JP3549214B2 - ふりかけ用包装体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
塩、胡椒、唐辛子、粉チーズ、砂糖、ココアパウダー等の食用粉体や、種子、肥料、農薬等の非食用粉体を包装して使用時にはふりかけもできるふりかけ用包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
食用粉体は1つまたは複数個の開口部をもったガラス瓶に包装されており、あるいは小袋体に包装されていた。また、非食品粉体は通常大きな袋体に包装されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
食用粉体は、くり返し使うものが多くガラス瓶包装であり、これの場合は使用時にある程度均一に粉体を振りかけられるが、1食用のものは小袋体による包装体であるため、大きく開口しやすく均一に振りかけるのは困難である。また、非食品粉体は業務用の大袋による包装体しかなく、やはり大きく開口しやすく均一に振りかけるのは困難であった。
【0004】
本発明は、前記課題を解決するもので、その主旨とするところは、容器体の全部または一部を、孔径0.2〜3.0mmで孔の間隔が0.5〜20mmである有孔フィルムで構成し、その外面を無孔のプラスチックフィルムで剥離可能に被覆して積層フィルムとしたことを特徴とする粉体または粒状物のふりかけ用包装体である。以下、添付図面を参照しながらさらに説明する。図1は本発明の粉体または粒状物のふりかけ用包装体を構成する積層フィルムの一例を示す断面図、図2は同じく積層フィルムの他の例を示す断面図、図3は本発明の粉体または粒状物のふりかけ用包装体の一例およびその使用状態を示す断面図であり、図4は本発明の粉体または粒状物のふりかけ用包装体の他の例およびその使用状態を示す断面図である。
【0005】
本発明は、容器体の全部または一部を有孔フィルム1で構成し、その外面を無孔のプラスチックフィルム2で剥離可能に被覆したことを特徴とする粉体または粒状物3の包装体である。
【0006】
即ち、流通、保存時には外面に被覆した無孔のプラスチックフィルム2により容器体に包装された粉体または粒状体3は十分保存され、使用直前に無孔のプラスチックフィルム2を剥離することにより、有孔フィルム1が露出して形成されて孔11から均一に粉体または粒状体3を振りかけられる。
【0007】
無孔のプラスチックフィルム2としては、水分または酸素の透過が少ないフィルムであれば特に限定されないが、アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、EVOH、ポリプロピレン、ポリエステルフィルム等がバリア層として層構成上、含まれているものが好ましい。また、熱圧着を伴う積層方法の場合は、有孔フィルム側積層界面には、ポリエチレン、EVA、EVOH、ナイロン層があることが望ましい。
【0008】
有孔フィルム1としては、ポリエチレン、ポリプロピレンの単体フィルム、または、ポリプロピレン、ポリエステルフィルムを基材とした積層フィルムが使用でき、厚みは15〜100μ、孔径は0.2〜3.0mm程度、孔の間隔は0.5〜20mm程度の孔11を形成するのが好ましい。
【0009】
積層の方法としては、無孔のプラスチックフィルム2と有孔フィルム1を剥離できる方法であれば特に限定しないが、接着剤を用いない次のような方法が好ましい。図1に示すようにコロナ放電処理を用いる積層方法として、有孔フィルム1と無孔のプラスチックフィルム2とを向かい合わせ、この向かい合った面の少なくとも一方にコロナ処理を施したのち、直ちに熱を加え積層する。この時の接着強度は5〜200g/15mm幅とする。
【0010】
図2に示すような溶融押出樹脂による積層方法としては、有孔フィルム1と無孔のプラスチックフィルム2とを向かい合わせ、その間に押出機より押し出されたポリオレフィン樹脂21を介して積層する押出ラミネート法を使用できる。 この時ポリオレフィン樹脂21は無孔のプラスチックフィルム2とは強く接着し、有孔フィルム1とは剥離可能とする必要がある。そのため、無孔のプラスチックフィルム21の積層面に押出ポリオレフィン樹脂21と融着する樹脂を配するかまたは、アンカーコート剤を塗布する必要がある。また、有孔フィルム1の表面には接着剤を塗布しないで、剥離し易いようにしておく。
【0011】
ここで押出ポリオレフィン樹脂21は剥離し易いように、有孔フィルム1の積層面の材質に応じて次のように選定される。有孔フィルム1がポリプロピレン系の場合低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体またはポリエチレンとポリプロピレンのブレンド物でポリプロピレン含量が50重量%以下、好ましくは0〜30%のものが使用できる。
【0012】
有孔フィルム1がポリエステル系の場合、押出樹脂は低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリエチレンとポリプロピレンのブレンド物またはポリプロピレンが使用できる。有孔フィルム1がポリエチレンの場合、押出ポリオレフィン樹脂2はポリプロピレンまたはポリエチレンとポリプロピレンのブレンド物でポリエチレンが50重量%以下、好ましくは0〜30%のものが使用できる。
【0013】
【実施例】
[実施例1]
(1)▲1▼無孔のプラスチックフィルム2として2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μ)/ドライラミ/エチレン酢酸ビニル共重合体(酢ビ含量5%,40μ)。▲2▼有孔フィルム1として東セロ化学製 無延伸ポリプロピレン 30μに孔径1mm、孔間隔5mmで格子状に孔を形成したもの。
(2)上記フィルム▲1▼▲2▼を使用し、無孔プラスチックフィルム2のエチレン酢酸ビニル共重合体側と、有孔フィルム1とを下記の条件でコロナ処理した後、熱圧着した。
【0014】
コロナ放電処理機(VETAPHONE社製)高周波出力表示 フィルム▲1▼2.4kWフィルム▲2▼2.0kWフィルム▲1▼▲2▼を上記条件で連続的にコロナ処理し直ちに熱圧着した。
熱圧着ロールの表面温度 145℃
ロール接圧 10kg/cm
熱圧着速度 10m/min
(3)上記条件で得られた積層フィルムのフィルム▲1▼▲2▼間の接着強度は100g/15mm幅であった。また、この積層フィルムを使用し図3に示すように粉体または粒状体3としてココアパウダーを充填した三方シール袋を作製し、必要に応じ無孔プラスチックフィルム▲1▼を剥離でき、剥離後三方シール袋を振ると充填物のココアパウダーが均一に他の食品に振りかけられた。
【0015】
また、この積層フィルムを使用し図4に示すようにココアパウダーを充填したφ60mm丸型容器4の開口部にシールしたところ、必要に応じ無孔プラスチックフィルム▲1▼を剥離でき、剥離後充填容器を振ると、粉体または粒状体3が均一に他の食品に振りかけられた。
【0016】
[実施例2]
(1)▲3▼無孔プラスチックフィルムとして2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(16μ)/ドライラミ/アルミニウム箔(12μ)▲4▼有孔フィルムとして東セロ化学製 CMPS 013C(ポリプロピレン/接着層/変性ポリプロピレン)50μに孔径2.5mm孔間隔10mm×20mmで格子状に孔11を形成した。▲5▼ポリオレフィン樹脂21として低密度ポリエチレン
(2)上記フィルム▲3▼▲4▼を使用し、無孔プラスチックフィルム側と有孔フィルムとをポリオレフィン樹脂21で押出サンドラミした。この時無孔プラスチックフィルム▲3▼は押出ラミネーターの1次側よりアンカーコート剤を塗布しながら繰り出し、有孔フィルム▲4▼を2次側より同時に繰り出しながらポリオレフィン樹脂21▲5▼を樹脂温約320℃でフィルム▲3▼▲4▼の間に押し出し圧着後巻取った。
【0017】
(3)この方法で得られた積層フィルムのポリオレフィン樹脂21と有孔フィルム▲4▼の接着強度は130g/15mm幅(引張速度200mm/min,180°剥離)であった。また、この積層フィルムを使用し粉体または粒状体3として胡椒を充填した図3に示すような三方シール品を作製したところ、必要に応じ無孔プラスチックフィルム▲3▼/ポリエチレンが▲4▼から剥離できた。剥離後三方シール品を振ると均一に胡椒が振りかけられた。
【0018】
また、この積層フィルムを使用し胡椒を充填した図4に示すような丸型容器4(φ60mm,5mm深さ)の開口部にシールしたところ、無孔プラスチックフィルム▲3▼/ポリエチレン▲5▼が有孔フィルム▲4▼から容易に剥離できた。剥離後充填容器を振ると均一に胡椒が振りかけられた。
【0019】
【発明の効果】本発明は、容器体の全部または一部を、孔径0.2〜3.0mmで孔の間隔が0.5〜20mmである有孔フィルムで構成し、その外面を無孔のプラスチックフィルムで剥離可能に被覆して積層フィルムとしたことを特徴とする粉体または粒状物のふりかけ用包装体であるので、流通、保存時には無孔プラスチックフィルムにより粉体または粒状物は十分保存されると共に、使用時には無孔のプラスチックフィルムを剥離することによって有孔フィルムが露出し、粉体を通す孔が現れるため、前記食品、非食品粉体用のふりかけ機能を持った包装材料として広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉体または粒状物のふりかけ用包装体を構成する積層フィルムの一例を示す断面図。
【図2】積層フィルムの他の例を示す断面図。
【図3】本発明の粉体または粒状物のふりかけ用包装体の一例およびその使用状態を示す断面図。
【図4】本発明の粉体または粒状物のふりかけ用包装体の他の例およびその使用状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 有孔フィルム
2 無孔プラスチックフィルム
3 粉体または粒状物
Claims (1)
- 容器体の全部または一部を、孔径0.2〜3.0mmで孔の間隔が0.5〜20mmである有孔フィルムで構成し、その外面を無孔のプラスチックフィルムで剥離可能に被覆して積層フィルムとしたことを特徴とする粉体または粒状物のふりかけ用包装体。
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JP26496492A JP3549214B2 (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | ふりかけ用包装体 |
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JPH06115573A JPH06115573A (ja) | 1994-04-26 |
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1992
- 1992-10-02 JP JP26496492A patent/JP3549214B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06115573A (ja) | 1994-04-26 |
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