スイッチ出力ポート(39)より出力される前記の多重化されたATMセルを分離して、対応する各前記出力ライン束(32)内の前記出力ラインにそれぞれ出力する複数のセル分離部(66)によって前記セル分配手段(35)を形成する請求項3に記載のATMスイッチ装置。 - 前記セル分配手段(35)は、各前記グループ内の複数の出力ポート(36)よりそれぞれ出力される各前記ATMセルのデータ列中に、同時にかつ一定の周期で特定セルを挿入する位相設定部(71)を有し、各前記基本スイッチモジュール(10)側において各該特定セルの出現位相を一致させて各該データ列の読出しを行う請求項1に記載のATMスイッチ装置。
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